Motor Fan's YEAR 2016

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新型C-HRは「格好の良さと走りの良さ」で、アンチトヨタ派を狙い撃ち!

■新型C-HRは、TNGAの開発責任者が統括するコンパクトSUV

現在トヨタはカンパニー制を導入しており、小西CE(チーフエンジニア)は、カローラやオーリス、そして新型C-HRを統括する立場にあります。しかも前職は、次世代プラットフォーム「TNGA」の開発責任者その人であります。

小西CEは、新型C-HRを拡大を続けるコンパクトSUV市場の世界戦略車と位置付け、プリウスに続くTNGA第2弾として開発を決定。そしてTNGAのポテンシャルをフルに引き出すように、マネジメントしていったのです。

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また個車としての新型C-HR・開発責任者には、レースをこよなく愛する古場主査が任に付きました。最重要ポイントに「格好の良さと走りの良さ」を掲げ、開発当初は専用プラットフォームの新設も検討したというのですがら、半端なくハートが熱いデス。

■走りを鍛えた場所は、ニュルブルクリンクとドイツの一般道の山坂道

古場主査は、開発中のTNGAを採用する検討に入った際、走りに不足している部分を指摘して、幾度もグレードアップを要請したとのこと。当時TNGAの開発責任者だった小西CEは、大掛かりな設計変更を承知でTNGAに織り込んだそうです。

その小西CEが、今度はC-HRを統括する立場になるのですから、クルマというものは人の情熱と信頼関係でできているとあらためて実感します。

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そして古場主査は、TNGAをベースに走りを鍛え上げるために、会社から進捗の心配をされるほど頻繁にニュルブルクリンク通いを敢行しました。

更に、宿舎とニュルの近くにある「L74」という狭くて交通量が多く路面の荒れた一般の山坂道で、 地元のドライバーが速度を落とさず路肩に沿って走り抜けていく様子から、ここを意のままに安定して走る性能が必要だと判断。

わざわざ「L74」を評価コースに加えて、開発を行ったとのこと。まさしく新型C-HRは、ドイツで鍛え上げた走りを身に付けているのです。

■「もっといいクルマづくり」で、アンチトヨタ派を狙い撃ち

新型C-HRは、スタイルも非常に斬新で、コンパクトSUVの中でも突出した個性を放っています。実車を見るととても国産の市販車とは思えないほど、切れの良いプレスラインや強烈な抑揚のフェンダーなど、個性的なデザインが満載。

そのため鋼板のプレスラインでも、通常トヨタ車は10R以上、レクサスでも8Rのところを、新型C-HRでは最小5Rを実現しました。欧州プレミアムカーでも歪みが出てしまう程の難易度ですが、開発陣の熱い情熱でトヨタ品質でのプレスを可能にしたのです。

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古場主査は「新型C-HRは、台数狙いではなくアンチトヨタ派への提案」の旨を語り、小西CEは「今はトヨタの誰もが、どうしたらやれるのか?を考えて取り組んでいる」とコメントしています。新型C-HRの開発ストーリーから、豊田章男社長の「もっといいクルマづくり」の提言がトヨタに深く根差し始めたと、あらためて実感した次第です。

(星崎 俊浩)

【関連リンク】

■第545弾新型C-HRのすべて (より深く知りたい方はこちらがオススメ)

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トヨタ、安全支援技術「インテリジェントクリアランスソナー」による事故低減効果を発表

トヨタは、通称バックソナーとも呼ばれている駐車時の安全支援技術「インテリジェントクリアランスソナー(ICS)」を搭載しているアルファード、ヴェルファイア、プリウスの3車種について、2015年1月から2016年6月までの18カ月の間に駐車場で発生した事故を調査した結果を発表しました。

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当該車種約6万台について、保険会社による約2500件の事故データを調査した結果、踏み間違い(ブレーキとアクセルの踏み間違い)事故件数は約7割減少、後退時事故件数は約4割減少したことが明らかになりました。

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今回の調査は、ユーザーの申告から事故原因は踏み間違いと判断したケースを抽出する方法で行われました。アルファード、ヴェルファイア、プリウスの3車種の調査対象約6万3000台のうちICS搭載車は約2万6000台で、ICS搭載率は42%でした。なお、前進時事故の低減効果については、優位な差は確認できず、引き続き調査を進めるということです。

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ICSはペダルの踏み間違いなどによる急発進時にクリアランスソナーで障害物を認識して衝突被害を軽減しようとする装置です。2015年発売のアルファード、ヴェルファイア、プリウスからは、センサーの増設と検出距離の延伸により、検出範囲を拡大し、制御ソフトを改良しています。

最近、高齢者が運転する車両が駐車時にバックで店舗に突進する事故の多発が報道されており、今回ICSによる事故低減効果が明らかになったことから、ICSに類する安全支援装置の普及が期待されています。

(山内 博・画像:トヨタ)

早くも納車待ち3ヶ月超!トヨタ・C-HRの受注台数が3万台に

12月14日、ついに正式発売されたトヨタの新型SUV「C-HR」。

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「かっこ良さ」と「走り」にこだったエクステリアデザインは、米国のデザイン拠点CALTY(キャルティ)からの提案をベースに、日本で練り込まれたそうです。

また「走り」の面では欧州市場を強く意識しており、現地で評判が高い「ザックス」製のダンパーを標準装備。

アップダウンやコーナーが多い過酷なサーキットとして知られるドイツのニュルブルクリンクで徹底的に走り込んで車高の高いSUVの弱点を潰し込むなど、足まわりの熟成に多くの開発時間を費やしたといいます。

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その走り味は以前のレポートでもお伝えしたとおり、SUVながらもコーナリング姿勢が安定しており、サスペンションの動きが非常にしなやかで高級感のある乗り心地に仕上がっています。

国内では正式発売に先立ち、11月上旬から先行受注を開始しており、既に月販目標台数6,000台の約5倍にあたる2.9万台超もの受注を獲得。

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店頭発表会は1月7〜9日で、3月下旬から順次納車が開始されるようですが、同社によると、既にHV(1.8L)、4駆ターボ(1.2L)モデルともに、注文から工場出荷までに3ヶ月を超える期間を要しているそうです。

オプション装備などによっては、さらに納期が延びる可能性があるので、同車の購入を検討している場合は、日程的な配慮が必要になりそうです。

(TEXT/PHOTO Avanti Yasunori

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トヨタ C-HR
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積水化成品工業の発泡体 「ピオセラン」が、トヨタ・C-HRの座席シート部材に採用

積水化成品工業は、同社の発泡体「ピオセラン」が、12月に発売されたトヨタ・C-HRの座席シート部材に採用されたと発表しました。今後、トヨタの各グローバル拠点で順次発売されるC-HRへの供給も計画しているということです。

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「ピオセラン」は、積水化成品工業のポリマーハイブリッド技術を採用しており、ポリスチレンの剛性とポリオレフィンの緩衝性の両方を備えているという特徴があります。また、成形金型と成形品(発泡体) の寸法の差異が小さいという寸法の再現性や、温度変化に対する寸法変化が小さく寸法安定性に優れている点もメリットとして注目されています。

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従来では、手作業で座席シートのウレタンと固定具であるワイヤーを組み立てていたのを、「ピオセラン」 の寸法安定性を活かして、ワイヤーと「ピオセラン」を一体成形する技術を確立することができ、組み立て工 数の大幅な削減が実現しました。

また、この一体成形品を座席シートの芯材とすることによって、ウレタン使用量を削減して、軽量化に成功したことが、今回「C-HR」に「ピオセラン」が採用される決め手になったということです。

「ピオセラン」を座席シートに採用したことで、工数削減によるコストダウンと、軽量化による燃費改善効果や環境負荷軽減が期待 されています。

さらに「ピオセラン」は高い衝撃吸収性能も備えており、万一の事故の際、乗員が座席に沈み込むことを防ぎながら、衝突時の衝撃を吸収する機能も発揮できます。

積水化成品工業は、原料開発から部材設計を取り入れた成形までを一貫して行う世界でも数少ない化成品メーカーで、今後も「ピオセラン」の他車種への採用拡大を目指すということです。

(山内 博・画像:積水化成品工業)

独フォルクスワーゲンが5年ぶりに世界販売首位奪還か?

トヨタ自動車(以下トヨタ)のダイハツ、日野を含む1月〜11月の世界販売台数は、新聞報道などによると921.9万台(前年同期比+0.1%増)で、首位奪取を目論むフォルクスワーゲン(以下VW)に16万台の差をつけられているようです。

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昨年のトヨタの世界販売は1,015万1千台と、2位のVWに22万台の差をつけ、4年連続で首位を維持してきましたが、今年に入って地震や関連工場の爆発事故が相次ぎ、都度操業停止に追い込まれたことが結果的に大きく影響することになった模様。

9月までの世界販売台数では752.9万台と、VWの760.9万台との差を8万台にまで縮めましたが、同社の主力市場である米国で、原油安を背景に「カムリ」や「プリウス」などのHV系が苦戦。

小型車の減税処置がとられている中国市場では「カローラ」や「レビン」を中心に、前年同期比10%増となる110万台超まで販売を伸ばしましたが、米国における11月までの累計販売台数については同2.4%減となる220.6万台に留まっています。

一方のVWは排ガス不正問題が足かせになり、米国市場での販売が前年同期比で10.3%減と落ち込んだものの、主力市場の中国が好調で359.1万台(同11.6%増)を販売、足元の欧州でも傘下のアウディやシュコダ、セアト、ポルシェの好調で、結果的に世界販売では相殺された形となっています。

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そんなVWの1月〜11月の世界販売台数は937.9万台(前年同期比3.1%増)。

このペースで行くと、12月度を含めた本年の世界販売はVWが1,023万台、トヨタが1,006万台程度に落ち着くとみられ、5年ぶりに首位をVWに明け渡すことになるとみてほぼ間違い無さそうです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA、VW)

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パンダ・トレノといえば榛名山、ダウンヒルではヒール&トゥ三昧でした!(その3)【等身大インプレ】

関越道を降りて、いよいよ榛名山へ向かいます。上りのワインディングに入ると、やはりエンジン回転を引っ張ってシフトアップしていくのは楽しいですネ。

ただ高速ではどっしりと落ち着いていたステアリングが、ワインディングでは重ステに変貌。しかもヘアピンカーブ(昭和ワードです)がきつくなるほど、ステアリングが重くなっていきます。つまり速度が遅くなるほど、重さが増していくのです。

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パワステに慣れ切った我が身に重ステはきつく、上りの急コーナーで速度が落ちると「おもっ、おもっ、おもっ、」とひとりで叫んでいました。考えてみれば、フロントタイヤには500kg近い重量がかかっているのですから、重いのは当然といえば当然なのですが……

パワステのクルマなら、シフトノブに左手をおきながら右手でステアリングをクイッと曲げるところを、パンダトレノでは、両手でステアリングをよいしょとばかり回転させる感じでした。

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運転しながら、そういえば頭文字Dの藤原拓海君が「腕力には自信がある!」って言っていたのを思い出しましたヨ。パンダトレノのスマートな外観と1t前後の軽量ボディとは裏腹に、ステアリングだけはやたら重いというギャップを感じながらドライブしておりました。

次はいよいよ聖地・榛名山の駐車広場から、ステアリングとアクセルに力を込めて、ダウンヒルへ突入です。ようやく重ステにも慣れてきたので、ヒール&トゥをぎこちなくかましながら、気分だけは藤原拓海君になりきります。

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下りでは、エンジンブレーキが良く効くため、スピードのコントロールがしやすいですネ。 コーナー手前でヒール&トゥを仕掛けて、減速とエンジン回転とギアがバッチリ決まった時は、クルマがコーナーに吸い込まれていくような感覚が味わえます。個人的には、これがマニュアルを運転していて一番幸せを感じる瞬間です。

またトレノは本当に運転しやすく、ヒール&トゥも決まりやすいことに気づきました。FRらしく真正面に配置されたペダルやスポーツカーとしては高めの着座位置、回転に応じたパワーを発揮する1.6Lエンジンなどの総合バランスが、山坂道で絶妙にマッチしているのです。

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もちろん筆者は、頭文字Dで繰り出されるような走りは到底無理。でもFRがもたらすナチュラルなハンドリングや己の四肢に力を込めてクルマを操る一体感、そしてダウンヒルで高回転型のNAエンジンをあおる感覚は、まさしく昭和のパッションそのものでした。

ただこれらは、FFベースで操作性と快適性、更にエコを重視する現在のクルマが失ってしまったもの。そんなトレンドの中で、FRでNAエンジンと四肢を駆使する楽しさを大切にするトヨタ86&スバルBRZやマツダロードスターには、心底敬意を表したいと思います。

今回は高速走行が多く、421km走ってハイオクガソリン指定の燃費は12.1km/l。昭和のクルマの遠乗り燃費は、これくらいが相場でした。レンタカー代は9時間で約1万円でしたが、パンダトレノに何を求めるかによって、評価が別れるかな?

レンタカーだからといって純粋に走りの性能を求めるには、さすがに昭和58年デビューの車種には酷というもの。旧車をレンタカーで借りる際は、事前に店舗へコンディションを確認した方が良いでしょう。

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個人的には今回レンタルして、①昭和の青春時代に浸りたい ②エンジンをブン回して走り回りたい ③ワインディングでヒール&トゥを決めたい ④重ステ&半クラが醸し出す昭和のロマンとやらを感じたい ⑤頭文字Dワールドでリア充したい等々と思う方々にオススメしたいですネ。

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筆者はパンダトレノをドライブして、昭和の青春カーライフをこんなに濃厚に再現してくれるクルマは他にないと実感した次第です。

(星崎 俊浩)

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パンダ・トレノに見る、「昭和のクルマ」の6つの特徴とは!?(その1)【等身大インプレ】
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パンダ・トレノで高速を走りながら、昭和のクルマ好き男子はモテたことを思い出した!(その2)【等身大インプレ】
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第23弾 新型カローラ&スプリンターのすべて(電子版)
http://3a.as-books.jp/books/info.php?no=NMS19830627

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駐車場での踏み間違い事故が7割、後退時事故が4割減ったとするトヨタの安全支援技術とは?

後を絶たないブレーキとアクセルの踏み間違い事故。その一部は高齢ドライバーの免許返上という社会問題にまで発展していますから、無関心ではいられないという方も多いのではないでしょうか。

さて、2016年12月26日、トヨタが駐車場での踏み間違い事故が7割、後退時事故が4割減ったという調査報告を発表しました。

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今回公表されたのは、駐車場内での衝突事故に限ったもので、被害軽減に寄与する「インテリジェントクリアランスソナー(ICS/Intelligent Clearance Sonar)」が搭載されている3車種(アルファード、ヴェルファイア、プリウス)について、2015年1月から2016年6月までの18カ月の間に駐車場で発生した事故を調査したそうです。

該当する車種、約6万台分を契約している保険会社による約2500件の事故データを調査した結果、踏み間違い(ブレーキとアクセルの踏み間違い)事故件数はじつに約7割減少し、後退時事故件数についても約4割減少という結果を得ることができたとのこと。

なお、約6万3000台うち「ICS」搭載車は、42%にあたる約2万6000台になっています。「ICS」は踏み間違いなどによる急発進時に、クリアランスソナーで障害物を認識して衝突被害の軽減に寄与する技術です。

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2015年発売のアルファード、ヴェルファイア、そしてプリウスからは、センサーの増設と検出距離の延伸により、検出範囲を拡大するとともに制御ソフトを改良。

従来のペダル踏み間違いによる衝突被害の軽減だけでなく、駐車場内の低速での移動や車庫入れなど、ペダル誤操作がない場合にも隣接車両や障害物との衝突回避や被害軽減を支援することも可能になりました。

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こうした調査結果を見ると、踏み間違い防止などの安全装備をユーザーに選択させるのではなく、車両価格が上がることになっても義務化する必要があると感じさせます。

(塚田勝弘)

2017年モデルなのに全車ハロゲンヘッドランプのトヨタ・コースター、その理由は?

トヨタの「コースター」が4代目へとフルモデルチェンジしました。

日本だけでなく、世界的なマイクロバスのトップランナーという同モデルがフルモデルチェンジしたのは、なんと24年ぶり。ですが、日本では2017年1月23日から発売される新型コースターの電装系は、非常に保守的に見えます。

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ヘッドライトは全グレードでハロゲンタイプが標準で、HIDやLEDの設定はありません。もちろん、テールランプもすべて電球タイプとなっています。

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その理由について

「新興国で貴重な移動手段として利用されているコースターは、どの地域であっても容易に修理できる(部品供給が期待できる)ことを考えている」

からだといいます。たしかにLEDヘッドライトは球切れの心配がないというのがセールスポイントですが、故障まで考えるとオーソドックスなハロゲン球にするという結論に至ったといいます。

まさに、コースターに求められるグローバル視線でのメンテナンス性を象徴する選択といえそうです。

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従来までのコースターは、仕向地や仕様によって12Vと24Vという2種類の電装系を持っていたそうですが、新型では12Vに統一されたというのも地味ながら見逃せないニュースのひとつ。こうした仕様の統一化はコストダウンにつながります。

また12Vにしたことで、乗用車で使われているVSC(横滑り防止装置)を利用することが可能になり、VSCの全車標準装備化に寄与したといいます。そのほか室内灯やオーディオなどにおいても12Vに統一したメリットがあるといいます。

ただし、全車12V化したことで、先代モデルではラインナップされていたエアサス仕様がなくなっています。これはエアサスのユニットが24Vだったことで、キャリーオーバーで使えないのが理由ということですが、12Vのエアサス仕様の開発を諦めているわけではないといいますから、将来的に追加設定される可能性がゼロということではなさそうです。

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そのほか、ユーザーが期待している進化を遂げなかった点として、運転席のウインドウが上下にスライドする開閉式にならなかったことが指摘されてています。

ただしここが従来通りの横スライドタイプなのは、運転席のドア強度を上げたことが理由。なお、キャビンに使われているウインドウはすべてUVカットガラスを採用しているそうです。

一見すると期待通りの進化をしていないように見える部分もありますが、あえて進化させていない意味があるというわけです。

■トヨタ・コースターEX 主要スペック
車両型式:SDG-XZB70
全長:6990mm
全幅:2080mm
全高:2635mm
ホイールベース:3935mm
車両重量:3880kg
乗車定員:29名
エンジン型式:N04C-VK
エンジン形式:直列4気筒直噴ディーゼルターボ
総排気量:4009cc
最高出力:132kW(180PS)/2800rpm
最大トルク:461Nm(47.0kg-m)/1600rpm
変速装置:6速AT
燃料消費率:8.80km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:215/70RR17.5
メーカー希望小売価格(税込):862万3800円

(山本晋也)

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なんと24年ぶりのフルモデルチェンジ!トヨタのマイクロバス「コースター」の新型が登場
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新設計ボディとアルミシートで快適性アップ? トヨタ「コースター」を新旧比較の同乗試乗!
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ノートe-POWERの登場でますます混沌とする「HV&EVのセカイ」を整理してみる

日産から発売されたノートe-POWERは、ガソリンエンジンで発電し、その電力をバッテリーに蓄え、モーターを駆動する「シリーズハイブリッド」という方式を採用する。

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ホンダの現行フィットなどはガソリンエンジンの力で走行することが基本で、発進時や急加速時などにモーターが手助けするもので、これを「パラレルハイブリッド」という。

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ハイブリッドの代名詞ともいえるトヨタのプリウスは、パラレルハイブリッドとシリーズハイブリッドの両方の特徴を持った方式で「シリーズ・パラレルハイブリッド」などと呼ばれる。ハイブリッドはいずれの方式でもモーターのみで走るモードが存在することが多い。

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これら3つのハイブリッド方式をまとめて「フルハイブリッド」や「ストロングハイブリッド」と呼ぶ。

対して、日産のセレナなどが採用する簡易的なものを「マイルドハイブリッド」と呼ぶ。「ストロングハイブリッド」と「マイルドハイブリッド」の境界線は明確ではないのが現状。

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日産リーフのような「EV(電気自動車)」は、クルマを充電器につないで電気を充電し走るものだが、それだと充電切れでストップしてしまう恐れがあるため、充電用に小さなエンジンを積んだタイプもある。これを「レンジエクステンダー付きEV」と呼ぶ。

BMW i3は普通のEVと「レンジエクステンダー付きEV」が用意されている。「レンジエクステンダー付きEV」と「シリーズハイブリッド」は構造的似ているが、エンジンの存在が常に充電のため(シリーズハイブリッド)と、充電切れ対策のため(レンジエクステンダー)の違いがある。

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さらに、ハイブリッドでありながら、充電器につないで電気を充電できる「プラグインハイブリッド」というものも存在する。三菱のアウトランダーPHEVなどがこのタイプ。「プラグインハイブリッド」はHVとEVの中間的存在ともいえる。

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トヨタ・ミライやホンダ・クラリティ フューエル セルなどの「燃料電池車」は、水素を使って発電し、その電気を使って走るクルマ。シリーズハイブリッドのエンジンの部分を燃料電池に置き換えたものと考えればわかりやすい。燃料電池というのは電池というよりも水素発電装置と考えるといい。ただし、水素を燃やすのではないところがポイントだ。

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各社はそれぞれ販売戦略もあって、いろいろな名称で名前をつけているが、そろそろしっかり整理して、どんな方式なのかが一目でわかる表示が必要な時期に来ているのではないか……と感じる。

(諸星陽一)

新設計ボディとアルミシートで快適性アップ? トヨタ「コースター」を新旧比較の同乗試乗!

トヨタのマイクロバス「コースター」が4代目へとフルモデルチェンジです。なんと24年ぶりにボディを一新、2017年1月23日から発売される新型コースターの乗り心地を短時間ですが味わうことができました。

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新型コースターのパワートレインは従来モデルより引き続き採用される4.0リッター直列4気筒ディーゼルターボ(出力違いで2種類を設定)。駆動方式はFR、トランスミッションは6速ATのほか5速MTも用意されています。

今回、6速ATの新旧コースターを同じルート、同じ乗車位置で乗ることができたのです。

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パワートレインだけでなくフレームシャシーもキャリーオーバーで、大きく変わったのはアッパーボディだけという新型コースター。試乗前には、基本となるシャシーが共通であれば、それほど差が出ないという先入観もありましたが、その思いは荒れた舗装路を走ったときに間違いだったことに気付きます。

旧型ではゴツゴツと突き上げるような感触のあった路面で、新型はコツコツといった感じとなり、カドがとれた印象になっているのです。

その理由は、ボディ剛性アップにあるといいます。新型コースターは四角いボディの中に、何本もの輪っかを入れるようにして強度と剛性を強める「環状骨格」を採用しています。さらにハイテン鋼(590MPa)を使っているほか、点で止めるスポット溶接とは異なり、線で止めるレーザー溶接も用いてアッパーボディを強くしています。

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3代目モデルが24年というロングライフになったのは、アッパーボディのスタイリングが非常に優れており、飽きられることがなかった、実用性に大きな不満がなかったからと想像できますが、それでもフルモデルチェンジをすることになったのは、ロールオーバー対応などパッシブセーフティーを高めることにあります。

その第一の目的は横転時に乗員の生存空間を確保することにありますが、同時に剛性アップも実現しているのです。モノコックボディと異なりフレームとアッパーボディが別れている構造ですが、アッパーボディの剛性アップは直進性などにも効果的といいます。ボディがしっかりしたことが乗り心地を改善しているともいいます。

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さらにボディの拡幅により肩や腕と窓までの距離が広くなっているため、座っただけでも旧型より快適になっていることが確認できるのです。

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アッパーボディのスペース効率と剛性アップによるキャビンの快適性向上に加え、フレームシャシーの改善ポイントとしてショックアブソーバーの改良も、乗り心地には効いているといいます。ちなみに、バネレートと呼ばれるスプリングの硬さは従来モデルと同等ということです。

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さらに、アッパーボディにはもう一つ秘密がありました。

ルーフ内側の四隅にアルミシートを貼ることで、キャビン内の帯電を減らし、旋回時のスッキリ感を実現したといいます。トヨタのアルミシートといえば、スポーツカーの86やミニバンのヴォクシーなどに使われていることで知られている魔法のアイテム。

コースターにおいて効果的な理由については研究中ということですが、実際にアルミシートの有無で比較すると「効果は実感できる」といいます。これも、新旧比較で感じた快適性の違いを生んでいるのでしょうか。

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2017年に発売されるニューモデルながら、前後の燈火類がすべてバルブタイプとなっている点や、プリクラッシュセーフティシステムが非搭載になっているなど、進化を求めたい部分もありますが、基本性能はしっかりとブラッシュアップされていることが確認できました。

先代モデルが24年もの長寿モデルになったことを思えば、新型コースターも時間をかけて進化していくことが期待されます。

そのラインナップはバスがLX、GX、EXの3グレードでメーカー希望小売価格は594万円〜862万3800円。幼児専用車は581万400円〜673万3800円、ビッグバンは619万3800円〜677万1600円となっています。

■トヨタ・コースターEX 主要スペック
車両型式:SDG-XZB70
全長:6990mm
全幅:2080mm
全高:2635mm
ホイールベース:3935mm
車両重量:3880kg
乗車定員:29名
エンジン型式:N04C-VK
エンジン形式:直列4気筒直噴ディーゼルターボ
総排気量:4009cc
最高出力:132kW(180PS)/2800rpm
最大トルク:461Nm(47.0kg-m)/1600rpm
変速装置:6速AT
燃料消費率:8.80km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:215/70RR17.5
メーカー希望小売価格(税込):862万3800円

(山本晋也)

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なんと24年ぶりのフルモデルチェンジ!トヨタのマイクロバス「コースター」の新型が登場
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なんと24年ぶりのフルモデルチェンジ!トヨタのマイクロバス「コースター」の新型が登場

トヨタのマイクロバス「コースター」がフルモデルチェンジです。冠婚葬祭や旅館の送迎、スクールバスなど様々な用途で使われているマイクロバスのシェアトップモデルのフルモデルチェンジは、なんと24年ぶりです。

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コースターの歴史を遡ると、原点といえるのが1963年に誕生した「ライトバス」になります。初代「コースター」の誕生は1969年で、二代目にフルモデルチェンジしたのが1982年。そして1993年に誕生した3代目がロングセラーモデルとなり、2017年1月23日から4代目の販売が始まるというわけです。

ボディタイプは標準とロングの2種類。エンジンは圧縮比違いの4.0リッターディーゼルとなり、乗車定員は24〜29名となっています。なお、幼稚園などの送迎に使われる幼児専用車は大人3名+幼児39名(ロング)、大人3名+幼児29名(標準)の定員です。

さて、新型「コースター」は24年ぶりのフルモデルチェンジというだけではなく、トヨタにとって記念すべき一台にもなっています。

トヨタは2016年4月よりカンパニー制をとっています。製品軸により7つのカンパニーが生まれたわけですが、その中で商用車を担当するCV(コマーシャルビークル)カンパニーとして初めてのフルモデルチェンジになるのです。

ユーザーレベルでは関係ない話ともいえますが、ロングセラーモデルであり、新カンパニーの初物というだけあり、力の入ったフルモデルチェンジといえそうです。

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CVカンパニーとして初めてのフルモデルチェンジとなったことについて、CVカンパニーのプレジデントを務める増井敬二さん(トヨタ自動車 専務取締役)によると「カンパニー内での商品強化の優先順位に則って開発できるようになったことでタイムリーに商品強化が可能になった」ということです。

また、コースターの生産はトヨタ車体が担当していますが、増井さんがトヨタ車体の社長を兼務していることで、より一体化したスピーディな開発ができたということです。

まさに新生CVカンパニーがかかげる『もっといいCVづくり』の第一号車といえるのが新型コースターというわけです。

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パワートレインやシャシーフレームは従来モデルから基本設計を受け継いだという新型コースター。

その進化ポイントは、環状骨格設計を採用したボディにあります。高張力鋼板やレーザー溶接も用いることで、アッパーボディの強度を上げ、欧州統一基準のロールオーバー(横転)安全性能を実現しています。

また、VSC(横滑り防止装置)を全グレードに標準装備。運転席と助手席のSRSエアバッグに加え、プリテンショナー機構付きシートベルトも標準装備しています。客室シートも補助席を除き3点式シートベルトを採用するなど現在の安全性能を満たす内容となっています。

グローバル基準でのロールオーバー時の生存空間を確保している新型コースターですが、全幅・全高の拡大は、日常使いでの居住性アップにもつながっています。さらに、レンタカーといて使用されることも考慮して、全長は7m未満に抑えられるなど、国内での使用を考えたボディサイズとなっているのも特徴です。

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ラインナップはバスがLX、GX、EXの3グレードでメーカー希望小売価格は594万円〜862万3800円。幼児専用車は581万400円〜673万3800円、9名+1250kgの荷物を積めるビッグバンは619万3800円〜677万1600円となっています。

いずれも駆動方式はFR、トランスミッションは6速ATのほか5速MTも用意されています。

■トヨタ・コースターEX 主要スペック
車両型式:SDG-XZB70
全長:6990mm
全幅:2080mm
全高:2635mm
ホイールベース:3935mm
車両重量:3880kg
乗車定員:29名
エンジン型式:N04C-VK
エンジン形式:直列4気筒直噴ディーゼルターボ
総排気量:4009cc
最高出力:132kW(180PS)/2800rpm
最大トルク:461Nm(47.0kg-m)/1600rpm
変速装置:6速AT
燃料消費率:8.80km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:215/70RR17.5
メーカー希望小売価格(税込):862万3800円

(山本晋也)

アバンギャルドなC-HRを選ぶなら、都会派のFFハイブリッド?それともアウトドア派の4WDターボ?

■C-HRは、目を見張るアバンギャルドなスタイルで登場

世界的にコンパクトSUVが人気を博している中、ホンダのヴェゼルやマツダのCX-3に続き、トヨタから新型C-HRが発売されました。

これまでもショーモデルで個性的なデザインを見てきましたが、市販モデルでもほとんどそのままで登場してきたのだから凄い!

フロントの押しの強いキーンルックもさることながら、ボディサイドのうねるようなプレスラインやリアの超立体造形は圧巻。SUVらしい大口径タイヤとあいまって、「アバンギャルド」という表現が最も似合うデザインに仕上がっています。

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ちなみにちょうど通りかかったディーラーで、新型C-HRがプリウスやシエンタと仲良く停まっているのを見かけました。この個性派の3台が揃うと、今にも変身合体でもしそうな勢いを感じましたヨ。その中でも新型C-HRは、目を見張るような抑揚を持つシルエットを実現していると思います。

■TNGAボディにFFのハイブリッドと4WDのダウンサイジングターボで武装

新型C-HRでは、プリウスでお目見えしたトヨタの次世代プラットフォーム「TNGA」を採用しています。TNGAは、乗り心地や走りをレベルアップしながら多様なジャンルに対応できるのが自慢で、新型C-HRでは更に走りの性能を磨き込んできました。

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パワーユニットはFFと4WDの2種類を用意。FFでは、プリウスと同じ1.8Lのハイブリッドを搭載。カタログ燃費で30.2km/lを達成し、都会派SUVとして申し分ないエコ性能を備えています。また4WDでは、オーリスが搭載する直4の1.2Lダウンサイジングターボを採用。アウトドアで頼れる性能を確保するとともに、CVTを組み合わせてイージードライブと燃費15.4km/lを両立しました。

■都会派のFFとアウトドア派の4WDは、近い価格設定

新型C-HRの価格帯は、FFのハイブリッドが約264.6〜290.5万円。4WDのダウンサイジングターボが約251.6〜277.6万円で、価格帯は近い設定となっています。カーライフが都会派かアウトドア派で、パワーユニットを選択できるところが嬉しいですネ。

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新型C-HRのグレードは、FFも4WDも標準と上級の2構成。標準グレードのS(S-T)でも、必要にして充分な装備を備えています。オススメは上級グレードのG(G-T)で、大口径18インチアルミや豪華な内装等の価格差以上の装備が付く上、オプションも豊富に選べる設定となっています。

(星崎 俊浩)

【関連リンク】

■第545弾新型C-HRのすべて (より深く知りたい方はこちらがオススメ)

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パンダ・トレノで高速を走りながら、昭和のクルマ好き男子はモテたことを思い出した!(その2)【等身大インプレ】

■重ステとクラッチ操作を感じさせないクルマ好き男子はモテた!?

街中でパンダトレノの重ステとクラッチを操作しながら「やっぱり、パンダトレノといえば頭文字D。頭文字Dと言えば秋名でしょう!」と思い定めました。当日は天候にも恵まれたので、外環道から関越道に入って、頭文字Dの聖地・群馬県の榛名山へ向かうことにしました。

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外環道を走りながら、パンダトレノが登場した昭和50年代のクルマ事情を思い出しました。

オイルショックと環境破壊が社会問題となる中、日本車は昭和50年代前半の排ガス規制対策を最優先した結果、軒並み性能ダウン。エンジンは回らないしパワーも出ない状態で、高性能エンジンも廃盤に追い込まれていきました。クルマのデザインも鈍重で、クルマ好きには暗黒の時代のようでしたヨ。

そしてようやく昭和56年、その名のとおりソアラが太陽のように登場し、暗黒の時代に終止符を打ちました。「第1弾ソアラのすべて」は、こんな時代背景の中で出版されたのですネ。その後新世代の日本車が続々と登場し、昭和58年にAE86が若者の喝采を浴びて登場したのです。

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そういえば昭和の頃は、クルマは男子が運転するもので、運転の上手い男子がカッコいいと言われていたことを思い出しました。平成世代の方々には信じられないと思いますが、ホントにそうだったんですヨ。

特に女子からは、坂道発進やバック駐車等をさりげなく決める仕草が神って見えたでしょうし、当時良いクルマを颯爽と乗りこなす男子は、確かにもてる確率が高かったデス。

もっとも、当時エアコンなしのオンボロ軽をこよなく愛していた貧乏学生の筆者は、その恩恵に預かることができませんでしたが……

■チューンを受けた名機4A-Gは、純正以上の性能を発揮!

ひとしきり昭和のロマンに浸った後、あらためてクルマのコンディションをチェックしてみましょう。AE86は既に30年近く経過しているため、レンタカーのパンダトレノも間近に見ると、内外装ともに相応にくたびれているのは仕方のないところ。

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ただエンジンの4A-Gは、レンタカー店の説明によるとチューンを受けており、AE101の腰下を使って圧縮比をアップするとともに、軽量コンロッドやピストンを組んでトルクを厚くしているとのこと。

それでも現在の水準でいえば排気量相応のパワー感ではありますが、淀みなくレッドゾーンまで回るのが4A-Gらしいところです。

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ボディは前後タワーバーで固め、足回りも硬めのダウンサスを装着していました。嬉しいことにボディ剛性は経年劣化に負けておらず、高速巡航や追い越しでも直進性が高いのは立派。クラッチジャダーや駆動系の振動等もなく、エンジンと駆動系のメカはとてもしっかりしていました。

■アクセル全開で4A-Gを7000回転でシフトアップ!

ボディやパワーユニットがしっかりしている一方で、ブッシュやマウント等のゴム類は経年劣化でへたっているせいか、高速巡航では常に微振動を感じます。また固い足回りのせいで、段差等でクルマがバンバン跳ねました。筆者は腰痛持ちなのですが、このクルマにはシートにレカロが入っていたので、大いに助かりました。

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関越道の料金所を抜けて、アクセルを思い切り踏み込んで全開ダッシュをかけると、エンジン回転にパワーと加速がリニアについてきます。燃費とか気にしないで、遠慮なくレッドゾーン手前まで回しながら、シフトアップを繰り返していくのが昭和の流儀。今回は7000回転まで回しましたが、やはりアクセル全開でシフトアップを重ねていくNAエンジンは、人もクルマも一生懸命で、本能的に楽しいですネ。

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またこのクルマはギア比も弄ってあるようで、5速100km/hで3700回転も回っていました。おかげで関越道では、追い越しでもシフトダウンして、高回転型までブン回す走りを堪能することができた次第です。

その3では、榛名山ワインディング編に続きます。

(星崎 俊浩)【関連記事】

パンダ・トレノに見る、「昭和のクルマ」の6つの特徴とは!?(その1)【等身大インプレ】
http://clicccar.com/2016/12/21/427485/

【関連リンク】

第23弾 新型カローラ&スプリンターのすべて(電子版)
http://3a.as-books.jp/books/info.php?no=NMS19830627

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新型プリウスPHVの「EVモード」は一度経験するとやみつきになる楽しさ!

トヨタ自動車が12月17日(土)、千葉県の袖ヶ浦フォレスト・レースウェイで、来年2月中旬発売予定とされる「新型プリウスPHV 先行特別試乗会」を開催しました。

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同試乗会には約3,800名の応募があったそうで、抽選で選ばれた48組の幸運な参加者がサーキットに集合。インストラクターから事前に試乗に関する説明を受けた後、ズラリと用意された試乗車に向かいます。

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各試乗車にはそれぞれインストラクターが付いており、車両の操作方法やサーキットコースのライン取り、走行速度等に関するアドバイスを受けながら、参加者自身がステアリングを握り、同車の走りを確認します。

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今回の試乗会では日産のEV「リーフ」が参考車両として用意され、同車と乗り比べる形がとられました。

と言うのも、今回のプリウスPHVは駆動用バッテリーの搭載量が増え、モーターによる航続距離が拡大されたことで、よりEVに近付いていることが背景にあるようです。

まず1周目は、高負荷時にエンジンを併用する「HVモード」で走行。続いて2周目はエンジンや減速時の回生エネルギーで充電しながら走行する「チャージモード」、3・4周目はモーターのみで走行する「EVモード」と、周回ごとに順次走行モードを切替え、フィーリングの違いを体感します。

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ちなみに筆者が最も印象に残ったのは、新型のウリでもある「EVモード」でした。

カタログ値で60km以上(現行モデルは26.4km)のEV走行が可能で、エンジンを使わずにモーターのみで走行出来るというのが謳い文句ですが、それよりも驚いたのは発進時や巡航状態からの加速性能が予想を上回っていたこと。

アクセルを踏んだ瞬間から高トルクが発生するモーター車特有の加速感は実に痛快で、アクセルの踏み込み量に合わせてリニアにクルマが反応します。

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ガソリン車やHVに乗り慣れた人でも、長く力強く続く加速感に驚かされるのではないでしょうか。 実際、それだけの実力を有しています。

また「EVモード」では、アクセルを全開にした際もエンジンがかかることが無く、ジェネレーター(発電機)を活用した「デュアルモータードライブ」システムにより、トルクフルで胸のすく加速感が得られます。

サーキット走行における高速コーナリングや、パイロン・スラロームにおいても、車両姿勢が安定しており、「TNGA」開発で造り込まれたプラットフォームの素性の良さを窺がわせます。

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駆動用バッテリーを車両後部に搭載することで、前後の荷重バランスがとれているからか、ブレーキング時のノーズダイブが穏やかで前のめりにならず、全体に沈み込むようなイメージでした。

そして最終5周目は、助手席でインストラクターのドライブによる結構攻めた走りを体感しましたが、エコタイヤにもかかわらず、ほとんどスキール音が発生する場面はありませんでした。それが何よりも、新型「プリウスPHV」のポテンシャルを物語っているかもしれません。

低重心とダブルウィッシュボーン式リヤサスペンションに裏付けられた新型「プリウスPHV」の走りは一度経験するとやみつきになりそうです。

Avanti Yasunori)【関連記事】

新型「プリウスPHV」に、TRD/モデリスタ仕様が登場!
http://clicccar.com/2016/12/22/428573/

大盛況のイベントで明かされた、新型「プリウスPHV」の開発秘話とは?
http://clicccar.com/2016/12/21/428357/

新型プリウスPHVで始まるクルマの「つながる化」。トヨタのConnected戦略とは?
http://clicccar.com/2016/11/13/415460/

新型「トヨタ プリウスPHV」次世代環境車のスタンダードへ!
http://clicccar.com/2016/07/02/383048/

今秋発売の新型プリウス「PHV」詳細仕様が判明!【メカニズム編】
http://clicccar.com/2016/04/23/367802/

【関連リンク】

新型トヨタプリウスPHV
http://toyota.jp/new_priusphv/

いよいよ最終決戦。モバオク!日本レースクイーン大賞2016政見放送を見てきた。

12月19日よりファイナルステージの投票が始まった「モバオク!日本レースクイーン大賞2016」。

ファイナルステージに駒を進めたファイナリスト20名が、19日からの投票に先立つ17日、ニコニコ生放送のAUTOSPORTチャンネルで政見放送を行いました。

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その中継現場に潜入し、一部始終を見届けてまいりました。

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進行は昨年度のレースクイーン大賞2015のグランプリ、荒井つかさちゃん。

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オープニングではファイナリスト20名のお披露目。この20名がモバオク!日本レースクイーン大賞2016の大賞、そしてグランプリを賭けて戦います。

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「モバオク!日本レースクイーン大賞2016」の対象者はSUPER GT、スーパーフォーミュラー、スーパー耐久、D1GP、全日本ロードレースなどのレースクイーン、総勢400名以上。

その中から100名がノミネートされ、12月11日までのファーストステージを勝ち上がってファイナリストとして選ばれたのが、今回の20名。それだけでも大きな価値があるということで、ファイナリストにはメダルが授与されます。

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そしてレースクイーンそれぞれが一人ずつ演説を始めます。一人ずつ名前が呼ばれると、まずはニコ生のカメラに向かってお決まりのポージングから。

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ポージングの後に演説となるのですが、レースクイーンの皆さんの想いは熱い!皆さんがそれぞれの想いを演説に乗せて語ってくれました。「20人のファイナリストになれただけで胸がいっぱいになる」と言って涙ぐんでしまう方もいらっしゃいました。

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12日に発表されたファイナリストですが、その時点でどうしても仕事の都合で参加できないレースクイーンもいらっしゃいます。そういう方々はテレビ電話での出演。進行の荒井つかさちゃんも昨年はテレビ電話での出演でしたから「その気持ちわかる!」と励ます姿が印象的でした。

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そしてニコ生上での投票となるのですが、その前に1月13日の授与式で司会をするというナベジュンこと渡辺順子ちゃんも登場!MCの実績多数だけあって軽妙にトークを進めます。

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今回のニコ生投票TOP3はAbema TVで密着取材がなされるということで、その紹介もされました。レポーターはゲスマジシャンとして一部に絶大な人気を誇る中村愛さん。

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投票直前にインタビューしまくる中村愛さん。緊張感が漲っていた会場が一気に爆笑の渦へ。

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そして「この中でライバルは?」という禁断の質問を清瀬まちちゃんへ。

まちちゃんはかなり考えながら「同じA Classの早瀬あやちゃん!」と答えると、場内は「おーっ!」というどよめきとともに、またも爆笑。

そんな和んだ雰囲気がまた緊張感を取り戻す瞬間が訪れます。

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システムの都合で急遽投票方法が変更となり、一人ずつに投票するかしないかを入れるという方式となったニコ生投票。この緊張感はとんでもない!

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そのとんでもない緊張感の中で行われたニコ生投票。そのTOP3は清瀬まちちゃん、藤木由貴ちゃん、藤井みのりちゃんとなりました。

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ファイナリストのメダルも誇らしげに、まずはニコ生投票でTOP3となった清瀬まちちゃん、藤木由貴ちゃん、藤井みのりちゃん。メダルの裏面にはファイナリストの文字が!

この後、政見放送一般観覧者の投票、そしてギャルズパラダイス携帯サイト、モバオク!サイト、モバオク!日本レースクイーン大賞2017の公式サイトでの投票ポイントが合計されてグランプリや各賞が決定します。栄冠は誰の手に?

発表は、幕張メッセで開催される東京オートサロン2017の期間中である1月13日に行われる「モバオク!日本レースクイーン大賞2017」授賞式となります。

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さらに、この「モバオク!日本レースクイーン大賞2017」のファイナリストを対象に、「日本レースクイーン大賞2016 TOP20アンケート投票」を行い、その得票数を大きく参考に決定するというclicccar賞の投票も始まっています。皆様の熱い一票をお待ちしております。

(会場写真・文:松永和浩)【関連リンク】

モバオク!日本レースクイーン大賞2017公式サイト
http://rq-award.jp/

【関連記事】

「モバオク!日本レースクイーン大賞2016」のファイナリストから選ばれるclicccar賞の投票スタート
http://clicccar.com/2016/12/18/427226/

日本レースクイーン大賞2016 TOP20アンケート投票
http://clicccar.com/qr2016_top20/

パンダ・トレノに見る、「昭和のクルマ」の6つの特徴とは!?(その1)【等身大インプレ】

等身大インプレの第4弾は、AE86こと、ハチロクこと、パンダトレノこと、スプリンタートレノです。

東京近郊にあるスポーツカー専門のレンタカー店にあり、以前から気になっていました。レンタカーを借りた当日は、懐かしさのあまり昭和のカーライフがよみがえってきました。

そこで最初に、昭和のクルマが持っている6つの特徴を紹介したいと思います。まずは内装にある2つの特徴から見てみましょう。

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・手動開閉のウィンドウ

ドアを開けて乗り込んで思い出したのが、窓の開閉がくるくる回す手動式であること。この頃大変だったのは、有料道路の料金所での支払いでした。お金の用意と窓を開ける動作を同時にやらなくてはいけませんから、結構面倒でした。

今はほとんどのクルマにパワーウィンドウが装備されていますし、なによりETCが普及しましたから、こういう面倒から解放されましたネ。

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・ドアロックも手動

ドアといえば、ドアロックも手動でした。昭和の頃はほとんどのクルマで、運転席も助手席もドアロックが手動式なので、人を乗せる時には助手席まで体を伸ばして、ドアロックを解除したものです。

デートで迎えに行った時、シートベルトを装着したままでやると、体が引っ掛かったりしてカッコ悪かった〜っ。

・ロッド式のアンテナ

また懐かしいのが、ラジオのアンテナです。当時は、運転席側のAピラー付近に備え付けられており、窓を開けて外に手を伸ばしてアンテナをにょきにょきと伸ばしていました。

アンテナを伸ばしたまま駐車していると、悪戯で折られたりして腹を立てたものでした。

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・スポーティイメージの象徴だったリトラクタブルヘッドライト

当時のクルマで最も特徴的なのが、リトラクタブルヘッドライトでしょう。AE86でも、固定式ライトのレビンに対して、トレノはリトラクタブルヘッドライトで個性を主張していました。

あの頃は各メーカーとも、スポーティなクルマでは軒並み採用していました。ホンダに至っては、セダンのアコードまでリトラクタブルでしたヨ。

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ライトをつけるとヘッドライトが立ち上がり、精悍なフロントマスクがカエルのようなファニーフェイスになるギャップが魅力的でした。運転席から立ち上がったライトユニットが見えるので、車両感覚も掴みやすいですネ。

ただリトラクタブルヘッドライトは、人身事故での傷害が大きいことや海外での常時点灯の規制等のために、惜しまれつつも絶滅してしまいました。

・坂道アシスト機能のないミッション

操作面では「坂道発進」も特徴的でした。AT車にはクリープ現象が、また最近のCVTやMTには坂道で滑り落ちないアシスト機能がついているので安心です。

しかしアシスト機能のない当時のMTでは、サイドブレーキと半クラッチとアクセルの3操作を駆使して、坂道にとどまりながら発進していました。「坂道発進」は、当時の女性が一番恐れていましたよネ。

筆者も免許取立ての頃、先輩から「坂道発進がスムーズにできたら一人前」なんて冷やかされたものでした。

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・「重ステ」って知ってる?

最後の特徴が「重ステ」です。最近のクルマではほとんど見られなくなった、パワーアシストのないステアリング、つまりパワーステアリング「ではない」ハンドルのことです。

パンダトレノのステアリングは、微速時には壊れてるかと思うくらい重かったのでビックリしました。特に、駐車場にバックで停める操作は、次の連続アクションになるので結構大変でした。

①半身で後ろを向きながら、②片手で重ステをすえきりしながら、③左足で半クラッチを操作しながら、④右足でアクセルを小さく煽りながら、⑤バックミラーとサイドミラーを確認しながら駐車場におさめる訳です。特に②③④の連係動作は、当時の女性にとって罰ゲームと思えるくらい辛い行為だったとあらためて実感しました。

その2では、関越の高速巡行編に続きます。

(星崎 俊浩)【関連リンク】

第23弾 新型カローラ&スプリンターのすべて(電子版)
http://3a.as-books.jp/books/info.php?no=NMS19830627

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大盛況のイベントで明かされた、新型「プリウスPHV」の開発秘話とは?

トヨタ自動車が来年2月中旬とされる正式発売を前に、新型「プリウスPHV」の先行受注を開始しました。

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12月17日(土)には千葉県の袖ヶ浦フォレスト・レースウェイで、「新型プリウスPHV 先行特別試乗会」が催され、48組が参加できるこのイベントに、なんと倍率約80倍となる3,800名からの応募があったそうです。

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同イベントでは試乗に先立ち、MCを務めるモータージャーナリストの五味康隆氏と、初代に続き新型プリウスPHVの開発を担当した金子将一主査によるトークセッションが開催され、興味深い開発エピソードが披露されました。

現行のプリウスに比べて、車両後部に駆動用バッテリーを大量に積むPHVは、軽量化を目的に、レクサス「LFA」トヨタ「MIRAI」「86GRMN」 などで採用実績がある軽量なカーボン素材「CFRP」(カーボン・ファイバー・リィンフォースド・プラスティック)をバックドアパネルに採用。

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これまで少量生産車への採用実績は有るものの、量産車であるプリウスに生産時に手間暇のかかる「CFRP」材を採用するとあって、製造部門においては相当大きなインパクトがあったそうです。

ちなみに、プリウス「PHV」にこの素材を使うことになった背景には、LFAやMIRAIなどで培った先進的な軽量化技術を活かせる開発車両を探す中で、同車がイメージに適しているとの判断があったとか。

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ただ、形状の複雑さや製品の大きさ等から、当初の想定以上の苦労が伴ったようで、現在も発売に向けて24時間体制で生産を続けている模様。

こうした製造面での難しさに加え、現行モデルがそうであるように、販売面においてもベースとなっているプリウス(HV)との違いや優位性など、顧客への商品説明が難しいのがこのクルマの特徴だといいます。

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トヨタではEV開発にも力を入れるとして、12月1日に「EV事業企画室」を社内に設置するなど、電動化への動きが一気に加速しています。

主力市場である米国の「ZEV(Zero Emission Vehicle)」規制強化を踏まえ、すでに「MIRAI」で量産化を果たしたFCV(燃料電池車)の普及にも力を入れている状況。

そこで気になるのが、同社における今後の「PHV」の位置付け。

これに対して、金子主査はトヨタが目指している方向を次のように説明しています。

・トヨタでは限りあるエネルギーを節約して使う「省石油」技術と、
石油資源が枯渇した際の代替となる「脱石油」技術の2系統で開発

・PHVは「省石油」を担う技術で、将来FCVやEVが主流になる
までの間、よりエネルギー密度が高いガソリンを節約しながら使用

・PHVの最大の特徴は、普段遠出をしないユーザーにとってはEV
として使え、ガソリンの併用により充電切れの心配が無いという
「いいとこ取り」の技術

新型では公称値で60km以上のEV走行が可能(現行モデルは26.4km)としており、最高速度は135km/h(現行モデルは100km/h)の実力を保有。

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ジェネレーター(発電機)をモーターとして活用することで、加速性能の向上に寄与しており、2モーターによるトルクフルで胸のすく加速感が得られるのが特徴。

航続距離は、走り方によって大きく変動するものの、公称値比で6〜7割程度の実力が確保されているようです。

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その他にも駆動用バッテリーを充電するためのソーラールーフや、屋外での外部給電機能、T-Connect対応11.6インチの縦長モニターを装備するなど、盛り沢山のアイテムを搭載。

展示車両ゾーンでは、インストラクター・柴田 愛さんによる同車の充電デモに続き、開発を担当したエンジニア達が新機能・装備に対する来場者からの質問に答える姿が見受けられました。

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次回は引き続き、新型プリウスPHVのインプレッションや、当日お披露目されたTRD/モデリスタ仕様車に関するレポートをお届けしたいと思います。

Avanti Yasunori)【関連記事】

トヨタがPHV/FCVに加えて、「EV」開発にも本腰を入れる理由とは?
http://clicccar.com/2016/11/15/416047/

新型プリウスPHVで始まるクルマの「つながる化」。トヨタのConnected戦略とは?
http://clicccar.com/2016/11/13/415460/

プリウスPHV発売延期の原因?噂のパーツをトヨタが公開!
http://clicccar.com/2016/08/27/395486/

新型「トヨタ プリウスPHV」次世代環境車のスタンダードへ!
http://clicccar.com/2016/07/02/383048/

今秋発売の新型プリウス「PHV」詳細仕様が判明!【メカニズム編】
http://clicccar.com/2016/04/23/367802/

【関連リンク】

新型トヨタプリウスPHV
http://toyota.jp/new_priusphv/

カローラに「BMW製エンジン」搭載の可能性!? 次期型のプロトタイプをキャッチ!

トヨタが世界に誇るベストセラー4ドアセダン「カローラ」次期型の初期プロトタイプをカメラが初めて捉えました。

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「カローラ」は1966年から50年もの長期に渡って発売されており、現在では世界中で展開されているグローバルモデルとなっていますが、次期型では大きな転換期となりそうです。

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次期型では、新型プリウスと同じ「TNGA」(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)プラットフォームを採用し、最新のキーンルックデザインとなります。

パワートレインには、ブラッシュアップされる1.5リットル直列4気筒、1.2リットルダウンサイジングターボ及びハイブリッドがラインナップされる可能性が高いようです。

そしてハイライトは、BMW製パワーユニット搭載の可能性です。カローラ購買層の若返りを図るため、スポーツ力アップを狙って次期スープラ同様にBMW製エンジンの期待がかかります。

ワールドプレミアは2018年の予想です。

(APOLLO)

ダイハツ・トール、トヨタ・ルーミー/タンクに搭載される新開発1.0L直列3気筒ターボの実力は?

ダイハツ・トール、トヨタ・ルーミー/タンク、そしてスバル・ジャスティの走行性能で注目なのが、新開発された1.0Lの直列3気筒DOHCターボでしょう。

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売り文句は、1.5Lクラスの最大トルク140Nm(最高出力は98ps/6000rpm)を2400-4000rpmという幅広い回転域で発揮する点。なお、JC08モード燃費は、21.8km/Lとなっています。

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NAエンジンも1.0Lの直列3気筒DOHCが搭載されています。こちらは最高出力69ps/6000rpm、最大トルク92Nm/4400rpmというエンジンスペックで、カタログ燃費は24.6km/LとNAエンジンの方が2.8km/Lよくなっています。組み合わされるトランスミッションは全車CVTで、4WDモデルはNAエンジンのみ。

注目の「1KR-VET」型の1.0Lターボは、低イナーシャターボ、カムタイミング・作用角最適化で高出力化が果たされているほか、高熱負荷対応として、エキマニフランジやブロックボアの冷却強化などが盛り込まれているそう。また、高乱流エネルギー変換、浅皿ピストンの採用などで燃費対策が施されています。

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CVTも専用チューン済みで、最終減速比のローギヤード化により軽快な加速フィールを引き出しているほか、電子制御スロットルの制御を見直すことで力強い走りが必要なシーンに対応したとしています。

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確かにターボモデルは、過給ラグも比較的抑えられていて、中・低速域の力強さを感じさせます。ただ「平坦な街中で2人乗車」という条件下であればNAエンジンでも流れに乗るのはそれほど難しくありません。

軽自動車よりも重いといっても車両重量は1.1t程度なので、1.0L NAエンジンでもこうしたシーンでは力不足と断ずる状況には遭遇しませんでした。

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しかし、流れが速い郊外路や高速道路を走ったり、勾配の多い地域に住んでいるのならターボの過給は心強いはずで、4人乗車が多かったり、荷物をたくさん乗せて遠出するのであれば、2.8km/Lのカタログ燃費の差に目をつぶっても選ぶ価値は高そう。

また、同じような速度フィールを引き出すにしても、過給が始まればアクセルもNAエンジンほど強く踏み続ける必要もなく、運転の仕方によってはカタログ燃費の差も縮まる可能性があります。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

トヨタとダイハツが既存の組織から独立した「新興国小型車カンパニー」を発足

トヨタとダイハツは、2017年1月1日付で既存の組織から独立した「新興国小型車カンパニー」を発足すると発表しました。

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トヨタが子会社のダイハツと両社を横断するかたちで同カンパニーを発足するのは、新興国、特にインド市場をにらんでダイハツの小型車に関する良品廉価なものづくり技術を活用しようとするものと見られます。

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同カンパニーの概要は次の4点で、企画・開発から製造まで一環して新興国市場のニーズにマッチしたクルマ造りを重視した内容になっています。

1.カンパニー内に新車を開発する新興国小型車商品・事業企画部、新興国小型車製品企画部と新興国小型車品質企画部の3部を設置。製造を担当するトヨタ ダイハツ エンジニアリング アンド マニュファクチャリング(TDEM)も、本カンパニー所属とする。

2.カンパニーは、新興国小型車商品に関してトヨタブランド車の商品・事業全般に関する企画業務を行う。

3.新興国向け小型車の製品開発は、ダイハツが担当し、カンパニー内の新興国小型車製品企画部と新興国小型車品質企画部が、トヨタブランド車としての最終的な開発・品質責任を担う。

4.TMAP(トヨタ・モーター・アジア・パシフィック)は、トヨタの現地生産車種の製造だけではなく、ダイハツ主体の新興国向けの小型車製造を支援する。

京都大学経済学研究科がアジア中古車流通研究会で公表している「急成長するインド自動車市場 盤石の覇者スズキと追うトヨタの挑戦」という資料を読むと、トヨタが同カンパニーを新設する狙いが見えてきます。下の円グラフは2005年と2015年のインド乗用車市場メーカー別シェアです。

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2005年から2015年はインド乗用車市場が急成長した時期で、その中でトヨタはシェア3.8%から5.0%に伸びてはいるものの、現代の14.2%から17.2%、ホンダの3.7%から7.3%と比べると、伸び悩んでいると言わざるを得ません。

トヨタがインド市場で伸び悩んでいる理由は、SUVのイノーバ、フォーチュナーは好調ながら、ボリュームゾーンの小型車エティオス、リーバが不調で、シェアの伸びを下押ししているからです。

このようなインド市場の現状から、今回トヨタが同カンパニーを新興国市場に特化したかたちで新設したのは、本格的にインドの小型車市場に注力するという意図があるものと考えられます。

インド市場ではマルチ・スズキが圧倒的なシェアを握っていますが、トヨタの同カンパニー新設で、今後のインド市場の動向が注目されます。

(山内 博・画像:トヨタ、京都大学経済学研究科・アジア中古車流通研究会)

EuroNCAP、カテゴリー別の最も安全なクルマにファミリーカーにトヨタ「プリウス」を選出

欧州の自動車アセスメント EuroNCAP(ユーロ・エヌキャップ)は、2016年に衝突試験を実施したモデルの中で、カテゴリーごとの優秀車を選ぶ「Best in Class」を発表しました。

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各カテゴリーの優秀車は、ファミリーカーはトヨタ「プリウス」、小型ファミリーカーはHyundai Motor「アイオニック(Ioniq)」、小型オフロードカーは独VW「ティグアン(Tiguan)」が選ばれました。

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高級車のカテゴリーでは、衝突試験を実施したモデルが「メルセデス・ベンツ Eクラス」だけになったため、Best in Classには選ばれませんでした。

EuroNCAPでは2016年から、自動緊急ブレーキの歩行者を検知する試験が追加され、同機能を標準装備もしくはオプション設定するモデルが増えています。EuroNCAPでプリウスは、この試験を最初に受けたモデルになりました。

プリウスは、安全支援パッケージ「Toyota Safety Sense」を標準装備している点が高く評価され、Best in Classに選ばれました。

なお、Best in Classは標準装備での評価が基本ですが、小型車では安全機能をオプション化して車両の基本価格を安くすることがよくあります。そこでEuroNCAPでは2016年から、安全支援パッケージを装備したモデルと装備していないモデルの両方を試験し、二つの評価が得られるようにしています。

この点にも消費者団体によって実施されているEuroNCAPの特色が現れています。

(山内 博・画像:EuroNCAP)

いまこそ30系プリウスのインテリアをオシャレ空間に! セカンドステージの新色インパネをチェック

インテリアの雰囲気をガラリと変えることができるパーツとしてシートカバーとともに効果的なのが、インテリアパネル。

フィット感や耐久性など、純正パネル同等の高品質を誇るセカンドステージの30プリウス用のインテリアパネルに、新色のゴールドメタリックシリーズが追加されました。

45-001ベースにゴールドカラーのアクリルパネルを使用し、その上から木目柄を施工。ただの木目ではなく、深みのあるなんともいえない質感が特徴的。さらに光が当たるとメタリック感が強調され、光が当たらない状態では高級感のある奥深い感じに見えます。ひとつでふたつのパターンが味わえる、まさに「ハイブリッドインテリアパネル」です。

カラーは全3色の設定。ハイブリッドのイメージを彷彿させるブルー、G’sなどスポーティ感も連想させるレッド、そしてエコを連想させるイメージカラーのグリーン。自分のクルマのコンセプトに合わせて選ぶことで、いままでにないコーディネイトが楽しめるはず。

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センターパネル(ナビ&シフトまわり)はゴールドメタリックシリーズの設定がないため、ピアノブラックカラーのパネル(1万6200円)を装着している。

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センターパネルからコンソールに繋がるメインパネルとグローブボックスまわりのパネルがセット。

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前席左右、後席左右のスイッチパネル。

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ダッシュボード部分のエアコンダクト部のパネル。

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フロント&リアのドア上部のパネル。

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ルームランプまわりのパネル。

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ステアリングのスイッチまわりのパネル。

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リアシートのアームレスト部のパネル。フルセットすれば、装着面積も大きいのでガラリとイメージを変えることができる。

光が当たるとメタリック感 影になると木目調が浮かび上がる次世代カラーのインパネ

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【緑】

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木目柄の見える感じは光の当たり具合や明るさ、見る角度によって色々と変わる。どの状態でもその質感はかなり高く、様々な表情を楽しむことができる。

インテリアパネル・ゴールドメタリックシリーズ

価格:フロントまわりAセット 3万6720円、PWSWパネル 1万5120円、デブロスターパネル 5400円、ドアトリムパネル 1万7280円、オーバーヘッドコンソールパネル 9720円〜、ステリングオーナメント 8640円、アームレストパネル 6480円

対応:30プリウス

カラー:ブルー、レッド、グリーン

(ドレナビ編集部)

ヴィッツ、アクアをベースとした新しいコンセプトカーを披露【東京オートサロン2017】

「TOYOTA GAZOO Racing」および「LEXUS GAZOO Racing」として「東京オートサロン2017」に出展するトヨタ自動車。「TOYOTA GAZOO Racing」ブースでは、ヴィッツ、アクアをベースとした新たなコンセプトカーが出展されます。

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先日発表されたヤリス(ヴィッツ)のWRC仕様(Yaris WRC)も日本で初めてお披露目されます。このヴィッツとアクアの「TGR Concept」、「Yaris WRC」のほか、2016年12月14日に発売されたばかりのC-HRのカスタマイズカーや、ニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦車両、歴代のWRCで活躍した参戦車両なども出展。

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さらに今回は、特設ブースが別会場に設置されるのも注目ポイント。TRD、トヨタモデリスタ、トヨタ純正用品といったカスタマイズブランドパーツでドレスアップされた様々なC-HRを展示し、カスタマイズの魅力もアピールするとしています。

また「LEXUS GAZOO Racing」ブースでは、「LEXUS RC F」をベースとした最新のGT3カーがワールドプレミアされる予定。

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「TOYOTA GAZOO Racing」は、ニュルブルクリンク24時間耐久、ル・マン24時間を含むWEC(世界耐久選手権)などのレースをはじめ、2017年からのWRC復帰も含めて様々なラリー競技に参戦。モータースポーツ活動を通じてクルマを鍛え、人を鍛える「もっといいクルマづくり」を掲げ、これらの活動から得た知見を新しい市販車作りに反映させるのが1つの狙いになっています。

(塚田勝弘)

ダイハツ・トール、トヨタ・ルーミー/タンクの軽自動車に対する利点とは?

車名の「トール」、「ルーミー」からして室内が高くて広そうですし、「タンク」もいかにも力強さを感じさせるネーミングといえそうです。

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なお、ダイハツ・トール(THOR)は、「力強く頼りがいのある相棒」という意味がある北欧神話の雷神であるThor(トール)、そして背が高い「TALL」から命名されたそう。

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トヨタ・ルーミーは、「広々した」という意味の「ROOMY」から、タンクは、水槽やタンクを意味する「TANK」からで、多くの荷物を積み込める空間をイメージさせることから命名されています。

ダイハツ・トール、トヨタ・ルーミー/タンク、スバル・ジャスティは、全長3715×全幅1670×全高1735mm(カスタム)というスリーサイズ。1335mmという室内高で、子どもなら立てるほど高い空間が広がっています。

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前後席ともに見上げるほど高い天井により開放感は抜群で、後席の足元も広々。前席を最も後まで下げても、後席も一番後までスライドさせれば足を組めるほど広く、逆に後席のスライド位置を前寄りにしても前席下に足が入りますから窮屈感は抱かせません。

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床下格納式の後席は、座面と背もたれの厚みがやや薄く、座面自体も水平で後継角(トルソー角)が小さいため、シートアレンジ優先のように感じさせます。

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一方の前席は、この全幅で前後ウォークスルーを実現していますから、シートの横幅に限界があるのでしょう。やや小ぶりなので、体型によっては窮屈というかシートの小ささを実感させられるかもしれません。

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最近の軽自動車が大きくなっているいま、こうしたリッターカークラスのハイト系2BOXは、維持費の面も含めて軽自動車とも競合するでしょう。

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それでもダイハツ・トール、トヨタ・ルーミー/タンク、スズキ・ソリオなどの強みは、軽自動車よりも前後、横方向に広いく、前席左右間だけでなく、前後席間のウォークスルーができる点などにあります。ほかにも、乗車定員や排気量の余裕(エンジンパワーとトルク)からもファーストカー向きといえます。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

ダイハツ・トール、トヨタ・ルーミー/タンクの後席と荷室の実用性は?

両側スライドドアに、背高系のミニバン的なスタイル。ウォースルーが可能な2列シートをコンパクトなボディサイズにパッケージする──

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初代ラウムもこんなコンセプトでした。ただし、背高系ではなくセミトールといえる全高(1535〜1590mm)で、両側スライドドアやコラムシフトにより左右、前後ウォークスルーも可能。私事ですが親が乗っていたこともあり、その利便性の高さ(スライドドアのアウタードアハンドルが重く、スライドさせるのが大変でしたが)を実感したことがあります。

さて、現役のモデルでコンセプトをもつ背高系コンパクト(2列車)といえばスズキ・ソリオ。そこに対抗馬としてぶつけてきたのがダイハツ・トール、トヨタ・ルーミー/タンク、スバル・ジャスティ。

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ここでは肝心要の使い勝手についてご紹介します。

乗り降りは低床設計により「楽ちん」そのもので、フロアももちろんフラット。ミニバンのような乗降性になっています。後席にはチャイルドグリップ付きの乗降用アシストグリップもあり、小さな子どもからお年寄りまで楽に乗り降りできるように配慮されています。

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低床設計なのはキャビン側だけでなく、荷室側も下から大きく開く大開口部を備えていて、まるでダイハツ・ウェイクやホンダN-BOX+のような低さ。「軽自動車で培った技術をコンパクトカーにも投入する」とアナウンスしているとおり、ノウハウが活かされています。

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後席は床下に2段階で格納する方式。前席を一番後まで下げていると干渉してしまうため、その場合は前席を少し前にスライドさせておきます。

後席の背もたれを前に倒し、座面横下にあるストラップを引いてロックを解除させ、背もたれ座面にあるストラップを持ちながら床下に引き下げます。

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この床下格納式の長所は、低い位置にフラットに格納できる点で、低床設計により自転車なども容易に積載可能。防汚デッキボードを反転させれば、タイヤに泥が付いた自転車なども積みやすく、アウトドア派なども重宝しそうです。

一方の欠点は、シートのロックを解除するストラップがシート横にしかないため、荷室側からは後席を倒せないのと、シングルフォールドダウン式よりも二度手間になる点でしょう。

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シートを起こす際もシンプルに前倒しする方式よりも手間も力も多少かかります。もちろん、後席の背もたれを前倒しするだけでも荷室を拡大できますが、その際は写真のように段差が残ってしまいます。荷物が自転車のように「大きい」のではなく、「多い」というだけならこちらで対応できるので、わざわざ格納しない人もいそうです。

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ライバルのスズキ・ソリオ(上の写真)は、後席バックレストの上部に前倒し用(リクライニング用)とスライド用のレバーが付いていますから、荷室側からもスライドドア側からも倒すことができます。イージーに操作できるのはソリオの方で、自転車などの大物を積まないのであればこちらの方が使いやすいでしょう。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

トヨタ自動車、’16年の世界販売1,000万台超えが確実に!首位はVWが奪取?

トヨタ自動車(以下トヨタ)が12月15日、ダイハツ、日野を含む年内の世界販売累計台数が1,000万台を超える状況であることを明らかにしました。

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同社によると、2016年の世界販売台数は1,009万1千台(前年比1.0%減)程度になる見込みで、2017年の販売計画としては1,020万2千台(同1.0%増)を見込んでいるそうです。

昨年の世界販売は1,015万1千台(同0.8%減)と、2位のフォルクスワーゲン(以下VW)に22万台の差をつけ、4年連続で首位を維持していますが、今年に入って地震や関連工場の爆発事故が相次ぎ、都度操業停止に追い込まれる事態に……

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しかし同社はその後、懸命に生産台数の挽回を図り、同社が10月末に発表した1‐9月の世界販売台数は752.9万台(前年同期比+0.4%)と、VWの760.9万台(同+2.4%)との差が8万台にまで縮小。

その一方、米国市場では、原油安を背景に大型トラックやSUVの人気が高まるなか、主力セダンの「カムリ」や「プリウス」などのHV系が苦戦しています。

対するVWは、世界販売の40%近くを占める中国で、小型車を対象にした減税政策が奏功し、こちらも世界販売で1,000万台を突破する見込みで、トヨタが5年連続で首位を維持できるかどうかは、かなり微妙な状況になっています。

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しかし、一つ言えるのは今回、VWが首位を奪取したとしても、中国の減税政策が年内で終了するため、来年以降の販売情勢は不透明な状況。

米国に端を発するディーゼル車の排ガス認証不正問題を踏まえ、後任のマティアス・ミュラーCEO(画像左)は「今後は台数は追わない」と公言しているものの、同社の大株主であるフェルディナンド・ピエヒ氏は依然、首位奪取に執着しているようで、2009年当時の苦い経験を経て、「もっといいクルマ」を作ることに重点を置く豊田章男社長とは対照的。

こうした両社の戦略が今後、世界販売台数にどのように反映されるのかが引き続き注目されます。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA、VW)

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販売台数は二の次!? コンパクトSUV「C-HR」の使命とは?

初めて「プリウス」に乗ったのは教習所における高速教習でのこと。その日、ワタシにあてがわれたのが3代目「プリウス」でした。

当時、世間の注目を集めていたハイブリッドカーだけに、大いに期待していたのですが、アクセルの踏み込みに対する加速が鈍く、ブレーキは慣れ親しんだ教習車と同じ感覚で踏んだ瞬間にガツッと前のめりになるほど強烈。仮免許の身でも思い通りの運転ができない「プリウス」に明らかな違和感を覚えました。

さらに、自家用だけでなくレンタカーや社用車そしてタクシーと、道路を見渡せば必ず1台は視界に入るほど多くの台数が普及しており、そのいかにも「量産機」という感じも好きになれませんでした。

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しかし、2015年に転機を迎えました。現行となる4代目「プリウス」がデビューしたのです。

豊田章男社長の「もっと良いクルマを作ろう」の号令のもと、「プリウス」はトヨタの新たなクルマづくりの指針であるTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)に則って開発。プラットフォームはもちろんハイブリッドユニットも全面刷新して燃費を40.8km/Lまで向上させただけでなく、ドライバーの意図に忠実な運転感覚も徹底的に磨かれました。

実際、その走りに先述した違和感は皆無でした。恐るべし、TNGA。

しかも、「プリウス」はTNGAの序章にすぎず、今後TNGAに沿ったクルマが登場することも示唆されていました。そのシリーズ第二弾が今回発売されたコンパクトSUV「C-HR」なのです。

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「C-HR」の開発における重要なテーマのひとつはデザインだったといいます。

コンパクトSUVへ人気が集まる理由にデザインと走りの良さが大きいことを掴み、「C-HR」はライバルを凌ぐパーソナル感あふれる一台へ仕立てることを決定。

「センシュアル・スピード-クロス」をコンセプトとするルックスは、ダイヤモンドをモチーフとし、ボディサイドの彫りが深いラインやトヨタ車で初採用のシーケンシャルターンランプ(オプション装備)など、逞しさやスピード感さらに上質感が随所に溢れており、思わず見入ってしまうような引力があります。

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一方のインテリアも「センシュアル・テック」をコンセプトに、コックピット感を強調。デザインを優先した分、後席の居住性や荷室などの一部に生じるネガは潔く割り切ったそうです。

「C-HR」では走りの良さもテーマのひとつでした。

TNGAのもとで作り上げた新プラットフォームにパワフルな外装を被せただけと思いがちですが、「C-HR」の課題となったスタビライザーの剛性を上げるためにサスペンションメンバーを見直すなど、細かく手が加えられています。

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また、欧州において10万kmにもおよぶテストを行なっただけでなく、数多くのスポーツカーもテストを行うことで有名なニュルブルクリンクでも徹底した走り込みが行なわれたことも特徴です。

開発を率いた古場主査によると「C-HRの使命は今までトヨタに興味のなかったお客様に買っていただけるクルマになることでした。台数ではありません」と言います。たしかに、3代目「プリウス」にショックを受けたワタシも「C-HR」のルックスと走りには心惹かれるものが……見事に術中にハマっています。

(今 総一郎)

【関連リンク】

「ニューモデル速報 第545弾 トヨタC-HRのすべて」
発売予定:12月22日(木)
価格:500円+税

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店頭発表会は1月7〜9日!デザインと走りにこだったトヨタ・C-HRが発売開始

トヨタ自動車が12月14日、新型SUV「C-HR」を正式発売しました。

TNGA採用第2号車として運動性能にこだわるなど、C-HRならではの「味付け」がなされており、「レスポンス」・「リニアリティ」・「コンシステンシー」を突き詰めることで、コンセプトである「我が意の走り」を追求。

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デザインにも徹底的にこだっており、「センシュアル スピード-クロス」をキーワードに、「ダイヤモンド」をモチーフとした強く絞り込んだボディと、大きく張り出したホイールフレアなど、独創的なスタイルを実現しています。

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HVモデルはクラストップレベルの燃費30.2km/Lを実現(1.2Lターボモデルは15.4km/L)しており、「エコカー減税」の対象となっています。また、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を全車標準装備し、安全運転支援に貢献。

同車は来年1月2日・3日に開催される「第93回箱根駅伝」の運営車両として使用されるそうです。

月販目標台数は6,000台で、全国のトヨタ店、トヨペット店、トヨタカローラ店、ネッツ店で販売。気になる車両価格はHVモデル(FF)が264.6万円から、1.2Lターボモデル(4WD)が251 .6万円からとなっています。

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店頭発表会は2017年1月7日(土)、8日(日)、9日(月・祝)、店頭試乗会を 2017年1月14日(土)、15日(日)に予定しているそうです。

いよいよ正式発売された「C-HR」ですが、既に11月からWebによる先行受注が始まっており、今後の納期に注目が集まりそうです。

Avanti Yasunori

【関連記事】

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http://clicccar.com/2016/05/31/375178/

【関連リンク】

トヨタ C-HR
http://toyota.jp/c-hr/

開発陣が語り、1200枚の写真で魅了する、トヨタ・C-HRのWebサイト

12月14日に発売を開始したトヨタC-HR。販売店では先行(商談)予約段階から大反響とのことで、富士スピードウェイで開催されたプロト試乗会は倍率が100倍以上になったそうです。

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また、C-HRのティーザーサイトには、すでに300万人以上(ユニークユーザー)が訪れたそうで、発売1カ月などの受注台数がどれくらいになるか注目が集まります。

さて、発売前から注目を集めていたC-HRの特設サイト。「C-HRへの偏愛」をテーマに、開発陣がC-HRを語り尽くすというもの。12月14日からは、C-HRに対して群を抜いた「偏愛」の持ち主だという、開発責任者の古場博之氏の偏愛が新たに掲載されています。

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外観に徹底的にこだわったC-HRだけに、「REALSHOTS」と命名された、1200枚もの写真を掲載したサイトも開設。選りすぐりの64名が自分だけのC-HRのショットをスマホで撮影したというユニークな企画で、そんな至極の1枚が1,200枚も集まったとか。撮影したのはプロカメラマンをはじめ、DJやサーファーなど様々で、多様な視点から撮られています。ほかにも、特別先行プロト試乗会のレポートも下記のサイトでチェックできます。

(塚田勝弘)

【関連リンク】

偏愛C-HRのWEBサイト
http://toyota.jp/c-hr/cp/hen-ai/

REALSHOTSのWEBサイト
http://toyota.jp/c-hr/cp/realshots/

特別先行プロト試乗会のレポートページ
http://toyota.jp/c-hr/cp/testdrive/

トヨタ・C-HRが発売開始。価格は251万6400円〜で、2WDよりも4WDの方が安い!

トヨタ・C-HRが2016年12月14日に発売を開始しました。去る11月26日、富士スピードウェイにおいて一般向けに特別先行プロト試乗会も開催され、期待の高さがうかがわれます。

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プリウスに続く「TNGA」第2弾であるC-HRは、デザインコンシャスなコンパクトSUVで、ホンダ・ヴェゼル、マツダCX-3、日産ジュークなどのライバルに対してどれだけ販売力の差を見せつけられるかも興味深いところ。

toyota_c-hr_17トヨタ基準内において、多少後方視界を犠牲にしてもデザイン性を重視し、「センシュアル スピード-クロス」というキーワードを掲げ、スピード感あるキャビン形状、彫刻的な面造形、そして「ダイヤモンド」のモチーフに強く絞り込んだボディ、大きく張り出した力強いフェンダーアーチなどは、確かにインパクトがあります。

パワートレーンは、1.2Lの直噴ガソリンターボ+CVTのガソリン仕様、1.8L+モーターのハイブリッド。駆動方式は前者が4WD、後者が2WDのみとなっています。

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燃費は、ハイブリッド車がコンパクトSUVでトップレベルの30.2km/Lを実現。「平成32年度燃費基準+20%」を達成し、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」の認定取得と合わせて「エコカー減税」の対象となっています。

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一方の1.2Lターボ車はオーリスとは異なり、レギュラーガソリン指定で15.4km/Lを実現。こちらは「平成27年度燃費基準+5%」を達成、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」の認定取得と合わせて「エコカー減税」の対象になります。

安全面では、全車に衝突回避支援パッケージの「Toyota Safety Sense P」をはじめ、電動パーキングブレーキ、本革巻き3本スポークステアリングホイール、スマートエントリー&スタートシステムを標準装備。

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上級の「G」と「G-T」には、18インチアルミホイール、LEDフロントフォグランプ、ブラインドスポットモニター、クリアランスソナー&バックソナー、シート表皮(上級ファブリック+本革)が標準で用意されています。

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価格は、4WDのみとなる1.2L直噴ターボの「S-T」が251万6400円、「G-T」が277万5600円。一方、2WDのみでもよりコストが掛かるハイブリッド仕様の方が価格は高く、「S」が264万6000円、「G」が290万5200円となっています。

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4WDが不要ならハイブリッドしか選択肢がないのが悩ましく、逆にハイブリッドが欲しくても、4WDが欠かせないのならガソリン車しか設定がない点が今後どうなるか気になるところです。

(塚田勝弘)

圧縮比13で最大熱効率40%、トヨタの新型2.5リッターエンジンは何がポイントなのか?

トヨタの次世代技術群といえる「TNGA(トヨタニュージェネレーションアーキテクチャ)」に基づいた新世代エンジン『ダイナミックフォースエンジン』が発表されています。

ロングストローク化、バルブ挟角拡大といったプロフィールを持つ新世代エンジンは、高速燃焼技術によりターゲット性能を実現しているのが技術的なキーポイント。

その最大熱効率はコンベンショナルで40%、ハイブリッド用で41%と大量生産エンジンとしては驚異的な性能となっています。

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高速燃焼に必要なのは、流量の確保と強いタンブル流です。

タンブル流というのは、吸気行程においてシリンダー内に発生する縦渦のことで、そこにトヨタとしては初採用となるマルチホール直噴インジェクターを利用して燃料をうまく混ぜ合わせているのも、高速燃焼のポイントということです。

なお、エンジン始動時など直噴インジェクターが苦手な領域をカバーするためにポート噴射も併用したD-4Sシステムとなっています。

エンジンのロスを減らすためには、世界初となる連続可変容量オイルポンプを採用。トロコイド式ポンプのアウターローターを偏芯させることで、オイルの吐出量を変化させ、必要に応じてエンジンの負荷を軽減するということです。

この新型2.5リッターエンジン、新開発の8速ATと組み合わせられるコンベンショナル仕様と、2モーターシステムを使うハイブリッド仕様があり、それぞれ要求性能に応じて異なるスペックとなっています。

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■トヨタ新型21.5リッターエンジン主要諸元(コンベンショナル)
排気量:2487cc
ボア×ストローク:87.5×103.4mm
圧縮比:13
燃料噴射システム:D-4S(直噴&ポート噴射)
最高出力:151kW/6600rpm
最大トルク:250Nm/4800rpm
最大熱効率:40%

■トヨタ新型21.5リッターエンジン主要諸元(ハイブリッド)
排気量:2487cc
ボア×ストローク:87.5×103.4mm
圧縮比:14
燃料噴射システム:D-4S(直噴&ポート噴射)
最高出力:130kW/5700rpm
最大トルク:220Nm/3600-5200rpm
最大熱効率:41%

(写真・文 山本晋也)

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トヨタが最大熱効率41%の2.5リッターエンジンなど、TNGAパワートレインを発表
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疑似10速モードを持つ、新型レクサスLC500hの心臓部・マルチステージハイブリッド
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新型SUV・トヨタ C-HRに、TRD/モデリスタ仕様登場!

