Motor Fan's YEAR 2016

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BMWへの対抗か?日産が急速充電器「使いホーダイ」サービスをスタート

日産自動車のEV「リーフ」は、2010年の発売開始から国内累計7万台を販売、グローバルでも累計24万台以上を販売しているそうです。

そうしたなか、同社は12月1日に「リーフ」のオーナー向けサポートサービス「ZESP」(日産ゼロ・エミッションサポートプログラム)を改定。新サービス「ZESP2」の提供を始めたと発表しました。

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「ZESP」は日産販売店舗や高速道路SA、コンビニなどに設置されているNCS(日本充電サービス)運営の全国約5,600基の急速充電器が定額で使い放題となるもので、「リーフ」のオーナーの約9割が加入しているそうです。

今回のサービス改定の目的は、より魅力的な料金体系の実現とオーナーの利便性向上を図ることにあり、具体的な変更内容は次の2点となっています。

①ZESP2 「使いホーダイプラン」

月会費2,000円(税別)で、日産販売店舗および高速道路SAやコンビニなどのNCS急速充電器が使い放題に。

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②ZESP2 「つど課金プラン」

月会費1,000円(税別)で、日産販売店舗および高速道路SAやコンビニなどのNCS急速充電器を、15円/分の充電料金で利用可能。

NISSAN_ZESP2

共通サービスとして、カーナビゲーション内の充電スポット情報更新や、オペレータサービスが利用できる「ITサポート」、レンタカー利用時の基本料金が最大で半額になる「日産レンタカー割引」、車両トラブル発生時に常時24時間体制でサポートする「エマージェンシーサポート」を設定。

NISSAN_e-NV200

また今回の改定で、サポート対象車種に「e-NV200」が追加されており、「ZESP2使いホーダイプラン」に申し込んだオーナーを対象に、月会費を2年間無償とするキャンペーンを実施するそうです。

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この改定は、BMWがEVやPHVなどの電動車拡販を目的に、公共充電サービス「ChargeNow」を今秋から導入、購入者向けのお得なサービスを充実させたことが背景にある模様。

国内でも電動車が普及するにつれ、今後はこうしたサービス競争が本格化することになると予想されます。

Avanti Yasunori・画像:日産自動車、BMW)【関連記事】

トヨタ自動車が「EV事業企画室」を始動!電動化加速へ
http://clicccar.com/2016/12/05/423003/

2025年にEV販売100万台で首位狙う!VWが新戦略を発表
http://clicccar.com/2016/11/28/421115/

メルセデス・ベンツなどドイツ3強がEV投入を加速!
http://clicccar.com/2016/10/19/409118/

BMWがEV、電動化による新戦略「ナンバーワン・ネクスト」を発表!
http://clicccar.com/2016/03/28/362878/

「日産リーフ」からビルへ給電し、夏場のピーク電力削減に成功していた!
http://clicccar.com/2013/12/09/239756/

【関連リンク】

日産ゼロ・エミッションサポートプログラム2
http://ev.nissan.co.jp/ZESP2/

BMW i3「ChargeNow」
http://www.bmw-i.jp/BMW-i3/

日産・追浜工場でリーフを使った無人搬送システムが稼働中!

日産が、自動運転技術を活用した無人搬送システム 「Intelligent Vehicle Towing(インテリジェント ビークル トーイング)」を追浜工場に導入していることを発表しました。

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すでに1年前から試験をしてきたという「インテリジェント ビークル トーイング」は、自動運転機能を備えた電気自動車「リーフ」をベースの牽引車を使った完成車無人搬送システムで、一度に最大3台のクルマを運ぶというもの。

台車へのクルマの載せ降ろしは人間が行ない、そこから構内の移動を無人運転で行ないます。

自動運転技術としては、複数のカメラとレーザースキャナーにより白線、路肩、障害物などの情報と地図データを組み合わせたもの。また、管制センターから緊急停止させることも可能ということです。

自動運転の基準としては、もっとも高度といえる「無人走行」を、クローズドエリアとはいえ、実用化した日産の自動運転技術。これにより、車両搬送のスタッフを減らすことができ、労働人口減少に対するソリューションのひとつとして考えているということです。

(山本晋也)

新型・ノートe-POWERは、ガソリン車と同じ室内空間を実現!

