Motor Fan's YEAR 2016

三栄書房

NEWS

2016.10.5

リカルドが今シーズン初優勝!恒例のシューイーもスペシャルバージョンに!!【2016 F1第16戦マレーシアGP】

10月2日(日)、2016 F1第16戦・マレーシアGPが、セパン・インターナショナル・サーキット(全長5.543km、周回数56周)で開催されました。

18年連続18回目の開催となるマレーシアGPですが、今年はサーキットのアスファルトを再舗装し、9つのコーナーを変更するなど大改修が行われました。

また、ほぼ赤道に直下に位置するサーキットであるため年間を通じて高温多湿。決勝の気温は33度、路面温度は52度まで上がり、ドライバーにとって、とても過酷な環境でのレースとなりました。

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オープニングラップから波乱のスタートとなったマレーシアGP。

好スタートを切った5番手スタートのセバスチャン・ベッテル選手(フェラーリ)が、ターン1で3番手スタートのマックス・フェルスタッペン選手(レッドブル)のインを突きますが、2台ともタイヤをロックさせて止まりきれず、ベッテル選手が2番手スタートのニコ・ロズベルグ選手(メルセデス)に追突して左フロントを壊しリタイアしてしまうというハプニングが発生! ロズベルグ選手もスピンして16番手まで下がってしまいました。

この事故により、ベッテル選手には次戦F1日本GPで3グリッド降格ペナルティが科せられます。

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この接触によりバーチャルセーフティーカーが導入され、ポールスタートのルイス・ハミルトン選手(メルセデス)と3番手スタートのフェルスタッペン選手の順位は変わりませんでしたが、4番手スタートのダニエル・リカルド選手(レッドブル)は2番手にジャンプアップ。

パワーユニット交換で計45グリッド降格ペナルティを受け最後尾スタートだったフェルナンド・アロンソ選手(マクラーレン)が混乱をうまくすり抜け、11番手まで浮上しました。

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9周目にはロマン・グロージャン選手(ハース)の左リアのブレーキがトラブルに見舞われ、ターン15でコースオフしてストップし、再びバーチャル・セーフティーカーが導入。

上位勢はステイアウトしましたが、フェルスタッペン選手、ロズベルグ選手らがピットインし、フェルスタッペン選手はソフトタイヤからソフトタイヤへ、ロズベルグ選手はソフトタイヤからハードタイヤへ履き替えます。

タイヤを履き替えたロズベルグ選手は猛プッシュ! 前を走るマシンをどんどん抜いていきます。他のチームを軽々とオーバーテイクするメルセデスの速さは、もはや異次元の世界にいるかのようでした。

ファステストラップを刻みリードを広げていくハミルトン選手。

その後方では、フェルスタッペン選手が6周分新しいハードタイヤを装着し、リカルド選手を上まわるタイムで後ろから追いかけます。

ここまできたらチームオーダーが出るかな?と思いきや、特に出ずコース上でホイール・トゥ・ホイールの激しいチームメイトバトルが展開され、レースを観ている私達ファンを楽しませてくれましたよね。

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レッドブルがチームメイトバトルをしている間に、更にリードを広げ優勝が見えてきたハミルトン選手に悲劇が訪れます。なんと、41周目のメインストレートで突然リアから白煙と炎を吐いてストップ。

「Oh!No—!No—!!」という悲痛な叫びがチーム無線で響き渡ります。ターン1でマシンを止め降りたハミルトン選手は大きく肩を落とし、その場でしゃがみ込んでしまいました。

ドライバーズチャンピオンシップをかけた大事な一戦で、ここで勝てばトップのロズベルグ選手に並ぶことができたはず……。ハミルトン選手の気持ちを考えると胸が痛みます(涙

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ハミルトン選手のマシンストップにより、またしてもバーチャルセーフティーカーが導入。また、エステバン・グティエレス選手(ハース)のフロントタイヤがいきなり外れるというハプニングも発生し、大波乱のレースとなりました。

この波乱のレースを勝ち抜いたのは、リカルド選手! 2014年ハンガリーGP以来の優勝となりました。

2番手は9月30日に19歳の誕生日を迎えたフェルスタッペン選手、そしてスタートの接触で後退し素晴らしい走りで4位まで浮上したロズベルグ選手は、レース終盤でキミ・ライコネン選手(フェラーリ)をオーバーテイクする際、接触し10秒ペナルティを科せられましたが、猛プッシュの甲斐があり、ライコネン選手に13秒差をつけて10秒ペナルティを跳ね返し3位を獲得しました。

マクラーレンはアロンソ選手7位、ジェンソン・バトン選手9位でダブルポイントを獲得。これは次戦の日本GPでも期待できそうですね!

リカルド選手が優勝ということは、当然やりますよね。シューイー(笑)。ポディウムの下では、チームスタッフが自分のシューズを持ってリカルド選手に「絶対やれよ!」と言わんばかりのアピールをし始めたではありませんか!

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その期待に応えるかのように、レーシングシューズにシャンパンを入れ(ロズベルグ選手も一緒になって注いでいました)、思いっきりシャンパンを飲んだのはいいのですが、今回はリカルド選手だけでは終わりません。

なんと、一緒にポディウムに上がったレッドブルチーム代表のクリスチャン・ホーナー氏、チームメイトのフェルスタッペン選手、そしてロズベルグ選手、全員にすすめたのです! 3人とも若干苦笑いでしたが、リカルド選手のあの笑顔にはかなわなかったようです(笑)。

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今年のF1流行語大賞は「シューイー」に決まりですね(笑) 。

さぁ、いよいよ次戦は待ちに待った日本GP! ドライバー達もぞくぞくと来日し、レースウィークが始まるまでどのように過ごすかも楽しみなところです(^^

マレーシアGPリザルトは以下の通りです(ポイント圏内のみ)。

順位/No./ドライバー/チーム
1/#3/ダニエル・リカルド/レッドブル
2/#33/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
3/#6/ニコ・ロズベルグ/メルセデス
4/#7/キミ・ライコネン/フェラーリ
5/#77/バルテリ・ボッタス/ウィリアムズ
6/#11/セルジオ・ペレス/フォースインディア
7/#14/フェルナンド・アロンソ/マクラーレン
8/#27/ニコ・ヒュルケンベルク/フォースインディア
9/#22/ジェンソン・バトン/マクラーレン
10/#30/ジョリオン・パーマー/ルノー

(yuri)

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