11月10日からWebによる先行受注が始まっているトヨタ自動車の新型SUV「C-HR」ですが、12月14日とされる正式発売に向けたカウントダウンが始まっています。

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「走りの良さ」と「カッコ良さ」に重点を置いて開発されたSUVだけあり、その前人気はなかなかのもので、11月末に富士スピードウェイで開催された「C-HR特別先行プロト試乗会」には最大96名の枠に多くの試乗希望者が殺到、受注状況も好調とか。

試乗会場となった富士ショートサーキットでは、オリジナルモデルに加え、早くも「TRD仕様」や、「モデリスタ仕様」のC-HRが展示されていました。

中でもアグレッシブなエアロをまとい、黒の18インチホイールとイエローのボディのコントラストが強烈は「TRD仕様」は、会場内でも一際目立っていました。

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2トーンに塗り分けられた専用意匠の大型フロントバンパーや、サイドスポイラー、リヤアンダースポイラー、テールフィンなどを装備。

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インテリアでは、TRD仕様ではお馴染みの赤色プッシュ・スタートスイッチや、赤色パイプラインで縁取ったシートが目を引きます。

一方、モデリスタ仕様(BOOST IMPULSE STYLE)は、ヘッドランプ間を繋ぐクローム調のフロントグリルガーニッシュやフェンダーべゼル、被せ式の大型フロントスポイラー(LEDランプ付)、専用意匠のサイドスポイラー、19インチホイールなどを装備。

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リヤ周りではバックドア中段に専用のテールスポイラーを装備、バンパー下部にはマフラー・べゼル一体式のアンダースポイラーを装着しています。

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TRDやモデリスタが、走りやデザインにこだわるC-HR専用に開発したものだけに、同車のコンセプトである「我が意の走り」をより鮮明にアピール。

両ブランドには別バージョンのエアロも用意されているだけでなく、販売チャンネル毎のドレスアップアイテムも用意されている模様。

発売後の納車待ちも予想される個性的な「C-HR」ですが、巷で見かける機会も多くなると予想されるだけに、あらかじめ他のオーナーとは一味違う一台に仕上げておくのも一つの手かもしれません。

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【関連リンク】

トヨタ C-HR
http://toyota.jp/c-hr/

C-HR特別先行プロト試乗会
http://toyota.jp/c-hr/testdrive/

TRD
http://www.trdparts.jp/index_menu.html

MODELLISTA
http://www.modellista.co.jp/

圧倒的な販売力。トヨタ・ルーミー/タンクが発売から1カ月で計3万5000台を受注

11月9日に発売されたトヨタ・ルーミー/タンクは、ダイハツ・トールのOEMモデルで、設計、開発から生産(ダイハツ本社の池田工場)までをダイハツが受け持っています。スバルにも22年ぶりに復活した車名・ジャスティでダイハツから供給されています。

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トヨタからルーミー/タンクの発売1カ月(ダイハツは未公表)の受注台数が発表されました。トヨタ店、トヨタカローラ店で販売されているルーミーは約1万8300台、トヨペット店、ネッツ店扱いのタンクは約1万6700台。

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月販目標台数は両モデルともに3750台という設定ですから、ルーミーが約4.8倍、タンクが約4.4倍という出だしになります。主な好評点は、下記の通りです。

・堂々迫力のデザイン性
・コンパクトながら広い室内空間
・広くて使い勝手のよい荷室
・衝突回避支援システム(スマートアシストⅡ)搭載
・1.0Lターボのゆとりある走り(1.5L相当のパワー)

ルーミー、タンク両モデル合わせると3万5000台に達します。これは、現行シエンタの発売から約1カ月の4万9000台には及ばないものの、ダイハツ・トール、スバル・ジャスティを合わせるとさらに数字が伸びるだけに、「ガチンコ」のライバルであるソリオを発売してきたスズキからするとその販売力は驚異でしょう。

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スズキとトヨタの提携は発表済みとはいえ、具体的に何か決まっているようでもなさそうだけに、今後の販売動向にも注目が集まります。

(文/写真 塚田勝弘)

トヨタの新型パワートレイン発表で見えてくる、今後の車載電池の動向

トヨタは、2021年までの今後5年間に導入する新型パワートレインを発表しました。

今回の発表には、エンジン・トランスミッションと並ぶハイブリッドシステムの重要な構成要素である車載電池に関する発表も含まれており、今後5年間のトヨタの車載電池に対する基本的な考え方が明らかになりました。

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今回の発表の要旨は、

①新型バッテリーの小型化でリアシート下への配置が可能になった
②2021年まではハイブリッド車にはリチウム電池とニッケル水素電池を併用する
③新型プリウスPHVにはリチウム電池を搭載する

という3点です。

まず、①の新型バッテリーの小型化については、従来リアトランクの底に配置されていた車載電池をリアシート下へ移動させることが可能になり、荷室容量の増加が期待できます。

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次に②の、リチウム電池とニッケル水素電池の併用については、従来からのトヨタの基本方針を踏襲したかたちです。

トヨタではハイブリッド車の車載電池について、ニッケル水素電池は古い、枯れた技術ではなく、まだまだ進歩する余地があり、今後も活用していくと説明しており、今回のリチウム電池とニッケル水素電池の併用も、その考え方に基づくものです。

公表された両方の電池の写真を見ると、リチウム電池の方がニッケル水素電池より一回り小さな印象で、リチウム電池の容量4,0Ahでニッケル水素電池の容量が6.5Ahとなっている発表資料のデータからも納得できます。トヨタでは、車載電池の搭載スペース、充放電能力によってリチウム電池とニッケル水素電池を選択しているものと見られます。

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われわれユーザーが車種を選択する際には、自分の希望する車種・モデルがリチウム電池を搭載しているのか、ニッケル水素電池なのかが気になるところです。

③の新型プリウスPHVにリチウム電池を搭載する点については、車載電池の容量を大きくして、EV走行距離・速度粋を拡大することを重視して、リチウム電池搭載を決定したものと考えられます。

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今回の発表でトヨタの車載電池の方針が明らかになり、今後ハイブリッド車・PHV車の電動走行が拡大するにつれて、トヨタもリチウム電池を重視する方向に転換して行くと予想されます。

ハイブリッド・PHVを重視するトヨタの車載電池に対する姿勢の動向に注目が集まっています。

(山内 博・画像:トヨタ)

レクサスが次期「LS」をワールドプレミア!【デトロイトモーターショー17】

トヨタ自動車が、米国で1月8日(日)〜1月22日(日)に開催されるデトロイトモーターショー17で、新型「レクサス LS」をワールドプレミアすると発表しました。

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1989年に登場した初代モデルでは、低燃費でありながらパワフルな走り、モダンな内外装と優れた快適性、高い加速性能と圧倒的な静粛性など、相反する要素を両立した「二律双生」を実現。

高級車の常識を覆すエポックメイキングなモデルとして、ブランドの礎を築いて来ました。

昨年の東京モーターショー15でミラーレス仕様のコンセプトモデル「レクサスLF-FC」を出展した際には、レクサス初となる燃料電池システムの搭載を予告。

自動運転技術を採用すると共に前輪にインホイールモーターが配置され、さらに、熱可塑性CFRP材を車体の一部に使用して軽量化を図るなど、環境性能と走りの楽しさを高次元で両立したとしていました。

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今回公開される新型「レクサス LS」では、来春の発売を予定している新型「レクサスLC」に続き、 新GA-L(Global Architecture-Luxury)プラットフォームを採用、セダンとして十分な居住性を確保しながら、斬新なクーペシルエットを両立。

レクサスのフラッグシップに相応しい先見的なテクノロジーの数々を採用しているとしており、今後の続報が待たれます。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

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次期「Lexus LS」は自動運転を搭載したFCVになる!
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トヨタが最大熱効率41%の2.5リッターエンジンなど、TNGAパワートレインを発表

2020年以降、電動車両が増えていくと考えられていますが、トヨタは「Toyota New Global Architecture(TNGA)」により、エンジン・トランスミッション・ハイブリッドシステムといったパワートレインを一新します。

その発表と同時に、新型2.5リッターエンジン、横置き8速AT、ハイブリッドシステムが世界初公開されました。

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『Dynamic Force Engine』と名付けられた新型の直列4気筒エンジンは、基本となるアーキテクチャからゼロベースで開発されたもの。シリンダー内に強いタンブル流を生み出す理想的なポート形状や、ボアストローク比を約1.2とするなど、最適な高速燃焼を実現する共通要素を導き出したといいます。

そうした共通アーキテクチャに基いて生み出された最初のエンジンといえる、この2.5Lエンジンは、新開発8速ATとハイブリッドのいずれとも組み合わせる予定となっています。

詳細なデータは未公表ですが、最大熱効率はコンベンショナル仕様で40%、ハイブリッド仕様で41%と従来のトップランナーを大きく上回る数値を実現。最高出力はリッター当たり60kWといった数字がアナウンスされました。

なお、燃料噴射装置は新型マルチホール直噴インジェクターを基本とし、エンジン始動時などにポート噴射を使う、併用型のD-4Sとなっています。

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『Direct Shift』と名付けられた新型トランスミッションは、FF用8速ATと、海外で発表済みのFR用10速ATが公開されました。高効率なエンジンのさらに”オイシイ領域”を活用する制御、伝達効率の向上、走りを楽しくする高応答変速といった要素をバランスさせた新型トランスミッション・シリーズです。

世界初公開となった8速ATは、伝達効率向上のために超仕上げ歯面ギヤを採用。ロックアップ領域を広げるために多板クラッチを用いるなどステップATでありながら、名前の通りにダイレクト感を狙ったメカニズムとなっているのが特徴です。

また、FR用10速ATは世界最速かつスムースな変速がセールスポイント。0.22秒という世界最速クラスの変速時間を実現しています。

次期カムリから搭載されると予想される2.5リッターのコンベンショナルエンジンとハイブリッドシステム。ハイブリッドユニットはプリウスの構造を基本に、高トルクに対応したタイプとなっています。

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こうして新型エンジン・トランスミッションを発表する一方で、2020年以降の電動車両の増加トレンドに対しては、300名程度のエンジニアを従来の内燃機関中心の部署からハイブリッド部署にシフトすることで対応するという発表もありました。

トヨタでは電動化をハイブリッド技術と称していますから、ハイブリッド・電気自動車・燃料電池車といった電動車両の拡大に向けて、開発リソースの配分についても着手しているというわけです。

基礎研究段階からサプライヤーや協業している他社と密接に連携を取ることで、次世代テクノロジーの開発を加速させるといったように開発体制も見直されるということです。

環境対応を考え、今回発表された新技術を盛り込んだ新世代パワートレインの導入は急がれます。2021年までに『Dynamic Force Engine』は9機種17バリエーション、『Direct Shift』は4機種10バリエーション、ハイブリッドシステムは6機種10バリエーションと一気に市場導入することも発表されました。

(山本晋也)

トヨタ、災害対応機能を拡充したスマホ向け新ナビアプリ「TCスマホナビ」を無料で提供開始

トヨタは、新しいスマホ向けナビゲーションアプリ「TCスマホナビ」を12月1日から無料で提供を開始すると発表しました。

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これまでトヨタはスマホ向けナビアプリとして、「T-Connectスマホアプリ」を年2500円の有料で提供してきましたが、12月1日からは「T-Connectスマホアプリ」の新規販売を停止し、この「TCスマホナビ」に切り換えます。

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この新ナビアプリ「TCスマホナビ」の特徴は、無料化と災害対応機能です。特に災害対応機能については、「Tプローブ交通情報」や「通れた道マップ」を掲載して大規模災害に対応する機能を拡充しています。

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「TCスマホナビ」で提供される「通れた道マップ」は、大規模災害発生時に「通れた道マップ」に「被災地の航空写真」を表示することが可能です。

トヨタでは、来夏に「通れた道マップ」を反映したナビゲーションのルート探索機能を追加して「TCスマホナビ」の災害対策機能を強化する予定。

もうひとつの特徴である無料化については、トヨタではユーザーに災害時に有効に活用してもらうことを狙って、平時からユーザーに「TCスマホナビ」に慣れてもらうために新スマホアプリを無料で提供することにしたとしています。

さらに災害対策機能の一環として、災害時の救援活動を支援する目的で、ビッグデータに基づく通行実績情報を「通れた道マップ」として無料にてWebサイトにて公開し、スマートフォンから閲覧もできるようになっています。

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その他の「TCスマホナビ」の便利機能としては、駐車場シェアリングサービスと連携して、アプリから駐車場を予約できる機能もあります。

アプリのダウンロードは、下記のGoogle PlayとApp Storeから行えます。

TCスマホナビ(Google Play)
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.toyota_ms.TcSpNavi

TCスマホナビ(App Store)
https://itunes.apple.com/jp/app/tcsumahonabi/id1154773775

(山内 博・画像:トヨタ)

求む、アイデアのあるスタートアップ!トヨタの「オープンイノベーション」が開始

トヨタがオープンイノベーションプログラム『TOYOTA NEXT』を始めます。

高齢化・少子化など日本にある様々な課題を解決するソリューションを広く求めるもので、トヨタと個人や組織、企業がタッグを組んで、サービスを共同開発していくというものです。

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WEBによる公募形式でアイデアを集めるという『TOYOTA NEXT』。そのテーマは次の5つとなっています(テーマ外での応募も可)。

1.全ての人の移動の不安を払拭する安全・安心サービス
2.もっと快適で楽しい移動を提供するクルマの利用促進サービス
3.オーナーのロイヤルティを高める愛車化サービス
4.トヨタの保有するデータを活用したONE to ONEサービス
5.全国のトヨタ販売店を通じて提供するディーラーサービス

開発するサービスにおいては、トヨタの持つユーザー情報やディーラーネットワーク、製品の提供も可能となっています。つまり、トヨタの資産と予算を活かして、クルマに関する新サービスをローンチする絶好の機会というわけです。

たとえば、スマートフォンによってカギの開け閉めができる「スマートキーボックス」といった、カーシェアリングなどで使えるハードウェアを利用したサービスも開発可能なのです。

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書類応募は2017年2月20日まで。サービスリリースは2017年8月以降というプロジェクトとなっているのも、いかにもオープンイノベーションらしいスピード感といえそうです。

(写真・文 山本晋也)【関連リンク】

トヨタNEXTサイトURL
https://toyotanext.jp/

トヨタが無料のカーナビ・アプリ「TCスマホナビ」をリリースする理由とは?

スマホやタブレット用のカーナビ・アプリを使っている人も多いでしょう。性能、機能に応じて無料から有料まで多種多様に揃っています。12月1日、トヨタから「TCスマホナビ」というカーナビ・アプリ(無料)がリリースされました。

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トヨタは、これまでスマホ向けナビアプリとして、車載通信機(データ・コミュニケーション・モジュール、以下 DCM)などを通じて車両から収集されたビッグデータに基づく、独自の渋滞情報「Tプローブ交通情報」を掲載し、渋滞を回避するルートを案内する「T-Connectスマホアプリ」を有料(2500円/年)で展開してきました。

一方で、災害時の救援活動を支援する目的で、同じくビッグデータに基づく通行実績情報を、「通れた道マップ」として、無料にてWebサイトにて公開し、スマホで確認することもできました。

12月1日からサービスを開始している無料アプリの「TCスマホナビ」は、従来のナビゲーション機能の視認性、操作性をより高めるとともに、「Tプローブ交通情報」や「通れた道マップ」が常時反映されるのが特徴。

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こうしたナビに通常時から慣れてもらい、万一の災害時に有効に活用してもらうことを狙って、今回の無料化に至ったそうです。

大規模災害発生時に「通れた道マップ」に、「被災地の航空写真(パスコが提供する航空写真)」を表示されるほか、来夏には「通れた道マップ」を反映したナビのルート探索機能を追加するなど、災害対策機能を強化するとしています。

また「TCスマホナビ」は、外部の様々なサービス事業者とオープンに連携する場としても活用されます。

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第1弾として、駐車場シェアリングサービス事業者のakippaが提供するサービスと連携し、駐車場の検索や予約、予約した駐車場までの案内も可能になっています。ほかにも、パーク24が展開する同様のサービスとも連携を進めるなどのアップデートが予定されています。

アプリのダウンロードは、下記のGoogle PlayとApp Storeから行えます。

TCスマホナビ(Google Play)
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.toyota_ms.TcSpNavi

TCスマホナビ(App Store)
https://itunes.apple.com/jp/app/tcsumahonabi/id1154773775

(塚田勝弘)

トヨタが電動化を加速!2050年に「脱エンジン」を目指す

12月1日付けでEVの開発や戦略を担当する「EV事業企画室」を社内に設置したトヨタ自動車。

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既存の社内組織に属さない、独立した社内ベンチャー的な組織運営を目指しており、意思決定を迅速化することで、EVの早期商品化につなげる考えとしています。

「EV事業企画室」は豊田章男社長直轄の組織で、加藤光久・寺師茂樹 両副社長を統括役員に、室長には現行4代目プリウスの開発を手掛けた豊島浩二氏が就任。豊田自動織機、アイシン精機、デンソーからも人材を募り、僅か4名で構成されています。

欧州に目を向けると、世界販売台数で依然競合するVWが先頃、パワートレーンを強化した「e-ゴルフ」を発表。

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駆動用のリチウムイオンバッテリーの容量を24.2kWhから35.8kWhに拡大、航続距離が約1.5倍に拡大しており、急速充電器を使えば約1時間で80%の充電が可能になっているといいます。

また、パリモーターショー16では同社が今後投入するEVの考え方を具現化したコンセプトカーで電動車用に開発した新世代のモジュラープラットフォーム「MEB」(Modular Electric Platform)を採用する「I.D.」を出展

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VWはディーゼル車の排ガス不正問題に伴い、11月22日に米国でのディーゼル車販売から撤退する方針を表明しており、今後は同市場にSUV系を中心としたEVを投入する模様。

VWに限らず、ダイムラーも電動パワートレイン車に特化した新ブランド「EQ」を立ち上げており、今秋開催されたパリモーターショー16に同ブランド初となる「ジェネレーション EQ」を出展。

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2019年に同タイプのディーゼル車並みの価格で市販予定で、2025年までに「EQ」シリーズを10車種投入、販売台数の15-25%をEV化する計画といいます。

BMWも今春、電動化による新戦略「ナンバーワン・ネクスト」を発表するなど、電動化への動きを活発化させています。

ちなみに、欧州では各自動車メーカーが共同で合弁会社を設立、幹線道路に超急速充電ネットを展開しようと動いているようで、これが実現した場合、ガソリン車並みの短時間で電力補給が可能になるとか。

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こうした情勢の中、トヨタ自動車は昨年10月に「トヨタ環境チャレンジ2050」を発表、2050年の「脱エンジン」を宣言。

HV・PHV「プリウス」などのハイブリッド車で先行、FCV(燃料電池車)「ミライ」の量産・市販化で先鞭をつけた同社が、少数精鋭の「EV事業企画室」から今後、どのようなクラスの、どのようなモデルを繰り出してくるのかが大いに注目されます。

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トヨタ自動車が「EV事業企画室」を始動!電動化加速へ
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2025年にEV販売100万台で首位狙う!VWが新戦略を発表
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メルセデス・ベンツなどドイツ3強がEV投入を加速!
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トヨタが新型2.5L 直列4気筒直噴エンジンと8速/10速ATを開発!! CO2排出量を15%以上削減へ

豊田章男社長の直轄であり、トヨタグループ総力を挙げてのEV参入で話題を集めているトヨタ。しかし、2040年時点でも何らかの形で内燃機関を使った車両は80%近く残るという分析もあります。

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EVやFCVなどの電動化車両へのシフトは徐々に進んでいくのは間違いないにしても、従来からのガソリン、ディーゼルエンジン、トランスミッションの進化はまだまだ伸ばす必要があり、マツダが「HCCI(予混合圧縮着火)」の開発を推進しているのもその一例といえます。

今回、トヨタから発表された2.5L 直列4気筒の新型直噴エンジンは、エンジンの実力を最大限引き出すために「TNGA」により基本骨格を一から見直したものだそうで、構造と構成を刷新することにより、高い走行性能と環境性能を両立させた「Dynamic Force Engine」と命名。今後もさらに進化させていくとしています。

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同エンジンは、高速燃焼技術、可変制御システムの採用のほか、排気・冷却・機械作動時などの様々なエネルギーロスを少なくして熱効率を向上させるとともに、高出力を両立するとしています。

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新開発の2.5Lガソリン車用エンジン、ハイブリッド用エンジンは、それぞれ世界トップレベルの熱効率40%、41%を達成しています。同時に、緻密な制御による高レスポンス化と全速度域での高トルク化など、多くの新技術の採用により全面的に見直し、大幅に進化させたそうです。

また、新しい8速AT(FF用)、10速AT(FR用)も、エネルギーロスを最小限にし、伝達効率を高めるためにギヤやクラッチなどに様々な対策が施されています。

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ギヤは、歯面の摩擦係数を低くする新たな加工が施され、ギヤが噛み合う時のエネルギー伝達ロスを削減。機構内の摩擦材形状が最適化されたクラッチは、回転時のクラッチの損失トルクを約50%低減(従来型6速AT比)するなど世界トップレベルの伝達効率を達成。

ほかにも、小型軽量化により車両燃費を向上させるとともに、低重心化により直進およびコーナリングの走行安定性向上に寄与するそうです。

また、ギヤをワイド化するとともに、高性能・小型トルクコンバーターを新開発し、ロックアップ領域を拡大。アクセル操作に素早く、滑らかに反応するようになり、走りの質が高められています。

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10速ATの「Direct Shift-10AT」は、8速から10速に段数をアップさせてトータルのギヤ数を増やしながら、低・中速域を中心に、各段の使用領域(段数)を最適化するクロスギヤが採用されています。これにより、FRプレミアム車にふさわしいスムースかつ世界最速レベルのクイックな変速が生み出すダイナミックな走りを実現。

もちろん、FR向けハイブリッドも進化しています。4代目プリウスに採用された小型、軽量、低損失化技術を継承し、2.5Lエンジン用ハイブリッドシステムを一新するとともに、FR用の高性能「マルチステージTHSⅡ」を新開発。

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この2.5LのTHSⅡは、小型・軽量・低損失化技術と、TNGAによる新型エンジンの高い燃焼効率と高出力との相乗効果により、優れた動力性能、低燃費を高次元で追求したとしています。

具体的には、ハイブリッド車の走りのイメージを一新する高い発進加速性能とダイレクト感あふれる走りを実現。高速走行時のシステム効率の向上に加えて、高車速域でもエンジン間欠運転を可能にすることで高速燃費を向上しているそうです。

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プラグインハイブリッドシステムは、従来のモーター走行に加えて、これまで発電機として使用していたモーターを走行用としても使用する「デュアルモードドライブシステム」を搭載。欧州車などでも採用されている技術ですが、これにより力強いEVモード走行を実現。

各国の排ガス規制に対応すべく環境性能を高めるのは必須になっています。しかし、そこには従来よりも力強い走りも必要で、新パワートレーンを搭載させた車両を2021年には、トヨタの車両販売台数の60%以上に拡大(日本、米国、欧州、中国が対象)。CO2排出量は15%以上削減するとしていますから、新生トヨタに注目が集まります。

2021年までの5年間でエンジンは、今回開発した2.5Lガソリンエンジンを含め、9機種(17バリエーション)、トランスミッションは多段化AT、新機構の無断変速機(CVT)など4機種(10バリエーション)、ハイブリッドシステムは6機種(10バリエーション)の投入予定とされています。

(塚田勝弘)

プリウスが首位転落! 2016年11月の登録車新車販売のトップは日産ノート

一般社団法人 日本自動車販売協会連合会(自販連)より、2016年11月の登録車(軽自動車と海外ブランドを除く)の車名別の販売ランキングが発表されました。

前月、プリウス、アクア、セレナという新しいトップ3の顔ぶれになった登録車セールスランキングですが、ついにプリウスがトップの座から陥落です。

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●2016年11月 登録車販売ランキングトップ10(自販連調べ)
1位 日産 ノート 15,784台
2位 トヨタ プリウス 13,333台
3位 トヨタ アクア 12,409台
4位 トヨタ シエンタ 11,608台
5位 ホンダ フリード 10,445台
6位 トヨタ ヴォクシー 8,878台
7位 日産 セレナ 7,293台
8位 トヨタ カローラ 6,546台
9位 ホンダ フィット 6,333台
10位 トヨタ ノア 5,750台

日産が新しい電気自動車としてアピールするシリーズハイブリッド「e-POWER」を搭載したことで向上した商品性が評価されて、ノートがトップを獲得したと考えられます。

一方、前月に3位となった自動運転技術「プロパイロット」を搭載するセレナは新車効果が落ち着いたのか、3列シートのライバルに押しのけられるように7位にダウン。

はたして、ノートのトップが新車効果の瞬間風速なのか、新しいトップランナーの登場なのか、気になるところといえそうです。

(山本晋也)【関連記事】

ついにトヨタのトップ3が崩れた!2016年10月の登録車セールスランキングはミニバンに注目
http://clicccar.com/2016/11/08/414884/

日産ノートe-POWERの魅力は、リーフを超える走りにあり!!
http://clicccar.com/2016/12/04/421410/

充電要らずのEV「日産ノートe‐POWER」、3週間で受注2万台超!
http://clicccar.com/2016/11/29/421543/

その購入計画、ちょっと待って!販売絶好調のノートe-POWERを買うなら12月12日以降がオススメ!?
http://clicccar.com/2016/11/28/420301/

C-HRも登場!初代クラウン、トヨタ7からレクサスLF-A、ヤリスWRCなど滅多に見れないレア車満載だったTGRF【TGRF2016】

11月27日に富士スピードウェイで開催さたTOYOTA GAZOO RACING FESTIVAL(以下TGRF)。

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様々なカテゴリのレーシングカーが一挙に並んだウェルカムセレモニーは圧巻。そしてスーパーフォーミュラーとSUPER GT、そしてニュルブルクリンク24時間参戦マシンが同じにグリッドにつくという違和感も、お祭な雰囲気で楽しいものです。

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そのウェルカムセレモニーでいきなりサプライズ登場したのが、豊田章男社長を乗せて登場したヤリスのWRCテストカー。

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来年の参戦を狙って開発中のこのマシン、お披露目にはまだ早い段階だと思われますが、だからこそのサプライズ。豊田章男社長を満足げです。

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トヨタのWRCチームを率いるWRC伝説のドライバーであるトミ・マキネン氏の華麗なドライブがセレモニーを盛り上げてくれました。

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セレモニーで走行したレアなクルマはヤリスWRCテストカーだけではありません。トヨタ初の純レーシングカーであるトヨタ7。もう50年以上前のレーシングカーが富士スピードウェイをレーシングスピードで周回できるというのも驚き!完璧な修復と保存が行なわれているようです。

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「旧い」ということではこちらも驚きの展示だった初代クラウン。

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なんと室内を一般開放。来場者は自由に初代クラウンを味わえるという展示。太っ腹な企画です。

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もうひとつの「旧いクルマ」は初代カローラ。こちらの展示は初代と最新型を並べてカローラ50年の進化を感じてもらおうという内容。ぱっと見ただけでも最新型は大きくなっていますね。

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いよいよ先行商談予約が開始された注目の新型車C-HR。そのプロトタイプモデルのニュルブルクリンク24時間レース参戦車両も出展されていました。

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それも、ガチで走ります。ニュル参戦車両による模擬レースではLF-AやRC-Fに混ざってガッツリ攻め込んで走ります。

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C-HRが参加した模擬レース、実はLF-Aは4台も参加。

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ニュルに参戦した際のカラーリングもそのままで、各参戦年度の特徴もわかる模擬レース。

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この模擬レースには豊田章男社長も参加。これだけのレアなクルマたちを出し惜しみせずに参加させるイベントTGRF。悪天候なのに4万人以上の来場もうなずけます。

(写真・文:松永和浩)

来年はトヨタがWRCに復帰!記念に(?)86ラリーカーに乗ってみた【TGRF2016】

2017年1月19日、WRC(世界ラリー選手権)・モンテカルロにトヨタが帰ってきます。 トヨタは過去にWRCに年間参戦し、’93, 94年にはセリカでメイクスタイトルを制覇している日本のラリー全盛期の先駆けでした。

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80年代序盤より本格参戦を始めたトヨタを筆頭に、スバル・三菱・マツダ・日産・スズキ、ダイハツと、ほとんどの日本のメーカがWRCを舞台に世界中のメーカーと鎬を削ってきました。

トヨタはモータースポーツ活動をWRCからF1に転換したのでラリーからは’99年に撤退します。そのような経緯もあり、トヨタのWRC復帰はホンダのF1復帰と同等、世界ではそれ以上の期待で熱望されています。

その期待に応えるようにTGRFではピット裏(Aパドック)の中央にラリーイベント会場が作られ、また会場のあちこちでラリー競技を行ったり、サプライズで来年用のWRCマシン(テストカー)迄お披露目する力の入れようです。

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そんなイベント会場では、ラリーのコドライバー体験として、全日本ラリー選手権に参戦ドライバーによるラリーカーの同乗走行が行われました。

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排気量や駆動方式別に分かれる各クラスのチャンピオンや、上位成績のドライバーのテクニックを目の当たりに出来る機会です。

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という訳で、ライターもラリー車に乗せて頂きました。今回割り当てられた車はトヨタ86、ドライバーは勝田貴元選手。

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貴元選手はレーシングカートを経て全日本F3選手権でランキング2位を獲得後に転身した、ラリー界では異色の経歴を持つドライバーです。

2014年に全日本選手権に参戦すると2戦目でクラス優勝。昨年も1勝を挙げ、今年はTOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムでフィンランドを拠点にトレーニングやフィンランド国内選手権・ヨーロッパ選手権への参戦を行いました。

なぜ表記が名前かと云うと、貴元選手の父は全日本最上位クラス、今年のチャンピオン勝田範彦選手、祖父はWRC最初の日本人優勝者で、現在は名門LUCKチームと新城ラリーを支える勝田照夫氏なのです。

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というラリー一家で育った今や日本期待のホープ。勝田選手と書くと誰だか判らないので、以降名前で表記します。

今回の同乗の際、インカー撮影をしました。あわせて、走行前に貴元選手にインタビューを頂きました。

あえての手持ちでブレブレですが、同乗の臨場感、伝わったでしょうか。

実は運転をすっかりお任せした為、次に向かう方向を把握しておらず、助手席ではサイドサポートにガンガン頭をぶつけていました。

しかし、世界への飛躍を期待される若手のコントロールテクニックにこちらもLSDの作動音やスライドする動きを安心して堪能する事ができました。貴元選手、数年先でしょうがWRCでの活躍に期待しています!

個人的には今年のターマック(舗装路)コースもアリですが、同乗では昨年までのグラベル(未舗装)コースでも乗ってみたいと思いました。

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きっと、振動で大変なのでしょうね。

あっという間の同乗体験でしたが、来年からWRCはのテレビ放送は従来のJ-SPORTSに加えて、テレビ朝日でハイライト番組の放送が全戦で予定されているようです。

来年、より身近になるラリーの人気に火が付きそうな予感です。

(川崎BASE)

トヨタ「C-HR」に83人が同時試乗!お薦めモデルはどれだ?

11月からWebによる先行受注が始まっているトヨタ自動車の新型SUV「C-HR」。

正式発売を目前に控えるなか、11月末に富士スピードウェイで「C-HR特別先行プロト試乗会」が開催されました。

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会場となったショートサーキットには、Web上で9月末から10月下旬にかけてトヨタ自動車が募集した試乗希望者83名が、同社の謳う「我が意の走り」をいち早く体感しようと、早朝から続々と集合。

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試乗会と平行して、同車の開発責任者を務める古場主査による座談会が設けられ、熱心に聞き入る参加者の様子が印象的でした。

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サーキットには「C-HR」のHV仕様とターボ仕様がグレード別にずらりと用意されており、参加者は簡単な事前説明のあと、次々に試乗車を乗換えながら3周ずつ周回を繰り返して乗り味をチェック。

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試乗参加者の多くからは、同車の乗り心地の良さやコーナーでのハンドリングの良さ、高速走行時の安定感などに対する感想が聞かれました。

そうした中、筆者も1.8Lエンジンを積むHVと、1.2Lターボモデルに試乗。両車の走行フィーリングを比較してみることに。

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日頃からプライベートでレース活動を行っている古場主査自身がニュルブルクリンクで造り込んだというだけあって、両モデルともにサスペンションの動きが非常に滑らかでストロークに余裕があり、SUVなのに高級感のある乗り心地に仕上がっています。

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サーキットのストレートから一気に減速してコーナーに侵入する際も、姿勢変化が少なく挙動が安定しており、海外向けに2.0Lモデルが用意されていることからも、シャシー性能にはまだ十分余裕が有りそうです。

アクセルを踏み込んだ際の出足や加速感は、1.8Lエンジン(98ps/14.5kgm)にモーターアシスト(72ps/16.6kgm)が加わり、システム出力で122psを発生するHVモデルの方が好印象。

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一方の1.2Lターボモデルには現行オーリス用のエンジン(116ps/18.9kgm)が搭載されています。

試乗会で公開された両モデルの車両重量を比較すると、FFの1.8L HVが1,450kg(現行プリウス+80kg)、1.2Lターボ(4WD)が1,470kgとなっていることから、ある意味で当然の結果といえるかもしれません。

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現行プリウスと同じTNGAによるプラットフォームを使う「C-HR」ですが、HV・ターボモデルともに「E-Four(電気式4WD)」の設定は無く、寒冷地等でのニーズから1.2Lモデルのみに通常の4WD仕様が用意されています。

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最新情報によれば、HVと1.2Lターボの価格差は13万円。

試乗した感想としては、発売直後の「C-HR」選択肢として、雪道や悪路での走破性を求めないのであればFF仕様のHVモデルがお薦め。

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ただ、今後1.2LターボにFF仕様が追加された場合、約80kg程度軽くなると予想され、動力性能の指標となるパワーウエイトレシオが12.7から12.0に向上。

HVの「11.9」に限りなく近付くことから、動力性能がイーブンとなり、燃費や車両価格面での嬉しさが増しそうです。

将来、バリエーションが増える可能性も予想される「C-HR」ですが、いずれにしても受注状況が好評なことから長めの納車待ちが予想されます。

「HV」と「ターボ」モデルの間に、車両価格を含め、体感性能的にも極端な差が存在する訳ではありませんが、最終的にどちらをチョイスするかの判断については、やはり発売され次第、店頭に出向いて実際に試乗されることをお薦めします。

Avanti Yasunori)【関連記事】

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【関連サイト】

トヨタ C-HR
http://toyota.jp/c-hr/

C-HR特別先行プロト試乗会
http://toyota.jp/c-hr/testdrive/

トヨタ自動車が「EV事業企画室」を始動!電動化加速へ

2014年に、水素で発電してモーターで走行、水しか排出しない「究極のエコカー」とされるFCV(燃料電池車)「MIRAI 」を世界に先駆けて量産化したトヨタ自動車。

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そのトヨタが今度はEV(電気自動車)の開発に向けて大きく動き出しました。12月1日付けでEVの開発や戦略を担当する「EV事業企画室」を社内に設置したのです。

昨今のEV駆動用バッテリーの性能向上で航続距離拡大が見込めるようになったことや、欧米における環境規制強化に伴い、競合他社がEV開発に積極的に乗り出している状況を踏まえ、トヨタもHVやPHVを含め、全方位で対応する方針に出たようです。

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「EV事業企画室」はまさにその先導役を担う部署で、豊田自動織機、アイシン精機、デンソーからも人材を募り、グループ企業の技術やノウハウを結集した僅か4名の少数精鋭で構成されています。

豊田章男社長直轄の組織となっており、加藤光久・寺師茂樹 両副社長を統括役員に、室長には現行4代目プリウスの開発を手掛けた豊島浩二氏が就任。

既存の社内組織に属さない、独立した社内ベンチャー的な組織運営を目指しており、意思決定を迅速化することで、EVの早期商品化につなげる考えといいます。

欧州ではVWが排ガス不正問題以降、EV戦略を鮮明に打ち出しており、BMWも電動化による新戦略を発表、ダイムラーもEVを軸にした新ブランド「EQ」を立ち上げるなど、電動化への動きが活発化しています。

また米国ではテスラに加え、GMがEV「ボルト」の航続距離を拡大、国内でも日産がEV開発の実績を持つ三菱自動車を傘下に入れるなどで動いている状況。

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既に米テスラと共同開発した「RAV4 EV」や、小型乗用車「iQ」のEV版「eQ」、トヨタ車体によるパーソナルEV「COMS」、バイク感覚で運転できるユニークな「i-ROAD」などの開発実績を持つトヨタだけに、今後のEV開発に向けた動きが大いに注目されます。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

【関連記事】

2025年にEV販売100万台で首位狙う!VWが新戦略を発表
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【関連リンク】

トヨタ自動車のEV
http://www.toyota.co.jp/jpn/tech/environment/ev/

モリゾウ選手こと豊田章男社長はTeam TOYOTAドライバーの頂点だった【TGRF2016】

TOYOTA GAZOO RACING FESTIVAL(以下TGRF)が11月27日に富士スピードウェイで開催されました。直前に季節はずれの大雪が降り、また当日も朝から濃霧が立ち込めるような悪天候にもかかわらず、入場者数は4万人と大盛況。

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SUPER GTではGT500がDENSO KOBELCO SARD RC F、GT300がVivaC 86 MC、ともにトヨタ系チームがチャンピオンを獲得。、スーパーフォーミュラーもINGINGの国本雄資選手がチャンピオン、全日本ラリーでもオーバーオールのJN6でグループのスバルがチャンピオンを獲得したほか、JN4、3、2の3クラスもトヨタ系チームがチャンピオンを獲得。さらに、ルマン24時間では23時間55分までトップと、今年のトヨタのモータースポーツは本当に強かった。

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そんなトヨタがWRC世界ラリー選手権に復帰するとなれば、大注目されるのは必至。TGRFのオープニングセレモニーでは、WRC参戦マシンのヤリスが派手にドリフトを決めながら登場してきました。開発段階でお披露目してしまうというサプライズに観衆は驚きを隠せません。

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ヤリスをドライブしたのは、WRC伝説のドライバーの一人であり、トヨタのWRCチームを率いるトミ・マキネン氏。

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そしてコ・ドライバーはモリゾウ選手こと豊田章男社長!

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レーシングスーツに身を包んだモリゾウ選手、スバルも含めたトヨタ系チームが勢ぞろいするウェルカムセレモニーの中央に立ち、TGRF開会の挨拶をします。

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その姿はまさにTeam TOYOTAの頂点に立つドライバー。しかしモリゾウ選手は冒頭の挨拶だけのためにレーシングスーツを着ているわけではないのです。

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富士スピードウェイの場内、ヘアピン前の駐車場、イベント広場、ドリフトパークなどを使ったTGRFラリー選手権でもドライバーとして参戦。

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セレモニアルスタートでは、来場者に運転席からハイタッチをしながらスタートするという、まさにラリードライバーそのもの。

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そしてニュルブルクリンク24時間レース参戦車両によるデモレースにも出走します。

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乗ったマシンはご自身もニュルブルクリンク24時間レース参戦で乗車したというレクサスLF-A。

木下隆之選手とペアで出場し、木下選手の後にモリゾウ選手がドライブ。マシントラブルでなかなか走り出せないと言うアクシデントがありましたが、それでも2周を走行。

写真を見てもらえればわかると思いますが、かなり攻めたライン取りを見せています。それも他のプロドライバーに引けをとらない速度域。

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世界を見渡しても自動車メーカーの代表がここまで攻めた走りをできるというのは、片手で収まるほどしかいないはず。

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ご自身がここまでモータースポーツに熱心であるということも、今年のトヨタ系チームの強さにつながっているのではないでしょうか。信頼できるトップがいてこそ、チームや選手がついてくる。そういう意味で「モリゾウ選手はTeam TOYOTAのドライバーの頂点だ」といえるほど、TGRFでは大活躍されていました。

この勢いに乗って、来期のモータースポーツでもTeam TOYOTAが活躍しそうな予感がします。

(写真・文:松永和浩)

モータースポーツの一番やさしい入口「オートテスト」に挑戦!【TGRF2016】

TGRFの楽しみは、レースやレーシングカー・最新モデルの市販車を見たり、レーシングドライバーと触れ合ったりと色々ありますが、体験型のプログラムも数多く用意されています。

なかには無料で参加可能な体験イベントもあり、そのいくつかを挑戦してきましたので紹介します。

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最初はオートテスト。オートテストはイギリス発祥のモータースポーツです。英国内では年間1000回以上と日常的に開催されているそうで、今年の6月より日本でもJAFの公認競技となりました。

ジムカーナ競技のように、パイロンを立てたコースを順番通りに通過してタイムを競います。パイロンに接触するとタイム加算となるペナルティはジムカーナと同様ですが、途中に車庫入れ=バックギアの使用が設定されるなどの特色もあります。

ほかのモータースポーツに比べて速度が遅いため、ヘルメットやその他の安全装備(4点式シートベルトやロールケージなど)を求められず、普段使っているマイカーで参加できる敷居の低さも魅力です。助手席に人を乗せての参加も可能なイベントも多い様です。今回もカップルや親子で同乗された方も居ました。

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申し込みをすると、免許証の確認・誓約証の記入を行います。次に事前のブリーフィングでルールなどの簡単な説明を受けました。

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海外ではショッピングセンターの駐車場位の広さで開催されるのが一般的だそうです。今回の開催場所は、ジムカーナ競技で使われる広い場所なのでアクセルを開けられるレイアウトにされたとか。もっとも、それだけ難易度上がりますが……

通常はコースを覚えるための完熟歩行などを行いますが、今回は多くの方に参加してもらうため、その時間は無し。代わりにコースに白線が引いてあります。

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白線を中心に走るとパイロンに接触せずにコースを走れるという優しさですが、あくまで目印にすぎず、速く正確に走るためには違うラインを取る必要があります。

独ニュルで鍛えた「C-HR」は、開発主査の思い入れが満載!

11月26日(土)、前日までに降った雪が残る富士スピードウェイで、「C-HR特別先行プロト試乗会」が開催されました。

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会場となったショートサーキットでは、試乗会と平行して、レーシングドライバーの三浦健光(けんこう)氏、柴田 愛さんのMCにより、「C-HR」開発責任者である古場博之主査との座談会が開催され、同車に関する開発秘話など、興味深いお話を聞くことができました。

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今回はそうした中から、古場主査が「C-HR」開発を通して経験した事や、開発エピソードの数々を掻い摘んでご紹介したいと思います。

「C-HR」の開発スタートは2010年だったそうで、コンパクトSUV開発に際し、欧米、東南アジアなど世界各国を回ってSUVに関するリサーチを行ったそうです。

そこから見えて来たのは、SUVを買う顧客は格好良さを重視しており、不満点は車高が高いため、走りが不安定との意見が多いことだったとか。

そこで「C-HR」では格好が良く、走りの良いSUVに特化することにしたそうです。

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またトヨタ自動車では通常、開発車両に○○○A等の開発コードネームを付けるのですが、同車は新規モデルのため、それだけでは社内で認知され難いことから、クルマの特徴を言い表す「C-HR」をコードネーム代わりにしていたそうです。

「C-HR」は、外観面では「コンパクト・ハイ・ライダー」、走りの面では「クロス・ハッチ・ランナバウト」を表しており、ランナバウトは「キビキビ走る」を表現。

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世界中、同一車名にすることは登録商標上、非常に難しいそうですが、調査した結果、「C-HR」で問題が無かったことから、そのまま正式名として採用したという、珍しいケースだったそうです。

デザイン面では他のSUVに比べ、車高に対するタイヤ径の割合が大きい(44.5%)のが特徴で、プロポーション的に下半身の力強さに寄与しているといいます。

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また古場主査によれば、SUVとしての格好良さを追求すべく、ラッゲージスペースや後方視界等は、あえて割り切っており、中途半端なデザインにはしたくなかったとか。

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全高を低くしてバックドアの角度を水平に対して25度まで寝かすことで、スピード感のあるボディシルエットを実現。同社の「ハリアー」が35度で、他のクロスオーバーSUV系を含めてもココまで寝かせたクルマは見当たらないそうです。

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フロントバンパーについても、近年ではタイヤ周りの気流を整流すべく、側面に立壁を設けるのが主流となっていますが、同車では見た目が重々しくなるのを避けるため、あえてそれはせず、床下に設けたスパッツなどで整流することで空力性能をカバー。

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バックドアを寝かせたことによる空力悪化への配慮としては、風洞で試験を繰り返し、ルーフスポイラーに空気整流用の穴を設けて補完しており、スポーティな印象に寄与。

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さらに細かなところでは、ニュルブルクリンク耐久レースで得られたノウハウとして、床下スパッツにブレーキ冷却に寄与する小さな穴を設けるなどの工夫もみられます。

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古場主査は自身でも「レース」に本格的に取組んでいるだけに、「走り」へのこだわりはハンパ無く、「C-HR」の開発では2013年以降、ニュルブルクリンクのサーキットに毎年試験車を持ち込んで足廻りを造りこむなど、SUVの開発ではこれまでに無い位に手間がかけられており、その成果が市販車に活かされているという訳です。

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細い峠道のサーキットコースを300km/h近い速度で走るクルマ達の中で鍛えられた今回のトヨタ「C-HR」。その走りはかなり期待できそうです。

次回は筆者による試乗レポートも含めてお届けしたいと思います。

Avanti Yasunori

【関連記事】

新型SUVがロサンゼルスショーに大集結【ロサンゼルスオートショー16】
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受賞なるか?トヨタ「C-HR」が欧州COTYにエントリー!
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トヨタが欧州でコンパクトSUV「C-HR」 の市販モデルを公開!
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トヨタが「C-HR」の受注開始!パリでも市販モデル公開へ
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トヨタが「C-HR」のインテリアデザインを初公開!
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ニュル24H耐久でトヨタ「C-HR」がクラス3位で完走!
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【関連サイト】

C-HR特別先行プロト試乗会
http://toyota.jp/c-hr/testdrive/

「Toyota Safety Sense P」と「Lexus Safety System +」が予防安全性能評価で最高ランクの「ASV++」を獲得

主に中型車以上、あるいはビッグマイナー/フルモデルチェンジを受けた新モデルに搭載されている「Toyota Safety Sense P」とレクサス版である「Lexus Safety System +」が、国交省と自動車事故対策機構による「2016年度JNCAP 予防安全性能評価」において、最高ランクの「ASV++」を獲得しました。

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「ASV」はAdvanced Safety Vehicleの略で、2016年度から始まった「ASV++」は、新設された最高ランク。

従来の性能評価(前方車両に対する衝突回避を支援する自動ブレーキ、車線はみ出し警報、後方視界情報の評価)に加えて、昼間の歩行者に対する衝突回避を支援する自動ブレーキの評価を追加。高得点を取得した車両が獲得できるトップランクとなります。

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最近ニュースで取り上げられることの多い高齢ドライバーなどによる自動車事故では、こうした対歩行者の衝突被害回避・軽減ブレーキが備わっていれば、事故を防ぐか被害を軽減したケースもあったかもしれません。

トヨタによると、日本での交通事故死亡者(事故発生から24時間以内の死亡者)のうち、約37%(出展:警察庁 平成27年中の交通死亡事故の発生状況および道路交通違反取締り状況について)が歩行者に対する事故を占めるそう。

20161201_02_03_s同社では、歩行者の交通死亡事故等を未然に防止するため、車両だけでなく歩行者も含む衝突回避支援機能を搭載したパッケージ「Toyota Safety Sense P」、「Lexus Safety System +」を2015年から普及を目指した価格設定で導入。

現在国内では、トヨタ、レクサスの9車種に搭載。今後も順次搭載車種を増やしていくとしています。

(塚田勝弘)

Gr.A セリカや来年のWRCカーも登場したトヨタ・ガズーレーシングフェスティバル2016

11月27日富士スピードウェイでトヨタ ガズーレーシングフェスティバルが開催されました。事前の天気予報は雨でしたが、オープニングセレモニー開始時には雲も切れました。

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オープニングでは、伝説の名車・トヨタ7やガズーレーシング活動最初のレーシングカーであるアルテッツァを始めとした歴代・最新のレーシングカーがコースに入場。

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ラストには12月にフィンランドで発表予定の2017年WRC参戦マシン、ヤリスWRC(日本名ヴィッツ:テストカー)が登場

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ドーナッツターンのパフォーマンスを見せた後、スタンド正面に停車。車からはWRCチーム代表のトミ・マキネンとチーム総代表の豊田章男・トヨタ自動車社長が登場しました。

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秘密感たっぷりのカモフラージュ塗装で現れたこの車両、テストカーとはいえ本当に秘密だらけだったようで、あっという間に引き揚げられて会場展示はされませんでした。

セレモニーは例年とは異なり、観客の方をコース上に入れての進行。AKB48のパフォーマンスや参加ドライバーの紹介、GAZOO RACING総代表豊田社長の開会宣言と華やかに進みました。

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イベントはスピードウェイの各所で開催されました。

オープニング直後のピット裏(パドック)では今回の目玉企画の一つ、サーキット内の各所を使って行うラリーのセレモニアルスタートが行われました。

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先頭はトヨタ・セリカST185。

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WRCのドライバー&メイクスのダブルタイトルをトヨタに初めてもたらした名車です。そのドライバーは、日本人でサファリラリーを制した藤本吉郎選手。まるでヨーロッパのWRCのように観客が車を間近に取り囲む中、競技区間が設けられた会場にスタートして行きました。

ほかにもレース、デモ走行、展示に参加型イベントなど今年も「車と楽しい」に関する多くの催しが開催されたTGRF。

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イベントのフィナーレを飾る恒例のグリッドウォークはイベント終盤に降り出した雨のため、ピットウォークの形に替わりましたが、最後まで賑わいが絶えないイベントでした。

(川崎BASE)

TGRFのウェルカムセレモニーで「ヤリスWRCテストカー」が日本初公開

2017年よりFIA世界ラリー選手権(WRC)に復活するトヨタ。その参加車両として開発中の「ヤリスWRCテストカー」が、タイヤスモークを上げるほどの激しい走りで日本初公開されました。

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初公開の舞台に選ばれたのは、2016年11月27日に富士スピードウェイにて開催された「TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL」のウェルカムセレモニーです。

そのコクピットに収まったのはトヨタWRC活動のキーマンとなる二人。ドライバーを務めたのはチーム代表にして伝説のラリードライバーであるトミ・マキネン氏、ナビシートにはチーム総代表の豊田章男氏が収まり、富士スピードウェイのホームストレートでドーナツターンを行なうなど、そのポテンシャルをアピールしました。

2016年のチャンピオンであるVWワークスの撤退が報じられているなか、注目が集まるトヨタWRCチーム。テストカーによるパフォーマンスと二人の固い握手は、2017年シーズンでの活躍を期待させるものでした。

ちなみに、開幕戦のモンテカルロに出走するヤリスWRC参戦車両は、12月13日に開催される2017年WRC参戦体制発表会(フィンランド・ヘルシンキ)にて初公開される予定となっています。

(山本晋也)

電解液中のリチウムイオンの挙動を観察する手法をトヨタが世界で初めて開発

トヨタは、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)に搭載されているリチウムイオン電池内部で、充放電する際に電解液中で移動するリチウムイオンの挙動を観察する手法を世界で初めて開発したと発表しました。

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トヨタでは、今回開発された手法を使えば、リチウムイオン電池の性能を低下させる電解液中のリチウムイオンの偏りをリアルタイムで観察することが可能になり、「EV・PHVなどの航続距離や電池寿命を向上させる研究の有効なツールとなる」としています。

リチウムイオン電池は、正極の金属酸化物と負極の炭素材料との間を、リチウムイオンを通過させる樹脂薄膜製のセパレーターで隔離・絶縁した状態で有機電解液中に漬した構造になっています。

リチウムイオン電池の充放電時には、電解液中のリチウムイオンが正極と負極との間を移動することで両極間に電流が流れるようになっているので、電解液中でリチウムイオンに偏りが発生すると電池の性能を低下させてしまいます。

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ところが、従来では電解液中のリチウムイオンの動きを観察することができなかったために、電解駅中のリチウムイオンの偏りを防止する研究が進まないという事情がありました。

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そこで、リチウムイオンの挙動を観察するために、豊田中央研究所が理研と高輝度光科学研究センター(JASRI)の協力を得て、大型放射光施設「SPring-8」に専用の豊田ビームラインを設置して、通常のレントゲン装置の約10億倍という大強度X線を用いて、リチウムイオンの動きを高解像度かつ高速に計測できる施設を準備しました。

見えない電解液中のリチウムイオンの挙動を観察するために開発した方法は、電解液を重元素を含有したものに変更するという方法。通常のリンを含む電解液から今回の重元素を含む電解液に変更すると、リチウムイオンが電解液中を移動する際に結合する「リン含有イオン」が「重元素含有イオン」に置き換わります。

このとき、重元素はリンに比べX線を透過させにくいという性質を持っているため、X線を透過させた撮影画像では「重元素含有イオン」が影の濃淡となって現れることで、電解液中で重元素と結合しているリチウムイオンが偏る動きを観察することが可能となります。

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この新開発の観察手法を使用して、車載されている製品と同等のラミネートセル型のリチウムイオン電池を実際に使用される環境・条件と同一の状態で、充放電の過程で電解液中のリチウムイオンの偏りが発生するプロセスをリアルタイムで観察することが可能になりました。

トヨタでは今後、正負極やセパレーター、電解液の材料や構造、電池の制御方法を変えてリチウムイオンの挙動を観察し、電池の性能が低下するメカニズムを解析することで、リチウムイオン電池の性能・耐久性向上につなげたいとしています。

(山内 博・画像:トヨタ)

トヨタが次期カローラにTNGA第2弾の2.0Lエンジン搭載!

トヨタ自動車が2019年に発売予定の次期カローラに、新開発の2.0Lエンジンを搭載するそうです。

同エンジンは、プリウスで初採用した新設計思想「TNGA」に沿って開発、日米欧など世界で年間100万基規模の生産体制を整える模様。

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新聞報道によると、直4「AR」型エンジンの後継基となるようで、性能的には2.0Lながらも2.5L相当のパワーを発生するとか。

生産は愛知県豊田市の上郷工場を予定しており、海外ではポーランド工場のほか、米ケンタッキー州、中国・天津市、広州市の工場で生産予定。また搭載モデルによっては、ブラジルや西バージニア州での生産も検討しているそうです。

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さらにトヨタでは、新エンジンの開発に要する投資額をTNGAによる設計手法により、従来比で40%低減する計画といいます。

次期カローラに加え、同車に搭載予定の新エンジンに関する今後の詳報が待たれます。

※画像は米国向け現行モデルです

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

フェイスリフトを受けたトヨタ・マークX用のカスタマイズアイテムがモデリスタから登場

トヨタ・マークXのマイナーチェンジと同時に、同車向けのカスタマイズアイテムがトヨタモデリスタインターナショナルからリリースされました。

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大胆なフロントマスクなど、スポーティに生まれ変わったマークXをさらにダイナミックなスタイリングへ変身させる「MODELLISTA エアロキット」をはじめ、インパクトのある表情を生み出す「フロントグリルガーニッシュ」、モデリスタオリジナルデザインのアルミホイール&タイヤセット「WingDancer」シリーズなど多数のアイテムが揃えられています。

エクステリア向けアイテムの価格は、「MODELLISTA エアロキット(フロントスポイラー、サイドスカート、リヤスカートのセット)」の塗装済が14万1480円、素地が11万5560円。

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存在感ある顔つきをさらに印象づける「フロントグリルガーニッシュ(ブラック+メッキ)」が3万3480円、「ミラーガーニッシュ(メッキ)」が1万6200円、「スタイリッシュモール(メッキ)」が3万6720円。

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足元をスタイリッシュに演出するアイテムでは、「19インチアルミホイール&タイヤセット(ロックナット付)」が38万8800円、「18インチアルミホイール&タイヤセット」が30万2400円。「ホイールロックナット」が1万260円、「LEDライセンスランプ」が8,640円、「LEDルームランプセット(面発光タイプ)」が3万9960円。

取扱店は、全国のトヨペット店(東京地区は東京トヨタおよび東京トヨペット)およびトヨタモデリスタ店となっています。

(塚田勝弘)

トヨタ・ルーミーのカスタマイズアイテムがモデリスタから登場

トヨタ車のカスタマイズアイテムを数多くリリースしているモデリスタモデリスタインターナショナルからトヨタ・ルーミー向けアイテムが発売されています。

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ボクシーなルーミーをさらに印象づけるアイテムやユーティリティ系が充実。外観向けのアイテムとして、大型のメッキ調加飾でワンランク上のスタイルを構築する「MODELLISTAエアロキット(LED 付)」をはじめ、スポーツテイストと圧倒的な変化を印象づける「リヤスポイラー」、立体感がありスタイリッシュなムードを演出する「クールシャインキット」など、ドレスアップアイテムが充実。

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さらに、モデリスタオリジナルの15インチアルミホイール&タイヤセット「SpinAirII」なども用意され、足元をスマートに見せることができます。

インテリアではLEDならではのクリアな面発光が車内を明るく、ムーディに照らす「LED ルームランプセット(面発光タイプ)」や、LEDインテリアパネルキットなどを用意。

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ユーティリティ系も充実しています。ロードバイクを積載できる「サイクルホルダー」やフィッシングロッドの収納が可能な「ロッドホルダー」が設定されています。

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価格はフロントスポイラー(LED付)、サイドスカート、リヤスカートからなる「MODELLISTA エアロキット(LED 付)」の塗装済みが14万4720円(素地は12万7440円)、フロントスポイラーにLEDが付かない「MODELLISTA エアロキット」の塗装済みが11万3400円(素地は9万6120円)。ロアグリルガーニッシュ、バックドアガーニッシュのセットの「クールシャインキット」が4万4280円。15インチアルミホイール&タイヤセットが9万8280円。

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「LED ルームランプセット(面発光タイプ)」が3万2400円、「インテリアパネルキット」が2万7000円、「サイクルホルダー」が2万9160円、「ロッドホルダー」が4万1040円です。販売店はトヨタ店、トヨタカローラ店およぶトヨタモデリスタ東京、神戸になります。

(塚田勝弘)

トヨタ・タンクをスタイリッシュに変身させるモデリスタのカスタマイズアイテム

新型トヨタ・タンクのカスタマイズアイテムが、モデリスタインターナショナルからリリースされています。

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エクステリア用アイテムとして、ワイド感のあるスタイリングと LED 加飾が印象的な「MODELLISTA エアロキット(LED 付)」をはじめ、スポーツテイストとノーマルからの圧倒的な変化を与える「リヤスポイラー」、立体的な造形でラグジュアリーな雰囲気をもたらす「クールシャインキット」、モデリスタオリジナルの15インチアルミホイール&タイヤセット「SpinAirII」などが用意されています。

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一方のインテリアでは、LEDのクリアな面発光が車内を明るく照らす「LED ルームランプセット(面発光タイプ)」、ユーティリティのアイテムとしてロードバイクの積載が可能な「サイクルホルダー」や、フィッシングロッドを収納できる「ロッドホルダー」などの実用性の高いアイテムも設定。

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価格は、フロントスポイラー(LED付)、サイドスカート、リヤスカートからなる「MODELLISTA エアロキット(LED 付)」の塗装済みが13万9320円(素地は12万2040円)、フロントスポイラーにLEDが付かない「MODELLISTA エアロキット」の塗装済みが10万8000円(素地は9万720円)。「クールシャインキット」が4万4280円。15インチアルミホイール&タイヤセットが9万8280円。

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「LED ルームランプセット(面発光タイプ)」が3万2400円、「サイクルホルダー」が2万9160円、「ロッドホルダー」が4万1040円となっています。

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ほかにもトヨタ・タンクをスタイリッシュにドレスアップするアイテムが揃っていて、すべて全国のトヨペット店、ネッツトヨタ店、トヨタモデリスタ店で購入できます。

(塚田勝弘)

トヨタがFCV「ミライ」の技術を大型トラックに応用へ

トヨタ自動車が米カリフォルニア州で、大型トラックへのFC(燃料電池)搭載を目的とした技術・事業化スタディを進めると発表しました。

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同社はこれまでに市販を実現したFCV「ミライ」をはじめ、FCフォークリフト、家庭用の定置式燃料電池などで技術開発・商品展開を推進しており、経済産業省主導の「低炭素社会システム実証プロジェクト」では日野自動車と共同で「FCバス」を開発

2020年の東京五輪に向けては、観客や出場選手の送迎用等に100台を超えるFCバスの投入を予定しています。

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また2017年3月にトヨタブランドからFCバスの販売を予定しており、東京都交通局が運行する路線バスとして2台が採用される見込み。

同社は今後、大型FCトラックの実現により、「貨物輸送におけるゼロ・エミッション」に貢献することを視野に入れて調査を行なう予定で、プロジェクトの進捗に応じて、順次進展状況を公表するとしています。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

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トヨタが少数精鋭の「社内ベンチャー」でEV開発を加速!

トヨタ自動車がEV開発を担う新たな組織を立ち上げると発表しました。

EV分野の業務に特化した上で、スピード感のある仕事の進め方を目指す考えで、新聞報などによると、12月1日に「EV事業企画室」として発足させるそうです。

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既存の社内カンパニーや本部に所属しない独立した「社内ベンチャー」的な組織運営を目指すとしており、意思決定を迅速化することで、EVの早期商品化につなげる模様。

新組織は自社に加え、グループ企業であるデンソーやアイシン精機、豊田自動織機からそれぞれ人材を募り、4人の少数精鋭で構成する計画といいます。

昨年のEVの世界販売は32.8万台と、新車販売全体に占める割合は0.4%未満に留まっていますが、IEA(国際エネルギー機関)によると、2030年には8%程度にまで上昇すると予測しています。

トヨタ自動車では、米国の環境規制強化に伴い、これまでのエンジン搭載車に代わる電動車の拡充が急がれることや、バッテリー性能の著しい性能向上を背景に、現行のHVやPHV、FCVに加え、EVを含めた全方位体制でこの状況を乗り切る考えのようです。

また、トヨタとのと包括提携で基本合意しているマツダが同日、2019年までにデミオクラスのコンパクトEVを米国に投入すると発表しました。

北米に導入後、各国の規制動向に応じて中国や欧州、日本への導入も検討しており、家庭用電源でも充電できる「中・大型」クラスのPHVについても、2021年以降の投入を目指しているそうです。

新聞報道などによると、同社は昨年5月にトヨタ自動車と先進技術の包括提携で合意して以降、既に人的交流を進めているそうで、今後はEVの制御技術面で共同開発を検討しているとか。

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ただ、こうした米国の環境規制強化に向けた動きが加速するなか、トランプ次期大統領が、温暖化対策に対して慎重な姿勢をとっており、現時点では今後の米国の動向が見通せない状況にあるのも事実。

米国の新車市場ではガソリン安を背景に、全体の約6割がピックアップトラックなどの大型車が占めており、小型で高額なエコカーの販売が伸び悩んでいます。

自動車各社は今後、難しい舵取りを強いられそうで、方向性を見誤らないためにも、政情とリンクした経営戦略をとる必要がありそうです。

Avanti Yasunori

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EVとして蘇ったトミーカイラZZが「TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL 2016」に初参加

2016年11月27日に富士スピードウェイで開催される「TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL 2016(入場無料)」に、GLM社の第1号車種であり、日本初のスポーツEVの量産車トミーカイラZZが登場します。

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トミーカイラZZは、0-100km/h加速を3.9秒でこなす性能の持ち主。現行のポルシェ911GTSが4.0秒ですからその能力の高さがうかがい知れます。さらに、軽量EVスポーツカーらしい軽快なフットワークも特徴。

英国で最も格式の高いモータースポーツイベントである「Goodwood Festival of Speed 2015」でも驚きをもって迎えられたそうです。同車の航続可能距離は120km(急速充電CHAdeMO対応)、最高出力: 225kW(305ps)、最大トルク: 415Nm。99台限定で価格は800万円(税抜き)となっています。

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富士スピードウェイでは、その加速感を会場内の本コースで12:05から見ることができるほか、国内初披露となるトミーカイラZZによるドリフト走行をプロドライバーの川畑真人氏がドリフト専用会場「ドリフトエクスペリエンス(Drift Experience)」で4回(8:30〜、12:50〜、13:55〜、15:00〜 各会5分程度)披露する予定。

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多彩なイベントが用意されている「TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL 2016」。訪れる予定がある方は、貴重な機会であるトミーカイラZZの勇姿を目撃してみてはいかがでしょうか?

(塚田勝弘)

デザイン一新、先進安全装備も充実させたトヨタ・マークX

いまや貴重な国産FRセダン「トヨタ・マークX」が、スタイリングと安全性能に磨きをかけました。

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上位グレードにLEDヘッドランプにLEDクリアランスランプ/デイライトを組み合わせた角型6眼タイプを新採用するなど、一新したアピアランスが変更点として目立つところ。ボディ塗装には洗車などによる小さなすり傷を自己修復するクリア塗装「セルフリストアリングコート」を全色採用しています。

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さらに、ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせた先進安全装備「トヨタセーフティセンスP」を全車標準装備、歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ、ブレーキ制御機能付レーダークルーズコントロール、オートマチックハイビーム、レーンディパーチャーアラートといった4つの先進安全機能を備えています。

インテリアでは、ディンプル付本革巻き4本スポークステアリングホイールやパドルシフトやアルミペダルなどが与えられました。新設されたRDSグレードにはアルカンターラのシート表皮とするなど贅沢なスポーツセダンの雰囲気を高めています。

2.5リッターV6を中心に、最上級グレードに3.5リッターを設定するパワートレインに大きな変更はありませんが、ボディの溶接スポット打点を増やし、構造用接着剤を用いるなど、ボディ剛性を強化しているのも見逃せません。

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メーカー希望小売価格は、265万6800円〜385万200円となっています。

●トヨタ・マークX 350RDS 主要スペック
車両型式:DBA-GRX133
全長:4770mm
全幅:1795mm
全高:1435mm
ホイールベース:2850mm
車両重量:1560kg
乗車定員:5名
エンジン型式:2GR-FSE
エンジン形式:V型6気筒DOHC
総排気量:3456cc
最高出力:234kW(318PS)/6400rpm
最大トルク:380Nm(38.7kg-m)/4800rpm
変速装置:6速AT
燃料消費率:10.0km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:235/45R18
メーカー希望小売価格(税込):3,850,200円

(山本晋也)

トヨタ社長とクルマで遊ぼう! TGRFが今年も富士スピードウェイで開催

今年もモータースポーツシーズンが終了し、各自動車メーカーのファン感謝祭の季節になりました。その先陣を切り11月27日に「TGRF(TOYOTA GAZOO RACING FESTIVAL)」が富士スピードウェイで開催されます。

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このイベントには毎年伺っていますが、とにかく楽しい。GAZOO RACING総代表でトヨタ自動車社長の豊田章男氏がホストとなり、ゲスト(来場者)を楽しませるイベントとして企画されていますが、その本気度がスゴイです!

まず、入場料が無料!(注:駐車場代はかかります) ほかの感謝イベントでは一人ずつ入場料が必要ですから、会場内設けられたGAZOOMUAR(ガズー村)など、いつもはサーキットに出店していない美味しいグルメを楽しみましょう。

昨年のオープニングセレモニーでは、章男社長自身が元WRCチャンピオンのトミ・マキネン氏と2台でのドリフトパフォーマンスを披露しました。

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自らクルマ評価の腕を磨くため、レーシングドライバーとしてニュルブルクリンク24時間耐久レースを走り、またラリーストモリゾウとしてラリーに参加する章男社長だからできる最初のおもてなしでした。

そしてセレモニー会場へ、一緒にイベントを盛り上げるドライバーを握手で迎えます。こちらは2012年からの恒例行事。

国内トップクラスのレーシングドライバーでも普通はそう簡単に顔を会わせることができない章男社長からの呼び込み、イベントやファンサービス頑張らなきゃ!という気になりますよね。

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今年もオープニングセレモニーでは何か企画されているようです。楽しみですね。また、これ以降も章男社長はドライバーモリゾウとして会場のあちこちに出没します。お子さんはモリゾウさんに声を掛けるといい事があるかもしれませんよ。

TGRFでは他メーカーのクルマも走ります。メーカーの主催イベントでは、他社製レーシングカー・車はほとんどイベントに参加していない印象が多いですが、TGRFではトヨタ、ダイハツ、スバルなどトヨタ系メーカー車だけでなく、GT-RやZ、シルビアなどもガンガン走ります。この辺りはモータースポーツ全体を盛り上げようという心意気に溢れていています。

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また、スーパーGTやラリー、ニュルなど各カテゴリーごとにトークショーが開催され、とっておきの裏話を披露します。今年は脇阪寿一さんがMC?でお話を展開するようです。

普段のレースではなかなかドライバーと触れ合う機会が無いですが、TGRFではサインなどにも気さくに応じてもらえます。現役ドライバー以外にも「日本一速い男」星野監督や「マカオの虎」舘監督をはじめ、辰巳監督や近藤(真彦)監督など…レジェンドがたくさん会場に来ています。

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ほかにも、SUPER GT/SUPER FORMULA スペシャルバトルやAKB48、TEAM8のライブなど恒例のイベントや、「ワクワクPOTENZAドライブ」や「レーシングシミュレーター」などの体験型イベントが実施されます。

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そして今年は、「ラリー選手権 エキシビションマッチ」に注目です!これは全日本ラリー参戦車両を中心に、富士スピードウェイ構内の3カ所でデモンストレーションが行なわれるイベント。会場を本番SS(スペシャルステージ:タイムアタック区間)として走行します。
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このイベントには、95年にサファリラリーを日本人で唯一制覇した藤本吉郎氏が参加。ST185セリカも走行車両に含まれています。

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近年は展示だけで国内で走行シーンが披露されなかったGr.Aセリカの走りに期待が高まります。来年からWRCに復活参戦するトヨタ、ラリーのPRに力が入っている様です。

国内最大級のワンメイクレース「TGR 86/BRZ Race Round TGRF」と「TGR Netz Cup Vitz Race Grand Final」の決勝レースも開催されます。こちらはスタンド一杯の観客を前にした晴れ舞台。バッチバチの真剣勝負が繰り広げられます。

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ほかにも新旧レーシングカーの展示、各種レーシングカー・D1マシン・ラリーカーなどへの同乗走行やレーシングドライバーが操るサーキットタクシー、バスによるサーキットサファリも人気のイベントです。

エンディングとなるコースを開放してのグリッドウォークまで、クルマの楽しさ・面白さを再発見できるTGRF。車好きならメーカーの垣根を越えて一度行く価値の有るイベントです。

(川崎BASE)

トヨタ・カムリ次期型、クーペルックのスポーティーなボディが発覚!

今やトヨタを代表するグローバルモデルに成長したミドルサルーン『カムリ』の次期型プロトタイプを捉えました。

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まだフルカモフラージュが施されているものの、シャープで薄いヘッドライト、アグレッシブなフロントエアインテークが確認できます。

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そして何より、トランクリッドへ伸びるスポーティーなクーペルーフを持つ、セダンに生まれ変わることが分かりました。

新世代プラットフォーム「TNGA」(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)を採用し、軽量化が図られる次期型のパワートレインは、新世代8速ATトランスミッションと組み合わされる2リットル直列4気筒ターボエンジンになる可能性が高く、日本では、ハイブリッド専用車種としての販売が有力です。

顧客層の年齢が上がっている現行カムリから一転したスポーツデザインの採用により、どんな変化をもたらすか注目されます。

ワールドプレミアは2017年と予想されています。

(APOLLO)

注目の5台をピックアップ!新型SUVがロサンゼルスショーに大集結【ロサンゼルスオートショー16】

11月18日‐27日の会期で開幕したロサンゼルスオートショー16では、各社が新型車やコンセプトモデルを披露しています。今回は、その中でも注目度が高い5台をご紹介したいと思います。まずは日本勢による出展車から。

スバル VIZIV-7 SUV コンセプト

今回スバルがワールドプレミアしたのは、3列シートを装備した7人乗りのミッドサイズSUVで、ゆとりの有るキャビン空間が確保されています。

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車体のスリーサイズは、全長5,200mm×全幅2,030mm×全高1,860mmで、ホイールベースが2,990mmと、現行のフォレスターより一回り大きく、同社のラインナップ中、最大サイズとなります。

同社はこのミッドサイズSUVを2018年に北米市場に導入する予定としています。

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このモデルは、2014年まで米国など海外で販売されていたクロスオーバーSUV「スバル・トライベッカ」の後継車とみられます。

マツダ CX‐5

こちらのSUVはマツダが来年2月に国内発売予定の新型「CX-5」。

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SUVでありながら、品格や成熟さを感じさせるデザインを目指しており、ボディカラーには新色の「ソウルレッドクリスタルメタリック」を採用。

従来の「ソウルレッドプレミアムメタリック」よりも彩度を約2割、深みを約5割増しているそうで、艶やかな透明感を実現しています。

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スリーサイズは全長4,545mm×全幅1,840mm×全高1,690mm、ホイールベースが2,700mmと、現行モデル比で5mm長く、15mm低くなっています。

ガソリンエンジンの「SKYACTIV-G 2.0」「SKYACTIV-G 2.5」、ディーゼルエンジンの「SKYACTIV-D 2.2」をラインナップしており、「SKYACTIV-D 2.2」には同社が独自に開発したノッキング音を抑える技術「ナチュラル・サウンド・スムーザー」や「ナチュラル・サウンド・周波数コントロール」を採用。

高回転域まで軽快に伸びるパフォーマンスやトルクフルな走り、クラストップレベルの優れた燃費性能を両立しているといいます。

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車両運動制御技術「SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS」の第1弾、「G-Vectoring Control」を搭載。

トヨタ C‐HR 米国仕様

日本国内でもWebによる先行受注が開始されている「C‐HR」ですが、こちらの出展車は米国仕様となっており、前後ランプ類の仕様が国内向けとは異なっています。

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またフロントバンパー意匠も専用で、国内仕様よりも突出量が大きい分、よりスポーティな印象を与えます。

トヨタ自動車の発表によると、対米向けには146ps/190Nmを発生する2.0Lの4気筒エンジンが搭載されているようです。

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本場ザックス(SACHS)製のダンパーが走安性と乗り心地の両立に大きく貢献しているとの評判。また欧州向け等にはオーリス用のマニュアル・トランスミッションをベースに、シフトフィールを改良した6MT仕様車が存在しており、欧州における先行試乗会でも評判が良いようです。

「C-HR」はTNGA採用車が海外で生産される初のモデルで、欧州のトルコ工場で既に生産を開始しており、北米、カナダなどに輸出される計画になっています。

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スリーサイズ(国内仕様)は全長4,360mm×全幅1,795mm×全高1,550mmと堂々としており、ホイールベースは2,640mm。

国内向けについてはトヨタ自動車東日本の岩手工場で生産される模様で、1.8LのFFハイブリッドモデルにはプリウス用、1.2Lの4WDターボモデルにはオーリス120T用のエンジンをそれぞれ搭載。車両価格帯は250‐290万円との予想。

ジャガー I-PACE

ジャガーカーズは同社初となるリチウムイオンバッテリー(90kWh)とモーターを搭載したEV仕様の5人乗りSUVコンセプト「I-PACE」を発表しました。

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車体のスリーサイズは全長4,680mm×全幅1,890mm×全高1,560mmで、搭載モーターは400ps/700Nmを発生。0-100km/h加速が約4秒と、スーパースポーツモデル並みのパフォーマンスと、SUVのユーティリティを兼ね備えた一台となっています。

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一充電当たりの航続可能距離は約500km。

一際美しいエクステリアデザインが映える「I-PACE」は2018年後半の市販を予定しているそうです。

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アルファロメオ ステルヴィオ

世界的なトレンドにのってアルファロメオもSUV市場への参入を予定しており、今回のショーでアルファ ロメオブランド初のSUV「ステルヴィオ」を披露しました。

新型ジュリアと同じプラットフォームを採用しており、外観についもヘッドランプやフロントグリルなどに、同系統のデザインが施されています。

車体のスリーサイズは全長4,680mm×全幅2,160mm×全高1,650mm。

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最上級グレードに4WDの「クアドリフォリオ」が設定されており、同モデルに搭載されるフェラーリ・チューンの直噴2.9L V6ツインターボエンジンは、512ps/600Nmを発生。0-100km/h加速3.9秒、最高速284km/hを誇る高性能SUVとなっています。

その他にも、284ps/400Nmを発生する4気筒2.0Lターボエンジンに、8速ATを組み合わせたモデルもラインナップされるようです。

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以上、注目車種について見て来ましたが、各社ともにSUVの出展が主で、セダンが苦戦するなか、SUVやピックアップトラック系が人気の米国市場にジャストミートさせた出展内容になっていることが判ります。

Avanti Yasunori

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ロサンゼルス オートショー2016
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トヨタ・スープラ次期型、高速ニュルアタックを動画で捉えた!

トヨタ スープラ次期型の初ニュルアタックの様子を捉えました。

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カメラマンのレポートの通り、初ニュルということで、恐らく7割程度の力の入れ方だったようですが、やはり速かったようです。

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動画からは、心地よい抑え気味のエキゾーストノーズに、ハードなサスペンション・セッティングが伺え、高速コーナーでも安定した走りが見られました。

パワートレインはBMW製直列6気筒ターボエンジン及び、直列4気筒エンジンのラインナップが予想されています。

(APOLLO)

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【トヨタC-HR試乗】リヤドアのアウターハンドルを「横」に配置したわけは?

スタイリングに最も力を注いだトヨタC-HR。最大の見どころはまさにエクステリアにあり、大人っぽさを表現し、官能的なという意味の「Sensual」、コンパクトキャビンや躍動感による「Speed」、大径タイヤやボディのリフトアップによるたくましい足まわりの「Cross」という3つのキーワードを掲げています。

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キャビンの天地方向を低くし、さらに内側に絞り込み、ボディ四隅に大径タイヤを置くという手法は、日産ジュークに似ています。

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C-HRは後発だけあってさらに先鋭化させるとともに、ピラーに埋め込まれたようなリヤのアウタードアハンドルを「縦ではなく横」に配置。

このデザイン処理、日産ジュークやアルファ ロメオのジュリエッタなど「縦」が多いだけに疑問でした。デザイン担当者に話をうかがうと、開閉操作を吟味したところ通常のドアハンドルのように「横」の方がやりやすいという結論に達したとのこと。

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また、フロントのドアハンドルよりもかなり高い位置にありますが、身長100cmの子どもでも操作できるように配慮されているそうです。

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フロントマスクを印象づけるフロントライトには、オプションのLEDタイプと標準タイプがあります。LEDは中央にハイビーム&ロービーム(Bi-Beam LED)を配し、その上に中央側に向かってターンLEDを配置、下側にアイライン風にクリアランス&デイライト(LED多灯)が備えられています。

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標準ライトは、Bi-Halogen(ハロゲン)のハイビーム&ロービーム、中央寄りにクリアランス&デイライト(LED3灯)、一番中央にターンライト(バルブ)を配置。

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一方のリヤランプは、オプションのLEDが中央上にバックアップランプ、真ん中にターン、その下にテール&ストップ、一番下にもテールを配置。なお、標準も配置はLEDと同様で、リヤフォグランプはオプションです。

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また、アルミホイールは18インチが切削光輝と艶有りブラック塗装が施された細身のスポークでスタイリッシュな仕上がりになっています。17インチアルミホールはシルバーメタリック塗装で、こちらは力強い造形になっています。

(文/塚田勝弘 写真/前田惠介、塚田勝弘)

【トヨタC-HR試乗】デザイン重視ながら後席はなかなかの座り心地。取り回し、使い勝手をチェック!