■ブラックパネルやコマンダーで近未来感を演出

新型ノートe-POWERの運転席ドアを開けると、蒲鉾型のステアリングが迎えてくれます。下部がフラットなので、運転席に乗り込みやすいのが良いですネ。

インパネは、センターパネルのピアノブラックが上質感を演習。メーターは、中央に綺麗な白地でクッキリ見易す大型スピードメーターが陣取っています。内側のディスプレイには、瞬間燃費や平均燃費、航続可能距離等が表示されます。

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またe-POWERでは、コンソールからシフトノブがなくなりました。かわりにリーフと同じコマンダーが採用されており、操作面でもデジタル感を演出して、近未来感を上手に作り出しています。

ただ左手のすぐ後ろに、お馴染みのブレーキレバーがニョキっと伸びており、少しだけアナログチックが残っていたりします。

■e-POWERは、ガソリン車と同じ室内空間を実現

居住性は、フロントもリアもガソリン車とほとんど変わりません。電動化で新設した駆動バッテリーをフロントシート下部に収納するなどの工夫で、同じ居住空間を維持しているのは立派!

車重も電動パーツや補強材等で約120kg増えていますが、その分静粛性や乗心地、ボディ剛性の改善に活かしています。

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荷室もガソリン車と同じ空間容量を確保しています。大きな違いは荷室下部で、底面のボードを上げるとタイヤ補修キットと一緒に、本来エンジンルームにあるはずの補機用の鉛バッテリーも収まっています。

新型ノートe-powerは、新開発の電動システムだからといって、居住性や使い勝手の面で言い訳をすることのない見事な仕上がりとなっています。

(星崎 俊浩)

【関連リンク】

■第544弾新型ノートe-POWERのすべて (より深く知りたい方はこちらがオススメ)

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月会費2000円で急速充電器が使い放題になる、日産リーフ・e-NV200向けサービス

2016年12月1日、日産リーフのオーナー向けのサポートプログラムである「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム」(以下、ZESP)の内容が改定され、「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム2」(以下、ZESP2)として加入受付を同日より開始すると発表しました。

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ノートe-パワーの登場により、バッテリーEVであるリーフの販売がどうなるのか気になるところで、急速充電サービスである「ZESP2」によってどれだけ販促効果があるか注目が集まります。

というのも、BMWが今秋から大胆な充電サービスを展開しているからで、EVなどのオーナー候補にとっては充電サービスの充実化は、クルマ選びにも程度の差はあれ影響を与えるかもしれないからです。

BMWの場合は、i3をはじめとしたEV、レンジエクステンダー付EVのi3、PHEVのBMW X5 xDrive40eなどを対象に「ChargeNow(チャージナウ)」を2016年10月1日から導入。

専用のChargeNowカードにより、国内最大の充電器ネットワークである「NCSネットワーク」の充電器の利用が可能で、月会費、および充電器利用料(急速および普通)が初年度無料となるだけでなく、普通充電器の利用料は永久無料というもの。

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日産の「ZESP」は、日産販売店舗をはじめ、高速道路のSAやコンビニなどに設置されている日本充電サービス(以下NCS)が運営する全国約5600基の急速充電器が定額で使い放題になるなどのプログラムです。

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今回改定される「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム2」は、一部プログラム内容と料金体系を見直すことで、よりお得な価格で、オーナーの利便性を高めたプログラムの提供を実現としています。

改定された「ZESP2」には、以下の2つのプランが用意されています。

1. ZESP2 使いホーダイプラン:月会費2000円(税別)で、日産販売店舗および、高速道路SAやコンビニなどのNCS急速充電器が使い放題となるプラン。

2.ZESP2 つど課金プラン:月会費1,000円(税別)で、使いホーダイプランと同じ充電設備を15円/分の充電料金で使えるプラン。

また、上記の2プラン共通サービスとして、カーナビ内の充電スポット情報更新やオペレータサービスなどが利用できる「ITサポート」、レンタカー利用時に基本料金が最大50%オフとなる「日産レンタカー割引」、出先での車両トラブルを365日24時間体制でサポートする「エマージェンシーサポート」が提供されます。

