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ETC2.0搭載車なら高速道路を「途中下車」しても同料金になる!?

昨年6月末までにETC2.0対応車載器を購入された読者の皆さんは、再セットアップを済まされたでしょうか?

ETC2.0

ITSサービス高度化機構「ITS-TEA」では、昨年6月30日以前に「ETC2.0対応車載器」を購入・セットアップしたユーザーを対象に、全国の指定カーショップなどで無料再セットアップ(バージョンアップ)を実施しています(2017年3月31日まで)。

再セットアップを行うことで、今後展開される各種サービスを受けることができます。

新聞報道によると、国土交通省が「ETC2.0」搭載車を対象に、高速道路で途中下車し、「道の駅」を利用後、再度乗り直しても利用料金が割高にならない新制度を2017年度に導入するとしています。

NEXCO NEXCO

本来、高速道路のSA(サービスエリア)は50km程度の間隔で設置するのが基本となっているそうですが、現在でも整備されていない路線があることから、国土交通省が対象路線で新たに「ETC2.0」のメリットとして付加するもの。

地元の特産品などを販売している「道の駅」利用者が増えており、地域の活性化に寄与するほか、ドライバーの疲労回復にも繋がるため実施に踏み切ることにしたそうです。

具体的には、道の駅の入り口と出口にクルマと送受信を行う「ETC2.0」通信ポイントを設置、利用時間などを自動的に証明する仕組み。

これにより、高速道路外に出ている時間が規定内だった場合に通行料金が割高にならずに済むという訳です。

NEXCO

同省は今年度中に実証実検を開始する計画のようで、既に北陸自動車道の一部区間で、給油で高速道路から降りても割高にならない実験を行っているそうです。

こうしたサービスを受けるには「ETC2.0対応車載器」が必要になるため、再セットアップが必要な場合は、無料サービス期間内に済ませておいた方が良さそうです。

Avanti Yasunori・画像:ITSサービス高度化機構)

【関連記事】

国土交通省が2016年度に導入予定の「ETC2.0」とは?
http://clicccar.com/2014/12/13/281925/

NEXCO中日本がETC車限定で「路外給油サービス社会実験」を開始。
http://clicccar.com/2016/07/04/383173/

【関連リンク】

ITSサービス高度化機構
https://www.go-etc.jp/etc_cp/setup.html

防水性に優れたGPS付き二輪車用ETC2.0車載器が日本無線から発売

日本無線は、GPS付き二輪車用ETC2.0車載器の新製品「JRM-21シリーズ」を2016年7月28日より発売すると発表しました。

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「JRM-21シリーズ」はETC2.0サービスに必要なGPSセンサーを内蔵した二輪車用ETC2.0 車載器。

同社従来品より防水性能が向上させて防水等級IP67をクリアし、より安心して使用できる製品になっています。

ETC車載器のメリットは四輪車よりも二輪車の方が大きいはずです。なぜなら、バイク・ライダーは分厚いグローブをはめている場合が多く、ETCを利用できない場合は、料金所でグローブを外して、サイフを取り出し、現金を支払って、再度グローブをはめるという面倒な動作が必要になるからです。

本新製品は次のような特徴を備えています。

1.ETC2.0に対応

「JRM-21シリーズ」はETC2.0 に対応しており、ETC2.0サービスを利用すれば圏央道の料金水準がETCに比べて約2割引となります。さらに今後も、ETC2.0サービスは増える見込みです。

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2.自社製受信機を搭載

「JRM-21シリーズ」には、ETC車載器の心臓部であるGPS受信機に自社製の受信機を搭載しており、その信頼性には定評があります。

日本無線の車載用GPS受信機は世界で初めてGPS カーナビゲーションシステムに採用されて以来、その高い信頼性が評価されて数多くのメーカーに採用されています。

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3.コンパクトなアンテナ

ETCアンテナとGPSアンテナをコンパクトに一体化したシンプルなデザインを実現。ハンドル周りにアンテナを装着してもオートバイの外観を損ないません。

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4.製品全体に防水・防塵性能を付与

「JRM-21シリーズ」ではアンテナ・インジケータはもちろんのこと、本体もIP67の防水・防塵性能を実現しており、雨・洗車でも安心です。近年のゲリラ豪雨に対しても防水性を保つことができます。

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5.雨の日でもカードの抜き差しができる

「JRM-21シリーズ」には、水に濡れても壊れない専用ICカードコネクタを採用しており、雨の中でカードを抜き差ししても浸水するおそれがありません。

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6.安心のフルシールド・ハウジング構造

従来品に引き続き、フルシールド・ハウジング構造を採用。さらにバックル部分を大型化し、二輪用の厚手グローブをしたままでも開閉しやすい構造になっており、グローブを外さずに操作できます。

7.二輪車用の耐震設計

振動が多いオートバイに取り付けても、故障しにくい高い振動スペックの振動加速度試験20Gをクリアしており、振動に強い二輪車専用の耐振設計が施されています。

価格は取付・セットアップ費用別で23,800円(税抜き)。あなたのバイクにもETC車載器を取り付けて、快適なツーリングを楽しんでください。

(山内 博・画像:日本無線)

車載器だけでETC2.0サービスに対応するGPS付きETC2.0車載器2機種が発売

船舶用電子機器の古野電気は、ETC2.0サービスに対応したGPS付き発話型ETC2.0車載器2機種を開発、一般ユーザー向けの「FNK-M100」を4月19日から発売し、特車ゴールド制度に対応する業務用車両向けの「FNK-M100BV」を5月中に発売すると発表しました。