トヨタC-HRのボディサイズは、ハイブリッド(FFのみ)が全長4360×全幅1795×全高1550mmで、4WDのみとなる1.2Lの直噴ガソリンターボの全高が1565mmとなっています。ホイールベースは2640mmで、最小回転半径は5.2m。

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同じ「TNGA」を使うプリウスは、全長4540×全幅1760×全高1470mmで、ホイールベースは2700mm。C-HRの方が180mmも全長が短く、全幅は35mmワイドになっています。

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全長からするとロングホイールベースといえるC-HRは、ダイナミックな外観が特徴で、キャビンを小さく見せることにこだわったということで、室内の広さがどうなっているか気になるところ。

ハッチバック車などよりも高めの前席に乗り込むと、スタイリングの割に前方と左右の視界は良好。ただし、シートアジャスターを最も高く上げてもボンネットの先まで見通せるようなコマンドポジションにはなりません。

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逆に後方視界は外観デザインの影響を大きく受けています。テールゲートのウインドウがかなり寝かされているのに加えて、斜め後方も大きな死角が出現。車線変更時や後退時の取り回しには気を使いそう。

安全性を重視するならリヤビューカメラや「ブラインドスポットモニター」や「リヤクロストラフィックアラート」、「クリアランスソナー&バックソナー」などの選択は必須。

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後席に座ると、まず感じるのが閉塞感、よくいえば包まれ感の高さ。サイドウインドウが小さいうえに、窓の下側であるベルトラインが高めの位置になっているのに加えて、後方に行くほどラインが上がっていますから、左右方向の視界が限定されます。

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さらに、バケットシートをイメージしたという前席のバックレストが大きいため、前席シートスライド位置を後側にするとフロントシートからの圧迫感も大きく、前方視界も必然的に制約されます。

とはいえ、後席はその視界以外は気になる点はさほどありません。「座る」ということに関してはよく練られています。ロングホイールベースの恩恵で足元が広く、ハイブリッド車もガソリン仕様も前席下に足がすっぽりと余裕で入りますから、足を伸ばしてもいいですし、膝を立てるように深めに腰掛けても膝前に余裕が残ります。

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シート自体は座面の前後長、厚みともに十分に確保されているうえに、背もたれも長くゆったりと身体を預けられます。私は身長171cmですが、深めに座っても頭上には10cm程度の空間が残ります。ホンダ・ヴェゼルには開放感や広さでは及ばないものの、ジュークはもちろんCX-3よりも広くて座り心地も良好です。

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荷室容量は318Lで、荷室の奥行きは後席を立てた状態で770mmを確保。地面から開口部下側までの高さはFFが775mm、4WDが790mm。ちなみに、ホンダ・ヴェゼルが393L、マツダCX-3がサブトランクを含めて350L、コンパクトな日産ジュークが251Lとなっています。

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ヴェゼルのように低い位置から大きく開くテールゲートや大容量のスペースは持ち得ていませんが、C-HRはハイブリッドもガソリン仕様も同じ容量で、とくにハイブリッドは駆動用バッテリーを積むことを考えると納得できるのではないでしょうか。なお、後席は6:4分割可倒式で、シンプルに背もたれを前に倒して拡大するタイプになっています。

(文/塚田勝弘 写真/前田惠介)

【トヨタC-HR試乗】「大人の空間」がテーマの内装。細部に宿るこだわりとは?

新型コンパクトSUVであるC-HRのインテリアは、トヨタらしく隙のない仕上がり。「大人の空間」というテーマにふさわしい質感の高さ、そして運転に集中できる設計になっています。

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インパネの最上面にソフトパッドを採用するだけでなく、ドアトリムアッパーまで拡大することで広がり感と高級感を両立。その下に金属調オーナメントを配し、オーディオまわりからドアトリムまでシームレスにつなげることで、上質感、スポーティさを演出しています。

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さらに、その下にピアノブラック調加飾を配するという3層のレイヤー設計で、シームレスで広がり感が強調されています。

ドライバーの操作系はメーターを中心にコクピット風にまとめられていて、運転操作がしやすいように一連のライン上に配置されています。また、ドライバーを囲むような非対称形状とすることで一体感を演出し、操作性向上にも寄与。

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細部では、ステアリングスイッチやメーターの指針、目盛り、ドアトリムオーナメント、天井のくぼみまで「ダイヤモンドモチーフ」を用いることで統一感を抱かせる空間になっています。

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さらに、すっきりした色使い、マテリアルを2種類に絞り込むことで質感の統一感も図るという凝りようで、「形、色、質感」にまとまりを感じさせる一因といえそう。

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ピアノブラック調加飾を広範囲に使ったステアリングは、上質なレザーや滑らかで凹凸感の少ない特別な縫製を採用することで、自然な握り心地と操舵感向上が意図されています。

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シートは、本革(ブラック/パーフォレーション付)、上級ファブリック(ブラック)+本革、ファブリック(ブラック)の3タイプ。インパネの加飾は上級の金属調+ソフト塗装、金属調塗装の2つが用意されます。

(文/塚田勝弘 写真/前田惠介、塚田勝弘)

トヨタ・86に特別仕様車「ソーラーオレンジリミテッド」登場、ブレンボブレーキのオプション設定もあり

トヨタ・86に専用ボディカラーとなるソーラーオレンジをまとった特別仕様車「GTソーラーオレンジリミテッド」が登場します。

GTグレードをベースに、オレンジステッチのステアリングやシフトブーツなどでインテリアを彩り、シートは本革&アルカンターラで前席にはシートヒーターが標準装備となります。また、エクステリアではドアミラーをブラックとして、オレンジとのコントラストで引き締めるているのも注目点です。

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発売は2017年3月10日、2017年1月31日までの期間限定。さらに、オプションとしてブレンボ製ブレーキ、ザックスショックアブソーバーにより走りを磨く「ハイパフォーマンスパッケージ」を24万3000円でメーカーオプション設定しています。

トランスミッションは6速MTと6速AT、トヨタ86 GT “Solar Orange Limited”のメーカー希望小売価格は325万1880円〜331万8840円となります。

●トヨタ86 GT “Solar Orange Limited” 主要スペック
車両型式:DBA-ZN6-E2N8
全長:4240mm
全幅:1775mm
全高:1320mm
ホイールベース:2570mm
車両重量:1240kg
乗車定員:4名
エンジン型式:FA20
エンジン形式:水平対向4気筒 直噴DOHC
総排気量:1998cc
最高出力:152kW(207PS)/7000rpm
最大トルク:212Nm(21.6kg-m)/6400-6800rpm
変速装置:6速MT
燃料消費率:11.8km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:215/45R17
ホイールサイズ:17×7J
メーカー希望小売価格(税込):325万1880円

(山本晋也)

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兄弟車といえるトヨタ・86にも、同様のアイテムで走りを磨いた新グレード「GT“Limited・High Performance Package”」が2017年2月7日より発売開始となることが発表されました。

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ザックスショックアブソーバーに前後ブレンボブレーキ(前4ポット・後2ポット)、そしてブレンボブレーキを収める17×7.5Jの専用アルミホイールを与えられたカタログモデルが『ハイパフォーマンスパッケージ』です。

メーカー希望小売価格は6速MTが339万4440円、6速ATが346万1400円。GT ”Limited”と比較すると約21万円、スバルBRZ GTと比べると8万円ほど高めの価格設定となっています。

(山本晋也)

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トヨタがPHV/FCVに加えて、「EV」開発にも本腰を入れる理由とは?

トヨタ自動車が2016年度上期(4〜9月)の決算発表で、今後のパワートレーン戦略について明らかにしました。

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それによると、短期的には重点的に投資している従来車の燃費向上や、排ガスのクリーン化促進、HVのバリエーション拡充に取り組む予定で、中期的にはPHV、FCVに加え、EVの開発にも力を入れる方針といいます。

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同社はこれまで日産などに比べ、バッテリー容量に起因する航続距離の課題から、EV開発には積極的ではありませんでした。しかし昨今、バッテリー性能が向上しつつあることや、欧州勢の電動化推進状況を踏まえ、EV開発にも力を入れることにしたもの。

FCV開発からの方向転換という訳では無く、当初からの計画に則ったものであり、構造的に難易度が高い燃料電池車から優先的に実現したというスタンス。

FCVは水素の充填時間や一充填あたりの航続距離など、ほぼ現行車と同様に扱えるメリットが大きく、排ガスを一切出さないため、「究極のエコカー」とされています。

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FCVもモーターで走行する一種のEVであり、外部充電する代わりに、水素燃料を使ってFCスタック(燃料電池)で自車発電する構造で、技術的にはHV/PHV/FCVからEVへの移行は同社にとって比較的容易なもの。(その逆は難易度大)

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同社は2017年初めに新型「プリウスPHV」の発売を予定しており、2018年には「カローラレビン」のPHV投入を予定するなど、PHVの展開を加速する構えのようですが、主力市場の米国では、カリフォルニア州で「ZEV(Zero Emission Vehicle)」規制強化が待ち受けています。

2018年以降、排出ガスを一切出さない電動車(EV、FCV)の販売比率が、現状の14%から16%に引き上げられる見通し。

同州以外でもZEV普及に積極的なことや、欧米勢がEVの開発に余念が無いことから、トヨタとしても持ち前の開発力と資金力を活かし、「EV」の品揃えを充実させ、フルライン体制で米国の規制強化を乗り切る考えのようです。

Avanti Yasunori

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トヨタ・86にオレンジをまとった期間限定車とブレンボ製ブレーキを備えた「Limited・High Performance Package」を設定

2016年夏、マイナーチェンジを受けたばかりのトヨタ86に、特別設定色「ソーラーオレンジ」を採用した特別仕様車「GT Solar Orange Limited」と、ブレンボ社製ブレーキを装備した「Limited・High Performance Package」の2台が設定されました。

スバルBRZにも100台限定の「イエローエディション」が用意(完売)されていましたから、86への設定も待たれていた限定車といえそうです。

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「GT Solar Orange Limited」は、来年3月10日の発売予定で、注文受付は2017年1月31日までの期間限定になっています。つまり、発売日にオーダーしても買えません。

ベース車は車名からも分かるように「GT」。冒頭で紹介したように、特別設定色の「ソーラーオレンジ」が最大の特徴です。ブラックを基調とした内装は、シートやステアリングなどにオレンジのステッチを配することで、スポーティムードをさらに向上。

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また、本革×アルカンターラのシート表皮を採用し、グランリュクス(セーレン社のスエード調人工皮革)を使ったインパネにするなど、質感向上にも余念がありません。また、前席にはシートヒーターも用意されます。

もう1台の「86 GT Limited・High Performance Package」は、「GT Limited」がベース。

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ブレンボ社製ブレーキのほか、専用17インチアルミホイールやZF社製のSACHS(ザックス)アブソーバーを装備することで、走りの質が高められています。

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なお、「GT Limited・High Performance Package」のパッケージ装備は、期間限定販売の86特別仕様車「GT Solar Orange Limited」でも装着可能。ブレンボ社製17インチベンチレーテッドディスクブレーキ&専用17インチアルミホイールやSACHSアブソーバーに加えて、リヤスポイラーとフロアアンダーカバーをセットにした「High Performance Package」としてオプションで用意。

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価格は、特別仕様車の「GT Solar Orange Limited」の6MTが325万1880円、6ATが331万8840円。「GT Limited・High Performance Package」の6MTが339万4440円、6ATが346万1400円となっています。

(塚田勝弘)

受賞なるか?トヨタ「C-HR」が欧州COTYにエントリー!

世界的にSUVモデルが人気を博すなか、トヨタ自動車が11月10日に国内でWebによる先行受注を開始した新型クロスオーバー「C-HR」。

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欧州ではトヨタモーターヨーロッパが、TMMTのトルコ工場で生産を開始しており、欧州の各国をはじめ、北米、カナダ、台湾、南アなどに輸出される計画になっています。

ちなみに「C-HR」は、TNGA採用車が海外で生産される初のモデル。

HV用のエンジンはイギリスで生産され、海外向けに設定されている1.2L用M/T(マニュアル・トランスミッション)はポーランドで生産するなど、生産工場が欧州の各地に広がっているのも特色のひとつ。

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国内向け「C-HR」についてはトヨタ自動車東日本の岩手工場で生産される予定で、11月10日時点の受注台数が9,000台を超えるなど、生産計画の6,000台/月を大きく上回っており、来年には13,000台/月ペースに引き上げる計画になっている模様。

車体のスリーサイズは全長4,360mm、全幅1,795mm、全高1,550mmと堂々としており、ホイールベースは2,640mmとなっています。

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グレードは4種類で、1.8LのFFハイブリッドモデル(G/S)にはプリウス用、1.2Lの4WDターボモデル(G-T/S-T)にはオーリス120T用のエンジンをそれぞれ搭載。

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その個性的なルックスから、国内をはじめ、欧州でも発売前から評判が良いようで、欧州7ヶ国の自動車雑誌が主催するヨーロッパ・カーオブザイヤーにもエントリーするなど、各方面から注目が集まっています。

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開発陣がこだわりをもって仕上げた海外向け1.2Lモデルのミッション(6MT)は、オーリス用のMTを流用しながらも、レバー、ケーブル、シンクロコーン、ディテント機構が見直されており、そのシフトフィールは試乗会で高評価を得ているそうです。

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欧州COTYでは、11月28日に38モデルの中から、受賞対象車7台が発表される予定で、その中に「C-HR」が食い込めるかが注目されており、来年3月のジュネーブショーで大賞受賞車が発表される予定。

1993年に日産マイクラ(マーチ)が日本車で初受賞して以来、トヨタ ヤリス(ヴィッツ)や2代目プリウス、日産リーフ(EV初)が受賞していることから、「C-HR」についても受賞に向けて期待がかかります。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車、EURO COTY、TANNIS TEST)

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ニュル24H耐久でトヨタ「C-HR」がクラス3位で完走!
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【関連リンク】

トヨタ「C-HR」
http://toyota.jp/c-hr/

ヨーロッパ・カーオブザイヤー
http://www.caroftheyear.org/

TANNIS TEST
http://www.tannistest.com/

新型プリウスPHVで始まるクルマの「つながる化」。トヨタのConnected戦略とは?

トヨタ自動車は「グローバル通信プラットフォーム」の構築を、クルマの「つながる化」に向けた重要技術に位置付けています。

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2002年にはいち早く一部の高級モデルに「DCM(車載通信機)」を搭載。

今年1月には、ビッグデータの集約と活用を図るためにマイクロソフト社と共同で北米に新会社「Toyota Connected」を設立、4月にはコネクティッドカンパニーを設置しています。

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続く6月にはKDDIと共同で「グローバル通信プラットフォーム」の構築を推進すると発表しました。

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クルマをネットワークに常時接続するためのDCM/クラウド間の通信を高品質、かつ安定的に供給すべく、国や地域で仕様が異なっているDCMを2019年までにグローバルで共通化していくとしています。

そして今回、11月1日に同社のコネクティッドカンパニーの友山茂樹プレジデントが「トヨタのConnected戦略」を発表しました。

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トヨタスマートセンターにおいて、DCM搭載車の情報をビッグデータとして吸い上げ、運転中のドライバーに故障やメンテナンスの必要性を通知したり、車載カメラの情報から道路の混雑状況や障害物の情報をドライバーに伝えることも可能になる模様。

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また、新型プリウスPHVに標準搭載される「DCM」関連のサービス「ポケットPHV」では、スマホ向けの専用アプリにより、車両の充電状況や充電ステーションの検索、エアコンのリモート制御などができるそうです。

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スマホによる操作や指示は、トヨタスマートセンターのクラウドを経由して車両のDCMに指令を送るシステムになっており、セキュリティにも配慮されています。

同サービスは新車契約から3年間無償で通信サービスが利用できるとともに、4年目以降も年額1万2000円(1000円/月)で継続利用できます。

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トヨタは今後、KDDIと共同で2020年までに日米の市場で販売されるほぼ全ての乗用車にDCMを標準搭載する計画で、その他の主要市場においても順次搭載を進めていくそうです。

国内タクシー事業者向けの新サービス開発や、次世代タクシーへの活用なども予定しているようで、今後の同社の「つながるクルマ」に向けた動きが注目されます。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

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トヨタがフォードとの連携で「T-Connect」を進化させる?
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トヨタが新テレマティクスサービス「T-Connect」を披露!
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自律走行に必須? 2025年にネット通信で走る「コネクテッドカー」が6割に !
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レーシングドライバーも魅了する「トヨタ プリウスPHV」の走りとは?

1997年に初代モデルがデビューして以降、エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドによる低燃費でその人気を高め、いまではエコカーの代名詞ともいえる「トヨタ・プリウス」。

2015年に登場した現行型である4代目は、クルマづくりの新しいコンセプトであるトヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)のもとで新プラットフォームを採用したほか、パワートレーンにも徹底した改良が施された結果、燃費は最良で40.8km/Lという前人未到の領域に足を踏み入れました。

トヨタでは現代のエコカーである「プリウス」をはじめ、燃料電池車「MIRAI」のようにもっと先の時代を見据えたモデルも販売しています。そして、2016年末にはこのギャップを埋めるモデルとして「プリウスPHV」の発売を予定しており、これによって今後のエコカーの発展への道筋が確立されると言います。

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とはいえ、ハイブリッドをはじめ、いわゆるエコカーにありがちなのが薄味のドライビングフィールです。従来のエコカーではアクセルとブレーキさらにはハンドリングの反応がいずれも希薄でした。しかし、現行型「プリウス」ではその点を煮詰めて、走りの気持ち良さも一つのウリとなっています。

だからこそ、それをベースにつくられたプラグインハイブリッド「プリウスPHV」も走りは期待できるのではないでしょうか? その実力をアジアF3で活躍したレーシングドライバーである三浦 健光さんがサーキットで試しました。

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「プリウスPHV」の特徴は、ケータイを充電するように内蔵するリチウムイオンバッテリーへ充電できる点(200V<16A>で約2時間20分)であります。また、バッテリーは約2倍の総エネルギー量を実現しており、モーターだけでの航続は約60km(目標値)。さらに、モーターとジェネレーターを駆動に使用できるデュアルモータードライブの採用で最高速度135km/h(社内測定値)までの力強いEV走行を可能にしています。

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試乗ではその力強さはアクセルを踏んだ瞬間から体感できるほどで、滑らかに40km/hへ。そのままアクセルを踏み込み、90km/hへ達してもエンジンはかからないため、街中から高速までエンジンの出番は滅多になさそう。モーターだけで気持ち良さを追求しようというのが良く分かる感じだと言います。

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コーナーでは、新プラットフォームが実現した低重心とダブルウィッシュボーン式サスペンションががっちりと路面を捉え、姿勢変化の少ないコーナリングを披露。4本のタイヤの接地感が強く、ハンドリングの手応えはしっかりしており、安心感が非常に強いそうです。

さらにバッテリーなどによる重量増はどっしりとした重厚感に繋がっており、モーター駆動による静粛性と瞬発力と相まって、乗り心地は上質。その印象は『今までになかったクルマ』と語っています。

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高速域もモーターだけで走れるほか、防音材を増やしたことで静粛性もアップし、その走りの上質感も持ち味となった「プリウスPHV」。となると、気になるのが、そもそもエンジンとは?といったことではないでしょうか。

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「プリウスPHV」にとってエンジンは、燃費をさらに良くするための補助であり、走行状況に合わせてモードを変更することで恩恵を受けられます。

例えば、パワーモードでは坂道や多人数乗車などで出足にもたつきが感じられる場面で有効。また、バッテリーの残量が少ない時にはバッテリーチャージモードを選べば駆動と充電が同時に行なわれるため、それこそ充電設備がなくてもガソリンを給油するだけでも十分なのです。

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モーターが駆動のメインとなる点やバッテリーへの充電など、プラグインハイブリッド(PHV)はこれまでのクルマとは一線を画する次世代環境車と言われていますが、今すぐにでも乗ってほしいほど違和感のないクルマだそうです。

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(今 総一郎)

ダイハツ・トール/トール カスタム、トヨタ・ルーミー/タンク、スバル・ジャスティってどんなクルマ?

「コンパクトカー以上、ミニバン未満」のクルマというと、背を高くした2BOX系に行き着きます。

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トヨタ・bB(ダイハツ・クー)や日産キューブなどの2BOX系コンパクトカーが以前ほどの存在感を示していないなか、トヨタではポルテ/スペイドなどがユーザーをある程度吸収してきたのでしょう。

ひと回り小さなボディサイズで「コンパクトカー以上、ミニバン未満」というモデルとなると、現状では両側スライドドアを採用するスズキ・ソリオ(OEM:三菱デリカD:2)のみ。

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ダイハツとトヨタ、スバルがコンパクト2BOXの両側スライドドア車に参入するのは、現状のマーケットを踏まえると十分理解できます。

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ダイハツが開発、生産するトール/トール カスタム、トヨタ・ルーミー(トヨタ店およびカローラ店)/タンク(トヨペット店およびネッツ店)、スバル・ジャスティの見どころは、全長3700(3725)×全幅1670×全高1735mmというコンパクトなサイズに、両側スライドドア、前後席間のウォークスルーを加えたミニバン的な要素。

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追いかけられることになったスズキ・ソリオは全長3710×全幅1625×全高1745mmで、ソリオの方が45mm狭く、最小回転半径は4.8mとなっています。

しかし、トール/ルーミー&タンク/ジャスティは全幅が45mワイドでも最小回転半径を4.6m(一部4.7m)にするなど、取り回しの面でも気が配られています。

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パワートレーンの見どころは新開発の直列3気筒1.0Lターボで、98ps/140Nmというスペックは、1.5Lクラスの最大トルクを発揮するとしています。そのほか1.0LのNAエンジンも設定し、気になる燃費は2WD車が24.6km/L、4WD車は22.0km/L。1.0Lのターボ車は21.8km/Lを達成。

なお、スズキ・ソリオは全車1.2LのNAエンジンを搭載し、ハイブリッドが27.8km/L(FF)、1.2Lのガソリンが24.8km/L(FF)。発売が遅れているフルハイブリッドなしでも燃費で負けていません。

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価格帯はトヨタとダイハツが146万3400円〜200万8800円。スバル・ジャスティはグレード数が少なく、価格帯は152万8200円〜207万1440円 となっています。

(塚田勝弘)

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ダイハツからトールタイプの小型車「THOR(トール)」誕生。トヨタ、スバル4兄弟の合計6チャネルで販売!
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「ワクドキカー」製作で技術を競うイベントをトヨタが開催!

トヨタ自動車のお膝元、愛知県 豊田市のスカイホール豊田で11月6日(日)に「トヨタ わくわくワールド」が開催されました。

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同イベントはトヨタ自動車社員で構成するトヨタ技術会の「TESフェスティバル」と、豊田市のとよたものづくりフェスタ実行委員会による「とよたものづくりフェスタ」で構成されており、秋の恒例行事となっています。

今回の「TESフェスティバル2016」では「クルマでワクドキ!つくろう!みんなの未来」をスローガンに、クルマの魅力や楽しさ、モノづくりに込めたエンジニアの情熱などを通して、クルマファンを広げることを狙いとしています。

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メニューのアイデアコンテストでは、「乗って楽しい!ワクドキカー!」をテーマに、社内から選抜された10チームのエンジニア達がアイデアを具現化して披露します。

その歴史は古く、今年で39回目を迎えるそうで、製作した車に込めた発想・実演方法・作り方を競い合う名物コンテストとなっています。

アイデアコンテストにはトヨタ技術会の会長を務めるトヨタ自動車の加藤副社長をはじめ、豊田市の太田市長らが列席。

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また審査員にはトヨタ自動車の中嶋常務役員や、昨年に続きカーライフ・エッセイストの吉田由美さんがゲストで参加。

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MCのテンポの良い進行に沿って、今回も開発部門や生産技術部門から、ユニークな動きをする作品が次々に登場。各チームともに電子制御を取り入れているのが特徴で、ステージへの登場時にはこの日のために制作したPR動画を流すなど、準備万端。

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まず最初に登場したのは生技開発部による「ARC-Y2」。蟹足で移動するこのマシンは車高調整が自在で、山道や階段の上り下りなどを想定しているそうです。名前の由来は「歩くやつ」とか(笑)

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続いて登場したのはエレクトロニクス生技部の「NON-STYLE」。スポーティな外観で後輪によるステア機構を採用しています。最高速度は何と100km。

最大の特徴は変身メカニズムを装備している点で、変身後は車高や着座位置を上げてオフロード走行仕様となります。

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駆動・HVユニット生技部からは「どこでも走る次世代HV」が登場。「ARC-Y2」と同様の多足系で、蟹足により岩場や山中、階段、さらには川渡りをこなすそう。

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三好・明知工場企画室が出展したのは、カタツムリに見立てた大きな輪の中に人が乗る可愛い「エスカルゴ」。ステアリングのアレンジにより、立ち乗りが可能になっており、その際は後席にもう1名搭乗できます。

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パートナーロボット部は体を傾けることでステアする「エグゾホイール」を出展。

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鋳造生技部は車体下部3方に設けたボールローラーで縦横無尽に動き回ることができる「ARボールローラー」を実演。

ステアリングが無く、AR(拡張現実)技術を採用しており、モニターに手をかざして操縦します。走行には少々コツが要るようですが、斜め方向への移動も可能。

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傍目にはドライバーが車上で何やら占いでもしているかのような風情が漂います。

今回のコンテストで来場者の度肝を抜いたのが、車両技術開発部による、レクサス「GS F」を贅沢に丸一台使ったコンセプトカー。

フロントバンパーが前にせり出したかと思うと、ボンネットフード&ラジエータグリルが上方へ跳ね上がり、エンジンルームからエンジンに見立てた乗り物が出現。

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あっけにとられていると、今度は前方から何やら赤いエアバッグのような物がムクムクと膨れ始め、エアシリンダーで動き回るゴリラになるという、子供ウケ狙いの一台。

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今年の干支が「申(さる)年」であることや、エンジンに「猿人」をかけて、ゴリラを登場させたのだとか。(笑)

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コンテスト会場の審査員達もその奇抜さに驚きを隠せない様子。

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トヨタ自動車では、長らくこの「アイデアコンテスト」を継続しており、夢の有るクルマの開発を通して、来場者が一緒になって楽しめる機会を設けています。

社員による手作りコンテストだけに、豊田章男社長が提唱する「もっといいクルマづくり」にも、作品の製作過程で得た知識が活かされていくに違いありません。

Avanti Yasunori

【関連リンク】

TESフェスティバル
http://www.toyota.co.jp/jpn/insidetoyota/dreamers/

豊田市
http://www.city.toyota.aichi.jp/index.html

新型プリウスPHVに3年間無償で提供される「ポケットPHV」とは?

今冬に登場するトヨタ・プリウスPHVの新型モデルは、プラグインハイブリッド(PHV)の本格的な普及に大きく貢献しそうなモデル。

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欧州勢が急速に進めているPHV(PHEV)は、日本市場では500万円以上の高級車が中心で、三菱アウトランダーPHEVも459万円ですから、なかなか手が出ないという方も多いかもしれません。

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350万円を大きく下回る価格設定が期待される新型プリウスPHVは、急速充電も対応するなど、価格だけでなく使い勝手での面もニーズにマッチするようになっています。

そこで、欠かせないのがトヨタ コネクティッドカンパニーによる「Connected戦略」で紹介された「クルマとスマホ」や、「クルマとトヨタスマートセンター」が「つながる」サービス。

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新型プリウスPHVには、一部グレードをのぞき車載通信器のDCMが標準装備され、3年間無償で通信サービスが利用できます。なお、4年目以降は年額1万2000円(月1000円)で継続利用もできます。

「ポケットPHV」と命名された同サービスは、スマホでプリウスPHVのエアコンを操作する「リモートエアコン」、充電情報の表示、充電ステーションの検索などが可能。

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さらに、「Connected戦略」では「eケアサービス」も紹介されました。車両の警告灯が点灯するとトヨタスマートセンターでデータの解析を行い、異常要因の推定、走行可否判断などが自動的に生成されるもの。オペレーターによる対応だけでなく、担当販売店への連絡などのリアルタイムで万全のバックアップが用意されます。

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ほかにも、「故障予知サービス」を用意。こちらはビッグデータを活用し、車両のトラブルを予知してメールや点検入庫を促すサービス。ユーザーの利便性を向上はもちろん、販売店側にとっては入庫につながるサービスとして期待が高まります。

(文/写真 塚田勝弘)

トヨタ スープラ次期型、いよいよニュル高速テストを開始!

開発が進むトヨタ スープラ次期型が、いよいよニュルでの高速テストを開始しました。

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カメラマンのレポートによれば、エキゾーストノートは抑えぎみながらも心地よいサウンドで、サスペンションはハードなセッティングだったようです。

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今回も擬装が重いですが、盛り上がるロングノーズ、FT-1コンセプトばりのフェンダーが確認できます。

パワートレインは、BMW製直列6気筒ターボエンジンや、直列4気筒モデルもラインナップされると思われます。

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初のニュル高速テストということで7割程度の走りだったようですが、次回はニュルでのフル加速が見たいものです。

ワールドプレミアは2018年秋が有力です。

(APOLLO)

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ついに現れた!トヨタ・スープラ後継モデル。FT-1デザインを継承か!
http://clicccar.com/2016/09/21/401051/

スープラ後継モデル?トヨタ×BMWの次世代スポーツ市販版が姿見せた!
http://clicccar.com/2016/07/15/385615/

トヨタが「つながるクルマ」によってライドシェアやカーシェアで「稼ぐ」方法とは?

トヨタのコネクティッドカンパニーが発表した「Connected戦略」のひとつに、「モビリティ」関連サービスがあります。クルマを「作って売る」という従来のビジネスに加えて、ライドシェアやカーシェア事業者との提携を強化するというもの。

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こうしたサービスに進出すると、肝心の新車が売れなくなるのでは? という疑問が浮かびますが、そうしたニーズもある以上は手をこまねいているワケにはいかないのでしょう。

日本では「白タク」行為として道路運送法違反になるほか、タクシー事業者から反発を受けているライドシェア。アメリカでは一般向けにパイロットサービスとして、2016年12月から開始されます。

ライドシェア事業者との提携では、トヨタとトヨタファイナンシャルサービスが手を組み、ユーザーがライドシェアのドライバー(運転手)として得た収入から月々のリース料金を回収するという「フレキシブルリースプログラム」と命名されたビジネスモデルを構築しました。

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一方、日本でも急速に普及しているカーシェア。北米では個人のカーシェア会員が増えていますが、課題となっているのが安全かつ便利なクルマのキーの受け渡し。日本よりも車両盗難が多いアメリカだけに、確かに課題となりそうです。

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従来は、キーをコンソールボックス内で受け渡す(キーが持ち去られるリスクがある)、特殊な通信装置をクルマのCANにつなぐ(外部からハッキングされる恐れがある)などの方法が採られることがあったそうです。

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そこで、トヨタが開発したのがスマートキーボックス(SKB)。車両を改造する必要がなく、車内にこの箱を設置するだけでカーシェアのユーザーが手持ちのスマホでドアロック、エンジン始動が可能になるというもの。

安全性の確保は、SKBにアクセスする暗号キーをユーザーのスマホに送信し、スマホを近づけるとSKBが反応。暗号キーが承認されてキー操作が可能になります。つまり、1台ずつに割り振られたスマートキーのような機能を果たします。

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具体的には、北米のGetaround社と2017年1月にSKBを使ったパイロットサービスを開始。先述したように、トヨタファイナンシャルサービスからユーザーに車両をリースし、ユーザーがカーシェアで得た収入を回収するというリースプログラムも併せて提供されます。

このSKBのシステムは、アメリカだけでなく日本、中国でも特許出願済みとのことで、日本でも同様のサービスが開始されるかもしれません。

(文/写真 塚田勝弘)

トヨタが東京五輪に向けて100台超の燃料電池バスを投入!

トヨタ自動車が2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、都内を中心に100台超の水素で走る「FCバス」導入を予定しているそうです。

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経済産業省の「次世代エネルギー・社会システム実証地域」として、トヨタのお膝元の愛知県豊田市が選定され、2010年8月に「豊田市低炭素社会システム実証プロジェクト」を立ち上げたことを受け、日野自動車と共同で「FCバス」を開発。

2013年11月に豊田市で実証試験運行をスタートさせ、昨年1月には「FCバス」を豊田市へ納車、豊田市内を走る基幹バスとしての営業運行を通じて、実用性を検証、着実にノウハウを蓄積してきました。

この「FCバス」では出力を高めるため、同社が開発した燃料電池車「MIRAI」用の燃料電池システム「TFCS」を2基搭載。高圧水素タンクを10本(総容量600L)搭載しており、1回の水素充填で200km以上の走行が可能。

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実証試験運行で得た知見をもとに、外部電源供給(V2H:Vehicle to Home)システムに改良を加えており、非常時には学校体育館等の避難所照明用の電力を約1週間程度(最高出力9kW、235kWh)を供給できるそうです。

同社は今年10月21日、これまで走行実証を重ねてきた「FCバス」を2017年3月にトヨタブランドから販売、東京都交通局が運行する路線バスとして2台が採用される予定であることを明らかにしました。

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今後、順次導入台数を増やし、東京オリンピック・パラリンピックでの活用を通じて「水素社会」の実現に貢献すべく、2018年からは新型のFCバスによる導入拡大を目指し、鋭意開発を進めているそうです。

2020年の東京五輪開催時には、都内を走る同社の燃料電池バスの姿があちこちで見受けられることになり、海外からも大きな注目を集めそうです。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

トヨタの「つながるクルマ」で何ができるようになる?

クルマのキーワードとして最近注目を浴びている「自動運転」は、日本語なので分かりやすい反面、「何でも自動でやってくれそう」という誤解を受ける可能性もあります。

一方で「Connected Car(つながるクルマ)」と聞くと、具体的に何を意味するのか判然としない気もしますが、自動運転とともにこれから頻繁に聞くことになりそうなキーワードです。

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2016年11月1日、トヨタ自動車 コネクティッドカンパニー プレジデントである友山茂樹氏が発表した「トヨタのConnected戦略」は、トヨタのこれまでの取り組みと、コネクティッドカンパニーによる今後の事業展開、そして具体的なサービス内容まで多岐にわたっていますが、ここでは概要をお届けします。

クルマとインターネット(サーバーやクラウド)を接続するには、いくつかの方法があり、トヨタでは2002年に車載通信機DCMを実用化しています。

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携帯電話(スマホ)や通信会社による通信機器を使うよりも車両のイニシャルコストが嵩む傾向があるため、高級車中心のラインナップでしたが、その時点でベストといえるセキュリティを確保。

現在は、トヨタ独自のTプローブ交通情報を活用した渋滞回避ルートの提供をはじめ、緊急通報サービス、盗難追跡サービス、先読み情報サービスなどがビッグデータから提供されています。

DCM搭載車(コネクティッドカー)からは、位置や速度情報をはじめ、エンジン、センサー、制御系情報が収集されビッグデータになるわけです。

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今回発表された重要なポイントとして、まず2020年までに車載通信機DCMをグローバルで共通化し、日米でほぼすべての乗用車に標準搭載。さらに順次主要なマーケットに拡大していくという計画。

さらにKDDIと共同で、車両の位置情報から国・地域ごとに選定された通信事業者に自動接続し、グローバルな通信プラットフォームを構築するとしています。

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これにより、世界中を走るトヨタ車(レクサス車)の情報を集めるだけでなく、マイクロソフトと共同で北米に設立された「Toyota Connected」により、ビッグデータとしての集約と活用が図られることになります。

こうしたビッグデータは、渋滞回避など現状のサービスだけでなく、将来的には自動運転につながる高度な地図や車両制御などに活用されるでしょう。

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もちろん、「つながるクルマ」個々の故障や整備の発見だけでなく、メンテナンスの予知にもつながるほか、車両データの遠隔操作まで広がります。

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ほかにも、保険会社への情報提供やライドシェア事業者との提携、カーシェア事業者との提携と課題(スマートキーボックスで解決)、アメリカのGetaround社との提携、国内タクシー事業者との連携強化、新型プリウスPHVの国内向けサービスなど多岐にわたっていますので、別記事でご紹介します。

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「つながるクルマ」により、将来は各ユーザーにAIも活用したエージェントが付き、車載ディスプレイやスマホなどの端末を媒体にして自動運転車両を動かすだけでなく、ドライブや移動のサポート、家庭の家電操作などを完璧にこなしてくれる付き人のようなサービスも実現しそうです。

(文/写真 塚田勝弘)

トヨタ、ポーランドでハイブリッド用部品の現地生産を開始。EUでのハイブリッド車の生産体制を強化

トヨタは、欧州のトランスミッションおよびエンジン生産拠点であるポーランドのトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ポーランド(Toyota Motor Manufacturing Poland Sp.zo.o:TMMP)で、2018年からハイブリッド用トランスアクスルの生産を開始すると発表しました。

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ハイブリッド用トランスアクスルは駆動系最重要部品で、トヨタが欧州で生産しているハイブリッド車には、日本で生産したハイブリッド用トランスアクスルを輸出していますが、2018年からはTMMPでの生産に移管することになります。

当面TMMPでは、欧州で販売するオーリス・ハイブリッドとオーリス・ツーリング・スポーツ・ハイブリッドに搭載するトランスアクスルを生産しますが、今年末には欧州で販売開始される新型クロスオーバー「C-HR」のハイブリッド車にも、TMMP製トランスアクスルが搭載される予定。

2015年8月にハイブリッド車世界累計販売が800万台に達し、1000万台超えも目前になっており、今回のTMMPでのハイブリッド用トランスアクスル生産開始で、ハイブリッド車の普及、世界標準化への体制を強化する構えです。

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TMMPは2003年に開所以来、トヨタの駆動系部品のマザー工場である衣浦工場からの技術移転を受けて生産技術を磨いてきました。TMMPのあるポーランドは欧州の中央に位置し、欧州全域へ製品を供給するのに有利なポジションにあります。

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一方、欧州のエコカー市場では、最大手のVWがディーゼル不正問題で電気自動車(EV)へエコカーの軸足を移行させざるを得ない状況で、ハイブリッド車が弱いといわれている欧州エコカー市場の今後の動向が注目されます。

(山内 博・画像:トヨタ)

トヨタが個人間カーシェアリングを仲介するベンチャー企業に10億円出資!

2007年1月に国内の主要都市でカーシェアリングサービス「トヨタカーシェアクラブ」をスタートさせたトヨタ自動車。

2010年1月には「トヨタカジュアルレンタカー」へ改名し、2012年4月からは24時間いつでも気軽に低価格で利用できる会員制のレンタカーシステム「ラクモ」をスタートさせています。

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一方、米国ではGMなどの大手が相次いでカーシェア企業との提携を進めており、フォードやBMWも参入を表明していることから、トヨタも米国でカーシェア事業の展開を計画しているようです。

トヨタは先頃、カリフォルニア州で2009年から個人間のカーシェアを手掛けている「ゲットアラウンド」社と提携、今後の事業化に備えて約10億円を出資した模様。

ゲットアラウンド社は、自家用車を貸したい人と借りたい人を繋ぐ仲介サービスを提供しており、米国で30万人超が利用登録しているそうです。

1時間あたり5ドルからの低料金でを借りることが可能で、貸し手はクルマを使っていない時間を活用して賃料収入を得られる仕組み。

個人間のカーシェアで先行する米国では、賃料収入を見込んで新車を購入する動きも出ていることから、同事業が新車の需要喚起に繋がるとして、ゲットアラウンド社を後押しすることにしたものとみられます。

新聞報道によると、トヨタは車両借用時にスマートフォンでキーの開閉などができる車載機器を開発済みで、年内にも米国で通信可能なトヨタ車ユーザーを対象に実証試験を始める計画としています。

トヨタは今年5月、ライドシェア(相乗り)世界大手の米Uber(ウーバー)社とも提携するなど、カーシェアリング事業への参入に積極的な動きをみせています。

その背景には、自動運転普及に伴い、無人タクシーの登場が予想されることから、カーシェア事業を通して予め足掛かりを構築しておきたいとの思惑があるようです。

Avanti Yasunori・画像:Getaround、Uber)

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Getaround
https://www.getaround.com/

世界販売台数4年連続トップのトヨタ、2016年はVWが奪取か?

2015年の世界販売台数(1-12月)で2位のフォルクスワーゲン(以下VW)に14万台の差をつけ、4年連続首位を維持しているトヨタ自動車。

TOYOTA

しかし今年に入って、その状況にブレーキをかける事象が次々に同社を襲いました。

1月8日には愛知製鋼知多工場の爆発事故により特殊鋼の調達が滞り、国内全ての組立工場が約1週間に渡って稼働休止に追い込まれ、約9万台の生産に影響が出ました。

そうしたなか、ディーゼルエンジンの排ガス不正問題で揺れていたVWが、中国・欧州市場での好調により、1-3月の世界販売でトヨタを上回りました。

そこへ4月14日に熊本地震が発生、トヨタは再び8万台の減産を強いられます。

さらには、5月30日に系列の部品メーカー、アドヴィックスの刈谷工場で爆発事故が発生。この影響でブレーキ関連部品の供給が滞る事態が発生しています。

トヨタを襲った度重なる国内生産工場の稼動停止に加え、ダイハツの軽自動車販売減などの影響も手伝って、上半期(1-6月)のグループの世界販売は499.2万台(前年同期比-0.6%)と、VWに12.5万台の差をつけられました。

この時点でのVWグループの世界販売台数は、傘下のアウディやシュコダ、ポルシェの好調に支えられ、511.7万台(同+1.5%)。

その後、トヨタは懸命に生産台数の挽回を図り、同社が10月27日に発表した1-9月の世界販売台数は752.9万台(前年同期比+0.4%)と、VWの760.9万台(同+2.4%)との差が8万台にまで縮小しています。

TOYOTA_Corolla

しかしながら、世界販売の4割近くを中国に依存するVWは、同政府が昨年から景気刺激策として導入した小型車減税効果により、引き続き販売を伸ばしている状況。

一方、米国市場を主力とするトヨタは、おりからのガソリン安により同市場で大型トラックやSUVの人気が高まるなか、主力セダンの「カムリ」や「プリウス」などのHVシリーズが苦戦しており、残り3ヶ月でどこまでVWを追い上げられるかが、今後の首位争いにおける焦点となりそうです。

Avanti Yasunori

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VWの排ガス認証不正、販売台数への影響は限定的?
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トヨタの2月国内生産、愛知製鋼爆発事故の影響で2割減!
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2015年世界販売トップのトヨタ、国内販売も回復基調!
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トヨタ・86の対抗馬!? 「ライトウェイトスポーツ」オペル GT市販版は165馬力で発売か?

オペルの次世代スポーツと期待され、2016年3月のジュネーブモーターショーで満を持して公開された『GTコンセプト』。その市販モデルのレンダリングCG、及び最新情報を欧州エージェントから入手しました。

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「GTコンセプト」は、曲面を多用したボディに、スポーティーなフロントエンドやルーフラインを特徴とした未来的エクステリアでした。最新レポートによれば、市販版でもコンセプトモデルの意匠から、多くのインスピレーションを得たデザインとなる模様です。

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パワートレインは、コンセプトモデルと同様の1リットル直列3気筒ターボエンジンを搭載する模様。

ただ、欧州ではトヨタ「GT86」ハンターとも目されており、ライバルとなる「GT86」や「124スパイダー」との競争力を高めるため、市販モデルでは最高馬力を145psから165psへ引き上げる可能性が高いようです。

ワールドプレミアは2018年秋頃と噂されていますが、ライトウェイトスポーツが人気を集める日本でもオペル復活に期待がかかります。

(APOLLO)

ユーザーと共に半世紀。「カローラ50周年特設サイト」がオープン

遡ること50年前、1966年10月20日に産声をあげたトヨタ自動車の「花冠」こと、カローラ。

TOYOTA_COROLLA

モータリゼーションの足音が聞こえ始めた時期に登場した同車は、今年10月20日に生誕50周年を迎え、これまで累計4,400万台を販売、ファミリーカーとして世界中で愛されてきました。

デビュー当時のライバル車である日産サニー1000よりも100cc余裕を持たせた水冷直列4気筒1,100cc(60ps)エンジンを搭載。

TOYOTA_COROLLA

今では当たり前となったテール部をスパッと切り落としたデザインを早々に採用するなど、見所の多いクルマでした。

「カローラ」は初代モデルの登場後、世界13ヵ国で生産され、150ヵ国以上で年間130万台以上販売されるトヨタの「グローバルベストセラーカー」に成長。

TOYOTA_COROLLA

現在も、国内新車販売台数で常にトップ10内にランクインするなど、息の長い看板モデルとして君臨しています。

そうしたなか、トヨタ自動車が同車の生誕50周年を記念して「カローラ50周年特設サイト」を開設しました。

同サイトでは、ユーザーとカローラの思い出、歴史、開発者の思いなど、さまざまな角度から改めてカローラにスポットを当てていくそうです。

・Story 国内外のお客様の「カローラストーリー」
・History 初代誕生・歴代カローラと時代背景など
・Message 歴代カローラ開発責任者からのメッセージ
・Feature AE86レビン試乗動画、「カローラオタク」マニアック解説
・Gallery 歴代カローラや主な歴史の写真
・Link 関連ニュースリリース・ウェブサイトなど

これを機に、当時のカローラとの思い出に浸るのもよいかもしれません。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車、筆者撮影)

【関連リンク】

カローラ50周年特設ページ
http://newsroom.toyota.co.jp/jp/corolla50th/

collora1-20160920183524
カローラ生誕50周年記念企画【Carolla Stories】

トヨタとスズキが共同会見。提携の噂はやはり本当だった!

トヨタとスズキが10月12日夜、トヨタ東京本社で豊田章男社長、鈴木修会長の出席のもと共同記者会見を開き、業務提携に向けた検討を進めていることを発表しました。

TOYOTA_SUZUKI

今回、スズキがトヨタとの提携に踏み出したことで、国内自動車業界はトヨタ、日産、ホンダ3陣営への集約がいっそう加速されそうな状況になってきました。

トヨタは2005年にスバルと資本提携、2010年にはRAV4のEV開発で米テスラと提携、翌2011年にはBMWとの共同開発で業務提携。さらに2015年5月にはマツダとも業務提携を結んでいます。

TOYOTA_BMW TOYOTA_MAZDA

トヨタが他社との提携を積極的に進めている件について、豊田章男社長は会見の中で、

「これまで自前がトヨタの姿だったが、環境が激変する中で生き抜くためには変化に対応する力が必要。それぞれ車会社としての思想や得意分野があり、色々と学ばせてもらっている状況」

と説明しています。

今後、トヨタ×スズキ連合が実現すれば、国内の自動車業界に与えるインパクトはかなり大きなものになりそうです。

というのも、インド市場におけるスズキのシェアは47%と強大で、シェアが5%未満のトヨタにとって大きな魅力であり、同市場の今後の成長率を考慮すると、その相乗効果は計り知れません。

TOYOTA_SUZUKI

同様に、国内軽市場においても、トヨタが完全子会社化したダイハツと、スズキの販売台数を合わせると、シェアが6割を超えることから、豊田社長は「独占禁止法との兼ね合いも踏まえて提携を検討する」としています。

振り返れば、スズキは世界最大の自動車メーカーだった米GMと資本提携していましたが、その後リーマンショックの影響でGMの業績が急激に悪化したため、2009年に提携を解消。代わりにフォルクスワーゲン(以下VW)と資本提携を結びます。

しかし、2011年には経営の独立性の確保をめぐり、VWと対立。スズキは資本提携の解消を求めて提訴。

国際仲裁裁判所がVWにスズキ株の売却を命じたことで、4年間に渡って争った提携解消問題に昨年8月末、ようやく目処が付いたばかり

その後、スズキは他社(特に海外メーカー)との提携に慎重になっています。

TOYOTA_SUZUKI

その一方で、環境技術や自動運転技術には莫大な開発費が必要になるため、その後も国内で提携先を模索していたようです。

そうしたおり、今年の1月にトヨタとスズキの提携話が新聞等で報道されました。

両社は報道を否定するコメントを出していましたが、トヨタが、ダイハツの完全子会社化を発表したのはまさにその頃であり、ダイハツに小型車開発を任せることで、スズキとの棲み分けを予め明確化しておく必要があったとの見方も。

TOYOTA_DAIHATSU

スズキはインドでは大きなシェアを持っているものの、先進技術では他社に比べて出遅れ感が否めず、鈴木会長自身も今回の会見で「伝統的な自動車技術を磨くだけでは将来が危うい」、「自動車産業の変化が早く、共有しないと生きていけない」と会見で述べるなど、将来への不安を隠しません。

トヨタとしては、かつてVWがそうであったように、タイやインドネシアに続くインド市場でのシェア拡大が期待できるだけに、恐らく今後提携が実現するのも時間の問題と予想されます。

TOYOTA_SUZUKI

これにより、各社が個々に調達していた部品を共通化してコストを下げたり、販売車種の重複を回避することが可能になります。

トヨタは、日本のモノづくりを守るための「オールジャパン構想」の実現に向けて動いており、スズキとの提携についても、その実現に向けた動きの一環とみられます。

Avanti Yasunori

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トヨタのコミュニケーションロボ「KIROBO mini」、今冬先行予約開始!

トヨタ自動車が、昨今の「単身化社会」の進展による、コミュニケーションレス問題の緩和を目的に、ロボットと人間の新しいインターフェースで解決の方向性を見出せないか?とスタートさせた「きぼうロボットプロジェクト」。

KIBOU_ROBOT_PROJECT

同社は夢のあるプロジェクトとして、ISS(国際宇宙ステーション)に長期間滞在する若田光一JAXA宇宙飛行士との世界初「宇宙でのロボットと人の会話実験」を企画。

そして2013年6月26日に、MS製品企画部 新コンセプト企画室 主査の片岡史憲氏が、ロボットクリエーターの高橋智隆氏と共同で開発した世界初のロボット宇宙飛行士「KIROBO(キロボ)」を公開、大きな話題を呼びました。

「KIROBO」は無重力状態などの各種実験にパス、晴れて同年8月4日にJAXAの「こうのとり」4号機で種子島を発ち、ISSに1年半に渡って滞在、若田氏とのミッションをこなし、SPACE X社の宇宙船「ドラゴン」で2015年2月11日に無事地球に帰還

KIROBO

その後トヨタ自動車は、同年に開催された第44回東京モーターショーで「KIROBO MINI」を披露しているので、見られた方もいるのではないでしょうか。

同社は宇宙に行った「KIROBO」を手のひらに収まるサイズ(座高10cm)にスケールダウン。「常に寄り添うコミュニケーションパートナー」として、全国のトヨタ車販売店を通じて「KIROBO mini」を2017年に発売すると発表しました。

KIROBO_miniKIROBO_mini

様々なしぐさや会話を「KIROBO mini」本体と専用アプリをインストールしたスマートフォンをBluetoothでつなぐことで実現。

本体に搭載したカメラにより、人の表情を認識し、感情を推定しながら人の気持ちに寄り添った動作や会話を行うとともに、クルマや家から取得する情報を踏まえた会話を可能にしています。

また、人の好きなことや嫌いなこと、一緒に行った場所などを覚えることが可能で、話していくうちに相手に合わせた会話ができるようになるそうです。

満充電まで約3時間、連続コミュニケーション可能時間は約2.5時間となっています。

若田飛行士が宇宙で経験したように、単身生活時や高齢者の話し相手などで、早速持ち前の能力を発揮してくれそう。

トヨタでは全国販売に先立ち、今冬には東京都・愛知県の一部販売店で「KIROBO mini」の先行販売を計画しており、WEBによる事前予約を受け付ける予定とのこと。

本体価格は税抜39,800円(専用アプリ使用料:月額300円程度)となるようで、今後「KIROBO mini」の宇宙仕込みのコミュニケーション能力に注目が集まりそうです。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

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【関連リンク】

きぼうロボットプロジェクト
http://kibo-robo.jp/

KIROBO mini
http://toyota.jp/kirobo_mini/

ROBO GARAGE
http://www.robo-garage.com/top.html

トヨタ自動車が上半期(4-9月)の登録車販売ランキングでTOP3を独占!

日本自動車販売協会連合会(自販連)によると、本年上半期(4-9月)の国内新車販売台数(登録車)は前年同期比4.0%増となる154.6万台となっています。

もっとも売れたのはトヨタ自動車の「プリウス」で、前年同期比で2.5倍超となる13.7万台を販売。

TOYOTA_PRIUS

同車は昨年12月にフルモデルチェンジして以降、今年だけで既に20.8万台を販売するなど好調が続いており、特に4月以降は各月とも前年比で2倍超え(7月は約3倍)の状況が続いています。

登録車販売台数TOP10のうち、首位のプリウス、2位のアクア、3位のシエンタが上位TOP3を独占、トヨタ車が10車中、7車を占めている状況。

TOYOTA_SIENTA

また、「シエンタ」は上半期に前年同期比で2倍超となる6.3万台を記録。

さらに同社は今年4月、「軽じゃないK」の謳い文句で「パッソ」をモデルチェンジ。

価格帯を軽自動車並みの115-166万円(4WD除く)に抑えるなど、軽からの顧客誘導を図っており、こちらも上半期の販売で6位(4.2万台)にランクインしています。

登録車市場はトヨタ自動車が牽引することで、昨年4月以降からもち直しつつあり、長らく前年割れが続く軽自動車市場においても、完全子会社化したダイハツから装備を大幅に充実させた「ムーヴ キャンバス」 を118-154万円(4WD除く)の価格帯で登場させるなど、今後も同社の動きから目が離せない状況が続きそうです。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

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8月の国内新車販売、9ヶ月連続でプリウスが首位!
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9月の新車販売、プリウスが10ヶ月連続首位、ムーヴキャンバス9位に初登場!

日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が発表した9月度の軽自動車を含む国内の新車総販売台数は47.7万台(前年同月比-0.5%)となっています。

2016.09

自販連によると、登録車の販売台数は31.7万台(前年同月比+3.7%)で、もっとも売れたのは昨年12月にフルモデルチェンジしたトヨタ自動車の「プリウス」。

前年比2倍超となる2万台以上を販売するなど、10ヶ月連続で首位を維持しています。

TOYOTA_PRIUS

そのほかにも、2位のアクア(1.5万台)や3位のシエンタ(1.2万台)を含め、トヨタ車が トップ10中、6車種を占めている状況。

全軽自協によると、9月度の軽自動車販売台数は約16万台(前年同月比-8.0%)で、徐々に回復傾向にはあるものの、昨年1月以来、2年近くに渡って前年割れが続いています。

そうしたなか、もっとも売れた軽自動車はホンダ「N-BOX」で、2万台(+16.9%)を販売。

HONDA_N-BOX

トップ10中、ホンダが2車種、ダイハツが3車種、スズキが4車種、日産が1車種の構成比となっています。

注目はダイハツ「ムーヴキャンバス」がいきなり9位に登場したことで、6,258台を販売するなど、今後の伸びが期待できそうです。

DAIHATSU_Move_Canbus

一方、三菱自動車からOEMを受けている日産「デイズ」は1.1万台(-21.1%)を販売、8月度の7,268台から一気に1.5倍増加するなど、2位のダイハツタントの1.2万台に続く3位のポジションを確保しており、燃費不正の影響は限定的とみられます。

NISSAN_DAYZ

全体を俯瞰してみれば、軽自動車の販売についても徐々に回復傾向にあり、今後の動向が注目されます。

Avanti Yasunori

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プリウスに港町・横浜をイメージした「キタムラ仕様」登場!

神奈川トヨタと、お洒落で上品なバッグメーカー「キタムラ」がコラボレーションし、女性を意識した特別仕様車「横濱プリウス」、ニックネーム「濱プリ」を開発しているそうです。

TOYOTA_KITAMURA

神奈川トヨタ(1939年〜)とキタムラ(1882年〜)はともに横浜生まれ、横浜育ち。

両社は自動車とファッションという異業種でありながら、地域貢献などの分野でパートナーシップを築いており、今回のコラボレーションに至ったそうです。

「濱プリ」は新型プリウスをベースに専用装備を施したカスタムモデルで、神奈川トヨタが培ってきたクルマづくりのノウハウと、キタムラの全てにこだわった上質な商品づくりを活かした一台となっています。

TOYOTA_KITAMURA

同車の内外装は「港町横浜」をクルーズするイメージを表現。白と青を基調とした爽やかなデザインを採用しています。

専用ボディサイドデカール、専用カラードホイールキャップを装備しており、インテリアにも専用シート表皮、専用革製ステアリングホイールなどを採用。

さらに「濱プリ」限定デザインのハンドバッグ型革製キーケースや、車内での転がり防止に配慮したショルダーバッグ、プリウスのコンソールトレイにフィットする革製コインケースなどを併せて提供する予定とのことです。

KITAMURA

Avanti Yasunori・画像:神奈川トヨタ)

【関連リンク】

神奈川トヨタ
http://www.kanagawatoyota.com/

KITAMURA
http://www.motomachi-kitamura.com/

「CITIZEN × TOYOTA 86」コラボ第3弾の腕時計登場!

「道がクルマを鍛え、人を鍛える」を念頭に「もっといいクルマづくり」を目指すトヨタ自動車。

TOYOTA_86

早いもので「トヨタ86」のデビューから4年が経過、その間、同車は世界中の過酷な道で鍛えられてきました。

そして今年8月にビッグマイナーチェンジを受け、「走り」の性能が大きく進化

TOYOTA_86

外観変更に加え、クロノグラフ風の3眼メーターが特徴のインテリアでは、タコメーター表示の7,000回転(最高出力)を真上に変更、瞬間燃費や航続距離に加え、「Gモニター」・「パワー・トルクカーブ」・「ストップウォッチ」などのリアルタイム情報をドライバーに提示する「マルチインフォメーションディスプレイ」を採用しています。

そうしたなか、シチズンが10月5日、「TOYOTA 86」とのコラボレーションによる光発電タイプのクロノグラフ2種を11月中旬に各860本限定で発売すると発表しました。

TOYOTA_CITIZEN

ちなみにシチズンはANAともコラボレーションするなど、積極的に商品開発を進めています。

今回の「TOYOTA 86」とシチズンのコラボレーションは第1弾(2012年)、第2弾(2014年)に続くもので、これまでもハチロク・ファンだけでなく、多くのユーザーから好評を博しているそうです。

第3弾となる今回のモデルでは、計器パネルを連想させる3つのインダイヤルを備えた文字盤デザインを採用しており、色違いの「BL5495-64E」(文字盤:黒)と「BL5495-64W」(文字盤:赤)を用意。

TOYOTA_CITIZEN

「BL5495-64W」の文字板は、TOYOTA 86のボディカラー「ピュアレッド(M7Y)」をイメージした塗色で仕上げられています。

最大の特徴として挙げられるのが、定期的な電池交換の必要が無い「エコ・ドライブ」機能の搭載。ワールドワイドに展開しているシチズン独自の技術で、光発電エコ・ドライブを駆動装置としています。

微弱な光でも自動的に充電され、突然の電池切れの心配が無いことから、筆者も「エコ・ドライブ」搭載モデルを数年前から日常的に活用している次第。

CITIZEN

3ヶ所のインダイアル部のみを受光部とすることで、金属文字板の高品質な表現を保ちつつ、フル充電時約8ヶ月間可動も実現。

文字板の8時位置にTOYOTA 86のマークを配置、コラボレーション限定商品であることを表現しており、ケース裏蓋にもTOYOTA 86のマークを刻印。

TOYOTA_CITIZEN

今回のモデルには以前のコラボレーションモデルには無かった、替えバンドが付属しており、専用BOXに収められています。

価格は赤/黒の2モデルとも55,000円(税別)。

自動巻機械式時計に比べると、比較的リーズナブルな価格設定となっており、ハチロク・ファンのみならず、クロノグラフ好きなら、気になる限定商品となりそうです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA、CITIZEN)

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サーキットで実感。「新型 86」はココまで進化した!【動画】
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「Fuji 86Style」に9千人超の86・BRZファンが集結!
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【関連リンク】

TOYOTA 86
http://toyotagazooracing.com/jp/86/

CITIZEN「エコ・ドライブ」
http://citizen.jp/event2016/jp.html

トヨタ、8月国内生産12%増!災害による減産を年内挽回へ

トヨタ自動車では、今年1月の愛知製鋼の爆発事故や、4月の熊本地震でグループ会社の被災により、約17万台を減産。さらに5月末にもアイシン精機の子会社で爆発事故が発生するなど、減産が続いたため、現在、挽回に向けて生産を増強しています。

TOYOTA

そうしたなか、同社の8月の国内生産は前年同月比で12.1%増となる約24万台と、2ヶ月ぶりに前年同月実績を上回りました。

また海外生産についても、北米・中南米・欧州・アジア・オーストラリア・アフリカで需要が増加、同13.5%増となる約49万台と、こちらも2ヶ月ぶりに前年同月実績を上回るとともに、8月として過去最高を記録。

グローバルでは同13.1%増となる約73万台を生産しています。

一方、国内販売は前年同月比で15.6%増となる11.4万台と、6ヶ月連続で前年同月実績を上回っており、輸出についても中南米・欧州・アジア・アフリカ向けの需要増加により、同3.2%増となる約12.9万台と、2ヶ月連続で前年同月実績を上回っています。

トヨタでは年内中に災害による生産遅れを挽回するとしており、販売への影響を最小限に食い留める考えのようです。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

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トヨタが欧州でコンパクトSUV「C-HR」 の市販モデルを公開!【パリモーターショー16】

トヨタ自動車が10月1日、欧州で開幕した「パリモーターショー2016」で、12月末に発売予定のコンパクトSUV「C-HR」の市販モデルを公開しました。

TOYOTA

日本でも11月上旬からトヨタ自動車の公式サイト(Web)で受注が開始される予定になっており、同車の購入を考えている読者の皆さんは、ボディカラーの選択などで色々と思いを巡らしている頃ではないでしょうか。

TOYOTA_C-HR

C-HRでは「センシュアル スピード-クロス」をデザインコンセプトに、明快に際立たせた彫刻的なダイヤモンド形状と、豊かに張り出した前後ホイールフレアにより、大胆でセクシーなサイドビューを表現。

リヤドアハンドルの存在感を抑えており、2ドアクーペのような印象を与えます。

TOYOTA_C-HR

また、低重心パッケージや高剛性ボディの採用により、優れた操縦安定性と快適な乗り心地を両立させるべく、欧州をはじめとする世界の様々な道や国内外のサーキットコースで走りを徹底的に鍛え上げたそうです。

コンパクトSUVの市場規模が、ここ4〜5年間で拡大傾向にあるなか、C-HRでは個性的な外観はもちろん、意のままの走りやクラストップレベルの燃費を追求。

20代から30代の若年層を含めた情報感度が高いコンパクトSUV層を中心に、SUVでありながらクーペのような「新ジャンル感」を訴求することで、コンパクトSUV市場を牽引していく考えとしています。

国内仕様のボディカラーには、新色のメタルストリームメタリックと、ラディアントグリーンメタリックを含む全8色が用意されています。

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一方、既存色のホワイトパールクリスタルシャイン(070)や、イエロー(5A3)も、スタイリッシュなC-HRの個性を上品に引き立ててくれそう。

TOYOTA_C-HR

年末の発売に先立ち、11月26日(土)に富士スピードウェイで開催される先行試乗会で、一足先にC-HRの走りを体感してみるのも良いかもしれません。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車、パリモーターショー)

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http://clicccar.com/2016/05/31/375178/

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パリモーターショー2016
http://www.mondial-automobile.com/en/visiteurs/

トヨタC-HR
http://toyota.jp/c-hr/

C-HR特別先行プロト試乗会in富士スピードウェイ
http://toyota.jp/c-hr/testdrive/

今度は「Z5」だ! トヨタ×BMWの共同プロジェクト、着々と進行中

トヨタとBMWで共同開発を進める新型「スープラ」と新型「Z5」。

BMW Z5 (10)

先日のスープラに続いて「Z5」の姿をカメラが捉えました。

BMW Z5 (14)

フルカモフラージュされたボディから、デザイン・ディテールは不明ですが、ロングノーズと切り詰められたリアオーバーハング、ワイドなフロントグリル、ツインエキゾーストパイプなど、スポーティーなエクステリアが見て取れます。

ルーフには電動開閉式ソフトトップが採用される可能性が高く、軽量化とパフォーマンスの向上を目指しています。

ハイブリッドが予想されている「スープラ」に対し、「Z5」のパワートレインには、2リットル直列4気筒ターボ及び6気筒エンジンがラインナップされると見られています。

ハイエンドモデルとなる「Z5 M」には、最高馬力425psを叩き出す、3リットル直列6気筒エンジンの搭載が噂されています。

ワールドプレミアは早ければ2017年後半となりそうです。

(APOLLO)

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トヨタがマイクロソフトとのタッグを発表。2017年からWRCに参戦

2017年のWRC(世界ラリー選手権)への参加に向けての準備を発表していたトヨタ。

パリモーターショーで豊田章男社長が明らかにしたのは、マイクロソフトとタッグを組み2017年からのWRC参戦。

20160929_02_02_sなお、マイクロソフトといえば、2011年から日産と、そして先日コネクテッドカーでルノー・日産連合とのコネクティビティ強化での提携が発表されています。

トヨタとも2011年から次世代テレマティクス分野で提携していて、今回はマイクロソフトが、2017年のWRC(FIA世界ラリー選手権)における「TOYOTA GAZOO Racing」の「テクノロジー・パートナー」として参画することで基本的合意に達したというもの。

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トヨタは今後、マイクロソフトの技術を活用してレース活動やチームデータ共有のための情報プラットフォームを開発し、レース活動を強化。

また、極限走行の車両から得られる情報を集約し、最先端のデータ解析を行うことにより、「もっといいクルマづくり」に向けたデータの研究、活用していくそうです。

今回のマイクロソフトとの提携は、下記の3つに集約されるようです。

・走行中のデータ分析プラットフォームの開発
走行に関わる各種情報を集約・可視化し、分析することで、レース活動にデータを活用。

・チーム活動の情報共有システムの活用
クラウドを利用して、画像や動画などの各種素材をより円滑に共有できるようにすることで、効率的・効果的な情報発信活動を支援。

・ファンとのコミュニケーション強化
クラウドを活用したファン向けサービスの提供や、イベントにおけるマイクロソフトの展示デバイス使用などを通じ、レース活動を魅力的かつスピーディーにファンに届ける。

気になるのが2017年に向けてのトヨタWRCの体制でしょう。

トミ・マキネンをチーム代表のもと着々と準備を進めているそうで、DMG森精機とパナソニックもWRCにおけるパートナーとして基本的合意に達しています。

また、今回発表されたヤリスWRCテストカーは、上記3社及びチームへのタイヤの供給メーカーであるミシュランのロゴを掲出したデザインとなっています。

(塚田勝弘)

SUV系が人気の中国で日本車がモテモテ? ホンダが好調!

昨年の軽自動車を含む国内新車販売台数は505万台(前年比9.2%減)で、今年は8月までの販売台数が330万台と、年間販売が500万台を切りそうな状況となっています。

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一方、中国では日系ブランド車が年々販売を伸ばしており、1-8月の累計販売台数が265万台と、初めて400万台を突破しそうな情勢。

エンジン排気量1,600cc以下の小型車に対して、新車購入1台当たり10万円前後の減税措置策が続いており、新車販売に大きく寄与しているようです。

HONDA_XR-V

SUV系モデルが人気(前年比+44%)のなか、いち早く「VEZEL」「CR-V」「XR-V」などのSUVを投入したことや、減税対象車が主力車の中に多いことから、ホンダが販売を伸ばしており、8月単月で10.7万台(+36.3%)を販売。

年初からの累計で75.1万台(+22.7%)を販売するなど、好調を維持しています。

また日産も8月:10.4万台(+16.6%)/累計:80.6万台(+5.9%)を販売、トヨタが8月:9.6万台(+1.8%)/累計:78.6万台(+12.3%)、マツダが8月:2.4万台(+47.9%)/累計:16.3万台(+9.6%)をそれぞれ販売。

日産は小型車減税の対象車となる「シルフィ」やSUV「キャシュカイ」が好調で、今後はEVについても販売を強化する構えを示しています。

トヨタは減税政策の恩恵を受けて「カローラ」や「レビン」が引き続き好調。マツダは「アクセラ」や6月に投入した現地生産のSUV「CX-4」が好調となっています。

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日米の新車市場が足踏みするなか、中国では市場の成熟に伴って、大型車からSUVやコンパクトモデルに人気が移行しつつあり、年内に減税処置が終了した後、どこまで現在の勢いを持続できるかが、今後の焦点になりそうです。

Avanti Yasunori・画像:HONDA、MAZDA)

BMWがFCVの試作車を公表。航続可能距離500km以上、価格は既存車から1割増しで投入へ

トヨタとスポーツカーとFCV(燃料電池車)の両面で提携しているBMW。FCVのテスト車両および市販化までのロードマップを紹介するプレス向けの説明会を開催しました。

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公開されたテスト車両は、南フランスのテストコースで開催された「BMW Group Innovation Days 2015」などでデモ走行も披露されている5シリーズ・グランツーリスモがベース。

燃料電池システムはトヨタのそれで、5シリーズ・グランツーリスモ用にアジャストされているそう。

なお、FCVの試作車はほかにも2シリーズ アクティブツアラーなどがあります。

BMW_FCV_05公開された試作車は、電気モーターの出力が150kW/200psで、最高速は180km/h、0-100km/h加速は8.4秒、水素充填量および航続可能距離(EUサイクル)は4.5kgで450km、7.1kgで700kmとなっています。

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BMWもトヨタとの協業により、FCVとして技術的には現在でも市販化できるところまで酷暑、極寒の地を含めてテストされているのでしょうが、2020年までに市販化とアナウンスしたのは、水素ステーションなどの「インフラ整備」そして、「価格面」をクリアする必要があるとのこと。

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インフラ整備は、ドイツでは2018年までに140の水素ステーションが設置予定で、導入状況により2023年までに260追加される見込み。

なお、トヨタとの協業は、燃料電池システムの技術面だけでなく、水素インフラ整備を官民に働きかける、充填システムなどといった業界に統一規格化を主導するという面も大きいそうです。

価格は、従来のBMW車に対して1割までの価格上昇がユーザーに許容される範囲と予想、現時点では残念ながらクリアできないそう。

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ほかにも、ベース車に対して居住性や積載性が大きく犠牲にならず、BMWらしい「駆け抜ける歓び」ももちろん追求されています。

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今回は残念ながらBMW i8をベースとしたFCVの実車はなくプレゼンの写真だけでしたが、BMWならではのFCVが従来モデルよりも1割アップの価格でリリースされればかなりの反響がありそうです。

(文/写真 塚田勝弘)

2016年下半期、要チェックの最新軽自動車はこの2台!

ひと昔前に比べて、落ち着きが戻りつつある軽自動車。

新車の登場も減ってしまい、なんとなく元気がなくなってしまった印象を得ますが、維持費の安さなどは変わらないため、いまでも魅力的なジャンルであることに変わりはありません。

むしろ一時期の「とにかく新車で低燃費!」といった流れから解放されたおかげで、新しく生まれた軽自動車は、コンセプトをはじめ機能性などが丁寧につくり込まれている印象があります。

なかでもダイハツが販売を開始した「ムーヴキャンバス」は注目の一台です。

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開発におけるコンセプトはズバリ「自身のライフスタイルを楽しむ女性」。

プロポーションは「タント」や「ウエイク」のようにボックス型とし、室内空間を広く取る点は共通するものの、それを包み込むルックスはファミリーや男臭さを感じさせないテイストで仕立てられています。

インテリアはテイストを踏まえつつ、より軽自動車の使われ方に沿った進化を果たしています。

例えば、乗降性に定評のあるスライドドアはそのままに、荷物をサッと置きがちな後席足元に引き出し式のボックスを新たに用意。中敷を立ち上げれば走行中の荷崩れを防げるといった細かな配慮も嬉しいです。

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安全面の強化にも注目。カメラとレーダーで前方の車両と人を検知し、緊急時には自動でブレーキを掛けて事故を未然に防ぐスマートアシストⅡはもちろん、ダイハツで初となるパノラマモニターで、駐車や狭い路地でのすれ違いをアシストします。

さらに、軽自動車で初となるアダプティブフロントライティングシステムを採用。これはクルマの進行方向に合わせてヘッドライトの照射方向を自動で調節し、夜間の安全性を向上させます。

ヘッドライト

グレードは全部で3種類を用意し、最上級の「G“メイクアップSAⅡ”」でも154万4400円(FF車)〜166万8600円(4WD)とお手頃。

開発におけるターゲットは女性でしたが、グレーやブラウンのようなシックな色合いも用意されており、意外と若い男性にも似合うのではないでしょうか?

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もう一台の注目が「トヨタ・ピクシスジョイ」です。

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すでにダイハツから「キャスト」の名で販売されていますが、2016年8月31日から全国のトヨタカローラ店74社、ネッツ店105社、軽自動車比率の高い地域で取扱希望のあったトヨタ店15社、トヨペット店16社を含む販売店210社にて「ピクシスジョイ」の名での販売を開始。

基本的な構成は「キャスト」と同じく、外観上ではエンブレムが異なる程度。搭載される安全装備もカメラとレーダーを併用するスマートアシストⅡが採用されています。

「キャスト」の最大の魅力がひとつのボディで3つの異なるバリエーションを展開している点であり、こちらも「ピクシスジョイ」で踏襲。

インテリアに鮮やかな色彩を放つカラーパネルとメッキを配してオトナの上質感を醸し出す「ジョイF」。

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樹脂製ガーニッシュや大径タイヤに加えて、最低地上高も180mmへとアップさせて悪路走破性を高めたSUVテイストの「ジョイC」。

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そして、エアロパーツのほか、内外装にレッドのアクセントを加えてルックスと実力ともにスポーティな「ジョイS」は、スポーティサスペンション(FF車)とMOMO製革巻きステアリングホイール(パドルシフト付き)など魅力的なアイテムも盛り沢山。

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なお、価格も「キャスト」を踏襲しています。これまで近くにダイハツの販売店がなかったために欲しくても買えなかったという人の手にも渡るようになりました。

(今 総一郎)

レクサスGSに4気筒直噴ターボを追加、GS Fは足回りを進化

レクサスGSに、2.0リッター4気筒ガソリン直噴ターボを搭載した「GS200t」が新設定されました。

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最高出力180kW(245PS)、最大トルク350Nmの4気筒ターボに組み合わせられるトランスミッションは、最短0.2秒での変速を可能とした8速AT。JC08モード燃費は13.2km/Lです。

また、スポーティグレード“F SPORT”の2WDにはトルセンLSDをオプション設定しています。

新設定されたGS200tのメーカー希望小売価格は、577万円〜677万7000円となっています。

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あわせて、5.0リッターV8エンジンを搭載するトップグレード「GS F」は、足回りを中心に走りをリファインしています。

具体的には、サスペンションと電動パワーステアリング、VSC(横滑り防止装置)のセッティングを変更。ナビゲーションのコーナー情報を元にショックアブソーバーの減衰力を電子制御するNAVI・AI-AVSを標準設定しています。

そのほか、ドライブモードセレクトにCUSTOMIZEモードを新たに設定。パワートレーン、シャシー、エアコンの各制御の組み合わせをドライバーの好みで選択可能となりました。

GS Fのメーカー希望小売価格は1111万円です。

(山本晋也)

コメダ珈琲とトヨタが「ながらスマホ運転」防止でコラボ!

トヨタ自動車が本社を置く愛知県では、昨年1年間で人身事故が4万件以上発生、213名が亡くなるなど「交通事故死亡者数13年連続全国ワースト」が続いています。

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加えて、運転中の携帯電話使用等違反の検挙数についても、県内で5万件以上発生しており、「ながらスマホ運転」の増加が問題となっています。

そこで、同社では新たな事故未然防止活動として「AICHI 脱ワースト」プロジェクトをスタート。

先頃ご紹介した、地元メディア10社と連携、9月6日に開始した「マチホタル計画 」と併せ、9月20日からは愛知県における「ながらスマホ運転」による事故の低減に向け、スマートフォンアプリ「Driving BARISTA」を活用した取組みを開始しました。

「Driving BARISTA」は愛知県内で利用できる、運転中のながらスマホ運転防止を目的としたアプリ。

愛知県名古屋市に本社を置く「コメダ珈琲店」、「KDDI」と連携、運転中にスマホ画面を伏せた状態の走行距離を計測し、走行した距離が100km分蓄積されると、コメダ珈琲店にてブレンドコーヒーまたはアイスコーヒーと交換できるクーポンを入手できるという日本初の取組みとなっています。(走行距離蓄積期間:10月6日まで コーヒー引換期間:10月31日まで)。

スマートフォン本体の傾きを判定するジャイロセンサーや移動距離を判定するGPSを活用したアプリとなっており、Driving BARISTA HPからダウンロードが可能。

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トヨタなど3社によれば、今回のDriving BARISTAでは、「スマホを単純に禁止するのではなく、発想を変えて新しい体験価値提供を通じて事故防止に貢献したいとの思いで開発した」といいます。

「飴と鞭」作戦ともいえるこのキャンペーン、事故低減への効果が注目されます。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

【関連記事】

薄暮・夜間の事故防止でトヨタがメディア10社と進める「マチホタル計画」とは?
http://clicccar.com/2016/09/14/399072/

【関連リンク】

Driving BARISTA HP
http://www.au.kddi.com/cmp/driving-barista/

トヨタ自動車九州が「J.D.Power」の品質調査で世界一に!

レクサス「RX」、「ES」を生産している福岡県宮若市のトヨタ自動車九州宮田工場が、米国市場調査会社J.D.パワーによる「IQS」(自動車初期品質調査)の工場部門で世界一となるプラチナ賞を受賞、9月14日に同工場において、授賞式が行われました。

TOYOTA

宮田工場 第2ラインが受賞するのは、2000年、2001年、2011年に続く、世界最多の4度目となります。さらに、同工場が技術支援している米ケンタッキー工場も同時受賞。

IQS(Initial Quality Study)では、米国内で2016年型車を購入、またはリース契約した8万人以上を対象に、車両購入後90日間の品質をアンケート調査、不具合指摘の少ない順にランキングしています。

調査実施時期は今年の2月から5月で、本ランキングは自動車33ブランドにおける世界各地の164生産ラインが対象。

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同工場に受賞をもたらしたレクサス「RX」は、1997年に国内で発売された「トヨタ・ハリアー」が起源で、翌年レクサスとして海外展開直後から米国で爆発的な人気を博し、現在に至っています。

またレクサス「ES」は、1991年に発売された「ウインダム」の輸出モデルを起源としており、2006年1月に国内販売を終えて以降は海外専用モデルとなっています。

Lexus_RX

レクサスが海外で高品質車として認知され、ユーザーの信頼を勝ち取って来た背景に、九州宮田工場の製造品質に対する多大な努力が有ったことはいうまでもありません。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

【関連リンク】

J.D. パワー米国自動車初期品質調査(プラントアワード)
http://japan.jdpower.com/ja/press-releases/2016_US_IQS

トヨタ自動車九州
https://www.toyota-kyushu.com/info/company.html

Lexus RX http://www.lexus.com/models/RX
Lexus ES http://www.lexus.com/models/ES

ついに現れた!トヨタ・スープラ後継モデル。FT-1デザインを継承か!

