ダイハツのマレーシアにおける合弁企業プロドゥアが、新・国民車となる「BEZZA(ベザ)」を発売開始しました。
マレーシア語で『従来と違う』という意味になる造語が車名の由来という、この新型車は、開発をプロドゥアが担当した初めてのモデルになるといいます。
といっても、同社が開発を担当したのは、スタイリングとアッパーボディ。車体の基本となるプラットフォームはダイハツの軽自動車ノウハウを元にしたグローバルAセグメントプラットフォームを活用したものだということです。
つまり、プロドゥア・ベザはグローバルには最小カテゴリーとなるAセグメントの4ドアセダンというわけです。
とはいえ、Aセグメントでありながら、最大500リッターの容量を誇るトランクを持つなど、セグメント以上のサイズ感となるプロドゥア・ベザ。そのスリーサイズは全長4150mm、全幅1620mm、全高1510mmとなっています。
エンジンは、1.0リッター「1KR-VE」と1.3リッター「1NR-VE」を搭載します。後者は、新工場を建て、現地生産するというのもニュースのひとつです。
さらに軽自動車にも採用されるアイドリングストップ機能「eco IDLE」を搭載するなど、燃費性能も考慮したことで、マレーシアのエコカー政策となるEEV(エナジー・エフィシエント・ビークル)に適合しているというのもセールスポイント。なお、1.3リッター車の燃費性能は22.8km/Lと発表されています。
分割可倒リヤシートの中央にヘッドレストが確認できない点や、ATが4速にとどまっている点などはASEAN向けのAセグメントカーという印象も受けますが、いかにも立派な内外装は、一見しただけではAセグメントとは思えないたたずまいといえるのではないでしょうか。
なお、現地価格は99万〜135万円(1RM=26.5円換算)といいます。マレーシアではアフォーダブルという価格帯は、日本においても、けっして安くはありません。ダイハツ・パッソなど日本のAセグメントカーとかぶる価格帯になっているのも時代の流れを感じさせます。
(山本晋也)