NEWS
2016.4.4
木と金属への徹底したこだわり ─ トヨタ「SETSUNA」画像ギャラリー
2016.4.4
木と金属への徹底したこだわり ─ トヨタ「SETSUNA」画像ギャラリー
木製コンセプトカー・トヨタ「SETSUNA」の木へのこだわりは、前回も紹介しましたが、今回はもう少し細かい部分を紹介します。
「SETSUNA」のボディサイズは、全長3030×全幅1480×全高970mm。ホイールベースは1700mmで、見たとおり2シーターで、パワートレーンは電動モーターと公表されています。
ホンダS660が全長3395×全幅1475×全高1180mmですから、衝突安全や居住性などを加味しないでいいコンセプトカーとはいえ、かなり短め。
さて、取り替え可能な外板に杉、フレームに樺(かば)、フロアに欅(けやき)、シートに栓(せん)など、用途に応じた木材を使い、日本古来の伝統技法により組み付けられている「SETSUNA」ですが、細部にまでこだわりが貫かれています。
まず、木を使っているのに滑らかさを感じさせるサイドビューが象徴的ですが、材料の木は、時間をかけゆっくりとしならせることで、ボディラインは船のような美しいカーブを、フロントからの眺めは七角形を、側面や上方からでは紡錘形を描いています。
人が手間暇を掛けて塗った漆である「拭き漆」という技法もそのひとつで、木目を生かすため、ドアミラーやシート、ステアリングホイール、ボディの帯状のラインなどに拭き漆を採用。
一般的に知られている「塗って重ねていく」本漆ではなく、塗っては表面を拭くことを繰り返し、木目に沿って漆が定着し、木目と漆のコンビネーションが際立つ技法だそう。
「拭き漆」により、初期の美しさもさることながら、時を経て使い込まれることで濃淡や色合いが変わり、世界にひとつだけの味わいを醸し出すそうですから、年月を経た「SETSUNA」を見てみたいところ。
見た目も印象的なシートは、木で作られた公園のベンチのように「誰をも優しく迎え、包み込むような、そんな柔らかな表情を持つシートを」という想いを具現化。「栓(せん)」の木に漆が塗られていて、身体が主に触れるところには革が貼られています。
こだわりは「木」だけではありません。アルミ製メーターは、アルミケースの中の短針は時間(1周=24時間)、長針は月日(1周=365日)を表し、「年」を刻む設計となっています。「家族と時を刻む100年メーター」という想いが込められているそうですが、まさに同コンセプトカーに合っています。
エンブレムは「刹那エンブレム」と命名され、「刹那の積み重ね」を円と放射状のデザインにより表現されていて、一秒一秒を刻む時計のようでもあり、刹那に咲く花のようでもあるデザインを採用。
アルミはメーターだけでなく、木と木の間に効果的に配置されています。ホイールキャップやステアリングホイール、シートなどにアルミニウムが使用されていて、木々との調和を図り、美しいコントラストを表現しているそうです。
さらに、「様々な材料とその組み合わせから創出される美しさ、それらが変わることを愛でる経年美を味わえる」と、木や革だけではなく、金属も傷がつき愛着を持てる材料ではないか、ということから金属も採用されているそうです。
(塚田勝弘)
【関連記事】
■「木のクルマ」トヨタ「SETSUNA」のこだわりとは?
http://clicccar.com/?p=363655
LATEST ENTRY
-
CHECK !
ニュース
モーターファンフェスタ2017 4月30日(日)開催決定!昨年、三栄書房が発行する『モーターファン』が創刊90周年を飾り、『モー・・・
2017.03.01
-
CHECK !
ニュース
ボディ拡大&9速DCTで雪道スイスイ!メルセデス・Aクラス次期型をキャッチメルセデス・ベンツのエントリーモデルである「Aクラス」次期型プロトタイ・・・
2017.01.02
-
CHECK !
ニュース
スチール撮りに潜入!557馬力のメルセデスAMG GT Cクーペ新型「エディション50」を激撮2016年9月のパリモーターショーでワールドプレミアされた「メルセデス・・・
2017.01.02
-
CHECK !
ニュース
新型C-HRは「格好の良さと走りの良さ」で、アンチトヨタ派を狙い撃ち!■新型C-HRは、TNGAの開発責任者が統括するコンパクトSUV ・・・
2017.01.02