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今回新発売の2機種は、いずれもETC車載器だけでETC2.0サービスに対応できるGPS付き発話型ETC2.0車載器です。

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今年4月以降、ETC2.0車載器の搭載車両を対象に高速道路の料金割引が一部区間で開始されており、同社では新しいETC2.0サービスが始まったことから従来型のETC車載器に加えて今回の新製品2機種を市場に投入しました。

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新発売の2機種は、同社製のマルチGNSS受信チップ「eRideOPUS 6」を内蔵しており、車載器単独で正確な位置情報を把握できることが特徴です。

これによりユーザーは、カーナビゲーションシステムなどの車載設備と連動させることなく、ETC2.0車載器の搭載車両を対象とする料金割引や渋滞回避情報、安全運転支援情報などの入手といったETC2.サービスを利用できるということです。

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また、業務用車両向けの「FNK-M100BV」では、ETC2.0装着車への特車通行許可を簡素化する「特車ゴールド」制度にも対応しています。

これらの車載器を発売した古野電気は、魚群探知機などの船舶用電子機器のトップメーカー。今回の発表に併せて、4月19日付けで三菱重工メカトロシステムズから国内ETC車載器事業を譲り受けることで基本合意したことを公表しました。

今後古野電気は、船舶用電子機器で培った無線通信技術を使って、本格的にETC車載器事業に参入することになると思われます。

(山内 博・画像:古野電気)

パイオニアがリリースした「スタンドアローン」型ETCとは?

最近、カー用品業界でも耳にするようになった「スタンドアローン」。

ほかの機器などに依存せずに、単体で独立して使える(モノの)ことで、ETCならカーナビがなくても使えるタイプ。ほかには、ドライブレコーダーやディスプレイなどでも「スタンドアローン」という用語を使うことがあるようです。

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3月下旬から発売されているパイオニアのETC2.0ユニット「ND-ETCS10」は、走行経路などの把握に必要なGPSをアンテナに内蔵することにより、ETC2.0のサービスが利用可能。受信したETC2.0サービスの情報は、本体内蔵スピーカーから音声で案内します。

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具体的には、全国約1600カ所にあるITSスポットから取得した落下物や合流注意地点、見通しの悪い急カーブなどの情報を事前に音声で注意喚起する「安全運転支援」や「災害時支援」などのサービスに加えて、この4月から順次導入されている「混雑状況に応じて料金を変更する」経路情報を活用した新サービスにも対応。

この新サービスは、道路の混雑状況に応じた料金変更や災害、事故時といった一般道路などの一時退出、高速道路を走行中に渋滞などを迂回する経路を走行した場合の料金割引が適用となるものです。

ほかにも、VICS履歴情報案内や累積料金案内、ETCカード抜き忘れ警告、ETCカード有効期限案内や車載器情報通知といった機能が搭載されています。価格はオープンプライスですが、市場予想価格は2万2000円前後です。

公式サイト:ETCユニット ND-ETCS10 | carrozzeria

(塚田勝弘)

【関連記事】

■フルHD録画、駐車監視機能に対応するパイオニアのドラレコ「ND-DVR10」
http://clicccar.com/?p=364755

三菱電機からカーナビ不要のETC2.0車載器が発売

「ETC2.0」サービスがすでに開始され、対応車載器が続々と登場しています。

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「ETC2.0」をおさらいすると、簡単にいうと従来からあった「DSRC(Dedicated Short Range Communications)」と呼ばれる通信方法、「ITSスポット」と呼ばれるVICSサービスの高度版の広域交通情報などを総称するサービス。

「ETC」の知名度を活かして、要は言い方を変えたものですが、もちろん内容もバージョン2.0にふさわしく進化しています。

メインの情報提供サービスである安全運転支援(渋滞や出口情報など)、渋滞回避支援(ETC2.0対応カーナビゲーションにより最適ルートを選択可能)、地震などの災害時支援、ITSスポットを活用した双方向通信による経路情報活用サービス(渋滞などを迂回したドライバーを優遇措置)、ETCのゲートバーがない新設計料金所への対応、民間駐車場などの料金収受システムなど、予定を含めて数多く用意されています。

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なお、ETC2.0の利用には、ETC2.0対応車載器のセットアップおよび取付けが必要です。

さて、4月5日から発売される三菱電機のETC2.0車載器は、GPSを内蔵し車載器単体でETC2.0サービスを利用できるのが特徴。商用車向けの「EP-E216SBG」は、起終点を記録することで運行管理が支援されるほか、走行履歴の把握や正確な到着時間の予測により、トラック運行の効率化に貢献。また、急ブレーキや急ハンドルの情報を物流業者へ提供する(予定)ことで、安全管理を支援するもの。

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一般車向けの「EP-E216SB」と、商用車向けのEP-E216SBG」ともに、GPSとスピーカーを内蔵し、対応カーナビがなくても単体でETC2.0のサービスが利用可能。高速道路上の「混雑や事故などの前方の状況」や「合流してくる車両の存在」などを音声で案内し、安全で快適な運転をサポートします。

さらに、渋滞などを迂回する経路を走行したドライバーに高速料金を割引する経路情報を活用した新しいETC2.0サービス(2016年度導入予定)にも対応。このサービスを利用するには、ETC2.0のセットアップが必要になります。

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両モデルともに価格はオープンですが、「EP-E216SBG」の店頭予想価格は、3万1000円〜3万2000円前後(税別)、一般車向けの「EP-E216SB」は3万円前後(税別)です。

(塚田勝弘)

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■「ETC2.0」って何? ETC2.0車載器「CY-ET2000D」をパナソニックが発売
http://clicccar.com/2015/10/17/332911/