Motor Fan's YEAR 2016

三栄書房

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2016.12.18

トヨタ自動車、’16年の世界販売1,000万台超えが確実に!首位はVWが奪取?

トヨタ自動車(以下トヨタ)が12月15日、ダイハツ、日野を含む年内の世界販売累計台数が1,000万台を超える状況であることを明らかにしました。

TOYOTA

同社によると、2016年の世界販売台数は1,009万1千台(前年比1.0%減)程度になる見込みで、2017年の販売計画としては1,020万2千台(同1.0%増)を見込んでいるそうです。

昨年の世界販売は1,015万1千台(同0.8%減)と、2位のフォルクスワーゲン(以下VW)に22万台の差をつけ、4年連続で首位を維持していますが、今年に入って地震や関連工場の爆発事故が相次ぎ、都度操業停止に追い込まれる事態に……

TOYOTA_PRIUS

しかし同社はその後、懸命に生産台数の挽回を図り、同社が10月末に発表した1‐9月の世界販売台数は752.9万台(前年同期比+0.4%)と、VWの760.9万台(同+2.4%)との差が8万台にまで縮小。

その一方、米国市場では、原油安を背景に大型トラックやSUVの人気が高まるなか、主力セダンの「カムリ」や「プリウス」などのHV系が苦戦しています。

対するVWは、世界販売の40%近くを占める中国で、小型車を対象にした減税政策が奏功し、こちらも世界販売で1,000万台を突破する見込みで、トヨタが5年連続で首位を維持できるかどうかは、かなり微妙な状況になっています。

VW

しかし、一つ言えるのは今回、VWが首位を奪取したとしても、中国の減税政策が年内で終了するため、来年以降の販売情勢は不透明な状況。

米国に端を発するディーゼル車の排ガス認証不正問題を踏まえ、後任のマティアス・ミュラーCEO(画像左)は「今後は台数は追わない」と公言しているものの、同社の大株主であるフェルディナンド・ピエヒ氏は依然、首位奪取に執着しているようで、2009年当時の苦い経験を経て、「もっといいクルマ」を作ることに重点を置く豊田章男社長とは対照的。

こうした両社の戦略が今後、世界販売台数にどのように反映されるのかが引き続き注目されます。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA、VW)

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