Motor Fan's YEAR 2016

三栄書房

NEWS

2016.4.6

新型アウディA4は前輪駆動とクワトロのどちらを選ぶ?

いきなり結論を言うようですが、アウディといえばクワトロ以外興味はなし、という方は新型アウディA4でもフルタイム4WDを選べばいいと思います。

201600223Audi A4_028

でも、新型A4に興味があるけれど、エンジン(駆動方式)で悩んでいる場合は、まずはFFで十分満足できるはず。

2.0L TFISエンジンは、FF向けの190ps/320Nm版、クワトロ向けの252ps/370Nm版があり、エンジンを選ぶと必然的に駆動方式も決まっています。

201600223Audi A4_068

FF向け190ps版は、252ps版のクワトロと乗り比べなければトルク、パワーともに不足は感じさせず、4WDよりも車両重量は当然軽く、重量差は120kgもあります。

およそ大人2分の差は無視できないもので、ダウンサイジングならぬ「ライトサイジング」というコンセプトを掲げるもの。

201600223Audi A4_077

こうした省エネ系エンジンにありがちな線の細さや、「回らない」など面白みのない加速フィールもほとんど感知させず、いわれなければ吸気バルブ早閉じのミラーサイクルエンジンだとは分からないかもしれません。

201600223Audi A4_045

エンジンレスポンスやパワーだけでなく、ダイレクト感のある変速フィールも今モデルからFFにもDCTの7速トロニックが組み合わされる恩恵も感じさせてくれます。

一方のクワトロモデルに乗り替えると、やはり「速い!」という感触は街中で巡航速度に乗るまでの早さでも実感できますし、高速道路でも床まで踏み込む必要性は感じさせません。

201600223Audi A4_016

最高出力の発生回転数は、190ps版が4200-6000rpm、252ps版が5000-6000rpmとなっていますが、252ps版の高速域の伸び、パンチ力は明らかに上で、しかも7000rpm近くまで回りますから高速道路での追い越し時なども余裕綽々。

高速域の直進安定性は、ドライ時であればFFもクワトロも劇的な差は感じさせず、FFでも十分過ぎるほど安定感があり、しかもパワステのフィールもより手応えがあり、安心感も絶大といえます。

雨天時や雪上では当然ながらクワトロの利点が際立つでしょうが、普段は街中使いが中心で、ロングドライブに時々出かけたとしてもFFで何ら不足はないはず。

201600223Audi A4_079

これだけFFの出来がいいと、クワトロが必要という明確な理由がない限り、カタログ燃費も約3km/L良好(FF:18.4km/L クワトロ:15.5km/L)なFFを選んでも新型A4の良さは十分に堪能できるのではないでしょうか。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

【関連記事】

■大きくなった新型アウディA4の広さ、使い勝手は?
http://clicccar.com/?p=363594

■アウディに期待する先進性は新型A4にも備わっている?
http://clicccar.com/?p=363515

■美点も課題も感じられた新型アウディA4の走り
http://clicccar.com/?p=363505

  • Share on
  • LINE
  • Twitter
  • Facebook