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一番安いモデルは意外にも!? 人気中古車ランエボの最安値モデルをチェック!

最終進化形となるファイナルエディションを発売し、惜しまれつつ2016年3月に販売終了となった三菱ランサーエボリューション。WRC(世界ラリー選手権)参戦車として1992年10月のエボIが販売開始され、エボXまで13モデルが販売されました。

中古車検索サイト カーセンサーnetによると、現在ランエボの中古車は約450台流通していて、エボIからエボXファイナルエディションまで全モデル揃っています。

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中古車の価格は年式や走行距離、コンディションなど様々な要因によって決まりますが、一般的に年式が古くなればなるほど安くなります。しかし、人気の高い中古車ではその法則が当てはまらないケースがあります。

そこで、今回は絶版車となり中古車で人気のランエボの最高値と最安値の中古車を紹介したいと思います。なお、記事中の価格は取材時点での流通価格で、変動している場合がありますのでご注意下さい。

まずは最高値から。現在、ランエボの中古車で最も高額なのは、限定1000台のランエボXファイナルエディションです。

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新車時価格は430万円でしたが、最高価格は550万円とプレミアム価格となっています。

走行距離は400km、ボディカラーはシルバーです。ファイナルエディションは新車時価格を上回る中古車はかなりの台数が流通しており、高コンディションのクルマが手に入れやすい状況となっています。

一方の最安値ですが、一般的に中古車は年式が価格決定に大きな影響を与えます。

その法則からすると、1992年に登場したエボIが最安値と思われがちですが、エボIの中古車はわずか1台しか流通していないこと。そしてランエボは各世代それぞれにファンがいることもあって、エボIが最安値ではありませんでした。

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では、最安値だったランエボの中古車は?というとランエボIVという結果になりました。

1996年8月に販売開始したランエボIVはベース車のランサーがフルモデルチェンジを行い、第2世代へと進化したモデルです。エンジンの出力は280馬力へとパワーアップし、AYCという電子デバイスを搭載することでさらに戦闘力をアップしました。

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ランエボIVの中古車は現在27台流通していて、価格帯は35万〜148万円となっています。

ランエボシリーズの中古車の最低価格は35万円のランエボIVで、ボディカラーは白、走行距離は12.1万kmとなっています。ランエボIVぐらい年式が古いと走行距離10万km超えの中古車が多くなっています。

最安値の中古車となった個体はタイミングベストが交換済なので、購入した際も大きな出費は免れそうです。タイミングベルトをエンジンに使用している場合、走行距離が少なめで未交換の中古車より、距離は多いけれども交換済の中古車のほうが、購入後のメンテナンス費用を抑えられると考えられます。

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新車では人気が高くても価格が高くなるということはありませんが、中古車の場合、人気の高さによって価格が変わるという特徴があります。

(萩原文博)

中古車市場で不動の人気を誇る「ランエボ」のレアモデルとは?

先日、北米三菱モータースのチャリティオークションに出品されたランサーエボリューション「ファイナルエディション」が7万6400ドル(約780万円)で落札されたというニュースがありました。

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色々な話題で注目されている三菱自動車ですが、新車は少々元気がないものの、中古車では不動の人気を誇るモデルがあります。

それが絶版車となったランサーエボリューションです。

ランサーエボリューションは1992年に登場し、2016年4月までエボX(10)が販売されていました。ランエボは大きく4つの世代に分けることができ、それぞれの世代・モデルにこだわりのあるファンがいます。

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現在、中古車検索サイトカーセンサーnetで調べてみると、ランサーエボリューションのセダンの中古車は全国に430台流通しています。

その中で、最もレアで手に入れづらいモデルは何かを調べてみました。なお調べた時点で中古車の流通台数が5台以下だったエボ1とエボ2は対象から外しています。

現在ランサーエボリューションの中古車で手に入れづらいレアなモデルは、流通台数8台の2000年1月に発売された「ランエボVI トミ・マキネンエディション」でした。

トミ・マキネンといえば、先日開催されたパリサロンにおいて、2017年からWRCに参戦する「TOYOTA GAZOO Racing」のチーム代表に就任した人物です。

