Motor Fan's YEAR 2016

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日本車のデザインは本当に「つまらない」のか?を検証

皆さんは欧州車のデザインを手掛けた日本人カーデザイナーをご存知でしょうか?

アウディの「顔」ともいえる「シングルフレーム」を初めて採用した 「A6」や、「Q7」、「A5」のエクステリアデザインを手掛けたのがその一人、和田 智氏。

Audi_Q7

1998年に日産からアウディに移籍、2009年に同社を退社するまでの間に、3台のプロダクトカーと2台のショーカーを手がけるなどの功績を残しています。

日産時代には初代「セフィーロ(1988年)」や、同「プレセア(1990年)」のエクステリアデザインを担当していたそうです。

そして、もう一人のデザイナーが先頃の記事で触れた奥山清行氏。

米GMをはじめ、ポルシェやピニンファリーナのデザイナーとして活躍するなど、華麗な経歴を持つ日本人デザイナーです。

代表的な作品として、フェラーリ「エンツォ」や、マセラティ「クアトロポルテ」があり、イタリア人以外で初めてフェラーリをデザインしたことでも有名。

Ferrari_Enzo

現在は両者共に自身のデザインブランドを展開しており、クルマに限らず、眼鏡や時計のデザインも手掛けるなど、多方面で活躍しています。

彼らが海外の自動車メーカーのデザイン業務を通して身に付けたのは、それぞれのブランドが持つ歴史や哲学を重んじながらデザインを進化させる技法。

Maserati_Quattroporte

「日本車のデザインがつまらない」と言われる背景には、国内メーカーの風潮として、モデルチェンジでデザイン担当が代わると、過去の作品を重んじる事無く、一旦リセットする傾向があるといいます。

販売部門や上位から「代わり映え」や「インパクト」の部分を強く要求されるため、結果的に一貫したブランド性が構築され難い傾向にある模様。

欧州メーカーでは日本車のデザインについて、我々が想像する以上に研究しているそうで、それらをヒントにオリジナルとして昇華させるケースが見受けられるそうです。

Audi_A6

一方、日本の自動車メーカーの場合、自分達のアイデアを育てて、後々のモデルに反映することが少ないため、むしろ彼らにアイデアを持って行かれている状況なのだとか。

その結果、日本のユーザーが日本車=つまらない、欧州車=魅力的と感じているとすれば、何とも皮肉な話。

日本人のカーデザイナーが海外に出て、彼らのデザイン哲学を学び取り、世界が認める魅力的なクルマをデザインし得ている現実が、本来日本人が持つ潜在的なデザイン能力の高さを証明しているのではないでしょうか。

もしかすると、それを阻害しているのは日本人の「新し物好き」のDNAなのかもしれません。

Avanti Yasunori

【関連記事】

「日本人デザイナーが米で「kode57」をワールドプレミア!
http://clicccar.com/2016/08/24/394375/

【関連リンク】

SWDESIGN
http://www.swdesign-office.com/

KEN OKUYAMA 「kode57」
http://www.kenokuyamadesign.com/kode57/

マセラティ・クアトロポルテ改良型をキャッチ

2014年にフルモデルチェンジをしたマセラティのプレミアム・サルーン『クアトロポルテ』の改良新型をキャッチ、室内の撮影にも成功しました。

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マスクでフルカモフラージュされているフロント部分は、SUV「レヴァンテ」を彷彿させる、大きなグリルやエアインテークが配置されるという情報です。

また室内では、グーグルの新たなアンドロイドベースのインフォテインメントシステムを採用、インチアップされたスクリーンも見えています。

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8速オートマチックトランスミッションを採用し、パワートレインは3リットルV型6気筒エンジンと3.8リットルV型8気筒エンジンを搭載して404馬力から530馬力を発揮。

早ければ2017年3月ジュネーブモーターショーでの公開が有力視されています。

(APOLLO)

