新生三菱自動車への第一歩となる、新たな動きがあります。
日産自動車とのシナジー効果が出るのはまだ先になるはずで、そうなる前に少しでも国内市場では信頼回復が必須の三菱自動車。
新たにCMも展開されていて、「今度こそ大丈夫?」と思った三菱オーナーもいるでしょう。
三菱が全国に展開する次世代店舗「電動 DRIVE STATION」、その第1号店として、関東三菱自動車の世田谷店(東京都世田谷区)がリニューアルされ、10月8日にオープンしました。
「電動DRIVE STATION」は同社の強みである電動車両を前面に押し出した店舗で、通常の店舗機能(新車販売やアフターサービスなど)に加えて、EVやPHEVの意義と価値、魅力を多くの人に広めるべく、プレゼンテーションツールやデモンストレーションコーナーを備えた次世代型の店舗です。
「電動DRIVE STATION」には、太陽光発電システムとV2H(V2:Vehicle to Home の略。電動車に蓄えた電気を家に供給する仕組みのこと)機器を設置し、太陽光で発電した電力を電動車への充電に使用。
また店舗内では、日本のエネルギー問題に対して電動車が果たす役割に加えて、災害時に電動車の外部給電機能がもたらす価値について、デジタルサイネージシステム(デジタルサイネージシステム:電子看板。電子的な表示機器を使って情報を発信するシステム)やタブレット端末などで紹介されます。
さらに、一般家庭のダイニングルームを模した「ライフスタイルコーナー」では、停電発生時のV2H機器による電力供給を実演する「停電デモンストレーション」や、電動車の100V AC電源(1500W)で家庭の電化製品を同時に複数使用できることを実演する「1500W体感デモンストレーション」も行われます。
そのほか、エネルギー、環境をテーマにした小中学生向けワークショップや防災イベントの開催、防災への取り組みをはじめとする地域情報を自治体と連携して発信するなどの活動を通じ、地域社会への貢献を目指すとしています。
繰り返されてきたリコール隠しやディーゼル不正問題などで、愛想を尽かした現ユーザーや元ユーザーもいることでしょう。それでもどうやって信頼回復を成し遂げるか。
今後、「電動 DRIVE STATION」も含めた三菱自動車の動きに注目です。
(塚田勝弘)