Motor Fan's YEAR 2016

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トヨタ、災害対応機能を拡充したスマホ向け新ナビアプリ「TCスマホナビ」を無料で提供開始

トヨタは、新しいスマホ向けナビゲーションアプリ「TCスマホナビ」を12月1日から無料で提供を開始すると発表しました。

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これまでトヨタはスマホ向けナビアプリとして、「T-Connectスマホアプリ」を年2500円の有料で提供してきましたが、12月1日からは「T-Connectスマホアプリ」の新規販売を停止し、この「TCスマホナビ」に切り換えます。

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この新ナビアプリ「TCスマホナビ」の特徴は、無料化と災害対応機能です。特に災害対応機能については、「Tプローブ交通情報」や「通れた道マップ」を掲載して大規模災害に対応する機能を拡充しています。

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「TCスマホナビ」で提供される「通れた道マップ」は、大規模災害発生時に「通れた道マップ」に「被災地の航空写真」を表示することが可能です。

トヨタでは、来夏に「通れた道マップ」を反映したナビゲーションのルート探索機能を追加して「TCスマホナビ」の災害対策機能を強化する予定。

もうひとつの特徴である無料化については、トヨタではユーザーに災害時に有効に活用してもらうことを狙って、平時からユーザーに「TCスマホナビ」に慣れてもらうために新スマホアプリを無料で提供することにしたとしています。

さらに災害対策機能の一環として、災害時の救援活動を支援する目的で、ビッグデータに基づく通行実績情報を「通れた道マップ」として無料にてWebサイトにて公開し、スマートフォンから閲覧もできるようになっています。

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その他の「TCスマホナビ」の便利機能としては、駐車場シェアリングサービスと連携して、アプリから駐車場を予約できる機能もあります。

アプリのダウンロードは、下記のGoogle PlayとApp Storeから行えます。

TCスマホナビ(Google Play)
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.toyota_ms.TcSpNavi

TCスマホナビ(App Store)
https://itunes.apple.com/jp/app/tcsumahonabi/id1154773775

(山内 博・画像:トヨタ)

トヨタが無料のカーナビ・アプリ「TCスマホナビ」をリリースする理由とは?

スマホやタブレット用のカーナビ・アプリを使っている人も多いでしょう。性能、機能に応じて無料から有料まで多種多様に揃っています。12月1日、トヨタから「TCスマホナビ」というカーナビ・アプリ(無料)がリリースされました。

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トヨタは、これまでスマホ向けナビアプリとして、車載通信機(データ・コミュニケーション・モジュール、以下 DCM)などを通じて車両から収集されたビッグデータに基づく、独自の渋滞情報「Tプローブ交通情報」を掲載し、渋滞を回避するルートを案内する「T-Connectスマホアプリ」を有料(2500円/年)で展開してきました。

一方で、災害時の救援活動を支援する目的で、同じくビッグデータに基づく通行実績情報を、「通れた道マップ」として、無料にてWebサイトにて公開し、スマホで確認することもできました。

12月1日からサービスを開始している無料アプリの「TCスマホナビ」は、従来のナビゲーション機能の視認性、操作性をより高めるとともに、「Tプローブ交通情報」や「通れた道マップ」が常時反映されるのが特徴。

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こうしたナビに通常時から慣れてもらい、万一の災害時に有効に活用してもらうことを狙って、今回の無料化に至ったそうです。

大規模災害発生時に「通れた道マップ」に、「被災地の航空写真(パスコが提供する航空写真)」を表示されるほか、来夏には「通れた道マップ」を反映したナビのルート探索機能を追加するなど、災害対策機能を強化するとしています。

また「TCスマホナビ」は、外部の様々なサービス事業者とオープンに連携する場としても活用されます。

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第1弾として、駐車場シェアリングサービス事業者のakippaが提供するサービスと連携し、駐車場の検索や予約、予約した駐車場までの案内も可能になっています。ほかにも、パーク24が展開する同様のサービスとも連携を進めるなどのアップデートが予定されています。

アプリのダウンロードは、下記のGoogle PlayとApp Storeから行えます。

TCスマホナビ(Google Play)
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.toyota_ms.TcSpNavi

TCスマホナビ(App Store)
https://itunes.apple.com/jp/app/tcsumahonabi/id1154773775

(塚田勝弘)

トヨタ、クルマの次は工場を高速通信で「つなぐ化」!

