Motor Fan's YEAR 2016

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月会費2000円で急速充電器が使い放題になる、日産リーフ・e-NV200向けサービス

2016年12月1日、日産リーフのオーナー向けのサポートプログラムである「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム」(以下、ZESP)の内容が改定され、「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム2」(以下、ZESP2)として加入受付を同日より開始すると発表しました。

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ノートe-パワーの登場により、バッテリーEVであるリーフの販売がどうなるのか気になるところで、急速充電サービスである「ZESP2」によってどれだけ販促効果があるか注目が集まります。

というのも、BMWが今秋から大胆な充電サービスを展開しているからで、EVなどのオーナー候補にとっては充電サービスの充実化は、クルマ選びにも程度の差はあれ影響を与えるかもしれないからです。

BMWの場合は、i3をはじめとしたEV、レンジエクステンダー付EVのi3、PHEVのBMW X5 xDrive40eなどを対象に「ChargeNow(チャージナウ)」を2016年10月1日から導入。

専用のChargeNowカードにより、国内最大の充電器ネットワークである「NCSネットワーク」の充電器の利用が可能で、月会費、および充電器利用料(急速および普通)が初年度無料となるだけでなく、普通充電器の利用料は永久無料というもの。

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日産の「ZESP」は、日産販売店舗をはじめ、高速道路のSAやコンビニなどに設置されている日本充電サービス(以下NCS)が運営する全国約5600基の急速充電器が定額で使い放題になるなどのプログラムです。

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今回改定される「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム2」は、一部プログラム内容と料金体系を見直すことで、よりお得な価格で、オーナーの利便性を高めたプログラムの提供を実現としています。

改定された「ZESP2」には、以下の2つのプランが用意されています。

1. ZESP2 使いホーダイプラン:月会費2000円(税別)で、日産販売店舗および、高速道路SAやコンビニなどのNCS急速充電器が使い放題となるプラン。

2.ZESP2 つど課金プラン:月会費1,000円(税別)で、使いホーダイプランと同じ充電設備を15円/分の充電料金で使えるプラン。

また、上記の2プラン共通サービスとして、カーナビ内の充電スポット情報更新やオペレータサービスなどが利用できる「ITサポート」、レンタカー利用時に基本料金が最大50%オフとなる「日産レンタカー割引」、出先での車両トラブルを365日24時間体制でサポートする「エマージェンシーサポート」が提供されます。

なお、今回のZESP2より、リーフに加えてe-NV200もプログラムの対象となっています。

me0-150408-01-1200x802さらに、これからリーフかe-NV200を購入し、「ZESP2使いホーダイプラン」に申し込むと、ZESP2の月会費(2000円)が2年無償になるキャンペーンも実施されます。

(塚田勝弘)

働く電気自動車「日産・e-NV200」の国内希望小売価格を値下げ

2016年6月1日、日産自動車株式会社は電気自動車「e-NV200」の販売価格を改定しました。

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「e-NV200」は、すでに「LEAF(リーフ)」で電気自動車の分野で実績を上げていた日産が2014年10月に販売を開始したモデル。

多目的商用バンである「NV200 バネット」をベースにe-パワートレーンが搭載されているのですが、小型化と薄型化さらには搭載位置の工夫により、室内空間を損なうことなく実用性を維持しているのがポイントです。

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また、電気自動車の強みである加速の力強さと走行時の静粛性も獲得。

従来のガソリンエンジンを用いる商用車と比較して、重量物となるバッテリーは床下に敷かれているため、車両の重心も低くなっており、走行時の安定性も高まっているほか、周辺騒音や環境への配慮の点でも企業のイメージアップに貢献するとのこと。

つまり、決められた用途で使われることが多い商用車にピッタリの長所が盛り沢山なのです。

満充電時での走行距離は190km。走行以外にもバッテリーに蓄えた電力は最大1500Wを取り出すことができるパワープラグ(100Vコンセント)を介して、屋外などでの電源提供や、災害時の非常用電源としても活用することもできます。

今回の価格の見直しは、バンおよびワゴンの全グレードが対象。

クリーンエネルギー自動車導入促進対策補助金(26万4000円)を利用すれば、最もお手頃な「VXルートバン」が303万円から購入が可能になります。

(今 総一郎)

テスラ対策!? 日産がリーフに続いてe-NV200を値下げ

発表1週間で約32万台という先行予約を受けたというテスラ・モデル3のインパクトは大きなものがあります。

しかも米国での価格は3万5000ドル〜ということで、1ドル110円で換算すると385万円。移送費や諸経費を入れると多少高くなるとはいえ、日本での売れ行きも気になるところ。

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テスラが登場するまでピュアEV市場をリードしてきた日産は、2016年1月にようやく? 20万台に達する見込みというリリースを出しています。

テスラが凄いのか、日産の踏ん張りをもっと期待しなくてはならないのか分かりませんが、テスラの店舗に行列(日米ともに)ができた写真を見ると前者のような気がします。

登場以来、リーフは度重なる値下げをしてきましたが、今回は商用バンである「e-NV200」の値下げを実施しました。

同モデルは室内の広さや多用途性、EVならではの滑らかな加速性や高い静粛性が好評なだけでなく、最大1,500Wの電力を供給するパワープラグは、電源が無い屋外での電源供給が可能となり、走る蓄電池などの利点があります。

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あくまで個人的な印象ですが、「e-NV200」を街中で見かけることは多いとはいえず、さらに商用ではない乗用ニーズとして使っているケースも多いとは言えなそうです。

今回の価格改定では、ユーザーの裾野を広くするべく価格が見直され、全グレードにおいて価格を値下げ。

国の購入補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進対策費補助金)26万4000円を利用すれば、303万円〜という設定になります。なお、補助金をのぞく価格帯は、329万4000円〜476万7120円です。

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日産によると、全国で約2万3000基を超えた充電インフラが設置完了していて、充電のしやすさもアピールしていますが、サービスエリアや空港の駐車場などの充電ニーズが多い場所でPHVが充電していてピュアEV(主にリーフ)が充電できない、という問題も出てきています。

充電可能な新型プリウスPHVの販売開始も控えており、車両価格の値下げだけでなく充電インフラの拡充もEVの普及にとっては重要な課題になってきているようです。

(塚田勝弘)