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ターボ車で12万円以上の値下げ! スズキ・スペーシアカスタムZが生まれたワケは?

ホンダ・N-BOXやダイハツ・タントのライバルでありながら、販売状況においては差をつけられているスズキ・スペーシア。

2016年11月の軽乗用車販売ランキング(軽自協調べ・速報)を見ても、1位のホンダN-BOX(14,813台)、2位のダイハツ・ムーヴ(13,201台)に対して、スズキ・スペーシアは5,970台の8位。ほぼダブルスコアとなっています。

そうしたスペーシアの逆襲が始まります。大型メッキフロントグリル、フロントバンパーなどの専用装備にとどまらず、ボンネットフードの位置を7cm高くするなど、フェンダーも別物とするなどシルエットから新しさをアピールする「スペーシアカスタムZ」が登場しました。

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変わったのはフロントマスクだけではありません。価格面も戦略的です。

メーカー希望小売価格は、NAエンジンのカスタムZが149万400円〜161万1360円。ターボエンジンのカスタムZターボが159万8400円〜171万9360円となっています。

従来から用意され、継続販売されているスペーシアカスタムの価格帯がNAエンジンで153万3600円〜176万6880円、ターボは172万1520円〜184万2480円。とくにターボ車同士で比較すると12万円以上も手頃になっているのです。

はたして、軽自動車マーケットの中心といえるハイトワゴンカテゴリーにおいて、ライバルにリードを許しているスズキの逆襲になるでしょうか。

■スペーシアカスタムZターボ(2WD)主要スペック
車両型式:DAA-MK42S
全長:3395mm
全幅:1475mm
全高:1735mm
ホイールベース:2425mm
車両重量:890kg
乗車定員:4名
エンジン型式:R06A
エンジン形式:直列3気筒ターボ
総排気量:658cc
最高出力:47kW(64PS)/6000rpm
最大トルク:95Nm(9.7kg-m)/3000rpm
変速装置:CVT
モーター型式:WA04A
モーター形式:直流同期電動機
最高出力:1.6kW(2.2PS)/1000rpm
最大トルク:40Nm(4.1kg-m)/100rpm
燃料消費率:26.8km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:165/55R15
メーカー希望小売価格(税込):159万8400円

(山本晋也)

【関連記事】

スズキのハイト軽「スペーシア」に新しいカスタムフェイスが登場。FFターボの価格は約160万円
http://clicccar.com/2016/12/26/430289/

トップ5に動きなし。2016年11月の軽自動車セールスランキング発表
http://clicccar.com/2016/12/07/423820/

スズキ・スペーシアとソリオがJNCAP予防安全性能アセスメントで最高評価の「ASV++(ダブルプラス)」を獲得

国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA=National Agency for Automotive Safety and Victim’s Aid)によるJNCAP予防安全性能アセスメント。

先日、2016年度の前期分が発表され、対歩行者の被害軽減ブレーキで25点満点中24.5点を獲得したマツダ・アクセラが話題に上りました。

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2016年度からは昨年までの「前方車両に対する衝突被害軽減制動制御装置(AEBS=Autonomous Emergency Braking System)」、「車線逸脱警報装置(LDWS=Lane Departure Warning System)、「後方視界情報提供装置(バックビューモニター)」の試験に加えて、「歩行者に対する衝突被害軽減制動制御装置(AEBS)」を追加した4項目で71点満点の評価点が与えられます。

評価点の合計が12点を超えると「ASV+(プラス)」に、さらに46点を超えると「ASV++(ダブルプラス)」に認定。

スズキが今回発表したのは、ステレオカメラ方式の衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」と「全方位モニター」を搭載した軽自動車のスペーシアと小型登録車のソリオが、2016年度JNCAP予防安全性能アセスメントにおいて最高ランクの「ASV++(ダブルプラス)」を獲得したというもの。

「スペーシア」は、軽自動車で初の「ASV++」認定となります。また、現時点で公開されているテスト車で初の軽自動車でもあります。

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スペーシアは、軽自動車で初めてステレオカメラ方式の衝突被害軽減システム「デュアルカメラブレーキサポート」装着車を設定したモデル。「デュアルカメラブレーキサポート」装着車が66.7点を獲得し「ASV++」に認定。

一方のソリオは、2015年度JNCAP予防安全性能アセスメントで「ASV+」に認定されていたましたが、試験項目が増えた今年度は68.1点を獲得し「ASV++」に認定されました。

12月1日に「ASV++」に認定されたスズキ・イグニスに続き、スズキ登録車で2車種目の獲得となります。

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上の写真は、今回の発表(2016年12月22日)前に発売されたソリオ・ストロングハイブリッド仕様。撮影時時点では「ASV+」になっていますが、今後は「ASV++」のステッカーが貼られることになります。

なお、「デュアルカメラブレーキサポート」は、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能、エマージェンシーストップシグナルなどとセットでメーカーオプション設定。「全方位モニター」は、メモリーナビゲーション、TV用ガラスアンテナ、ハンズフリーマイク、外部端子(USB・AUX)とセットでのメーカーオプションになります。

(塚田勝弘)