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2016.11.16
トヨタがPHV/FCVに加えて、「EV」開発にも本腰を入れる理由とは?
2016.11.16
トヨタがPHV/FCVに加えて、「EV」開発にも本腰を入れる理由とは?
トヨタ自動車が2016年度上期(4〜9月)の決算発表で、今後のパワートレーン戦略について明らかにしました。
それによると、短期的には重点的に投資している従来車の燃費向上や、排ガスのクリーン化促進、HVのバリエーション拡充に取り組む予定で、中期的にはPHV、FCVに加え、EVの開発にも力を入れる方針といいます。
同社はこれまで日産などに比べ、バッテリー容量に起因する航続距離の課題から、EV開発には積極的ではありませんでした。しかし昨今、バッテリー性能が向上しつつあることや、欧州勢の電動化推進状況を踏まえ、EV開発にも力を入れることにしたもの。
FCV開発からの方向転換という訳では無く、当初からの計画に則ったものであり、構造的に難易度が高い燃料電池車から優先的に実現したというスタンス。
FCVは水素の充填時間や一充填あたりの航続距離など、ほぼ現行車と同様に扱えるメリットが大きく、排ガスを一切出さないため、「究極のエコカー」とされています。
FCVもモーターで走行する一種のEVであり、外部充電する代わりに、水素燃料を使ってFCスタック(燃料電池)で自車発電する構造で、技術的にはHV/PHV/FCVからEVへの移行は同社にとって比較的容易なもの。(その逆は難易度大)
同社は2017年初めに新型「プリウスPHV」の発売を予定しており、2018年には「カローラレビン」のPHV投入を予定するなど、PHVの展開を加速する構えのようですが、主力市場の米国では、カリフォルニア州で「ZEV(Zero Emission Vehicle)」規制強化が待ち受けています。
2018年以降、排出ガスを一切出さない電動車(EV、FCV)の販売比率が、現状の14%から16%に引き上げられる見通し。
同州以外でもZEV普及に積極的なことや、欧米勢がEVの開発に余念が無いことから、トヨタとしても持ち前の開発力と資金力を活かし、「EV」の品揃えを充実させ、フルライン体制で米国の規制強化を乗り切る考えのようです。
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