トヨタ・スープラの後継モデルと噂される、新型スポーツクーペ・プロトタイプの姿を始めてカメラが捉えました。

Toyota Supra 1

ヘッドライトはダミーが装着され、フルカモフラージュのためディテールは不明ですが、デザインのヒントが見えてきたようです。

Toyota Supra 5

ロングノーズに盛り上がるボンネットや「ラ・フェラーリ」を彷彿させるリアフェンダーからは、2014年に公開された「FT-1コンセプト」の意匠が垣間見えます。

このスープラ後継モデルはBMWと共同開発されており、BMW版は「Z4」後継モデル「Z5」としてデビューが噂されています。

パワートレインはBMW製3リットル直列6気筒ターボが噂されているほか、トヨタのハイブリッドシステムを組み合わせたユニット搭載の可能性もあるようです。

現在の擬装具合からも、ワールドプレミアは2018年頃になりそうです。

(APOLLO)

トヨタが「C-HR」の受注開始!パリでも市販モデル公開へ

トヨタ自動車の欧州法人・トヨタモーターヨーロッパが、9月29日に開幕(一般公開は10月1日-16日)するパリモーターショー16で、新型SUVトヨタ「C-HR」の市販モデルを公開すると発表しました。

TOYOTA_C-HR

今年の3月にスイスで開催されたジュネーブモーターショー16では、同車の外観が公開されましたが、今回のショーでは、インテリアやパワートレインを含めてその全貌が公開されます。

諸情報によれば、スリーサイズは全長4,350mm×全幅1,795mm×全高1,555mmで、競合車となりそうなホンダ「ヴェゼル」より若干大き目のスペック。

1.2Lターボ(最高出力116ps/最大トルク18.9kgm)が2グレード、現行プリウスと同システムを搭載したHVが2グレードと、計4グレードが用意されている模様。(海外向けにはNA仕様の2.0L 150ps/19.7kgmエンジン搭載モデルもあり)

気になる燃費(JC08モード)と車両価格は、ターボ車が15.2km/Lで220万円前後、HVが30km/Lで280万円前後との予想。

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ボディカラーは4色(ホワイトパール、ブラックマイカ、イエロー、ブルーメタ)、インテリアには3色(ブラウン、ブルー、ブラック)が用意されているようで、国内向けにはルーフ部を塗り分けた2トーン仕様はラインナップされていないようです。

また、LEDヘッドランプ(オプション)には、レクサスのSUV「RX」にも装備された「流れるウインカー」を設定。

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モデリスタ/TRDバージョンはもちろん、後にはG’sバージョンも登場するようなので、こちらも楽しみ。

同車は9月初旬から国内でも受注を開始しており、12月14日とされる正式発売に向けて着々と生産が進んでいるようです。

また、発売が延期された新型「プリウスPHV」についても、ほぼ同時期に発売になるようで、こちらも今回のショーに出展予定。

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「C-HR」は今年5月のニュルブルクリンク24H耐久レースで、そのドライビング性能の高さが証明されているだけに、国内発売に向けて期待が高まります。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

【関連記事】

プリウスPHV発売延期の原因?噂のパーツをトヨタが公開!
http://clicccar.com/2016/08/27/395486/

トヨタが異例の新型プリウスPHV発売延期を表明!
http://clicccar.com/2016/08/06/390687/

トヨタが「C-HR」のインテリアデザインを初公開!
http://clicccar.com/2016/06/28/382172/

EVとしても使える新型「プリウスPHV」、年間生産6万台!
http://clicccar.com/2016/06/17/379294/

ニュル24H耐久でトヨタ「C-HR」がクラス3位で完走!
http://clicccar.com/2016/05/31/375178/

【関連リンク】

トヨタ C-HR
http://toyota.jp/c-hr/

パリーモーターショー16
http://www.mondial-automobile.com/en/

新型ホンダ・フリードとライバルのトヨタ・シエンタを徹底比較【安全装備、価格編】

好調トヨタ・シエンタと期待の新型フリードは、燃費もボディサイズも大差なく、あとは積載性やシートアレンジの差、そして安全装備と価格の差が気になるところ。

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ここでは、安全面と価格について比較していきたいと思います。

まず、衝突被害軽減ブレーキは、フリードが約5km/h以上〜約80km/h以下で作動。シエンタは、約30km/h〜80km/hの領域ではプリクラッシュブレーキアシストが作動となっていて(自動ブレーキは約10km/h〜80km/hの車速域で作動)、対歩行者も謳うのはホンダのCMBSとなっています。

さらに新型フリードは、約10km/h〜約40km/hでの走行中に路側帯などの歩行者と衝突しそうになると警告するだけでなく、ステアリングを制御。約50km/h以上で車線逸脱警報のみとなるシエンタに差をつけています。

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安全装備では、シエンタよりも後発だけに新型フリードの装備が若干リードしていて、価格面にも一部現れています。シエンタが160万円台〜、フリードが190万円近いエントリーグレードという設定。

siet1507_01_sハイブリッドは225万円前後からという価格設定ですからほぼ互角。ただし、シエンタ(ハイブリッド)は5万4000円の「トヨタ・セーフティ・センスC」を付けても223万円台〜。

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一方、フリード(ハイブリッド/6人乗り)は「ホンダ・センシング」装着車が250万円近い設定となっていて、安全装備の差があるとはいえ少し高めの価格となっています。

(塚田勝弘)

【関連記事】

新型ホンダ・フリードと好調トヨタ・シエンタを比べて見ると?【燃費、ボディサイズ編】
http://clicccar.com/2016/09/20/400067/

新型ホンダ・フリードをライバルのトヨタ・シエンタと徹底比較【燃費、ボディサイズ編】

ホンダ・フリードがフルモデルチェンジを受けました。

以前から2015年秋くらいという噂もありましたが、フィットやヴェゼルなどのリコール問題の影響により当初の予定よりも遅くなったのでしょう。

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ライバルのトヨタ・シエンタは2015年7月に発売されて以来、ハイブリッドはミニバントップクラスの27.2km/L、1.5Lガソリンでも20.6km/Lという燃費を武器に月1万台ペースで売れまくっています。登録車販売台数ではプリウス、アクアに続いて3位が定位置。この3台で表彰台独占状態が続いています。

シエンタが好調なのは、燃費やパッケージングだけではないでしょう。インパクトのあるエクステリアをはじめ、デザインのさじ加減が絶妙。コストを抑制しながらも安っぽく見えない内・外装の質感もヒットの要因といえそう。

siet1507_03_s一方の新型フリードは、ひと目でフリードと分かる正常進化といえるもので、初代発売から8年近くを経て登場しただけに、先代ユーザーの買い替えも促したいという意図が感じられます。

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さて、気になる燃費は、アトキンソンサイクルの1.5Lガソリンに、重希土類完全不使用のネオジウム磁石を使ったモーターを組み合わせたハイブリッドが最高値で27.2km/L。また、シエンタにはないハイブリッドの4WDを用意し、25.2km/Lという燃費を達成。

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なお、1.5LガソリンはFFが19.0km/L、4WDが17.6km/Lとなっています。ハイブリッドの燃費はシエンタに並んだものの、ガソリン車では僅かに追いつけなかったというところ。

ただし、実燃費ではなくカタログ値であり、またこの程度の差なら走らせ方次第で挽回できるはずなので燃費はほぼ互角ではないでしょうか。

次に気になるのは、ボディサイズ。

シエンタは全長4235×全幅1695×全高1675mmで、ホイールベースは2750mm。最小回転半径は5.2mとなっています。新型フリードは、全長4265×全幅1695×全高1710mmでホイールベースは2740mm。最小回転半径は5.2m。

フリードの方が全長が30mm長く、全高も15mm高くなっていますが、大差はありません。

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シートは、5人乗りの2列シート、6人もしくは7人乗りの3列シートを用意するのも両車同じ。

ただし、フリード・スパイクの流れも組むフリードは、2列シート車と3列シート車でより明確な作り分けがされています。荷室フロアやリヤバンパー下側の専用設計、またセカンドシートも2列シート車と3列シート車では異なった作りになっていて、前者は訴求点であるシートのフラット化に対応する設計となっています。

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居住性の違いは、シエンタの2列目、3列目がかなり高めの位置に座らせるのに対し、フリードはそれほど高い位置に陣取る感じではありません。それでも2列目は、前方視界もよく圧迫感を抱かせません。

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また、3列目の乗降時も足元、頭上ともに広めのスペースが確保されています。3列目のフットスペースは短時間なら許容できそうな広さにとどまりますが、頭上には身長171cmの私で10cm強の余裕が確認できました。

ただし、とくに3列目はフロアから座面までの高さが低めなので、座り心地はもう少し。子どもなら常用できそうですが、身長170cmを超える人は短時間用の域を出ないでしょう。

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燃費とボディサイズ、取り回しに大きな差はなく、パッケージングやシートアレンジ、2列シート車と3列シート車の作り込みなどがシエンタとフリードの違いのひとつといえそうです。

(塚田勝弘)

トヨタがノア・ヴォクシーに採用していた「導電性テープ」の驚きの効果とは?

トヨタ自動車が「ノア・ヴォクシー」や「エスクワイア」、レクサス「RX」に標準装着している謎の「導電性アルミ箔テープ」が巷で大きな話題を呼んでいます。

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この「導電性アルミ箔テープ」を前後バンパーの両側裏面に貼り付けるだけで、空気抵抗が低減、車両の走行性能が向上するそうです。

同社はこのテープの存在を特にアピールしていませんが、純正用品(75895-28010)としても販売されています。

同技術を製品化したトヨタの技術者は、この効果を試験中に偶然発見したそうで、本技術について国際特許(WO/2015/064195)を出願しており、既に公開されています。

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走行時には、大気との摩擦により樹脂製バンパー表面が帯電しており、これが走行時の抵抗となっているため、導電性アルミ箔テープを貼って放電してやれば空気抵抗が低減するそうです。

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「信じるか信じないかはあなた次第」といったイメージのこの商品、プラシーボ効果?と相まって、装着すればその効果を実感できるそうなので、興味がある読者はテープを入手して試されてみてはいかがでしょうか。

ちなみに、その効能は車種を問わないようです。

Avanti Yasunori

【関連リンク】

世界知的所有権機関 (WIPO)
http://www.wipo.int/portal/en/

トヨタ「5大陸走破プロジェクト 第3弾」のコンセプトムービー公開!

トヨタ自動車株式会社は8月23日、南米で5大陸走破プロジェクトの第3弾をスタートしたと発表しました。

このプロジェクトは、2014年に豪州にてスタートし、従業員80名が砂漠や悪路が続く過酷な約20,000kmを走破。2015年には北米にて約28,000kmの道を走破。世界各地の厳しい環境を走ることで「もっといいクルマづくり」のための知見を得てきたといいます。

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その第3弾となる舞台「南米」では、約110名が約3か月半にわたり、南米大陸の多様で厳しい道を走破する予定。その旅路は、ブラジルとパラグアイで未舗装路と泥濘路にはじまり、チリ/ペルー/ボリビアのアンデス山脈を縦断し、アルゼンチンとウルグアイの高速道路や高地山岳路を走るとのこと。

豊田章男社長は「今回の南米走破は国や地域によって『道が変わる』だけでなく、『気温や高低差が変わる』クルマにとってもドライバーにとっても数多くの困難に直面するプロジェクト。さまざまな壁を乗り越える中で、それぞれの感性を磨いてきてほしい」と述べた。

また、プロジェクトのスタートに合わせてコンセプトムービーも公開されています。

過酷な道のりを一糸乱れぬ隊列を組んで進む一行。水辺や砂漠さらには細かな石が敷き詰められたような道を突き進み、トラブルに遭えば一丸となって乗り越える。その姿からは「もっといいクルマづくり」の熱意がヒシヒシと伝わってきます。

今回のプロジェクトで得るノウハウが今後のトヨタ車にどのように織り込まれていくのか?要注目です。

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(今 総一郎)

トヨタが工場に燃料電池発電を導入!「工場CO2ゼロチャレンジ」の実現を目指す

トヨタ自動車は、2015年のトヨタ環境フォーラムで「工場CO2ゼロチャレンジ」の実現に向けた取り組みを進めていると発表。

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今年の6月28日には、福岡県の宮田工場で再生可能エネルギー由来の電力を一旦水素に置換して貯蔵、工場内のFC(燃料電池)フォークリフトによる活用を目指す実証プロジェクトをスタートさせています。

さらに同社は太陽光発電や燃料電池システム、プリウスの使用済みリチウムイオン電池などを利用した新たな省エネシステムを本社工場内のエネルギー管理棟に導入、9月12日に実証運転を開始したと発表しました。

8月に完成したエネルギー管理棟(3階建、床面積:1,120㎡)では、電力需給制御システムを使ってエネルギーの需要予測を行っており、燃料電池発電/太陽光発電/蓄電池の各電力を組み合わせることで、効率的なエネルギー供給を実現、施設内の電力消費(8万kWh)を全て賄う計画といいます。

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ちなみに今回導入した定格出力3.5kWの定置式純水素燃料電池は、小規模オフィス向けに新たに開発したもので、商用として運用を開始した初の事例とか。

さらに、燃料電池システムによる発電時に発生する廃熱を空調に利用する徹底ぶり。

同社が保有する世界中の生産工場に、今後これらのシステム導入が進めば、エネルギーの地産地消に大きく寄与することになりそうです。

トヨタでは、今回の実証結果などを踏まえ、工場内建物での効率的な水素活用技術を開発、「工場CO2ゼロチャレンジ」の実現に向けた取り組みを着実に進めていくとしています。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

【関連記事】

トヨタ自動車、太陽光で製造する「CO2フリー」水素の実証試験へ!
http://clicccar.com/2016/07/04/383345/

トヨタが2020年に水素でFCVを生産!年内に実証実検へ
http://clicccar.com/2016/02/11/353500/

薄暮・夜間の事故を減らせ! トヨタがメディア10社と進める「マチホタル計画」とは?

トヨタ自動車が本社を置く愛知県では、2015年に県内で213名が交通事故で亡くなるなど、13年連続で交通事故死亡者数「全国ワースト」が続いています。

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同県で交通事故が減らない要因として引き合いに出されるのが「名古屋走り」と揶揄される運転マナー。車両保有台数が全国でトップの状況のなか、運転マナーでは黄信号での交差点進入などが目立つようです。

また、愛知県では交通事故による死者のうち、65歳以上の高齢者が約6割を占めていることから、特に夜間の黒っぽい服装での外出が危険視されている状況。

そこでトヨタ自動車は、新たな事故未然防止活動として地元メディア10社と連携、「マチホタル計画」を県内の販売店とともに9月6日にスタートさせました。

同活動では発生頻度が高い薄暮時・夜間等の歩行中の交通事故防止に向け、ドライバーには対向車がいない場合に「ハイビーム運転」を、歩行者には自分の存在をアピールする「反射材着用」を推奨。

「マチホタル計画」は暗い道でも光が溢れるようにという思いから名付けたそうで、同社では9月21日から10月末にかけて全国の販売店へと活動を拡大するそうです。

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独自のキャラクターを活用したWEBサイト開設や、販売店での啓発チラシ、反射材、小冊子等のツール配布を通じてその有効性を広くアピールしていく考えとしています。

愛知県のドライバーが運転中に聴く機会が多いラジオ番組「FM愛知」でも、「Do! Safety」と題した100日間に及ぶ無事故無違反コンテストを毎年開催しており、9月23日から安全運転キャンペーンがスタート。

このように、愛知県ではクルマを作る側の自動車会社と、広報を司るメディアが一丸となって「AICHI 脱ワースト」を目指す考えのようです。

Avanti Yasunori

【関連サイト】

トヨタ自動車「マチホタル計画」計画
http://toyota.jp/wows/machihotaru/

トヨタが「PIXIS JOY」を発売!深まるダイハツとの関係

トヨタ自動車は今年の1月29日にダイハツ工業の完全子会社化を発表。

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持続的成長に向け、ダイハツの小型車開発におけるノウハウをベースに、初期構想段階から両社間で技術戦略を共有、小型車事業においても「もっといいクルマづくり」をさらに進化させていく考えを明らかにしています。

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同社はこれまでもダイハツから軽自動車「ピクシス スペース(ムーヴコンテ)」や「ピクシス エポック(ミライース)」、「ピクシス メガ(ウェイク)」、「ピクシスバン/トラック(ハイゼット)」の計4車種の供給を受けています。

そうしたなか、同社はダイハツから軽自動車「キャスト」の供給を受け、8月31日に5車種目のOEM車となる「ピクシス ジョイ」を発売しました。

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ダイハツ「キャスト」とは基本的にエンブレムマーク以外共通で、生産工場についてもダイハツの大分県中津市の九州大分工場で行っています。

トヨタが7月末までに販売したダイハツの軽自動車(OEM)の累計台数は16.6万台。

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トヨタにとって、ダイハツからのOEMはトヨタ車ユーザーのセカンドカーとして売り込めると共に、ラインナップの拡充に寄与します。

OEM元のダイハツにとっても、トヨタが保有する大規模な全国の販売店網を活用できるメリットがあるという訳です。

勿論、登録車と軽自動車の双方を所有するユーザーにとっても、メンテナンスなどの面で販売店が同一の方が何かと便利なのは言うまでもありません。

冒頭でも述べたとおり、ダイハツがトヨタ自動車の完全子会社となったことで、今後は軽自動車についても、OEMの域を超えた協力関係が構築されることになりそうです。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

【関連記事】

トヨタの完全子会社になっても「ダイハツ」ブランドは消えません!
http://clicccar.com/2016/01/30/351805/

トヨタ自動車がダイハツ工業の完全子会社化を正式発表!
http://clicccar.com/2016/01/30/351768/

【関連リンク】

トヨタ PIXIS JOY
http://toyota.jp/pixisjoy/

8月の国内新車販売、9ヶ月連続でプリウスが首位!

自販連(日本自動車販売協会連合会)が発表した8月度の登録車販売台数は22万3,273台で、前年同月比5.7%増となっています。

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もっとも売れた登録車は昨年12月にフルモデルチェンジしたトヨタ自動車の「プリウス」で、9ヶ月連続で首位を維持。

同車を含め、トヨタ車がTOP10中、7車種を占めている状況。

1位 トヨタ プリウス   17,503台
2位 トヨタ アクア     11,220台
3位 トヨタ シエンタ    9,518台
4位 ホンダ フィット    7,034台
5位 トヨタ パッソ     6,476台
6位 トヨタ ヴォクシー   6,412台
7位 トヨタ カローラ    5,944台
8位 日産ノート      5,606台
9位 トヨタ ヴィッツ   5,204台
10位 ホンダ ヴェゼル   5,066台

全軽自協(全国軽自動車協会連合会)によると、8月度の軽自動車販売台数は11万3,388台で、前年同月比で2.0%減となっています。

もっとも売れた軽自動車はホンダ「N-BOX」で、1万3,276台を販売。

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TOP10中、ホンダが2車種、ダイハツが3車種、スズキが4車種、日産が1車種の
構成比となっています。

1位 ホンダ N-BOX  13,276台
2位 ダイハツ タント  10,677台
3位 日産デイズ      7,268台
4位 スズキ アルト    6,297台
5位 スズキ スペーシア 5,787台
6位 スズキ ハスラー  5,637台
7位 スズキ ワゴンR   5,396台
8位 ホンダ N-WGN  5,332台
9位 ダイハツ ムーヴ  4,892台
10位 ダイハツ ミラ   4,718台

また、8月度の軽自動車を含む国内の新車総販売台数は前年同月比2.9%増の
33万6,661台と、今年の4月以来4ヶ月ぶりに前年増に転じました。

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日産デイズが4月に三菱自の燃費不正の影響で販売を停止したものの、影響は限定的だったようで、8月度は3位に返り咲いており、軽自動車全体の販売についても6月以降、回復傾向を示すなど、今後の動向が注目されます。

Avanti Yasunori

【関連記事】

上半期の新車販売ランキングTOP10はこうなっている!
http://clicccar.com/2016/07/11/384646/

地震による減産から復調!トヨタの5月国内生産が12.4%増
http://clicccar.com/2016/06/30/382526/

5月国内新車販売、登録車は6.6%増も軽自動車14.3%減!
http://clicccar.com/2016/06/06/376334/

トヨタ自動車の4月生産、地震の影響で国内生産18.8%減!
http://clicccar.com/2016/06/03/376246/

トヨタのHVモデル世界販売、年内にも1,000万台到達か?
http://clicccar.com/2016/05/31/373471/

【WEC第5戦メキシコ】トヨタ6号車が3位に入賞! ドライバーズ選手権も2位に浮上!!

9月3日(土)、FIA世界耐久選手権(WEC) 第5戦・メキシコ6時間レースが開催されました。

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25年振りの開催となったエルマノス・ロドリゲス・サーキットは、メキシコシティの中心地から車で20分程度の距離にあり、メキシコシティ国際空港近くの市立公園内にあります。

この一帯にはスポーツ施設が集まっており、サーキットの最終コーナー内側にはフォロ・ソルという野球場があったのですが、2015年の改修で野球場のスタンドを観客席として再利用するなど、なんとも個性的なサーキットです。

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ポールポジションを獲得したアウディ8号車と3番手スタートのアウディ7号車が、スタートでワン・ツー体制に。ポルシェの2台がすぐ後ろに続き接近戦を展開しますが、39周目にトップのアウディ8号車がLMP2クラスの接触を避けるためコースオフ。その隙を突いて、2番手を走行していたポルシェ1号車がトップの座を奪います。

1周が4.304kmでWECの行われるサーキットでは1周が最も短く、LMP1-H車両にとればトラフィックが大きな問題になり、通常とは異なるハプニングも発生しました。

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レースが半分を過ぎた頃、雨が降り始め、お客さんも大慌て! 急いでレインコートを身に着けている様子が映っていましたね。

各クラスのマシンがピットに向かいレインタイヤに交換するなか、アウディ8号車はインターミディエイトタイヤを選択しましたが、その直後に激しいクラッシュ……。マシントラブルに起因するクラッシュで、修復に30分以上を要したため表彰台争いからは完全に脱落。最終的に27位でレースを終えました。

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2番手を走行していたポルシェ2号車がLMP2クラスのマシンに追突され、破損したリアカウルを修復するため緊急ピットイン。

これによりトヨタ6号車が接近し、ステファン・サラザン選手(トヨタ6号車)がオーバーテイクを決め3位になります。その後も6号車のペースは良好で、レース残り20分のところで、2位を走行していた7号車のアウディに接近するもそのまま3位でフィニッシュとなりました。

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好調に見えるトヨタ6号車ですが、実は厳しい週末のスタートだったのです。

木曜日の午前中に行われたテスト走行中に事故に遭ったせいでその後に行われた2度の練習走行に出走できず、レースに向けてのロングランテストを行うことができませんでした。

この苦境を乗り越え、見事に3位表彰台を獲得するなんてかっこよすぎる!

この結果、トヨタ6号車の3人のドライバー、ステファン・サラザン選手、マイク・コンウェイ選手、小林可夢偉選手は2016年シーズンのドライバーズ選手権で2位に浮上しました!!

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一方、トヨタ5号車はアンソニー・デビットソン選手が8月中旬にフランスのマニクールで行われたプライベートテストでクラッシュ。助骨負傷でレース欠場となり、セバスチャン・ブエミ選手と中嶋一貴選手のふたりでレースに挑むことになりました。

中嶋選手がドライブ中、パワートレーンの電気系に問題が生じ、修理のためにマシンはピット・ガレージへ持ち込まれてしまいます。懸命の修復が試みられましたが、時間内の完了は困難と判断され、悔しいリタイアとなってしまいました(涙)。

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コースレイアウトや天候など、全ての要素が合わさって波乱のレースとなりましたが、見事1位を獲得したのは5番手スタートのポルシェ1号車でした。

前戦に引き続き、2戦連続優勝となったポルシェ1号車ですが荒れたレースの中でしっかりと1位を獲得するところは、さすが昨年のドライバーズチャンピオン! チームワークばっちりです。

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次戦のWEC(9月17日)はアメリカ・テキサスのオースティンに移動し、COTA(Circuit Of The Americas)で開催されます。またしてもポルシェが優勝するのか、それとも他のチームが優勝するのか、そろそろトヨタの優勝も見たいところです!

■LMP1-Hクラス
順位/No./チーム/車名/タイム差
1/#1/ポルシェチーム/Porsche 919 Hybrid
2/#7/アウディ スポーツ チームヨースト/Audi R18/1’01.442
3/#6/Toyota Gazoo Racing/Toyota TS050-Hybrid/1’09.709
4/#2/ポルシェチーム/Porsche 919 Hybrid/1’30.004

■LMP2クラス
順位/No./チーム/車名
1/#43/スポーツ by モーランド/Ligier JS P2
2/#36/シグナテック アルピーヌ/Alpine A460
3/#31/エクストリーム スピード モータースポーツ/Ligier JS P2

■LM-GTE Proクラス
順位/No./チーム/車名
1/#97/アストンマーチン・レーシング/Aston Martin Vantage V8
2/#51/AFコルセ/Ferrari488 GTE
3/#95/アストンマーチン・レーシング/Aston Martin Vantage V8

■LM-GTE Amクラス
順位/No./チーム/車名
1/#88/アブダビ-プロトン・レーシング/Porsche911RSR
2/#83/AFコルセ/Ferrari458 Italia
3/#78/KCMG/Porsche911RSR

(yuri)

新型「セレナ」のキャップレス給油口のサプライヤーはトヨタ系部品会社だった!

トヨタ系の自動車部品大手・豊田合成は、同社製の「キャップレス給油口」が日産の新型「セレナ」に採用されたと発表しました。

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「キャップレス給油口」は、日本国内で生産・販売される車種として初めて新型「セレナ」に採用されたもので、セルフ式が増えているGSでの給油時に燃料キャップの開閉操作が不要になります。

新型「セレナ」の「キャップレス給油口」は、給油キャップに触れずに済む、給油キャップの閉め忘れをなくすなど、自動車の利便性の向上に貢献する新装備として注目されています。

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同時に、その「キャップレス給油口」のサプライヤーがライバルのトヨタ系部品会社の豊田合成であることが今回の発表で明らかになったわけで、系列の壁を越えた新装備の部品供給が業界で話題になりそうです。

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自動車部品の供給に関しては従来から系列外からの取引が行われていましたが、外観からは分からない機能部品が主で、今回の「キャップレス給油口」のようにユーザーの目に触れる部品、しかも話題になる国産車で初めての新装備に系列外の部品が採用されるのは稀な出来事です。

豊田合成では「キャップレス給油口」とともに、給油口とタンクをつなぐ燃料配管である「樹脂フューエルフィラーパイプ」も軽量化した同社の製品が新型「セレナ」に採用されており、従来の燃料キャップと金属製配管の組み合わせと比べて約40%の軽量化を達成。車両の燃費性能を向上させる効果があるとしています。

豊田合成は「キャップレス給油口」と「樹脂フューエルフィラーパイプ」をトヨタ系だけに限らず、全メーカーに拡販することを狙っているようで、今後「キャップレス給油口」と「樹脂フューエルフィラーパイプ」がトヨタ系を含めた他のメーカーにどれだけ広がるかが注目されます。

(山内 博・画像:豊田合成、日産自動車)

トヨタ「ピクシス・ジョイ」が登場。ダイハツ・キャストのOEM軽自動車

トヨタからも軽自動車が販売されているのをご存じでしょうか。

もちろん、完全子会社化されたダイハツからOEM供給されているもので、2016年8月31日、新たにダイハツ・キャストのトヨタ版であるピクシス・ジョイが加わりました。

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トヨタの軽自動車には、ピクシスの名が与えられていて、ピクシス・スペースはムーヴ コンテ、ピクシス・メガはダイハツ・ウェイクなどとなっています。トヨタの軽自動車はシリーズ合計で、月2000台〜2500台前後(2016年)を販売。

「トヨタ」ブランドの日本での販売台数(登録ベース)は乗用車だけで約10万〜13万台規模となっていますので、その割合は低めではあるものの軽自動車もラインナップしているという意義はありそうです。

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さて、新たにダイハツからOEM供給されるピクシス・ジョイは、キャスト同様に3タイプのボディバリエーションを用意。

キャスト・アクティバのOEM版である「ピクシス・ジョイC」は、樹脂のガーニッシュ(フロント/リヤ)や大径タイヤ(165/60R15タイヤ)などを採用することで、クロスオーバー風のエクステリアが与えられています。見た目だけでなく、最低地上高を180mm(ピクシス・ジョイF/ピクシス・ジョイS比+30mm)とすることにより、雪道や山道での走破性を確保。

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キャスト・スタイルのOEM版である「ピクシス・ジョイF」は、前後バンパーモールやサイドロッカーモールなどにメッキ加飾を施すことで、上質な外観としています。内装では、シート表皮に滑らかな触り心地のスエード調フルファブリックを採用するなど、外観同様の上質な雰囲気にまとめられています。

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「ピクシス・ジョイS」は、キャスト・スポーツのOEM仕様。前後バンパーなどの専用エアロパーツに加えて、内・外装に赤色のアクセントを施すことで、スポーティさを強調した外観が特徴。さらに、スポーティサスペンション(2WD車)をはじめ、MOMO製革巻ステアリングホイール(7速マニュアルモード/パドルシフト付)を採用することでスポーティな走りを演出しています。

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価格帯はピクシス・ジョイCが122万400円〜151万7400円、ピクシス・ジョイFが122万400円〜151万7400円、ピクシス・ジョイSが162万円となっています。

(塚田勝弘)

「タフでよく走る」トヨタ・プロボックス/サクシードが一部改良で得た新たな強みとは?

「はたらくバン」の代表格といえば、トヨタ・ハイエースや日産NV350キャラバンがありますが、背の低いワゴンタイプではトヨタ・プロボックス/サクシードの人気が不動のようです。

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2016年8月30日、トヨタ・プロボックス/サクシードが一部改良を受け、「Toyota Safety Sense C」を標準装備しました。

トヨタによると、2016年8月現在においてコマーシャルバン(4ナンバーを付けた2BOXタイプの商用車。除く軽自動車)として初搭載となる衝突回避支援型プリクラッシュセーフティをはじめ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームをセットにした衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」の組み合わせとなっています。

同パッケージは、レーザーレーダーと単眼カメラの組み合わせで高い認識性能と信頼性を両立し、多面的な安全運転支援を可能としているのが特徴。

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ほかにも、シフト操作時における急発進を抑制し、衝突時の被害軽減に寄与する「ドライブスタートコントロール」や、先行車を検知し、信号待ちなどで先行車が発進したことに気づかず停止し続けた際に、ブザーとディスプレイ表示でドライバーに知らせる先行車発進告知機能も標準で用意されています。

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また、1.5Lの2WD車にアイドリングストップ機能(Stop & Start System)を標準装備することで19.6km/L のJC08モード走行燃費を実現し、「平成27年度燃費基準+20%」を達成。「平成17年排出ガス基準75%低減レベル」の認定とあわせ、「エコカー減税」の減税率も拡大されています。

ほかにも、コンライト(オートライト)やイルミネーテッドエントリーシステムを全車標準装備することで使い勝手を向上。

20160830_02_04_s価格帯は、1.3Lと1.5Lガソリンを設定するプロボックスが138万240円〜186万840円、1.5Lガソリンのみのサクシードが155万6280円〜186万840円。両車ともにトランスミッションはCVTのみで、駆動方式は2WD、4WDの両方とも用意されています。

(塚田勝弘)

トヨタ・クラウンの特別仕様車に装備された「レイヤーウッドステアリング」とは?

2016年8月29日に一部改良を受けたトヨタ・クラウン。トヨタ店創立70周年を記念した特別仕様車も設定されています。

アスリートとマジェスタは「J-FRONTIER」という車名で、日本市場にこだわったクラウンらしく、日本のもの作りの技術が採用されているのがトピックス。

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代表格の「レイヤーウッドステアリング(本木目)」は、2色のメイプル木材プレートを重ね合わせ、特殊技術でステアリング形状に曲げた後に、職人による削りだしと塗装と磨き込みで、滑らかな肌触りとともに美しい色合いを引き出すという技術だそうです。

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ほかにも、「ウルトラスウェード×本革シート表皮(アスリート向け)」、「プレミアムナッパ本革シート表皮(マジェスタ向け)」という特別仕様車ならではの豪華なシート表皮もそれぞれに用意。

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価格帯は、アスリート系の「J-FRONTIER」が475万7400円〜541万6200円。マジェスタ系の「J-FRONTIER」が673万円9200円〜714万9600円となっています。

(塚田勝弘)

【関連記事】

「Toyota Safety Sense P」を全車標準装備!トヨタ・クラウンが一部改良を実施
http://clicccar.com/2016/08/30/395934/

「Toyota Safety Sense P」を全車標準装備!トヨタ・クラウンが一部改良を実施

2015年10月にマイナーチェンジを受けたトヨタ・クラウンは、車車間通信と路車間通信を使った「ITS Connect」を世界で初めて搭載しましたが、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」は装備されていませんでした。

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2016年8月29日に受けた一部改良において、ロイヤル、アスリート、マジェスタ各モデルに、待望の「Toyota Safety Sense P」を全車標準装備しました。

「Toyota Safety Sense P」は、ミリ波レーダーと単眼カメラを搭載し、車両に加えて歩行者も検知する「歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ」、「レーンディパーチャーアラート(ステアリング制御付)」、「オートマチックハイビーム」、「レーダークルーズコントロール(ブレーキ制御付/全車速追従機能付)」の4つの先進安全機能を組み合わせた安全装備。

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価格は、「ロイヤル」シリーズの2.5Lガソリンが381万2400円〜545万9400円、2.5Lのハイブリッドが439万5600円〜598万8600円。

「アスリート」系は、2.0Lターボが396万3600円〜541万800円、2.5Lガソリンが409万3200円〜554万5800円、3.5Lガソリンが532万4400円〜618万3000円。2.5Lのハイブリッドが439万5600円〜606万4200円。

「マジェスタ」は3.5Lハイブリッドの642万6000円〜698万7600円。2.5Lハイブリッドが657万7200円となっています。※写真はすべて特別仕様車の「J-FRONTIER」です。

(塚田勝弘)

ランドクルーザーとプラドに本物感を追求した特別仕様車「G-FRONTIER」を設定

2016年8月29日、トヨタを代表する本格派SUVランドクルーザー、そして弟分のプラドに「G-FRONTIER」が設定されました。

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同モデルは、クラウンとともにトヨタ店創立70周年を記念して用意された特別仕様車。

トヨタ店は1946年に設立されたトヨタの販売店で最も歴史あるチャネルで「日本の道に日本のクルマを走らせたい」というトヨタの想いとともに戦後から日本の自動車販売を牽引してきました。

「TOYOTA」ブランドにおける高級車を取り扱うチャネルとして、クラウンやランドクルーザーなどの看板モデルをラインナップするなど、トヨタの販売チャネルを代表する存在となっています。

さて、ランドクルーザーとランドクルーザープラドに設定された特別仕様車の「G-FRONTIER」は、世界中のタフな道路環境下で圧倒的な支持を集めるなど、グローバルで活躍するランドクルーザーシリーズに、本物感や限定感、特別感を付与したデザイン、装備が採用されています。

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なお、車名の「G-FRONTIER」は、トヨタ店のブランドイメージ「フロンティアへ人を、地域を、もっと笑顔に」から命名され、「G」はランドクルーザーシリーズがグローバルで活躍するクルマということから「Global」の頭文字から取られています。

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ランドクルーザー「G-FRONTIER」に用意される装備は、「プレミアムナッパ本革シート」、専用ルーフレール(クロームメッキ+シルバー塗装)、285/50R20タイヤ+20×8 1/2Jアルミホイール(ブラック塗装+切削光輝)でボディカラーはブラックほか8色を展開。内装色はブラックのみ。

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上の写真の「プレミアムナッパ本革シート」は、キズの少ない良質の原皮を使用し、塗装の膜を薄くして丁寧になめすことにより、皮本来の柔軟性、風合いを引出しているのが特徴。

さらに、キルティング加工の後にパーフォレーション加工を施すことで、美しい表皮が表現できるそう。

プラドの「G-FRONTIER」には、下の写真の本革シート表皮(ステッチ付、レッドウッド)をはじめ、265/60R18タイヤ+18×7 1/2Jアルミホイール(スーパークロームメタリック塗装)、専用ツートーンルーフレール(シルバー×ブラック)が用意されています。

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ボディカラーは、特別設定色の「ヴィンテージブラウンパールクリスタルシャイン」など全6色を設定。価格は4.6LガソリンのランドクルーザーZX「G-FRONTIER」が723万6000円、ランドクルーザープラド「TX Lパッケージ・G-FRONTIER」の2.7Lガソリンが403万7040円、2.8Lディーゼルが477万5760円となっています。

(塚田勝弘)

新型プリウスPHVが現行プリウスよりも全長が105mm長いワケ

新型プリウスPHVは、現行プリウスよりも全長が105mm延ばされ、専用のフロントマスク、バックドアが用意されています。

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上質な内・外装と洗練された走りがテーマですから全長の延長も理解できます。しかし、全長が延ばされたのは何よりも「専用デザインを付加したいから」ではありません。むしろ、ほかの理由により延長することになった、というのが真相のようです。

トヨタ自動車 MSデザイン部 第2デザイン室長の児玉修作氏にうかがうと、新型プリウスPHV開発の途中にEV走行距離の見直しの議論が起こり、結果60kmというターゲット距離の延長が決定。

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これにより、PHVの開発が1年間休止となり(デザインやパッケージングなど。電池などの分野は開発を続行)、その後、新しいパッケージではリヤオーバーハングが80mm延長されました。

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EVによる航続可能距離60kmを実現するため、駆動用バッテリー(リチウムイオン)の強化に対応する新しいパッケージをもらった時に、プリウスとプリウスPHVのデザイン面での差別化がより決定付けられたそう。

児玉氏が試作車に試乗して「圧倒的なEVパワーと、重量が重いこともあって路面に吸いつくような走り」を実感し、この感覚をユーザーの方にも伝えたいと、外観は「水平基調で前後に伸びやかな意匠」とされています。

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さらに、現行プリウスPHVは、先代プリウスとの見かけ上の差も少ないという声も上がっていたそうで、新型プリウスPHVが素のプリウスよりもアグレッシブなデザインになった理由のひとつになっているとのこと。

リヤオーバーハングが80mm延長されたことで、全体の重量が増え、フロントの衝突要件と意匠のクオリティ向上を目的としてフロントも25mm延長。

それらの結果、現行プリウスから105mmの全長の延長になっています。PHVの大きな魅力であるEV航続距離の見直しが、ボディサイズや外観デザインの変更にも及んだことになります。

(文/塚田勝弘 写真/前田惠介)

プリウスPHV発売延期の原因?噂のパーツをトヨタが公開!

先頃、新型「プリウスPHV」の国内発売時期を当初予定の今秋から、今冬に延期すると発表したトヨタ自動車。

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9月に受注開始、10月26日頃に発売されると予想されていましたが、発売延期の理由について「より良いクルマを着実にお届けするため」として、その後も具体的な理由は明らかにしていません。

一部では、新採用したCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製バックドアの量産品質が安定しないことが発売延期の理由との噂も流れています。

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そうしたなか、同社は袖ヶ浦フォレストレースウェイで開催した「プリウスPHV」の国内試乗会の様子を公開しました。

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公開情報の中で最も注目されるのは、同車の発売延期の理由と噂される、軽量化目的で採用した樹脂製バックドアの構造がわかる画像。

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バックドアインナー(内板)の複雑極まる構造やCFRP特有のカーボン柄が窺えます。

これほどまでに大きな一枚物の樹脂パネルを成形するには、成型機の規模はもちろんのこと、製品形状を安定させるための成形条件設定の難しさが伝わってきます。

以前にトヨタ自動車の元町工場で「86GRMN」のCFRP製フードインナーの生産工程を視察した際にも感じましたが、大量生産に向いている構造とは言い難いのも事実。

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トヨタ自動車では今冬の「プリウスPHV」国内発売に向けて、CFRP製バックドアの安定生産に心血を注いでいる様子が目に浮かぶようですが、是非とも車体の軽量化実現に向けた果敢なチャレンジを成功させて欲しいものです。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

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フォークリフトも燃料電池の時代、日本初の燃料電池フォークリフトが今秋に販売へ

豊田自動織機は、日本初の2.5トン積 燃料電池フォークリフト(FCフォークリフト)をトヨタL&Fカンパニーを通じて今秋から販売開始すると発表しました。

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FCフォークリフトは、稼動時にCO2・NOxを排出しない環境性能と、わずか3分程で燃料の充填が完了する利便性というメリットを持っています。

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このFCフォークリフトを開発した豊田自動織機では、これまで豊田合成・北九州工場、関西国際空港、周南市地方卸売市場で実証実験を重ね、CO2削減効果などを検証してきましたが、今回いよいよFCフォークリフトを本格的に市場投入することになります。

新発売のFCフォークリフトでは、トヨタの燃料電池自動車「MIRAI」と同じ燃料電池セルを使用し、セルの積層枚数を減らしてフォークリフト専用FCシステムを構成しています。水素タンクの圧力は35MPaで、稼働時間は8時間となっています。価格は税抜きで1,400万円です。

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私は、豊田自動織機が2014年5月の「エコ&セーフティ神戸2014」でFCフォークリフトの試作車を展示した際に取材しました。上の写真は、その際の試作車です。試作車の床下に配置されているFCスタックの大きさは弁当箱を大きくした程度の大きさで、予想外のコンパクトさに驚いた記憶があります。

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展示された試作車と今回の市販車の違いは、外部給電の電圧がシステム電圧の48Vから、AC100V(1kW×15時間)に変更されている点で、外部給電の使い勝手を考慮して変更されたものと思われます。

(山内 博・画像:豊田自動織機)

佐藤健のナレーションがかっこいい!TOYOTA GAZOO Racing「ル・マン2016ドキュメントムービー」を公開!!

2016年WEC(世界耐久選手権)第3戦ル・マン24時間レースを振り返る「ル・マン2016ドキュメントムービー」が、TOYOTA GAZOO Racingのオフィシャルサイト内「ル・マン 2016 特別ハイライトページ」で公開されています。

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世界3大レースの1つであり、世界一過酷とも言われるル・マン24時間レース。

豪雨という荒れたコンディションでスタートしましたが、23時間以上が経過した時点で中嶋一貴選手がドライブするトヨタTS050ハイブリッド(5号車)がトップを走行! トヨタのル・マン初優勝を誰もが信じていた残り3分というところでマシンがホームストレート上でストップしてしまい、優勝を逃してしまうという衝撃の展開となってしまいました……。

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ドキュメントムービーでは、残り3分で達成 することができなかった トヨタの悲願「ル・マンでの勝利」に対する想いとともに、ル・マン24時間レースのハイライトを振り返ることができます。

そうそう、映像はもちろんかっこいいのですが、ナレーションも素敵なんです! この声どこかで聞いた事があるなと思ったら、人気俳優の佐藤健さんがナレーションを担当していました。

あの時の言葉にできない思いが蘇ってきますが、トヨタがすでに来年のル・マン24時間レースへ進み始めていることが感じられる素晴らしい映像でしたよ。

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またサイト内ではドキュメントムービーの他にも、中嶋一貴選手(トヨタ5号車)、小林可夢偉選手(トヨタ6号車)、レーシングハイブリッド・プロジェクトリーダーの村田久武 氏(モータースポーツユニット開発部長) の3名によるインタビューテキストも公開されています。

それぞれの視点で今年 のル・マン 24 時間レースを振り返り、「ル・マンでの勝利」や WEC を通じたクルマづくりにかける想いについて語っているので、こちらもお見逃しなく!

(yuri)

新型エスティマをエレガントに演出するモデリスタ仕様

トヨタモデリスタインターナショナルからマイナーチェンジを受けたエスティマ用エアロパーツがリリースされています。トヨタ店やカローラ店などのディーラーで購入できるパーツは、メーカー系列らしく高い信頼性を確保。

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また、モデリスタはドレスアップ系パーツだけでなく、ハイエースなどを中心に車中泊向けのアイテムも展開しています。

6月にマイナーチェンジを受けた新型エスティマのモデリスタ仕様は「スポーティ&エレガント」をコンセプトに掲げ、先進性とプレミアム感を付与するアイテムをラインアップ。トヨタ店、トヨタカローラ店及びトヨタモデリスタ店ですでに発売されています。

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写真のコンプリートカーには、フロントスポイラー、リヤスカートからなる「MODELLISTAエアロキット(10万3680円)」をはじめ、フロントグリルカバー(5万1840円)、ルーフガーニッシュ(4万7520円)を装備。

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ほかにも、19インチアルミホイール&タイヤセット(ロックナット付/31万8600円)、WALDマフラーカッター(2万9160円)、LEDライセンスランプ(8640円)、LEDルームランプセット(面発光タイプ/4万8600円)などを用意。

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先述した車中泊向けパーツとして、同デモカーにはエアスリープマット(2万1600円)も車載されていて、快適な寝心地も確認できました。

デモカーそのままのコンプリートカーに仕上げるのも良し、予算に応じて少しずつドレスアップするも良し。ほかにも新型エスティマ向けのパーツが用意されていますので、気になる方はホームページをチェックしてください。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

【関連リンク】

トヨタモデリスタインターナショナル(新型エスティマ)
http://www.modellista.co.jp/product/estima/index.html

タイでキャッチされた「なんだかおかしい」覆面テスト車。なんと意外にも○○○車だった

一体なんなのでしょうか、このクルマは?
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トムヤムクンとドリアンの香りが漂うタイの高速道路で撮影されたこの写真。見るからに怪しく、覆面テストカーだということは一目瞭然です。

しかしなんだかおかしい。まず異様に背が高くてプロポーションがおかしい。ガラスエリアが異様に広くておかしい。まるで(チョップドルーフとは逆に)天井を高くしたような雰囲気がおかしい。スライドドアだけど、いわゆるミニバンではなさそうなパッケージングもおかしい。

怪しすぎるんです、このクルマ。

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このおかしいことだらけのクルマの正体はいったい何なのだ?

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この不思議でおかしなプロポーションが実は大きなヒント。なんと、意外なことに日本の自動車メーカーのテストカーでした。何を隠そう、トヨタの開発車両なのです。

正体はこれ。次世代タクシーです。

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2015年の東京モーターショーでもコンセプトモデルとして公開された「次世代タクシー」は、2017年度内に発売を予定し鋭意開発中。

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低いフロアや大開口スライドドアによる優れた乗降性と、車椅子乗車まで考慮した広い室内で「みんなにやさしいタクシー」を目指して設計されています。

2020年の東京オリンピックの際には、このタクシーが東京にたくさん走り回ることになるんでしょうね。

パワートレインはLPGハイブリッドシステムを搭載するとアナウンスされています。

しかしモヤモヤするのは、どうしてこのタクシーがタイの高速道路でテストしていたのかということ。確かにタイは左側通行右ハンドルなので日本の交通環境と同じですが、だからと言ってタイの道を走っていた理由にはならないと思います。

高温多湿の環境でLPGハイブリッドシステムの長期テストをしているんでしょうか? 確かにタイではLPガスが簡単に手に入りますが。

もしくは、タイでもこのタクシーを発売するということなんでしょうかね。

(編集部)

新型エスティマのTRDパーツは「エレガント・スポーツ・ツアラー」がテーマ

「TRD」ブランドでモータースポーツやカスタマイズパーツを揃えているトヨタテクノクラフト。2016年6月にフェイスリフトを受けた新型エスティマを架装するTRDパーツもリリースされています。

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開発テーマは「ELEGANT SPORT TOURER(エレガント・スポーツ・ツアラー)」。

シンプルでありながら空力性能の高さを高めたエアロパーツをはじめ、新開発のスポルティーボサスペンションセット、メンバーブレースセットなど、メーカーワークスにふさわしいスポーツカスタマイズパーツとしています。

エアロパーツは、LED付フロントスポイラーをはじめ、LEDなしのフロントスポイラー、ディフューザー形状のリヤバンパースポイラー、フロントグリル上に配置されるフロントバンパーガーニッシュを用意。

機能パーツは、ハイレスポンスマフラーVer.S、18インチアルミホイール「TRD TF6」&ナットセット(ほかにも19インチも設定)、TRDスポルティーボサスペンションセット、パフォーマンスダンパーなどを揃えています。

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短時間ではあるものの試乗したところ、乗り味は確かに引き締まっていますが、メニューからすると思ったよりもハードではなく、メーカーワークスらしい信頼感のある走りを堪能できそうです。

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そのほかにも、ウィンカーバルブセット、赤いロゴ入りのプッシュスタートスイッチ、本革巻シフトノブ(左右非対称/球体)など数多く展開されています。

価格は一例として、LED付エアロパーツセット(塗装済が税抜き12万5000円〜)、LED付フロントスポイラー(塗装済みが9万円〜)などとなっています。詳しくは公式サイトを参照してください。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

【関連サイト】

TRD エスティマ
http://www.trdparts.jp/estima/index.html

最新エスティマの走りをチェック。ホンダ・オデッセイと比較すると…

2016年6月にマイナーチェンジを受けたトヨタ・エスティマは、「デザイン」を最優先に掲げているため、パワートレーンの変更はありません。

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しかし、10年選手となっている現行エスティマだけに、足まわりを中心に変更を加えることで上質な乗り味を追求したとしています。

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変更箇所は少ないながらも可能な範囲で手が入れられたそうで、左右のサイドメンバーをつなぐフロントパフォーマンスダンパーを上級グレードに用意(AERAS PREMIUM-G、AERAS PREMIUM、AERAS PREMIUMサイドリフトアップシート装着車に標準、AERAS SMARTにオプション設定)。

ヤマハ製フロントパフォーマンスダンパーにより、剛性アップ、ボディな微少な振動を減衰することが可能となったそう。

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また、最近のトヨタ車ではお馴染みのエアロスタビライジングフィンをリヤコンビネーションランプに施すことで、空力性能を向上。こちらは、乱流を起こして空力でボディを左右からしっかりと抑えるのが狙いです。効果は分かる人なら40km/hくらいから察知できるそうですが、80km/h以上の中・高速域で顕著になります。

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また、サスペンションは、パフォーマンスダンパーやエアロスタビライジングフィンの装着を前提にチューニングされているとのこと。

バネ定数の変更、ダンパーの摩擦抵抗などが盛り込まれ、初期の動き出しをスムーズにしているほか、減衰力も新しいバルブの採用により操縦安定性と乗り心地の両立が図られています。

マイナーチェンジによりエスティマが目指した走りは、より乗り心地を良くして、その上でもバネ上のボディの動きを抑制するという仕上がりを目指しているそうです。

試乗時間や試乗ステージは限られていたものの、実際の走りもマイナーチェンジ前よりも洗練されている印象を受けますし、狙ったラインをトレースしやすいなど、ハンドリング面の向上も実感できます。

しかし、2013年に登場した現行のホンダ・オデッセイと比べると、デビュー年月の差は埋めがたいものがあります。とくにフロアや足まわりからの微振動を抑える巧みさや、滑らかに動くサスペンションはオデッセイの方が上。

さらに、現行オデッセイは現在のミニバンの中でもトップクラスといえる上質な乗り心地を得ているだけに、エスティマの基本設計の古さは、すべては隠しきれないというところでしょうか。

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それでも先述したように、マイナーチェンジ前と比べると洗練された走りを得ているのは間違いなく、今回は「アエラス」系のみとなっていますが、乗り心地の面で大きな不満を抱くことはないでしょう。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

エスティマが採用するミニバン世界初の「UVベールPremium Privashield」とは?

最近は「日傘男子」もいるそうですから、とくに女性が気にするものとは言えなくなっていますが、夏を中心とした紫外線対策は「日焼け」を避けるため。

ですが、車内でジリジリとした暑さに直結するのは、紫外線(UV)ではなく赤外線(IR)というのをご存じでしょうか?

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カーフィルム業界ではもちろん常識になっていて、IRをカットするタイプが市販化され、施行する業者もいくつもあります。

最近では、ウィンドウガラスでもUV、IRをカットするタイプが出ています。ホンダがN-BOXやN-WGNに採用したAGC旭硝子製のガラスがそれ。

マイナーチェンジを受けたトヨタ・エスティマも同社の「UVベールPremium Privashield」が装備されています。

ミニバンではエスティマが世界初で、全席(三角窓をのぞく)約99%UVカット実現するのが特徴。なお、エスティマで7車種目の採用になるそうです。

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この「UVベールPremium Privashield」は2015年11月に発表され、同時点で自動車用として全方位からのUVカット約99%を達成し、世界初となっています。しかも、フロントスクリーンをのぞいて、単板ガラスで実現しているのも世界初。

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なお、IRを99%カットするのは家庭用、車載用を含めて困難ですが、「UVベールPremium Privashield」はIRも従来よりもカットすることが可能になっています。

AGC旭化成によると、IRカット効果については、後部座席に座った人の体温をサーモグラフィーで測定したところ、従来のプライバシーガラスに比べて「UVベールPremium Privashield」は、頬の温度でマイナス1.7°C、頭の温度でマイナス2.4°Cの温度上昇の抑制効果が得られているそうです。

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なお、エスティマでは、上級グレードの2モデル「AERAS(アエラス)Premium-G」、「AERAS SMART」に採用されています。

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UVチェックカードにUV-LEDを当ててその差を計測してみました。「UVベールPremium Privashield」と従来のプライバシーガラス、そして「UVベールPremium Privashield」とノーマルガラスとの2つで比べて見ました。写真でも分かるように、両方ともに紫外線レベルが大きく変わっているのが確認できました。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

エスティマの塗装方法はどこが違う? ミニバン初の2トーンカラーに採用された新手法

スズキ・アルトはバックドアをボディカラーと異なる色としていますが、主にルーフをボディカラーと塗り分ける2トーンカラーが流行しています。

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2016年6月にマイナーチェンジを受けたトヨタ・エスティマは、カラーも含めたデザインの変更が主眼で、ミニバン初の2トーン仕様を設定。こちらもデザイン部門からの提案だったそう。

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ミニバン、しかもエスティマはサイズが大きいだけに、工場でのマスキングや塗装が大変なのがうかがえます。しかもよく見るとルーフだけでなく、ピラーもすべて塗装されています。ドアミラーもブラック。なお、アルミホイールもブラックをあしらってコーディネイトされています。

通常、2トーンルーフはルーフ下などをマスキングし、色を変えるルーフなどを再塗装する手法が採用されています。そのため、ルーフなど塗り替えた部分はボディカラーと異なる色になっていますが、ドアの隙間やボンネット内などは元のカラー(ボディカラーと同じ)になってしまいます。

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一方のエスティマの2トーンカラーは「まず外側をマスキングしてから」ボディカラーを塗装し(写真の場合は「レッドマイカメタリック」)、その後ブラックで塗装するため、ルーフやピラーなどはもちろん、ドアを開ければ分かるように、室内側もすべてブラックになっています。

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先述したような従来の方法だと、ドアの隙間やボンネットを開けると違う色(元の色)が出てきてしまい質感は損なわれるという欠点がありました。

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そこで発想を逆転。工場と一体となって開発された今回の手法により欠点を克服したそうです。

エスティマのルーフカラーは、ブラックのみとなりますが、7月上旬の取材時点で1日に6台くらいしか生産できないという貴重な2トーンカラー。5万円高という価格設定は、工程を考えると「買い」といえそうです。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

トヨタ新型エスティマ、フェイスリフトでミニバン初のツートーンカラー、Safety Sense Cも採用

「強みはデザイン」という分析から、2016年6月のマイナーチェンジでは顔つきを一新し、伸びやかなサイドビューを強調したトヨタ・エスティマ。

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メインテーマであるフェイスリフトは、バンパー、ラジエーターグリル、フェンダー、エンジンフードの変更という大がかりなもので、大開口のアンダーグリルと張り出し感を強調したバンパーコーナーの形状が大きな特徴となっています。

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伸びやかなサイドビューもエスティマの魅力で、さらに強調すべくフロントノーズの突き出し感を演出することで印象的な佇まいとしています。

リヤは、赤基調のリヤコンビネーションランプを採用し、LEDライン発光ストップランプ、面発光テールランプの組み合わせにより先進性を主張。また、ミニバン初のブラックルーフと組み合わせたツートーンカラーを設定しているのも見逃せません。

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内装もデビューから10年経ったことで「プラスチッキー」という声に応えて、合成皮革を使った柔らかめの素材のインパネにして、メーターパネルを一新。新デザインのオプティトロンメーターには、4.2インチカラーTFTのマルチインフォメーションディスプレイが採用されています。

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さらに、大型ナビと一体化されたタブレット端末を想起させるセンタークラスターに静電式スイッチを配置することで、先進性を感じさせるインパネまわりとしているのも特徴。

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内装色では、ピラーと天井を含めてブラックで統一し、グレード別にシートカラーを用意することによりスタイリッシュな空間に仕立てられています。

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装備面での注目点は、待望といえる「Toyota Safety Sense C」の全車標準装備化でしょう。より高度な「Toyota Safety Sense P」の採用は、フルモデルチェンジ並の大幅な変更が欠かせないですが、マイナーチェンジで打てる手はしっかりと打たれているようです。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

これがエスティマ最終モデル? フルモデルチェンジせずやっと実現したマイナーチェンジのワケ

2006年に登場した3代目の現行エスティマは、すでに10年選手になっています。

フルモデルチェンジへの期待も高まりますが、トヨタ自動車の新体制移行で生まれた「CV Company」のCV製品企画 プロフェッショナル・パートナーの堀 淳一氏によると、2016年6月に受けたマイナーチェンジはようやく実現した企画だったそうです。

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なお、堀氏はエスティマのマイナーチェンジをずっと担当してきたそうで、初代が10年、2代目が6年、そして現行も10年と毎回これほど息の長いモデルになるとは……と苦笑しながら語っていただきました。

フルモデルチェンジの噂があっては立ち消えとなったのは、東日本大震災の影響では?という憶測もありました。実際のところどうだったのでしょうか。

じつは、2011年の震災ではなく、2008年のリーマン・ショックの影響が大きかったそう。

「大きなクルマから小さなクルマへのシフト」という流れによりエスティマも台数が減り、ミニバンもヴォクシー/ノアなどへのダウンサイジングが進んだことでフルモデルチェンジの機会を逃したというのが大きな流れとのこと。

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本来なら2012年にモデルチェンジをする計画を立てていたというエスティマは、開発自体も厳しい状況で、全体のスケジュールを延ばすという決断になったそうです。

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需要がヴォクシー/ノアのような箱型ミニバンにシフトし、日産がプレサージュをやめるなど、ライバルがホンダ・オデッセイくらいとスタイリッシュ系の大型ミニバン市場は縮小しています。

そんな中、エスティマはモデル末期といわれ続けていても「何で何もしないの?」という声もあり、マイナーチェンジがようやく実現。

じつは、堀氏も2012年のマイナーチェンジが最後になると思ったそうですが、エスティマは根強い人気があり、2015年になっても月1500台ペースでコンスタントに売れ続けています。

なお、ハイブリッドとガソリン車の比率は、前者が25%くらい、後者が75%くらいだそう。

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市場がシュリンクしているいま、40万台くらいという既存ユーザーの買い替えを狙うために、エスティマの強みを分析。そうすると「エスティマが好き」、「デザインが好き」ということで、デザイナーが提案するものが基本的にすべて盛り込まれています。

こうなると、次期エスティマがあるか気になりますね。

お話の最後に「リーマン・ショックがなければ(新型)をやれたのに……」というつぶやきのような同氏の話があったことをお伝えしておきます。もし、次期型を粘り強く待っているなら今回のマイナーチェンジ後モデルを手にしておくのが正解かもしれません。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

進化した最新G’sスタイル ─ トヨタ「ヴォクシー/ノア G’s」 画像ギャラリー

架装工程のインライン化などにより、メーカーメイドならではの高品質と一定のコストダウンが両立できるトヨタのチューニングモデル「G’s」。

ヴィッツやアクアといったコンパクトカーから、ヴォクシー/ノアまで多彩なラインナップを誇り、現在はありませんがヴェルフィア/アルファードまで揃えたこともありました。

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第1弾として2010年にヴォクシー/ノアに設定されたG’sが現行にも追加されたことで第2世代へとスイッチ。単にとんがったチューンド仕様としているのではなく、上質さを感じさせる乗り味にも気を配るなどの変化も感じさせます。

[nextpage title=”G’s専用パーツを満載”]

低く構えた精悍な外観は、専用のフロント大型バンパー、フロントグリル、フードモールをはじめ、大型リヤバンパー、サブマフラー(サウンドチューニング)、エンブレム、スモークメッキ加飾のバックドアガーニッシュなどでアグレッシブさを増しています。

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ルーフやピラーガーニッシュをブラックとしたインテリアは、スエード調表皮と合成皮革の組み合わせの専用シートを装備。ほかにも、本革巻き3本スポークステアリング、本革巻きシフトノブにはシルバーステッチとディンプル加工が施されています。

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「G’s」仕様お約束のレッドに専用スタートスイッチ、専用オープニング画面を用意する4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ、アルミペダルなどを装備。

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足まわりは、全高が約15mmダウンとなる専用サスペンション、専用アルミホイール(エンケイ)、レッドに塗装されたキャリパーなどを装備。また、電動パワーステアリングも専用チューンされていて、スポーティなハンドリングに寄与しています。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

ヴォクシー/ノアG‘sが全高15mmダウンで得た走りとは?

2016年4月に設定された現行トヨタ・ヴォクシー/ノアのG’sバージョン。

「G’s」は「G SPORT」の略で、「G‘s」第1弾は2010年に登場したヴォクシー/ノアですから、2代目ヴォクシー/ノアG’sということになります。

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ミニバンであることを意識させない走りを目指し、全高を約15mmダウンさせる専用チューニングサスペンションの装着により、ノーマルよりも明らかに低く構えたフォルムは、専用の大型フロントバンパーなどのエアロにより迫力は十分。

ほかにも、専用剛性アップ&フロア下空力パーツにより操縦安定性が磨かれているそうですが、走りの印象は見た目どおりかなり硬派なもの。

足まわりは硬めに引き締められていて、コーナーでのロールも抑制され、路面にピタリと吸いつくような動きはミニバン離れしています。

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それだけでなく、狙ったラインを外すことなく走れるうえに、ステアリングを戻していった際のボディの揺れも抑えられていますから、慣れてくると背の高いミニバンとは思えない安定感を披露してくれます。

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そのぶん、路面の凹凸を素直に伝えるような、上下の動きで跳ねるような乗り心地になるのは仕方ないでしょう。

「上質な乗り味」を目指しているそうですが、あくまで「チューニング系モデルとして」という条件付きなのは間違いなく、ファミリーユースとして許容できるかは人により異なるとしても、メーカー純正によるミニバンとしてはなかなかハードだなという印象を受けました。

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硬めの乗り味はサスペンションだけでなく、215/45R18サイズのブリヂストン・ポテンザRE050Aによるものもあるでしょう。なお、ホイールはエンケイ製の7J×18の専用アルミホイールを装着。

それでも、ベース車のヴォクシー/ノアは乗り心地、操縦安定性のバランスに秀でていて、ライバルに対してリードしていると思わせてくれる点ですから、「G’sだからこれくらい当たり前でしょう?」と織り込み済みなら乗り心地もしなやかに感じるでしょうし、もっと攻めてもいいかも、と感じさせるかもしれません。

価格はヴォクシーZS G’s、ノアSi G’sともに311万9237円で、2.0Lガソリン車のみの設定になっています。

(文/塚田勝弘・写真/小林和久)

京都市がFCV・ミライを活用したカーシェアリング事業をスタート!

京都市は昨年、4人乗りFCV(燃料電池車)のトヨタ・ミライを3台導入しました。

KYOTO

市民を対象とした モニター制度によるFCVカーシェアリングを約1ヵ月間実施するなど、温室効果ガスの排出が無く、将来のエネルギーとして中心的な役割を担うことが期待される「水素エネルギー」の普及拡大に取り組んでいます。

そして同市は今回、水素エネルギーの更なる普及拡大に向け,「タイムズ」と共同で全国初となるFCVを活用した本格的な有料カーシェアリング事業をスタートさせました。

日祝日(振替休日含)と市内水素ステーションの休業日を除く、今年の8月10日(水)から来年の3月24日(金)までの期間に渡って実施しており、3台の車両はタイムズカーレンタル京都新幹線口店で貸し出しています。

TOYOTA_MIRAI

・貸出 9時30分〜22時/返却 8時〜22時
・返却前の水素充填は不要
・返却時に走行キロ換算料金により店舗で精算

利用予約は3ヵ月前から可能で、最長利用期間は7日間。

利用料金(消費税込)は6時間までが9,000円、12時間までが11,000円、24時間までが13,000円、追加1日ごと 11,000円、追加1時間ごと 1,500円となっています。

これから秋にかけて行楽シーズンとなるなか、紅葉の京都をクリーンエネルギーで走行するFCVで巡るのも良いかもしれません。

Avanti Yasunori

【関連リンク】

京都市:燃料電池自動車「ミライ」を活用した有料カーシェアリング事業について

京都市FCVカーシェアリング事業 | レンタカーならタイムズカーレンタル

現在の「BC戦争」はいかに?プレミオ/アリオンと日産・シルフィを比べてみると…

1960年代を中心に「BC戦争」というB(日産ブルーバード)、C(トヨタ・コロナ)の激しい販売競争がありました。

1972年生まれの私にとっては、かつてそんなことがあったのか、という逸話のひとつでしかありませんが、セダン全盛期の「隣のクルマが小さく見えます」という日産サニーのコピー(対トヨタ・カローラ)とともに記憶に残るキーワードのひとつ。

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トヨタ・プレミオ/アリオンは5ナンバーサイズ枠にこだわっていて、一方の日産シルフィは、2000年に初代ブルーバード・シルフィとしてブルーバードの名を冠していました。現在の3代目は2012年に登場し、シルフィという車名になっています。

現行シルフィが3ナンバー枠に拡大されたため、サイズの比較では若干異なるものの、実際の販売現場では互いに意識しあう関係ではないでしょうか。

プレミオは全長4595×全幅1695×全高1475mm(FF)、ホイールベースは2700mmで、最小回転半径は5.3m。

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ライバルのシルフィは、全長4675×全幅1760×全高1495mm(Sツーリング)で、ホイールベースはこちらも2700mm。最小回転半径は5.2m。

ただし、シルフィ・Sツーリングの全長は、エアロパーツ装着により長くなっていて、ほかのグレードは全長4615mmとプレミオ/アリオンよりも20mm長いだけ。

両モデルを並べると、ワイドかつ伸びやかなシルフィの存在感が上回っているように見えます。しかし、プレミオ/アリオンはマイナーチェンジにより5ナンバー枠という限られたサイズの中で最大限、質感の向上が果たされているだけあって、高級感というキーワードでは明らかに上回っている印象を受けます。

内装も質感ではプレミオ/アリオンが一歩リード。ただし、シルフィがSツーリングというスポーティなグレードであったこともあり、シンプルな仕上がりで、こちらの方が好みという方もいそう。

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走りでは、1.8L+CVTのみのシルフィに対して、プレミオ/アリオンは1.5L、1.8L、2.0Lと3種類のガソリンエンジンを用意しているのが強みでしょう。

試乗したのは2.0L(2.0G EXパッケージ)で、152ps/193Nmというスペック。動力性能は街中はもちろん、高速道路でも不足はないはずで、乗り心地の良さや素直なハンドリング性能が印象的です。プラットフォームが初代プリウスをベースとしたものと考えると上出来。

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一方のシルフィも、ロードノイズがやや高い点を除けば走りは悪くありません。とくに高速域の直進安定性の高さが光ります。また、131ps/174Nmという1.8Lエンジンは、高速道路で流れをリードすることもできるなど必要十分といえる動力性能を確保しています。

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商品力では今夏マイナーチェンジを受けたばかりで、「Toyota Safety Sense C」を標準化したプレミオ/アリオンに軍配が上がりそうですが、居住性や積載性を重視するなら荷室容量510Lを確保するシルフィが適任かもしれません(プレミオ/アリオンは491L)。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

グレード選びはどうする?ヴォクシー/ノアのエアロ仕様にも追加されたハイブリッド車

トヨタ・ヴォクシー/ノアのエアロ仕様に追加されたハイブリッド車は、重量によるエミッションへの影響を軽量化によりクリアすることで実現されています。

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なお、最新のヴォクシー/ノアには、プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームをセットにした「Toyota Safety Sense C」を設定しているほか、小さな擦り傷程度なら自己修復可能なクリア塗装の「セルフリストアリングコート」が全ボディカラーに採用されています。

さて、ヴォクシー「ZS」、ノア「Si」として設定されたエアロ仕様のハイブリッドモデル。

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外観は、ガソリン車のエアロ仕様と同様に、専用エアロバンパー(フロント大型バンパー、フロントフェンダー、リヤ大型バンパー、大型サイドマッドガード)による迫力あるデザインが魅力で、軽量化に寄与している専用の16インチ鍛造アルミホイールを装着。全長4710×全幅1730×全高1825mmと3ナンバーサイズに突入しています。

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1.8Lエンジンにモーターを組み合わせるハイブリッドシステムにより、標準ボディの5ナンバー系と同じ23.8km/Lというクラストップの燃費を実現。ただし、ガソリンタンクは標準ボディのハイブリッド車やガソリン車よりも5L減となっていますので、航続距離では差が出ています。

車両重量は、軽量化により同じハイブリッド車(標準ボディ)から同じか10kg増に抑制し、ガソリン車のエアロボディと比べても20kg増(ヴォクシーZS同士の比較)に抑えるなど、苦慮した結果の商品化であることをうかがわせます。

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室内の装備では、本革巻き3本スポークステアリング、ハイブリッド専用オプティトロンメーター、消臭機能付シート表皮などが標準装備されていますが、クルーズコントロールや快適温熱シートなどは「V」グレードのみに標準装備となっていますので、快適性重視なら「V」を選びたいところです。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

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ヴォクシー/ノアのエアロ仕様にハイブリッドを追加できた理由とは?
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レクサスの世界販売が好調。3年連続で過去最高を記録!

レクサスの上半期(1〜6月)全世界販売台数が約31.9万台(前年同期比+5%)と、3年連続で過去最高となったそうです。

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2015年後半に投入した新型「ES」、「RX」、「LX」が販売を牽引。

主要地域別の販売実績では、北米と中近東がやや伸び悩んだものの、その他の地域ではいずれも2桁台の高い伸びを示しています。

北米 約16.2万台 (前年同期比-4%減)
中国 約4.7万台 (同+26%増)
欧州 約3.6万台 (同+16%増)
日本 約2.8万台 (同+26%増)
中近東 約2.2万台 (同-1%減)
東アジア 約1.2万台 (同+19%増)

レクサスインターナショナルの澤 良宏 Executive Vice Presidentは

「今後もエモーショナルな走りと魅力的なデザイン、先進技術、匠の技を積極的に採り入れて、お客様の期待を超えるクルマづくりを継続していきたい」

としています。

Avanti Yasunori

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トヨタ自動車がミシガン大学との「人工知能」研究に2,200万ドルを投資

トヨタ自動車は今年6月、人工知能技術研究会社「TRI」の新拠点を米国ミシガン州アナーバーに開設しました。

TRI

カリフォルニア州、マサチューセッツ州に次ぐ第3の拠点となるもので、アナーバーの「TTC」(トヨタ・テクニカル・センター)の自動運転研究チーム約15名が新拠点に異動、全体の陣容は約50名程度になっている模様。

新拠点では徒歩圏内にあるミシガン大学との連携により、人工知能関連の研究を加速させる考えのようで、今後4年間に渡り2,200万ドルを投じてクルマの安全性向上、生活支援ロボット、自動運転の取り組みなどで協力していくそうです。

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ミシガン大学は自動運転など自動車安全に関する研究で優れており、アナーバーには「TTC」が運営を支援する走行実験施設「Mcity(エムシティ)」が存在するなど、自動運転研究を拡大するうえで絶好の拠点。

ミシガン大学では、ヒトやモノの移動をより安全で効率的なものにするため、コネクティッドカーや自動運転車の革新に向け、産学官連携を密に進めており、トヨタとの連携拡大は目標達成への取り組みを加速させることになるとしています。

トヨタでは既にスタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)とも研究を進めており、「TRI」のギル・プラットCEOは、より安全・安心で効率的な移動手段を提供すべく、ミシガン大学の研究者や学生と共に、新たな人工知能技術の開発に取り組んでいく考えを示しています。

自動車メーカーでは、テスラや日産が「自動運転」の分野で先行するなか、トヨタ自動車における人工知能の研究成果がどのようにクルマやロボットに反映されるのかが注目されます。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

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新型プレミオ/アリオンの木目調インテリアはまさにトヨタのお家芸

マイナーチェンジを受けたトヨタ・プレミオのフロントドアを開けると、目に飛び込んでくるのはセンターコンソールやドアスイッチパネルなど多用されている木目調パネル。

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長年、高級車の質感向上の切り札として使われてきた木目調パネルは、高級コンパクトセダンのプレミオ/アリオンにも息づいています。

しかも「ライトブラウン」の明るい色調で、最近のクルマでは見かけなくなったトラディショナルなムードが漂います。

ほかにも、ステアリングホイールのリム上部やシフトノブ、助手席グローブボックスにもアクセントとして木目調を使っているほか、シートやフロントアームレストなどにダブルステッチを施すことで高い質感を演出。

今夏のマイナーチェンジでは、インパネをセンタークラスターからシフトレバーまでのコンソールまわりを変更し、一体感とシャープな印象をもたらしています。

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さらに、メーターも一新され、4.2インチカラーTFT液晶の採用により多彩な情報が表示されるようになったほか、照明色、メーターの針を白に統一することにより高級感を付与。

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シートでは本革仕様にブラウンを採用することで上質感を強調し、ファブリック使用にはアイボリーから明るいフラクセンに変更。ブラック内装とのコーディネイトによりメリハリのある内装にイメチェンしています。

装備面では、待望の「Toyota Safety Sense C」を標準化しているのが最大のトピックス。

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「Toyota Safety Sense C」は、レーザーレーダーと単眼カメラを組み合わせることで衝突回避・被害軽減ブレーキやレーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームをパッケージ化した先進安全装備。

ほかにもインテリジェントクリアランスソナーや緊急ブレーキシグナル、シフト操作時の急発進・急加速を抑制し被害の軽減をサポートするドライブスタートコントロールが全車に標準装備されています。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

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若々しくなったトヨタ・プレミオ/アリオンのエクステリア
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若々しくなったトヨタ・プレミオ/アリオンのエクステリア

1957年にトヨペット・コロナとして登場した現行モデルのトヨタ・プレミオ/アリオンは、50周年を迎えたカローラよりも長い歴史をもつセダンです。

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その後、コロナ/カリーナという兄弟車関係になり、現在のプレミオ/アリオンにも引き継がれています。カローラよりも上級志向であり、日本ならではの駐車場事情や道路環境に合わせて5ナンバー枠にこだわっているのが特徴。

かつてはセダンこそがファミリーカーの王道という時代もありましたが、いまやミニバンやSUV、ハッチバックなど多様な形態に変わっています。オーナーの年齢層はやはり高めで、60代後半から70代が中心だそう。

こうした保守的なセダンであっても、現在のシニア層は若々しい人が多いですから、内・外装の質感アップだけでなく、ダイナミックな顔つきなど、言葉は悪いですが「爺くさい」クルマでは振り向いてもらえません。

トヨタではSAIがアグレッシブな顔つきになってから存在感を増していて、SAIほどではないにしても、コンパクトなセダンであるプレミオ/アリオンもテコ入れが欲しいところでした。

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外観の変更点まさに高級感、スポーティなイメージを高めることで、写真のプレミオは横バーを組み合わせたデザインにメッキを施したグリルになり、アリオンは細かいブロックメッシュが印象的なフロントグリルになっています。

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プレミオのリヤビューでは、「C」字型のグラフィックが与えられたリヤコンビネーションが新しさを感じさせる点が特徴で、アリオンは6眼のストップランプを採用することでスマートかつハイクオリティな印象。

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ボディカラーでは、新色として「ブラッキッシュアゲハガラスフレーク(メーカーオプション)」を含む5色を加えた全8色を用意。なお、価格はプレミオが190万8655円〜271万1782円。アリオンは189万7855円〜267万5455円です。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

ヴォクシー/ノアのエアロ仕様にハイブリッドを追加できた理由とは?

2016年1月、ヴォクシー/ノア、エスクァイアに「Toyota Safety Sense C」を設定したのをはじめ、ヴォクシー/ノアのエアロ仕様に待望のハイブリッド仕様が設定されました。

20160701Toyota Voxy HV031

登場から少し時間が経っていますが、プレミオ・アリオン、エスティマのマイナーチェンジによるプレス向け試乗会で、ヴォクシー・ハイブリッドのエアロ仕様に乗る機会があったのでご報告します。

あれば売れるのは分かりきっているのに、ヴォクシー/ノアのハイブリッドにエアロ仕様(3ナンバーサイズ)がなかったのはなぜでしょうか?

最も大きかったのが「重量」。

排気ガスの規制(エミッション)をクリアするのが難しく、現行ヴォクシー/ノアが登場した際、ノーマル仕様にハイブリッドを積むだけでも困難だったとのこと。

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今年1月の一部改良において、鍛造アルミホイールの採用やタンク容量の見直しなど細かな改良を積み重ねることでエアロ仕様のハイブリッド車ヴォクシー「ZS」、ノア「Si」の追加が可能になったそうです。

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先述した鍛造アルミホイールの採用をはじめ、ガソリン車(205/60R16)よりもタイヤ径を小さく(205/55R16)することでタイヤ&ホイールで約12kg減量、ガソリンタンクも約5kg軽量化。トータルで20kg近いダイエットを成功させています。

なお、タンク容量はガソリン車と標準ボディのハイブリッドが55Lで、エアロ系ハイブリッドが50L。

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エアロ系をハイブリッド化することでガソリン車の同グレードに対して、20〜30kgほど重くなっています。

それでもスポーティかつ存在感のある見た目と燃費、ハイブリッドならではの魅力を備えたヴォクシー「ZS」、ノア「Si」が両モデルの人気を加速させる武器になっているのは間違いないでしょう。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

7月も新型プリウスが国内市場を牽引、特別仕様車も登場!

自販連(日本自動車販売協会連合会)と全軽自協(全国軽自動車協会連合会)が発表した、7月の軽自動車を含む国内の新車総販売台数は41.6万台(前年同月比-2.2%減)で、3ヶ月連続の前年割れとなっています。

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内訳は登録車が28.2万台(同-0.2%減)、軽自動車が13.4万台(同-6.3%減)となっており、軽自動車は2015年1月から1年半以上に渡って前年割れが続いている状況。

2016.07

ただ登録車については、前年割れしたとはいえ、基本的には2014年4月の消費税増税後の販売低迷から抜け出しており、中でも新型「プリウス」は昨年12月に発売以降、8ヶ月連続で月平均2万台以上を販売するなど、現在も首位の座を維持しています。

そうしたなか、トヨタ自動車は8月8日、好調が続くプリウスに早くも特別仕様車を設定しました。

TOYOTA_PRIUS

標準グレード「S」をベースに、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」や、カラーヘッドアップディスプレイ、LEDフロントフォグランプなどを特別装備し、安全装備を充実させています。

これにより、プリウスの首位独走態勢はさらに続くと予想され、登録車販売の牽引役として、今後もライバルをリードすることになりそうです。

Avanti Yasunori

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5月国内新車販売、登録車は6.6%増も軽自動車14.3%減!
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厳選 ! 「Fuji 86Style」で見かけた素敵な86/BRZカスタマイズ車たち !!

富士スピードウェイで7月31日、恒例の夏の祭典「Fuji 86Style」が開催され、イベント広場には、カスタマイズコンテストに参加したトヨタ86/スバルBRZがずらりと並べられていました。

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そこで今回は、「Fuji 86Style」に9千人超の86・BRZファンが集結!で予告したとおり、会場で筆者の目に止まったステキなクルマ達をご紹介したいと思います。

まずトヨタ86系で目を引いたのがこちらのクルマ。

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黒1色でシンプルにまとめており、控え目なエアロを装着しながらも、よくマッチした大径アロイホイールや、ダークグレー系のストライプをボディ側面に効果的に配するなど、随所に大人のセンスを感じさせます。

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一方のスバルBRZ系ではこちらのクルマが目立っていました。

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アイスシルバー・メタリックのボディにワンポイントとなる「黒」を上手に配しており、白の大径ホイールで上手く引締めています。大口径のチタンマフラーも素敵。

当日はショップによる本格的なカスタマイズ車も出展されており、中でも筆者が注目したのは、DAMDが仕立てた「86VANTAGE」。

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その外観はほぼ全域に渡って手が加えられており、風格のあるフロントグリルやタンカラーのインテリア、よくマッチしたアロイホイールなどが、ダークグリーンメタリックのボディに映え、一世を風靡した「ユーノスロードスター Vスペシャル」をゴージャスにしたような雰囲気を醸し出しています。

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一方、当日はサーキットコースを使って、86によるドリフト対決「FORMULA DRIFT JAPAN 特別戦」 が行われました。

織戸学、谷口信輝選手による追走バトルで、谷口選手が優勝を勝ち取りましたが、織戸選手のマシンが白地にレッドメタリックを配した、遠目からも美しいカラーリングに仕上がっており、ビジュアルの観点ではむしろ優勢だったかもしれません。

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以上、3回に渡ってお届けした「Fuji 86 Style」ですが、いかがだったでしょうか。

今年で7回目を迎える同イベントには、9,000人を超える86/BRZファンが暑い中、遠方から富士スピードウェイに集結するなど、両車への根強い人気ぶりを窺わせました。

Avanti Yasunori

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サーキットで実感。「新型 86」はココまで進化した!【動画】
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「Fuji 86Style」に9千人超の86・BRZファンが集結!
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カスタマイズの主役は今年も「ハチロク」! 20代も増加!!
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厳選 ! 大阪オートメッセで見かけたステキな“トヨタ86”たち !!
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厳選 ! オートサロンで見かけたステキな“トヨタ86”たち!!
http://clicccar.com/2013/01/18/210786/

トヨタ・プリウスに安全装備を充実させた特別仕様車の「S Safety Plus」を設定

2015年12月から2016年まで登録車の販売台数でトップを快走しているトヨタ・プリウス。

日本自動車販売協会連合会のデータによると、昨年12月の1万6406台(前年同月比155.0%)をのぞき、毎月2万台前後(年間で最も売れる3月は3万台超)というセールスを続けています。

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特別仕様車の設定など不要に思えるほどの好調ぶりですが、標準グレードの「S」をベースに人気の「Toyota Safety Sense P」などを装備した特別仕様車「S Safety Plus」が8月8日に発売されました。

衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」は、歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ、全車速追従機能付のレーダークルーズコントロール、レーンディパーチャーアラート(ステアリング制御付)、オートマチックハイビームの4つの先進安全機能をセットにした先進安全装備。

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ほかにも、インテリジェントクリアランスソナーやシンプルインテリジェントパーキングアシスト、カラーヘッドアップディスプレイ、LEDフロントフォグランプなどが特別装備されるなど、「S Safety Plus」の名のとおり安全装備の充実がポイントです。

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さらに、人気の「ナビレディセット(バックカメラステアリングスイッチ、音声認識・ハンズフリー通話)」も装着するなど、特別仕様車らしい充実装備が光ります。

ボディカラーは、「スティールブロンドメタリック」、「ホワイトパールクリスタルシャイン」、「シルバーメタリック」、「アティチュードブラックマイカ」の全4色を設定。

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プリウス「S Safety Plus」の価格は、2WDが269万3520円、E-Four(電気式四輪駆動)が288万7920円。ベースとなった「S」グレードからは約21万円高となっています。

(塚田勝弘)

サーキットで実感。「新型 86」はココまで進化した!