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トミ・マキネンは現役時代、三菱ワークスのエースドライバーを務めていました。そのトミ・マキネンが当時史上初の4年連続してドライバーズタイトルを獲得。その偉業を記念して発売されたモデルが、ランエボVI トミ・マキネンエディションです。

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エクステリアは空力特性の向上とエンジンの吸気温度の低下を防ぐ新デザインのフロントバンパーを採用し、GSRにはラリーカーと同じデザインのOZ製の17インチホイールを装着しています。

また、ワークスラリーカーのディテールを再現するスペシャルカラーパッケージもGSRに設定されていました。

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エンジンは中低速域でのトルク及びレスポンスの向上を狙ってチタンアルミ合金ターボを採用。さらにターマック(舗装路)に合わせて初期応答性を高めた専用チューニングを施したサスペンションを採用し、車高がエボVIと比べて10mm下がっていました。

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そしてインテリアではトミ・マキネンロゴを追加したレカロ社製のバケットシートをGSRに標準装備し、インパネはブラック盤面にレッド文字、目盛の専用カラーメーターなどを標準装備しています。

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発売から16年が経過した現在でも中古車相場は125万〜354万円で、新車価格を上回る中古車もあります。

中でもボディカラーがワークスカラーのパッションレッドの人気があり、価格が高くなっています。手に入れたい人は焦る必要はないですが、常に中古車の流通をチェックする必要でしょう。

(萩原文博)

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ランエボのファイナルモデル、ラスト1台がアメリカのオークションで780万円で落札!
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ランエボのファイナルモデル、ラスト1台がアメリカのオークションで780万円で落札!

北米三菱モータース(MMNA)が、ランサー エボリューション「ファイナル エディション」をチャリティオークションに出品。9月15日に76,400ドル(約780万円)の高値を付けて落札されたそうです。

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米国では昨年10月に「ファイナル エディション」が1,600台限定で発売されており、オークションにかけられた固体は最後の1台(No.1600)でした。

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一方、国内では昨年4月10日に「1,000台限定」で同モデルの先行受注がスタート。同年8月20日に429.8万円で発売され、今年の春までに順次納車されています。

国内仕様は、ランサー「GSRエボリューションX」の5MT仕様車をベースに、通常はメーカーオプション設定の「ハイパフォーマンスパッケージ」を標準装備。

RECAROシートやBBS製18インチ鍛造アルミホイール、ブレンボ製ブレーキ、ビルシュタイン製ショックアブソーバー、アイバッハ製コイルスプリングが奢られており、専用の2.0L直4ターボエンジンは313ps(+13ps)、43.7kgm(+0.7kgm)を発生。

軽量化を目的にフードなどに高価なアルミ製パネルを使用、ベースモデル比で約14万円アップに抑えており、まさにバーゲンプライスといえる内容になっていました。

米国仕様についても「GSRエボリューションX」の5MT仕様車をベースに、エンジンスペックがオリジナルから307ps/42.2kgmに高められており、ブレンボ製ブレーキやビルシュタイン製ショックアブソーバー、アイバッハ製コイルスプリングやなどが標準装備されています。

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米国でも「ランサーエボリューション」の復活を望む声が多いのは言うまでもありませんが、もし将来復活する際は「アウトランダーPHEV」で培った、モーターで自由に駆動力を操れる先進の4駆システムが搭載されるものと予想されます。

今回の北米三菱モータースによるチャリティオークションの収益は、米国内で飢えに苦しむ人々の食糧支援に役立てられるそうで、同社のドン・スウェリンゲン副社長は「オークションの収益が支援に役立つことを誇りに思う」とコメントしています。

Avanti Yasunori・画像:三菱自動車)

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三菱自がパリで次期アウトランダーPHEV?のコンセプトモデルを公開
http://clicccar.com/2016/09/23/401532/

【関連リンク】

三菱ランサーエボリューション・ファイナルエディション(国内版)
http://www.mitsubishi-motors.co.jp/evo/special/final_2015/info.html

(米国版)
http://media.mitsubishicars.com/channels/2015-Evo-Final-Edition/presskits/2015-lancer-evolution-final-edition-press-kit