Motor Fan's YEAR 2016

三栄書房

サンプル

モトチャンプ

新型マツダ・ロードスターRFは快適性も期待大!

「走りを愉しむのであれば軽ければ軽いほどいい」というのは、歴代マツダ・ロードスターが最大の課題として追求してきたこと。ですが「自分が乗るクルマは屋根があるものを選ぶという方は少なくありません」とは、マツダ・ロードスターRF(MX-5 RF)の広報資料にあるフレーズ。

pressconference-26

確かに、ソフトトップの防犯性や耐候性を考慮し、ましてや新車で手に入れるのであれば青空駐車は避けたい気持ちになります。

実際に先代ロードスターのライフサイクル終了時の販売台数のうち、リトラクタブルハードトップモデルは半数以上を占めていた、と聞くとリトラクタブルハードトップモデルの重要性が理解できます。

走りを極めたい人には軽いソフトトップモデルを、オープンエアと快適性の両方を重視したい人には、さらにファストバックスタイルという新しい美しさも手に入れたロードスターRFを提供するという戦略は、間もなく世界累計生産台数100万台を迎えるロードスターにとって、何代もモデルチェンジを繰り返す意味でも、幅広いユーザーの獲得は重要なのでしょう。

interior

ロードスターRFで気になる快適性は、オープン時にはアクリル製の大型エアロボードが後方から巻き込んでくる風を抑制。

rear buttress

サスペンションや電動パワステもロードスターRF専用チューニングが施されていて、軽快な走りを提供しながら、より落ち着きのある上質な乗り心地を実現しているそうですから楽しみです。

快適性を左右する遮音関連では、フロントルーフとミドルルーフの内側に吸音タイプのヘッドライナーを、またリヤホイールハウスに遮音材を採用し、クローズ時の静粛性を大幅に向上したそう。

気になるのが、身を削るようにして得た軽量化がRFではどうなっているのかという点ですが、車両重量は明らかになっていませんので、登場を待ちたいと思います。

MAZDA_MX-5 RF_23

そのほか、インテリアデザインの変更点は、3眼メーター左側のインフォメーションディスプレイに、リトラクタブルハードトップ開閉動作中のアニメーションが表示される専用の4.6インチTFTカラー液晶を配置。また、エアコンダイヤル下のパネルにリトラクタブルハードトップの開閉ボタンが追加されています。

P1J11943s

シートは市場により異なるそうですが、オーバーンカラーのナッパレザーが採用され、落ち着きのある洗練された雰囲気になっているそうで、シートやドアトリムセンター部などには、グレーのステッチが施されています。

(塚田勝弘)

【関連記事】

■リトラクタブルハードトップのマツダ「MX-5 RF」を世界初公開! 日本向けロードスターは2リッターになる?
http://clicccar.com/2016/03/23/361991/

■マツダ「MX-5(ロードスター) RF」画像ギャラリー ─「魂動デザイン」の新ボディカラー「マシーングレー」採用
http://clicccar.com/2016/03/23/362009/

マツダ・ロードスターのリトラクタブルハードトップの開閉方法が判明!

3代目である先代(NC)ロードスターにリトラクタブルハードトップモデルが加わったのは、2006年8月(日本市場)。日本市場向けの車名は「マツダ・ロードスター パワーリトラクタブルハードトップ (RHT)」、北米向けも「Mazda MX-5 Power Retractable Hard Top」でした。

MX-5 RF-62

なお、3代目ロードスターのライフサイクル終了時の販売台数のうち、リトラクタブルハードトップモデルは半数以を占めていたそうで、天候や季節を問わない快適性、そして防犯性や耐候性などを重視する方がそれだけ多い、ということでしょう。

現行(ND)ロードスターに加わるリトラクタブルハードトップモデルは、北米向けは「Mazda MX-5 RF」。リトラクタブルハードトップの「R」とデザインの特徴であるファストバックスタイルの「F」を表現しているそうです。

MX-5 RF-13

気になるリトラクタブルハードトップの開閉方法ですが、新型ではフル電動化されていて、10km/h以下なら走行中でも開閉が可能。

先代NCでは、前席頭上にあるロックを解除してから(手動式のトップロック)、開閉スイッチを押すという手順でしたが、フル電動化ということは、ほかのライバル車のようにスイッチひとつで開閉が可能になったということでしょう。

なお、先代はルーフを3分割し、シートバック後方のキャビンスペース(ソフトトップを収納する)に格納するシステムで、コンパクトなリンク機構の採用とモータ駆動制御により、量産車の電動ハードルーフモデルとして世界最速の12秒という開閉時間を実現していました。

新型は10km/h以下なら走行中でも開閉が可能なうえ、フル電動化され、フロントルーフ、ミドルルーフ、リヤルーフの3つのルーフとバックウインドウで構成される電動格納式ハードトップが採用されています。

MX-5 RF-61

気になる開閉時間ですが、開閉時にはそれぞれのパーツの動きをオーバーラップさせることで、世界最短レベルのルーフ開閉時間を実現しているそうです。

また、ファストバックスタイルのデザイン、そしてソフトトップモデルと同じ荷室容量を両立。

MAZDA_MX-5 RF_23

そのトランク容量は、ルーフ収納時でもソフトトップモデルとまったく変わらず、130L(DIN方式)が確保されていて、550×400×220mmサイズとなっています(キャリーオンバッグがふたつ積載可能)。

MX-5 RF-125

なお、ロードスターRFのボディサイズは、ソフトトップモデルとまったく同じ全長、全幅、ホイールベースですが、全高のみ+5mmとなっています。

(塚田勝弘)

【関連記事】

■リトラクタブルハードトップのマツダ「MX-5 RF」を世界初公開! 日本向けロードスターは2リッターになる?
http://clicccar.com/2016/03/23/361991/

■「魂動」デザインの魅力を際立たせるボディカラー「マシーングレー」を採用 ー マツダ「MX-5 RF」画像ギャラリー
http://clicccar.com/?p=362009