富士スピードウェイで開催されたトヨタ86/BRZの恒例イベント「Fuji 86 Style with BRZ 2016」に合わせて、ショートサーキットでは「走れ、86。特別試乗会」と題した新型86の試乗イベントが開催されました。

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事前に行われた抽選で倍率90倍の難関を突破して選ばれた幸運な86ファンが、午前、午後の部に分かれて新型86によるサーキット走行を体験しました。

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富士スピードウェイが皮切りとなる同試乗会でインストラクターを務めたのは、今年の5月末にTOYOTA GAZOO Racingから「C-HR」を駆ってニュルブルクリンク24H耐久レースに参戦、安定した走りで完走を果たし、クラス3位に入賞した佐藤久実選手。

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さらに、MCを務める自動車ジャーナリストの今井優杏(ゆうき)さんが、関西訛りを交えた軽妙なトークでイベント会場を盛り上げます。

GAZOO_Racing

参加者は事前講習を受けた後、先導車に続いてサーキットを追従走行、周回数を重ねるごとにペースを上げ、最終ラップではかなりの速度でストレートを疾走するなど、大いに新型86によるスポーツ・ドライビングを楽しんでいました。

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お昼頃からは今回の富士を皮切りに、9月にかけて全国6ヵ所のサーキットで開催される試乗会の監修を務める脇阪寿一氏も加わり、佐藤久実選手や若手レーシングドライバーの蒲生尚弥選手、中山雄一選手によるデモレースやトークショーが開催されました。

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トークショーにはトヨタのスポーツ車両統括部長で、トヨタ「86」の開発責任者でもある多田哲哉氏も参加。新型86の開発エピソードが紹介され、参加者は興味津々。

新型86ではエンジンや足廻りに手が入っており、前期型との差を明確に体感できるレベルに仕上がっているようで、実際、デモレースにもそれが表れていました。

具体的には、ボディ剛性を向上、VSC介入のタイミングがより適切化され、トラクションの効きが向上。

加えてファイナルギアレシオの変更(4.1→4.3)に伴い、より加速感が得られるなど、ニュル参戦マシンの制御をほぼそのまま導入したことで、数値上では+7ps/+7Nmの差ではあるものの、前期型に対して明確に進化しているとの評。

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特に、VSCでリヤのスライド量を調整しながらLSDが効いた状態でコーナリングが可能な「トラックモード」は、佐藤久実選手らがニュル参戦時に練り込んだ制御を反映しているそうで、かなり顕著な効果を発揮する模様。

同試乗会は今後も全国各地で開催される予定で、抽選に当選した参加者にとっては楽しみな試乗会になりそうです。

・7月31日 富士スピードウェイ(静岡県)
・8月9日 美浜サーキット(愛知県)
・8月17日 セントラルサーキット(兵庫県)
・8月25日 十勝スピードウェイ ジュニアコース(北海道)
・9月7日 中山サーキット(岡山県)
・9月16日 エビスサーキット 西コース(福島県)

発売当初は40〜50歳代が主だった86のユーザー層は年々下がり、最近では20代から60代まで満遍なく均等に売れるようになっているそうで、全体では約半数となるM/T比率が、20代では70%に達しているとか。

新型86は、同車のファンなら一度試してみる価値があるクルマに仕上がっているようです。

(画像:Avanti Yasunori、GAZOO Racing)

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新型プリウスPHVに何が起きた? トヨタが異例の「国内」発売延期を表明!

トヨタ自動車が8月3日、「プリウスPHV」の国内発売時期を当初予定していた今秋から今冬に延期するという、異例の発表を行いました。

TOYOTA_PRIUS_PHV

これまでは9月に受注開始、10月26日頃に発売されると予想されていましたが、今回の発売延期に際し、同社は「より良いクルマを着実にお届けするため」との説明に留めており、具体的な理由を明らかにしていません。

産経新聞によると、国内発売延期の理由として「生産が遅れ、販売に必要な台数が確保できない見通しとなったため」としており、加えて「当初計画よりも立ち上がりの生産台数を抑えることになった」としています。

TOYOTA_PRIUS_PHV

また、朝日新聞によれば、軽量化を目的に採用したCFRP(強化プラスチック)製バックドアの品質が量産段階で安定しないことによる生産遅れとの情報も有ります。

ちなみに現行プリウスは先代モデル同様、米国でワールドプレミアするなど、米国市場を強く意識したモデルとなっています。

しかしながら米国では、ZEVによる環境規制強化にともなって充電機能を持たない現行プリウスがZEVの範疇から外れたこと、PHVのライバルとも言えるテスラが比較的廉価なEV「モデル3」投入に向けて世界中で受注を開始していることなどから、トヨタとしては米国で「電動車」と認められるPHVモデルの早期投入&拡販が急務の状況。

TESLA_MODEL3

そうした事情から、当初の計画どおりに台数が出せなくなった場合に考えられるのが、PHVの投入を急ぎたい米国向けを優先するケース。

噂によると、国内市場には新車効果の維持を目的に、現行プリウスの装備を充実させた特別仕様車をまもなく投入する計画があるようで、PHVモデルとのバッティングを避けたいとの思いが今回の決断を後押しした可能性もあります。

TOYOTA_PRIUS_PHV

今回トヨタが発表したプリウスPHV発売延期に関する文面の表題をよく見ると「国内」と明記されていることからも、国内市場に限った対応を匂わせます。

今冬の発売となればプリウス派生のSUV「C-HR」の発売とも重なる訳ですが、ジャンル違いということで、こちらについては許容しているのかもしれません。

いずれにせよ、新型プリウスの本命モデルとも囁かれる同車の発売が待たれます。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

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新型トヨタ・プリウスPHVの発売延期が決定。その理由とは?

トヨタ・プリウスPHVの新型モデルは、国内では2016年6月に開催された「スマートコミュニティJapan 2016」において初めて日本仕様が披露されました。

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新型プリウスPHVは、モーターだけで60kmと、現行型(26.4km)の2倍超となる走行距離を目標値に掲げ、さらに、EV走行時の最高速度も100km/hから時速135kmまで引き上げられています。

気になる燃費(JC08モード走行ハイブリッド燃費)も従来型の31.6km/Lから37km/Lに向上。なお、素の新型プリウスは燃費スペシャルのS(2WD)が37.2km/L、4WDのE-Four「S」が34.0km/Lとなっています。

ほかにも、ソーラー充電システム(日本、欧州仕様のみ)を搭載しているほか、急速充電機能(日本仕様のみ)や、11.6インチ大型ディスプレイを備えるなど、トヨタMIRAIには手が届かない、インフラ面からも現実的ではないけれど、気になる存在という方も多いはず。

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見どころ満載の新型プリウスPHVの発売は、今秋頃の予定とされていましたが、今冬に少しずれ込んだそうで、ティザーサイトの表示も今冬と変更されています。

発売延期の理由は、部品供給などの生産面なのか、市販車での性能達成までもう少し時間が掛かるのかなど技術面なのか、いくつか考えられます。詳細は明らかにされていませんが、後者は少し考えにくいですね。

PRIUS_PHV_05 PRIUS_PHV_04

なお、プレスリリースによると、

「今回モデルチェンジ予定の新型車は、4代目プリウスをベースとしながら、EV走行距離の大幅拡大や先進的なデザインの採用など、お客様がPHVに求められる要望に応えることで、電気を活用した新しいカーライフスタイルを提案できるクルマを目指し開発に取り組んでまいりました。今回、お客様により良いクルマを着実にお届けするため、発売時期を延期することを決定しました。何卒ご理解賜りますようお願いいたします」

とアナウンスされており、さらに性能を上げるのか、先述したように目標値に達していないのか明確には分かりません。

「着実にお届けする」という言葉から、生産上の都合であり、新型プリウスPHVに殺到するであろうオーダーに対応する体制強化であることを願いたいものです。

(文/写真 塚田勝弘)

トヨタの上半期世界販売は約500万台、VWが12万台リードで首位に

トヨタ自動車が7月28日に今年上半期の世界販売台数を発表しました。

それによると、ダイハツ、日野を含むグループの世界販売台数は499.2万台(前年同期比-0.6%減)となっています。

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トヨタは4月の熊本地震の影響で生産停止を強いられたものの、6月には国内生産が29.8万台(前年同月比+4.2%増)と、2ヶ月連続で前年実績を上回わるまでに回復。

国内販売についてもプリウスの新車効果も手伝って、6月には14.3万台(同+7.9%増)と、4ヶ月連続の前年増となっており、上半期の世界販売は前年並みの451.2万台となっています。

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反面、傘下のダイハツは軽自動車の国内販売不振が響いて、上半期の世界販売が39.6万台(同-7.1%減)と苦戦。

一方、VWグループはVWブランドが排ガス不正問題で前年割れしたものの、傘下のアウディやシュコダ、ポルシェの好調に支えられ、上半期の世界販売台数では511.7万台(+1.5%増)と、トヨタに12.5万台の差をつける結果となっています。

トヨタ自動車も下半期での巻き返しに向け、熊本地震などに伴う減産分の挽回に本腰を入れており、通年での世界販売台数の首位維持に期待がかかります。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

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地震による減産から復調!トヨタの5月国内生産が12.4%増
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トヨタ自動車の4月生産、地震の影響で国内生産18.8%減!
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エスティマのマイナーチェンジの背景に隠れているものとは?

1990年に初代モデルが登場し、7人乗りの大空間とエンジンを床下に置く特異なパッケージングから「天才タマゴ」の愛称で親しまれた「エスティマ」。

2000年には2代目、2006年には3代目へと進化を果たしてきました。

そんな3代目も今年で10周年。「そろそろフルモデルチェンジか?」と期待していた方も多いのではないでしょうか?

そして2016年6月、いよいよその時が……と思ったら、フルモデルチェンジではなく、なんと行なわれたのはマイナーチェンジ!?

しかし、肩を落とすことはありません。一般的にマイナーチェンジと聞くと内外装の化粧直しを想像しますが、「エスティマ」は見た目だけでなく中身も時代のニーズに合わせた抜本的な改革が行なわれているのです!!

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■「エスティマは大切にすべき」の想いが下した英断!!

そもそもフルモデルチェンジを行なわなかった要因のひとつに、「エスティマ」をはじめとしたデザイン系ミニバンの市場規模の縮小が挙げられます。

低床プラットフォームの採用で室内空間の広さをとことん追求した「ノア/ヴォクシー」をはじめ、高級サルーンに匹敵する質感を誇る「アルファード/ヴェルファイア」の好調を横目に、「エスティマ」はたとえフルモデルチェンジしても先行きが不透明だったそうです。

しかし、その一方で初代モデルから一貫する高効率パッケージとデザイン性など、それらが立派な個性として根付いていたのも事実。

国内だけでも40万台が保有されていることから、減少傾向だからといってスッパリと見切りをつけずに、多くのファンに向けて出した答えが今回のマイナーチェンジだったというわけです。

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■新グレード「アエラス スマート」設定、温もりあふれるベージュが心地よい

今回のマイナーチェンジに際してラインナップが見直されました。なかでも注目は新グレード「アエラス スマート」です。

かつて女性ライフスタイル誌「VERY」とコラボレーションした特別仕様車「VERYエディション」で得た知見を活かしたグレードで、ベージュもしくはホワイトのインテリアや紫外線(UV)を約99%カットするガラスを全面に採用するなど、女性が喜ぶ仕立てや機能が満載!

そのほかには、自動ブレーキと車線逸脱警報さらにオートマチックハイビームがセットの「トヨタ・セーフティ・センスC」を全車に標準装備。一部グレードには、走行時のボディのたわみを吸収するパフォーマンスダンパーを採用する点も注目です。

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より深く知りたい方にはこちらがおススメです。

(今 総一郎)

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トヨタがプリウスを題材に「もっといい珈琲づくり」に挑戦!

トヨタ自動車がブルーボトルコーヒーとのコラボにより、「プリウス」の乗り心地を再現した「プリウス試乗味コーヒー」を発売しました。

新型プリウスの試乗促進を目的にしたキャンペーン「TRY!PRIUS」の一環として企画したもので、8月31日までの期間限定となっています。

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ブルーボトルコーヒーは、2002年に創設され、現在サンフランシスコ、ニューヨーク、ロサンゼルス、東京の4都市圏で 26店舗を展開中。

今回の「プリウス試乗味コーヒー」の開発には、ブルーボトルコーヒーの味を決めている3名のプロフェッショナル、QCマネージャーのケビン・サクストン氏、ロースターの山本健太氏、バリスタ・トレーナーの藤岡響氏が参加。

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3名は実際にプリウスに試乗して、走りや乗り心地をコーヒーの味で再現するという難題にチャレンジ、コロンビア産とエチオピア産の2つの豆を、「ハイブリッド」ブレンド、約1カ月間の試行錯誤を経て、完成させたそうです。

新型プリウスの滑らかな走りや力強い加速感、キャビン内の快適さ、同車のクリーンさなどをインスピレーションに、組み合わせるコーヒー豆の割合や焙煎度合いで表現。

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ブルーボトルコーヒーの拘りは、コーヒー生豆を厳選、焙煎してから48時間以内の豆のみを使用するため、時間内に配送可能な範囲の店舗のみでの限定販売となっており、「清澄白河ロースタリー&カフェ」、「青山カフェ」、「新宿カフェ」の3店舗で7月29日から販売を開始しています。

店舗ではアイスコーヒーのみの販売ですが、数量限定で販売する豆はホットでもアイスでも楽しめるとのこと。

珈琲好きで新型プリウスに興味が有る方は、是非一度「プリウス試乗味コーヒー」を体感されてみてはいかがでしょうか。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車、BLUE BOTTLE COFFEE)

買うならどっち?「kouki」86、GとGT系グレードの装備を徹底比較!

2016年8月1日から販売が開始される“kouki”ことマイナーチェンジ版のトヨタ「86」。購入に向けて、財布と相談している人も多いのではないでしょうか?

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新しい86のグレード構成はシンプルに、ベーシックな「G」(6MT:262万3320円/6AT:264万7080円)、中堅の「GT」(298万1880円/304万8840円)、そして最上級「GT Limited」(318万3840円/325万0800円)で構成されます。

かつてラインナップされたモータースポーツ用のベース車「RC」は、今回、カタログから落とされました。

発売に先立って、簡素な「G」と豪華な「GT Limited」の撮影をすることができたので、両者を写真で比べてみましょう。

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まず、わかりやすいところで、ホイール。

青いボディのGは16インチ。タイヤサイズは、205/55R16です。白いボディのGT Limited(及びGT)は、17インチになります。意匠も異なりますね。タイヤサイズは、215/45R17と、一段とスポーティになっています。

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Gのスタイリング。特に「ショボい」という印象は受けません。地味めなホイールも、かえってスパルタンでいいかも。なお、フォグランプが省略されています。

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GT Limited(及びGT)には、フォグランプが付きます。ホイールと併せて、華やかな印象ですね。

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スポーツカーは、他車を抜き去ったあとの後姿も大事。Gのリアビューは、アッサリしています。「黒」の面積が大きくて、視覚的に締まった感じ。

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GT Limited(及びGT)には、マフラーエンドに「マフラーカッター」が付くので、ポイントが利いた後姿になります。GT Limitedの専用装備「リアスポイラー」は、意外に目立ちませんね。

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走行中のG。Gのブレーキは、通常のディスクブレーキですが、MT車にはベンチレーテッドタイプがオプションで用意されます。ベーシックグレードながら、MT車にはトルセン式LSDが標準で装備されます。なお、GのAT車には、ベンチレーデッドディスクやトルセン式LSDの設定がありません。

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同じく、走行中のGT Limited。GT Limited(及びGT)は、AT車も含めて、16インチのベンチレーデッドディスクブレーキ、トルセンLSDが標準装備。そのうえGT Limitedには、ブレーキパッドにスポーツブレーキパッド(ハイμパッド)が奢られます。

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上級グレードと大きく異なるのが、Gのインテリア。ブラック基調というか、(ほぼ)黒一色です。うーん、禁欲的……。

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GT Limited(及びGT)は、2トーンのインテリア。ググッと豪華になります。GT LimitedとGTは「ブラック&ブラック」「レッド&ブラック」、そしてGT Limited専用色として、写真の「タン&ブラック」が用意されます。

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ステアリングホイール、パーキングブレーキレバー、シフトブーツなどのステッチが効果的ですね。小径3本スポークのステアリングホイールは、GT Limited(及びGT)は本革巻き、Gはウレタンとなります。

GT Limited(及びGT)のAT車は、パドルシフト付き(GのAT車には設定なし)。また、GT Limited(及びGT)のペダル類は、スポーツアルミペダルになっています(Gではオプション装備)。

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GT Limitedには、バックスキン調のアルカンターラと本革のコンビネーションシートが採用されました。しかも、パーフォレイション(小孔)付き。

GTのシートは「ブラック&ブラック」「レッド&ブラック」の2種類から選べます。シート地は、GT Limitedと異なり、ファブリック仕様となります。

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ちょっと寂しい、Gのギアレバーまわり。

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GT Limited(及びGT)とGでは、空調関係でも差が付きます。上級グレードは、左右独立式のオートエアコンを採用。スイッチ類は、ダイヤル+トグル調の「ピアノタッチスイッチ」です。一方、Gはシンプルに、3つのダイヤル式となります。

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グレードを問わず、ATモデルには「VSCオフ」「TRACKスイッチ」に加え、「スポーツ/スノーモード」が設定されます。

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こちらは、MT車(G)です。

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86全グレード中、唯一、GT Limitedには、贅沢にもシートヒーターが装備されます。

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Gのコンビネーションメーター。

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GT Limited(及びGT)には、コンビネーションメーター内に、4.2インチのディスプレイが組み込まれます。

以上、GT LimitedとGの主な違いを見てきました。いかがだったでしょう……?

ベースグレードのGでも、MT車ならちゃんとトルセン式LSDが付いてくるのが、良心的ですね。

フル装備のGT Limitedもカッコいいけれど、個人的には、むしろシンプルなGの方に肩入れしたい気持ちです。なにしろ、両者には50万円以上の差がありますから。

庶民派スポーツカーとして、廉価なGを買って、自分なりにモディファイする。惜しげなくサーキットの走行会に参加する。トヨタ86には、そんな楽しみ方が似合っている……というのは、贔屓の引き倒しでしょうか!?

(文と写真:ダン・アオキ)

新型ダイハツ・ブーンのアイドリングストップ機構、実燃費はどうか?

2016年4月時点で「ガソリン車ナンバー1」というJC08モード燃費を掲げて登場した新型ダイハツ・ブーン、トヨタ・パッソ。1.0L直列3気筒DOHCの自然吸気エンジンは、吸気側のデュアルポート化により高タンブル化と吸気効率の向上などを実現。

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高タンブル化やアトキンソンサイクル化や、ピストン形状の最適化により、圧縮比は従来の11.5から12.5に向上、高圧縮化も達成。そのほか、EGRバルブの応答性向上によってEGR(排気再循環)の量を拡大し、燃焼効率を向上するなど定番といえるメニューも盛り込まれています。

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さらに、ボディ側も空力性能の向上(空力意匠、空力パーツの採用)によりCd値の低減も図られているほか、プラットフォームの軽量化など低燃費実現策が数多く採用されています。

トランスミッションは、燃焼効率のいい回転域を使いやすいなど、カタログ燃費向上に利くCVT。もちろん、いわゆる「コースティング」機能付アイドリングストップも用意されています。

新型ブーンに搭載されているアイドリングストップは、軽を含む従来のダイハツ車と同じフィーリングで、再始動時の音、振動ともにスズキのアイドリングストップと比べるとやや大きめ。

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また、停車時に「カックン」ブレーキを防ぐため、少しブレーキを戻しながら停止するようなブレーキ動作だと意図していないのにエンジンが再始動してしまい、再びブレーキペダルを踏み込んでも再停止してくれません。

ホンダの軽なども同様ですが、ドライバーの意図に沿ってくれないのはやや残念なところ。

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ブレーキストロークセンサーなどにより意図しないエンジン再始動を防ぐスズキ方式は、同社の特許かもしれませんが、乗り比べてしまうと少し気になります。

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さらに、コースティングに入ってからのエンジン再始動もスズキの方がスムーズ。ダイハツ・ブーンも9km/h以下では同機構が作動しませんから、渋滞時にエンジンが止まったり再始動したりしてギクシャクした動きにはならないものの、再始動時は音も振動も大きめに伝わってきます。

ただし、新型ブーン/パッソは、2WDだけでなく4WDにも9km/h以下でエンジンがストップするなどにより4WDでも24.4km/Lという燃費を達成しているのも自慢。

ブレーキ操作も「どうすれば再始動せずにアイドリングストップに入れるか」も慣れてくるとコツがつかめますので、オーナーなら慣れるかもしれません。

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さて、新型ブーン/パッソが誇る2WDのカタログ燃費28.0km/Lですが、315km走行して(高速道路約6割、一般道約4割)実燃費は18.5km/L(満タン法)。

なお、メーターの平均燃費表示は走行シーンにより異なりますが、15〜18km/L台(写真は16.7km/L)を表示することが多かったです。

とくにエコランに徹したわけではないので20km/L台も無理とはいいませんが、15〜19km/Lくらいが現実的な数値ではないでしょうか?

(文/写真 塚田勝弘)

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これが量販モデルか!? トヨタ・C-HR、赤×白ツートンカラーの画像流出

トヨタの新世代コンパクトクロスオーバーSUV『C-HR』の量販モデルと思われる、赤×白ツートンカラーの車両画像が流出しました。

C-HR006

トヨタは、2014年のフランクフルトショーで『C-HRコンセプト』3ドアを公開した後、2015年秋のフランクフルトショーでは、『C-HRコンセプト』5ドアバージョン、2016年3月のジュネーブショーでは、市販モデルが公開されています。

2014年から進化を続けてきた「C-HR」は、細部パーツを市販に向けた形状に変更し続け、このデザインに行き着いています。よって、このまま市販されることはほぼ間違いないと思われます。

コンセプトモデルで刺激的なデザインでも、量販モデルでは大人しくなってしまう傾向があるなか、「C-HR」はコンセプトモデルの意匠をかなり忠実に反映させ、期待に応えたといえます。

C-HR001

プラットホームには、プリウスにから流用される自慢の「TNGA」(トヨタ グローバル アーキテクチャー)を採用、迫力あるデザインのため大きく見えますが、実車はかなりコンパクトになっています。

パワートレインは1.8リットル直列4気筒と組み合わせたハイブリッドと、1.2リットル直列4気筒DOHC直噴ターボ、及び2リットル直列4気筒DOHCエンジンがラインナップされます。

日本発売は2016年8月から9月が有力視されています。

(APLLO)

トヨタが「もっといいクルマづくり」を目指す若者向けに「職業体験イベント」を開催!

トヨタ自動車が愛知県豊田市の本社で9月22日(木・祝)に開催する小学5年生〜高校3年生までを対象にしたイベント「職業体験プログラム」の参加者を募集しています。

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トヨタ技術会が将来の日本を担う子供達や、若者にクルマづくりの楽しさを体験してもらおうと、毎年行っているイベント。

小学生向けには「トヨタスタッフの仕事を体験してみよう」をテーマに、トヨタ会館のガイド業務や館内ショップでの接客体験を、中学生向けには車両性能評価や生産業務などを体験できるメニューを用意。

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また高校生向けには「エンジニアの仕事を知る・見る・体験できる特別な1日」をテーマに、同社のエンジニアから生の体験談を聞いたり、設計、評価部門、テストコースなどの見学や、仕事体験(燃料電池製作)などのメニューが用意されています。

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高校生の部は募集人数が48名で、申込み多数の場合は抽選となり、当日のスケジュールは昼食や移動時間を含み、9:00〜16:30(受付開始:8:30)となっています。

いずれも参加費は無料で、小学生の参加には保護者の同伴が必要。事前申込み制で、募集締切りは8月22日(月)。

トヨタ技術会が主催するこのイベント、クルマに興味が有る若者達にとって、貴重な体験になりそうです。詳しくは同社のHPを参照下さい。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

【関連リンク】

トヨタ自動車(トヨタ会館)
https://www.toyota.co.jp/jp/about_toyota/facility/toyota_kaikan/index.html

新型ダイハツ・ブーンの居住性、積載性は「軽」を超えたか?

新型ダイハツ・ブーンは、全長3660×全幅1665×全高1525mm(CILQ。X系は全長3650mm)、ホイールベースは2490mmというサイズ。

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先代ブーンの全長3640×全幅1665×全高1535mm、ホイールベース2440mmと比べると、スリーサイズはほとんど変わっていませんが、50mmもホイールベースが延長されているほか、前後トレッドも各10mmずつワイドになるなど、居住性や安定感のある走りに配慮されていることが分かります。

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さらに、トレッド拡大で前輪の切れ角を見直すことで、先代の4.7mから4.6mに最小回転半径も小さくなっていて、全長が10〜20mm伸びても取り回しの面でも不安はありません。

気になる居住性ですが、前席は横方向、頭上空間ともに身長171cmの私でもとくに不満はありません。

シートサイズも一見すると十分なサイズが確保されていますが、時間座っていると腰を中心に疲れを感じることもありました。

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後席は先述したロングホイールベース化し後席をより後方に配置して、タンデムディスタンス(前後乗員間距離)を940mmとすることでクラストップを実現したとしています。

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膝まわり、頭上空間ともに十分な広さを感じさせてくれますが、シートは背もたれ、前後ともにもう少し厚みを含めたサイズアップが欲しいところ。

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また、荷室はスモールカーの標準的な広さという印象で、シングルフォールディング(6:4分割可倒式はX系のエントリーモデル以外に標準装備)により、シンプルに前倒しすれば拡大できるという設計になっています。

150万円以下がメイングレードだけにコストの制約も厳しいのでしょうが、もう少しスモールカーのスタンダードを打ち破るような質感があると軽からのアップサイジング層の心をよりキャッチできる気がします。

(文/写真 塚田勝弘)

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子供たちが描く未来のクルマ! 「トヨタ夢のクルマアートコンテスト」

トヨタ自動車が、世界の15歳以下の子供達を対象に毎年開催している「トヨタ夢のクルマアートコンテスト」。

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このコンテストは、2005年に愛知県で開催された「愛・地球博」に先立ち、モータリゼーションが進むアジア近隣諸国の子供達に「自動車の未来や夢」について発表してもらう場を提供するために企画されたのが始まりだそうです。

第5回(2011年)からワールドコンテストへと拡大し、今年で第10回を数えており、これまでに300万点以上の応募作品が集まっている模様。

まず、世界80以上の国と地域でナショナルコンテストが開催され、優秀作品がワールドコンテストにエントリーされる仕組みで、今年も8月に日本に受賞者を招待して表彰式が開催される予定になっています。

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ワールドコンテストの審査委員は、審査委員長の豊田章男社長をはじめとした社内審査委員と、美術や自動車の専門家で構成。

日本のナショナルコンテストでは、12〜15歳、8〜11歳、7歳以下の3部門にそれぞれ3作品が入賞、計9点の作品がワールドコンテストにエントリーしています。

これまでにも、走れば走るほど空気を綺麗にする「花の形の空気清浄機カー」や、脳内を検診する「ブレイン・カー」、口の中を掃除してくれる「おくちのクリーンカー」などの作品が登場、子供達の多様な発想もさることながら、色彩の豊かさにも広がる夢が感じられます。

また、昨年から新設された「夢のクルマ技術賞」の入賞作品をもとに、同社の「モノづくりの技」でミニチュアカー化、表彰式で披露されました。

同社では、このコンテストを通して「夢のクルマを描くことで、夢を持つことの楽しさや大切さを感じて欲しい」としており、これからも子供の夢を応援していくそうです。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

ダイハツ・新型ブーン試乗!! 軽の技術でコンパクトカーは変わるのか?

2010年に登場した先代ダイハツ・ブーンのプラットフォームを軽量化、高剛性化させて生まれ変わった新型ダイハツ・ブーン。

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先代同様にトヨタ・パッソのブランド違いであるのは同じですが、開発や設計、デザイン、製造までをダイハツが担っていて、新型パッソはダイハツからトヨタにOEM供給されることになります。

これからトヨタ、ダイハツのコンパクトカーは、トヨタの7カンパニー制で生まれたトヨタ自動車東日本主体の「トヨタコンパクトカーカンパニー」とともに歩むことが予想されますから、ダイハツ主体の新型ブーン/パッソとは異なった戦略、クルマ作りがされる可能性もありそう。

新型ブーンは、とくにフロントマスクからキャストあたりと似た雰囲気が漂います。

乗り心地の良さも先代ブーンからの進化を感じさせる点。街中での静粛性は国内のスモールカーの標準を少し超えたあたりかな、と感じさせます。

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28.0km/Lという低燃費を謳う直列3気筒の1.0L NAエンジンとCVTの組み合わせは、メインステージと思われるタウンスピードであれば動力性能に大きな不満はないものの、高速に場所を移すとモアパワーを抱かせます。その加速フィールは、最高出力64psの軽のターボが過給をはじめた際には及ばない印象。

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また、少し気になるのがかなり軽めのパワステで、街中で交差点を曲がる際や狭い場所で駐車する時などは女性などでも楽に扱えるのでしょうが、市街地でも少し速度を上げるだけで、直進するだけでも僅かとはいえ、修正舵を当てる必要性を感じさせます。

これが高速になると顕著になりますから、街中中心という割り切りを感じさせるパワステのセッティングといえそうです。

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一方で、高速巡航時は軽自動車よりも室内への侵入音も抑えられていて、軽とはひと味違う美点。これでもう少し直進安定性やロードホールディング性能が向上されれば、走りの質感の「軽さ」が払拭されるはずで、さらなるスポーティグレードの設定も期待したいところです。

(文/写真 塚田勝弘)

【WEC第4戦ニュルブルクリンク】トヨタがもう一つのホームレースで今季初勝利を目指す!

WEC第4戦ニュルブルクリンク6時間耐久レースが7月24日(日)に開催されます。

ニュルブルクリンク・サーキットは、チームの本拠地であるドイツ・ケルンから車で1時間ほどの場所にあり、ル・マンでの悪夢を振り払い、心機一転、勝利を目指すのに最高の舞台と言えます。

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レースにはル・マン24時間レース用に開発された低ドラッグ空力仕様ではなく、ストレートの距離が短く、タイトなコーナーをもつニュルブルクリンクに合わせた超ハイダウンフォース仕様のTS050 HYBRIDが投入されます。

ケルンのトヨタモータースポーツ有限会社(TMG)の風洞で開発された新しい空力仕様は、最高速性能と引き替えにより強力なダウンフォースを生み出し、これが、これからのシーズン後半戦へ向けたパッケージとなります。

7月22日(金)に行われる公式練習走行では、5.137kmのニュルブルクリンク・グランプリコースにおいて新しい空力仕様の検証とそのセッティングが進められる予定。尚、サーキットに関しては、今シーズンからヴィードル・シケインがよりタイトに変更されています。

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チーム代表、ドライバーのコメントが届きました。

■佐藤俊男(TOYOTA GAZOO Racingチーム代表)

「前戦ル・マンの無念は一旦胸中に収め、前を向いて進みたいと思います。ファンの皆様をはじめ、関係者やライバルメーカーの方々にはこれまでに多くの温かい励ましの言葉を頂き、心から感謝を申し上げます。モータースポーツチームとして、改めてレースをしたい、戦いたい思いで一杯であり、モチベーション、チーム力ともこれまで以上に高まっています。

よってニュルブルクリンク6時間レースは再度パフォーマンスを示す絶好の機会になると思います。またケルンのTMG社員など大勢の応援がもらえるこのレースは、我々にとってはホームレースと言えるイベントです。昨年は、とても多くの観客の皆様にも声援を頂きました。今年も、グランドスタンドを埋めつくす皆様の前で勝利に向かって戦うことが出来るものと確信しています。」

■中嶋一貴(TS050 HYBRID 5号車)

「ル・マンからあまり間を空けずにレースに戻ることが出来るのは嬉しいことです。例年WECはル・マンの後長い夏休みとなっていましたが、1か月でシリーズが再開するのは我々にとって歓迎すべき状況です。

ル・マンでは我々の真の強さを証明出来たので、今週末も同様に戦えると思っています。ニュルでのレースには、ケルンからチームの仲間が、大勢応援に駆けつけてくれます。特にあのル・マンの後だけに、彼らに好結果をもって応えるべく、士気は高まっています。チームの仲間は、懸命な努力を続けてくれています。このレースは彼らの働きに報いる絶好のチャンスです。」

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■アンソニー・デビッドソン(TS050 HYBRID 5号車)

「ル・マンが残念な結果に終わっただけに、これまでにないほど雪辱に燃えています。ニュルブルクリンク・サーキットはとても楽しいコースで、これまでと同じように、我々のTS050 HYBRIDがここでも競争力があることを願っていま

す。チームのホームレースで勝利を目指し戦えることは大きな励みとなるでしょう。ケルンから応援に来てくれる多くの仲間の前でのレースは特別です。その素晴らしい雰囲気とチームスピリットは、この週末のレースに大きな力をもたらしてくれるでしょう。」

■セバスチャン・ブエミ(TS050 HYBRID 5号車)

「あのル・マンからすぐにレースに戻れるのは気分的に良いことで、ニュルブルクリンクでの第4戦をとても楽しみにしています。我々は再び勝利を争えると思っていますし、シーズンの前半戦を良い流れで締めくくるためにも好結果を目指します。今季これまでの3戦中、2戦でレース終盤までリード出来たことは大きな自信に繋がっており、ニュルブルクリンクでも同様の好パフォーマンスを見せられると思っています。ル・マンの結果を受け入れるのが困難なのは我々全員同じですが、それはもう胸にしまい、シーズン残りのレースを見据えて戦う時期に来ています。何としても今季初勝利を狙って行きます。」

[nextpage title=”6号車ドライバーのコメントは次ページへ!”]

■小林可夢偉(TS050 HYBRID 6号車)

「個人的にはニュルブルクリンクでここ数年間レースを行っていませんが、フォーミュラカーでは何度か良い結果も得ており、LMP1-Hカーでの初のニュルブルクリンクを楽しみにしています。我々のTS050 HYBRIDは充分に上位を争える速さがあると思っていますので、表彰台の一番上を目指します。このレースにはダウンフォースを増強した空力仕様を投入することになり、最高のパフォーマンスを引き出すべくハードワークが必要です。チームはル・マンのパッケージでも素晴らしい仕事をしてくれ、今週末も再び良いレースが戦える自信があります。」

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■ステファン・サラザン(TS050 HYBRID 6号車)

「ル・マンで我々は素晴らしい仕事をやり遂げ、昨年と比べて大きな進歩を果たしました。今の我々にとって最も重要なのは、ライバルと戦える位置に戻れたということです。今の我々の目標はレースに勝つ事、そして世界チャンピオンのタイトル争いです。ル・マンの後に長い休暇がないのは良いことだと思っています。ニュルブルクリンクのコースは大好きですし、我々には競争力の高いTS050 HYBRIDがあります。この週末のレースを心待ちにしており、戦う準備は出来ています。」

■マイク・コンウェイ(TS050 HYBRID 6号車)

「ニュルブルクリンクは最高のコースで、レースを戦うのを本当に楽しみにしています。ハイダウンフォースサーキットなので、どのチームのパッケージが適しているのか、とても興味があります。我々も改良したパッケージを持ち込みますので、ル・マンのような良いペースで戦えることを望んでいます。6号車はドライバーズ選手権を争っており、着実にポイントを獲得してタイトルを狙いにいきます。昨年のニュルブルクリンクでの雰囲気は最高でした。我々にとってもう一つのホームレースで、多くのファンやチームの仲間を前に戦えるのを楽しみにしています。」

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前戦のル・マン24時間レースでは、TS050 HYBRID 5号車がチェッカーフラッグまであと数分というところで、痛恨のメカニカルトラブルにより、ほぼ手中にしていた初勝利を逃すこととなりましたが、速さではライバルのポルシェとアウディに決して引けを取らないことを証明しました。

ニュルブルクリンクはル・マンでの悔しい気持ちをバネに、素晴らしい結果になることを期待したいですね。今度こそチームトヨタの笑顔が見ることができますように。

(yuri)

トヨタ、クルマの次は工場を高速通信で「つなぐ化」!

あらゆるモノがインターネットにつながるIoT(Internet of Things)時代の到来に伴い、電化製品に加えてクルマもクラウドにつながろうとしています。

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トヨタ自動車は2014年8月にクルマとITを融合させたテレマティクスサービス「T-Connect」をスタート。

さらに今年1月にはフォードやその子会社リビオ社と、クルマとスマホアプリをつなぐ「SDL」(スマートデバイスリンク)の展開で提携するなど、「つなぐ」技術の導入に積極的な姿勢を見せています。

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そうしたなか、同社は今春ドイツで開催された「ハノーバーメッセ2016」で、工場間ネットワークの新たな自社標準として、ドイツ発の通信規格である 「EtherCAT」(イーサキャット)を採用する方針を明らかにしました。

「EtherCAT」は、ドイツのFA機器メーカー「ベッコフ オートメーション」が開発した工場の生産設備をつなぐのに適した通信規格で、「高速データ通信」と「電力供給」に必要な両ケーブルを1本化できる省配線技術が大きなメリットとされています。

「つながる工場」では、生産現場に無数のセンサーを設置、データの分析結果を品質や、生産性の向上に活用することになります。

日経新聞によると、トヨタではこれまで主要なFA機器メーカーが加盟する日本電機工業会によって策定された通信規格「FL-net」を使ってきたそうですが、世界規模で工場を運営する同社にとって、データ通信も世界標準に切替える必要があった模様。

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「IoT」のコンセプトに基づいて生産システムを進化させるには、「EtherCAT」が最も合致しているとの考えから、今後はサプライヤーの工場にも展開していくことになるとみられます。

このように、「IoT」はますますその規模が拡大しており、自動車生産の現場にも浸透し始めているようです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA)

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豊田合成、インドにエアバッグの新工場を開設

豊田合成は、インド市場の拡大と安全規制強化から見込まれるエアバッグなどの需要拡大に対応するため、インド北部のハリヤナ州バワルに新工場を設立すると発表しました。

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パワル新工場は、同社の生産子会社「豊田合成ミンダ・インディア株式会社」(TGMIN)の分工場として設立し、エアバッグやウェザストリップなどの自動車部品を2017年3月から現地の日系カーメーカーに提供します。

新工場の設立に伴う投資額は約5.5億ルピー(約9億円:1ルピー=1.6円で計算)です。

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パワル新工場とTGMINの概要は次の通りです。

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エアバッグに関しては、タカタがリコール問題で経営が揺らいでおり、その隙をついて豊田合成がインドで生産拡大に動いた形です。今後、豊田合成がインドの日系メーカー、特にスズキへの拡販に成功するかが注目されます。

(山内 博・画像:豊田合成)

ハイブリッド車に貢献する世界初の大電流動作可能な高耐圧GaNパワー半導体を豊田合成が開発

豊田合成は、青色LEDの主要材料であり、高い電圧にも耐えられるなどの優れた物理特性を有する窒化ガリウム(GaN)を用いて、20Aを超える大電流動作が可能な1.2kV級パワー半導体デバイス チップを世界で初めて開発したと発表しました。

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開発した技術は、大電力を扱うハイブリッド車などの電力制御装置や太陽光発電などの電力変換装置の回路に使うことができ、機器の小型化・高効率化に大きく貢献できます。

パワー半導体デバイスとは、電力用の整流ダイオード、スイッチング用トランジスタなどの半導体素子の総称です。

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同社は、1986年から行っている青色LEDの結晶成長技術を活用して、2010年からGaNを用いたパワー半導体向けデバイス技術の研究開発に着手。

これまでにGaN基板上に耐圧1.2kV級の低損失MOSFET(パワーデバイスなどに用いられるトランジスタの一種)を作製し、動作実証を行ってきました。

このたび、素子を並列動作させる配線技術を確立し、1.5mm角のチップサイズで縦型GaNトランジスタとして世界で初めて20Aを超える電流を流すことに成功しました(豊田合成調べ)。

同社では、今後2018〜20年頃の実用化を目指し、開発を進めています。

(山内 博・画像:豊田合成)

新型・プリウス、全世界に衝撃を与えた米衝突安全テストで最高評価を獲得!

米国IIHS(道路安全保険協会)は、前面衝突による死亡事故において従来の衝突試験だけではカバーできておらず、搭乗者の死亡事故撲滅に繋がっていない点に着目。

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2010年代からは、対向車や立木、電柱といった、障害物と衝突した際の事故状況を再現、時速40マイル(64km/h)でフロント部分の運転席側1/4(25%)をバリアに衝突させる「スモール・オーバーラップ」衝突試験を導入しました。

IIHSは、その試験結果が予想どおり著しく芳しくなかったため警鐘を鳴らし、トヨタやメルセデス・ベンツ、アウディなどに大きな衝撃が走りました。

映像のように、その破壊力は凄まじいもので、ダミーが受けた傷害レベルに応じてGOOD(優)、ACCEPTABLE(良)、MARGINAL(可)、POOR(不可)に分類される4段階評価において、2012年モデルの米国向け「カムリ」や「プリウス V」に「POOR」の評価が下されました。

IIHS_PRIUS_2012

この試験がなぜ厳しいかというと、強大な衝突エネルギーを受け止める役割を持つフロントサイドメンバよりも外側に大入力が入るため、Aピラー下部で入力の大半を受け止める形となり、キャビンの変形量が一気に増大するからです。

[nextpage title=”新型プリウスで最高評価を獲得!”

]IIHSの評価結果は米国での新車販売をも左右するだけに、トヨタは本件を重く見て、徹底した対策を行いました。

昨年12月に発売された4代目「プリウス」では衝突安全性能を見直し、IIHS評価で全て「GOOD」の評価を獲得。

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その衝突性能の向上代は試験映像からも明白に伝わってきます。

新型プリウスは、IIHS評価のみならず、NHTSA(運輸省道路交通安全局)の衝突安全テストにおいても、総合で最高となる「5つ星」を獲得しました。

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トヨタが獲得した今回の衝突安全テスト結果は、新型プリウスの衝突安全性能の高さを如実に裏付けているといえそうです。

Avanti Yasunori・画像:IIHS、NHTSA)

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オーストラリアに「トヨタ・MIRAI」を試験的導入

トヨタ自動車(トヨタ)のオーストラリアの現地会社Toyota Motor Corporation Australia Ltd.(TMCA)は、将来技術に対する関心を高めることを目的に、3台の「MIRAI(ミライ)」を試験的に導入し、FCVの理解活動や試験走行に活用すると発表しました。

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オーストラリアでは今年末に移動式水素ステーションが導入され、FCVを導入する環境が整うことを機会に、TMCAでは本格的に「MIRAI」の路上走行などを開始する予定です。

この移動式水素ステーションは、地上据え付けも、トラックの荷台に据え付けて運ぶことも可能になっており、様々な場所で「MIRAI」の燃料補給が可能になります。

TMCAのデーヴ・バトナー(Dave Buttner)社長は

「昨年10月に『MIRAI』を初めてオーストラリアで展示したのに続き、このたび3台の車両を導入することになり、大変うれしく思う。トヨタは、将来技術やFCVへの皆様の関心が高まることを期待している」

とコメントしました。

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燃料電池技術のメリットのひとつに、将来の代替燃料として最も有望な水素を燃料としていることが挙げられます。また、FCVは使用時に水しか排出しない、環境に優しいクルマという特長もあります。

「MIRAI」は現在、米国のカリフォルニア州、日本、ならびに欧州各国で販売されていますが、オーストラリアでは水素ステーションの整備が進んでおらず、一般販売はされていません。

バトナー社長は、

「我々は燃料電池技術には非常に高い関心を持っているものの、実際にオーストラリアで販売できるようにするにはインフラ整備が必要である。そのため、業界全体が一丸となり、極力早く、インフラ整備の計画を進めることが重要だと考えている。この技術は将来有望であり、オーストラリアの方々にも、ぜひご注目頂きたい」

とコメントしています。

(山内 博・画像:トヨタ)

初代カローラのシートとエンブレムを復刻したカローラアクシオの限定車

トヨタは、カローラの生誕50年を記念し、カローラアクシオに特別仕様車 HYBRID G「50 Limited」を設定、全国のトヨタカローラ店から9月1日より500台限定で発売します。

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カローラは「人目をひく、美しいスタイルのハイ・コンパクトカー」をイメージして「カローラ(ラテン語で花の冠の意)」と命名され、1966年に誕生。

以来、時代とともにさまざまな進化を遂げながら今年で50年を迎えます。

初代カローラは、クルマのあらゆる面で80点以上を実現すべきであるという「80点主義+α(アルファ)」の発想で開発されました。

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当時、同時期に新発売されたライバルの日産「サニー」の排気量が1000ccで、一方カローラの排気量が1100ccであったことから、「+100ccの余裕」というテレビCMは世相を映す名キャッチコピーとして有名になりました。

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その「+α」として、クルマの走りのイメージを体現させることをねらいに、「赤色」の内装を組み合わせ、「スポーティさ」を追求しました。また、カローラの車名の由来でもある「花の冠」をモチーフにしたエンブレムは、発売当時にカローラの象徴としてデザインされたものです。

今回の特別仕様車はカローラアクシオ「HYBRID G」をベースとし、この初代カローラの特徴である赤の内装シートと花冠エンブレムを復刻することで、カローラの50年の歴史を今に再現しています。

一番の特徴である「赤」のスポーツシートは、トヨタ・デザイン部で保管されてきた初代カローラのカラーサンプルをもとに往年の「赤」を今日の技術で忠実に再現。シートをはじめとする内装に採用しています。

また、「赤」とブラックを組み合わせて内装に配置することで、モダンでありながらスポーティな室内空間を創出。また、花冠エンブレムをシートの背もたれやリヤ車名のエンブレム下に配置しています。

フロントロアグリルのデザインをドットパターンとし、Bi-Beam LEDヘッドランプを特別装備したほか、タイヤサイズを185/55R16&アルミホイールとし、スタイリッシュなイメージに仕上げています。

外板色はホワイトパールクリスタルシャイン、ブラックマイカの2色が設定されています。

FF二輪駆動のパワートレインには、リダクション機構付のTHSⅡ(1NZ-FXE 1.5L)ハイブリッド・システムを備えており、特別仕様車の価格は税込み240万円となっています。

なお、特別仕様車は2016年8月5日(金)から7日(日)までの3日間、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されるイベント「オートモビル カウンシル 2016」に、初代カローラとともに出展されます。

(山内 博・画像:トヨタ)

トヨタの「スポーツ・ハイブリッド」戦略は次期86/BRZにも展開される?

日本では「ハイブリッド車」が主流を占めるなか、欧州では「小排気量ターボ車」が普及。さらに近年では環境規制強化に伴い、低燃費車のトレンドが「PHV」に移行しつつあります。

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ただ、燃費性能のみを追求すると、どうしてもクルマ本来の「走る楽しさ」が二の次になりがちです。

そこで、小排気量ターボエンジンに日本のメーカーが得意とするハイブリッド技術を合体させれば、スポーティなハイブリッド車が実現する可能性が出てきます。

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そうしたおり、英自動車メディアが、次期「トヨタ スープラ」にターボ仕様のガソリンエンジンとモーターをドッキングした、いわゆる「スポーツ・ハイブリッド」モデルが存在すると報じて話題になっています。

さらに巷では、2.0Lクラスの出力を持つ1.5Lターボエンジンにハイブリッドシステムを組み合わせ、次期トヨタ86/BRZに搭載する計画がトヨタとスバル間で進みつつあるとの噂も。

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確かにハイブリッド車の普及拡大にともない、走る楽しさを備えたスペシャリティ感のある「スポーツ・ハイブリッド」の需要が出てきても不思議ではありません。

次期スープラに加え、次期86/BRZの開発動向についても注目されます。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車、SUBARU)

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マイナーチェンジでスバルBRZと統一されたトヨタ86の「あの」部分とは?

「トヨタ86」と「スバル BRZ」のマイナーチェンジが7月5日に揃って発表され、8月1日に発売が予定されています。

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今回のマイナーチェンジでは、エンジンや足廻りなど「走り」に直結する部分の性能が向上したほか、外観についてもフロントバンパーの意匠や、前後ランプのLED化などが図られています。

そうしたなか、今回86のフロント周りに興味深い変更が織り込まれています。

現行の「86」では「BRZ」との差別化を目的に、フロントターンランプがバンパー両側の低い位置に設置されており、当初チューン業界で物議をかもした経緯があります。

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そんな背景もあってか、マイナーチェンジではフロントランプの機能配置をBRZと統一、フロントターンランプのLED化を機に、ヘッドランプ内に移設されています。

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今回、バンパ内のランプが両車共にフォグランプのみとなったことで、新型86とBRZのフロントバンパーに互換性が生まれました。

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全長も変化しないため、好みで86にBRZのフロントバンパーを装着したり、BRZ用の社外パーツの流用等が可能になり、ドレスアップの幅が広がるという訳です。

その逆(BRZ→86)もしかりで、オーナーにとっては新たな楽しみが増えそうです。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車、SUBARU)

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トヨタ自動車が「環境ブランド調査2016」で首位を獲得!

トヨタ自動車が「環境ブランド調査2016」で総合ランキング1位を獲得しました。

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この調査は、日経BP社が地球環境の保全と企業経営の持続的発展を支援する目的で行っているもので、インターネット経由で約2万人を対象に主要560社の環境活動が一般の消費者にどう伝わっているかについてアンケートを実施しています。

企業ランキング付けのベースとなる「環境ブランド指数」は環境情報接触度、環境コミュニケーション、環境イメージ、環境評価の4つの指標で構成されており、トヨタ自動車は総合評価で昨年の「97」から5.6ポイント伸ばして「102.6」を獲得。

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昨年まで5年間首位を維持してきた「サントリー」の環境ブランド指数99.3を抜いて2009年以来、7年ぶりにトップの座に躍り出ました。

同社はハイブリッド車「プリウス」の商品イメージなどが奏功、2000年の調査開始から10年間に渡って1位を維持していましたが、2010年には「エコナビ」を打ち出したパナソニックに、また2011年から5年間は「水と生きる」の企業メッセージで強力なブランドを築いたサントリーに1位の座を譲っていました。

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今回の調査で首位に返り咲いた背景には、量産車として世界初の燃料電池車「ミライ」やハイブリッド車の4代目「プリウス」を発売したこと、昨年10月に打ち出した「トヨタ環境チャレンジ2050」で社会や会社の未来像を示したことなどがあるようです。

消費者が持つ同社のブランドイメージとして、「省エネルギーへの貢献度」で1位(日産3位、ホンダ4位、マツダ5位、ダイハツ8位、スズキ15位)、「リサイクルへの貢献度」で12位、「廃棄物削減への貢献度」で2位、「生物多様性や動植物資源の保全への貢献度」で7位にそれぞれランキングされています。

Avanti Yasunori ・画像:日経BP、トヨタ自動車)

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次期スープラは DCT搭載の「スポーツ PHV」で登場か?

東京モーターショー17、もしくは翌年1月のデトロイトショー18でワールドプレミアされ、同年秋頃の発売が予想されている新型スープラ。

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海外でも同車に関する報道が増えつつあるなか、イギリスの自動車メディア「Auto EXPRESS」が興味深い情報を伝えています。

これまでにもお伝えして来たとおり、新型スープラはデザインこそトヨタ・オリジナルですが、スポーツカーとして肝となるパワーユニットに加えてプラットフォームも「Z4」の後継となる「Z5」と共通化され、生産もBMWが担当するようです。

BMW製2.0L直4ターボエンジン(2種類)と3.0L直6ターボエンジンが搭載され、後者にはトヨタのハイブリッド・システムが組み合わされるとの予想。

同メディアでは、そのハイブリッド・システムについて詳しく伝えており、ルマン24Hレースで戦う「トヨタ TS050ハイブリッド」の技術を採り入れる可能性があるとしています。

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具体的には、BMW製ガソリンエンジンで後輪を駆動、車両前後に搭載したトヨタ製モーターの出力を全輪に伝えるハイブリッド・システムを採用しているとのこと。

米国のZEV規制対応に伴って充電可能な「PHV」仕様とし、減速時の回生電力を利用してリチウムイオンバッテリーを充電する構造。

トランスミッションについても、ハイブリッド車用のCVTではなく、スピーディなシフトを可能にするトヨタ初の「DCT」(デュアルクラッチトランスミッション)が採用されるとしています。

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さらに、BMWの軽量化技術により車重を1,400kg以下に抑えており、Z5共々軽量化が図られているそうなので、その「走り」には相当期待できそう。

新型「スープラ」のワールドプレミアが今から大いに待たれます。

Avanti Yasunori ・画像:TOYOTA USA)

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3代目スープラはカーボン武装の「スポーツハイブリッド」で登場?
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上半期の新車販売ランキングTOP10はこうなっている!

自販連(日本自動車販売協会連合会)によると、今年の上半期(1〜6月)にもっとも売れた登録車は昨年12月にフルモデルチェンジしたトヨタ自動車の「プリウス」。

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新車効果も手伝って半年間で14.2万台を販売、月平均2.4万台を売り上げている計算となります。さらに同車以外にもトヨタ車がTOP10中、6車種を占めている状況。

1位 トヨタ プリウス 14.2万台
2位 トヨタ アクア  8.9万台
3位 トヨタ シエンタ 6.1万台
4位 ホンダ フィット 5.9万台
5位 日産 ノート   5.1万台
6位 トヨタ ヴォクシー 4.4万台
7位 トヨタ カローラ  4.3万台
8位 ホンダ ヴェゼル 3.9万台
9位 トヨタ ヴィッツ 3.7万台
10位 日産 セレナ   3.5万台

また、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)によると、上半期にもっとも売れた軽自動車はホンダ「N-BOX」で、9.6万台を販売。

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TOP10中、ホンダが2車種、ダイハツとスズキが各4車種の構成比となっています。

1位 ホンダ N-BOX  9.6万台
2位 ダイハツ タント  8.9万台
3位 スズキ アルト   5.6万台
4位 ホンダ N-WGN  4.7万台
5位 スズキ ハスラー  4.6万台
6位 スズキ ワゴンR   4.5万台
7位 スズキ スペーシア  4.2万台
8位 ダイハツ ムーヴ  4.1万台
9位 ダイハツ ミラ   4.0万台
10位 ダイハツ キャスト 3.9万台

一方、6月の軽自動車を含む国内の新車総販売台数は前年同月比-4.9%減の42.1万台と、2ヶ月連続の前年割れとなっています。

内訳では登録車が28.8万台(+3%増)、軽自動車が13.3万台(-18.4%減)と、軽自動車の不振が目立つ状況。

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登録車の販売が3ヶ月連続で前年増と回復傾向を見せるなか、軽自動車は昨年1月以降、約1年半に渡って前年割れが続いています。

今年上半期(1〜6月)の累計販売台数で見ても、登録車は164.2万台(+0.7%増)の前年増となっていますが、軽自動車は90.5万台(-13.4%減)と前年割れしており、両者を合わせた総販売台数についても254.7万台(-4.8%減)と前年割れしている状況。

特に今年の4月以降は三菱自の軽自動車に端を発する燃費不正問題がこの状況に拍車をかけており、新車総販売台数を押し下げています。

全体を俯瞰してみた場合、昨年4月の軽自動車税(地方税)の1.5倍引き上げ(7,200円→10,800円)が予想以上に販売にダメージを与えているといえそうです。

Avanti Yasunori

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トヨタが来年3月期に1兆円超の営業減益を予想するワケは?
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トヨタ『オーリス』次世代型、シャープなキーンルックに?

2015年4月にフェイスリフトが行われたトヨタ・オーリス 次世代型の姿を、初めてカメラが捉えました。

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捕捉した次期型プロトタイプは、フロントマスクからAピラーまでが新型モデルで、それより後部は現行ボディを纏っており、「フィアット500」のような可愛いヘッドライトもダミーだです。

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市販モデルには、現行モデルよりシャープなヘッドライトと、迫力のエアインテークを装備したキーンルックが噂されていますが、ダミーパーツが多く、断定はできない状況です。

プラットフォームには「TNGA」(トヨタ・グローバル・アーキテクチャー)を採用、全高とホイールベースが延長され室内空間も向上するようです。

予想されるパワートレインは、トヨタの新型クロスオーバーSUV『C-HR』から流用される1.8リットル直列4気筒エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド、および1.2リットル直列4気筒ターボエンジンが予想され、ワールドプレミアは2017年東京モーターショーと噂されています。

(APOLLO)

ヴェルファイア「Golden Eyes」をさらにスタイリッシュに!モデリスタ用アイテム登場

トヨタ向けのカスタマイズパーツを数多くリリースしているトヨタモデリスタインターナショナルから、特別仕様車のヴェルファイア「Golden Eyes」用アイテムが発売されました。

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こちらでは、アルファードの特別仕様車「TYPE BLACK」用アイテムをご紹介しましたが、よりアグレッシブなヴェルファイアに映えるパーツが揃っています。

特別仕様車の「Golden Eyes」の力強いスタイリングをさらに引き立てるスモークメッキやダークメッキを採用したアイテムが中心で、「MODELLISTA エアロキットA(スモークメッキ)」などのエアロキットをはじめ、単品での装着でもスタイリッシュさと高級感をアップさせる「クールシャインキット (スモークメッキ)」、青色のLEDが先進的なイメージを与える「フロントグリル(ダークメッキ)」などを用意。

フロントグリル_点灯価格は、フロントスポイラー、サイドスカート、リヤスタイリングキットからなる「MODELLISTA エアロキットA(スモークメッキ)」が24万3000円、フロントスポイラー、サイドスカート、リヤスカートの「MODELLISTA エアロキットB」が19万2240円。

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フロントグリル(ダークメッキ)はLED有が8万7480円、LED無が7万6680円、ミラーガーニッシュとバックドアガーニッシュのセット「クールシャインキット(スモークメッキ)」が4万8600円となっています。

(塚田勝弘)

トヨタ・アルファードの「TYPE BLACK」用カスタマイズパーツがモデリスタからリリース

トヨタ車のカスタマイズアイテムを数多くリリースしているモデリスタ(トヨタモデリスタインターナショナル)から、アルファードの特別仕様車「SA TYPE BLACK」、「S A Package・TYPE BLACK」向けのカスタマイズアイテムがリリースされました。

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「TYPE BLACK」の特別装備に多く取り入れられている「スモークメッキ」に合わせた加飾を施すことで、 特別仕様車をより特別なスタイルに演出するアイテムとなっています。

特別仕様車の「TYPE BLACK」の黒を基調とした世界観をさらに際立たせるスモークメッキを使ったアイテムとして、「MODELLISTA エアロキット A(スモークメッキ)」や、エアロキットとセットで装着することでスタイリッシュさと高級感をアップさせる「クールシャインキット(スモークメッキ)」、青色のLEDにより先進的なイメージを付与する「フロントグリル(スモークメッキ)」を設定。

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価格は「MODELLISTA エアロキット A(スモークメッキ)」が24万3000円(塗装済み)、フロントスポイラー、サイドスカート、リヤスカートからなる「MODELLISTA エアロキット B(スモークメッキ)」が19万2240円。

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スモークメッキのフロントグリルは、9万720円(LED有)、7万9920円(LED無)、ミラーガーニッシュとバックドアガーニッシュからなる「クールシャインキット(スモークメッキ)」が4万8600円です。

なお、各パーツは上記のセットのほか、単体でのオーダーも可能となっています。

(塚田勝弘)

モデリスタの新型86用カスタマイズアイテムは「スタイリッシュ ギヤ」がテーマ

ビッグマイナーチェンジを受けたトヨタ・86。

トヨタモデリスタインターナショナルが発売したカスタマイズアイテムは「Stylish Gear」をコンセプトに掲げ、スポーツマインドを刺激する躍動感はもちろん、洗練された品格を表現したパーツとしているのが特徴です。

スタイリング

洗練されたダイナミックなスタイルを演出する「MODELLISTA エアロキット」をはじめ、サイドビューを伸びやかに印象付け、躍動感を演出する「トランクスポイラー」を設定。

トランクスポイラー

さらに、新商品も投入されています。クリアランスランプ連動で LEDの光が先進的な佇まいを醸し出す「フェンダーイルミブレード」、パドル部を大型化した取替タイプの「パドルシフト」は、スタイリッシュな見た目だけでなく操作性向上を意図したアイテムになっています。

フェンダーイルミブレード_点灯パドルシフト_正面

価格は、フロントスポイラー、サイドスカート、リヤスパッツからなる「MODELLISTA エアロキット」が12万6360円(塗装済)/11万240円(素地)。トランクスポイラーが5万9400円(塗装済)/5万4000円(素地)、フェンダーイルミブレードが5万8320円、スタイリッシュモールが3万1320円、マフラーカッターが2万7000円、LEDライセンスランプが8640円、18インチアルミホイール&タイヤセットが29万7000円となっています。

インテリアパネルセット_ヘアライン調

インテリアパネルセット_レッドモノグラム柄

そのほか、インテリアではインテリアパネルセットのレッドモノグラムが4万6440円、ヘアライン調が2万8080円、LEDルームランプセット(面発光タイプ)が3万2400円などとなっています。

(塚田勝弘)

トヨタ・ノアの「Si W×B(ダブルバイビー)」はのモノトーン内装が魅力

ヴォクシーの特別仕様車「煌(きらめき)」シリーズと同時に設定されたトヨタ・ノアの「Si W×B(ダブルバイビー)」もスタイリッシュな内・外装が特徴になっています。

ベース車は「Si」グレードで、ガソリン車とハイブリッド車の両方に設定され、専用の内装色(ブラック×ブラック)が特徴のひとつとなっています。

NOAH_01天井やピラーなどのインテリアをブラックで統一し、センタークラスターパネルなどにピアノブラック塗装を施すことでクオリティアップが図られています。

さらに、車名の由来となっているインテリアのコーディネイトにも注目。

ファブリックと合成皮革を組み合わせたシート表皮にアクセントカラーとしてホワイトのステッチを施した専用シートを採用し、黒を基調に白を挿し色とした「W×B」のモノトーンの世界観が演出されています。

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エクステリアは、フロントフードモールやフロントバンパーロアモールにスモークメッキ加飾を施すことで、スタイリッシュな印象を強調。

NOAH_03また、ワンタッチスイッチ付デュアルパワースライドドアが特別装備されているほか、アクセルペダルを踏まずに定速走行できるクルーズコントロールを装備するなど機能も充実しています。

ボディカラーには特別設定色の「アイスチタニウムマイカメタリック」、オプションの「ホワイトパールクリスタルシャイン」を含む全4色を設定。

価格はガソリン仕様(2WD/4WD)が280万440円〜302万5080円、ハイブリッドはベース車同様にFFのみで、価格は332万1000円です。

(塚田勝弘)

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トヨタ・ヴォクシーにお馴染みの「煌(きらめき)」シリーズの特別仕様車を設定
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トヨタ・ヴォクシーにお馴染みの「煌(きらめき)」シリーズを設定

ミドルサイズの箱型ミニバンで絶大なる人気を誇るヴォクシー/ノア。上級仕様という位置づけのエスクァイアも含めた3兄弟といえるシリーズですが、この3モデルを足すとステップワゴンもセレナも太刀打ちできない売れ行きとなっています。

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7月6日に設定された特別仕様車ヴォクシーの「ZS 煌(きらめき)Ⅱ」は、ヴォクシーではお馴染みの特別仕様車。

ヴォクシーの「ZS 煌 Ⅱ」は、「ZS」(ガソリン車/ハイブリッド車)がベースで、フロントグリルモールに高輝度シルバー塗装が施されるなど、華やかさを増した外装が目を惹きます。

VOXY_01一方の内装は、センタークラスターパネルを中心にピアノブラック塗装が施されるなど、質感が向上されています。

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また、ワンタッチスイッチ付デュアルパワースライドドアやスーパーUVカットグリーンガラスが特別装備されているほか、夜間運転の視野拡大に寄与するLEDフロントフォグランプが用意されるなど機能も充実。

VOXY_05ほかにも、ボディカラーに特別設定色の「アイスチタニウムマイカメタリック」を含む全4色が設定され、ハイブリッド車の特別仕様車も今回新たに設定されています。

価格はガソリン仕様(FF、4WDを設定)が280万440円〜302万5080円、ハイブリッド(FFのみ)が332万1000円です。

(塚田勝弘)

「特別過ぎる」トヨタ・アルファードはゴールド加飾のゴージャスなキーも装備

トヨタの高級ミニバン「アルファード」に特別仕様車「TYPE BLACK」の登場です。

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エンジンは2.5リッターと3.5リッター、いずれも2WDと4WDが用意されています。

2.5リッターは「S」をベースに“Aパッケージ”の装備を加えた「S“Aパッケージ・TYPE BLACK”」。3.5リッターは「SA」をベースにした「SA“TYPE BLACK”」という設定となっています。

特別装備の内容は、専用ゴールドエンブレム(フロント)やダークメッキガーニッシュ付フロントフォグランプ、専用シート表皮は打ち抜き穴からブラウンが覗く特別仕立てとなっています。

また、黒木目調本革巻き4本スポークステアリングホイールやブラックのルーフヘッドライニングも上質な印象を高めています。

そのほか、外観では高輝度塗装の専用アルミホイールで差別化。パワーバックドア(挟み込み防止機能付)、アクセサリーコンセント(AC100V・100W/1個)、そして専用ゴールド加飾付きのスマートキーなどを特別装備した、ゴージャスなミニバンです。

メーカー希望小売価格は、2.5リッターが392万6291円(2WD)、417万6655円(4WD)。3.5リッターは431万7055円(2WD)、451万1455円(4WD)となっています。

(山本晋也)

トヨタ・ヴェルファイアに「黄金の目」を持つ特別仕様車が復活!

力強い顔つきの高級ミニバン、トヨタ・ヴェルファイアに特別仕様車「ゴールデンアイズ」が帰ってきました。

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先代モデルでも特別仕様車として設定された「ゴールデンアイズ」は、その名の通りゴールド加飾を施したヘッドランプが特徴となるラグジュアリー度を高めた高級ミニバンです。

2.5リッターの「Z」グレードをベースに“Aエディション”の装備を加えた「Z“Aエディション・GOLDEN EYES”」、3.5リッターの「ZA」をベースにした「ZA“GOLDEN EYES”」というラインナップ。

ゴールド加飾のヘッドランプのほか、ダークメッキを施したフロントグリル、専用シート表皮などを特別装備。

シート表皮は、ブラックをベースにゴールドのドットがのぞくウルトラスエードのメイン材に、肩部にはダークブルーのクロコ調柄の合成皮革を組み合わせることで、ヴェルファイアらしさを強めています。

そのほか、高輝度塗装の専用アルミホイール、黒木目調本革巻き4本スポークステアリングホイールなどを装備。

ブラックのルーフヘッドライニング、パワーバックドア(挟み込み防止機能付)、アクセサリーコンセント(AC100V・100W/1個)なども特別装備されています。ゴールド加飾のスマートキーも見逃せないアイテムです。

メーカー希望小売価格は、2.5リッターが392万6291円(2WD)、417万6655円(4WD)。3.5リッターは431万7055円(2WD)、451万1455円(4WD)となっています。

(山本晋也)

2016年6月の登録車販売ランキングはプリウスの圧勝、月販2.8万台超

一般社団法人 日本自動車販売協会連合会(自販連)より、2016年6月の登録車(軽自動車と海外ブランドを除く)の車名別の販売ランキングが発表されました。

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2016年になってからトップ独走中のトヨタ・プリウスが6月もトップ。さらに上半期でも14万2562台と、前年同期比199.7%の倍増。新型へのフルモデルチェンジ効果を発揮しています。

トップ10の顔ぶれは前月と同様、トヨタ6台、日産2台、ホンダ2台の内訳となっています。

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●2016年6月 登録車販売ランキングトップ10(自販連調べ)
1位 トヨタ プリウス 28,785台
2位 トヨタ アクア 15,041台
3位 トヨタ シエンタ 10,954台
4位 ホンダ フィット 9,936台
5位 トヨタ パッソ 8,278台
6位 日産 ノート 7,956台
7位 トヨタ カローラ 7,489台
8位 トヨタ ヴォクシー 7,278台
9位 ホンダ ヴェゼル 7,184台
10位 日産 セレナ 6,600台

トップ3をトヨタが独占しているのは、4月から3か月連続。その3台だけが5桁のセールスとなっているのも、トヨタ系ハイブリッドの浸透ぶりを実感させられます。

日産の2モデルは、いずれもモデルライフ後半で、セレナなどはフルモデルチェンジ直前といえるタイミングですが、トップ10入りしているのは販売力といえるのかもしれません。

トップ10圏外では、トヨタ・ヴェルファイア(3,695台)に肉薄するホンダ・オデッセイ(3,474台)や、ハイブリッドを追加した効果で前年同月比274.2%と売れ行きを伸ばすトヨタ・オーリス(2,484台)などの動向が気になるところといえそうです。

(山本晋也)

「2016年のもっともスマートな企業」50社にトヨタがランクイン!

米マサチューセッツ工科大学傘下のメディア「MIT テクノロジーレビュー」が、効果的なビジネスモデルや革新的な技術を持つ「2016年のもっともスマートな企業」50社のランキングを発表。

ITやメディア、バイオ関連の企業が並ぶなか、テスラモーターズとトヨタ自動車の2社が自動車メーカーとしてランクインしました。

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テスラモーターズはEVのモデルSやモデルXにオートパイロット(自動運転)システムを搭載したことや、車両価格を約380万円〜に抑えた「モデル3」が発売前から40万台規模の事前受注を獲得したことが評価され、4位にランキングされています。

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一方、今回初登場のトヨタ自動車は「マイクロソフト(26位)」や「IBM(45位)」、「インテル(49位)」を抑え、「Facebook(15位)」や「SpaceX(16位)」に続く17位にランキングされました。

トヨタ自動車が今回ランキングに登場した背景には、年初に10億ドルを投じて自動運転に向けた「AI」(人工知能)を研究する「TRI」(Toyota Research Institute)を米国に新設したことが評価されたようです。

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そのほか、2位には中国の検索エンジン大手「Baidu(バイドゥ)」、6位には高度運転支援システムを手掛ける「Mobileye (モービルアイ)」、8位には自動運転技術で先行するGoogleの持ち株会社「Alphabet(アルファベット)」、12位にはグラフィック・プロセッサーを手掛ける「Nvidia(エヌビディア)」がそれぞれランクインしています。

これらの顔ぶれは、自動運転技術の実現に向けた「クルマとITの融合」が加速していることを如実に表しているようです。

Avanti Yasunori ・画像:MIT Technology Review、TESLA、TOYOTA)

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「キーンルック」は『意外性』と『緩さ』!? 新しいトヨタフェイスの正体について訊く

エスティマがビッグマイナーチェンジを行い、最新のトヨタフェイスに一新されました。

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次々に展開されるトヨタの新しい顔ですが、そもそもこの顔にはどんな意味が込められているのか、あらためてその真意を聞きました。

[語る人]
トヨタ自動車株式会社
トヨタ・コンパクトカー・カンパニー デザイン部長
CVカンパニー 主査 服部繁也 氏

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── まず、「キーンルック」や「アンダープライオリティ」といった考え方は、どんなきっかけから生まれたのでしょうか?

「トリガーは2回です。まず欧州戦略で、シェア5%と伸び悩む理由にトヨタ車としての共通項の欠如、ブランド力の弱さがありました。そこを何とかしたかった。もうひとつは先代プリウスでの取り組みです。空力のためにアッパーグリルはツルッとさせて空気を流しつつ、冷却はアンダーグリルに集中させた。この両者がいまの表現につながっています」

── マツダのイメージモデルのような、デザインのキーとなる造形やスケッチはありますか?

「いえ。トヨタはフルラインメーカーで、かつ世界展開も幅広いですから、そうした原型のような考えは縛りになってしまいます。今回のエスティマも結果的には薄い目に大きなグリルとなりましたが、当初には異なるアイデアもいろいろありました」

── しかし、そうは言ってもデザイン部内での共通認識は必要ですよね?

「そこは専務役員の福市得雄が、常に現場に対し語りかける機会をもっています。福市は5年前にデザイン本部長に就いて以降『意外性』をテーマに社外へメッセージを発信していますが、同時に社内トップ会議にも目を配ることで現場を喚起しています」

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── カローラやカムリ、SAIなど、キーンルックはそれぞれの表情や個性の表現が難しいのでは?

「キーンルックを最大限に表現するのはあくまでヴィッツなどグローバル・コアモデルに絞っていて、たとえばパッソやアルファードなど国内向けモデルではそこまでやらない。ただ、たとえば新しいプレミオ・アリオンでは、グリルは大きいけれど、フォグランプ周りにメッキを施して重心を下げ、それをこのクルマのアンダープライオリティとしている。そういう自由度は残しているということです」

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── キーンルックはどんどん先鋭的になります。先ほど意外性という話がありましたが、より派手に展開するしかないのでしょうか?

「今回のエスティマでは、顔の表現をよりツルッとさせました。先代はアンダーグリルが左右に張った顔をしていましたが、本来のエスティマはこっちじゃないかと。つまり、単に派手にするのではなく、クルマごとにあるべき表現を考えている。ちなみに、よく誤解されるのですが、キーンルックとは新しい顔の表現全体のことで、細長いグリルやランプのことではありません」

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── アンダープライオリティは開口部が大きく、表情が大味で、ややもすると改造車のようになりませんか?

「そこは配慮しています。たとえば新しいエスティマのグリルは横バーを挟んで上下に開口部がある。上のグリルは結構高い位置にあるので、そのまま下までハの字にしてしまうと大きすぎてしまいます。なので、サイドラインからの流れで挟み込んで六角形としました。これはアクアと同じ考え方ですね」

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── アンダープライオリティにも幅がある?

「はい。もともとはハの字の開口によって視点を下げることが目的なのですが、エスティマやアクアでは、アクセサリーランプを組み込んださらに外側のハの字で視点を横に引っ張る次のステップにもトライしている。シエンタもその応用ですね。そういう幅、ある種の緩さがあるのがキーンルックということです」

── なるほど。ありがとうございました。

(すぎもとたかよし)

トヨタ自動車、太陽光で製造する「CO2フリー」水素の実証試験へ!

トヨタ自動車が6月28日、福岡県の宮田工場で再生可能エネルギーを利用して水素を製造する実証プロジェクトを開始すると発表しました。

TOYOTA

水素エネルギー社会の進展、再生可能エネルギーの更なる利用拡大を目的に、天候に左右される不安定な再生可能エネルギー由来の電力を一旦水素に置換して貯蔵、工場内のFC(燃料電池)フォークリフトで活用する国内初の取組みとなります。

HUKUOKA

経済産業省が推進する「地産地消型再生可能エネルギー面的利用等促進事業費補助金」を受けて実証試験を行うもので、トヨタ自動車九州のほか、福岡県、九電テクノシステムズ、豊田通商の4者が参画しており、年間で最高4億円の補助金が最長3年間に渡って交付される見込みとか。

本実証プロジェクトは「地産地消型グリーン水素ネットワークモデル」の構築を目指しているもので、大規模な貯蔵ができない「電力」を、電気分解して水素に置換することにより、長期間大量に貯蔵できる技術として有望視されています。

トヨタ自動車では、来年3月までに太陽光発電システムや水素製造・供給システム、FCフォークリフト、定置用の燃料電池などを宮田工場に導入予定。

TOYOTA

同社によれば、CO2フリー水素を利用するFCフォークリフトの導入により、火力発電由来の電力を使う電動フォークリフトに対して一台あたりのCO2排出量を半減できる見込みといいます。

TOYOTA

今後トヨタ自動車では、工場内のCO2排出量を2030年に現状の1/3に、2050年には排出量「ゼロ」を目指す計画。

FCフォークリフトによる水素の直接利用に加え、定置型燃料電池により水素から電気に戻すことで、クルマの生産段階からCO2排出量を抑制、国内外の他工場や新設工場にノウハウを展開していく計画のようです。

TOYOTA

これらの技術が普及すれば、災害時を含めた電力の自給が可能となり、エネルギーの地産地消にも大きく貢献することになりそうです。

Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車、福岡県)

【関連記事】

トヨタが2020年に水素でFCVを生産!年内に実証実検へ
http://clicccar.com/2016/02/11/353500/

地方新聞を一挙にジャック!トヨタ・アクア&ドラクエのコラボレーション広告

2011年に発売されたコンパクトハイブリッドカーの「アクア」。

累計販売台数が100万台を達成したことから、登場から30周年を迎える人気ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズとのコラボレーションが行なわれています。

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TVCMのほか、お気に入りのモンスターとアクアを配合して特別な「アクア」を生み出せる配合シミュレーターなどが行われていますが、先日、47都道府県の地方新聞にコラボ広告が掲載されました。

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その広告が 現在、webにて一挙に公開中です。

たとえば、北海道ではいかにも寒そうな氷系モンスターの「ひょうがまじん」とコラボするなど、各地域の特色にちなんだモンスターがあてられているようです。ちなみにワタクシの故郷である神奈川県は「やまたのおろち」でした。いったいどんな由来があるのでしょうか?

また、モンスターのカラーとアクアのボディカラーが合わせてあったり、ドラクエでお馴染みのメッセージが添えられていたり、ドラクエの世界観が活かされているのもポイントです。

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広告サイト:トヨタ アクア | キャンペーン | AQUA×ドラゴンクエスト | 新聞ジャック | トヨタ自動車WEBサイト

(今 総一郎)

トヨタ・スペイドに丸洗いシートカバーを備えた特別仕様車が登場

助手席側の大開口・電動スライドドアによる乗降性の良さと、シャープな顔つきのコントラストが印象的なコンパクトカー、トヨタ・スペイドに特別仕様車の登場です。

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スペイドの特別仕様車「F “Queen II”」は、Fグレードをベースに次のような特別装備を与えられています。

丸洗いが繰り返し可能なストライプのウォッシャブルカバーシート(ファスナー式)
内装に特別色ブラックを設定
室内天井は格子柄を採用
レジスターリングのサテン調加飾
シフトレバーベゼル、インサイドドアハンドル(運転席・助手席)のメッキ加飾
専用意匠のセンターメーター
フロントグリル、電動格納式リモコンドアミラー、バックドアガーニッシュ、アウトサイドドアハンドルのメッキ加飾
スーパークロームメタリック塗装樹脂フルキャップ

ボディカラーはブラック(特別設定色)、ホワイトパールクリスタルシャイン、ボルドーマイカメタリック、ブラッキッシュアゲハガラスフレークの4色を設定。メーカー希望小売価格は、194万9400円(2WD)と210万600円(4WD)となります。

合わせてレギュラーモデルにはプリクラッシュセーフティシステム「Toyota Safety Sense C」の全車標準装備化やIR(赤外線)カット機能付ウインドシールドガラスの標準装備、センターメーターのデジタル表示化といった内容のマイナーチェンジを実施しています。

ボディカラーは、新色ブラッキッシュアゲハガラスフレークを含む全9色。レギュラーモデルの価格帯は、177万7680円〜207万7920円となっています。

(山本晋也)

トヨタの左右非対称ボディ「ポルテ」が安全性アップで特別仕様車を設定

助手席側に大開口・電動スライドドアを持つ独特のスタイルで、その乗降性の良さから支持を集めるトヨタ・ポルテがマイナーチェンジです。

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主な変更点は、プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームをセットにした「Toyota Safety Sense C」を全車で標準装備にしたこと。

「Toyota Safety Sense C」は、センサーにレーザーレーダーと単眼カメラを組み合わせ、それぞれの特徴を活かしているのが特徴。

約15km/h〜140km/hの速度域において、衝突を予測し警報を発するだけでなく、プリクラッシュブレーキの作動速度域は約10km/h〜80km/hと幅広いのも特徴です。

そのほか、信号待ちなどで先行車が発進したことに気づかず停止し続けた場合、ブザーとディスプレイ表示でドライバーに知らせる先行車発進告知機能や、急ブレーキをハザードランプの自動点滅により後続車へ知らせる緊急ブレーキシグナルを全車に標準装備するなど、安全装備を充実させています。

快適性では、IR(赤外線)カット機能付ウインドシールドガラスの標準装備、センターメーターのデジタル表示化などが変更ポイント。ボディカラーには、新色シトラスオレンジマイカメタリックとブラッキッシュアゲハガラスフレークが追加されています。

さらに、マイナーチェンジに合わせて、丸洗いできるウォッシャブルシートカバーを備えた特別仕様車「F “a la mode Trois”」が設定されました。

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ポルテ特別仕様車「F “a la mode Trois”」の特徴は、簡単に脱着できるファスナータイプで、丸洗いが繰り返し可能なウォッシャブルカバーシートを装備しているところ。さらにウォッシャブルカバーシートと天井に、水玉模様をあしらいポルテらしいキャラクターをアピールします。

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なお、ベースシート表皮はフロマージュ、インパネ上部とドアトリムオーナメントにプラムのさし色を入れた内装色も特別設定したものです。そのほかインテリアにおいては、ブラウン塗装したレジスターリング、メッキ加飾のシフトレバーベゼル、インサイドドアハンドル(運転席・助手席)を採用しています。

エクステリアでは、ラジエーターグリルと電動格納式リモコンドアミラーにブラウン塗装、バックドアガーニッシュとアウトサイドドアハンドルにメッキ加飾を施すとともに、ホイールにはパールホワイト塗装の樹脂フルキャップを特別装備します。

ボディカラーはホワイトパールクリスタルシャイン、チェリーパールクリスタルシャイン、クリームベージュ、シトラスオレンジマイカメタリックの4色を設定。

メーカー希望小売価格は、特別仕様車が194万9400円(2WD)と210万600円(4WD)。レギュラーモデルの価格帯は、177万7680円〜207万7920円となっています。

(山本晋也)

プリウスPHVの燃費・電費・充電時間、そして伸びたEV走行距離はどう評価される?

