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2016.4.2
いまさら聞けない、日産の4WDシステムの違いとは?
2016.4.2
いまさら聞けない、日産の4WDシステムの違いとは?
「4WD」を聞いたことがないクリッカー読者はいないと思いますが、いまやそのシステムは多岐にわたります。同じメーカーでさえ、複数のシステムを用意していることは珍しくありません。
今回は、駆動方式や車種により異なる複数のシステムを用意している日産の4WDシステムの違いを見ていきましょう。
■ALL MODE 4×4
エクストレイルに搭載されている4WDシステム「ALL MODE 4×4」。大きな特徴はアクセルを踏むとセンサーが路面状況を感知し4WDコンピューターが走行状態を判断することでしょう。
走行状況に応じて前後トルク配分を燃料消費が少ない(フロント)100:(リア)0から、悪路などで走破性を高める約50:50に切り替えることで、滑りやすい路面でも安定した走りを可能とします。
また「ALL MODE 4×4」搭載車に標準装備される「ヨーモーメントコントロール」は、自動的にきめ細かい前後トルク配分を行う機構。さらに「VDC(ビークルダイナミクスコントロール)」などとの組み合わせで、あらゆる路面で安心して走行できる4WDシステムと言えるでしょう。
■ALL MODE 4×4-i(トルクベクトル付)
ジュークに搭載されている4WDシステム「ALL MODE 4×4-i(トルクベクトル付)」をひと言でいうと「曲がる4WD」。
新開発のリヤファイナルドライブユニットは、左右に電子制御カップリングを搭載していて、旋回時に後輪外輪側により大きな駆動力を配分するのが特徴です。
このユニットにより左右の駆動力に差が出て車両ヨーモーメント(車を旋回させようとする力)をダイレクトにコントロールします。言ってみれば機敏なハンドリングでコーナリング時にクルマを思い通りに操ることができるシステムと言えるでしょう。
また舗装時にスポーティなハンドリングが楽しめるだけでなく、滑りやすい路面でのより安定した走行が可能な4WDモードを選択することも可能です。
■ATTESA E-TS
GT-Rが搭載している4WDシステムが「ATTESA E-TS」。
この4WDシステムはリヤタイヤに必要なグリップ力をもたらしつつ、ブレーキング時などで車両姿勢を保つために必要なフロントタイヤのグリップ力と荷重を割り出し、4輪にいかに荷重をかけるかという考え方のもと開発されたシステムです。
「あらゆる路面で旋回ライントレース性と加速性を高い次元で両立させた」と、日産は説明していますが、ハイパフォーマンスカーのGT-Rにふさわしい4WDシステムであることは間違いありません。
■パートタイム4WD
NV350キャラバンなどに搭載されている4WDシステムが「パートタイム4WD」。
「パートタイム4WD」とは、基本は二輪駆動で走行しますが、路面状況などに応じてスイッチひとつで2WDから4WDの切り替えが可能なシステムです。
NV350キャラバンのような商用車にとって、市街地などでは二輪駆動(FR)、悪路や雪道では4WDと切り替えることができるこのシステムは燃費などを考えたときメリットがある4WDシステムといえますね。
(テヅカ・ツヨシ)
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