マセラティ初のSUV、レヴァンテは戦略価格の1080万円から。ディーゼルは来春

2016年5月10日、イタリアのプレミアムブランドであるマセラティは、ブランド史上初となるSUV、レヴァンテを発売。

ガソリンモデルは9月頃、ディーゼルモデルは来春からデリバリーを開始すると発表されました。

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3月のジュネーブモーターショーで発表されたマセラティ・レヴァンテが属するラージサイズのインポートSUVクラスは、2016年に入ってからアウディQ7、ボルボXC90、メルセデス・ベンツGLSとニューモデルが続々と発表されている注目のカテゴリーです。

その中にレヴァンテが登場したことで、さらにシェア争いに拍車が掛かるのは確実でしょう。

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穏やかな風から瞬時にして強風に変化することのある地中海の暖かな風が名前の由来となっているレヴァンテは、これまでのSUVの概念を変えるスタイリングと高い走行性能を備えています。

レヴァンテのプラットフォームは、ギブリをベースに進化させ、クアトロポルテのような流麗なクーペスタイルを採用しています。ボディサイズは全長5003mm×全幅2158mm(サイドミラー含む)×全長1968mmで圧巻の迫力を誇ります。

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車両重量はガソリン車が2109kg、ディーゼル車が2205kgですが、前後50:50という理想的な重量配分とこのクラスで最も低い重心位置、そしてフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリングという足回りには、状況に応じて5つの車高が設定できるエアサスペンションの採用により卓越したオンロード性能と、高いオフロード走破性を両立させています。

搭載されるエンジンは3LV6DOHCツインターボと3LV6ディーゼルターボの2種類。

3L V6DOHCツインターボはレヴァンテとレヴァンテSに搭載され、レヴァンテの最高出力は257kW(350ps)、最大トルクは500Nm。レヴァンテSは最高出力316kW(430ps)、最大トルクは580Nmを発生します。

一方のレバンテディーゼルに搭載される3LV6ディーゼルターボは最高出力202kW(275ps)、最大トルク600Nmを発生します。

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全車ミッションはZF製の8速AT、駆動方式はインテリジェントな4WDシステムが組み合わされ、最もハイパワーなレヴァンテSは最高速度は264km/h、0-100km/h加速が5.2秒とスポーツカーに匹敵するパフォーマンスを発揮します。

インテリアは人間工学に基づいて設計されたプレミアムレザーを使用したフロントシートは乗員を心地良く包み込み、体をしっかりとサポートしてくれます。

またレザーがふんだんに使用されたインテリアは、ユーザーの好みに合わせてカスタマイズすることが可能。スポーティシートやカーボン素材を使用したスポーツパックをはじめ、イタリアの伝統を取り入れたラグジュアリーパックなどが用意されています。

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また、ダッシュボート中央には8.4インチのマセラティタッチコントロールプラスを採用。AppleのCarPlayに対応するだけでなく、シートヒーターやエアコンなどのコントロールも可能となっています。

トランク容量は580Lを確保し、高い実用性も兼ね備えています。

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マセラティの歴史の転換点となるモデルであるレヴァンテの価格はレヴァンテが1080万円、レヴァンテSが1279万円、レヴァンテディーゼルは価格未定となっています。

これまでのマセラティの価格設定から考えると、かなり戦略的な価格と言えます。このレヴァンテの登場によって、より激しいマセラティ旋風を巻き起こしそうです。

(萩原文博)

マセラティ、クアトロポルテ改良型は500馬力で登場!?

マセラティの4ドアサルーン、「クアトロポルテ」の改良型と思われるプロトタイプを北欧でキャッチしました。

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カモフラージュがない、現行モデルのミュールボディのため詳細は不明ですが、情報によれば、ヘッドライトを含むフロントマスクがよりスポーティーに、大幅にリフレッシュされる可能性があるようです。

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パワートレインはV型6気筒や4.7リットルV型8気筒エンジンをアップデートし、最高馬力は500psへハイチューンされると伝えられています。

ワールドプレミアは2017年春が予想されています。

(APOLLO)