ハイブリッド燃費の目標値を37.0km/L(JC08モード燃費)に据えた新型プリウスPHV。

ノーマル・プリウスの最高値37.2km/L(Eグレードは40.2km/L)と比較すると、「あまり変わらない?」と思うかもしれません。

が、こちらはPHVですから充電が可能で、充電による航続可能距離は60km以上(等価EVレンジのこと、EV走行換算距離ともいう)と、従来型PHVの26.4kmから大幅に延びる模様です。

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また、新型プリウスPHVの「JC08モード走行ハイブリッド燃費」とは「ハイブリッド燃料消費率」のこと。

具体的には、外部充電した電力を使わずに走行する際の燃費である「ハイブリッド走行時(Charge Sustaining走行/エンジン駆動によるハイブリッド走行の領域のこと)」の燃費です。

従来型プリウスPHVの「JC08モード走行ハイブリッド燃費」は31.6km/Lでしたから、新型は6km/L以上延びる見込みとなっています。

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燃費で気になるのは、新型プリウスPHVは、アグレッシブな外観デザインを採用したためか、あるいは全長が105mm延長(全幅、全高は同値)されるためか、Cd値が0.24から0.25に若干悪化している点でしょうか。

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とはいえ、EV走行時の航続可能距離は60km超が目標値となっているほか、メルセデス・ベンツやBMWなど輸入車のPHVに多いように、EV走行での最高速度も135km/h(テストコースなどでの計測)に達しているそうですから、バッテリーの残量があれば、強めにアクセルを踏み込まなければEVとして日常ユースはまかなえそう。

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旧型プリウスPHVは、EVとしての走行可能距離の短さが泣き所で「プリウスと変わらないのでは?」というユーザーの判断もありましたが、航続可能距離が伸びたことで、新型プリウスPHVの評価がどう変わるかが気になります。

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PHVに必要かどうかの議論はありますが、新型プリウスPHVは急速充電にも対応しています。その充電時間は、80%までなら約20分とアナウンスされています。

(文/写真 塚田勝弘)

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トヨタ・ポルテ/スペイドが一部改良で待望の「Toyota Safety Sense C」を全車標準化。特別仕様車も設定

トヨタ・ポルテ(トヨタ店、カローラ店)と、カローラ店およびネッツ店扱いとなるスペイドが一部改良を受けました。

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最大の特徴であり魅力は、助手席側の大開口ワイヤレス電動スライドドアで、低床設計により楽に乗降できるとともに、室内空間の広さと多彩なシートアレンジにより「バリアフリー」といえるコンパクト2BOXモデルである点。

現行型にスイッチして運転席側にリヤドアを追加し、乗降性(手荷物が置きやすくなったという意味では、積載性も向上)が格段に向上しています。

実際にウェルキャブの仕様や機能も充実していて、障がい者や高齢者の利用はもちろんのこと、介護者への配慮も考えたやさしいクルマとして開発されています。

3列シートのシエンタも利点がありますが、大きなウインドウによる良好な視界、狭い道でも運転しやすく、乗降もしやすいですから、サードシートが不要ならポルテ/スペイドを選んだ方が便利かもしれません。

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今回の一部改良では、プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームをセットにした「Toyota Safety Sense C」を全車に標準化。

同システムは、レーザーレーダーと単眼カメラを組み合わせ、異なる2つのセンサーで高い認識性能と信頼性を両立し、多面的な安全運転支援を可能としている先進安全装備です。

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また、先行車を検知し、信号待ちなどで先行車が発進したことに気づかず停止し続けた場合に、ブザーとディスプレイ表示でドライバーに知らせる先行車発進告知機能や、急ブレーキをハザードランプの自動点滅により後続車へ知らせる緊急ブレーキシグナルを全車に標準装備するなど、安全装備強化が図られています。

ほかにも、IR(赤外線)カット機能付ウインドシールドガラスの標準装備、センターメーターをデジタル表示化するなど、快適性や視認性向上なども盛り込まれています。

ボディカラーでは、ポルテに新規設定色の「シトラスオレンジマイカメタリック」、「ブラッキッシュアゲハガラスフレーク」を含む全9色を用意。スペイドには、新規設定色の「ブラッキッシュアゲハガラスフレーク」を含む計9色が設定されています。価格帯は、ポルテ、スペイドともに177万7680円〜207万7920円です。

また、一部改良と合わせて両車に特別仕様車を設定。

ポルテ特別仕様車「Fa la mode Trois(ア・ラ・モード・トロワ)」は、ファスナー式で簡単に脱着でき、丸洗いが繰り返し可能なウォッシャブルカバーシートを特別装備するほか、室内天井とウォッシャブルカバーシートは、内装色「フロマージュ」に合わせて水玉模様があしらわれた専用デザインになっています。

さらに、ベースシート表皮をフロマージュ、インストルメントパネル上部とドアトリムオーナメントのさし色をプラムとした内装色を特別設定するなど、カラフルなカラーコーディネイトが特徴。

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スペイドの「F Queen Ⅱ」もファスナー式で簡単に脱着が可能で、丸洗いが繰り返し可能なウォッシャブルカバーシートを特別装備するほか、特別色のブラック内装を設定。

室内天井は格子柄として、ウォッシャブルカバーシートはストライプをあしらった専用デザインを採用するなど、こちらはスポーティなムードが漂います。

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特別仕様車の価格はともに2WDが194万9400円、4WDが210万600円となっています。

(塚田勝弘)

トヨタのハイブリッドSUV「C-HR」のインテリア画像が公開!

トヨタの新世代設計思想「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」に基くクロスオーバーモデル『C-HR』の新画像が発表されています。

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注目は、ついに公開されたインテリア。そのコンセプトワードは、「センシュアル-テック(Sensual-Tech)」。

いかにも日本車らしいハイテクと機能性を、ファッショナブルでかつ大人の色気を感じさせるスタイルに仕上げているといいます。また、非対称デザインとすることで、コクピット感を強調しているのも特徴といえそうです。

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公開されたインテリアは、欧州仕様のリコリスブラウン。アメリカや欧州のデザイン拠点と日本のデザイン部が協力して作り上げた、インターナショナルな新提案ということです。

画像からは、電動パーキングブレーキを装備していること、EVモードを持つハイブリッドでありながらストレートタイプのシフトパターンを採用していることなども確認できます。

欧州での発売予定は2016年末、2016年9月から受注を開始するということもアナウンスされています。

(山本晋也)

豊田自動織機がインドのエンジン生産工場で開所式を実施。新興国市場でのエンジン生産能力拡充が続く

豊田自動織機のインドにおけるエンジン生産子会社「Toyota Industries Engine India Private Limited(トヨタ インダストリーズ エンジン インディ・以下TIEI)」は6月23日に現地で開所式を行い、本格的な生産を開始しました。

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開所式には、インド政府重工業・公企業省のAnant G Geete大臣、カルナタカ州のSiddaramaiah州主席大臣などの現地行政トップ、在インド大使館磯俣秋男公使、トヨタ自動車役員など多数の関係者が出席しました。

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インドは、2012年の自動車生産台数が400万台を超える世界第6位(自動車部品工業会調べ)の自動車大国で、生産の約4割をディーゼルエンジン車が占めるディーゼルエンジンの一大マーケットです。

豊田自動織機とTIEIは、より多くのTIEI製のディーゼルエンジンを生産し、インドのエンジン生産の主要拠点としてインドの自動車関連産業の一翼を担うことが出来るよう努めたい、としています。

TIEIインド工場は、カルナタカ州ベンガルール・ジガニ工業団地に立地し、建屋面積は約4万平方メートル、2016年3月末の従業員数は約1,200名で、生産能力は年間108,000基となっています。

トヨタ系では先日ブラジルでもエンジン工場を開設したばかりで、新興国市場でのエンジンの現地生産能力を拡充する動きが続いています。

(山内 博・画像:豊田自動織機)

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地震による減産から復調!トヨタの5月国内生産が12.4%増

トヨタ自動車が6月29日に発表した5月の生産・国内販売・輸出実績によると、世界生産は75万450台(前年同月比11.8%増)と、4月度の66.9万台(同6.2%減)から2桁増へと転じました。

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注目されるのは、国内生産が熊本地震の影響で生産停止を強いられた4月度の20.1万台(18.8%減)からもち直して24.2万台(12.4%増)へと回復している点。

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九州工場は4月18日に生産を停止、愛知県の工場でも19日から段階的に生産を停止するなど、地震による減産が約8万台に上ったため、25日以降、生産の増強を図っており、年内をめどに挽回する計画になっているようです。

一方、海外生産は北米・中南米・欧州・アジア・アフリカで増加しており、50.9万台(11.5%増)と、5月度として過去最高を記録するなど、4ヶ月連続増の状況。

1月からの累計生産では国内が124.8万台(2.8%減)、海外が239.1万台(3.2%増)と、国内の減産分を海外で補う構図になっており、総生産台数が363.9万台(1.0%増)と、5月を機に前年増に転じています。

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英国のEU離脱問題で世界情勢が揺れるなか、欧州における販売台数も含め、今年後半の動向が注目されます。

Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車)

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トヨタが「C-HR」のインテリアデザインを初公開!

トヨタ自動車がイタリア・ミラノで新型クロスオーバー「TOYOTA C-HR」欧州仕様車のインテリアデザインを公開しました。

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「センシュアル-テック(Sensual-Tech)」をコンセプトに、ハイテクかつ高い機能性をファッショナブルに仕上げ、運転に集中できるドライバーズ空間を実現しています。

運転席は、メーターを中心としてディスプレイオーディオ・操作パネルをドライバー方向に向けてコンパクトに配置、運転中の視認性や操作性に配慮。

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インパネからドアトリムまでなめらかに繋がる、ピアノブラックパネルをレイヤー状に構成し、シームレスで広がりのある空間を表現しています。

さらに、タッチスクリーンパネルを独立させながら、ダッシュボードを低く設計するなど、見通しの良さへの配慮もみられます。

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ミステリアスな室内空間と先進性を素材と配色の組み合わせで演出しており、黒を基調としたリコリスブラウン(濃い茶色)、アナダイズドブルー(発光をイメージしたブルー)、ブラックの3種類を設定。

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同社の米国・欧州のデザイン拠点と本社のデザイン部が協力してデザイン開発を担当、質感・形状・色など細部にこだわり、新たなデザインに挑戦したといいます。

同車は欧州で2016年9月から事前受注を開始し、2016年末から販売を開始する予定で、その後、順次世界各国・各地域での販売を計画しているそうです。

Avanti Yasunori

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GAZOO Racingの動画「ホバーカー(空飛ぶクルマ)86」がトヨタの戦略を示唆!?

トヨタ自動車がGAZOO Racingのサイト「THE WORLD IS ONE FUTURE」で、未来都市を浮揚しながら走行する「AE86」を登場させました。

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動画の解説には「クルマはひとの心を動かすもの」、「大きな進化をしようとしている今、思う」とのコメントが付けられています。

同社は2014年6月9日、ブルームバーグが米サンフランシスコで開催したサミットで、路面から浮いた状態で移動する事が可能な「空飛ぶクルマ(ホバーカー)」の研究・開発を進めていることを明らかにしました。

TOYOTA_Hover_Car(筆者によるイメージ)

トヨタと一緒に登壇したNHTSA(米運輸省道路交通安全局)のデビッド・フリードマン局長がこのトヨタの先端研究に「将来有望な革新的技術」とコメント。

2015年8月には「不可能を可能に」をテーマに、レクサスのCMで超伝導体を内蔵した磁気浮上方式の「ホバーボード」を実際に開発。米人気映画「BTTF」(バック・トゥ・ザ・フューチャー)を彷彿させる華麗な滑りを披露しました。

さらに、翌月には北米の開発拠点であるTEMAから「空飛ぶクルマ」に関する特許を出願しています。

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そして今回、CGで「空飛ぶAE86」を表現した動画を公開するなど、これらの動きはバラバラでは無く、一つの線上に繋がっているようです。

このCGをよく見ると、通常の道路ではなく、リニア新幹線の線路にも似た磁気レーン上を浮揚走行しています。

ともすると見落としてしまいそうですが、ここにもトヨタが考えている「空飛ぶクルマ」の実現に向けた構想が暗に表現されているようです。

突拍子の無い話に聞こえますが、トヨタが「ホバーカー」の実現に向けて何らかの開発をしていることは間違いなさそうで、実現すれば世界で初めて量産車から車輪を廃するのは同社となるのかもしれません。

Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車)

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不可能を可能に!「レクサス・ホバーボード」完全浮上
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トヨタがクルマからタイヤを無くしてしまうかも!?
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トヨタが人工知能を持った「家庭用ロボット」を発売する!?

5月の伊勢志摩サミットで、トヨタ自動車が国際メディアセンターの広報展示スペースに日本のものづくり技術を世界にPRすべく、生活支援ロボット「HSR」(Human Support Robot)を展示しました。

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このロボットは手足が不自由な方を支援するため、実証実験を通じて利用者の視点をフィードバックしながら開発を進めているもの。

そうしたなか、同社が年初に米国に設立したAI(人工知能)研究開発子会社「TRI」を率いるギル・プラットCEOが6月20日、日経新聞の取材に対して、自動運転などの支援技術に加えて「家庭用ロボットがAIの有力な応用分野」と述べたそうです。

プラット氏は、高齢者の移動手段や家庭用ロボットはトヨタにとっての有力な新事業分野になるとの見方を示し、その実用化・普及については、個人的な推測とした上で「10〜15年後」との見解を示した模様。

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「人類が火を使えるようになったのと同じで危険さもあるが、利点も大きい」としており、「自動車同様にAIでも品質管理を徹底、トヨタの良品廉価の製品を生産する技術を活かし、発明して良かったといわれるようにしたい」とロボット開発に向けた抱負を述べたそうです。

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おりしもトヨタはTRIを通じて米グーグル傘下のロボット開発会社、米ボストン・ダイナミクスと東大発のSCHAFT(シャフト)の2社の買収交渉を進めている模様で、本格的にロボット開発に取組む姿勢をみせています。

スマホの普及で安価なセンサーが登場しており、ディープラーニング(深層学習)など、AIの中核技術が利用可能になりつつあり、「家庭用ロボット」の実現が加速しそうな状況。

日米で高齢化が進むなか、トヨタ自動車は得意の環境技術に加え、ロボット技術でも先行したい考えのようです。

Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車)

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新しいプリウスPHVは4人乗り ─ トヨタ「プリウスPHV」画像ギャラリー

デザインの好き嫌いは人により差があるでしょうが、新しいプリウスPHV、個人的にはノーマルのプリウスよりもカッコよく見えました。

タブレットのようなサイズの11.6インチ大型ディスプレイを備えた内装の先進性の高さも魅力的に思えます。

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居住性で気になるのは、後席が2人掛けになることで乗車定員が4名になる点。

販売現場の声を聞くと、普段は5人乗車などほとんどしないのに「気になる人は気になる」ポイントだそうで、どう評価されるでしょうか。

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ボディサイズは、ノーマルのプリウスよりも全長が105mm長い、全長4645×全幅1760×全高1470mm。ホイールベースは2700mmで同値になっています。車両重量は1510kgで150kg重くなっています。

重量増がハイブリッド走行時の実燃費にどう影響するかも気になるところ。

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エンジンは素のプリウスと同じ「2ZR-FXE」型の1.8L直列4気筒DOHCで、98ps/142Nm、トランスミッションも同じ電気式無段変速機。

モーターは駆動用に加えて発電用モーターも駆動時に使われるようになり、モーター形式は「1NM」に「1SM」が加わり、「1NM/1SM」となっています。

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駆動用モーターの最高出力は53kW(72ps)、最大トルクは163Nmとノーマルのプリウスと変わっていませんが、発電用モーターの「1SM」が駆動にも使われることで23kW(31ps)、40Nmという出力とトルクを得ています。

ただし、システム最高出力は90kW(122ps)でプリウスと同値で、先代プリウスPHVの100kW(136ps)よりも若干下がっています。

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すでにテストコースでの走行試験はもちろん、販売店関係者によると営業担当者のトレーニングも実施されているそうですから、ほぼこのまま市販化されるのは間違いなく、あとは値付けがどうなるかが最大の注目ポイントになりそうです。

(文/写真 塚田勝弘)

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トヨタがバーチャル人体モデル・THUMSに「子ども」モデルを追加

トヨタは、人体に衝撃が加わった際の傷害をコンピューター上でシミュレートできるバーチャル人体モデル「THUMS(サムス :Total HUman Model for Safety) Version 4」に10歳、6歳、3歳の「子ども」モデルを追加し本年秋から販売すると発表しました。

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今回の「子ども」モデル追加で、大柄男性、成人男性、小柄女性モデルも含めて、THUMSのラインナップが完成したことになります。

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THUMSは人体各部位の傷害程度を予測することが可能で、エアバックなど乗員保護装置の技術開発に活用されています。

また、THUMSはNASCAR(ナスカー : National Association for Stock Car Auto Racing 全米自動車競争協会)のレース事故におけるドライバーの肋骨骨折を低減するシート形状規格などモータースポーツ分野でも活用されています。

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今回「THUMS Version 4」に追加する10歳(身長138cm相当)、6歳(身長118cm相当)、3歳(身長94cm相当)の「子ども」モデルは、各年齢の平均体格を表現しています。

これまで発売してきた、大柄男性モデル(身長189cm相当)、成人男性モデル(身長179cm相当)、小柄女性モデル(身長153cm相当)と同様、乗員と歩行者の姿勢を模擬した2タイプ(計6タイプ)を揃えています。

トヨタでは、ラインナップの充実により、年齢や体格差による影響まで考慮した、より幅広い傷害解析が可能となるとしています。

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トヨタは2000年にTHUMS Version 1を市販開始して以来、2003年のVersion 2で顔面・骨を、2008年のVersion 3では脳を、2010年のVersion 4では脳や内臓の形状をはじめ骨格、内臓との位置関係や結合状態まで精密にモデル化してきました。

2015年のVersion 5では、衝突前の乗員身構え状態を模擬できる筋肉モデルを追加するなど、THUMSは継続して改良・進化を重ねてきました。

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今回追加する子供モデルは、米国ミシガン州のToyota Technical Center内に設置されている「先進安全技術研究センター」(CSRC : Collaborative Safety Research Center)が、米国のウェインステート大学(Wayne State University)やミシガン大学(University of Michigan)と共同で実施した研究成果(身体形状データ)などを活用して作成されたということです。

(山内 博・画像:トヨタ)

開発を急ぐ新技術は「守護天使」!? トヨタの研究部門の計画とは?

トヨタ自動車が1月、米国に設立した「TRI」(Toyota Research Institute)を率いるギル・プラットCEOが、AI(人工知能)を使った新技術について語ったそうです。

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ロイター等によると、同社は自動運転技術で2方式の開発を進めていると言います。

一つはドライバーが事故を起こしそうになった際、AIが運転操作を支援する方式で、同社が「守護天使」(Guardian Angel)と呼んでいるもの。

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プラット氏によれば数年内の実現を目指しているそうです。

もう一つは高齢者や体の不自由なドライバーに代わり、AIが運転する「Chauffer」(お抱え運転手)と呼ぶ方式で、こちらはほぼ完全な自動運転。

米人気映画「MIB Ⅱ」(メン・イン・ブラック2)でステアリングホイールの中から現れる運転代行ロボットを思わず連想してしまいますが、こちらの実現にはより高い信頼性が必要となるため、さらなる研究が必要としており、実用化には時間がかかるとしています。

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また、プラット氏はAIの応用領域として「家庭用ロボット」が有力としており、日本を中心に今後10〜15年で高齢化に伴う介護用で需要が高まるとの予想のもと、商用化を急いでいる模様。

トヨタ自動車はTRIに今後5年間で約10億ドル(約1,050億円)の研究費を投じる計画で、先頃ご紹介した米Google傘下のロボット会社買収への動きも含め、AI研究を加速させる考えのようです。

Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車

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プリウスPHVを「見て座って」分かった、プリウスとの違いは?

日刊工業新聞などの一部報道によると、9月後半から生産を開始する新型プリウスPHVの生産台数は年間5〜6万台規模だそう。

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新型プリウスPHVは「素のプリウスで十分じゃない?」といわれないように、内・外装のデザインや装備を一部変更するなど、「売る気満々」というのが「スマートコミュニティJapan 2016」で公開された実車からも伝わってきます。

専用の4眼LEDヘッドライトやブラックアウト化されたフロントグリルなど、顔つきからも違いを感じさせますが、見た目での最大の違いはオプションのソーラーパネル、インパネの11.6インチ「T-Connect SDナビゲーション」でしょう。

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ソーラーパネル発電で走行できる距離は、当然ながら地域や日照などの条件により異なりますが、豊田市で充電させたところ、JC08モード換算で5km程度の走行が可能という数値が出たそう。なお、発売時には一定の参考値が公表されるはず、とのことです。

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11.6インチの「T-Connect SDナビゲーション」の完成度も非常に高く、タッチコントロールの反応も、たとえばテスラ・モデルSや三菱電機製パネルを採用するボルボXC90(こちらは手袋をしたままでも操作できるのがウリ)と比較しても申し分ないという印象。

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機能としては最新の「T-Connectナビ」と変わらないですが、充電状態や充電スケジュールなどPHVならではのメニューが追加されているほか、ソーラーパネルを含めたエネルギーフローも当然表示されます。

また、PHV化で気になるのがバッテリーによる居住性、積載性への影響ですが、ノーマルのプリウスは後席下にバッテリーが積まれていますが、プリウスPHVは荷室下に配置が換えられていて、荷室フロアが77mm高くなっていますが、ゴルフバッグ2セットが積載できるとのこと。

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なお、荷室フロアボードの下をのぞこうとしたり、後席背もたれを倒して段差ができるか確認したりしましたが、この2つはNGが出ました。

後席の座り心地は、新型プリウスって「こんなに低かったかな?」という低い位置に座らせるのも印象的ですが、中央の大型コンソールはアームレストとしても機能するうえに、座面、背もたれともに後席としてはまずまずのフィット感を抱かせるのも朗報といえそう。

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そのほか、バックドアの一部にカーボンを採用しているプリウスPHVですが、その開閉感は軽く、ボディの軽量化以外にも力を入れずに開閉できるという利点も感じさせてくれます。

(文/写真 塚田勝弘)

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トヨタのハイブリッド車向け補修用バッテリーをGSユアサ バッテリーが新発売

GSユアサグループのジーエス・ユアサ バッテリーは、トヨタの最新ハイブリッド車に搭載されているEN(European Norm:欧州規格)規格の補機用鉛蓄電池の補修用に最適な「ECO.R ENJ」(エコ.アール イー・エヌ・ジェイ)シリーズを6月下旬に新発売すると発表しました。

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GSユアサのEN規格鉛蓄電池は、通常の補機用鉛蓄電池より全高が低く、JISの安全性にも合致した「日本仕様のEN規格鉛蓄電池」です。

このGSユアサ製のEN規格鉛蓄電池は、トヨタのアルファード・ヴェルファイアのハイブリッド車、シエンタのハイブリッド車、新型プリウスに搭載されています。

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今回発売した「ECO.R ENJ 」シリーズは、トヨタ系ハイブリッド車専用の補機用鉛蓄電池として、今後見込まれる取り替え需要の増加を見据えて補修市場に投入されます。

「ECO.R ENJ 」シリーズの機種と適合車種は次の通りです。

ENJ-LN0:シエンタ HV
ENJ-LN1:プリウス(W50系)
ENJ-LN2:ノア HV、ヴォクシー HV、エスクァイア HV、アルファード HV(H30系)、ヴェルファイア HV(H30系)

製品情報:ジーエス・ユアサ バッテリー|製品情報|ECO.R ENJ

(山内 博・画像:GSユアサ)

グローバルWebサイト調査で「トヨタ自動車」が高評価!

メディアの品質・価値のリサーチなどを手掛けるトライベック・ブランド戦略研究所が「Global Site Survey2016」と題して、各企業のグローバルWebサイトを評価、そのランキングを発表しました。

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これは本年の4月13日〜4月25日に渡り、アメリカ/イギリス/シンガポールの23歳以上 2,075人(大卒以上)を対象にインターネット調査を実施したもの。

ランキングの元となるグローバルサイト指数は、サイト全体の「総合評価」と、サイト上の項目別「コンテンツ評価」の指数をそれぞれ偏差値化、平均することで算出、各国のグローバルサイト指数の平均値でランキング順位を決定しています。

それによると、1-60位までに自動車メーカー7社のWebサイトがランキングされており、その中で首位は総合ランキング5位の「トヨタ自動車」、2位は同7位の「FORD(フォード)」、3位は同11位の「GM」、4位が同20位の「ホンダ」、5位が同28位の「日産自動車」、6位が同44位の「Renault(ルノー)」、7位が同56位の「VW」と順となっています。

トヨタ自動車は米フォードのWebサイトに2.6ポイント差、米GMにも6.6ポイント差をつける結果となっています。

また、Sony、Nikon、Canon、Panasonic、EPSON、など、日本企業のWebサイトが上位を独占する結果となっており、コンテンツの充実ぶりで世界をリードしていることが判ります。

Avanti Yasunori ・画像:トライベック・ブランド戦略研究所)

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「次世代自動車」関心度アンケートでトヨタへの期待大!
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トヨタ、世界ブランド価値ランキング自動車部門で1位!
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EVとしても使える新型「プリウスPHV」、年間生産6万台!

トヨタ自動車が「スマートコミュニティJapan 2016」(6月15日-17日)で、新型プリウスPHV(国内仕様)を初公開しました。

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現行モデルの2倍の大容量リチウムイオンバッテリー(8.8kWh)を搭載しており、モーターによる航続距離を現行の26.4kmから60km以上にまで引き上げています。

エンジンとモーターを併用するHVモードでの燃費は37.0km/L(JC08モード)。日本仕様には世界初となる最大出力180Wのソーラーパネルをルーフ上に装備。

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日中に発電した電力を一旦、12Vニッケル水素バッテリーに蓄電、その後まとめて駆動用二次バッテリーに電力を供給することで、バッテリーの電力消費を補いながら、モーター走行距離や燃費の向上に貢献します。

ちなみにソーラーパネルのみによる発電で1日あたり最大5kmの走行が可能とか。

現行モデルとは異なり、ベース車のプリウス(HV)と車体の前後意匠を大きく変えることで、一目で判別できるとともに、よりスポーティなイメージになっており、海外でも広く受け入れられそうな雰囲気を漂わせています。

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新型プリウスPHVは日米欧向けを中心に今秋の発売を予定しており、愛知県豊田市の堤工場で9月後半より月間4,000台から5,000台ペース(6万台/年)で生産する計画になっているそうです。

今回、トヨタがPHVに力を入れている背景には、海外の主力市場である米国で、2018年モデルからHVがZEV(ゼロエミッションビークル)の対象外となるためで、同様に中国市場においてもHVが補助金支給の対象(PHV・EV)外という実情があります。

新型では200V/16Aに加えて、100V/6Aの家庭用電源を利用して充電できるという改善が盛り込まれています。CHAdeMO規格の急速充電にも対応しており、約20分でバッテリー容量の80%まで充電可能。

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外部への給電も可能で、AC100Vのコンセントを車内2カ所に備えており、同時に最大1500Wまで家電などを利用できるそうです。

同社の説明によると、新型では日常走行なら、ほぼエンジンを使わずにモーターのみで走れるようになっているそうなので、事実上のEVとして使えそう。

バッテリー増量によるリヤの重量増に対応するため、バックドアには軽量なCFRP(カーボン樹脂)を採用。これにより、造形の自由度が増したことから、空力に寄与する2つの膨らみを持った「ダブルバブルバックドアウインドゥ」を採用。

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リヤ周りの大きな特徴になっており、左右方向の後方視界も拡大しています。

車両価格は未発表ですが、現行モデルはHV比で約60万円高の設定になっており、販売が伸び悩む一因になっているだけに、新型ではどこまで価格差を抑えられるかが、大いに注目されます。

Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車)

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若返ったオヤジ系セダン!? ─ トヨタ「プレミオ/アリオン」画像ギャラリー

オヤジ系セダンといったら怒られそうなほどスポーティなフロントマスクに生まれ変わったトヨタ・プレミオ(トヨペット店)/アリオン(トヨタ店)。そうはいっても実際の購入層は高めなはず。

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最近行われたトヨタ車のマイナーチェンジで、SAIはかなりアグレッシブに、カムリも若々しい印象に生まれ変わっています。このことから、年齢層高めのオーナーが多いセダンとはいえ、コンサバな内・外装では売れない時代になったというが窺えます。

迫力が増したフロントマスクはもちろん、リヤコンビネーションランプは、プレミオには「C」の字グラフィックが与えられているほか、深みのあるレンズ色により上品で落ち着いたイメージが表現されています。

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一方のアリオンは、奥行き感のある造形と6眼のストップランプにより、スマートで高級感のあるイメージを演出。

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内装は、大人の上質な雰囲気という印象ですが、インテリアカラーは、本革シートにブラウンを採用することで上質で落ち着いた印象になっています。

また、ファブリックシート仕様は、アイボリーから明るいフラクセンに変更され、ブラックに統一した室内とのコントラストで、メリハリのあるモダンなテイストになっています。

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ボディカラーは「ブラッキッシュアゲハフレーク」を含む5色の新色が採用され、全8色を設定。

さらに、標準モデルのほかに、ウェルキャブも用意されていて、プレミオの助手席回転スライドシート車「Aタイプ」は219万6327円〜255万2727円、助手席回転スライドシート車「Bタイプ」は213万2000円〜246万2000円。

アリオンの助手席回転スライドシート車「Aタイプ」は218万5527円〜253万3091円、助手席回転スライドシート車「Bタイプ」が212万2000円〜244万4000円となっています。

(塚田勝弘)

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モデリスタから新型エスティマ・エスティマハイブリッド用カスタマイズアイテムが登場

フェイスリフトを中心に、グレードを「アエラス」系に集約するなど、マイナーチェンジを受けたトヨタ・エスティマ/エスティマハイブリッド。発表と同時に同車用のカスタマイズアイテムがリリースされています。

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新しいフロントマスクは、大開口のエアインテークを含むアッパーグリルまわりが目を惹きますが、モデリスタのカスタマイズアイテムでも顔つきを強調するメニューが目を惹きます。

まず、エクステリアのアイテムとして、ロアグリルを大きく見せるデザインとメッキ加飾により大胆な変身ぶりを実現する「MODELLISTA エアロキット」をはじめ、艶やかなブラックパネルとメッキモールでスタイリッシュなフロントフェイスを表現したという「フロントグリルカバー」を設定。

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ほかにも、エスティマのワンモー ションフォルムをさらに強調する「ルーフガーニッシュ」、モデリスタオリジナルの19インチアルミホイール&タイヤセット「WingDancer 4」などが用意されています。

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内装では、LEDのクリアな面発光が室内を明るく照らす「LEDルームランプセット(面発光タイプ)」、ユーティリティのアイテムとしてスライドドア開閉に連動し、LEDライトが足元を照らす「LEDスマートフットライト」、快適な車中泊をサポートする「エアスリープマット」などニーズや好みに応じたアイテムが設定。

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数多くのアイテムが用意されていますが、価格の一例を挙げると、「MODELLISTA エアロキット」が10万3680円(塗装済)、「WALD AERO KIT エアロキット」は、12万3120円(塗装済)、10万8000円(素地)、「LEDルームランプセット(面発光タイプ)」が4万8600円、「LEDスマートフットライト」が2万3760円、「エアスリープマット」2万1600円などとなっています。

(塚田勝弘)

トヨタ・プレミオ/アリオンがマイナーチェンジ。ペダルの踏み間違い事故などを低減する安全装備を標準化

国産ミドルサイズセダンがファミリーカーの定番だったのは、一昔も前の話。

自販連による販売ランキングを見てみると、フィールダーを含むトヨタ・カローラが10以内の常連になっているのみで、他のモデルはほとんど壊滅状態。カローラに続くのが高級車の象徴のクラウンという状況です。

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インプレッサやアクセラ(時々)なども30位以内にランクインしていますが、セダンだけだとランク外になると思われますし、一番売れているカローラもフィールダーと商用ニーズを除くと10位以内に入るか分かりません。

さて、6月13日にマイナーチェンジを受けたプレミオ/アリオンは、国産ミドルサイズセダンを代表する一台で、1.5L、1.8L、2.0Lガソリンを設定。

国内での販促ポイントとなるハイブリッドが設定されていないのは泣き所かもしれませんが、200万円を切るエントリーモデルから250万円超の最上級モデルまで、きめ細かくグレードが設定されています。

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外観は、コンサバなイメージを一新するほどアグレッシブな顔つきに変化。押し出し感のあるフロントグリルや、精悍さを増したシャープなヘッドランプなどを採用。

さらに、プレミオのフロントグリルは、横バーを組み合わせたデザインにメッキをあしらうことで重厚感を演出し、アリオンは細かいブロックメッシュグリルとなっています。

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ハイブリッド車のSAIもマイナーチェンジで精悍な顔つきになり、台数回復に寄与していますから、プレミオ/アリオンがどうなるか興味深いところ。

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インパネは、センタークラスターからシフトレバーまわりの形状が変更され、一体感のある洗練されたデザインに変更されているほか、インテリアの質感の印象を左右するメーターを一新し、4.2インチカラーTFT液晶を採用。

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また、照明色やメーター指針を白に統一することにより高級感を演出し、視認性も向上したとしています。

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さらに、予防安全パッケージの「Toyota Safety Sense C」をはじめ、駐車時などの衝突回避や衝突被害軽減に寄与する「インテリジェントクリアランスソナー」を標準装備。ほかにもドライブスタートコントロール、緊急ブレーキシグナルを標準化するなど、走行時や駐車時での衝突回避あるいは衝突被害の軽減をサポートするという安全性の強化も朗報。

年配の方のニーズが高いと思われるプレミオ/アリオンだけに、アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故低減などが期待できます。

なお、価格帯はプレミオが190万8655円〜271万1782円。アリオンが189万7855円〜267万5455円となっています。

(塚田勝弘)

コンチネンタルが「Toyota Safety Sense C」開発で「技術開発賞」を受賞。その意義とは?

ドイツの自動車部品大手のコンチネンタルは、トヨタの衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」の開発への貢献で、トヨタから技術開発賞を受賞したと発表しました。

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トヨタ衝突回避支援パッケージにはプリクラッシュセーフティ(PCS)、レーンディパーチャーアラート(LDA)、オートマチックハイビーム(AHB)といった、ドライバーをサポートする機能が含まれており、パッケージ化することで、衝突回避の支援、車線逸脱による衝突事故の回避支援、夜間走行時の安全性向上、といった交通事故予防における3つの主要な分野に対応しています。

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トヨタの「2016グローバル仕入先総会」で行われた授賞式で技術開発賞を授与された、コンチネンタル・コーポレーションの取締役会会長のエルマー・デゲンハート(Dr. Elmar Degenhart)氏は

「大切なお客様からこのような賞を頂戴しましたことは、非常に名誉なことであり、安全性の向上を目指す、これまでの努力が認められたものと思っています。145年の歴史をもつドイツ系テクノロジーカンパニーとして、高品質と安全なモビリティを追及されるお客様を、今後もサポートしてまいります。」

と受賞の喜びを語りました。

コンチネンタルが受賞したトヨタの技術開発賞は、最新技術によりトヨタの商品力向上に大きな成果をあげた仕入先に贈られるもので、受賞の対象となった統合センサーモジュールMFLは、カメラとレーザーレーダーを単体のコンパクトユニットに統合したものです。

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このセンサーモジュールは車両前方の障害物を検知し、衝突の危険がある場合にはドライバーにブザーとディスプレイ表示で警告します。

万が一、衝突が避けられないとクルマが判断した場合には、自動ブレーキで衝突回避、または衝突被害軽減をサポートします。このPCSに加え、MFLは車線逸脱による事故に備えるLDAの他、AHBといったToyota Safety Sense Cの機能実現に貢献しています。

コンチネンタルは、このセンサーモジュールをトヨタが世界で販売しいる10車種以上に供給しています。

最近、自動車業界では系列やグループの枠から外れた取引が広がっており、従来ではトヨタ系の自動車部品会社との取引がほとんどを占めていたトヨタに、コントネンタルが今回のセンサーモジュールの納入で成果を挙げたことが注目されます。

今後ますます系列やグループの枠を越えた自動車部品のサプライチェーンが形成されることが予想されます。

(山内 博・画像:コンチネタル・コーポレーション)

トヨタが人工知能「AI」の開発で米Google傘下のロボット会社を買収か?

今年1月、米国にTRI(Toyota Research Institute)を設立するなど、AI(人工知能)の研究を加速させるトヨタ自動車。

DARPA(米国防総省 国防高等研究計画局)主催の災害対策ロボット競技会でプロジェクトマネジャーを務めたギル・プラット氏をTRIのCEOに据え、同氏の人脈によりGoogleで自動運転車開発プロジェクトを立ち上げたジェームズ・カフナー氏を招聘(しょうへい)するなど、積極的な動きをみせています。

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TRIはマサチューセッツ工科大学やスタンフォード大学ともAIの研究・開発で連携しており、走行中予期しない状況下に陥った際に危険を回避したり、何故そのような状況になったのかを説明できるような人工知能の実現を目標にしている模様。

さらに、トヨタはロボット事業を将来の成長を担う事業のひとつに位置付けており、日経新聞によると、Googleのロボット事業を担う中核子会社2社を買収すべく、詰めの交渉段階にあるようです。

2社の人材を活用してロボットの開発体制を大幅に強化する考えのようで、自動運転技術などへの応用も視野に入れている模様。

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買収対象としているのは1992年設立の米ボストン・ダイナミクス社と、2013年に米国企業の手に渡った東京大学発のベンチャー、SCHAFT(シャフト)社。

両社ともにDARPAの災害対策ロボットコンテストで注目を集め、Googleの傘下に入った経緯があり、TRIにとって理想的な買収相手と言えそうです。

このように、最先端のAI技術を吸収して生まれ変わろうとしているトヨタ自動車。今後もその動きから目が離せません。

Avanti Yasunori

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新型「トヨタ・エスティマ」、先進のスタイリングと洗練されたインテリアで再臨!

1990年に誕生した初代トヨタ「エスティマ」は2000年1月にフルモデルチェンジを受けて2代目に移行、2006年1月に3代目が登場し、その後10年以上に渡って同社のミニバンラインナップを担ってきました。

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今回、6月6日に「ビッグマイナーチェンジ」を敢行、グレード体系を人気のアエラス(2.4Lエンジン)に一本化。内外装の大幅変更に加えて、サスペンションのチューニングにより、操縦安定性や乗り心地が向上しています。

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また、フロントパフォーマンスダンパーの追加により、走行中のボディに発生する小さなたわみや微振動を速やかに吸収、よりシャープなハンドリングを実現しています。

安全装備では「Toyota Safety Sense C」を全車に標準装備、レーザーレーダーと単眼カメラの組み合わせにより、高い認識性能と信頼性を両立しています。

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外観についてはフロンマスクが一新され、近年のトレンドを採り入れたものになっています。

ヘッドランプは従来のディスチャージタイプに代わり、LEDクリアランスランプを備えた「Bi-Beam LEDヘッドライト」を採用、フロントバンパーの両側には縦長のデイライト機能付LEDアクセサリーランプを装備しています。

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リヤ周りにも「LEDライン発光ストップランプ」「面発光テールランプ」を組み合わせた赤基調のリアコンビネーションランプを採用。

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一方、インテリアでは新意匠のオプティトロンメーターを採用。

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インパネに合成皮革をあしらうなど、モダンで上質な空間を演出しており、大型ナビと一体化したタブレット端末のようなセンタークラスターが目を引きます。

ボディ色ではブラックルーフと組み合わせたツートーン仕様の外板色3色(OPT)をはじめ、新設定の3色(OPT)を含む全10色をラインナップしており、全カラーに洗車などによる小さな擦り傷を自己修復する「セルフリストアリングコート」を採用。新車時の光沢とカラーを長期に渡り維持できるようになっています。

価格はエスティマが327万1,418円から370万473円、エスティマハイブリッドが431万1,163円から492万8,727円。

最新の安全装備が搭載され、より精悍な顔つきを得た「エスティマ」は今後もトヨタの代表的ミニバンとしてのポジションを担うことになりそうです。

Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車)

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トヨタが「つながるクルマ」でKDDIと共にグローバル通信プラットフォームを構築へ

トヨタとKDDIは、「つながるクルマ」に必要な車載通信機(データ・コミュニケーション・モジュール、以下 DCM)とクラウド間の通信でにおいて、高品質で安定した通信をグローバルに確保するために、従来のローミングサービス等に依存しないグローバル通信プラットフォームの構築を推進すると発表しました。

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クルマの「つながる化」を推進するため、現在は国・地域で仕様が異なっているDCMを、2019年までにグローバルで共通化。2020年までに日本・米国市場で販売されるほぼ全ての乗用車に搭載し、その他の主要市場においても順次搭載を進めていく予定です。

今回構築するグローバル通信プラットフォームは、グローバル共通DCMを搭載した車両の位置情報から、国・地域ごとに選定した通信事業者への自動的な接続・切替と、通信状態の監視を統合的に行うもので、これにより、コネクティッドカーに必要な、高品質かつ安定した通信をグローバルで維持することができます。

通信の接続・切替は、ローミングに依存せず、DCMに内蔵されたSIMの設定情報を、通信による書き換えによって行うことで、選定した通信事業者へ直接接続が可能となり、ユーザーはより低価格かつ高品質の通信を車両から確実に利用することができます。

当プラットフォームはトヨタとKDDIが共同で企画・設計し、開発・運用はKDDIが行うということです。

また、各国における通信回線は、KDDIが有する600社以上の海外通信事業者との関係を生かし、トヨタとKDDIが共同で選定・調達し、当通信プラットフォームに組み入れていく予定です。

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一方ですでにトヨタはソフトウェア大手の米・マイクロソフトと共同で、新会社「Toyota Connected, Inc.」(上の写真は同社のヒックス社長)を、2016年4月に米国テキサス州プレイノに設立しており、車載通信機(DCM : データ・コミュニケーション・モジュール)が装着されたトヨタ車、レクサス車から得られる様々な情報を集約するトヨタ・ビッグデータ・センター(以下、TBDC)の運用を推進しています。

トヨタは今回のKDDIとのグローバル通信プラットフォームおよびマイクロソフトとのTBDCの運用で「つながるクルマ」でも万全の事業体制を構築しているものと見えます。

(山内 博・画像:トヨタ)

11.6インチ大型ディスプレイ搭載の新型プリウスPHV、日本で初公開!

トヨタ自動車が、東京ビッグサイトで開催される「スマートコミュニティJapan 2016」(6月15日-17日)に、新型プリウスPHV(国内仕様)を出展するそうです。

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日本初公開となる同車は今秋発売予定で、ルーフにソーラー充電システムを搭載、急速充電(CHAdeMO)にも対応しています。

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今回の展示会では、燃費・環境性能面でさらに進化したPHVシステムや、ソーラー充電システムの仕組み、急速充電機能、11.6インチ大型ディスプレイを使ったT-Connect SDナビゲーションシステム等を紹介する模様。

トヨタ初となる11.6インチ大型ディスプレイには、ナビやオーディオ、空調などの様々な情報を集約。

フルHDによる高精細表示で視認性を追求したほか、スマートフォン感覚の直感的な操作が可能。

ナビ機能は縦長画面により、進行方向遠方まで見通せるとともに、オーディオやエアコンなど、他の機能と2画面を同時に表示することができます。

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リアルな3Dグラフィックを使ったエネルギーモニターには走行中のエネルギーの流れがリニアに表現され、タイマー充電の設定や1週間分の充電スケジュール予約状況を見ながら予約の設定・変更が可能。

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また日本モデルではルーフの大型ソーラーパネルで発電、駐車中に駆動用バッテリーを充電したり、走行中には駆動用バッテリーの消費を抑え、モーター走行距離を拡大、燃費の向上に貢献します。

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今秋の発売を前に、日本で初公開される新型プリウスPHVをこの機会にいち早くチェックしてみてはいかがでしょうか。

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Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車、CleanMPG)

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トヨタと米スタンフォード大、駆動用バッテリーのコストを半分に!

米スタンフォード大学とトヨタグループの豊田中央研究所が共同で、EVやPHVに使用する駆動用2次バッテリーの価格をリチウムイオン電池の半分以下にできる技術を開発したそうです。

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日経新聞によると、使い切りタイプの「亜鉛電池」をベースに従来の弱点を克服、蓄電池化に成功した模様。

これまでの亜鉛を使う電池には「デンドライト」(樹状析出)と呼ばれる充電時に樹氷のような形状に成長する針状結晶がセパレーターを貫通してショートが発生するなど、蓄電池には応用しにくい課題がありました。

そこで、充電時に発生する針状の亜鉛が電池を破壊しない方向に伸びるよう設計を工夫し、繰り返し充電できるようにしたそうです。

亜鉛を使った電池は電解液を使っているため発火リスクが無く、製造、維持コストを抑制でき、既存設備が使用できることから追加投資も抑えられます。

現行のリチウムイオン電池と同等の性能を維持した上で、価格を半分以下に抑えることができるそうなので、電動車のように大量に電力を使う用途向けに普及しそう。

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一方、リチウムイオン電池にもまだ伸びる余地があり、亜鉛の蓄電池との間で棲み分けが進みそうです。

Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車、豊田中研)

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【東京おもちゃショー16】トヨタが出展する「カマッテ」の新作は「夢カプセル」!

東京ビッグサイトで6月9日から4日間に渡って開催される「東京おもちゃショー16」に、トヨタ自動車が親子で車内の空間をカスタマイズできるトレーラー「Camatte Capsule(カマッテ カプセル)」を出展すると発表しました。

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同社はクルマが持つ「夢」や「楽しさ」を次世代へと伝えていきたい、クルマをもっと身近なものとして感じてもらいたいという想いのもと、昨年出展した「Camatte Vision(カマッテ ビジョン)」をはじめ、これまでも数回に渡って親子で楽しめる「カマッテ」シリーズを同ショーに出展しています。

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今回出展する「Camatte Capsule」では、子供が自ら「クルマの中でしたいこと」、「クルマの中に置きたいもの」を自由にイメージし、車内に配置された3面スクリーンに自分好みの空間を映し出すことができるような仕組みを備えているそうです。

専用アプリをインストールしたタブレット端末で6種類の色パターンから自分の好きな色を選択した後、日常生活に関わる24アイテム(家具、電化製品、楽器など)から最大8アイテムを任意に選択して配置。

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「Camatte Capsule」内の3面スクリーンに投影された、自らが選択した色やアイテムで構成されるバーチャルな空間を体感しながら、親子でその空間(世界)について語り合うというコンセプトになっています。

ブースには「Camatte Capsule」を牽引するクルマとして、これまでに出展した「Camatte そら」(2012年)、「Camatte 57s」(2013年)、「Camatte はじめ」(2015年)を展示、様々なタイプの「Camatte」を体感することができます。

今年も東京おもちゃショーにご家族でお出掛けの際は、トヨタブースに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車)

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東海エリアの就職希望先ランキング、TOP10にトヨタ系4社がランクイン!

就職情報サイト「キャリタス就活」が、東海地区で2017年に卒業を予定している大学・大学院生459名(男子155人、女子304人)を対象に「就職希望企業ランキング調査」を実施しました。

これは、同就活サイトを運営するDISCO(ディスコ)が、2016年3月1日から4月30日にかけてインターネット調査を行ったもの。

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ランキングTOP10内には、首位の「トヨタ自動車」を筆頭に、「DENSO(2位)」、「豊田自動織機(9位)」、「アイシン精機(10位)」と、トヨタグループ4社がランクインしています。

また、11位から50位でも「豊田通商(28位)」、「東海理化(32位)」、「トヨタ紡織(36位)」、「トヨタコミュニケーションシステム(37位)」の4社がランクインしています。

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昨年に続き、売り手市場と言われている就職戦線ですが、東海地区の学生からはやはり安定感・信頼感のある、地元の身近な企業に注目が集まっているようです。

Avanti Yasunori ・画像:キャリタス就活2017)

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トヨタ、ホンダの5月中国販売、減税効果で2桁の前年増!

マークラインズによると、5月の中国市場における日本車の販売で、トヨタ自動車が10.3万台(前年同月比+12.0%増)と5ヶ月連続で伸びています。

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昨年10月に、中国政府が排気量1.6L以下の小型車を対象に減税を開始したことで、「カローラ」や「レビン」「ヴィオス」の販売が増加、さらに折からのSUV人気で「RAV4」の販売も好調に推移しています。

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1-5月の累計販売台数についても49.5万台(+20.1%)と大きく伸びており、このペースでいけば、同社の2016年販売目標115万台(前年比+2.4%)を達成する見通し。

日産も10.6万台(+3.4%)と、3ヶ月連続で販売増となっており、小型セダンの「シルフィ」やSUV「エクストレイル」の販売が好調。

ホンダも「ヴェゼル」や「CR-V」「XR-V」などのSUVが好調で、9.9万台(+23.9%)と3ヶ月連続の販売増、年初からの累計でも44.6万台(+15%)と好調。

その一方、マツダは他社に比べて小型車減税の対象車やSUVのラインナップが少なく、5月も2万台(-0.6%)と2ヶ月連続で前年割れしている状況。

中国市場における販売のキーワードは「小型車」と「SUV」に集約されているといえそうです。

Avanti Yasunori

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トヨタ、KDDIと共同で日米の全車両をネット常時接続化!

トヨタ自動車とKDDIが6月2日、「グローバル通信プラットフォーム」の構築を共同で推進すると発表しました。

両社はクルマをネットワークに常時接続するための「DCM(車載通信機)」とクラウド間の通信を高品質、かつ安定的に供給すべく、国や地域で仕様が異なっているDCMを2019年までにグローバルで共通化していくそうです。

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トヨタは2020年までに日本・米国市場で販売されるほぼ全ての乗用車にDCMを搭載し、その他の主要市場においても順次搭載を進めていく考え。

今回のグローバル通信プラットフォームでは、国境を越えた際にローミングではなく、コネクテッドカーに最適化された通信事業者を自動的に選定、DCMに内蔵されたSIMの設定情報を通信により書き換えることで、ユーザーはより低価格で高品質な通信が可能になるそうです。

トヨタとKDDIが共同で企画・設計し、開発・運用は600社以上の海外通信事業者との関係を有するKDDIが担当。

トヨタでは今回の「グローバル通信プラットフォーム」の構築を、クルマの「つながる化」に向けた重要技術に位置付けているそうです。

Avanti Yasunori

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迫力を増したフロントマスクと安全装備の強化に注目 ─ トヨタ「エスティマ」画像ギャラリー

トヨタ・エスティマがマイナーチェンジを受け、最新のトヨタ顔にフェイスリフトされました。

さらに、内・外装のリフレッシュと「Toyota Safety Sense C」の標準装備なども行われ、ガソリン車のエスティマ、エスティマハイブリッドとともにグレードが整理され、人気の「アエラス」系のみとなっているのが特徴です。

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販売店であるトヨタ店、トヨタカローラ店の販売現場にとって本音はフルモデルチェンジが待たれるところでしょう。

とくにトヨタ店は、今でこそエスクァイアが並んでいますが(トヨタカローラ店は従来からノアがあり)、ミニバンはプリウスアルファをのぞいてエスティマの「1本足打法」のような状態でしたから。

しかし、モデル末期といわれ続けて数年、それでも売れ続けるのはトヨタの販売力がなせるワザ。トヨタが「ミニバン市場における独自のポジションをより強固にすべく」とリリースに表記しているのはその証といえるかもしれません。

ボンネットフードやグリル、フェンダーを中心に一新したフロントビューに加え、より美しく伸びやかなサイドビューを実現するなど、独自の存在感を強調した外観デザインとし、ボディカラーではミニバン初(トヨタ調べ、2016年6月現在)となるツートーン仕様が設定されています。

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インテリアには、新たに「ブランノーブ(ブランノーブは、ヌバック調シート表皮のことで、TBカワシマの登録商標)や、サテン調加飾を採用するなど、シンプルかつモダンな室内空間を演出したとしています。

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装備面では、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」の標準化が注目点で、パワートレーンなどには手は入れられていませんが、サスペンションのチューニング最適化をはじめとする走りの質感向上なども図られています。

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具体的には、リヤコンビネーションランプにエアロスタビライジングフィンを採用することで空力性能を高め、走行安定性を確保。

また、フロントパフォーマンスダンパーの設定により、走行中の小さなたわみや微振動を速やかに吸収し、よりシャープなハンドリングを実現に貢献するとしています。

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ボディカラーは、先述したようにミニバン初となるブラックルーフと組み合わせたツートーン仕様(ルーフ・ピラー・アルミホイールなどをブラックで統一し、よりスタイリッシュさを追求)の3色(オプション設定)をはじめ、新規設定色のレッドマイカメタリック、ダークシェリーマイカメタリック、スパークリングブラックパールクリスタルシャイン(オプション設定)を含む全10色を用意。

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インテリアカラーは、天井、ピラーを含めてブラックで統一されるほか、グレードごとにシートカラーが設定され、より洗練されたキャビンになっています。

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さらに、福祉車両の「ウェルキャブ」も、ベース車と同様の改良が施され、セカンドシートがそのまま車いすになる「サイドリフトアップシート車(脱着タイプ)」には、シートが格納された時の前後スライド位置・リクライニング角度の自動記憶機能が採用され、使い勝手を向上しています。

(塚田勝弘)

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10年ものロングセラー「トヨタ・エスティマ」がマイナーチェンジで「Safety Sense C」を標準化
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10年ものロングセラー「トヨタ・エスティマ」がマイナーチェンジで「Safety Sense C」を標準化

トヨタでは特殊な位置付けの「センチュリー」を除けば「再登板」を果たした先代シエンタの12年に次ぐ、10年半ものロングセラーモデルとなっているエスティマ。同車を取り扱っているトヨタ店の現場にとってフルモデルチェンジは「悲願」と推測できますが、エスクァイアが割り振られていることもあってマイナーチェンジでも待望といえるかもしれません。

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まず見どころはフロントマスクを中心とした大がかりなフェイスリフトで、エンジンフードからラジエーターグリル、バンパー、フェンダーまでのフロントデザインが一新されています。

印象的な大開口のエアインテークを含むアッパーグリル、サイドまで回り込んだ薄型のヘッドランプ、張り出したバンパーコーナーの造形がワイド感を強調。ディテールでは、LEDクリアランスランプと組み合わされた「Bi-Beam LEDヘッドランプ」やデイライト機能付のLEDアクセサリーランプもスタイリッシュな見た目に貢献しています。

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最近のトヨタ顔になったわけですが、現行シエンタが売れていることもあってエスティマでも概ね支持されそう。

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リヤでは、立体的に造形された赤基調のリヤコンビネーションランプになったのが大きな変更で、LEDライン発光ストップランプと面発光テールランプとの組み合わせにより、先進性を主張。

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一方のインテリアでは、合成皮革が採用されたインパネにアクセントステッチの加飾が施され、よりモダンで上質な雰囲気になっています。さらに、横長のサテン調加飾オーナメントがワイド感を演出し、サテン調加飾のステアリングホイールとともに上質感が表現されています。

メーターも新意匠のオプティトロンメーターになり、先進性を高めつつ、視認性を向上。また、マルチインフォメーションディスプレイ(4.2インチTFTカラー)が標準装備され、大型ナビと一体化したタブレット端末のようなセンタークラスターには、直感的な操作が可能な静電式スイッチが採用されています。

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装備では、衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームがセットにされた衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」が全車に標準装備されたのがトピックス。

走りにも手が入れられていて、コイルスプリングをはじめとしたサスペンションのチューニング最適化などにより、操縦安定性の確保に加えて、より上質な乗り心地を実現したとしています。

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気になる価格帯は2.4Lガソリンのエスティマが327万1418円〜370万473円、2.4Lエンジンを積むエスティマハイブリッド(E-FOUR)が431万1163円〜492万8727円。グレードが整理され、「X」や「G」がなくなり、人気の「アエラス」系となっています。価格は約7万円〜17万円ほどアップとなっていますが、内容を考えると妥当といえるかもしれません。

今回のマイナーチェンジは、ホンダ・オデッセイがハイブリッドの追加を中心としたマイナーチェンジへの対抗策とも推測でき、エスティマ対オデッセイの販売競争が激化しそうです。

(塚田勝弘)

トヨタ自動車の4月生産、地震の影響で国内生産18.8%減!

トヨタ自動車が発表した4月の世界生産台数は、66.9万台(前年同月比6.2%減)。うち国内生産台数は20.1万台(18.8%減)と、2ヶ月ぶりに前年実績を下回りました。

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これは熊本地震でグループの部品工場が被災、ドア部品の供給が滞ったことを受け、国内の大部分の車両組立工場を一時停止した影響によるもの。

4月18日に九州工場で生産を停止して以降、愛知県の他工場も19日から段階的に停止、25日から順次生産を再開したものの、地震による減産は約8万台に上った模様。

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この影響で輸出も12.7万台(14.5%減)と落ち込んでいます。

一方、海外生産は中南米・欧州・アフリカで増加、46.8万台(前年同月比0.5%増)と3ヶ月連続で前年実績を上回っています。

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年初からの累計生産台数では世界生産が288.8万台(1.5%減)で、うち国内生産が100.6万台(5.9%減)、海外生産が188.2万台(1.1%増)となっており、5月以降の生産状況が注目されます。

Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車)

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ソーラー充電システムを搭載した新型プリウスPHV日本仕様を初公開

次のプリウスはPHV(プラグインハイブリッド)にしよう! とお考えの方もいるかもしれません。ニューヨークオートショーで披露された新型プリウスPHV(プリウス・プライム)の日本仕様は、2016年秋にも発売予定とアナウンスされています。

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先日開催された「人とくるまのテクノロジー展2016」では、新型プリウスのカットモデルや試乗体験が可能でしたが、残念ながら新型プリウスPHVの出展はありませんでした。

急速充電に対応するという(約20分で80%まで充電可能)新型プリウスPHV。いよいよ注目の日本仕様が公開されます。

お披露目の場は6月15日から17日までの3日間、東京ビッグサイトで開催される「スマートコミュニティJapan 2016」。

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展示されるプリウスPHVには、先進装備として車両のルーフにソーラー充電システム(日本、欧州仕様のみ)が搭載されているほか、進化されたPHVシステムによる燃費・環境性能に加え、ソーラー充電システムの仕組みや急速充電機能(日本仕様のみ)、11.6インチ大型ディスプレイを備えたナビゲーションシステムなどが紹介されます。

同ナビゲーションには、「先読み減速支援機能」などの最新のドライバーサポート機能も搭載されます。

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ほかにも、燃料電池自動車「MIRAI(ミライ)」の主要ユニットの大きさや配置の様子が分かるカットボディの展示に加えて、燃料電池の発電する仕組みが分かる「燃料電池教室」も同ブース内で開催。

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さらに、進化の著しいテレマティクスサービスについては、走行するクルマから得られる様々な情報を「ビッグデータ」として利用する現行サービスや今後の可能性が紹介されるそう。

個人的には、あとはトヨタが後ろ向きと思われているピュアEVの先行開発(電池)、たとえば東京工業大学とトヨタ、高エネルギー加速器研究機構などによる全固体セラミック電池(過去最高のリチウムイオン伝導率をもつ超イオン伝導体だそうで、開発された全固体電池は数分でフル充電が可能)などの一端でも披露される日が待ち遠しく感じます。

※プリウスPHV(プライム)の写真は北米仕様です。

(塚田勝弘)

【ニュル24時間レース・2016】悪天候の中、トヨタ「C-HR」がクラス3位で完走!

5月28日、29日の2日間に渡って独ニュルブルクリンク24時間耐久レースの決勝レースが開催され、TOYOTA GAZOO Racingチームの3台中、2台が完走しました。

今回完走を果たしたのは、トヨタ自動車が今秋の発売を予定している「C-HR」をベースにした「TOYOTA C-HR Racing(♯326)」と「LEXUS RC-F(♯36)」。

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初日の15時30分(現地時間)にドライコンディションでスタートした決勝戦でしたが、約40分後には天候が一転、アーデナウ付近で雹(ひょう)が混じるゲリラ豪雨に見舞われ、路面が白く氷結。

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コーナーでスリップによるクラッシュが多発する大混乱のレース展開となりました。

そうしたなか、影山正彦選手、佐藤久実選手、片山智之選手、H.Daenens選手の4名が交代で駆る「TOYOTA C-HR Racing」は無事混乱を切り抜け、車高高めのSUVモデルにも拘わらず、終始安定した走りで快走。

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途中、クラス2位まで浮上するほどの快調な走りを見せていましたが、ガス欠が発生、コース上でストップしたため、ピットまで牽引されるハプニングも。

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しかしながら、燃料補給後は何事も無かったかのように快走。SP2Tクラス(排気量1,620ccまでのターボエンジン搭載クラス)3位・総合84位でゴールしました。

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同車の開発責任者であり、レースへの出場経験も豊富な古場(こば)主査を中心に、決勝までにマイナートラブルを潰し込んだのが奏功、初出場ながらも幸先の良い成績を残す結果となりました。

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一方の「LEXUS RC-F」も決勝戦では安定した走りを見せ、SP-PROクラス(排気量3,000cc以上で広い改造範囲が認められたクラス)1位、総合24位で完走。

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しかし、もう一台の木下隆之選手らが駆るSP3Tクラス(排気量2,000ccまでのターボエンジン搭載クラス)で出場した「LEXUS RC(♯188)」は原因不明の駆動系トラブルに見舞われ、チームが夜を徹して懸命の復旧を試みるもコースに戻る事は無くリタイアに追い込まれました。

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GAZOO代表のモリゾウこと豊田章男社長は、「ニュルへのチャレンジも10年目を迎え、改めて現実を物凄く思い起こさせてくれた」「天候やクルマの状態など、もっといいクルマ作りと人材育成には色々な課題を残したが、多くの人にバッターボックスに立つ機会を与え、各々がナイススイングをしてくれたニュル24時間だったと思う」とコメントしています。

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ちなみにモリゾウ選手は決勝戦でステアリングを握ることはありませんでしたが、予選に出走し、「LEXUS RC」でニュルとの対話を行ったようです。

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トヨタは「今回の結果がゴールではなく、いいクルマ作りのためのスタートであることは、初挑戦の2007年以来変わらないテーマ」としています。

Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車)

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私をニュルに連れてって!ブリヂストン、ニュル24H耐久参戦10周年!!
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レーシングドライバー・モリゾウ選手とトヨタ自動車・豊田章男社長がいる現場

2016年のニュルブルクリンク24時間レースが終了しました。レースレポートはAUTSPORT WEBなどの詳報に譲りますが、今年も最終ラップまで目が離せない、白熱したレースを楽しむことができました。

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かつては「世界最大の草レース」と呼ばれ、それこそワゴンでも大衆車でもポルシェでも参戦できたこのレース。

近年は、多くの自動車メーカーがワークスもしくはそれに準ずる体制で参戦し、最先端の市販レース用マシン規格を満たしたGT3車両が多く参戦しています。

車両のバリエーションは、今の日本のスーパー耐久に各種ワンメイクレース車両が混走しているようなイメージです。

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さて、今年はTOYOTA GAZOO RACINGがアルテッツァで参戦してから10年目の区切りを迎えました。

そういうこともあってか、トヨタ自動車の関係者そして関連企業の重役クラスの方々の来場が非常に多く、トヨタ自動車社内外でこのレースのプレゼンスが大変高まっていることがよくわかります。

そして、今年もドライバーのラインアップにモリゾウ選手、つまりトヨタ自動車の豊田章男社長がエントリーされていました。世界の豊田社長が重視するイベントとあっては、周囲の方々も見逃すわけにはいきません。

レースウイークの木曜日には「今年は走らない」とこれまで言ってきたモリゾウ選手がレーシングスーツを着て予選1回目の現場に登場しました。

実際のところは、現場の皆を驚かせてやろうと、サプライズでレーシングスーツを着たのだといいますが、いざモリゾウ選手が現場に到着してみると、チームの誰もが「マシン、準備できています」と、予選出場が当然だという対応をしたのだそうです。

「断ることもできなくなってしまってね。乗らないわけにはいられなくなっちゃったんですよ」と笑いながら、そのときの様子を語ってくれたモリゾウ選手。

でも、本当は走る気満々だったのだと、勝手に思っています。

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先にも書きましたが、世界の豊田章男社長です。

当然ガードも厳しく、やすやすとお話できるような雰囲気ではありませんし、新聞経済系記者はまだしも自動車メディアの端くれがおいそれと話しかけられるような状況にはとてもなりません。

しかし、決勝レース中、空が白んできた日曜朝、GAZOO RACINGのピットで取材をしていると、朝の陣中見舞いでしょうか、豊田社長が現れました。

そして、気軽に話かけてきてくれたのです。

「朝から大変だね〜。記者のみんなもメカニックみたいだね。私は寝ましたよ。でもあまり寝られないんだよ。年だからね〜。体力がない(ワハハハ)」と、そんな世間話をしてくれました。

トヨタ自動車の代表取締役豊田章男ではなくひとりのクルマ好き、レース好きのモリゾウ選手の素顔と接することができました。

マシンにトラブルが続く現場の様子を、そして必死に対応する現場の面々の姿を、自分の目で見に来たのでしょう。

そして、早朝からピットでうろうろしているレースが好きそうな取材陣をちょとからかってやろうと思ったのだと思います。

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こちらも調子に乗って、モリゾウ選手に聞いてみました。

GAZOO RACINGのニュル24時間レース活動において、これまで重要な役割を担ってきたトヨタ86の存在が今年はないことが非常に気になっていたのです。多くの86オーナーの皆さんの、今年のニュルに86が出ないことが残念だという声を聞いていたのです。

「86は、ここ(ニュル)でなければ生まれなかったクルマです。そしてここでの走りをベースとしたGRMNを発売し、それをある程度盛り込んだマイナーチェンジを迎えようとしています。
あるひとつのところまでは、やりきったというふうに、私は見ています。これから次の86に対してのいろいろなヒントを、ここから盛り込んでいくのではないかと思います。未来を向いていると思っていただいていいと思いますよ」

とモリゾウ選手。

モリゾウさんのコメントは、決して86オーナーに対するリップサービスや宣伝文句ではありません。

真摯に来年の参戦車両を検討し、それを市販車にいかに直結させるのか考え、そして現場に指示する方向性を考えているのだろうと感じました。

ニュルブルクリンクで自分という人を鍛え上げ、自らがステアリングを握ることで86も鍛え、ついに86GRMNを世に送り出した人物たからこそ言える言葉です。

一番楽しそうに応えてくれたのは、86のマイナーチェンジ版の乗り味をお聞きしたときです。

「ええ、乗りました乗りました。ほんと、良いクルマに仕上がってますよ。エンジンもいい感じです。ほんと86・BRZは素晴らしい」

と。

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さて、GAZOO RACINGからはエントリーした、LEXUS RC、TOYOTA C-HR、そしてTOM’Sの協力により出走となるLEXUS RC-F、そしてLEXUS IS-F CCS-R。

それぞれ、レース中のトラブルで厳しいレースとなりました。

特にRCは電気系統に起因する駆動系のトラブルで、エンジン、トランスミッションを夜通しかけて交換する状況でした。

「大変でしょうが、仕方ないですね。頑張るしかない」とモリゾウ選手。

本当はそんな作業を続ける現場でメカニックに檄を飛ばし、不具合があるというクルマを自分で乗って確かめて、ニュルのコースに出ていきたいのではなかったのでしょうか。

でも、豊田章男社長という存在が、そんなことを許してはくれません。

ニュルに来ても、世界の豊田章男社長でいなければならないモリゾウ選手が、少しだけかわいそうに思いました。

しかし、レーシングドライバーとしてのモリゾウ選手の存在を薄く消しながらも、クルマづくりに対するモリゾウ選手のポリシーを、強く表現されているように見えました。

現場ありき。道が人を鍛え、クルマを鍛える。

今年のニュルブルクリンク24時間レースでモリゾウ選手とお話をしてその言葉の意味が、少しわかったような気がします。

(ハイパーレブ/86&BRZ WORLD 編集長・渡辺)

トヨタのHVモデル世界販売、年内にも1,000万台到達か?

トヨタ自動車によると、1997年以来、約19年間に渡って世界で販売してきたハイブリッド車の累計販売台数が4月末に900万台を突破したそうです。

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地域別の内訳では日本が438万台と最多で、北米が299万台、欧州が111万台、その他が53万台の状況。

現在、約90以上の国・地域でHV 33モデル、PHV 1モデルを販売しており、これまでに販売したハイブリッド車の累計販売台数は901.4万台に達しています。

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昨年7月末に800万台を突破した後、約9か月でさらに100万台上積みしており、これまでの販売推移をグラフで「見える化」してみると、3代目「プリウス」や「アクア」がハイブリッド車の普及拡大に大きく寄与していることがわかります。

北米ではガソリン安の影響で2014年以降、ハイブリッド車の販売が下降気味となっていますが、欧州では逆にジワジワと販売を伸ばしている様子が窺えます。

ちなみに車種別に見た場合の世界販売台数TOP20は以下となっています。

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米国で販売台数が多いハイブリッド車はプリウス(168万台)、カムリ(38万台)、アクア(18万台)、Lexus RX(16.7万台)、プリウスα(16万台)、ハイランダー(14.6万台)など。

また欧州ではオーリス(29.6万台)、プリウス(28.7万台)、ヤリス(23.1万台)、Lexus RX(9.8万台)などが販売を伸ばしています。

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トヨタでは地球環境の問題に対してクルマの持つマイナス要因を限りなくゼロに近づけ、持続可能な社会の実現を目指す「トヨタ環境チャレンジ2050」に基づき、2020年までに150万台/年、累計で1,500万台のハイブリッド車を販売する計画。

同社はこれまでに約6,700万トンに上るCO2排出量を抑制、約2,500万kLのガソリン消費を抑制したとしています。

今年も4月末時点で既に47万台を販売しており、今秋には新型プリウスPHVや新型プリウスの派生SUV「C-HR」を投入する見込みで、このペースで行けば年内にも1,000万台到達の可能性もありそうです。

また、今後はトヨタにおいても米国ZEV規制への対応に伴い、これまでのHVに代わってPHVの開発が活発化すると予想され、トヨタが培ってきたハイブリッド技術はFCVやEVを含めた全ての電動車の基盤となるだけに、いっそう重要性を増して行くものと予想されます。

Avanti Yasunori

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トヨタ86GRMNの楽しみ方は? 求められるものは?

トヨタの「より良い走りを目指した」G’s、GRMNの試乗で最後を飾るのは2台の86。

6速MTのリミテッド仕様と、マークXと同じく100台限定の86 GRMN仕様をに乗ることができました。

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結論からいって、サーキットでもクルマのコントロールを楽しむことにかけては前者、通常の200psパワーユニットを選んだ方がまずもって運転も巧くなるでしょう。

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しかしタイムを削るという目的については明らかに後者に軍配が上がります。

それは86GRMNが楽しめない、という意味ではありません。

そもそも、赤/黒のド派手なアルカンターラ内装とバケットシートに迎えられて、ココロが浮き立たないドライバーはいないでしょう。それよりも86GRMNは、ステアリングやシートを通じて伝わってくるインフォメーションの質、身のこなしの質という点で優れているだけでなく、ウエポンめいた一面があります。

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妙な話、リミテッドでサーキットを周っていると自分のドライビング上のミスすら楽しめるのですが、86GRMNではドライビングの粗さやミスは、そのまま失速となって、すぐさま反映されるかのような印象です。

例えば低速コーナーの出口で荒っぽくアクセルを踏みすぎると、トラクションコントロールがグッグッという音とともにすかさず介入してきます。よって86GRMNは挙動やラインを乱すことなく、安定姿勢のままコーナーを脱出するわけですが。

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一方で、フロントを5mm、逆にリアは5mm狭めたトレッドは、回頭性とリアのスタビリティ重視といえます。アイシン精機が開発したモーションコントロールビームというボディの捩れや振動を吸収する減衰装置をリアパンパー下に備え、S字の切り替えしや路面表面が大きくき切り替わるような局面でも、シャシーそのもののしなりを穏やかに保ちます。

しかもボンネットやトランクリッドなど上モノを軽くしただけあって86GRMNの身のこなしは元々俊敏。逆に舵がキチンと鋭敏に効く分、つい欲張ってこじりがちにもなりますが、そういうドライバーの未熟さや拙速さをクルマが見抜いてクールダウンしてくれるような、そんなところもあります。

それでいて、アクセルを早めに踏めて、手で組まれた219psエンジンを5500rpm以上の回転域できっちり回せた時のエキゾーストの心地よさは、格別です。

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それにしてもこの日、何台ものG’s、GRMNに乗って強く印象づけられたことは、各車とも速度域を問わず、走行フィールに雑味がなく安定していることでした。

シャシーの剛性アップは無論、空力スパッツなどで車体下の空気の流れをコントロールして、ホイールハウスから車体がリフトするのを防いだり、ホント、ブレーキの制動フィールから4輪の接地感までタッチがいいんです。

86GRMNのトランクリッドなど、大きなリアウイングを背負っているだけでなくテールエンドがノーマルよりかなりハネ上がっていることにも、今回、初めて気づきました。

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「走りの味だし」という点でこれだけの成果を積み上げたG’sやGRMNに今後、求めたいのは、デザイン面です。

後付け感や攻撃性の表現ばかりでなく、大人っぽいシンプルな意匠・デザインを創り出すことができたら、そこさえクリアできたら、ハイパフォーマンス系の輸入車から流れる客層すらいるのでは? これだけ走りが磨かれたからこそ、美意識面での洗練に期待せずにはいられないのです。

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(南陽 一浩)

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トヨタ「マークX GRMN」は本格スポーツFRだった!

G’s、GRMNのフルラインナップ試乗会。G’s VOXYに続いて乗ったのはマークXのGRMN仕様。

19インチ大径サイズのホイールに、リアがより幅広&扁平のタイヤを履く本格的FRです。

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エアダムを左右に広げ、アグレッシブでエレガントさを増したエクステリアは、AMGやMといった欧州の名門チューナーにも共通する文法が貫かれています。

驚いたのは、G’sノアから乗り換えた直後から、車格やサイズが似ても似つかないにもかかわらず、ニュルブルクリンク仕込みらしい懐の深い乗り味が地続きで感じられたことです。

というのも車高が下がってストローク感は短くなったとはいえ、アシがおそろしくよく動き、フラットな乗り心地が持続します。

ステアリング操舵に対する素直な回頭性、ブレーキのタッチ、そしてV6の3.5Lが絞り出す321ps・380Nmの滑らかなパワーフィールなど、明らかに動的質感という点では2ランクほど上がってはいますが。

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惜しむらくは、袖ヶ浦ではこのパワーと体躯をやや持て余してしまうところでした。

8コーナーのような大回りでヨーが残る局面では、穏やかとはいえ立ち上がりで踏みすぎるとナチュラルにオーバーステアが出て、次の逆振りのヘアピンでよろけるといった具合です。

ただしコーナー出口でなく、もっと上手なドライバーが進入時からパワードリフトに持ち込むような操り方をしたら、話は別かもしれません。

それだけ積極的にコントロールしてこそ光る何かを秘めているだけでなく、コントロール性の高さを感じさせてくれる一台、それがこのマークX GRMNなのです。

(南陽 一浩)

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「立ち上がる」車椅子を生んだ、トヨタとセグウェイのコラボレーション

米国トヨタが5月21日、電動立ち乗り2輪車でお馴染みの「セグウェイ」を発明したディーン・ケーメン氏とのコラボにより、歩行者の目線まで「立ち上がる」電動車椅子を開発したと発表しました。

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ケーメン氏が設立したベンチャー「DEKA」社との合同プロジェクトにより実現したもので、2009年に生産完了した、階段を登れる「iBOT」をさらに進化させたものとなっています。

オフロードでの4駆走行に加えて、着座位置を上昇させることで、歩行者と同じ目線での会話や同じ速度での移動が可能となっています。

新型では6輪を備えており、立ち上がった際にも2輪で安定して走行。

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トヨタ自動車は「DEKA」社から得た平衡保持技術の使用権を、医療リハビリ療法や潜在的な用途に発展させる計画としています。

同社は年初に米国に人工知能(AI)技術研究会社「TRI」設立、ロボットや自動運転などの研究を加速させており、今回の「DEKA」社とのコラボについても、社会福祉面における事業の可能性を模索しているものと推測されます。

Avanti Yasunori ・画像:TOYOTA USA)

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トヨタがマレーシアで乗用車専用工場を新設。生産体制を再編

トヨタは、マレーシア市場で生産体制を構築するために、新たな車両工場を建設し現地生産体制を再編すると発表しました。

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今回トヨタは、マレーシアにおける合弁事業会社UMW Toyota Motor Sdn. Bhd.(以下、UMWT)と車両生産子会社Assembly Services Sdn. Bhd.(以下ASSB)を通じて、乗用車専用工場を新たに建設します。

既存の乗用車と商用車を混流生産する工場での乗用車生産は2019年初に終了するということです。

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セランゴール州クラン市に建設する新工場への投資額は約490億円で、伸縮自在ラインやコンパクトな塗装ブースなど、メキシコ新工場・中国新ラインと同様の革新的生産技術を導入し、2019年初より年産5万台の生産能力で稼働を開始する予定です。

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一方、1968年にコロナ・カローラのCKD生産からスタートした現在の工場は商用車生産に特化し、車両構造・サイズに応じて工程や物流を最適化して生産性を向上させるという目論みです。

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現在のマレーシア工場での生産車種は、商用車系のハイラックス、ハイエース、乗用車系のフォーチュナー、イノーバ、カムリ、カムリ ハイブリッド、ヴィオスとなっています。

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トヨタは2014年にガザフでSUVのフォーチュナーを生産開始し、インドネシアでイノーバ、ヴィオスを生産開始していることから推して、今回のマレ-シア新工場でも現地仕様車のフォーチュナー、イノーバ、ヴィオスを増産することになると見られます。

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トヨタの高見常務役員は次のようにコメントしました。

「今回の新工場は、昨年新設を決定したメキシコ新工場・中国新ライン、本年開所したインドネシア・ブラジルの新エンジン工場に続き、『競争力ある新しい工場づくり』を実践するもの。最新鋭の生産技術の導入に加え、『もっといいクルマづくり』を支える人材育成に尽力することで、UMWTを通じてより高品質の車をマレーシアのお客様へ届けたい」

(山内 博・画像:トヨタ)

トヨタとUber社の協業検討開始で見えてくる業界事情とは?

トヨタは、Uber Technologies, Inc.(以下、Uber社)と、ライドシェア事業での協業を検討する旨の覚書を締結したと発表しました。

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ライドシェアとは、スマホ・アプリから利用者が呼ぶと、クルマの保有者自身がドライバーとなってタクシーよりも安価で利用者を乗せるサービスで、アメリカを中心に急速に広がっています。

最近、世界の自動車大手ではVWがGettに330億円を、GMがLyftに550億円を投資するという情報があり、ライドシェア事業への進出が増えています。トヨタも今回の協業検討開始でITを利用したライドシェア事業への進出を模索するものと見られます。

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なぜ自動車大手がライドシェア事業に進出する動きを見せているのでしょうか?

その理由は、新車を作って売るという自動車業界の既存のビジネスモデルだけでは、将来、これまでのような収益を上げられなくなるという予測があるからです。

確かに、コンパクトカーの増加、自動車の所有の減退、カーシェアの増加など、自動車メーカーがいままで通りの「クルマ作り」だけでは儲からなくなる環境が揃っています。

このような予測に対してトヨタも先手を打ったという風に今回のUber社との協業検討を解釈することもできます。

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一方、自動車メーカーの顧客でもある既存のタクシー業界は、ライドシェアについて違法であり、危険性も高いと指摘しています。今後ライドシェア業界と自動車大手の協業がどのように進行していくのかに注目が集まっています。

(山内 博・画像:自交総連)

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トヨタ・ハリアーに「スタイル アッシュ」な特別仕様車

トヨタのSUV「ハリアー」に特別仕様車”Style ASH”シリーズを新設定、2016年6月1日からの発売が発表されました。

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2.0リッター自然吸気エンジン(2WD/4WD)と2.5リッターハイブリッド(4WD)の「PREMIUM」と、レーダークルーズコントロールやT-Connectナビを装備した「PREMIUM Advanced Package」グレードをベースとした特別仕様車Style ASH”の専用装備は次のようになっています。

専用18インチアルミホイール(ブラック塗装+切削光輝)
ウルトラスエード+合成皮革シート
専用内装色「ウォームグレー」(インパネ、ドアトリムなど)
専用ステッチカラー「ライトグレー」(シート、インパネ、ステアリングなど)
ヘアライン調加飾(シフトパネル、ドアスイッチベース)
ピアノブラック調加飾・本革巻ステアリングホイール
運転席8ウェイ・助手席4ウェイパワーシート
快適温熱シート(運転席・助手席)

ボディカラーは、特別設定色のブルーメタリックほかブラッキッシュアゲハガラスフレーク、ホワイトパールクリスタルシャイン、スパークリングブラックパールクリスタルシャイン、ブラックの5色。

メーカー希望小売価格は、323万7055円〜469万2109円(消費税込)です。

(山本晋也)

トヨタ、日産、ホンダが伊勢志摩サミットで最新の自動運転車両を披露

2016年5月26日〜27日に開催されている伊勢志摩サミットには、G7などの首脳だけでなく世界各国のメディアが集結します。

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2020年の東京オリンピックに向け、日本の自動運転技術を披露するには格好のステージといえますが、トヨタ、日産、ホンダが最新の自動運転車両を披露しました。

トヨタは、Lexus LSに開発中のUrban Teammate(新型自動運転実験車)を搭載。一般道の自動走行に必要となる歩行者、二輪車、障害物の検出が可能なほか、交差点での右左折や信号機認識、道路規制情報に従って走行することを念頭に開発されています。

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そのため、センサーとしてGPSやカメラに加えて、周囲の距離画像計測機能を備える新規開発のSPAD Lidar(高解像度レーザーレーダー。従来から大幅な小型化、低コスト化を実現)を新たに搭載。

今後は、2015年12月に発表した地図自動生成システム(市販車に搭載されているカメラやGPSを活用して自動運転の走行に必要な高精度地図を自動的に生成)やAIなどが追加搭載され、「Urban Teammate」を常に進化させることで、より複雑な交通環境下で自動運転の実験を実施していく予定としています。

日産は、お馴染みのリーフをベースに、ミリ波レーダー、レーザースキャナー、カメラ、専用のHMI(ヒューマンマシンインターフェイス)など自動運転を支える特別な機能が搭載された最新の自動運転技術「プロパイロット」を披露。

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EUのトゥスク議長が試乗したサミット専用の同車両は、2つの革新的な自動運転技術が搭載されています。

ひとつは世界最先端の小型・高性能レーザースキャナーで、高精度な3次元計測によって車両周囲の物体との距離を正確に把握しながら安全に走行することができます。

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もうひとつは、遠方までの360度視野を持つ8カメラシステム。交差点やきついカーブ路を走行するときにクルマの進む方向を的確に決めることが可能です。

これらの技術は昨年から日本と米国の一般道や高速道路でテストを重ねてきたそうです。

日産は、2016年に混雑した高速道路上での自動運転技術「プロパイロット1.0」を世界に先駆けて日本市場に導入するとアナウンスしていますが、日本だけでなく、その後、欧州、米国、中国へと導入する予定。

さらに、2018年には高速道路での車線変更の自動化を含む、複数レーンでの自動運転技術の実用化を目指しているほか、2020 年までに交差点を含む一般道での自動運転技術を投入する予定とされています。

ホンダは、最新の燃料電池自動車「CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)」と自動運転車「AUTOMATED DRIVE(オートメイテッド ドライブ)」を提供しています。

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また、G7伊勢志摩サミットの開催に合わせて設置された国際メディアセンター内の日本国政府広報展示スペースには、パーソナルモビリティ「UNI-CUB β(ユニカブ ベータ)」、超小型EV「MC-β(エム・シー・ベータ)」、歩行訓練機器「Honda歩行アシスト」を展示するなど、同社のスマートコミュニティを世界に発信。

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G7伊勢志摩サミットに先立って開催された閣僚級会合でも、先進技術の展示や試乗車の提供などを行ったそうです。

(塚田勝弘)

豊田自動織機がカーエアコン用電動コンプレッサー累計生産台数1千万台を達成

豊田自動織機は、カーエアコン用電動コンプレッサーの累計生産台数1千万台を4月18日に達成したと発表しました。

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豊田自動織機のカーエアコン用電動コンプレッサーは2003年9月に発売の2代目「トヨタプリウス」に採用されて以来、ハイブリッド車(以下、HV)・プラグインハイブリッド車(以下、PHV)はもちろん、電気自動車(以下、EV)・燃料電池自動車(以下、FCV)などの環境対応車に採用が広まっています。

新型の4代目「トヨタプリウス」(2015年12月発売)に採用された豊田自動織機のESB20型電動コンプレッサーでは、モーターを多極化した短軸軽量設計を採用し、インバーターの出力密度を向上させて、前モデルに対して冷房能力の約30%向上と消費電力の8%低減を実現しています。

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豊田自動織機は電動コンプレッサーの生産開始から13年目で1千万台を達成し、2015年度には電動コンプレッサーの世界シェアで約70%超(豊田自動織機調べ、マイルド・ハイブリッドを除く)を占めています。

電動コンプレッサーは今後環境対応車以外のアイドリング・ストップ車にも採用が広がることが予想され、カーエアコン用コンプレッサーの主力になることが期待されています。

(山内 博・画像:豊田自動織機)

約10万円高は狙い目!? ハリアーに上質なグレー内装の特別仕様車を設定!

