Motor Fan's YEAR 2016

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レクサスがミラノに独創のデザイン空間を出現させた目的は?

レクサス(トヨタ自動車)は、イタリアで開催された世界最大のデザインエキジビション「ミラノデザインウィーク2016」で、レクサスのデザインフィロソフィーを来場者に体験してもらう事を目的とした大掛かりな空間を創出しました。

Milano_DesignWeek(出展 Lexus)

「ミラノデザインウィーク」は、ファッションブランドや家具メーカーがブランドの独自性をアピールする場で“ミラノサローネ”とも呼ばれています。

今回レクサスは、イベント会場となったミラノの「スパツィオ・レクサスートルネリア」に、クラフトマンシップと技術力、デザインフィロソフィーを体験できる空間、「LEXUS-An Encounter with Anticipation(期待との出会い)」を設置しました。

Milano_DesignWeek(出展 Lexus)

レクサスはこの空間の創造にあたり、イベント来場者に驚きと感動を提供すべく、世界が注目する若手デザイナーズ・デュオの“フォルマファンタズマ”と新進気鋭のシェフ、徳吉洋二氏を起用。

Milano_DesignWeek(出展 Lexus)

両者とのコラボにより、新たなデザインの可能性を創造することを目的にしており、「LEXUS-An Encounter with Anticipation」ではテーマごとに3つのエリアを構成。

“クラフトマンシップとの出会い”を創出したエリアでは、レクサス「LF-FC」と同じ塗装工程により匠の技で仕上げられた16脚の美しいスツールや、日本の“障子”から発想した壁が織りなす空間の中央に、無数の糸で形作られた「LF-FC」の三次元イメージが変形しながら姿を現す作品を展示しました。

Milano_DesignWeek(出展 Lexus)

一方、全世界のクリエイターを対象とした国際デザインコンペティション「LEXUS DESIGN AWARD」では、世界73カ国から応募があった1,232作品の中から12点を入賞作品として選出。

Lexus_DESIGN AWARD(出展 Lexus)

その中の“Anticipation”(予見)をテーマに制作された4作品の中から、“AMAM”が寒天を使って表現した梱包資材「AGAR PLASTICITY」をグランプリに決定。

Lexus_DESIGN AWARD

梱包材として使用後も土壌の保水力向上に寄与、天然素材で海洋生物にも害が無いなど、環境保全に考慮している点を評価、他の作品と共にイベント会場に展示しました。

Lexus_DESIGN AWARDLexus_DESIGN AWARD

レクサスでは今回の出展作品の一部をミラノへの出展後、東京・南青山の INTERSECT BY LEXUS -TOKYOで5月に凱旋展示を予定しているそうです。

トヨタ自動車ではこうした著名イベントを活用して「レクサス」を世界にアピールすることで、ブランド力をよりいっそう高める狙いがあるようです。

Avanti Yasunori

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4月12日(火)~17日(日)に伊ミラノで開催されるデザインウィーク2016(ミラノサローネ)に、トヨタ自動車が住友林業とのコラボで製作したコンセプトカー「SETSUNA(刹那)」を出展するそうです。

TOYOTA

車名の「刹那(せつな)」は、短い時間の繰り返しの中でかけがえのないものになっていく、という想いを込めて命名。

クルマが家族の積み重なる想いを受け継ぎ、人々と共に歳月を経て変わっていくことを愛でる、という“人とクルマの新たなつながり”を表現するコンセプトカーです。

外板やフレームなどに環境や使われ方で色や風合いが変わり、味わいや深みが増す材料として「木」を使用。

そのボディラインは船のような美しいカーブを描いています。

同車の製作に協力した住友林業はコンセプト具現化のための木部設計、加工、組立ての提案の他、フレームや各種パネル用の樹種の選択、木構造の知識などをトヨタと共有。

メンテナンス性を考慮して、外板パネルは容易に取り替えられるように工夫されており、釘やネジを使用しない日本古来の伝統技法を取り入れるなど、木造住宅に活用されている技術が織り込まれています。

木材は全て国産材に拘り、ボディ外板には高知県にある住友林業社有林の杉を使用。

インテリアには世代を超えて時を刻む100年メーターを設置、インパネ・シートには「栓(せん)」、ステアリングに「檜(ひのき)」、フレームに「樺(かば)」、フロアに「欅(けやき)」をそれぞれ使用。

トヨタはこれまでのクルマに存在し得ない新しい価値観を持たせたとしており、ミラノデザインウィークでの反響が注目されます。

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