一体なんなのでしょうか、このクルマは?
トムヤムクンとドリアンの香りが漂うタイの高速道路で撮影されたこの写真。見るからに怪しく、覆面テストカーだということは一目瞭然です。
しかしなんだかおかしい。まず異様に背が高くてプロポーションがおかしい。ガラスエリアが異様に広くておかしい。まるで(チョップドルーフとは逆に)天井を高くしたような雰囲気がおかしい。スライドドアだけど、いわゆるミニバンではなさそうなパッケージングもおかしい。
怪しすぎるんです、このクルマ。
このおかしいことだらけのクルマの正体はいったい何なのだ?
この不思議でおかしなプロポーションが実は大きなヒント。なんと、意外なことに日本の自動車メーカーのテストカーでした。何を隠そう、トヨタの開発車両なのです。
正体はこれ。次世代タクシーです。
2015年の東京モーターショーでもコンセプトモデルとして公開された「次世代タクシー」は、2017年度内に発売を予定し鋭意開発中。
低いフロアや大開口スライドドアによる優れた乗降性と、車椅子乗車まで考慮した広い室内で「みんなにやさしいタクシー」を目指して設計されています。
2020年の東京オリンピックの際には、このタクシーが東京にたくさん走り回ることになるんでしょうね。
パワートレインはLPGハイブリッドシステムを搭載するとアナウンスされています。
しかしモヤモヤするのは、どうしてこのタクシーがタイの高速道路でテストしていたのかということ。確かにタイは左側通行右ハンドルなので日本の交通環境と同じですが、だからと言ってタイの道を走っていた理由にはならないと思います。
高温多湿の環境でLPGハイブリッドシステムの長期テストをしているんでしょうか? 確かにタイではLPガスが簡単に手に入りますが。
もしくは、タイでもこのタクシーを発売するということなんでしょうかね。
(編集部)