2.0Lガソリン、2.5L+前後モーターのハイブリッド(E-Four/電気式4WD)を設定する「トヨタ」ブランドのハリアー。

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トヨタというブランド力や販売力、抜群の知名度と300万円を切るというアッパーミドルクラスのSUVとしては比較的手が届きやすい絶妙の価格設定もあって、2016年に入っても自販連による「新車乗用車販売台数月別ランキング」でも20位前後にランクインし、月販3500台前後で推移しています。

2015年は5000台を超える月もあり、トヨタにとって優等生といえる存在ですが、その勢いもやや収まったといえる頃にさしかかっています。

今回、特別仕様車の「PREMIUM Style ASH(アッシュ)」と「PREMIUM Advanced Package・Style ASH」の2モデルが設定され、6月1日から発売されます。

両仕様ともに上級グレードの「PREMIUM」がベースですが、後者はさらにカタログモデルの「Advanced Package」の装備が追加された豪華仕様。

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グレー基調の内装が特徴で、滑らかな風合いのウルトラスエードのシート表皮(メイン材:ライトグレー)と合成皮革(ウォームグレー)のコンビとなる専用シートをはじめ、インパネやドアトリムなどに専用内装色ウォームグレーが採用され、細部にライトグレーのステッチが施されています。

ほかにも、ピアノブラック調の本革巻き3本スポークステアリングホイール、ブルーの輝きを持たせたヘアライン調加飾のシフトパネルを採用するなど、 ハリアーはスタイリッシュな内装が美点のひとつだけに、気になる方も多いはず。

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さらに、装備も充実していて、運転席8ウェイ&助手席4ウェイパワーシート(運転席4ウェイ電動ランバーサポート付)&マイコンプリセットドライビングポジションシステム(ステアリング、シート)や前席快適温熱シートなどが特別装備されています。

外観では、ブラック塗装に切削光輝が施された専用18インチアルミホイールを特別装備。ボディカラーには、特別設定色の「ブルーメタリック」を含む全5色を設定。

価格帯はガソリン、ハイブリッドモデルを含めて、「PREMIUM Style ASH」が323万7055円〜413万2473円、「PREMIUM Advanced Package・Style ASH」が379万7673円〜469万2109円。両仕様ともにベース車から約10万円アップとなっています。

(塚田勝弘)

ニュル参戦10年を迎えたトヨタ発のミニバン「G’s VOXY」がサーキットで意外なほどの実力

去る3月末日、袖ヶ浦フォレストレースウェイでG’s、GRMNのフルラインナップ試乗会が行われました。

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ご存知の方も多いでしょうが、GRMNとは「Gazoo Racing tuned by Meister of Nürburgring」の略で、ニュルブルクリンクのレース活動を通じて理想の味つけを追及するGazoo Racingのフィードバックから生まれたコンプリートカー。

G’sは同じくGazoo Racingの手によって開発されたファクトリー・チューンのシリーズです。

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プロトタイプの時代から含めてGazoo Racingのニュル参戦は10年目を迎えたそうで、スモールクラスからミニバン、スポーツカーに至る幅広いラインナップが完成した今、Gazoo Racingの経験値を反映した市販モデルを総括するには、確かにいいタイミングです。

この日はIQやヴィッツからノア/ヴォクシーに至るG’s車両を皮切りに、GMMNに関してはあっという間に売り切れて話題を蒔いた100台限定の86GRMNも、優先的に納車デリバリーに回されていたのがようやく生産ペースが安定して、広報車両をサーキット解禁できたとか

限られた時間枠の中で全車種を試すことは叶わなかったものの、袖ヶ浦のコース上で各モデルの走りを体感してきたのでした。

まず1台目の試乗枠はG’sノア。フォグランプ上にフロントブレーキ冷却用とおぼしきエアダムが設けられ、サイドステップもリアバンパーも専用パーツという勇ましい出で立ちです。

内装も、左右サポートが張り出して座面や背面センターにアルカンターラがおごられた、横G的にも滑りにくいスポーツシートを1-2-3列目とも採用。

エンジンのイグニッションON/OFFもボタン式で、つや消しブラックに赤いレターのメーターパネルといい、かなりレーシーに演出された仕様です。

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そうはいってもミニバンの高い視線で、サーキットのピットロードから出て行くのは妙な気分。恐る恐る走り出した、というのが正直なところでした。

完熟走行の最中から、意外とステアリングを切っても足の動きがシャッキリしてるな?!とは感じたのですが、裏のストレートエンド先のコーナーでかなり強い荷重移動を試してもシャッキリし続けていることにびっくり。

ミニバンで速度を上げると倒れそうなロールに不安感を煽られるものですが、このクルマはキレイに深々としなるような印象で、ブレーキング時からフル加速時まで4輪のキチンとした接地感が伝わってきます。

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まだ1台目の試乗枠で早速ながら、はっきりいってこの日一番驚かされたクルマは、このG’sノアかもしれません。

後で知ったのですが、前後サスのマウント付け根周りにがっちり、横剛性アップにてきめんであろう補強ブレースが入っているだけでなく、ドライバーズシートを中心に縦方向のブレースも加えられています。つまり、フロア剛性を締め上げるというより、重量を増やし過ぎることなく効率的にしなやかに固めているのです。

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ショックアブソーバーとスプリング自体もG’s専用スポーツサスペンションで、前後それぞれ-20mmと-25mmのローダウンとなる仕様です。215/45R18のタイヤ半径がノーマル比+10mmのため、外観全体としては-15mmという控えめなローダウンに収まっています。シブいですね。

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さすがに攻め過ぎたり切り返しでは屋根という上モノの高さを感じさせるものの、ミニバンでサーキットでフラストレーションどころか、ひとしきり楽しませるところに感心することしきり。

しかもフロア補強から専用パッケージのサスなど、これだけやってこの内容で、コンプリートではなくファクトリー・チューンと定義する控えめさが印象に残ります。

(南陽 一浩)

トヨタ自動車が「ライドシェア」のUber社に戦略的出資! 日本でも将来普及の可能性

トヨタ自動車が5月25日、米Uber社とライドシェア領域における協業を検討する旨の覚書を締結したと発表しました。

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Uber社は2009年に発足、米カリフォルニア州サンフランシスコを拠点に、一般人が自家用車による有償送迎を行うという構想をIT活用により実現、現在では世界70カ国・地域の451都市で年間1兆円を超える規模の配車サービスを展開するまでに成長したベンチャー企業。

日本でも東京都内で2014年8月から昨年2月まで同様のサービスをトライアルした経緯が有ります。

Uber社が展開する「ライドシェア」の肝となっているのは一般人が自分の空き時間と自家用車(遊休資産)を活用して他人を運ぶ仕組み。

スマートフォンやタブレットを使った移動先からのオンライン配車を可能にしており、信頼性・安全性を担保する手段として、ドライバーと利用者が相互評価をし合うシステムを採り入れています。

このシステムにより、利用者は評価が高いドライバーを選択、ドライバー側も問題がある利用者は乗せないで済むという訳です。

昨年10月には安倍首相が「過疎地などで観光客の交通手段として自家用車の活用を拡大する」として、国家戦略特区を対象にライドシェアを可能にする規制緩和を検討するよう指示しています。

トヨタ自動車はこうした世界の動きに注目、「ライドシェアは、未来のモビリティ社会を創造する上で大きな可能性を秘めており、Uber社との協業により、安心、便利で、魅力的なモビリティサービスを提供すべく、検討を進めていきたい」としています。

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今後両社は、Uberドライバー向けの車載アプリの開発、両社それぞれの研究活動に関する知見の共有、トヨタ・レクサス車のUber社へのフリート販売など、様々な領域で協業の可能性を検討していくそうです。

スマホのアプリをタップするだけで利用出来るこの配車サービス、“利用者とドライバー間の信頼関係”が前提になることや、白タク行為を法律で禁止している日本で今後どこまで規制緩和が進むかについては未知数ですが、その利便性から海外で大きな支持を得ているだけに、注目されます。

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個性派SUV「FJクルーザー」、生産終了のお知らせ!?

トヨタ自動車の豪州法人であるトヨタ・オーストラリアは「8月をもって、FJクルーザーが生産を終了する」と発表しました。

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「FJクルーザー」は“性能と遊び心を両立したSUV”というキャッチを掲げ、2006年から北米専用モデルとして製造・販売され、2010年12月から日本への導入が行なわれています。

多くのSUVが醸しだす武骨な印象はなく、むしろ丸いヘッドライトやカラフルなボディカラーがもたらす印象は明るくフレンドリー。

しかしながら、シャシーは同社の本格派SUV「ランドクルーザープラド」と同じくラダーフレームが採用されており、アプローチアングル(34°)、デパーチャーアングル(27°)、ランプブレークオーバーアングル(28.5°)といった対地障害角をはじめとした高い悪路走破性を有しています。

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そのほか、90°の開口角度を確保し、乗降性や積載性に優れる観音開きドアを採用するなど、「FJクルーザー」ならではの個性が随所に光っているのもポイント。愛嬌のあるルックスに、本格的な悪路走破性と実用性も兼ね備えた独自の個性でもって、高い人気を集めているモデルであります。

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すでに米国市場への導入は中止されており、8月をもってオーストラリアそして日本向けへの生産も終えるとのこと。

ちなみに、日本ではまだ購入可能(2016年5月)。車両本体価格は324万円〜346万6286円。個性きらめく本格派が欲しい人は、このチャンスに是非!!

(今 総一郎)

2017年秋のスープラ再登場が原因? スープラの絶版中古車は最終型に値上がり気配あり

2014年1月のデトロイトモーターショーでその姿を現した、コンセプトモデルのFT-1。東京モーターショーでも公開され、その姿から多くのメディアがトヨタスープラの後継車と言っています。

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トヨタ・スープラは、日本国内においては1986年〜1993年に販売された70型と、1993年〜2002年に販売された80型の2つの世代が存在しています。

1986年に70型スープラが登場した時のキャッチコピーは「TOYOTA 3000GT」で、名車トヨタ2000GTの後継車という位置づけでした。

それは搭載しているエンジンの一つ、当時最強と謳われた3Lターボの7M-GTEUが2000GTに搭載されていた3MのDNAを引く直列6気筒エンジンということからもうなずけるでしょう。

そして1993年に「THE SPORTS OF TOYOTA」というキャッチコピーで80型スープラが登場。当時繰り広げられた国産スポーツカーバトルの中でトヨタの最高峰スポーツカーとして高いポテンシャルを誇りました。

そのスープラが2017年秋にスポーツハイブリッド車として復活するというニュースが流れています。そこで、現在、中古車として流通している70型、80型スープラの中古車の値動きを紹介しましょう。

まずは80型スープラ。80型スープラは3L自然吸気エンジンを搭載したSZ、SZ-Rと3Lターボエンジンを搭載したRZ、RZ-SそしてGZの5グレードが設定されています。

中古車検索サイト、カーセンサーnetでは現在80型スープラの中古車は72台流通しています。

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そのうち3L自然吸気エンジンを搭載したSZ系と3Lターボエンジンを搭載したRZ系がちょうど半々になっています。最も流通台数が多いのがRZ-Sで続いてSZ。そしてルーフが取り外し可能なエアロトップ車もわずかに流通しています。しかし最上級グレードだったGZは1台も見当たりませんでした。

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気になる中古車相場ですが、この1カ月間は平均価格158万円で目立った動きはありません。しかし、ほとんどの年式で値落ち傾向となっているなか、1999年〜2002年の最終モデルだけが値上がりしています。

この値上がりの要因はターボモデルのチューニングカーによるもので、スープラの中古車、中でもターボモデルのノーマル車を見つけるのは困難な状況です。ノーマル車が欲しいという人はSZ系が狙い目です。

続いては70型スープラです。さすがに登場から30年も経っているモデルなので、中古車は27台とかなり少ないです。しかも1988年に行われたマイナーチェンジ後のモデルがほとんどで、当時大人気だった限定車のターボAは流通していません。

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流通しているグレードは2.0GT系が10台、3.0GT系が5台、2.5GT系が12台で2Lと2.5Lにはわずかながらエアロトップ車もあります。

平均相場ですが、この1カ月で87万円から96万円へと上昇しています。それに伴い中古車の平均走行距離も減少しているので、走行距離の少ない中古車がこのタイミングで流通したと考えられます。

年式ごとに見てみると、ほとんどの年式が横這いや値落ちにもかかわらず、80型スープラと同様に1990年〜1993年までの最終型だけが値上がりしています。

とはいえ、すでに流通台数が少なくなっているので、この値上がりに持続性はないと思いますが、購入を考えている人は早めのアクションをオススメします。

(萩原文博)

トヨタ自動車が20年物の「超長期社債」を発行する訳は?

トヨタ自動車は5月11日の連結決算発表で、2017年3月期に1兆800億円(前期比+2%)の研究開発費及び、1兆3,500億円(同+9.8%)の設備投資費を計上。

これは自動運転など、AI(人工知能)関連の研究開発強化や設備増強などに備えているものとみられています。

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同社はこれらの大型投資や日銀のマイナス金利政策による金利低下への対応として、満期までの期間が10年物と20年物の長期債を発行するそうです。

日経新聞によると、社債2本で合計500億から600億円規模の資金調達を行う模様。

利回りは10年債が年0.1%程度、20年債が年0.4%程度になりそうで、1998年に20年債を発行した際は3%だったことを考えると、いずれも過去最低水準。

同社はマイナス金利政策導入後に大きく低下した市場金利のメリットを享受、調達した資金を設備投資や運転資金などに充当する考えのようです。

一般的に満期10年までを長期、11年以上を超長期と呼んでおり、今回発行する20年債はいわゆる「超長期債」と呼ばれるもの。

これまでの超長期債の発行は、電力・ガスや鉄道会社などの安定収入が見込める公共業がほとんどでしたが、3月には味の素が同社として初めて20年債を出すなど、裾野が一般の事業会社にまで広がる傾向にあります。

マイナス金利環境で高利回りの金融商品が減少していることから、運用難にあえぐ投資家が増えており、超長期債の需要が高まっているようです。

Avanti Yasunori

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欧州で売れはじめたトヨタのハイブリッドカーが世界販売900万台を突破!

トヨタ(レクサス含む)のハイブリッドカーが世界累計販売900万台を達成しました。

トヨタ自動車の発表によると、1997年に日本で発売開始して以来、世界中に販売が拡大しているハイブリッドカーの販売台数が2016年4月末の段階で901.4万台になったということです。

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900万台を超えるハイブリッドカーの販売によって削減したCO2排出量は6700万トン、燃費面では2500万キロリットルのガソリンを抑制したといいます(同社試算)。

現在、グローバル販売では年間120万台ペースで売れているトヨタのハイブリッドカー。2020年までには累計販売1500万台に到達する見込みといいます。

ここ数年、北米市場では伸び悩んでいるハイブリッドカー販売ですが、2010年代に入ってから欧州での販売が伸びているというのは、ハイブリッドカーのムーブメントが世界的に拡大していることを感じさせます。

(山本晋也)

米国トヨタの販売台数、4月もSUV・ピックアップが全体を牽引!

トヨタ自動車の米国法人・米国トヨタ販売によると、4月の新車総販売台数は21.1万台(前年同月比+3.8%)で、2か月ぶりの前年比増となっています。

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乗用車系の販売台数が9.0万台(-2.4%)と前年割れしている一方で、SUV/ピックアップ系の販売が9.6万台(+12.9%)と好調。

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なかでも主力の「RAV4」が3.0万台(+31.6%)、「ハイランダー」が1.5万台(+9.3%)、「4ランナー」が1.0万台(+36.4%)、「タコマ」が1.8万台(+15.6%)といった状況で大きく伸びています。

米レクサスの4月販売ではさらに顕著で、乗用車系が9,884台(-26.4%)の前年割れ、SUV/ピックアップ系は1.5万台(+20.5%)と好調を維持。「NX」が3,815台(+11.5%)、「RX」が8,767台(+28.7%)と伸びています。

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おりしも米国ではガソリン安の影響でピックアップトラック系の販売好調が顕著化しており、全体的にセダン系の販売は低調。

米国トヨタにおいてもその傾向は同様となっています。

Avanti Yasunori ・画像:TOYOTA USA)

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新型トヨタ「スープラ」、スポーツHVで2017年秋登場か?

トヨタ自動車は、2014年1月のデトロイトモーターショーでワールドプレミアしたコンセプトモデル「FT-1」を、東京オートサロン16や大阪オートメッセ16で公開。

TOYOTA_Supra

昨秋の段階では、BMWとの「スープラ」後継車の共同開発に正式なGoサインが出ていなかったようですが、今年3月にはイメージレンダリングが出回るなど、いよいよ具体的な動きが出て来たようです。

現段階における各種情報を総合すると、次期スープラのエクステリアデザインは当初の計画どおり、コンセプトモデルである「FT-1」がベースになっているようで、前後意匠についても同車のイメージを色濃く継承している模様。

スリーサイズは先代比で全長が-140mm、全幅が+50mm、全高が-45mm、ホイールベースが-70mmと、’短く、広く、低く”なるとの予想。

TOYOTA_Supra

デザインこそトヨタ・オリジナルですが、スポーツカーとして肝となるパワーユニットをはじめ、「Z4」の後継となる「Z5」のプラットフォームなど、BMW製を流用しているようで、生産もBMWが担当する模様。

TOYOTA_Supra

これによりBMWの「走り」の部分がそっくりスープラに移植され、これまでのトヨタ車には無い、かなり刺激的なモデルになりそうです。

搭載エンジンはBMW製2.0L直4ターボと3.0L直6ターボが有力のようで、前者は200psと255ps、後者は340ps程度となる見込みで、3.0Lエンジンについてはトヨタのハイブリッドシステムが搭載される見込み。

TOYOTA_Supra

車両価格は2.0Lモデルが400万円台前半から500万円台半ば、3.0Lモデルが800万円程度となりそう。

ワールドプレミアは来年秋の東京モーターショー、もしくは翌年1月のデトロイトモーターショーとなる公算が高いようで、発売は2018年秋との予想。

TOYOTA_Supra

2代目が2002年に姿を消して以来、16年を経て蘇るトヨタのスーパースポーツ、3代目「スープラ」に大きな注目が集まります。

Avanti Yasunori ・画像:TOYOTA USA)

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次期「86/BRZ」も富士重工業とトヨタが共同開発、2021年にはEV投入!

先頃社名を2017年4月1日以降「SUBARU」に変更すると発表した富士重工業ですが、同社の吉永社長は提携しているトヨタ自動車と開発面で協力を深める方針を改めて示しました。

SUBARU

これは日経新聞の取材に対して明らかにしたもので、次期「86/BRZ」についても共同で開発するほか、PHVなどの電動車両についてもトヨタの技術を導入することを明言。

吉永社長は「巨額の投資を伴う環境技術を全て自社開発するのは難しい」としており、トヨタからハイブリッド技術で協力を受ける一方、同社のエンジンを搭載した「トヨタ86」「スバルBRZ」の次期モデル開発に向けて協議を進めていることを明らかにするなど、開発面でもトヨタとの協力を続ける考えを示しました。

同社は主力の米国工場でトヨタ車の生産を受託(〜今夏)しており、年内に61万5千台の販売達成に自信を見せています。

また、吉永社長はNHKの取材に対して5年後の2021年をめどに電気自動車を発売するとコメント。走行中に排出するCO2を大幅に抑えるエコカーの開発競争が激しさを増すなか、一旦撤退した電気自動車を再び開発し、発売する方針を明らかにしました。

米カリフォルニア州のZEV(Zero Emission Vehicle)規制が今後更に強化され、富士重も同規制の対象となるため、ZEVを一定以上販売する必要があります。

SUBARU

ZEV規制では2018年までにカリフォルニア州内で販売する車のうち、16%をゼロエミッション車にするよう、自動車メーカーに義務付けています。

これに対応すべく、同社としてはガソリンモデルのプラットフォームをベースにEVを開発することでコストアップを抑制、車両価格を抑えたい考え。

同社では以前に軽自動車「STELA(ステラ)」にリチウムイオン電池を搭載したEV「スバル プラグイン ステラ」を国内の法人向けにリース販売していましたが、インフラ整備が進まないことや、軽自動車の自社生産から退いたことからEV事業からも撤退した経緯があります。

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今回同社が米国に投入するEVは、その際に蓄積した技術をベースに自社で開発を進めていく方針のようで、吉永社長はどのモデルにEVを設定するかは未定としています。

このように同社では一昨年にお伝えしたEV参入への動きががいよいよ具体的になってきたようです。

Avanti Yasunori

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カヤバの減衰力応答性改良ショックアブソーバが新型プリウスに採用

ショックアブソーバの製造を手がけるKYB(カヤバ)は、新型のシャックアブソーバを開発し、新型プリウスに採用されたと発表しました。

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KYBの新型ショックアブソーバの特長は次の3点です。

・コンピュータの流れ解析で構成部品の形状を最適化し、作動油の流れを整流化して、減衰力応答性を大幅に向上
・ステアリングの手応えおよび乗心地の質感向上、タイヤの路面への追従性・接地性を両立するショックアブソーバを実現
・主要部品である軸部品のピストンロッドを中空化し、1車両あたり約700gの軽量化を実現

ショックアブソーバはクルマの外観からは見えない足回りの部品ですが、このような目立たない部品の改良もクルマの性能向上を支えているのですね。

(山内 博・画像:KYB)

トヨタのハイブリッド車が世界累計販売900万台を突破! 節約されたガソリンの量は?

当初冷ややかとされていた欧州メーカーもハイブリッドモデルを投入するなど、いまやグローバル規模で普及しているハイブリッド。

その第一歩は乗用車では、1997年12月に披露された初代プリウスですが、2016年4月末時点で累計販売台数が901万4000台(プラグインハイブリッド含む)に達したそうです。

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まさに21世紀に間に合ったエコカーの代表格ですが、充電できない従来型のハイブリッドは、2017年中頃からアメリカ・カリフォルニア州のZEV規制の対象外(プラグインハイブリッドをのぞく)となるなど、最先端の環境(規制)対策車としては終焉を迎えつつある印象もあります。

しかし、トヨタをはじめ、ホンダなどハイブリッドモデルの普及の努力により、エンドユーザーとしては価格面でも手が届きやすい「普通のクルマ」になった貢献度は大でしょう。

環境対応を経営の最重要課題のひとつと位置付けているトヨタでは「エコカーは普及してこそ環境への貢献」との考えのもと、ハイブリッドの普及に取り組んできたのはご存じのとおり。

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1997年8月、日本でコースターハイブリッドEVを発売、そして同年12月に世界初の量産ハイブリッド乗用車の初代プリウスを発売して以来、2015年7月末の800万台突破から約9か月で累計販売台数900万台を達成したことになります。

ここの1年でも、シエンタ(昨年7月発売)にハイブリッドモデルが追加されたほか、4代目となるプリウス(昨年12月発売)の販売を開始。

海外では、RAV4にハイブリッドを追加(昨年11月発売)し、中国には現地産ハイブリッドユニットを搭載したカローラハイブリッド、レビンハイブリッド(昨年10月発売)が投入されています。

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2016年4月末現在で、約90以上の国・地域でハイブリッド乗用車33モデル、プラグインハイブリッド車(PHV)1モデルを販売。

トヨタは今後もハイブリッド車についてはさらなるラインナップの拡充を図り、2020年までに年間で150万台、累計で1500万台の販売を達成するとしています。

なお、2016年4月末までに販売されたハイブリッドのCO2排出抑制効果は、車両サイズおよび動力性能が同等クラスの純ガソリン車のCO2排出量と比較すると、約6,700万tに上るとトヨタでは試算しているそうです。

また、ガソリン消費抑制量は同等クラスのガソリンエンジン車のガソリン消費量と比較し、約2,500万kLの効果があったと試算。

ハイブリッドやPHV、FCV(燃料電池車)に注力しているトヨタですが、40万台を受注したというテスラ・モデル3などに代表されるピュアEVへの対応をどうするかも気になるところです。

(塚田勝弘)

欧州仕込みのステーションワゴン、トヨタ・アベンシスが一部改良

トヨタ自動車は、5月18日にステーションワゴンの「アベンシス」に一部改良を実施し、7月25日から販売をスタートすると発表しました。

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「アベンシス」は、欧州の道で鍛え上げられた走りとセンスを纏ったスタイルを携えて、日本へ導入されたという経歴の持ち主で、現在はToyota Motor Manufacturing (UK) Ltd. バーナストン工場にて生産され、欧州約60カ国の地域で販売されています。

国内でのラインナップは2種類で、いずれも2.0L+CVTというパワートレーンは共通ですが、上位グレードの「Li(298万3745円)」には17インチアルミホイールのほか、アルカンターラ+本革のシートやダブルステッチドアトリムといった上質なアイテムで差別化が図られています。

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今回、一部改良を受けたのは下位グレードの「Xi(274万9091円)」。切削加工を施した16インチアルミホイールが標準装備となり、スタイリッシュなデザインが際立てられています。

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(今 総一郎)

「全固体電池」の採用で安価なPHVを実現するのはトヨタ?それともホンダ?

経済産業省の「自動車産業戦略」によると、2020年に電動車(PHV・EV)の比率を全体の15〜20%に、2030年には20〜30%に拡大するとしています。

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そのPHVやEV普及の鍵となる、安価な次世代リチウムイオン電池として期待されているのが「全固体電池」。大手自動車メーカーによる開発動向に注目が集まっています。

そうしたなか、日立造船が2月に全固体リチウムイオン電池を開発、現行のリチウムイオン2次電池と同等の性能を発揮することを確認したと発表。翌3月には“国際二次電池展”で試作品を披露しました。

電解液の代わりに固体電解質(硫化リチウム系化合物)を使用、正極と負極を含めた部材を全て固体で構成することで以下を実現しました。

・大気圧下での充放電が可能
・液漏れの心配が無く安全性が高い
・発熱による可燃性ガスの発生が無い
・極薄0.3mmの電解質を積層して大容量化
・-40〜100℃の広い温度環境下で利用可能
・7年後も90%以上容量維持するなど長寿命

これを可能にしたのが、同社が自動車用プレス機の製造で培った”プレス技術”だったといいます。

一般的に全固体電池では、電解質の材料粒子間のイオン伝導性を保持するために機械的に圧力を加えながら充放電させる必要があります。

しかし日立造船では粉体電解質を直接加圧成型することでイオン伝導性を向上させ、充放電時の加圧を不要とし、大気圧下での充放電を実現。製造工程の簡素化によりコストを抑制しました。

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過酷な温度環境下でも正常に充放電することを確認済みで、2020年をターゲットに車載用として製品化を目指しており、各社への評価用電池セルのサンプル提供を開始しています。

その評価にホンダ技研が協力しているそうです。

一方のトヨタも豊田中央技術研究所で全固体電池を開発しており、HVで先行した両雄のどちらが先にPHV、EVの価格低減に向けて全固体電池の採用に踏み切るかが注目されます。

Avanti Yasunori ・画像:日立造船)

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トヨタ・プリウスαに黒を基調とした特別仕様車を設定

5人乗りと7人乗りを設定するプリウスα(アルファ)は、プリウスよりも積載性が高く、7人乗りを選択すればミニバンならではの多人数乗車が可能です。

プリウスが新型に移行しただけに、次期型がどうなるか気になりますが、プリウスαは2014年11月にマイナーチェンジを受け、開口部を強調したダークグレーメタリックのアンダーグリルやLEDクリアランスランプなどにより精悍な顔つきになっています。

PRIUS_α_01今回の特別仕様車「S tune BLACK Ⅱ」は、「S」がベースで黒を基調とした内・外装が特徴。

エクステリアでは、ブラックエクステンション加飾を施されたプロジェクター式ハロゲンヘッドランプやクローム調アルミホイールキャップなどが特別装備されているほか、快適温熱シート(運転席・助手席)やスーパーUV・IRカットグリーンガラス(フロントドア/撥水機能付)が設定されています。

ボディカラーは、特別設定色の「ブラッキッシュアゲハガラスフレーク(オプション)」を含む全4色を用意。

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内装は、ステアリングスイッチベースやコンソールスイッチプレートなど細部にラメ入りピアノブラック塗装を施すことで質感向上が図られているのをはじめ、ステアリングホイールやシート表皮などにアクセントとしてホワイトステッチが施されるなど、スタイリッシュな仕上がりが見どころです。

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なお、プリウスαのベース車も「プリクラッシュセーフティ(ミリ波レーダー方式)」などの安全装備をセットにしたオプション(オートマチックハイビーム、レーンディパーチャーアラート、プリクラッシュセーフティ(ミリ波レーダー方式)、レーダークルーズコントロール(ブレーキ制御付)はセットオプション)を「S」、「S ツーリングセレクション」にも設定拡大することで安全性向上のニーズに応じています。

PRIUS_α_02プリウスαの特別仕様車「S tune BLACK Ⅱ」の価格は、5人乗りが269万7055円、7人乗りが290万3237円となっています。

(塚田勝弘)

年収1,000万円のビジネスマンが勧める企業ランキング、2016年の1位はトヨタ自動車!

即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト“ビズリーチ”が「就職活動中の大学生に勧めたい就職先企業ランキング」を発表しました。

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これはビズリーチが2016年3月28日から4月3日に渡り、平均年収約1,000万円のビジネスマン771名を対象に実施したアンケートに基づいて作成したもの。

ビジネスマンは「将来性のある企業か?」「グローバル視点で成長できる環境か?」を選定のポイントに位置付けており、1位がトヨタ自動車、2位がGoogle、3位が三菱商事となっています。

また、人材総合情報を手掛ける“学情”が2016年2月5日から3月31日にかけて2017年卒業予定の大学生・大学院生、約1万人を対象に調査した「2017年卒 就職人気企業ランキング」では、1位がANA、2位がJAL、3位が伊藤忠商事となっており、トヨタ自動車は30位、Googleは圏外(201位以下)、三菱商事は46位となっています。

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両社のランキングで共に20位までに入っている企業は、伊藤忠商事、ANA、三菱東京UFJ銀行、サントリーホールディングスの僅か4社のみ。

このように、就活生とビジネスマンでは視点に大きな違いがあることがわかります。

どちらかと言えば、社会人が勧めるのは経営基盤がしっかりしており、尚且つチャレンジ精神のある企業が多く、就活生の場合はCMから受けるイメージや憧れのようなものが選択の根底にあるようです。

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ビジネスマン(50代)から、就活生へのアドバイス事例では、「現時点での人気や企業規模だけではなく、将来の社会がどう変化していくのかを自身で研究、予測して企業を選択してほしい」としています。

おりしも、2013年卒から15年卒までは大学3年生の12月から就活が解禁となり、会社説明会を経て4年生の4月から面接・選考が始まるのが一般的でしたが、2016年卒からは就活解禁が3年生の3月からに後ろ倒しされ、面接・選考も4年生の8月からに繰り下げられました。

これは大学側が学業を優先させたい事と、企業側も内定を出した後に学生が他社へ流れないように、就活期間を短縮するためのものでした。

しかし結局、スケジュール枠に捉われずに採用活動をする企業が増え、混乱が発生したことから、2017年卒からは面接・選考解禁を4年生の6月からへと再度2ヶ月前倒しされました。

このように大学4年生になると早々に学業と就活の板挟みになるだけに、こうしたアンケート調査結果を参考にしながら企業研究を早めにスタートさせるのが、より良い企業選びにつなげる秘訣と言えそうです。

Avanti Yasunori ・画像:ビズリーチ、学情)

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トヨタが来年3月期に1兆円超の営業減益を予想するワケは?

トヨタ自動車が5月11日、2016年3月期の連結決算を発表しました。

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それによると、売上高が28.4兆円(前期比+4.3%)、営業利益が2兆8,539億円(+3.8%)となり、営業利益率が10.0%、純利益が2兆3,126億円(+6.4%)の増収増益となっています。

仕向け地別の営業利益内訳については、日本国内が為替変動の影響で1.7兆円(前期比+1,026億円)、北米がドル高の影響で5,056億円(-322億円)、欧州が757億円(+3億円)、アジアが現地通貨安で4,550億円(+214億円)、その他が中南米の労務費増加などで1,034億円(-60億円)となっています。

一方、2017年3月期の見通しについては売上高が26.5兆円(前期比-6.7%)、営業利益が1.7兆円(-40.4%)、営業利益率が6.4%、純利益が1.5兆円(-35.1%)と大幅な減収減益を予想。

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約1.1兆円に上る減益要因の大半を占めるのが為替変動(円高)に伴う損失分(9,350億円)で、タカタ製エアバッグ リコール対策や研究開発、設備投資などの諸経費増(5,400億円)が更に上乗せされ、それを原価改善努力(3,400億円)と営業努力(1,350億円)でカバーしている構図。

自動車各社が2017年3月期の見通しに関し、為替変動の影響を加味した減益予想を立てているなか、今回の決算発表に際し、豊田章男社長は「これまでは為替の追い風を受け、実力以上に収益の拡大局面が続き、新たなことにチャレンジしやすい環境にあったが、今年に入り大きく“潮目が変わった”」としており、これまで以上に為替変動に左右されない強靭な企業基盤作りを実践していく必要があるとの考えを示しました。

加えて豊田社長は「モビリティそのものが大きな転換点に差し掛かっている」との認識のもと、今年1月に設立したTRI(トヨタ・リサーチ・インスティテュート)が持つ人工知能技術を活かし、「クルマの枠を超えた社会に貢献できる新しい分野の製品についてもチャレンジしていく」との考えを強調しました。

Avanti Yasunori

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トヨタ・プリウスαにブラックインテリアの特別仕様車

3列シートも設定されるプリウスのミニバン、プリウスαに特別仕様車「S“tune BLACK II”」が登場しました。

名前の通り、インテリアをブラックで、ラメ入りピアノブラック塗装を施しているのに加え、外装ではプロジェクター式ハロゲンヘッドランプにブラックエクステンションを加えることで、より引き締まった印象としています。

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そのほか、ステアリングホイールやシート表皮にホワイトステッチをアクセントとして加えてインテリアの雰囲気をチェンジ。エクステリアではクローム調のアルミホイールキャップがゴージャスなイメージとしています。

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ボディカラーは、ホワイトパールクリスタルシャイン(3万2400円高)、シルバーメタリック、アティチュードブラックマイカ、そして特別仕様車専用色のブラッキッシュアゲハガラスフレーク(3万2400円高)の4色を設定。

5人乗りと7人乗りそれぞれを用意、メーカー希望小売価格(消費税込)は5人乗りが269万7055円、7人乗りが290万3237円となっています。

また、特別仕様車の設定と同時に、オートマチックハイビーム、レーンディパーチャーアラート、プリクラッシュセーフティ(ミリ波レーダー方式)、レーダークルーズコントロール(ブレーキ制御付)をセットとした安全装備のオプション設定を拡大しています。

(山本晋也)

はぐれメタル仕様のトヨタ・アクアも! 「AQUA×ドラクエ」コラボサイトオープン

2011年に発売され、手頃なサイズと価格で今なお高い人気を集めているハイブリッドカーの「トヨタ・アクア」。

そのプロモーションも話題となっていることをご存知でしょうか?

たとえば、2014年には大人気ゲーム「モンスターハンター」シリーズでお馴染みのBGMやVOCAROID(ボーカロイド)の初音ミクが唄う「千本桜」を用いたCMなど、若者に響く演出が行なわれました。

そんな「アクア」とのコラボレーションの1つに“ドラゴンクエスト”(通称:ドラクエ)が挙げられます。2015年には「ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…」の楽曲「おおぞらをとぶ」を使ったCMが放送されました。

そして今回、新たなキャンペーンがはじまりました。それが、「AQUA×DRAGON QUEST 配合シミュレーター」です。

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「配合」とは2体のモンスターを掛け合わせるゲーム上の用語で、より強いモンスターを作り上げることができるゲームシステムのこと。

今回は「アクア」をベースに、19種類のモンスターの中から一体を掛け合わせられます。

でき上がった「アクア」をTwitterでシェアして応募フォームから応募すると「アクア×ドラゴンクエスト オリジナルミニカーセット」が抽選で30名に当たるとのこと。

応募期間は2016年5月12日(木)〜7月31日(日)です。

さっそく、ワタクシも配合を……

掛けあわせたのは、様々な武器を装備し冒険者に襲い掛かる機械戦闘兵士「キラーマシン」。

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「アクア」も「キラーマシン」も丸くて可愛らしいフォルムは共通ではありますが、その内面は全くの正反対。

人と地球に優しい「アクア」と冷徹かつ実直に勇者を倒すべく邁進する「キラーマシン」、その相反する二面性のハイブリッドはきっと想像を越えるはず……。

そして出来上がったのがコチラ!!

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確かに、誰も寄せ付けないほど強そう。

ちなみに、webで試乗を申し込むと抽選で5000名に「ロト配合AQUAミニカー」が当たるキャンペーンも開催中です。

公式サイト: AQUA×ドラゴンクエスト | トヨタ自動車WEBサイト

(今 総一郎)

レッドがアクセントのスポーティな「カローラフィールダー」が登場

2016年5月10日、トヨタはカローラフィールダーに特別仕様車「+Red(プラスレッド)」を設定、販売を開始しました。

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今回設定された「+Red」の特徴は、外装と内装にレッドを差し色として加えている点。

ドットパターンのフロントロアグリルの下部をレッドで縁取るほか、シートにはレッドのステッチを配したスポーツタイプを採用。

ステアリングやエアコンの吹き出し口さらにはメーターもレッドに彩るなど、目で見て、手で触れる度にスポーティさを実感できる仕立てとなっています。

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そのほかにも、実用的なアイテムを装備。

1つの光源でロー/ハイビームを切り替えられるほか、先行車や対向車への眩惑防止に役立つオートレベリング機能も備わったBi-Beam LEDヘッドランプに加え、リモコンキーを携帯しているだけでクルマの施錠/解錠からエンジンの始動までこなせるスマートエントリー&スタートシステムといったオプション扱いの装備が装着されています。

ラインナップは、1.5Lエンジン+モーターで33.8km/Lを達成したハイブリッドの「HYBRID G“+Red”(241万3309円)」と、23.0km/Lを記録する1.5Lガソリンエンジンを搭載する「G“+Red”」(FF:205万3963円/4WD:219万5345円)の3種類を用意。

また、セダンの「カローラアクシオ」には、すでにワゴンの「カローラフィールダー」には設定されている「W×B(ダブルバイビー)」を新たに設定。

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黒を基調にしながらもホワイトステッチをシートやステアリング、センターコンソールボックスにあしらったほか、ピアノブラックの加飾を加えたことでスタイリッシュな空間を演出。

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外観ではフロントアッパーグリルにスモーク塗装を施し、フロントロアグリルはドットパターンを採用した上で、いずれもメッキで加飾して精悍さを強調。

専用デザインのアルミホールも与えられ、見た目のスタイリッシュさに磨きがかけられているのがこの仕様の特徴です。

こちらは、ハイブリッドユニットを搭載する「HYBRID G“W×B”(238万3855円)」のみの設定です。

(今 総一郎)

史上最速で100万台を達成したアクアに「Toyota Safety Sense C」を装備した特別仕様車を設定

トヨタで最も速いペースで売れているアクアは、軽自動車をのぞき、現在の国民車といえるモデルになっています。

2011年12月の発売以来、国内新車販売台数4年度連続トップ(4月1日から翌年3月31日)となり、2016年2月末にはトヨタとして史上最速の4年3か月で国内販売累計100万台を達成。

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人気の理由はもちろん燃費でしょうが、プリウスよりも手軽な価格と扱いやすいボディサイズも幅広いユーザーの獲得に貢献しているはず。「G’s」や「X-URBAN」を設定するなど選択肢も広げることでさらに拡販につながっているのもあるでしょう。

トヨタ・アクアに物足りない点は先進安全装備でしょう。「Toyota Safety Sense C」の設定はまさに待望されていると思いますが、今回の特別仕様車「S Style Black」には、「Toyota Safety Sense C」が特別装備されています。

Aqua_04同モデルは、100万台達成を記念したモデルで、人気の「S」グレードがベース。ボディカラーに特別設定色となる「ダークブルーマイカ」を含む全5色を設定。

エクステリアはアウトサイドドアハンドルとバックドアガーニッシュにメッキ加飾を施すことで大人っぽい雰囲気としています。インテリアは、運転席アームレストの追加や、インパネの助手席オーナメントに合皮を採用。

さらに、パワーウィンドウスイッチベースにピアノブラック加飾を追加し、特別設定色ブラックとのコーディネートにより質感を向上。

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そして、便利なスマートエントリーパッケージとともに待望の「Toyota Safety Sense C」が特別装備されています。

気になる価格は200万円を切る199万6037円で、10万円強の価格アップとなっていますが、装備を考えると最も「買い」といえる特別仕様車といえます。

(塚田勝弘)

「トヨタ2000GT」を新車で手に入れる方法とは?

欧州では「フィアット500」や「MINI」、「VW ビートル」など、往年の名車が当時のデザインを継承しつつ現代風にリメイクされており、現在も人気を博しています。

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ちなみにヒストリックカー(旧車)の復刻には3種類のアプローチがあるようです。

1)旧車を新車同様にレストア
2)旧車のデザインを採用、現代技術で再現
3)旧車のネーミングや雰囲気を継承、現代技術で再現

この中で自動車メーカーが手掛けるのは「3」のケースが一般的。

日本でも「トヨタ86」など、過去の人気車のイメージを継承したスポーツカーや、モーターショー用のコンセプトモデルなどで同様のケースが見受けられます。

たとえば日産が東京モーターショー13に出展したコンセプトモデル「IDx フリーフロー」は、その外観から往年の510系「ブルーバードSSSクーペ」を彷彿させます。

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また最近ではトヨタ自動車が東京モーターショー15に出展した小型スポーツ「S-FR」などもその一つと言えるかもしれません。

「S-FR」は1965年に発売された小型スポーツカー「トヨタ・スポーツ800」を現代の解釈で新たに創造した、いわゆる「平成のヨタハチ」として話題を呼びました。

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同ショーでの反響が大きかったことや、東京オートサロン16にレーシング仕様車が出展されたこともあり、トヨタが市販化に向けて動いているとの噂も聞かれるようです。

一方、これまであまり前例が無かった「2」に相当するケースも存在します。

それが往年の名スポーツカー「トヨタ2000GT」の復刻モデル

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愛知県のマニアックなカーショップが当時の外観を精密に再現したレプリカで、中身はエンジンやミッションを含め、乗り易さを重視した現代仕様にアレンジされています。

この「トヨタ2000GT」の復刻は新車で当時の優れたデザインのスポーツカーが手に入るチャレンジングな取組みと言えます。

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アパレル業界が過去の人気ファッションをアレンジして一定の周期で意図的に流行させているように、日本でも往年の人気スポーツカーなどのリバイバルモデルの登場を期待したいところです。

できれば当時のデザインを色濃く残しながらも現代の解釈を加えつつ、中味は最新のテクノロジーを投入……が理想でしょうか。

Avanti Yasunori ・画像:ロッキーオート)

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「軽」を作ってなければ出来なかった!? ブーン・パッソ、超合理性のデザイン。

「軽じゃないK」(トヨタ)というキャッチーなコピーで登場した新型ブーン/パッソ。一見キープコンセプトなモデルチェンジの進化点はどこにあるのか?あらためてチーフデザイナーに話を聞いてみました。

ブーンX

[語る人]
ダイハツ工業株式会社 デザイン部
第1デザイン室 東京デザイン課長 清水幸治 氏

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── はじめに体制面からお伺いします。新型は企画・開発がダイハツ主導になりましたが、デザインをする上での影響はありましたか?

「ありましたね。生活に密着し、かつ廉価なコンパクトという条件では、制約の大きい軽での経験は非常に有利でした。また、トヨタさんにとってはエントリーですが、ダイハツでは上級車という立ち位置の違いも実は大きいんです」

── 造形上のテーマ、キーワードは?

「合理性です。初代は円柱、2代目は卵をボディのモチーフにしつつ、大きなフレアでタイヤの存在感を出しました。ホイールベースを50ミリ延ばした今回は、タイヤをさらに四隅に置いて、プロポーションとパッケージを高次元で成立させました」

初代先代

── では前から具体的に。標準車であるXはランプとグリルを横長に、上級のシルク/モーダは丸形と六角形としました

「今回はトレッドも拡大し、Xではそのワイド感を強調するため横基調に、シルク/モーダは上級車として、ひと目見て忘れない記号性の強い丸形ランプとしました。六角形のグリルは左右に広がる形状として、やはりワイド感を狙いました。実は、六角形がこのクルマのキーになっているんです」

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── バンパーは、先代に続いてプロテクト感を強調していますね

「コンパクトとしての安心・安全と、同時にワイド感、安定感の表現です。丸いフォグランプを左右両端の低い位置にしたのも同じで、印象的な形で視線を下に引っ張り、安定感のある台形ボディを表現しました。これはリアでもやっています」

── 横からのシルエットでは、ルーフからリアへ向けて大きな曲面とし、ウインドウ・グラフィックもこれに沿うように丸いのが特徴です

「リアの大きなRは居住空間確保のためです。ウインドウ・グラフィックは、実は外周が大きな六角形になっています。Xのキャラクターラインはフロントフェンダーでカクっと上を向いていますが、ここが六角形のカド部分です。先代まではボディ全体で居住性を表現しましたが、今回はこの六角形のグラフィックで広さを示しています」

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── リアピラーの黒いガーニッシュはワイド感の強調ですか?

「はい。同時に空力パーツとして整流線を入れています。ここは板金の方が安上がりなのですが、成形が難しく樹脂としました。一方、その前のリアドア後端はボディ色のままですが、これはリアへの目線をここで一旦止め、コンパクトカーであることを認識させるためです」

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── 先代までは縦長のリアランプが、今回はほぼ正方形です。ワイド感を出すには横長もあり得たのでは?

「実はリアランプも六角形で、先端をセンターに向けることでワイド感を出しています。また、左右のランプを結ぶラインがリアパネルのピーク面となっていて、これもワイド感に効いているんです」

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── ボディカラーですが、パステル調が多いコンパクトカーの中で、かなり彩度の高い色を集めましたね

「まず、アイキャッチ性を考えて高彩度の青・赤・黄の3原色で脇を固め、その中で数色を配することでバラエティを感じてもらいたいと。また、今回はより質感重視の意図から、あえてマイカ色をメインにしています」

色 内装

── 内装ですが、ダッシュパネルは構造も配色も上下2段構造です

「運転席に座ってパッと目に入るのはパネルの上半分なんです。で、今回は限られたコストを上部に集中させ加飾類を配しました。例の六角形を用いたパネルも、フォグランプを反復させた両端の丸いエアダクトも上部にまとめたわけです」

── なるほど。本日はありがとうございました。

(すぎもとたかよし)

「トヨタ・2000GT」が3.0Lエンジンを積んで現代に蘇った!

愛知県岡崎市で旧車販売を手掛ける「Rocky Auto(ロッキーオート)」が、現代版の「トヨタ2000GT」を独自に開発して話題を呼びました。

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同ショップでは「トヨタ2000GT」開発に携わった元トヨタ自動車のワークスドライバー、細谷四方洋(ほそやしほみ)氏監修のもと、故、野崎喩(さとる)氏による流麗なボディ・デザインを忠実に再現しています。

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希少な実車数台を精密に3D測定、ボディに加え、シャシーや小物パーツに至るまでゼロから金型を起こして開発。

以前にトヨタ「アクア」のハイブリッドシステムを搭載したHVモデルをご紹介しましたが、今回第2弾として3.0L 6気筒NAエンジン(2JZ)を搭載した「R3000GT」を新たに開発。

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まずは豪快なエキゾーストノートを放って快走する様子をご覧下さい。

テスターはお馴染みD1レーシングドライバーの谷口信輝氏。同車のトルクフルな走りにオリジナルには無いパワーを実感したとのこと。

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エアコン、パワステ、パワーウインドウを装備しており、ミッションは4速AT仕様。

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Rocky Autoが目指す「快適に、早く、楽しく、そして普通に乗れる」現代版の「トヨタ2000GT」を具現化した1台となっています。

車両価格は1,980万円(税別)。もちろん車検対応で現在納車まで4年待ちとのこと。

Rocky_Auto

オリジナルの「トヨタ2000GT」は1億円以上の値が付くだけに、1967年発売当時の車両価格238万円を現代の貨幣価値に換算したようなこの価格は魅力的です。

Rocky Autoが手掛ける今後の開発車も大いに気になるところです。

Avanti Yasunori ・画像:Rocky Auto)【関連記事】

燃費リッター41.1km! トヨタ2000GTがアクアの技術で現代的に蘇った!
http://clicccar.com/2015/08/27/323726/

トヨタ2000GT詳細撮影 リアエンド編
http://clicccar.com/2011/11/22/83813/

トヨタ2000GT詳細撮影 エンジン編
http://clicccar.com/2011/11/22/83774/

トヨタ2000GT詳細撮影 内装インパネ編
http://clicccar.com/2011/11/21/83632/

トヨタ2000GT詳細撮影 リトラクタブルヘッドライト
http://clicccar.com/2011/11/11/80206/

トヨタ「ベイビー86」、市販は2018年か!?

2015年の東京モーターショーで公開されたトヨタ「S-FR」は、「FR」「マニュアルミッション」である「86」の弟分であり、まさに「ベイビー86」といえます。

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そしていよいよ市販化へ向けて動きがあるようです。今回はレンダリング・スケッチを入手しました。

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フロントグリルやヘッドライト、バンパーには新デザインが採用されているようですが、根本的なデザインはコンセプトモデルを引き継いでいるようです。

パワーユニットは1.5リットルか1.6リットルの直列4気筒エンジンが有力視され、価格も「86」の半額に近いとも情報があります。

市販版のワールドプレミアは2017年の東京モーターショーの可能性が高く、2018年に販売開始が期待出来そうです。

(APOLLO)

「大人に似合うクルマがない…」と嘆く方へ。HVが追加されたオーリスが大人に似合う理由とは?

4月18日、トヨタ・オーリスにハイブリッドグレードが追加設定されました。

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欧州市場ではすでに販売されていたため、「え、まだラインナップされてなかったけ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。実は私もそのひとりです…

ハイブリッド仕様のパワーユニットは1.8リッターTHSⅡ。そう、先代プリウスと同様のシステムを採用しています。

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燃費は30.4km/L(JC08モード)で、数値こそ現行プリウスに劣りますが、オーリスが大きく上回っているポイントがあります。

それは、大人が乗って様になるクルマだというところ。

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高い静粛性と走行性能、高品質なインテリア、大人が似合うスタイル……どの点をとってもオーリスの質の高さが感じられます。

そして、とくに驚いたのが走りと乗り心地。

1.2リッター・ターボ仕様とくらべ約100kg重くなったハイブリッドグレードですが、クルマの“重さ”は気にならず、ハンドリングにも影響を与えているとは思えません。

しっかりと動きながらショックをうまく吸収するサスペンションはオーリスの大きな利点といえるでしょう。

ただ、回生ブレーキのフィールは気になります。

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どうしても慣れなかった先代プリウスのブレーキフィールとくらべ、オーリスは独特の“クセ”は、かなり自然になっていましたが、ガソリン車しか乗ったことがない多くのユーザーはその“クセ”に戸惑うでしょう。

「私たちの大きな課題は、ハイブリッド車が“普通のクルマ”となんら変わらない感覚で乗ってもらえるようにすることです」

開発担当者のトヨタ製品企画部・天野和彦さんはこのように語ってくれましたが、電気エネルギー回収時の回転抵抗を自然なフィールにすることはやはり難しいようです。

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とはいえ、大人が乗って様になるクルマとしてオーリスは大きな魅力があることは間違いありません。「大きなクルマ≠大人のクルマ」と考える人にとって、選択肢に入れるべきクルマだと断言します!

(文:テヅカ・ツヨシ/撮影:前田惠介)

豪トヨタが開発した「86シューティングブレーク」とは?

豪州トヨタがシドニーで行われたトヨタ86のファンイベント“Festival of 86 in Canberra”で「トヨタ86 シューティングブレーク コンセプト」を初公開しました。

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同車は豪州トヨタの商品デザイン部門がトヨタ86をベースに設計・開発したコンセプトモデルで、ワンオフモデルとして日本国内で製作したそうです。

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86の開発責任者でお馴染みの多田哲哉氏が豪州トヨタからの提案をサポート、実車化を実現させたそうで、ファンイベントで自らアンヴェールしました。

新たにカーゴスペース、ハッチバックを追加してパノラマルーフを装備。

走行可能なモデルとして作られており、バックドアまわりについてもシューティングブレークとして実際に機能する構造になっていることがうかがえます。

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以前に話題になった「コンバーチブル」同様、今のところ市販化の予定は無いようですが、新生86の登場から既に4年が経過。

本格的なマイナーチェンジが今秋に迫るなか、かねてから4ドアセダンなどのバリエーションモデルの噂が耐えない同車だけに、今後の展開が期待されます。

Avanti Yasunori ・画像:豪州トヨタ)

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トヨタがカローラ・レビンに「PHV」を導入する理由とは?

先日、トヨタ自動車が中国市場に現地製の「カローラ」「レビン」のPHVを2018年に導入すると発表しました。

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中国へのPHV導入は日本メーカーでは初となるもので、現地でのエコカー市場開拓を本格化させ、中国政府による環境規制の強化にも対応する構えを示してます。

同社はこれまでHVを中心に現地生産・販売してきましたが、中国政府は最高100万円超の補助金を支給するなど、“新エネルギー車”(EV、PHV)の普及を目指しており、HVは支給の対象外となっています。

そこでトヨタとしても現地製「カローラ」「レビン」にPHVを設定することで“新エネルギー車”認定を受け、車両価格を抑えてエコカー市場の開拓を急ぐことにしたもの。

日経新聞によると、中国では政府の手厚い補助金の後押しにより、昨年の新エネルギー車販売は前年比約4倍の33万台まで急増しているそうで、なかでもPHVの勢いが鮮明になっているといいます。

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中国政府は新エネルギー車に対する補助金の支給政策を2020年まで続ける方針のようで、ホンダも2020年を目処に現地製「アコード」PHVを発売する方針とか。

中国では景気減速が続くものの、今年は昨年以上に新車販売が増える見込みで、外資系である日本勢がPHV攻勢に出ることで、“新エネルギー車”を巡る競争が本格化しそうな情勢になってきました。

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燃料電池車に必須の「専用」ナビ。トヨタとホンダで扱いに差があった!?

トヨタから「MIRAI」、そしてホンダから「クラリティ フューエルセル」が登場するなど、水素社会へ向けた燃料電池車のリアルが増しています。

とはいえ、まだまだ水素社会のキーとなるインフラ整備は始まったばかりで、水素ステーションの数は、燃料電池車を運用するには心許ない状況といえます。

電気自動車でも専用ナビで充電ポイントが検索できるようになっているのと同様、燃料電池車には近場の水素ステーションの情報を得ることのできる専用メニューが用意されています。

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こちらの画像はホンダ・クラリティ フューエルセルの8インチワイドディスプレイ・インターナビの水素ステーション情報画面。

自車位置が埼玉県和光市での検索結果で、意外に水素ステーションは近くにあるようにも思えますが、「×」印がついているステーションは営業準備中だったりするので注意が必要です。

とはいえ、このような営業開始に関する情報も随時更新されるというのは、インフラ整備段階においては重要な情報となりそうです。

ちなみに、トヨタの燃料電池車MIRAIにも9インチ画面の専用T-Connectナビが用意され、同様に水素ステーション情報を活用することができます。

両車の違いは、ホンダが専用ナビを標準装備しているのに対して、トヨタは31万3200円のオプション設定としていること。

メーカー希望小売価格はMIRAIが723万6000円、クラリティ フューエルセルは766万円となっていますが、現時点の燃料電池車には必須といえる専用ナビの装着を考慮すると、価格差が縮まることも見逃せないファクターといえそうです。

(写真・文 山本晋也)

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実はコンパクトカーでもっとも凄い!? 新型パッソとブーンの見どころ。

失礼を承知で言うとパッソは地味なクルマですが、モデル末期でも月平均で3000台以上を販売していた隠れ人気車種。意外に凄いんです。

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そんなパッソ(と兄弟車のダイハツ・ブーン)が新型にフルモデルチェンジしたのはご存知の通りですが、実は先代や先々代とは両車の関係がずいぶん変化しています。

これまではトヨタとダイハツが共同開発し、ダイハツが製造を担当して(パッソを)トヨタに供給していましたが、新型は開発も完全にダイハツがおこない、トヨタには単にOEM供給という流れなのです。

いうなれば、「ストーリア」と「デュエット」時代に戻ったという感じですね。

……というのは前置きで、そんな大人の事情なんてとりあえずどうでもいいんです。ユーザーにはあまり関係がないので。

ここからは、ユーザーに関係ある注目ポイントというか凄いところを3つ紹介しましょう。

【1】まず注目すべきは燃費

2WD車の燃費(JC08モード)は28.0km/Lとなっています。実はコレってすごい数字。

30キロ台後半を誇るアクアとかフィットハイブリッドに比べると見劣りする数字ですが、奴らはハイブリッドですからね。こっちはモーターもバッテリーも積んでいない純粋なエンジン車。ピュアなんです。

それでこの数字はかなりのものですよ。もちろんハイブリッド以外の普通車(お役所用語でいう「登録車」)ではトップ。実燃費はふた昔前のハイブリッドカーくらいでしょうか。それって凄くない? 凄いんです。

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【2】自動ブレーキは人にも反応

パッソの興味深いことのひとつが、自動ブレーキがトヨタ名の「セーフティセンス」ではなくダイハツ式の「スマートアシスト」だってこと。システムが違うから当然といえば当然なのですが、「スマアシ」がトヨタ車についているのはちょっとした違和感です。

でもって、その性能の違いも知っておきたいところ。たとえば追突軽減ブレーキの作動上限は、トヨタ「セーフティセンスC」が約80km/hなのに対し、「スマアシ」は約50km/h。いずれもセンサーはレーザーとカメラながら、作動に差があるのです。

しかも、「スマアシ」は人にも反応して接触を防ぐために自動的にブレーキをかけるという現状の「セーフティセンス」にはない機能まで搭載。やるじゃないですかダイハツ。

そのうえ、車両後方のセンサーにより、後ろ方向へもアクセルとブレーキの踏み間違いによる暴走を防ぐというのも「スマアシ」の注目機構ですね。

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【3】後席はコンパクトカー(ハイト系を除く)で一番広い

でも実は、新型パッソ&ブーンで一番すごいのはコレだと思っています。後席足元(前後席間距離)が、ハイト系を除くコンパクトカーの中で一番広いんですよ。

ちなみに今までいちばん広かったのはホンダ・フィット。ですがそれを超えたんです。全長はフィットより短いのにですよ。やったー!

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実はここにはしっかりカラクリがあって、後席足元を広げた分だけ荷室容量は減っているんです。

それは「後席は広いと喜ばれるから広く。だけど荷室はあまり重視されないから日常で困らない程度確保するけど、ちょっとだけ削ろう」という開発陣の判断。

ウンウンと頷いたあなた。新型パッソ&ブーンはそんなあなたのためのクルマです。

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そして最後に個人的な独り言ですが、ルーフを黒く塗った2トーンってカッコよくないですか?

(工藤貴宏)

トヨタ、2015年度の世界販売で首位奪還!

トヨタ自動車グループの2015年度(2015年4月-16年3月)の世界販売台数が1009.4万台(前年度比-0.7%)となり、3年連続で1,000万台超えを達成しました。

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同社は歴年(2015年1月-12月)で4年連続世界販売首位を維持していますが、今回年度ベースでも14万台差でVWを抑え、2年ぶりに首位を奪還。

新興国などで苦戦し、4年ぶりに前年度の実績を割り込んだものの、VWの同期間の販売台数を上回って首位に返り咲きました。

VWの2015年度世界販売台数はディーゼルエンジンの排ガス不正問題の影響などから、前年度比-2.3%減の995.1万台(-2.3%)に留まっています。

トヨタ本体の世界総販売台数は915.9万台(+0.5%)と前年度並みで、国内販売が+1.5%増の148.9万台、海外販売は+0.4%増の767.1万台。

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ガソリン安の影響により米国で大型車の販売が好調ですが、タイやロシアなど新興国の景気減速による苦戦が目立つ状況。

またダイハツは、軽自動車税引き上げの影響により、国内販売が低迷(前年度比-14.9%)しており、海外販売についてもインドネシアにおける販売減が響いて1割程度減少しています。

その一方で、VWが中国や欧州で盛り返しており、1-3月の世界販売でトヨタを上回るなど、2016年の歴年世界販売については予断を許さない状況。

トヨタは熊本県で4月14日から発生している地震の影響により、4月18日から約1週間に渡って国内の完成車組立てラインの稼働を段階的に停止するなど、減産を強いられており、どの程度の期間で生産遅れを挽回できるかが、今後の焦点になりそうです。

Avanti Yasunori

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トヨタ、新型カローラ/レビンのPHVを2018年投入へ!

トヨタ自動車が「カローラ」「レビン」のPHVを中国に導入すると発表しました。

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同社は中国での環境車の普及を目指し、2005年から海外で初となるハイブリッド車「プリウス」の生産を開始。2010年には環境技術の現地化推進のため、中国に研究開発センターを設立しています。

さらに、2011年にはハイブリッドユニットの現地生産に向け、駆動用バッテリーやトランスアクスル製造会社を設立、2015年秋に初の中国産ハイブリッドシステムを搭載した「カローラハイブリッド」「レビンハイブリッド」を発売しており、現在、累計受注台数が約4万台に達しているそうです。

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今後はPHVの現地開発に取組み、2018年に「カローラ」「レビン」へのPHV設定を予定しているそうで、「次世代環境車の柱」であるPHVの導入により、環境車のさらなる普及を目指していくとしています。

Avanti Yasunori

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http://clicccar.com/2014/09/20/269656/

トヨタが世界最大市場の中国を舞台に現地製HVで勝負!
http://clicccar.com/2014/04/25/253826/

中国で日系各社がHVモデルを一斉に発表! 理由は補助金にあり
http://clicccar.com/2014/04/24/253431/

トヨタの新型車「レビン」復活! 【北京モーターショー14】
http://clicccar.com/2014/04/20/253260/

【動画】トヨタ『新型 プリウス』が欧州の衝突テストで最高評価の5つ星を獲得

2015年に4代目へとシフトした「プリウス」。カタログ上で40.8km/Lにも上る低燃費もさることながら、単眼カメラとミリ波レーダーを用いた先進安全機能「Toyota Safety Sense P」を全グレードに装着可能とするなど、安全性能の向上も注目のポイント。

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国内では国土交通省と独立行政法人 自動車事故対策機構が行なうJNCAP予防安全性能評価にて満点で最高ランク「ASV+」を獲得していますが、欧州で衝突テストを行なうユーロNCAPコンソーシアムも「プリウス」が最高評価の“5つ星”を獲得したと明らかにするとともに、動画を公表しました。

ユーロNCAPの衝突テストでは、前面オフセット(64km/h)、側面(50km/h)、ポール衝突(29km/h)、歩行者衝突(40km/h)を行ない、“成人乗員保護性能”・“子ども乗員保護性能”・“歩行者保護性能”・“安全補助装置”を評価。

さらに2015年からは新たに背の低い女性ドライバーと後席に乗員を乗せた状態を想定した前面フルラップ衝突テストを導入したほか、緊急回避の自動ブレーキなどの先進安全装備も評価基準になりました。

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5つ星を得るためには、成人乗員保護性能」で80%以上、「子ども乗員保護性能」で75%以上、「歩行者保護性能」で65%以上、「安全補助装置」で70%以上のポイントを獲得するのが条件。

4項目のひとつでも、基準のポイントを下回り、4つ星以下となった場合、総合評価で5つ星と認定されず、総合評価で5つ星を得るには75%以上のポイントも必要となるとのこと。

「プリウス」は「成人乗員保護性能」で92%、「子ども乗員保護性能」で82%、「歩行者保護性能」で77%、「安全補助装置」で85%を記録し、総合評価で5つ星を獲得しました。

(今 総一郎)

1日たった2台!トヨタ「86GRMN」は豊田章男社長が主導する「もっといいクルマ」だった

今年1月、Web上から100台限定で受注が開始された「86GRMN」ですが、今回トヨタ自動車殿のご厚意により、同車の製造現場である愛知県豊田市の元町工場で100台目の生産完了を目前に控えた車両組立現場の様子を見せて頂ける機会を得ました。

TOYOTA_86GRMN

このクルマはベース車とさほど変わらない風貌をしていますが、ニュルブルクリンク耐久レースで得たノウハウがそのまま移植されており、エンジンひとつとっても各パーツの低フリクション化や吸排気系の変更により、応答性の向上を図るなど、中身は全く別物になっています。

ベース車は富士重工業(スバル)の工場で生産されていますが、86GRMNの場合、スバルで生産されたホワイトボディをトヨタの元町工場に持ち込み、各種パーツの組み込みや専用色であるホワイトパールクリスタルシャインの塗装を行なっています。

これは軽量化を目的にフード、ルーフ、ラッゲージドアの素材を鉄板からCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製に変更するなど、ベース車からの変更部位が多いためです。

GRMNの開発全般を担当するスポーツ車両統括部 野々村主管によると、今回の生産方式を採用したことで分解作業や無駄な部品購入を抑制、約37万円のコスト低減を実現しているとのことでした。

TOYOTA_86GRMN

元町工場全体の責任者である二之夕(にのゆう)工場長のお話では、これまでのクラウンなどに加えて、以前にレクサス「LFA」、そしてFCVの「MIRAI」(ミライ)、さらに今回の「86GRMN」と、難しいクルマの組立てにチャレンジしており、「匠」の技術伝承の意味でも、引き続き難易度の高いクルマの生産についてもチャレンジしていきたいとのことでした。

TOYOTA_86GRMNTOYOTA_86GRMN

いよいよ、86GRMNの組立て現場であるLFA工房へ。

ロボットを使わず、ハンドワークの要素が多いため、以前にレクサスLFAが生産されていた専用ライン“LFA工房”において、特別な訓練を受けた10名強の専任者により、2台/日(4時間で1台車完)のペースで丁寧に組立てられていました。

TOYOTA_86GRMN

最初にCFRPパーツ(フードインナー)の成形工程から視察していきます。

80〜90℃に熱したアルミ金型の上にカーボンシートを乗せ、しっかり金型に密着させた後、浸透性の高い熱硬化性エポキシ樹脂を注入、真空引きによりカーボンシートに樹脂を含浸させて成形します。

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この工法は比較的新しい「VaRTM」(バキューム・レジン・トランスファー・モールディング)と呼ばれているもので、金型が片面で済むことや、大掛かりな圧力釜を必要としないことから、コストを抑制できるメリットがあります。

TOYOTA_86GRMN

そして製品となったフードASSYがこちら。

アウターとインナーを接着・合体させた後、アウターの表面を仕上げ、クリア塗装を吹いて完成です。

TOYOTA_86GRMN

濡れているかのようなツヤや奥行き感が品質の高さを感じさせます。

TOYOTA_86GRMN

ラッゲージドアは形状が立体的で複雑なことから、カーボンシートにあらかじめエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグシートを型に貼付けた後、圧力釜で焼きあげる従来工法が使われています。

TOYOTA_86GRMN

続いて視察したのが組立工程におけるCFRP製ルーフのボディへの接着工程。

あらかじめボディ側に2液タイプの接着剤をシーラーガンで塗布、その後ルーフを2名で素早くボディに接着します。

TOYOTA_86GRMN TOYOTA_86GRMN

シャシー工程ではリヤアクスルの組付け作業を視察。

足廻りの締め付け作業では通常、設計公差範囲内に収まるトルクで締付けられていますが、LFA工房ではデジタルトルクレンチにより一台一台、設計が求める「狙い値」にズバリ合せて締付けているそうです。

TOYOTA_86GRMN

ファイナル工程ではガラスの接着工程を視察。

86GRMNでは軽量化を目的にクォーターウィンドウとバックウィンドウが樹脂化(ポリカーボネート製)されています。

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ガラスもボディ剛性に寄与するパーツのため、同車では樹脂化に併せて高剛性接着剤(ハマタイト)を使用しているそうです。

完成車のエンジンルームに目を移すと、シリアルプレートに「Morizo(モリゾー)」のサインが入っており、フレームナンバーにも「86」の数値を入れるなどのコダワリがみられます。

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開発責任者の多田哲哉チーフエンジニアにお伺いしたところ、100台限定車両価格648万円の「86GRMN」に対して、3,000件を超える問い合わせが殺到したそうで、現在では既にほぼ全ての購入者が確定しているそうです。

TOYOTA_86GRMN

チューンショップ関係はもちろん、一般客からのオーダーも多かったようで、中には「価格は問わないので、とにかく購入したい」との問い合わせもあったとか。

このようにニュルブルクリンクで鍛えられた“メイドインジャパン”の「86GRMN」は豊田章男社長が主導する「もっといいクルマづくり」を具現化すべく、開発と製造部門が一丸となって生み出された手作り感満載の一台になっていました。

TOYOTA_86GRMN

このクルマを手に入れた方の満足そうな笑顔が思わず浮かんで来そうです。

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トヨタの3月米国販売、SUV・ピックアップ系が牽引!

トヨタ自動車の米国法人・米国トヨタ販売によると、3月の新車総販売台数は22万台(前年同月比-2.7%)で、前年割れとなっています。

TOYOTA_RAV4

米国ではガソリン安の影響でピックアップトラックの販売好調が顕著化しており、全体的にセダン系が低調な状況。

出展 Autodata

トヨタにおいても主力車であるセダン系の「カムリ」や「カローラ」の販売が伸び悩んでおり、ライトトラック系の販売好調が全体を牽引している構図となっています。

なかでもSUVの「RAV4」が2.9万台(+15.1%)を販売するなど大いに健闘、7ヶ月連続で前年増となっています。

出展 米国トヨタ

「ハイランダー」が1.5万台(+14.6%)、「4ランナー」が9,600台(+11%)、ピックアップトラックの「タコマ」も1.7万台(+11.3%)と好調な状況。

TOYOTA_TACOMA

こうした状況を受け、米国トヨタ販売のビル・フェイ副社長は「トヨタブランドのライトトラックが、3月および第1四半期の新記録を打ち立てた」としており、米国におけるピックアップトラック系人気を裏付ける結果となっています。

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インドネシアでもトヨタ・シエンタが販売。その価格はなんと!?

トヨタ自動車は、同社が販売する小型ミニバン「シエンタ」を、今年7月からインドネシアでも販売することを発表しました。

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「シエンタ」は、日本では2015年7月から販売がスタートしており、全長:4235mm×全幅:1695mm×全高:1675mmとコンパクトなボディながら、最大で7名の乗車が可能な室内空間をもつのが最大の特徴。

また、ハイブリッドシステムを搭載しており、燃費はJC08モードで27.2km/Lを記録。ファニーなデザインもウケて、子育て世帯を中心に人気を集めるモデルです。

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インドネシアでの価格は2億3000万ルピアから。日本円に換算すると約190万円です。

ただし、インドネシアの平均月収は約2万円ほどらしいので、なんと95か月分の超・高級車。日本での大卒の初任給が約20万円とすると、約1900万円ものクルマを想像していただければ……。

(今 総一郎)

トヨタ博物館が「第27回 トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバル」を開催

トヨタの文化施設であるトヨタ博物館(愛知県長久手市)は、「第27回 トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバル」を5月29日(日)、愛・地球博記念公園(愛知県長久手市)で開催します。

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愛・地球博記念公園をメイン会場に、クラシックカーによる公道パレードのほか、多彩なプログラムを予定しています。

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今回、Classic Car Studio(CCS)の新コンテンツ「エンジンサウンドパフォーマンス」も新たなプログラムに加えられました。

あわせて、「1920〜30年代 飛躍的に発展した欧米車と緒についた日本車」と題した企画展示も実施されます。

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この企画展示では、1920〜30年代を象徴するパッカード ツインシックス(1920・米)、ホルヒ 853(1937・独)、トヨダAA型乗用車レプリカ(1936・日)等、トヨタ博物館収蔵のクラシックカー5台を展示し、Classic Car Circuit(CCC)では走行披露もする、ということです。

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開催概要は、以下のとおり。

【日時】
5月29日(日) 8:45〜16:00(入場無料)、雨天決行
(天候等諸事情によりプログラムが変更となる場合があります)

【会場】
愛・地球博記念公園(モリコロパーク)

【参加車両】
一般参加車両 約150台、収蔵車両 11台など

【内容】
1. クラシックカーパレード
2. 車両展示・走行披露、記念撮影、同乗試乗会
3. 各種イベント

(山内 博・画像:トヨタ)

バイオ合成ゴムをトヨタが世界で初めてエンジン・駆動系ホースに採用

トヨタは、高い耐油性、耐熱性が必要な特殊ゴム製部品であるエンジン・駆動系ホースに、バイオ合成ゴムを世界で初めて採用すると発表しました。

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トヨタでは、国内生産車種のバキュームセンシングホースに2016年5月から順次適用し、年内には国内生産の全車種に採用する予定です。今後、ブレーキ系ホース、燃料系ホースなど、より厳しい条件で使用される特殊ゴム部品にも採用拡大を目指しているようです。

バキュームセンシングホースとは、エンジンの吸気マニホールドと圧力センサーを接続するホースで、吸気系の負圧を圧力センサーに伝える役目を果たしています。

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今回のバキュームセンシングホースは、トヨタと日本ゼオンおよび住友理工の共同開発でバイオ合成ゴムのバイオヒドリンゴムを原料として完成しました。

バイオヒドリンゴムは大気中のCO2を吸収しながら生長した植物を原料としているので、従来の石油系ヒドリンゴムに比べて製造から廃棄までのライフサイクルでCO2排出量を約20%減らすことができる、ということです。

同時に、バキュームセンシングホースに求められる耐油性、耐熱性、耐久性は同等レベルを確保しています。

エンジン・駆動系のゴム製部品には、一般のゴム製品より高い耐油性や耐熱性が要求されるので、バキュームセンシングホースにバイオ合成ゴムを採用するには、植物由来原料を分子レベルで石油由来原料と結合させて合成ゴムへ変換する技術など、様々な複合化技術を駆使することで可能になりました。

トヨタは2015年10月に、持続可能な社会の実現に貢献するための新たなチャレンジとして「トヨタ環境チャレンジ2050」を発表しています。今回はこのチャレンジの一つとして、バイオヒドリンゴムを原料とした環境適応型のバキュームセンシングホースを採用した模様です。

今後は自動車用ゴム製部品の性能を維持したうえで、いかに環境性能を向上させるかに開発の重点が移行するものと見られます。

(山内 博・画像:トヨタ)

今秋発売の新型プリウス「PHV」詳細仕様が判明!【メカニズム編】

トヨタ自動車が先頃公開した新型プリウスPHVに関する情報の中から、今回は同車の“メカニズム”について触れてみたいと思います。

TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 トヨタ自動車)

新型プリウスPHVの最大の特徴は、モーターによるEV走行距離が倍増したこと、そしてEV走行時の加速性能が向上したことの2点が挙げられます。

現行モデル比で約2倍の総電力量(8.8kwh)を誇る大容量リチウムイオンバッテリーの搭載により、満充電からの航続距離が60km以上と飛躍的に向上しています。

TOYOTA_PRIUS_PHV

これにより、日常走行ならほとんど“EV”としての利用が可能になっています。

バッテリーのサイズアップを最小限に抑えることでラゲージルーム下に収め、十分な広さを持つ荷室容量を確保。

TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 トヨタ自動車)

発進から加速、高速の巡航時に至るまで、ほとんどの場合モーターだけの走行が可能で、エンジンが止まっている時間が長いため、優れた静粛性を実現しています。

一方、EV走行時の加速性能向上に関しては、強い駆動力と加速性能を生む「デュアルモータードライブ」システムを新たに採用。

動力分割機構に一方向のみに回転力を伝達するワンウェイクラッチを追加、これまでの駆動用モーターに加えて、ジェネレーター(発電機)をモーターとして活用できるようにしたことで、あたかも“電気ターボ”のような力強い駆動力が得られます。

TOYOTA_PRIUS_PHV

また“バッテリーチャージモード”ではEV走行でバッテリーの電力を使いきった後でもエンジンで発電して充電、夜間に静かなEV走行が必要な場合などに重宝します。

TOYOTA_PRIUS_PHV

充電機能では100V 6Aの充電機能付充電ケーブルにより、家庭用100Vコンセントからの充電を可能にしており、急速充電器にも対応。約20分で80%の充電が可能。

TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 トヨタ自動車)

さらには駐車時、ソーラールーフパネルによる駆動用バッテリーの充電にも対応、走行時にはバッテリー消費を抑えることで、EV走行距離や燃費の向上に貢献しています。

TOYOTA_PRIUS_PHV

このように新型プリウス「PHV」では、充電に伴う煩わしさを解消するため、充電の機会を増やす工夫もなされているのです。

今回、“エクステリア”、“インテリア”、そして“メカニズム”と、3編に渡って新型プリウス「PHV」の特徴について触れてきましたが、いかがだったでしょうか。

新型は全てにおいて魅力を増しており、今秋の発売が大いに待たれます。

Avanti Yasunori

【関連記事】

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TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 トヨタ自動車)

新型プリウスPHVの最大の特徴は、モーターによるEV走行距離が倍増したこと、そしてEV走行時の加速性能が向上したことの2点が挙げられます。

現行モデル比で約2倍の総電力量(8.8kwh)を誇る大容量リチウムイオンバッテリーの搭載により、満充電からの航続距離が60km以上と飛躍的に向上しています。

TOYOTA_PRIUS_PHV

これにより、日常走行ならほとんど“EV”としての利用が可能になっています。

バッテリーのサイズアップを最小限に抑えることでラゲージルーム下に収め、十分な広さを持つ荷室容量を確保。

TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 トヨタ自動車)

発進から加速、高速の巡航時に至るまで、ほとんどの場合モーターだけの走行が可能で、エンジンが止まっている時間が長いため、優れた静粛性を実現しています。

一方、EV走行時の加速性能向上に関しては、強い駆動力と加速性能を生む「デュアルモータードライブ」システムを新たに採用。

動力分割機構に一方向のみに回転力を伝達するワンウェイクラッチを追加、これまでの駆動用モーターに加えて、ジェネレーター(発電機)をモーターとして活用できるようにしたことで、あたかも“電気ターボ”のような力強い駆動力が得られます。

TOYOTA_PRIUS_PHV

また“バッテリーチャージモード”ではEV走行でバッテリーの電力を使いきった後でもエンジンで発電して充電、夜間に静かなEV走行が必要な場合などに重宝します。

TOYOTA_PRIUS_PHV

充電機能では100V 6Aの充電機能付充電ケーブルにより、家庭用100Vコンセントからの充電を可能にしており、急速充電器にも対応。約20分で80%の充電が可能。

TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 トヨタ自動車)

さらには駐車時、ソーラールーフパネルによる駆動用バッテリーの充電にも対応、走行時にはバッテリー消費を抑えることで、EV走行距離や燃費の向上に貢献しています。

TOYOTA_PRIUS_PHV

このように新型プリウス「PHV」では、充電に伴う煩わしさを解消するため、充電の機会を増やす工夫もなされているのです。

今回、“エクステリア”、“インテリア”、そして“メカニズム”と、3編に渡って新型プリウス「PHV」の特徴について触れてきましたが、いかがだったでしょうか。

新型は全てにおいて魅力を増しており、今秋の発売が大いに待たれます。

Avanti Yasunori

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トヨタが米大学と共同でコンセプトEV「uBox」を開発!

