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「トヨタ2000GT」を新車で手に入れる方法とは?

欧州では「フィアット500」や「MINI」、「VW ビートル」など、往年の名車が当時のデザインを継承しつつ現代風にリメイクされており、現在も人気を博しています。

Rocky_Auto_TOYOTA_2000GT

ちなみにヒストリックカー(旧車)の復刻には3種類のアプローチがあるようです。

1)旧車を新車同様にレストア
2)旧車のデザインを採用、現代技術で再現
3)旧車のネーミングや雰囲気を継承、現代技術で再現

この中で自動車メーカーが手掛けるのは「3」のケースが一般的。

日本でも「トヨタ86」など、過去の人気車のイメージを継承したスポーツカーや、モーターショー用のコンセプトモデルなどで同様のケースが見受けられます。

たとえば日産が東京モーターショー13に出展したコンセプトモデル「IDx フリーフロー」は、その外観から往年の510系「ブルーバードSSSクーペ」を彷彿させます。

NISSAN_IDXNISSAN_510

また最近ではトヨタ自動車が東京モーターショー15に出展した小型スポーツ「S-FR」などもその一つと言えるかもしれません。

「S-FR」は1965年に発売された小型スポーツカー「トヨタ・スポーツ800」を現代の解釈で新たに創造した、いわゆる「平成のヨタハチ」として話題を呼びました。

TOYOTA_S-FR

同ショーでの反響が大きかったことや、東京オートサロン16にレーシング仕様車が出展されたこともあり、トヨタが市販化に向けて動いているとの噂も聞かれるようです。

一方、これまであまり前例が無かった「2」に相当するケースも存在します。

それが往年の名スポーツカー「トヨタ2000GT」の復刻モデル

Rocky_Auto_TOYOTA_2000GT

愛知県のマニアックなカーショップが当時の外観を精密に再現したレプリカで、中身はエンジンやミッションを含め、乗り易さを重視した現代仕様にアレンジされています。

この「トヨタ2000GT」の復刻は新車で当時の優れたデザインのスポーツカーが手に入るチャレンジングな取組みと言えます。

NISSAN_IDX

アパレル業界が過去の人気ファッションをアレンジして一定の周期で意図的に流行させているように、日本でも往年の人気スポーツカーなどのリバイバルモデルの登場を期待したいところです。

できれば当時のデザインを色濃く残しながらも現代の解釈を加えつつ、中味は最新のテクノロジーを投入……が理想でしょうか。

Avanti Yasunori ・画像:ロッキーオート)

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愛知県岡崎市で旧車販売を手掛ける「Rocky Auto(ロッキーオート)」が、現代版の「トヨタ2000GT」を独自に開発して話題を呼びました。

Rocky_Auto

同ショップでは「トヨタ2000GT」開発に携わった元トヨタ自動車のワークスドライバー、細谷四方洋(ほそやしほみ)氏監修のもと、故、野崎喩(さとる)氏による流麗なボディ・デザインを忠実に再現しています。

Rocky_Auto

希少な実車数台を精密に3D測定、ボディに加え、シャシーや小物パーツに至るまでゼロから金型を起こして開発。

以前にトヨタ「アクア」のハイブリッドシステムを搭載したHVモデルをご紹介しましたが、今回第2弾として3.0L 6気筒NAエンジン(2JZ)を搭載した「R3000GT」を新たに開発。

Rocky_Auto

まずは豪快なエキゾーストノートを放って快走する様子をご覧下さい。

テスターはお馴染みD1レーシングドライバーの谷口信輝氏。同車のトルクフルな走りにオリジナルには無いパワーを実感したとのこと。

Rocky_Auto

エアコン、パワステ、パワーウインドウを装備しており、ミッションは4速AT仕様。

Rocky_Auto

Rocky Autoが目指す「快適に、早く、楽しく、そして普通に乗れる」現代版の「トヨタ2000GT」を具現化した1台となっています。

車両価格は1,980万円(税別)。もちろん車検対応で現在納車まで4年待ちとのこと。

Rocky_Auto

オリジナルの「トヨタ2000GT」は1億円以上の値が付くだけに、1967年発売当時の車両価格238万円を現代の貨幣価値に換算したようなこの価格は魅力的です。

Rocky Autoが手掛ける今後の開発車も大いに気になるところです。

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トヨタ2000GT詳細撮影 内装インパネ編
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トヨタ2000GT詳細撮影 リトラクタブルヘッドライト
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