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光岡自動車が自社製の小型パーソナルEVを温泉街に導入!

大手自動車メーカーが新車開発で凌ぎを削る中、独自路線の商品開発を実践している小さな自動車会社「光岡自動車」。

市販車をレトロタイプに改造・販売していることでお馴染みの同社ですが、その一方で小型パーソナルEVの開発も手掛けています。

EasyRamble

そこで本稿では同社の新作、小型EV「EasyRamble」(イージーランブル)をご紹介したいと思います。

道路運送車両法上、サイドカーやトライクと同分類で扱われており、経済産業省による「クリーンエネルギー自動車導入促進対策費補助金」の補助対象車となっています。

コンパクトサイズながら、最大100kgまで積載可能で、運転席をまたがり式に、さらにバーハンドルにすることで「側車付二輪貨物」として国土交通省の型式認定を取得。

EasyRamble

光岡自動車は同車の販売にあたり、観光地を中心に独自の営業を展開、レンタカーとして有馬温泉旅館街への販売に成功。

EasyRamble

カラフルな車体は小回りが利き、細い坂道の移動にも最適。ヘルメット不要、普通自動車免許で運転できるので、季節の風を感じながら温泉街の名所巡りができます。

レンタカー仕様車については、構造変更届けにより4人乗りにアレンジされており、温泉街の観光用として活躍しています。

EasyRamble

光岡自動車では、運搬用車として大手農機具メーカーへの販路も広げており、施設内運搬車やゴルフ場内のマーシャルカー、運送業・サービス業の配送・配達用などにも販売先を広げていく考えとか。

このように、小型パーソナルEVは地域と密接に結び付く形で、普及が進んでいくことになるのかもしれません。

Avanti Yasunori・画像:光岡自動車/有馬自動車)

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【関連リンク】

光岡自動車「EasyRamble」
http://www.mitsuoka-motor.com/lineup/like-t3/

有馬自動車
http://www.easy-ramble.jp/area/arima/index.html

光岡自動車が台湾で初の霊柩車輸出を開始。パールホワイトのボディカラーも設定

カスタムカーメーカーの光岡自動車が、初の霊柩車輸出を台湾で開始すると発表しました。

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光岡自動車は、2015年3月から台湾国内で法門開發股份有限公司(FAHMAN MOTORS)と霊柩車販売代理店契約を結んでいましたが、台湾国から車両認証を得たことから本格的な販売を開始することになりました。

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光岡自動車が台湾で販売を開始する霊柩車は「ミツオカリムジンタイプⅤ(5名乗車)」。

同社の「ガリュー」をベースに、センターを1,200mm、リヤオーバーハングを400mm延長して、全長6,560mm×全幅1,840mm×全高1,776mmの大型リムジン型霊柩車となっています。排気量は2,488ccで、駆動方式は2WD/FFです。

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台湾での法規に対応して左ハンドル仕様となっているほか、細部の仕様が日本仕様とは異なる台湾仕様になっています。

ボディカラーについても日本の霊柩車はほとんどが黒ですが、台湾へはブラックとパールホワイトを主なボディカラーとしているのも特徴です。

10月より販売活動を開始し、年間10台の販売を見込んでいます。

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今回、日頃目にすることが少ない霊柩車の内部照明など、細部仕様を表す画像が発表されましたので、画像ギャラリーをご覧ください。

台湾では1987年に埋葬禁止令が制定されてから、日本と同様に火葬化が進展し、現在では火葬率が90%以上に達しています。

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日本と同様、台湾でも霊柩車は葬儀場から火葬場までの搬送用途に使用されています。

現在、台湾国内では輸入された霊柩車が市場を席巻している状態で、米国車、欧州車をベースにした霊柩車が使用されています。

現在、台湾で使用されている霊柩車には「ミツオカリムジンタイプV」のようなクラシカルデザインの霊柩車は存在していないので、光岡自動車では台湾でも多くの方に受け入れてもらえると確信している、ということです。

(山内 博・画像:FAHMAN MOTORS)

光岡自動車からヴェルファイアベースの霊柩車が登場

日本でよく見かける霊柩車といえば、クラウンエステートを架装したモデルやキャデラック・リーンカーンベースなどほか、ロールスロイス・ファントムをベースにした世界一高級と思われる霊柩車が話題になったこともありました。

160818_vellfirehearse01またある取材で、美術の先生がロールスロイスの霊柩車に大きな絵を積んで運んでいた、なんてクルマを拝見したこともあります。

2016年8月22日〜24日に東京ビッグサイトで開催される「エンディング産業展2016」の会場において、光岡自動車が新型霊柩車の「ヴェルファイアグランドリムジン」を初披露し、22日から全国で発売が開始されます。

160818_vellfirehearse03今回、発表される新型霊柩車の「ヴェルファイアグランドリムジン」は、近年多様化する葬儀形態や様式に対応した新型の霊柩車。

車名からも分かるように、トヨタの最上級ミニバンであるヴェルファイアをベースに、全長を1400mmもストレッチさせた存在感のあるバンタイプの洋型霊柩車で、広大な室内空間は自由なレイアウトが可能で、多様な要望を満たせるように設計されています。

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光岡自動車といえば、個性的かつ上質な内・外装が特徴で、この新型霊柩車の製造生産も「オロチ」や「ビュート」と同様に、1台1台職人の手作業によって行われます。

なお、キモとなる車台延長工程では、職人自らが部品図を描いて溶接を行い、国内では最大級となる8基の塗装下地ブースと3基の塗装ブースであらゆる板金塗装に対応し、多彩な要望に応じた内装や装備に仕上げていくそうです。

160818_vellfirehearse02今後伸びゆく終活関連ビジネスにおいて、意外にも!? これまで乗用車メーカーとして公に霊柩車を生産・販売をしているメーカーは他になかったそう。公にということは、こっそりと生産・販売されることもあったのでしょうか。

さて、アフターサービスでは肝心な補給部品の安定供給や店舗での販売・修理受付まで一貫した体制で、メーカーならではの安心感を提供するとしています。さらに、海外への輸出もすでに開始されていて、市場を分析しながら拡販していくとしています。

「終活」という言葉が浸透しつつあるいま、元気なうちに自分の葬儀をセルフプロデュースする例もあるようですから引き合いも多いのでしょう。

個人が霊柩車を買うことはないですが、気になる価格は1026万〜1104万8400円。

2.5Lガソリンのみで、2WD/4WDともに設定されます。霊柩車なのでブラックに塗装されていますが、純白に塗って室内を変えればウェディング業界などからも注目されるかも!?

(塚田勝弘)