トヨタ自動車が4月12日、米サウスカロライナ州のクレムゾン大学と共同で若者向けのEVコンセプトカー「uBox」を開発したと発表しました。

TOYOTA_USA_uBox(出展 米国トヨタ)

同大学の「Deep Orange」と呼ばれる国際自動車研究センターの大学院生が主体となってコンセプトカーを製作。市場調査に始まり、デザイン、設計、製造までの車両開発全体を2年間に渡って経験したそうです。

TOYOTA_USA_uBox(出展 米国トヨタ)

“ジェネレーションZ”と呼ばれるインターネット世代にアピールできるクルマづくりがテーマで、普段は仕事での移動手段に加えてオフィス代わりにクルマを利用、週末にはレジャーに利用する若手企業家がターゲットとか。

車体にはカーボンファイバーやアルミなどの軽量素材を使用しており、車内を低床化、サイドドアを観音開きにするなど、乗降性に配慮すると共に嵩張る荷物の出し入れや、ビジネス作業を容易にするなどの工夫がなされています。

TOYOTA_USA_uBox(出展 米国トヨタ)

インテリアは3Dプリンターで製作したパーツでカスタマイズが可能。EVならではの利点を活かし、110Vの電源ソケットを設置、電気製品も使用できます。

Clemson_Deep_Orange(出展 クレムゾン大学)

今回の学生とのコラボはトヨタにとっても、将来の若い世代がどのようなクルマの使い方をするのか参考になるとともに、学生側も自動車開発全体の流れを習得する良い機会になったようです。

こうした取組みはエンジニアの育成に繋がることから、日本の大学でもカーメーカーと共同でクルマ作りを経験できる機会があると良いかもしれません。

Avanti Yasunori

オーリス・ハイブリッドの新車装着タイヤに採用された「ADVAN dB」

トヨタ・オーリスに追加されたハイブリッドモデル。

欧州ではハイブリッドはもちろん、ディーゼルも投入されていましたが、日本での販売は苦戦している印象もあるので、日本国内で圧倒的な人気を誇るハイブリッド仕様の発売は、切り札となるか注目されます。

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そのオーリス・ハイブリッドの走り、燃費を支える新車装着(OE)タイヤとして、ヨコハマタイヤの「ADVAN dB(アドバン・デシベル)」が選定されています。装着サイズは225/45R17 91Wです。

「dB」の商品名からも分かるように「ADVAN dB」は横浜ゴムのプレミアムコンフォートタイヤで、高い静粛性が自慢。

また「ADVAN」の開発技術が惜しみなく搭載されていて、静かなだけでなく、高次元の走りと快適性を実現し、低燃費性能も追求されています。

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なお、純ガソリン仕様にも「ADVAN dB」の「ADVAN A460(アドバン・エー・ヨンロクマル)」と「YOKOHAMA S70(ヨコハマ・エスナナマル)」が納入されており、こちらも継続されます。

装着サイズは「ADVAN dB」が225/45R17 91W 、「ADVAN A460」が205/55R16 91V、「YOKOHAMA S70」が195/65R15 91Sとなっています。

(塚田勝弘)【関連記事】
トヨタ・オーリスに30km/L超を誇るハイブリッドと1.2Lターボの「120T RS Package」を追加
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今秋発売の新型プリウス「PHV」詳細情報が判明!【インテリア編】

トヨタ自動車が先頃公開した新型プリウスPHVに関する詳細情報、前回の“エクステリア編” に続き、今回はインテリアについて触れてみたいと思います。

TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 TOYOTA)インテリアでまず目に飛び込んで来るのはインパネ中央に設置された、“テスラ車”を連想させる11.6インチの大型ディスプレイ。ナビゲーション利用時に進行方向の先まで地図が見渡せるように縦型配置となっています。

TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 TOYOTA)さらに、燃料電池車「MIRAI」のインパネを彷彿させる、サテンメッキ加飾を施したクラスターモールがセンター部の造形を強調。

静電式タッチパネルの採用により、スマホ感覚でフリックやピンチイン/アウト操作が可能で、ナビ画面を表示しながらオーディオやエアコンなどの機能を2画面で表示できます。

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TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 TOYOTA)また、新型プリウスPHVでは後席が2人がけになっており、シートバック側への連続性を持たせたセンターコンソールによりセパレートすることで、ゆったりとくつろげるパーソナル感とプレミアム感を演出しています。

TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 TOYOTA)ラッゲージスペースは従来の約2倍の総エネルギー量(8.8kWh)を実現した大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載しながらも、荷室床面の上昇を77mmに抑えられており、荷室側面を深く凹ませることで、ゴルフバッグ2個を積載可能。

TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 TOYOTA)そのほか、緊急時やアウトドアに使えるAC100Vのコンセントが車内2カ所に設置されており、非常時にもパソコンなどの家電用品が使用できます。

また新型プリウスPHVでは電力消費を低減するガスインジェクション機能付電動インバーターコンプレッサーを搭載。(量産車で世界初)冬場でもエンジンを作動させずにヒートポンプだけで暖房性能が得られるようになったことで、EV走行の静かな走りをより長く楽しむことが可能になっています。

このように細部まで改良が施された新型プリウス「PHV」。次項ではいよいよ新しくなったPHVシステムについて触れてみたいと思います。

Avanti Yasunori)【関連記事】

今秋発売の新型プリウス「PHV」詳細仕様が判明!【エクステリア編】
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新型「プリウスPHV」米国デビュー!EV走行距離が60km超に倍増
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WEC開幕戦で、LMP1デビューの小林可夢偉が2位を獲得

WEC(FIA世界耐久選手権)が開幕しました。

その最高峰クラスとして1000馬力級のマシンで競われるLMP1クラスでは、前年チャンピオンのポルシェやアウディといったフォルクスワーゲングループのマシンに、トヨタTS050ハイブリッドが挑むかたちになっています。

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今シーズンからTS050 ハイブリッドへと進化したトヨタガズーレーシング、5号車には中嶋一貴選手、6号車には小林可夢偉選手と、F1パイロットを経験した二人の日本人が参戦しています。

トヨタのマシンで久しぶりに世界選手権を戦うことになった小林可夢偉選手は、いきなり開幕戦(英シルバーストーン6時間レース)で表彰台に立ちました!

レース終了時点では、アウディの8号車がトップで、アウディ(8号車)、ポルシェ(2号車)、トヨタ(6号車)で表彰台をわけあいましたが、レース後に8号車のレギュレーション違反が発覚。小林選手はトヨタでの世界選手権復帰戦を2位で飾ることになりました。

アウディ、ポルシェがそれぞれ1台の完走に対して、トヨタは2台ともフィニッシュしたことで、マニュファクチャラーポイントでは、トヨタが33ポイントでトップ。課題は多いものの、結果として好スタートを切ったという見方もできそうです。

(山本晋也)

トヨタの人気ミニバン「ヴォクシー」と「ノア」に「G’s」を追加

2016年の東京オートサロンでも披露された現行のトヨタ・ヴォクシー、ノアに「G’s」が設定されました。

「G’s」は愛称というか通称で、正式名は「G SPORTS」。いまでは、よく売れているというプリウスをはじめ、アクア、ハリアーなど多くのモデルがラインナップされています。

20160420_01_05_s意外にも「G’s」のトップバッターは、スポーツカーではなくてミニバンが最初で、2010年6月にスポーツコンバージョン車シリーズ「G SPORTS」の第1弾として先代ヴォクシー/ノアに設定されていました。

[nextpage title=”トヨタの人気ミニバン「ヴォクシー」と「ノア」に「G’s」を追加”]

現行モデルの「ヴォクシー ZS G’s」、「ノア Si G’s」は、全高を約15mmダウンさせた専用チューニングサスペンションに加えて、専用剛性アップパーツ&フロア下空力パーツにより、ステアリングの応答性をさらに正確なものにしつつ、しなやかな乗り心地を実現したとしています。

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外観には、「G’s」専用のフロント大型バンパーやフロントグリルをはじめ、フードモールや215/45R18タイヤ(ブリヂストン POTENZA RE050A)&7J「G’s」専用アルミホイール(エンケイ製)などを装備し、スポーティ感を強調。

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インテリアでは、スエード調表皮と合成皮革を組み合わせ、シルバーステッチ を施した「G’s」専用フロントスポーティシート(G’sエンブレム付)が目を惹くほか、「G’s」専用高輝度シルバーパネルのオプティトロンメーター(レッド照明/G’sロゴ 付)などを採用することで、「G’s」専用装備が充実しています。

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2.0Lエンジンには手は入れられていませんが、「G’s」専用サブマフラー(サウンドチューニング)による演出も注目点でしょう。

ほかにも、下記の「G’s」専用装備が用意されています。

G’s専用LEDイルミネーションビーム
G’s専用エンブレム(フェンダー・バックドア)
G’s専用リヤ大型バンパー
バックドアガーニッシュ(G’s専用スモークメッキ加飾)
G’s専用チューニング電動パワーステアリング
本革巻き3本スポークステアリングホイール
(シルバーステッチ+ディンプル+スポーク部ダークシルバー塗装)
本革巻きシフトノブ(シルバーステッチ+ディンプル)
G’s専用スタートスイッチ(レッド/G’sロゴ付)
4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ
(G’s専用オープニング画面)
ブラックインテリア
(ルーフ・ピラーガーニッシュ・アシストグリップ・サンバイザー)
アルミペダル(アクセル・ブレーキ)

なお、「ヴォクシー ZS G’s」、「ノア Si G’s」ともに7人乗り/2WDのみの設定で、価格は両モデルともに311万9237円です。

(塚田勝弘)

今秋発売の新型プリウス「PHV」詳細仕様が判明!【エクステリア編】

トヨタ自動車が2016年秋の発売を予定している新型「プリウスPHV」を3月のニューヨーク国際オートショー16でワールドプレミアしたのは記憶に新しいところ。

TOYOTA_PRIUS(出展 TOYOTA )ハイブリッドモデルに比べてリヤオーバーハングが80mm延長されており、それに伴って全長も4,645mmと+105mm長くなっています。

また、フードやフェンダー、バックドアを専用化するなど、従来モデルに比べてHVとPHVの区別がより明確化されました。

トヨタはニューヨーク国際オートショーの後、同車の詳細情報を公表。本稿ではエクステリアを中心にその内容について見ていきたいと思います。

まずフロント周りでは8眼LEDヘッドランプと、ダイナミックな意匠の大型アクリルグリルの採用により、かなり精悍な顔立ちになっています。

TOYOTA_PRIUS(出展 TOYOTA )各ランプの機能についてはヘッドランプの車両内側4灯がポジション&ハイビーム、外側4灯がロービーム、バンパーの両サイドに縦長のターンランプ&アクセサリーランプ、その内側にフォグランプを配置。(全てLED)TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 TOYOTA )ヘッドランプにはハイビーム走行を基本に、先行車や対向車に光が当たる部分だけを自動的に遮光する「AHS」(アダプティブハイビームシステム)を採用しています。

またリヤ周りではバックドアにCFRP材を採用、軽量化と左右方向の後方視界拡大を実現しており、空力に寄与する2つの膨らみを持った“ダブルバブルバックドアウインドゥ”の採用と相まって、かなり印象的なリヤビューを構成しています。

TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 TOYOTA )ランプ類についてはテールランプとハイマウントストップランプがサブウインドゥを取り囲む構成になっており、リヤバンパーの両サイドには縦長のターンランプとバックアップランプを配置。

TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 TOYOTA )こちらも全てLED式で、PHVモデルとして省電力に配慮されています。

極め付けはルーフに仕込まれた大型ソーラーパネルによる太陽光発電で、駐車中は駆動用バッテリーを充電し、走行中は駆動用バッテリーの消費を抑えることで、EV走行距離や燃費の向上に貢献しています。

TOYOTA_PRIUS_PHV(出展 TOYOTA )このように新型プリウス「PHV」は一目でソレと判る外観を得ており、ベースモデルに対していっそう高級感の有る仕上がりになっているようです。

次稿では引き続き、インテリアについて見ていきたいと思います。

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トヨタ「プリウス」が快走、国内販売で3ヶ月連続首位!
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トヨタ・オーリスに30km/L超を誇るハイブリッドと1.2Lターボの「120T RS Package」を追加

熊本地震によるサプライチェーンの影響で、全国の生産ラインを一時中断しているトヨタ自動車。

今年2月にも愛知製鋼で起きた爆発事故の影響もあり、生産の挽回が図られている最中だとは思いますが、4年連続で生産台数1000万台超を実現するのでしょうか?

aurs1604_01_s販売でも3年連続で1000万台超を目指すには、お膝元の日本での積み上げが欠かせないはずで、魅力ある商品の投入は不可欠。日本市場でトヨタの強みといえば、ハイブリッドモデルが真っ先に頭に浮かびます。

4月18日、Cセグメントモデルのオーリスにハイブリッドグレードを新設定するとともに、1.2Lターボエンジンにスポーティ仕様を追加しました。

自販連の販売ラインキングに顔を出すことのないオーリスですが、強みとなるハイブリッドモデルの追加でどこまで巻き返しを図るのか気になるところです。

aurs1604_05_sなお、オーリスハイブリッドにより、日本市場の「トヨタ」ブランドのハイブリッド車ラインアップは18車種にまで拡大されました。

オーリスハイブリッドは、1.8Lエンジンのハイブリッドシステム(リダクション機構付のTHSⅡ)が搭載され、JC08モード燃費は30.4km/Lを実現。「平成32年度燃費基準+20%」を達成し、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」の認定取得とあわせて「エコカー減税」の対象になっています。

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ハイブリッドの「HYBRID“G Package”」の内装は白と黒を基調として、シート表皮に本革と東レ製のウルトラスエードを採用。最上級グレードにふさわしい先進的で質感が高い室内空間が自慢です。

また、メーターはハイブリッド専用の立体2眼コンビネーションメーターで、ハイブリッドシステムインジケーターが配置されます。

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一方、1.2Lターボに追加された「120T RS Package」はCVTとの組み合わせで、爽快な走りと低燃費を両立させた「120T」と、よりスポーティなデザインの「RS」を融合させた新グレード。なお、6MTとなる「RS」には、専用デザインとなる17インチアルミホイールが標準装備されています。

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ハイブリッド仕様の価格は「HYBRID」が262万473円、「HYBRID G Package」283万2545円。また、FFのみとなる1.2Lターボは、「120T」、「120T RS Package」ともに259万37円、2WDと4WDを設定する1.5Lガソリン車は178万9855円〜227万9782円。1.8Lガソリン仕様の「RS(6MT)」は246万437円でハイブリッド仕様と同価格。「180S(CVT)」は237万6000円となっています。

(塚田勝弘)

トヨタが米で展開する「テレマティクス自動車保険」とは?

トヨタ自動車が4月13日、米カリフォルニア州に「テレマティクス自動車保険」を提供する新会社「TIMS」(トヨタ インシュランス マネジメント リューションズUSA)を設立したと発表しました。

TOYOTA_T-Connect(出展 TOYOTA)

あいおいニッセイ同和損害保険との共同出資会社として4月1日付けで設立され、今秋から試験的にサービスを展開し、2017年から本格的な事業としてスタートさせるそうです。

両社はこれまでも金融と保険が一体となったサービスを1990年代より世界各地で展開しており、培った経験とノウハウを集約し、米国で新たにサービスを開始することにしたもの。

出資比率はあいおいニッセイが50%、トヨタファイナンシャルが45%、トヨタコネクティッドが5%の割合となっています。

「テレマティクス自動車保険」はイギリスやアメリカで導入が進んでおり、2020年に契約件数の約3割を占めるとの予測も有るそうですが、この保険、一体どのようなものなのでしょうか?

そもそも「テレマティクス」は“テレコミュニケーション(遠隔通信)”と“インフォマティクス(情報工学)”を合わせた造語で、移動体に通信システムを組合わせ、リアルタイムに情報を提供するもの。

安全・安心機能の実現と、情報配信による利便性の向上を2大目的としており、この「テレマティクス」を利用する自動車保険が「テレマティクス自動車保険」。

この保険のメリットは安全運転をすれば保険料が抑えられる点で、国土交通省が「リスクに応じた詳細な保険料設定により、安全運転の促進の効果及び事故の減少効果がある」としていることから、日本でも昨年春頃から導入されつつあります。

走行距離やアクセル・ブレーキ操作など、ドライバーの運転特性に関するデータを取得・分析して保険料を算出する仕組みになっています。

安全運転をしている場合は事故リスクが減少、保険会社が支払う保険金の額も少なく済む可能性が高いため、保険料を安く設定できるという訳です。

あいおいニッセイ同和損害保険では、トヨタ車のカーナビに搭載されているテレマティクスサービス「T-Connect」を使って「つながる自動車保険」を設定しています。

同社は今回設立された合弁会社「TIMS」で、これまでの「テレマティクス自動車保険」のノウハウを活かしていく考えで、通信モジュールを搭載した米国内のトヨタ車から収集した走行履歴や運転情報を「トヨタコネクティッド」と共同で分析するそうです。

一方、新会社「TIMS」では米国だけでなくグローバルに事業展開する計画のようで、蓄積したデータは、トヨタ自動車の米国における人工知能開発拠点、「TRI」(Toyota Research Institute)でも活用していく計画。

また「TIMS」では「テレマティクス自動車保険」の開発支援を行うとともに、販売店・ディストリビューターと一体となって新たなサービスの提供に貢献していく予定。そのために保険分野でのビッグデータの分析や、アルゴリズムの開発、マーケティング等の活動も進めていくとしています。

今後、コネクティッドカーが普及するに従い、走行データと金融、保険の関係はいっそう緊密になっていくようです。

Avanti Yasunori

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レクサス米国3月販売、乗用車系が減速するもSUV絶好調!

米国トヨタ販売が発表した3月の米国におけるレクサスブランドの総販売台数は30,198台(前年同月比-2.8%)で、通年では74,221台(-3.8%)となっています。

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内訳では乗用車系が13,632台(-14.4%)、通年では32,295台(-18.2%)。SUV系が16,566台(+9.5%)、通年では41,926台(+11.2%)と、前年減が続く乗用車系に対してSUV系の好調が続いている状況。

Lexus_2016_03(出展 米国トヨタ販売)

車種別ではモデルライフ終盤を迎えた「CT」や「IS」、「GS」、「LS」などの販売減が目立つなか、SUV系の「NX」、「RX」の好調が際立っています。

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米国トヨタ販売のレクサス部門を担当するJeff Bracken(ジェフ・ブラッケン)副社長は「NXが前年同月比+24.8%増、RXについても+5.1%増の状況で、SUV系の販売が月間、及び第1四半期(1-3月)の両方で新記録となった。」としています。

またレクサスが5年連続でJDパワーの顧客満足度調査で1位を獲得した事や、「NX」が高級コンパクトSUV部門で“Best Cars for the Money Award”を受賞した事などを併せて紹介。

3月の販売でも米国におけるSUV系人気を裏付ける結果となっています。

Avanti Yasunori

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トヨタ、ミシガン州に新拠点を開設し、「自動運転」の研究を加速

トヨタ自動車が4月7日、年初に設立した人工知能技術研究会社「TRI」の新拠点を米国ミシガン州アナーバーに開設すると発表しました。

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カリフォルニア州、マサチューセッツ州に次ぐ第3の拠点となるもので、今年6月に開設を予定しているそうです。

これに伴い、米トヨタ・テクニカル・センターの自動運転研究チーム約15名が新拠点に異動するそうで、当面の計画では全体の人員は約50名ほどになる模様。

新拠点はミシガン大学から徒歩圏内に位置しており、自動運転研究で同大学と密に連携する考え。

「TRI」はすでにスタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)とも研究を進めており、今後、大学・研究機関との連携が一層進むことになりそうです。

TRIのギル・プラットCEOは、

「ミシガン大学は自動運転など自動車安全に関する研究で非常に優れており、走行実験施設である“Mcity(エムシティ)”や、開設予定の“アメリカン・センター・フォー・モビリティ”が存在するなど、アナーバーはTRIが自動運転研究を拡大するうえで絶好の拠点。
TRIでは5年間で約10億ドルの予算のもと、“事故を起こさないクルマ”を実現すべく人工知能研究に取り組んでおり、全ての人に、いつでもどこでも安全な移動手段を提供することで人々の生活をより豊かにすることが我々の目標」

とコメントしています。

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【SUPER GT2016】開幕戦岡山のZFベストメカニック賞は「VivaC team TSUCHIYA」

SUPER GT開幕の岡山戦でポールポジションを奪ったVivaC 86 MC。

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予選Q1ではトップタイムを61号車SUBARU BRZ R&D SPORTの山内英輝選手に譲ったものの、Q2では土屋武士選手が1分25秒586というコースレコードでポールポジションをゲットしました。

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予選Q2では実に7台が過去のコースレコードを破るという熾烈な争いの中でのポールポジション。喜びもひとしおだといえるでしょう。

しかし、このポールポジションはもっと深い意味を持ってチームにはとらえられていたようです。

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3月20日のSUPER GT岡山公式テストで、VivaC 86 MCはクラッシュ。マシンにかなりのダメージを負い、大方の予想ではその翌週の富士テストはおろか、修復は開幕戦にも間に合わないのではないかと思われていたのです。

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しかし、チームはほぼ毎日の徹夜作業で富士テストの最終日までにマシンを復旧させ、富士テストではセッティングのヒントを見つけるまでに至っていたのです。

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そんな状況からのポールポジション。このタイムを叩き出した土屋武士選手の喜びを噛みしめた表情も納得できます。

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そのマシンを修復し復旧させたメカニックの方々への努力の成果がポールポジションに結びついたとして、岡山戦でのZF AWARDベストメカニック賞はVivaC team TSUCHIYAに贈られました。

SUPER GTではメカニックの力も大きく、レースのすべてに影響します。そのメカニックの方々に贈られるのがZF AWARDベストメカニック賞。

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これを受賞することは、チームの総合力を評価されたといっても過言ではありません。

(写真・文:松永和浩)

レクサスがミラノに独創のデザイン空間を出現させた目的は?

レクサス(トヨタ自動車)は、イタリアで開催された世界最大のデザインエキジビション「ミラノデザインウィーク2016」で、レクサスのデザインフィロソフィーを来場者に体験してもらう事を目的とした大掛かりな空間を創出しました。

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「ミラノデザインウィーク」は、ファッションブランドや家具メーカーがブランドの独自性をアピールする場で“ミラノサローネ”とも呼ばれています。

今回レクサスは、イベント会場となったミラノの「スパツィオ・レクサスートルネリア」に、クラフトマンシップと技術力、デザインフィロソフィーを体験できる空間、「LEXUS-An Encounter with Anticipation(期待との出会い)」を設置しました。

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レクサスはこの空間の創造にあたり、イベント来場者に驚きと感動を提供すべく、世界が注目する若手デザイナーズ・デュオの“フォルマファンタズマ”と新進気鋭のシェフ、徳吉洋二氏を起用。

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両者とのコラボにより、新たなデザインの可能性を創造することを目的にしており、「LEXUS-An Encounter with Anticipation」ではテーマごとに3つのエリアを構成。

“クラフトマンシップとの出会い”を創出したエリアでは、レクサス「LF-FC」と同じ塗装工程により匠の技で仕上げられた16脚の美しいスツールや、日本の“障子”から発想した壁が織りなす空間の中央に、無数の糸で形作られた「LF-FC」の三次元イメージが変形しながら姿を現す作品を展示しました。

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一方、全世界のクリエイターを対象とした国際デザインコンペティション「LEXUS DESIGN AWARD」では、世界73カ国から応募があった1,232作品の中から12点を入賞作品として選出。

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その中の“Anticipation”(予見)をテーマに制作された4作品の中から、“AMAM”が寒天を使って表現した梱包資材「AGAR PLASTICITY」をグランプリに決定。

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梱包材として使用後も土壌の保水力向上に寄与、天然素材で海洋生物にも害が無いなど、環境保全に考慮している点を評価、他の作品と共にイベント会場に展示しました。

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レクサスでは今回の出展作品の一部をミラノへの出展後、東京・南青山の INTERSECT BY LEXUS -TOKYOで5月に凱旋展示を予定しているそうです。

トヨタ自動車ではこうした著名イベントを活用して「レクサス」を世界にアピールすることで、ブランド力をよりいっそう高める狙いがあるようです。

Avanti Yasunori

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ヨコハマタイヤの「BluEarth」も新型プリウスのOEMタイヤに採用

新型プリウス向けの純正装着タイヤは、ブリヂストン・エコピア(EP150)、トランザ(T002)、ダンロップ(エナセーブEC300+)、トーヨー・ナノエナジーなどがあります。

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横浜ゴムから4月11日に発表されたのは、ヨコハマタイヤの「BluEarth(ブルーアース)」がプリウスのOEMタイヤとして納入を開始したというニュース。

日本、オセアニア、欧州など向けとして「BluEarth E70」、北米にはオールシーズンタイヤの「BluEarth S34」が用意されます。その他の国には「ASPEC A349」を供給。

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装着サイズは「BluEarth E70」が215/45R17 87Wで、「BluEarth S34」がP215/45R17 87V、「ASPEC A349」が195/65R15 91H。

「BluEarth E70」と「BluEarth S34」は横浜ゴムのグローバルタイヤブランド「BluEarth」の基盤設計や材料技術が採用されています。

乗用車用サマータイヤ(BluEarth E70)と乗用車用オールシーズンタイヤ(BluEarth S34)は、低燃費性能を高めながら安全性能と快適性能をバランスさせているのが特徴。また「ASPEC A349」は優れた走行性能や安全性能、快適性を実現した乗用車サマータイヤになっています。

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現行プリウスは日本国内では2015年12月9日から発売されていますが、今後も各国・各地域で順次発売されます。

販売台数も多いグローバルモデルだけにOEMタイヤの品揃えは、供給数も含めて充実している方がいいのは間違いないのでしょうが、日本向け仕様の中でも銘柄により若干乗り味が異なりますし、海外向けも含めてどんな乗り心地になるのか、とくにオールシーズンタイヤ(BluEarth S34)あたりは気になるところです。

(塚田勝弘)

次期型の有無も気になるトヨタ・アイシスが一部改良

一部報道で「マツダがミニバンから撤退」とあるように、ミニバンで次期型があるかどうか気になるモデルがいくつかあります。

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トヨタ・アイシスも次期型は終了か?と囁かれている1台。

販売好調なミニバンといえば、シエンタのようなコンパクトなタイプか背高系のBOX系で、プレマシーや新しくなったホンダ・ジェイド、トヨタ・ウィッシュなども自販連のランキングをみると苦戦しているようです。

また、大型ミニバンではハイブリッドを追加したオデッセイがまずまず堅調ですが、新車効果頼みという面もありそう。

アイシスは基本5ナンバー系で、背高系と背の低いタイプの中間的なサイズ感。

私事ですが親族が乗っているので、取り回しの良さと短時間なら大人でも3列目に座れるなどの使い勝手の良さは、本当に日本市場向きだと思うのですが……。

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それでも同じくらいの全長、全幅なら背が高い方が広く見えますし、乗降性やアップライトな乗車姿勢、パッケージングの面でも背高系が有利なのは間違いありません。

それでも背高系よりも有利になりそうな燃費などを考えると、トヨタ最新の技術でぜひ次期アイシスを作って欲しいところです(まるで次期型がないようですが、アナウンスされているワケではないのでもちろん分かりません)。

前置きが長くなりましたが、4月6日から発売された一部改良モデルは、シート表皮と意匠の変更(プラタナ、プラタナ V-SELECTION)など内装が中心。

さらに、ノア、ヴォクシー、エスクァイアにも設定されている、シートのメイン材に車内の様々な臭いを短時間で吸収・分解する消臭機能であるセーレンの「イノドールクイック瞬感消臭」が採用されています。

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また、オート格納・リバース連動機能付電動格納式リモコンドアミラー(Gグレード)やIR(赤外線)カット機能付スーパーUVカットガラス(フロントドア)を新設定(プラタナをのぞく)することで快適性や利便性が高められています。

さらに、1.8L車(2WD)の燃費を向上させて、JC08モード燃費を0.2km/Lアップの15.4km/Lとしています。価格帯は1.8Lが199万145円〜257万6291円、2.0Lが239万5637円〜250万9527円です。

(塚田勝弘)

レクサスのハイブリッドが累計100万台達成。2015年に一番売れたのは欧州地域

レクサスのハイブリッドカー販売が、グローバル累計で100万台を達成しました。

レクサス初のハイブリッドカー「RX400h」(日本では「ハリアーハイブリッド」)の発売から11年、2016年3月に100万600台を販売したということです。

これを記念して、100万台記念の納車式がイタリア・ミラノにおいて行なわれました。

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ハイブリッドカーというと日本市場での人気が高い印象もありますが、レクサスの累計100万台の内訳を見るとップは、北米市場。

2005年〜2016年3月までの累計実績で34万5500台となっています。次いで、欧州の23万7500台、日本は22万5000台です。

2015年だけに限った販売実績では、欧州が4万629台でトップ。北米が3万8540台、日本は3万1420台となっています。

それぞれ市場規模が異なるので、単純に台数を横並びで比較できないともいえますが、世界で一番でレクサス・ハイブリッドが売れている市場が欧州という事実は、トレンドの変化という点からも注目といえそうです。

(山本晋也)

ダイハツ・ブーン、トヨタ・パッソがフルモデルチェンジ! 燃費はガソリン登録車1位の28.0km/L

ダイハツ・ブーン、トヨタ・パッソがフルモデルチェンジを果たしました。8月にダイハツがトヨタの完全子会社になりますが、その前に登場した新型スモールカーになります。

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ブーンの顔つきは、どことなくダイハツ・キャストに似ていますが、開発から生産までメインで行ったのはダイハツで、生産工場もダイハツの本社の池田工場になります。

なお、トヨタ・パッソはOEM車という位置づけで、小型車の開発、生産はダイハツが主体となる方針に則ったもの。

新型ブーン/パッソのポイントは、28.0km/L(4WDは24.4km/L)というガソリン登録車トップのカタログ燃費。1.0Lエンジンは、吸気ポートのデュアルポート化、デュアルインジェクションの採用などがニュース。

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ほかにも、高タンブル化、アトキンソンサイクル化、ピストン形状の最適化による圧縮比の向上、EGRバルブの応答性向上により、EGR量を拡大して燃焼効率を向上させるという、現在のトレンドが「全部のせ」されたようなもので、まだ燃費向上の余地が主にエンジンに残されている証といえるでしょう。なお、組み合わされるトランスミッションは、燃費面に利点の多いCVTです。

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ほかにも、コンパクトカーでも空力性能の低減や軽量、高剛性ボディの採用など、走りの面でも見どころは満載です。

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安全装備では、カメラとレーザーレーダー、ソナーセンサーの組み合わせにより、前方の車両との衝突の危険が高まった際に緊急ブレーキによる危険の回避を支援。

さらに、歩行者との衝突危険性や車線の逸脱も警報などで知らせるだけでなく、前方や後方へのアクセルとブレーキの踏み間違えによる飛び出しも抑制する機能をはじめ、60km/h以上で走行中に強くブレーキを踏み込んだ場合、ブレーキランプの点灯と同時にハザードランプが自動で高速点滅し、後続車に注意喚起するエマージェンシーストップシグナル、坂道での後退を防ぐヒルホールド機能などが装備されています。

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気になる価格は、ダイハツ・ブーンが115万200円〜185万3280円、トヨタ・パッソは115万200円〜183万600円という設定になっています。

(塚田勝弘)

トヨタがクルマから住まいを遠隔操作できる住宅を発売!

政府は2030年までに全ての住まいに「HEMS」(ホーム エネルギー マネジメント システム)を設置することを目標にしています。

そうしたなか、トヨタホームが主力商品「SINCE Smart stage」を3年ぶりに刷新、新型HEMSを4月に発売予定の戸建て商品から採用すると発表しました。

TOYOTA_HOME(出展 トヨタホーム)HEMSは家庭で使うエネルギーを節約するための管理システムで、家電や電気設備と繋いで電気やガスなどの使用量をモニター画面などで「見える化」したり、家電機器を「自動制御」したりすることが可能。

今回、トヨタホームではトヨタ自動車の「T-Connect」との連携強化により、トヨタスマートセンターを介して「T-Connect」対応ナビによる玄関ドアの電気錠の施錠や、エアコンの電源、給湯器を遠隔操作できるようにしたそうです。

TOYOTA_HOME(出展 トヨタホーム)ナビで目的地を自宅に設定すると、操作画面が起動、セントラル空調の電源や給湯器のお湯はりを遠隔操作でき、到着する頃には家の中が最適な状態になるという便利機能。

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トヨタホームは太陽光発電や発電効率46.5%を誇る燃料電池を使った“エネファーム”による発電を「HEMS」でコントロール、EV・PHVの充電にも対応するなど、“住まいとクルマのと連携強化”を進めている状況。

今後、住まいのスマート化に伴い、クルマとの連携がいっそう進むと予想されます。

Avanti Yasunori

トヨタ、「アイシス」を一部改良し、快適性を向上

トヨタ自動車は、ミニバンの「アイシス」に一部改良を実施し、4月6日(水)から販売すると発表しました。

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今回の改良ではシート表皮とデザインを変更。室内のニオイを短時間で吸収・分解する消臭機能(イノドールクイック瞬感消臭)が採用されています。

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さらに、オート格納・リバース連動機能付き電動格納式リモコンドアミラーとIRカット機能付きスーパーUVカットガラスを設定。より利便性と機能性に磨きが掛けられました。

また、1.8L エンジン搭載の前輪駆動車では燃費を15.4km/Lへ向上させています。

(今 総一郎)

トヨタ 欧州仕様のGT86の2017年モデルを発表

2012年の発売以来、ストリートからサーキットまで存分に楽しめるスポーツ性能と日常生活には困らない実用性を兼ね備えることから、高い人気を集めている「トヨタ・86(ハチロク)」。

発売から小まめに改良が加えられたほか、100台限定の超本格派「TOYOTA 86GRMN」を販売するなど話題に事欠かず、クルマ好きには貴重な存在と言える一台でしょう。そんな「86」に、大掛かりなマイナーチェンジが行われることが明らかとなりました。

すでに米国および欧州向けの「GT86」では、その2017年モデルの姿が明らかに。

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開口部が大型化したフロントバンパーをはじめ、リヤバンパーには新デザインを採用。そのほかにもLEDヘッドライトとLEDテールライトさらにはアルミホイールなど、ディテールにも変更が施され、ひと目で新型と分かる存在感を放っています。

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気になるパフォーマンスでは、6速MT車の場合はギヤレシオの変更に加えてトルクも増強、最高出力は205psに上るとのこと。

また、坂道発進の際に車両の逆走を防ぐヒルスタートアシストが搭載されるのもポイント。足回りもダンパー減衰力とスプリングレートが変更され、よりスポーティ性がアップされています。

インテリアでは、インパネとドアトリムに柔らかな感触の新素材を採用。シートの素材も変更されるほか、ステッチをレッドからシルバーへと変更し、上質感を磨いているとのことです。

(今 総一郎)

トヨタ、マイクロソフトと共同で自動車のビッグデータを扱う新会社「Toyota Connected, Inc.」を米国に設立

トヨタは、IT界の巨人マイクロソフトと共同で、自動車のビッグデータを扱う新会社「Toyota Connected, Inc.(トヨタ コネクテッド)」(以下、TC)を、米国テキサス州プレイノに設立した、と発表しました。

新会社は、トヨタのIT事業会社であるトヨタメディアサービスとマイクロソフトの合弁会社の形で、ザック・ヒックス氏を社長として設立されました。

今後は、車載通信機(DCM : データ・コミュニケーション・モジュール)が装着されたトヨタ車、レクサス車から得られる様々な情報を集約するトヨタ・ビッグデータ・センター(TBDC)の運用と、もっといいクルマづくりに向けたビッグデータの研究、活用を行っていくとしています。

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TCは、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Azure」を採用して、マイクロソフトとの協働で、車載サービスやテレマティクス、クルマと家やIoTの接続、パーソナライズ化、健康と安全、クルマのスマートシティへの統合、関係会社への様々なサービス、フリートサービスなど広範なIT分野に業務を広げることを目指しているようです。

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TCのヒックス社長は「TCは、お客様個人の習慣や思考に応じたテレマティクスサービスから、実際の運転パターンに合わせた保険料率モデルの構築、『つながる』技術を搭載した車両への道路状況や交通情報の提供にいたるまで、様々な面でお客様の生活を豊かにしていきたい」とコメントしました。

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昨年からトヨタはIT関連で色々な動きを見せています。トヨタのニュースリリースを探してみると、

2015/6/3 スマートデバイスリンク導入
2015/12/11 法人向けデレマティックサービスを導入
2016/1/4 スマートデバイスリンクの車載システムを商品化

など、トヨタがIT分野で活発な動きをしていることが分かります。そこへ今回のTC設立で、トヨタのIT分野への本気度が推し量れるようで、IT分野でもトヨタから目を離せません。

(山内 博・画像:トヨタ)

トヨタとBEAMSがコラボ!カーライフとカーグッズの「GOOD CARLIFE STORE」がオープン

自動車メーカーのトヨタが運営する公式カーグッズ通販”ハピカラ”。人気セレクトショップのBEAMSが提案するブランド”B:MING LIFE STORE by BEAMS”。

この2つが夢のコラボを実施し、新しいカーライフをテーマに”GOOD CARLIFE STORE”をオープンしました。

■GOOD CARLIFE STOREとは?

テーマは”アーバンアウトドア”となっています。アバーンは都会という意味です。都会のアウトドアというコンセプトは、今までのアウトドアのイメージを拡大してくれそうな予感がします。

クルマのインテリアを中心としたオリジナルカーグッズの販売となっています。また、オリジナル商品以外にも国内外から厳選したアイテムを取り扱っているのも魅力的。

サンバイザー・グローブ・バケット・ティッシュ入れケースなどを取り扱っており、クルマのインテリアとは思えないほどおしゃれなデザイン。どれもこれもクルマのインテリアにこだわりたい人や、カーグッズが好きな人にはオススメ。

■4月1日からはキャンペーンもスタート

今回のオープンを記念して、4月1日からは”START! OUR CARLIFE CAMPAIGN”というキャンペーンがスタートしました。

サイト内のアンケートに答えれば、抽選で”GOOD CARLIFE STORE”のグッズが当たったりなど、カーアイテム好きには必見です。

■毎月ゲストが登場するのも見所

毎月ゲストが登場し、ゲストによるクルマのインテリアアイディアを紹介。すぐに実践できるものもあったり、それでいて機能的なため、クルマのインテリアにこだわりたい人にはオススメのコンテンツになります。

■カーライフをより充実に

クルマは車内にもこだわりを表現することができます。今回のコラボにより、インテリア好きの人にもクルマに関心を持たせることができるのではないでしょうか?

若者のクルマ離れが懸念されていますが、若者に人気のセレクトショップでもあるBEAMSとのコラボというのも注目なところです。

公式サイト:GOOD CARLIFE STORE

(鈴木 唯)

トヨタ、ホンダからFCVの登場で、次世代エコカーの本命争いが激化!?

何度かトヨタ「MIRAI」に試乗する機会があり、先日も狭い山岳路で乗りました。ホンダも出したとなると、燃料電池車(FCV)が次世代エコカーの本命でキマリ? と思う方もいるでしょうが、EVやPHV、クリーンディーゼルなど多様なエコカーが共存、競争していくのではないでしょうか。

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水素はその製造方法から運搬や貯蔵などインフラ面を含めた課題があるほか、FCVが採用する「固体高分子形(PEFC)」と呼ばれる燃料電池の発電効率は30〜60%、経済効率性を考えると30〜40%程度という現実もあるようです。

そうなると、ガソリンエンジンで最高レベルの熱効率と大差ないでは? などと、クルマがひと際重く感じる狭い山岳路でMIRAIのステアリングを握りながら考えていた次第。

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テスラモーターズのイーロン・マスクCEOは、FCVについて否定的な発言をしていますが、FCVはある意味EVの一種ともいえますし、モーターならではの走りだけとってもEVとの違いを見いだすのは難しいでしょう。

テスラのモデルSなどは、速さも航続距離もEVの平均値を大きく上回っていて、確かに新しい高級車像、スポーツカー像を提案していますが、まだまだ高嶺の花。

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また、FCVも日本では200万円もの補助金があっても誰もが買えるモデルとは言いがたく(もちろんインフラ整備も含めて)、こちらもまだまだ「自分が乗る(乗れる)」クルマとは言いがたいのが現状です。

また、アメリカのカリフォルニア州のZEV規制という課題もあり、ZEV対象車から外れたハイブリッド(HV)の代わりにFCVを売りたいという思いもトヨタやホンダにはあるかもしれません。

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日本で余っている副生水素の活用(コスト面を考えるとFCV用としては容易に使えない)、FCVがその後の普及するに連れて国内では不足する可能性のある水素をどうやって確保するか、などの課題にも直面しそう。

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しかし「MIRAI」も「CLARITY FUEL CELL」もFCVの先駆者(車)として一歩踏み出した意義は大きく、数々の課題をクリアして現在のハイブリッドカーのように普及する日がいつ来るか、そんなことを考えられるのが「MIRAI」も「CLARITY FUEL CELL」の存在価値といえるでしょう。

(文/塚田勝弘・写真/小林和久)

トヨタ・ダイナ/トヨエース2t積系を一部改良し、プリクラッシュセーフティを2t積系トラックに初搭載

高速ツアーバスの事故などを受け、12tを超える大型バスは2014年(平成26年)11月1日以降の新型車、継続生産車は2017年(平成29年)9月1日以降、衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ含む)の装着義務化が決定していて、22tを超える大型トラックもすでに2014年(平成26年)11月からの義務化がスタートしています。

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それよりも小さいトラックでは、3.5t以上のトラックでも平成31年11月以降(新型車)、2021年(平成33)年11月以降(継続生産車)への義務化、さらにバス、トラックへの車線逸脱警報装置(LDWS)の義務づけも国土交通省より発表されていて、車両総重量により施行時期は異なりますが、新型車は2017年(平成29年)11月から、継続生産車は2019年(平成31年)11月から順次適用されます。

[nextpage title=”トヨタ・ダイナ/トヨエース2t積系に、プリクラッシュセーフティを搭載”]

4月7日、トヨタのダイナ、トヨエース2t積系が一部改良され、5月6日から発売されます。

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その目玉は、衝突回避や衝突時の被害軽減を支援する「プリクラッシュセーフティ(歩行者検知機能付)」と、車線逸脱による衝突事故の回避を支援する「レーンディパーチャーアラート」の標準装備(標準キャブ 車両総重量5t未満の一部車型)。

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システムは、「Toyota Safety Sense P」と同様に、ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせ、異なる2つのセンサーで高い認識性能と信頼性を両立し、多面的な安全運転支援を可能としたもの。

なお、「プリクラッシュセーフティ」は、先進安全自動車(ASV/Advanced Safety Vehicle)に対する減税措置に適合し、横滑り防止装置である車両安定性制御システムの「VSC」と合わせて装備することにより、自動車取得税が取得価額から525万円控除、自動車重量税は75%(初回のみ)減税の対象になります。

そのほかの装備では、スマートエントリー(運転席・助手席アンサーバック機能付)&スタートシステムを設定(オプション)し、利便性も向上。また、TECS(メーカー完成特装車)もベース車と同様の改良が施されているほか、新仕様のスライド式ダンプや荷台フロアの強度を高めたダンプを設定するなど、ラインナップも充実しています。

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価格帯はカーゴが417万2727円〜508万6800円、ルートバンが427万9745円、TECS(メーカー完成特装車)が440万9345円〜546万6763円となっています。

(塚田勝弘)

トヨタ・アイシスがマイナーチェンジ。消臭機能付シートを新採用

2004年にデビューした3列シートミニバンの長寿モデル「トヨタ・アイシス」がマイナーチェンジを実施、2016年4月6日より発売開始となりました。

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改良ポイントは、シート地に消臭機能(イノドールクイック瞬感消臭® )を採用したのがトピックス。また、1.8リッター(2WD)車の燃費性能を15.4km/Lに向上させています。

そのほか、オート格納・リバース連動機能付電動格納式リモコンドアミラーをGグレードに、IR(赤外線)カット機能付スーパーUVカットガラス(フロントドア)を新設定するなど、快適性を高めています。

パワートレインは、1.8リッター車に2WDと4WD、2.0リッター車に2WDをラインナップ。メーカー希望小売価格は、1,990,145円〜2,576,291円となっています。

特別仕様車のプラタナ V-SELECTION・NoirとBlancも引き続き設定。こちらのメーカー希望小売価格は2,420,182円〜2,624,400円です。

(山本晋也)

Googleに対抗!? トヨタがマイクロソフトと新会社設立

トヨタとマイクロソフトが共同で新会社「Toyota Connected, Inc.」(以下、TC)を米国テキサス州プレイノに設立しました。

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GoogleやAppleの自動車業界への進出の狙いは、「Android Auto」や「Car Play」などによるオーディオ、ビジュアル、SNSなどの車載インフォテイメント、そして自動運転の分野で主導権を握りたいというのはもちろんあるでしょう。

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これらを自動車メーカーに提供することで、主導権や収益を得るという手法はすでに「Android Auto」や「Car Play」で現実になっています。

日本車は日本のカーナビメーカーがまだ主役ですが、日本車や日本の市販ナビでも「Android Auto」や「Car Play」への対応はこれから必須。

真の狙いはクルマとインターネットがつながる「コネクテッドカー」で主役になるためでは? と指摘する見方が大半となっているようです。

年々、電子化するクルマには、車載OSが欠かせませんがPCやスマホのように車載OSでシェアを握れば、電子化したクルマのキモを抑えることが可能で、ITS(高度道路交通システム)や自動運転の分野で主導権を握り、クルマを使う人の情報(ビッグデータ)を手にできます。

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さて、こうした状況に自動車メーカーで最も素早く対応してきたのが、フォード(マイクロソフト系のSync)とトヨタで、今回マイクロソフトと新会社を設立することで、「巨人」Googleに対抗するのが狙いではないでしょうか?

新会社「TC」は、トヨタのIT事業会社であるトヨタメディアサービスとマイクロソフトの合弁会社で、車載通信機(DCM:データ・コミュニケーション・モジュール)が装着されたトヨタ車やレクサス車から得られる様々な情報を集約する「トヨタ・ビッグデータ・センター(以下、 TBDC)」の運用、そして豊田社長が常に口にする「もっといいクルマづくり」に向けたビッグデータの研究、活用していく、としています。

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トヨタはすでに「T-Connect」対応ナビなど、新世代の車載向け情報サービスを展開していますが、ユーザーにとってはビッグデータを活用した正確なプローブ情報を得られることで、精度の高い渋滞回避ルートが提供されるなどが考えられます。

新会社は従来からのトヨタとマイクロソフトとの協力関係の上に成り立っているという関係で、会長(友山茂樹氏)や社長(ザック・ヒックス氏)はトヨタから派遣。

「GAZOO.com」時代と同様に、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Azure」を採用するほか、マイクロソフトの技術者が、データ解析やモバイル技術などの広いエリアでTCの業務をサポートしていくそうですが、やはりマイクロソフトの協力を得ながらGoogleに対抗していくように見えます。

事業内容は、車載サービスやテレマティクスはもちろん、クルマと家や「IoT」の接続、パーソナライズ化、健康と安全、クルマのスマートシティへの統合、関係会社への様々なサービス、フリートサービスなどにまでおよぶ予定で、現在行われている人工知能やロボット研究へもサポートを実施していくそうです。

(塚田勝弘)

トヨタがサポート! AKB48 Team 8のクルマサークル運転免許取得プロジェクト

巷では選挙権が18歳まで引き下げされたことが話題となっていますが、18歳といえば、やはりクルマの運転免許を取得できるということの方が重大なポイントですね。

なんと言っても、クルマを運転できれば、ちょっとした遠出はもちろん、その気になれば日本全国を巡ることもできます。これまでとは比べものにならないほど、移動の幅が広がるのです。

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そんなクルマの魅力はもちろん、運転免許の取得についての苦労や喜びを紹介する企画「AKB48 Team 8 クルマサークル運転免許取得プロジェクト」がスタートしました!!

今回の主役である「AKB48 Team8」は、“会いに行けるアイドル”として活躍してきた「AKB48」から生まれた新チームでコンセプトは“会いに行くアイドル”。

全国各地のファンのもとに「会いに行く」という活動と姿勢が、トヨタの「地域に根差したトヨタであり続けたい」という想いと合致。

総勢47名のサインが書かれたコンセプトカー「TOYOTA AQUA × AKB48 Team 8」を駆り、ファンのもとを訪ねるとのことです。

これまでの活躍は公式ホームページで公開されています。

(今 総一郎)

「新型プリウス」に日本仕様のEN規格鉛蓄電池を採用~JIS規格より高さが低い

GSユアサは、同社のEN規格(欧州統一規格)鉛蓄電池「LN1」が、4代目新型プリウスの補機用鉛蓄電池に採用された、と発表しました。

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EN規格鉛蓄電池は、日本で一般的なJIS規格の鉛蓄電池よりも高さが低いため、車高を低くした車両に向くという特長があり、重心を低くして走行性能を高めることを目指した4代目新型プリウスに採用されたものと考えられます。

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ただし、EN規格は欧州の寒冷な気候に合わせた規格であり、温暖化が進む日本での使用するには改良の必要があります。

今回の「LN1」は、日本の気候風土に合わせて、かつJIS規格の安全性にも合致した「日本仕様のEN規格鉛蓄電池」として同社が開発した、ということです。

また、2015年発売のシエンタHVには「LN0」、アルファード・ヴェルファイアHVには「LN2」が採用され、「日本仕様のEN規格鉛蓄電池」の採用が増えており、同社では、EN規格鉛蓄電池のラインアップを拡充する予定です。

(山内 博・画像:GSユアサ)

トヨタ、2015年特許登録件数でトップに~HV・自動運転関連で増加

特許庁は2015年の特許登録件数上位10社を発表しました。この発表でトヨタは前年4位からトップに躍進しました。HV、自動運転の分野でトヨタの特許登録件数が増加した模様です。

発表によるとトヨタは4,614件で、第2位のキヤノンは3,717件、第3位は三菱電機で3,364件となっています。自動車メーカーではホンダが1,934件で10位に入っています。

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以前は特許登録件数のトップは電機メーカーが常連になっていましたが、近年電機メーカーは経営不振で登録件数を減らしています。一方、トヨタは活発な技術開発を反映して登録件数がトップになったものと見られます。

日本の特許出願件数は2001年を頂点にして減少傾向が続いています。

そのなかでトヨタが特許登録件数でトップになったのは、トヨタの技術開発が活発であることを表していると言えます。

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それでも20・30年前には特許登録件数のトップは2万件を越えていたものです。それと比べれば、今年のトヨタの4,614件という件数は1/4程度にしか過ぎません。

その理由は、最近の特許出願は多項制を利用してひとつの出願に複数の発明を記載することが主流になっていることも一因だと思われます。つまり、ひとつの特許出願の中身が濃くなっているのです。

不振がつづく電機メーカーに代わり、今後のトヨタをはじめとした自動車メーカーの特許登録件数の動向に注目が集まっています。

(山内 博・画像:特許庁)

トヨタの2月国内生産、愛知製鋼爆発事故の影響で2割減!

トヨタ自動車が3月28日に発表した2月度の国内生産台数は、前年比18.8%減の22.4万台に留まっており、7ヶ月ぶりに前年同月実績を下回りました。

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これは1月8日に発生した愛知製鋼知多工場の爆発事故により特殊鋼の調達が滞り、国内全ての組立工場を約1週間に渡って稼働休止したためで、約9万台の生産に影響が出た模様。

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これに伴い、国内販売についても11.1%減の11.9万台と、5ヶ月振りに前年同月実績下回っています。

また年初からの国内累計生産台数は48.3万台(-8.4%)、国内累計販売台数は23.2万台(-4%)の状況。同社では今月から休日出勤や残業で増産を図り、秋頃までに生産計画を回復させる考えのようです。

Avanti Yasunori

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木と金属への徹底したこだわり ─ トヨタ「SETSUNA」画像ギャラリー

木製コンセプトカー・トヨタ「SETSUNA」の木へのこだわりは、前回も紹介しましたが、今回はもう少し細かい部分を紹介します。

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「SETSUNA」のボディサイズは、全長3030×全幅1480×全高970mm。ホイールベースは1700mmで、見たとおり2シーターで、パワートレーンは電動モーターと公表されています。

ホンダS660が全長3395×全幅1475×全高1180mmですから、衝突安全や居住性などを加味しないでいいコンセプトカーとはいえ、かなり短め。

さて、取り替え可能な外板に杉、フレームに樺(かば)、フロアに欅(けやき)、シートに栓(せん)など、用途に応じた木材を使い、日本古来の伝統技法により組み付けられている「SETSUNA」ですが、細部にまでこだわりが貫かれています。

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まず、木を使っているのに滑らかさを感じさせるサイドビューが象徴的ですが、材料の木は、時間をかけゆっくりとしならせることで、ボディラインは船のような美しいカーブを、フロントからの眺めは七角形を、側面や上方からでは紡錘形を描いています。

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人が手間暇を掛けて塗った漆である「拭き漆」という技法もそのひとつで、木目を生かすため、ドアミラーやシート、ステアリングホイール、ボディの帯状のラインなどに拭き漆を採用。

一般的に知られている「塗って重ねていく」本漆ではなく、塗っては表面を拭くことを繰り返し、木目に沿って漆が定着し、木目と漆のコンビネーションが際立つ技法だそう。

「拭き漆」により、初期の美しさもさることながら、時を経て使い込まれることで濃淡や色合いが変わり、世界にひとつだけの味わいを醸し出すそうですから、年月を経た「SETSUNA」を見てみたいところ。

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見た目も印象的なシートは、木で作られた公園のベンチのように「誰をも優しく迎え、包み込むような、そんな柔らかな表情を持つシートを」という想いを具現化。「栓(せん)」の木に漆が塗られていて、身体が主に触れるところには革が貼られています。

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こだわりは「木」だけではありません。アルミ製メーターは、アルミケースの中の短針は時間(1周=24時間)、長針は月日(1周=365日)を表し、「年」を刻む設計となっています。「家族と時を刻む100年メーター」という想いが込められているそうですが、まさに同コンセプトカーに合っています。

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エンブレムは「刹那エンブレム」と命名され、「刹那の積み重ね」を円と放射状のデザインにより表現されていて、一秒一秒を刻む時計のようでもあり、刹那に咲く花のようでもあるデザインを採用。

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アルミはメーターだけでなく、木と木の間に効果的に配置されています。ホイールキャップやステアリングホイール、シートなどにアルミニウムが使用されていて、木々との調和を図り、美しいコントラストを表現しているそうです。

さらに、「様々な材料とその組み合わせから創出される美しさ、それらが変わることを愛でる経年美を味わえる」と、木や革だけではなく、金属も傷がつき愛着を持てる材料ではないか、ということから金属も採用されているそうです。

(塚田勝弘)

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■「木のクルマ」トヨタ「SETSUNA」のこだわりとは?
http://clicccar.com/?p=363655

トヨタ「アクア」が最速!僅か4年で100万台達成

2014年12月のマイナーチェンジ以降、昨年1年間で国内トップとなる21.6万台を販売したコンパクトハイブリッドカー、トヨタ「アクア」。

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トヨタ自動車によると、今年2月に同車の国内販売累計台数が100万台に達したそうで、4年2ヶ月での達成はカローラシリーズの記録を上回るペースと言います。

アクアは2011年12月に35.4km/Lの低燃費と169万円〜の手頃な車両価格で登場。年間20万台超えのロングヒットを記録しており、マイナーチェンジで燃費が37km/Lに向上。

装備が充実して以降も車両価格は176万円〜に抑えられており、新型プリウス(243万円〜)に比べてかなりお買い得感のある設定になっています。

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昨年12月の新型プリウス登場以降は首位の座を譲ったものの、現在も月販1.3〜1.4万台ペースを維持しています。

ちなみにマイナーチェンジでは、ハイ/ロービーム一体式のLEDヘッドランプを採用しており、スポーティーさを増したフロントマスクや、縦基調のスッキリとした意匠に改められたテールランプなどが商品性の向上に大きく寄与しています。

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また車高を高めたクロスオーバー系の新グレード「X-URBAN」を設定、自分だけのアクアを選べるようになり、外板色14色、内装色7色に、「X-URBAN」専用パーツカラーオプションを組み合わせ、174通りのカラーバリエーションを実現しています。

先頃、ソニー損保が実施した新成人1,000人に対する意識調査でも購入したい車のトップにランキングされるなど、発売から4年が経過した現在でも、その人気は衰えを見せていないようです。

Avanti Yasunori

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新成人が購入したいクルマの第1位はトヨタ「アクア」!
http://clicccar.com/2016/01/17/348013/

トヨタ「アクア」が米IIHS評価で「トップセーフティピック」に認定!
http://clicccar.com/2015/08/18/322057/

トヨタ「アクア」のコンセプトカー4種類を出展!
http://clicccar.com/2013/11/22/237807/

豊田合成、トラック向け脇見、居眠り警報ハンドルを開発~後付けで事故防止に貢献

豊田合成は、ドライバーの危険動作(脇見、居眠り)を検知し、警報するトラック向けの後付けシステムを開発しました。

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このシステムは、従来のハンドルにカメラを組み込んだ「カメラ付きハンドル」(図中①)と、専用アプリを搭載した「スマートフォン」(図中③)で構成されています。

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ハンドルのカメラで撮影した画像をスマートフォンに送信して解析(図中②)し、一定時間の脇見、居眠り(眼が閉じている状態)を検知した場合に、警報を鳴らしドライバーに注意を促すようになっています。

また、スマートフォンの通信機能を使って、位置情報システムやドライブデータの解析などに活用することができます。

同社がこのシステムを後付けとして開発したのは、トラックは乗用車と比較して使用年数が長く、新車に装備する方法では普及するのに長期間を要するという理由からです。

同社は既に2014年からグループ会社のTGロジスティクスのトラック15台に本システムを搭載し、累計走行距離約10万km以上の実証試験を行い、一定の効果があることを確認しました。今後は、一般のトラック事業者への販売を検討するということです。

先日、広島県の山陽自動車道で起きたトンネル火災事故では、渋滞の列にトラックが追突した模様で、この種の脇見・居眠り監視システムが発達することが臨まれます。

(山内 博・画像:豊田合成)

「木のクルマ」トヨタ・SETSUNAのこだわりとは?

4月11日のプレスプレビューを皮切りに4月17日まで、イタリアで開催される「ミラノデザインウィーク2016」。トヨタ「SETSUNA」が「木のクルマ」として注目を集めていますが、ショーを前にその全容が明らかにされました。

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最大の疑問は「なぜ木なの?」という点ではないでしょうか。

トヨタ「SETSUNA」のコンセプトは「歳月を経て変わることを愛でる」だそうで、確かに金属などでも年月を経れば味わいも出そうです。

このコンセプトを具現化するため、

「木は、手を掛けいたわることで色や風合いが変化し、愛情を注いだ分だけ家族へ応えてくれる。これを積み重ね幾世代も受け継いでいくことで、その家族だけのクルマへと変化する。その変化は家族との絆そのものであり、あらゆる思い出を封じ込めたものでもある」

と開発責任者である辻 賢治氏達の思いが木に込められています。

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しかし、単に木を切り貼りし、積み木のように組み立てた1/1スケールの玩具ではなく、トヨタがコンセプトカーとして作ったわけですから、こだわりが詰まっています。

その心は「走る・曲がる・止まる」といった性能を装備し、構成部品でもある木材も適材適所の樹種の選択。

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木目の鮮やかさや趣き、材質の柔らかさから、外板は「杉」が採用されているほか、フレームは高い剛性を保つ「樺(かば)」、フロアは強度が高く耐久性に優れた「欅(けやき)」、シートには木肌がなめらかな「栓(せん)」が使用されています。

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さらに木目の美しさまで表現されています。

「杉」の外板は、丸太の中心に向かって切断した柾目(まさめ)、丸太の中心から適度にずらして切断した板目 (いため)の2パターンを製作。

柾目はほぼ平行に、木目が均等にはっきりと並ぶフォーマルな印象を演出する一方で、板目は木目が柔らかで、1本の木でも同じ木目はなく、趣きのあるフレンドリーな印象を狙っているそう。

また、木の接合には、釘やネジを使用しない日本古来の伝統技法である「送り蟻」「くさび」などが採用されています。

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外板の着脱は、釘などを使わずにできる「送り蟻」を活用。まるで宮大工による伝統的な建築物のようですが、接合部の強度を高めるだけでなく、締結部がすり減ったとしても「蟻ほぞ」、「ほぞ穴」を部分的に取り換えることが可能で、本体を加工することなく使い続けることができます。

ほかにも、フレームの接合部には部品と部品を貫通させた「通しほぞ」に「割りくさび」を用いて締結。このように手間を掛けて木と木だけで組付ける「匠の技」も魅力。

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取り替え可能な外板はダイハツ・コペンのようですが、86枚のパネルで構成されたボディは、どうしても修理しなければならなくなった時には全体を交換するのではなく、1枚だけを交換することができるなど、今までのコンセプトカーになかったこだわりが満載されています。

(塚田勝弘)

トヨタが立ち乗り電動車「ウイングレット」の公道試乗募集!

トヨタ自動車が一般者を対象にした「Winglet(ウイングレット)」の公道乗車体験会を4月下旬から開始すると発表しました。

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立ち乗り電動二輪車「Winglet」で臨海副都心の公道(歩道)を走行するもので、これまでつくば市や豊田市などの特区に限定されていた公道走行実証実検が昨年7月に全国展開されたことを受けて実施することにしたそうです。

この乗車体験会は今年の4月下旬から毎月土日の2日間を主体に実施予定(参加無料)で、当面1日あたり10名程度の募集を予定しているそうです。

先頭と最後尾にスタッフが付き、隊列を組んで走行する形式となります。

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参加するには原付免許を所持しており、MEGA WEBで所定の運転教育を受講後に発行される「Winglet Pass」を取得していることが条件となります。

ちなみにトヨタによると「Winglet Pass」取得者は既に600名を超えている模様。

同社は実証実験等を通じて、体の重心移動で走行する“Winglet”を操る楽しさや使い勝手の良さをより多くの方に実感してもらうことにより、地域振興・観光振興に貢献するとともに新たなモビリティ社会の構築を目指すとしています。

今回の公道走行実証実検は来年の3月31日まで実施されるそうで、詳しくはトヨタMEGA WEBのホームページに案内が掲載されています。

これから季節が良くなることもあり、風を感じながら「Winglet」で臨海副都心を“ドライブ”するのも良いかもしれません。

Avanti Yasunori

トヨタの超小型EV 「i-ROAD」、シェアリングエリア拡大&2018年春まで実証実験延長

2015年10月20日からトヨタ自動車株式会社とパーク24株式会社で実施しているパーソナルモビリティ・シェアリングの実証実験「Times Car PLUS×Ha:mo」について、規模を拡大すると同時に、2018年3月末までサービスを延長することを発表しました。

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パーソナルモビリティとは、トヨタが開発し話題となった「i-ROAD」のように、1〜2名が乗れるほどのスペースしかないものの、一般的な乗用車よりも小柄なボディがもたらす取り回しやすさが魅力のクルマのこと。

すでに行なわれているサービスでは、公共交通機関での移動が難しい場所や、マイカーで都市部を観光すると停めるたびに掛かる駐車場を節約できるなど、時間を有効的に活用する上で充分効果を発揮しているとのこと。

これまでは千代田区、中央区、江東区の一部を中心に約30か所・60車室での展開でしたが、これからは港区、江東区全域を加えた100か所・250車室規模を目処に順次開設予定。

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車両はいずれのステーションでも貸出・返却が可能ですので、利便性の向上とともに今後は現実的な利用が可能になっていくものと思われます。

(今 総一郎)

トヨタが電動立ち乗り二輪車「ウイングレット」の公道走行実証実験を開始

トヨタは、同社がパーソナルモビリティロボットと呼んでいる電動立ち乗り二輪車「ウイングレット」の公道走行実証実験を開始する、と3月24日付けで発表しました。

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この種の新しい乗り物を公道(歩道)で走行させるには、法規上の規制から特区制度が必要で、つくば市や豊田市が特区制度でウイングレットの実証実験を行ってきました。

平成27年7月に特区制度が全国展開されたために、今回、国内でも先進的なエリアのひとつである臨海副都心において、この実験を実施することになった、ということです。

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トヨタでは、体の重心移動で走行するウイングレットを操る楽しさ(=Fun to Drive)を伝えるとともに、ウイングレットの使い勝手の良さをより多くの方に実感してもらい、新たなモビリティ社会の構築を目指したい、としています。

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今回の実験は、平成28年3月28日(月)から平成29年3月31日(金)までの約1年間にわたって行われます。4月下旬からは、試乗会も毎月2日間程度実施されます。

興味のある方は、トヨタ・MEGA WEBホームページに詳細が掲載されています。

(山内 博・画像:トヨタ)

新型「プリウスPHV」米国デビュー!EV走行距離が60km超に倍増

トヨタ自動車が3月23日に開幕したニューヨーク国際オートショーで新型「プリウスPHV」(米国名 プリウス プライム)を公開しました。

TOYOTA_PRIUS_PRIME(出展 トヨタUSA)

モーターによるEV走行距離を現行モデルの26.4kmから倍増となる60km以上にまで拡大しているのが最大の特徴となっています。

外観では4連タイプの角型LEDヘッドランプを採用。

TOYOTA_PRIUS_PRIME(出展 トヨタUSA)

フロントバンパー中央の開口面積を大きくとり、両サイドには縦長のLED式DRL(デイタイム・ランニング・ランプ)を配置するなど、積極的に差別化されており、迫力のあるフロントマスクに仕上げっています。

[nextpage title=”フード、フェンダーは専用品”]プリウスHVとの外観の差別化に伴い、フードパネルやフェンダーパネルが専用品になっている点も見逃せません。

[youtube]https://youtu.be/BS8usnK7BrM[/youtube]

また、東京モーターショー2013年に同社が出展した「Premi AQUA」との類似性が見られるのも興味深いところです。

TOYOTA_PRIUS_PRIME TOYOTA_Premi_AQUA

一方、リヤ廻りについてもHVモデルと大きく差別化されています。プリウスHVの縦長のテールランプに対して横長意匠を採用することでワイド感を強調。

TOYOTA_PRIUS_PRIME(出展 トヨタUSA)

2つの膨らみを持たせた波状断面の「ダブルバブルバックドアウインドウ」と称する新形状ガラスにより、空力にも配慮。中央部に凹形状を伴ったリヤスポイラーが目を引きます。

また軽量化を目的にトヨタ初となるCFRP製バックドアを採用。

TOYOTA_PRIUS_PRIME(出展 トヨタUSA)

プリウスHVに比べてリヤオーバーハングが80mm延長されており、全長も4,645mmと+105mm長くなっています。

TOYOTA_PRIUS_PRIME(出展 トヨタ自動車)

[nextpage title=”ルーフにソーラーパネルを装備”]ルーフにはソーラーパネルが設置されており、駐車時は駆動用2次バッテリーの充電、走行時は補機類に電力を供給する構造になっています。

さらにインテリアではインパネセンターに構えるテスラ「モデルS」風のフルHD 11.6インチ大型液晶モニターを装備。

TOYOTA_PRIUS_PRIME(出展 トヨタUSA)

動力系ではエンジンと動力分割機構の間に新たにワンウェイクラッチを採用することで、従来のハイブリッドシステムでは発電機としてのみ使用していたモーターを、走行用モーターとしても利用する「デュアルモータードライブシステム」を搭載。

2モーターでの走行が可能で、EVモードにおける力強い走りを実現しています。

充電は従来の家庭用電源に加え、充電ステーションでの急速充電にも対応。急速充電時には充電量80%まで約20分での充電が可能となっています。

TOYOTA_PRIUS_PRIME TOYOTA_PRIUS_PRIME
(出展 トヨタUSA)

新型プリウス「PHV」の国内発売は今秋を予定しているそうで、既にPHVが主流になりつつある欧州市場に攻勢をかけることになる模様。

気になる価格は300万円台後半と予想され、新型プリウスへの買い替えを検討している方には大いに気になる存在になりそうです。

Avanti Yasunori

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プリウスPHV世界初公開。11.6インチの大画面や独自エクステリアで差別化

ニューヨークオートショーにて、新型プリウスPHVが世界初公開されています。

北米では「プリウス プライム」という名前を与えられた、2代目のPHV(プラグインハイブリッド)モデルは、初代PHVとは異なり『アイコニックヒューマンテック』をコンセプトに、4連LEDヘッドライトやカーボンファイバー製バックドアなど、フロントやリヤを専用アピアランスとしているのが特徴です。

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初代PHVと同様に、通常のハイブリッド仕様と同じ1.8リッターエンジンを積んでいますが、2つのモーターを同時に駆動力として使える『デュアルモータードライブシステム』を採用するなど、EVモードでの力強さを増しているのが大きな進化ポイント。リチウムイオンバッテリーもサイズアップされ、EV走行モードも60km(日本仕様の初代プリウスPHVは26.4km)と大きく伸びています。

プラグインハイブリッドの特徴となる充電は、普通充電のほか日本仕様では急速充電にも対応。さらに太陽光発電による充電機能も持っているというから驚きです。

エンジンを(あまり)使わない電動車両では空調の効きが課題といわれていますが、新型プリウスPHVには、世界初となるガスインジェクション機能付きヒートポンプオートエアコンを装備。暖房性能のアップが期待できます。

インパネにはトヨタ初となる11.6インチのフルHDディスプレイを装備、未来的なコクピットとしています。ナビゲーションモードでは、先読み減速支援機能を採用し、エネルギー回生を積極的に燃費向上に利用するというのも注目でしょう。

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ハイブリッド燃料消費率は37.0km/Lと、初代モデルの31.6km/Lから性能アップしています。前述した『デュアルモータードライブシステム』は、エンジンと発電用モーターの間にワンウェイクラッチを新設することで、発電用モーターを駆動に利用するもの。2つのモーターを合わせて100馬力を超える走りがEVモードで味わえるというわけです。

日米欧で発売されるという新型プリウスPHV。日本での発売は2016年秋とアナウンスされました。

●プリウス プライム主要スペック
全長:4645mm
全幅:1760mm
全高:1470mm
ホイールベース:2700mm
エンジン形式:直列4気筒
総排気量:1797cc
エンジン最高出力:72kW/5200rpm
エンジン最大トルク:142Nm/3600rpm
第一モーター最高出力:53kW
第一モーター最大トルク:163Nm
第二モーター最高出力:23kW
第二モーター最大トルク:40Nm
バッテリー:リチウムイオン

(山本晋也)

米国市場で日本車の人気高し!トヨタは4.1%増の19万台

米国の調査会社オートデータがまとめた2月の新車販売台数によると、首位はGMの22.8万台、2位がフォードの21.6万台、3位がトヨタの18.8万台(前年同月比+4.1%増)となっています。

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5位には日産(13万台)、6位にホンダ(11.9万台)、9位にスバル(4.2万台)、13位にマツダ(2.1万台)がそれぞれランクイン。

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[nextpage title=”日本勢が車名別ランキングで上位独占”]車名別で見ると1位〜3位までをフォード、シボレー、ダッジのピックアップが占めていますが、4位にはトヨタの「カムリ」(3.2万台)、5位に同「カローラ」(2.9万台)がランクインしており、それ以降も日産「アルティマ」(2.8万台)、ホンダ「シビック」(2.8万台)が続いており、実に4位〜9位までを日本ブランド車が独占している状況。

USA_TOP20_2016_02(出展 WSJ)

[nextpage title=”トヨタのSUV,ピックアップが好調”]米市場ではSUVやピックアップの人気が高く、トヨタ「RAV4」(2.5万台)をはじめ、ホンダ「CR-V」(2.5万台)や日産「ローグ」(2.1万台)といったクルマが上位にランキングされています。

中でも「RAV4」は前年同月比で16.3%増と6ヶ月連続で高い伸びをみせています。

米国トヨタでは「タコマ」(1.4万台)や「ハイランダー」(1.2万台)を含めてSUV・ピックアップ系の販売が好調なことから、本年もその勢いが続くとみているようです。

Avanti Yasunori

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2025年度までに320ヵ所へ!経産省が水素ステーション展開促進で行程表を改定

経産省が3月16日、FCV(燃料電池車)に燃料を供給する水素ステーションを2020年度に160カ所、2025年度までに現在の4倍となる320箇所に増やす計画案をまとめたそうです。

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当初、2015年度内に全国4大都市で100ヵ所の水素ステーションを展開する計画でしたが、開業に漕ぎ着けるのは80ヵ所に留まる見通し。

HONDA_CLARITY(出展 HONDA)

その背景には、水素取扱いに関する厳しい安全基準を強いていることから、設置費用が通常のガソリンスタンドの5倍(約5億円)かかるという課題があります。

そこで経産省は、補助金により企業の活動を後押しするとともに、コスト低減が見込める機材調達先の規制緩和や、運営費の低減に向けた「セルフ式充填」の解禁、さらには大型トラックの荷台部に水素充填装置を積んだ「移動式スタンド」などの普及を促進するそうです。

HONDA_CLARITY(出展 HONDA)

一方、FCVの車両価格についても、2025年を目処に普及価格帯(200万円台)にまで引き下げるべく、トヨタ、ホンダ以外のメーカーからのFCV参入に向けて研究開発を支援、販売台数拡大に繋げる考え。

新聞報道によると同省は水素利用拡大に向けて行程表を改訂、FCVの販売台数を2025年までに20万台、2030年までに80万台の普及を目指す数値目標を設定した模様。

政府は2020年に開催される東京五輪で世界に向けて水素社会実現に向けた取組みをアピールするとともに、その活動に弾みをつけたい考えで、行程表改定もそうした一連の流れの線上にあるようです。

Avanti Yasunori

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トヨタが開発するウェアラブルデバイス「BLAID」とは?

トヨタ自動車の米国法人・トヨタUSAが「Project BLAID」と称するプロジェクトで、視覚障害者向けのウェアラブルデバイスの開発に取組んでいることを明らかにしました。

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同プロジェクトでは、移動する自由を誰もが享受できるようにすべく、都市交通のインフラの使用などで不自由を強いられている世界中の人々に向けて、パートナーロボットの開発を担うエンジニアが視覚障害者の協力を得ながら、4年間に渡って研究を継続。

肩から掛けるハンズフリーのウェアラブルデバイスを開発しているそうです。

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滑らかな手触りの材料により、体にフィットするように設計されており、音声や振動を介してユーザーと対話する方式のデバイスとなっています。

カメラを装備しており、ユーザーが身に付けることで、電子掲示板や店頭ロゴを認識可能となり、トイレやエレベーター、エスカレーター、階段、ドア、誘導灯など周囲の状況を把握することで、空港やオフィス、ショッピングモール内での移動に役立つとしています。

将来的には顔認識機能を搭載予定で、廻りにいる人の特定も可能になるとか。

同社では「Project BLAID」はまだ始まったばかりとしていますが、今後の展開が大いに注目されます。

Avanti Yasunori

【ニューヨークモーターショー16】トヨタ・86のマイナーチェンジモデル発表!

トヨタ自動車の米国法人であるUSAトヨタが17日、トヨタ「86」のマイナーチェンジモデルを3月23日に開幕するニューヨークモーターショーで公開すると発表しました。

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同車はこれまでScion(サイオン)ブランドで販売されてきましたが、トヨタブランドへの統合に伴い、マイナーチェンジを機に車名もトヨタ・86に変更するそうです。

エクステリアでは前後バンパーの意匠が変更されており、ヘッドランプやテールランプがLEDタイプに改められています。

TOYOTA_86(出展 米国トヨタ)

インテリアについてもインパネやドアトリム、シートなどの質感を向上。気になるエンジンは+5馬力アップの205馬力となり、M/T車のギヤ比を変更。

サスペンションにはスプリングレート変更などのチューニングが入っているようです。また急な坂道発進で重宝するヒルスタートコントロール(HAC)を装備。

マイナーチェンジを受けたトヨタ「86」は今秋の発売を予定しているそうです。

一方、姉妹車のBRZについては今のところマイナーチェンジに関する情報が無いようですが、同ショーに出展予定の新型インプレッサが話題の中心になるとみられます。

また海外メディアではスバルがミッドシップスポーツを開発しているとの情報を伝えており、こちらも気になるところです。

Avanti Yasunori

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「木製」のコンセプトカー登場。トヨタと住友林業がコラボ

4月12日(火)~17日(日)に伊ミラノで開催されるデザインウィーク2016(ミラノサローネ)に、トヨタ自動車が住友林業とのコラボで製作したコンセプトカー「SETSUNA(刹那)」を出展するそうです。

TOYOTA

車名の「刹那(せつな)」は、短い時間の繰り返しの中でかけがえのないものになっていく、という想いを込めて命名。

クルマが家族の積み重なる想いを受け継ぎ、人々と共に歳月を経て変わっていくことを愛でる、という“人とクルマの新たなつながり”を表現するコンセプトカーです。

外板やフレームなどに環境や使われ方で色や風合いが変わり、味わいや深みが増す材料として「木」を使用。

そのボディラインは船のような美しいカーブを描いています。

同車の製作に協力した住友林業はコンセプト具現化のための木部設計、加工、組立ての提案の他、フレームや各種パネル用の樹種の選択、木構造の知識などをトヨタと共有。

メンテナンス性を考慮して、外板パネルは容易に取り替えられるように工夫されており、釘やネジを使用しない日本古来の伝統技法を取り入れるなど、木造住宅に活用されている技術が織り込まれています。

木材は全て国産材に拘り、ボディ外板には高知県にある住友林業社有林の杉を使用。

インテリアには世代を超えて時を刻む100年メーターを設置、インパネ・シートには「栓(せん)」、ステアリングに「檜(ひのき)」、フレームに「樺(かば)」、フロアに「欅(けやき)」をそれぞれ使用。

トヨタはこれまでのクルマに存在し得ない新しい価値観を持たせたとしており、ミラノデザインウィークでの反響が注目されます。

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FCVを2030年までに80万台普及!エネ庁が戦略改定

一昨年12月、トヨタ自動車が世界に先駆けて水素燃料で発電しながらモーターで走行する燃料電池車(FCV)「MIRAI」の量産をスタートさせました。

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今年3月10日にはホンダが独自開発したFCV「クラリティ」のリース販売を開始するとともに、17日に第1号車を経産省に納車、来秋には一般販売を開始するとしています。

HONDA_CLARITY(出展 HONDA)

こうした状況を受け、経産省資源エネルギー庁が自動車メーカーや水素を供給するエネルギー業界、学識者などを交えた有識者会議を開催、「水素・燃料電池戦略ロードマップ」の改定内容をまとめました。

国内で500台程度の普及に留まっているFCVについて、2020年までに約4万台、2025年までに約20万台、2030年までに約80万台に増やす数値目標を設定したそうです。

また今年の3月末時点で目標(100ヵ所)の8割に留まっている水素ステーションについても2020年度までに約160カ所、2025年度には約320カ所まで拡大する計画。

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加えて、FCVの車両価格が現状700万円台と高額なことから、燃料電池のコストを2020年までに半減、2025年までには25%に圧縮することで、普及価格帯(200万円台)にまで引き下げる考えのようです。

これにより販売台数が増えることで、水素の使用量が増え、水素ステーションの稼働率が上がり、ステーション数についても更なる拡大が期待できそうです。

Avanti Yasunori
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トヨタ「プリウス」が快走、国内販売で3ヶ月連続首位!

自販連(日本自動車販売協会連合会)のまとめによると、昨年12月に発売された新型「プリウス」が2月の車名別登録車の販売台数で前年同月比+44.9%増の1.9万台と、3ヶ月連続で首位をキープしています。

人気を裏付けるように、プリウスの売れ筋グレード(A、Aツーリング)の納期は、5~6ヶ月になっています。

TOYOTA_PRIUS

さらに、2位がトヨタ「アクア」、3位がホンダ「フィット」となっており、上位10車中、半数をトヨタ車が占めている状況。

2016.02.TOP10(出展 日本自動車販売協会連合会)

一方、国内市場では、2月の登録車販売台数が前年同月比で4.6%減の27.5万台となっています。

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登録車の販売が5ヶ月ぶりに前年減に転じた背景には、愛知製鋼の爆発事故の影響を受けたトヨタ自動車の一週間に渡る国内生産休止が響いているようです。

ちなみに同社の2月国内新車販売台数は11.4万台で前年同月比11.8%減と、やはり数値にもその影響が如実に表れています。

また全軽自協(全国軽自動車協会連合会)のまとめによると、車名別軽自動車の販売台数はダイハツ「タント」が2位のホンダ「N-BOX」を僅差で抑えて首位を維持、3位は日産「デイズ」となっています。

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2016.02.Kei.TOP10(出展 全国軽自動車協会連合会)

2月の軽自動車販売台数は前年同月比で9.1%減の17.6万台と、14ヶ月連続で前年減が続いています。

昨年4月の軽自動車税増税以降、軽市場が低迷するなか、ダイハツ「タント」は年末のマイナーチェンジが奏功、前年同月比増となっているのが注目されます。

Avanti Yasunori

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