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2016.3.30
曲の特徴に合わせてイコライザーを自動調整するカーオーディオ
2016.3.30
曲の特徴に合わせてイコライザーを自動調整するカーオーディオ
米国の音楽データ提供会社グレースノートは、曲の特徴に合わせてカーオーディオのイコライザーを自動調節する自動車メーカー向けのデータ駆動型テクノロジーを開発した、と発表しました。
Gracenote Dynamic EQ(登録商標)は、同社の楽曲認識技術と楽曲データセットを活用して、どんな曲でも特定しその曲の特性に応じてイコライザーを自動調整する技術です。
運転中に聴くことのできる音楽はあらゆる時代のあらゆるジャンルに渡っています。しかしながら、ほとんどのドライバーは同一のオーディオ設定状態でさまざまなアーティストの曲、さまざまなジャンルの曲を聴いているのが現状です。
このため、オリジナルレコーディングのサウンドに比べて音の深さやインパクトを欠いた状態で音楽を聴いていることになります。
グレースノート自動車部門ゼネラルマネージャーのブライアン・ハミルトン氏は
「一般的な音楽ファンにとってイコライザー設定を変えることはかなり複雑な作業で、運転中前方注視の状態でそれを行うことは事実上不可能です。Gracenote Dynamic EQ は、楽曲単位の記述メタデータを活用して音楽聴取のクオリティを高める技術で、当社以外今までどこもやったことのない世界初の技術です。」
と、コメントしています。
Gracenote Dynamic EQは、例えるならグレースノートがあなたの代わりに曲に合わせてオーディオシステムをその都度調節してくれるようなものです。
TupacやBiggieを聴く時には、曲独自のヒップホップ特性を加味してベース(低音域)を上げトレブル(高音域)を下げる設定、それとは対照的にTaylor Swiftの曲を聴く時には、ボーカルを活かすミッドレンジ(中音域)を強調しくっきりキラキラしたサウンドを得る為にHigh-endを上げるなど、ポップ・ボーカルの曲の特性に合わせた全く違うEQを自動的に設定することができます。
グレースノートは数千万の曲に対し最良なエコライザー設定のDynamic EQプロファイルを作成。分類アルゴリズムを活用して曲全体を解析し、ベース、トレブル、ミッドレンジ等のレベルと周波数帯域変化等の音響プロファイルを抽出。
これらを同社が数千万曲に対しすでに付与しているジャンル、年代、ムード等の属性データと融合して楽曲にマッチする最良なDynamic EQプロファイル特定し、車載オーディオの設定を自動的に調節するようにしているのです。
この技術が普及したら、あなたのカーオディオの音がケタ違いに向上するかもしれません。
(山内 博・画像:グレースノート)
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