なお、今回のZESP2より、リーフに加えてe-NV200もプログラムの対象となっています。

me0-150408-01-1200x802さらに、これからリーフかe-NV200を購入し、「ZESP2使いホーダイプラン」に申し込むと、ZESP2の月会費(2000円)が2年無償になるキャンペーンも実施されます。

(塚田勝弘)

日産のEVが80万円に!? 2018年までに中国販売を目指す

ルノー・日産アライアンスのカルロス・ゴーンCEOが、リスボン(ポルトガル)で行われたウェブサミットや、ニューヨーク・タイムズ紙主催のカンファレンスなどで、中国市場に約80万円(補助金除く)で購入できるEVを2年以内に導入する予定であることを発表しました。

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中国では昨年、約2,400万台の新車が販売され、都心部などで渋滞等に伴う大気汚染が深刻化しており、政府はEV1台当たり200万円を超える補助金を付けるなどして、普及を急いでいます。

この10年間で中国が世界最大のEV市場になるとの予想も有り、ゴーンCEOは将来、EVが自動車産業の中で大きなウエイトを占めるようになると予想している模様。

他方、中国と共に新車市場で大きなシェアを占める米国では、ガソリン安から日本が得意とするエコカーの販売が苦戦しており、大型ピックアップトラックが新車販売の大勢を占めている状況。

年初からの米国における電動車(EV、PHV)販売台数は約10万台程度で、同社としてはEV販売の活路を中国に見出したいところ。

既にダイムラーやVWが中国におけるEV販売の拡大方針を明らかにしていることや、「リーフ」の販売が安価な現地製EVに押され気味なことから、ゴーンCEOとしてもリーズナブルなEVの投入で、中国における販売を早期に拡大したいとの思いが透けて見えるようです。

Avanti Yasunori

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日産リーフの世界累計販売20万台を記念した特別仕様車「thanks edition」が発売

2016年10月3日、日産リーフの特別仕様車「thanks edition」が発売されました。

2009年12月に日米で発売されたピュアEVのリーフが世界累計20万台に到達したことを記念する特別仕様車。

161003-02-02-1200x8732015年12月に追加された30kWh駆動用リチウムイオンバッテリーを搭載したモデルは、一充電走行距離280km(JC08モード)を実現するなど、度重なる価格改定などを経ながら着実に進化されています。

今回発売された「thanks edition」は、2015年12月のマイナーチェンジで追加された30kWh駆動用バッテリー搭載モデルの「X」、「X エアロスタイル」、「G」、「G エアロスタイル」がベース。

特別装備の内容は、「X」、「X エアロスタイル」がLEDヘッドランプ(ロービーム、オートレベライザー付き)、オートライトシステム(フロントワイパー連動、薄暮れ感知 おもいやりライト機能付き)、17インチアルミホイール(エアロスタイルはベース車に標準装備)。

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「G」と「G エアロスタイル」には、本革シート(エアロスタイルはモダンホワイトレザーシート)ヒーター付ドアミラー、アラウンドビューモニター(トップビュー/サイドブラインド/フロントビュー/バックビュー)、「BOSE Energy Efficient Series 7スピーカー」を用意。

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また、新たに3色のボディカラーが追加され、全12色となったカラーバリエーションは「thanks edition」に加えて、カタログモデルを含めたすべてのグレード(福祉車両「ライフケアビークル」(LV:Life Care Vehicles)も含む)で選択できます。

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日産リーフ「thanks edition」の価格帯は、372万3840円〜456万4080円。なお同車は、CEV補助金(クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金)を受給対象で、24kWhバッテリー搭載モデルは補助金が26万4000円、30kWhバッテリー搭載モデルは補助金が33万円となります。

(塚田勝弘)

日産/ルノーが累計35万台のEVを販売、4.5億トン超のCO2排出を抑制!

