Motor Fan's YEAR 2016

三栄書房

NEWS

2016.10.1

新型GT-Rのデザインは、ゲーム「グランツーリスモ」に由来する!?

■新型GT-Rの精悍なデザインは、ゲームのグランツーリスモに由来していた!?

ビックチェンジを受けた新型GT-Rの実車は理屈抜きにカッコいい!

9年に及ぶモデルライフの中で、遂に理想のデザインにたどり着いたと思えるくらい、精悍かつ重厚な存在感を放っています。

その新型GT-Rのデザインのモチーフには「日産コンセプト2020 ビジョン グランツーリスモ(NC2020VGT)」が採用されました。昨年の東京モーターショーに超アグレッシブな1/1モデルが出品されていましたが、もともとはゲームのグランツーリスモ「GT」用にデザインしたコンセプトカーなのです。

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そして新型GT-Rでは、このNC2020VGTが持つ2つのモチーフを取り入れています。

ひとつは、Vモーショングリルからボンネットに続くラインの外側にフロントフェンダーのカタマリがあること。2つ目は、グリルの両サイドの面がフェンダーの裏側を通ってボディサイドに伸びること。

これらのデザインモチーフが、新型GT-Rに新たにダイナミックな印象を与えているのです。

■「GT-Rコンセプト」に原点回帰したデザインも新鮮!

また従来と大きく異なるのが、ヘッドライト下部のフロントバンパー・デザインです。

2007年の市販以来ボディ同色のデザインでしたが、今回新たにブラックガーニッシュを新設しました。どこかで見覚えがあると思いきや、実は01年発表の「GT-Rコンセプト」と05年発表の「GT-Rプロト」が、ヘッドライトからブラックガーニッシュに伸びるデザインを採用していました。

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また新型GT-Rでは、NC2020VGT譲りのフロント両端のエッジに加え、リア両端でもエッジを効かせました。実はこのリア造形も「GT-Rコンセプト」に織り込まれていたデザインで、空力的にもしっかりと清流効果を発揮。15年の時を経て原点回帰した「GT-Rコンセプト」のデザインが、機能面でも効果を発揮しているのです。

今回の新型GT-Rのスタイルには、ゲーム用のコンセプトカーと15年前のコンセプトカーがモチーフとして採用されているわけですが、新旧様々なデザイン要素を融合させることで、こんなにも大きく印象が変わるものなのですね。

クルマのデザインとはかくも奥が深いものかと、改めて実感した次第です。

■第540弾 新型GT-Rのすべて (電子版はこちら

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(星崎  俊浩)

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