あらゆるモノがインターネットにつながるIoT(Internet of Things)時代の到来に伴い、電化製品に加えてクルマもクラウドにつながろうとしています。

TOYOTA

トヨタ自動車は2014年8月にクルマとITを融合させたテレマティクスサービス「T-Connect」をスタート。

さらに今年1月にはフォードやその子会社リビオ社と、クルマとスマホアプリをつなぐ「SDL」(スマートデバイスリンク)の展開で提携するなど、「つなぐ」技術の導入に積極的な姿勢を見せています。

TOYOTA

そうしたなか、同社は今春ドイツで開催された「ハノーバーメッセ2016」で、工場間ネットワークの新たな自社標準として、ドイツ発の通信規格である 「EtherCAT」(イーサキャット)を採用する方針を明らかにしました。

「EtherCAT」は、ドイツのFA機器メーカー「ベッコフ オートメーション」が開発した工場の生産設備をつなぐのに適した通信規格で、「高速データ通信」と「電力供給」に必要な両ケーブルを1本化できる省配線技術が大きなメリットとされています。

「つながる工場」では、生産現場に無数のセンサーを設置、データの分析結果を品質や、生産性の向上に活用することになります。

日経新聞によると、トヨタではこれまで主要なFA機器メーカーが加盟する日本電機工業会によって策定された通信規格「FL-net」を使ってきたそうですが、世界規模で工場を運営する同社にとって、データ通信も世界標準に切替える必要があった模様。

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「IoT」のコンセプトに基づいて生産システムを進化させるには、「EtherCAT」が最も合致しているとの考えから、今後はサプライヤーの工場にも展開していくことになるとみられます。

このように、「IoT」はますますその規模が拡大しており、自動車生産の現場にも浸透し始めているようです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA)

【関連記事】

トヨタがフォードとの連携で「T-Connect」を進化させる?
http://clicccar.com/2015/06/07/310838/

トヨタが新テレマティクスサービス「T-Connect」を披露!
http://clicccar.com/2014/10/14/272959/

トヨタがクルマから住まいを遠隔操作できる住宅を発売!

政府は2030年までに全ての住まいに「HEMS」(ホーム エネルギー マネジメント システム)を設置することを目標にしています。

そうしたなか、トヨタホームが主力商品「SINCE Smart stage」を3年ぶりに刷新、新型HEMSを4月に発売予定の戸建て商品から採用すると発表しました。

TOYOTA_HOME(出展 トヨタホーム)HEMSは家庭で使うエネルギーを節約するための管理システムで、家電や電気設備と繋いで電気やガスなどの使用量をモニター画面などで「見える化」したり、家電機器を「自動制御」したりすることが可能。

今回、トヨタホームではトヨタ自動車の「T-Connect」との連携強化により、トヨタスマートセンターを介して「T-Connect」対応ナビによる玄関ドアの電気錠の施錠や、エアコンの電源、給湯器を遠隔操作できるようにしたそうです。

TOYOTA_HOME(出展 トヨタホーム)ナビで目的地を自宅に設定すると、操作画面が起動、セントラル空調の電源や給湯器のお湯はりを遠隔操作でき、到着する頃には家の中が最適な状態になるという便利機能。

TOYOTA_HOME

トヨタホームは太陽光発電や発電効率46.5%を誇る燃料電池を使った“エネファーム”による発電を「HEMS」でコントロール、EV・PHVの充電にも対応するなど、“住まいとクルマのと連携強化”を進めている状況。

今後、住まいのスマート化に伴い、クルマとの連携がいっそう進むと予想されます。

Avanti Yasunori