日産自動車が2010年12月にピュアEV「日産リーフ」を発売以来、今年8月までに世界で累計25万台以上のEVを販売したそうです。

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「リーフ」の累計走行距離は27億kmを超えており、世界で約4.5億トンのCO2排出を削減。2014年以降は「リーフ」に加えて「e-NV200」を国内と欧州を中心に導入。

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同社がこれまでに世界で販売した25万台のうち、米国、日本、欧州の3地域が全体の9割を占めており、中でも米国が9.7万台と最も多く、次いで日本が6.8万台、欧州が6.1万台の割合になっているそうです。

一方、日産がアライアンスを組むルノーでも、「SM3 Z.E.」、「ZOE(ゾエ)」、「Kangoo(カングー)Z.E.」、「Twizy(トゥイジー)」の4車種のEVを販売しており、2011年10月の「KangooZ.E.」発売以降、世界で累計10万台のEVを販売。

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ルノー・日産アライアンスとして、これまでに累計35万台を販売するなど、世界で販売されたEVの半数を占めており、中でも「日産リーフ」はグローバルで累計23万台以上を販売する業界最量販EVとなっています。

日産は昨年11月、同車の航続距離を250kmに向上させたモデルを米国と日本に導入、欧州でも今年初めに発売。

Renault_Kangoo_Z.E.Renault-Twizy

またルノーも昨年「ZOE」の航続距離を+30km延長、充電時間を10%短縮、電気制御の最適化によりモーターの効率を向上させるなど、ルノー・日産アライアンスでは今後もEVの革新を続ける考えとしています。

Renault-ZOE

さらにアライアンスは今年1月、2020年までに自動運転技術を10モデル以上に採用する計画を発表。

今後主要な量産車に手頃な価格で搭載することで、「ゼロ・エミッション」、「ゼロ・フェイタリティ」の実現に向けたコミットメントを確固たるものにするとしています。

Avanti Yasunori・画像:NISSAN、RENAULT)

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「ギュ、バキ、ドン」!? ジムカーナチャンピオンに聞いた、リーフでタイム短縮のコツ。

前回の記事「日産リーフでジムカーナ。390kg軽いノートと勝負してあのCMを証明?」で、日産自動車広報部の期待通りに(クリッカー編集部の目論見が完全に外れて!?)、ノートよりも速いタイムでジムカーナを走った電気自動車のリーフ。

速いだけでなく楽しいってことは十分わかったんだけど、それだけで終われるわけがない。

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だって、クリッカーは常に読者の役に立ちたいと思っているから、記事を読んでリーフでジムカーナをしようという人のために、どうやったら人より速くリーフを走らせることができるのか?というコツくらいは聞いておかないと編集長が許してくれるわけがないってもんです。

……なんて思っていたら、ちょうどいい先生をスタッフの中に発見。

「日産自動車実験部でリーフ担当」と紹介されたちょっと怖そうな見た目の人(ああ書いちゃった!)、実は現役ジムカーナドライバーの顔も持つ河本晃一さん。2015年の全日本ジムカーナ選手権ではPN2クラスでシリーズ2位になった凄い人に、リーフを速く走らせるコツを聞いてみましたよ。

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「大事なことは、抑える(減速する)ところは抑えることです。音で言うと『ギュ、バキ、ドン』。ギュっと減速して速度を抑え、バキッと曲げる、そしてドン!と加速する。リーフの優れた加速を上手に生かすのがタイムアップの近道ですね。」

なるほど。減速してきちんと曲がり、リーフの鋭い立ち上がりを生かせばタイムが短縮できると。

タイムアタックの後に河本さんの助手席に乗せてもらいました。その動きのスムーズなことといったら、素人の僕とは次元違い(当たりまえだ!)。

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コーナーを繋げるライン取りの滑らかさに感動しました。パイロンを抜けるときは、すでに2つくらい先のパイロンを見ているのだとか。視線も大事です。

そんな河本さんがリーフで走ったタイムは54秒46(ウェット)。同条件でのクリッカー編集部のタイムは59秒96。予想通りにぜんぜん違う(笑)。

ちなみにタイムアタック前にコースを歩いてまわるのですが「その時にコース図を見ているようではダメ。どんなライン取りでどう走るかイメージしながら歩くのはあたりまえ」なのだそうで。

ここだけのナイショですけど、ボクはその時コースを覚えるので精いっぱいでした。

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(クリッカー編集部)

【関連記事】
日産リーフでジムカーナ。390kg軽いノートと勝負してあのCMを証明?
http://clicccar.com/?p=375772

日産リーフでジムカーナ。390kg軽いノートと勝負して「あのCM」を証明!?

