Motor Fan's YEAR 2016

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コニカミノルタが測定能力を高めた自動車外装/内装向け分光測色計の新製品2機種を発売

コニカミノルタは、自動車の製造工程で色彩を管理するための色彩測定能力を高めた分光測色計の新製品2機種を発売すると発表しました。

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今回発売されるのは、自動車の外装色の測定に適したマルチアングル分光測色計「CM-M6」(発売日:10月26日)と、内装色の測定に特化した分光測色計「CM-25cG」(発売日:10月7日)の2機種です。

まず外装用のマルチアングル分光測色計「CM-M6」は、ボディやバンパーなど曲面が多い実車の色彩を、高い測定精度で安定して測定できることが特徴です。

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この「CM-M6」では、1方向照明6角度受光方式を採用したため、従来機種の3角度と比べて、多くの受光測定値が得られ、従来では色彩の管理が難しかったメタリック・パール塗装の検知能力がさらに向上しています。

また、ダブルパス光学系を採用したことで、傾いた測定対象から反射する光に対しての誤差が相殺され、半径300mm程度の曲面でも高い測定安定性を実現しています。

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さらに測定可能面積が従来の直径12mmから直径6mmに小径化されたので、小面積の色彩を測定することができるようになりました。

しかも「CM-M6」は、1.1kgの小型軽量サイズで、持ちやすく片手でも安定して測定できる縦型のボディタイプで作業性・操作性にも配慮されています。

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内装色の測定用の分光測色計「CM-25cG」は、色と光沢を同時に測定可能な「Two in One」分光測色計であることが特長です。

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自動車の内装品は色彩だけに限らず、光沢も品質を管理するための重要な要素となります。この「CM-25cG」は色彩値と光沢値を1秒の短時間で同時に測定できるので、大量の測定対象でも測定時の作業性が高く、作業の効率化に貢献できます。

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また、機器ごとの測定結果の差が極めて小さいため、部品メーカーから完成車メーカーまで自動車のサプライチェーンを通じて共通の物差しとして、内装部品の色彩管理に使用することができます。

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しかも色彩値、光沢値とも色彩を測定できる測定径を大小に切り換えることができ、内装部品の色彩測定に便利なように本体の左右両側に操作ボタンを設けているなど、生産現場のニーズに合った工夫が凝らされています。

(山内 博・画像:コニカミノルタ)

BASFジャパンが「国際R-Mベストペインター・コンテスト」日本大会の結果を発表

愛車のボディを傷つけて板金塗装のお世話になった経験をお持ちの方も多いかと思います。そんなときに頼りになるのが自動車塗装技術者です。

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ドイツを本拠とする化学会社BASFジャパンは、同社の自動車補修用プレミアム塗料ブランドである「R-M」の水性塗料「オニキスHD」ユーザーの塗装技術者を対象とした「国際R-Mベストペインター・コンテスト」の国内選抜である日本大会の決勝を5月21日に開催。この度、優勝者が決定しました。

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同コンテストの日本大会の結果、㈱オールホンダボディーサービス(秋田県)の佐々木公大さんが日本大会で優勝し、日本代表として国際大会に出場するのは、 アバンステクノサービス(有)(岡山県)の横田原也さんに決定しました。

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優勝した佐々木公大さんは「このコンテストはオニキスHDを導入した時からの憧れだったので、優勝できてとても嬉しいです」とコメントして、優勝を喜んでいます。

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BASFジャパン 機能性材料統括本部コーティングス事業部オートモーティブリフィニッシュ部シニアマネージャー田所秀夫氏は「予選、決勝を通じて、若手塗装技術者の技術力と自動車補修産業への情熱、プロフェッショナリズムに非常に感銘を受けました。本コンテストを通じて、世界に通じるペインターへの出発点になると確信しています。」とコンテストの感想を述べています。

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フランスで開催される第12回「国際R-Mベストペインター・コンテスト」(2016年9月26日〜30日開催)には、ベラルーシ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、イタリア、日本、カザフスタン、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロベニア、スペイン、南アフリカ、スウェーデン、スイス、ロシア、アメリカ、英国、ウクライナの21か国が参加予定です。

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過去2回の大会では日本の塗装技術者の実力を世界に知らしめる優秀な成績を収めており、2010年の国際R-Mベストペインター・コンテストでは日本から参加した塗装技術者が優勝している、ということです。

今年の日本からの参加者横田原也さんの同コンテストでの健闘を祈りましょう。

(山内 博・画像:BASFジャパン)

ドイツの専門見本市で展示されるヤマハのナノ膜コーティング技術「SixONy」がスゴイ!

ヤマハ発動機(以下、ヤマハ)は、ドイツのシュツットガルトで開催される「O&S国際表面処理&コーティング専門見本市」に出展、同社の表面処理技術「SixONy」の高品質な仕上がりをアピールします。

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写真からも分かるように、「SixONy」の表面はまるで熟練工が手仕事で磨き上げたような高い質感で、単に「ピカピカ」というありきたりの言葉では表せないシットリとした仕上がりが目を引きつけます。

すでに「SixONy」はヤマハのスポーツバイク「MT-09」シリーズのエキゾーストパイプや、他社製カクテルシェーカー等に採用されていることからも、色々な分野に応用が広がりそうです。

たとえば自動車の内装に「SixONy」を利用すれば、高質のインテリアができあがると思われます。

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「SixONy」はヤマハが独自に開発した技術で、厚さ数十ナノメートルの膜(Nano-Film)で構成されるアモルファス構造の酸窒化ケイ素(SiOxNy)セラミックス膜に由来する造語ということです。

700℃までの耐熱性、優れた耐食性、酸素・水分・塩素等に対する優れたバリア効果、金/青/桃/紫等多彩な発色、耐熱性の高い無色透明・絶縁膜など、表面処理膜として優れた性質を備えています。

今回の出展でヤマハは、「SixONy」の技術と採用例を紹介し、多分野への汎用性・発展性をアピールすることを計画しています。

本見本市には、欧米を中心に世界30ヵ国以上から300以上の団体と法人が参加。金属やプラスチック、ガラスへの表面処理技術や塗装、プラズマベース表面処理などの最新技術が紹介されます。

その多くは自動車から日用品まで、多くの工業製品に適用できる可能性を備えることから、製造業関係者に加え、商品企画に携わる多くの関係者に注目されそうです。

(山内 博・画像:ヤマハ発動機)