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2016.9.18
日本車のデザインは本当に「つまらない」のか?を検証
2016.9.18
日本車のデザインは本当に「つまらない」のか?を検証
皆さんは欧州車のデザインを手掛けた日本人カーデザイナーをご存知でしょうか?
アウディの「顔」ともいえる「シングルフレーム」を初めて採用した 「A6」や、「Q7」、「A5」のエクステリアデザインを手掛けたのがその一人、和田 智氏。
1998年に日産からアウディに移籍、2009年に同社を退社するまでの間に、3台のプロダクトカーと2台のショーカーを手がけるなどの功績を残しています。
日産時代には初代「セフィーロ(1988年)」や、同「プレセア(1990年)」のエクステリアデザインを担当していたそうです。
そして、もう一人のデザイナーが先頃の記事で触れた奥山清行氏。
米GMをはじめ、ポルシェやピニンファリーナのデザイナーとして活躍するなど、華麗な経歴を持つ日本人デザイナーです。
代表的な作品として、フェラーリ「エンツォ」や、マセラティ「クアトロポルテ」があり、イタリア人以外で初めてフェラーリをデザインしたことでも有名。
現在は両者共に自身のデザインブランドを展開しており、クルマに限らず、眼鏡や時計のデザインも手掛けるなど、多方面で活躍しています。
彼らが海外の自動車メーカーのデザイン業務を通して身に付けたのは、それぞれのブランドが持つ歴史や哲学を重んじながらデザインを進化させる技法。
「日本車のデザインがつまらない」と言われる背景には、国内メーカーの風潮として、モデルチェンジでデザイン担当が代わると、過去の作品を重んじる事無く、一旦リセットする傾向があるといいます。
販売部門や上位から「代わり映え」や「インパクト」の部分を強く要求されるため、結果的に一貫したブランド性が構築され難い傾向にある模様。
欧州メーカーでは日本車のデザインについて、我々が想像する以上に研究しているそうで、それらをヒントにオリジナルとして昇華させるケースが見受けられるそうです。
一方、日本の自動車メーカーの場合、自分達のアイデアを育てて、後々のモデルに反映することが少ないため、むしろ彼らにアイデアを持って行かれている状況なのだとか。
その結果、日本のユーザーが日本車=つまらない、欧州車=魅力的と感じているとすれば、何とも皮肉な話。
日本人のカーデザイナーが海外に出て、彼らのデザイン哲学を学び取り、世界が認める魅力的なクルマをデザインし得ている現実が、本来日本人が持つ潜在的なデザイン能力の高さを証明しているのではないでしょうか。
もしかすると、それを阻害しているのは日本人の「新し物好き」のDNAなのかもしれません。
【関連記事】
「日本人デザイナーが米で「kode57」をワールドプレミア!
http://clicccar.com/2016/08/24/394375/
【関連リンク】
SWDESIGN
http://www.swdesign-office.com/
KEN OKUYAMA 「kode57」
http://www.kenokuyamadesign.com/kode57/
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