電気自動車って速いらしい ── という噂は電気自動車に乗ったことない人でもクルマ好きなら聞いたことはあるでしょうけれど、じゃあどのくらい速いかといえばそれを感覚で説明するのもまた難しい。

そこへ舞い込んできたのが「論より証拠。じゃあジムカーナでタイムを計ってみれば!」という日産自動車からのイベントへのお誘い。

それはやるしかないでしょ、白黒つけてやる!とばかりにやる気満々で出かけてきましたよ、クリッカー編集部も。

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ルールを簡単に説明すると、
・コースは1分弱でまわる特設ジムカーナコース
・まずガソリン車のノートで練習兼アタック3本
・続いてリーフで練習走行1本
・リーフでタイムアタック2本

これでリーフとノートのタイムアタックをしようというわけ。

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電気自動車のリーフは、パワーが109ps、トルクは254Nm。そして車両重量は1480kg。
対するノートはスーパーチャージャー付のエンジンを搭載したグレードで98ps、142Nm、車両重量1090kg。

比べると最高出力はほぼ同じだけどリーフはトルクが2倍弱。だけど390kgも重い。
果たして予想どおりリーフは速いのか?

というわけで、タイムアタック開始。

多分リーフのほうが速いんだろうけど、もしノートのほうが速かったらそれも面白いかな……記事的には、とひそかに思っていたのはここだけの内緒。

日産さん、そんな気持ちでタイムアタックしてごめんなさい(笑)

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しかし残念なことに、そんな企みはリーフでスタートした瞬間に打ち砕かれた。
速いぞリーフ。この加速の伸びは何なんだ……。

というわけで、結果を報告しましょう。

クリッカーチームの記録(ベストタイム)は、
ノート(ガソリン車):1分3秒05
リーフ(電気自動車):59秒96

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おっ……(悔しいけど!?)リーフのほうが速い!!

リーフがゼロヨンで180SXに勝つCMは決してオーバーじゃなかったんだ!!(←というのまでは検証できてないですね今回は)

いずれにせよ、リーフが遅くない(むしろ速い)というのを身をもって体感できた今回のジムカーナ対決。

なにが凄いかって、モーターが湧き出すように発生する大トルクを生かした加速ですよ。

もちろん単純な加速も驚いたんだけど、エンジンと違ってパワーバンドがないから立ち上がりがとにかく鋭い。

ガソリン車と違ってシフトダウンの必要もなく、スタビリティコントロール(VDC)をオフにしてロールを残したままフル加速すると、簡単にタイヤスモークを上げちゃうんだから駆動力はたいしたもの。

文句なしに速いよこれは。

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そしてもうひとつ。

単に速いっていうだけでなく「抜群に気持ちよかった」のも今回のジムカーナを通じて強く感じたこと。低重心によるコーナリングの安定感、そして鋭くスムーズな加速が生む爽快感がその理由。

電気自動車じゃモータースポーツはできない!? 誰だそんなことを言っているのは!?

ボクはもう口が裂けても言いませんよ、絶対。

またやりたいなあ。

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(クリッカー編集部)

走行距離500km超! 日産のリチウムイオン電池がお披露目【人とくるまのテクノロジー展】

2016年5月25日〜27日にかけてパシフィコ横浜にて開催されている自動車関連の展示会・企画会議「人とくるまのテクノロジー展2016 横浜」において、まさに地元企業といえる日産自動車が、話題のバッテリーを公開しています。

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電気自動車の航続可能距離は、バッテリーの電力量に大きく左右されます。空力やマネージメントなどにより電費を改善することも重要ですが、満充電時の総電力量が大きいほど航続距離が伸びるというのは大原則です。

すでに2015年秋のマイナーチェンジによって、30kWh(それまでは24kWh)のリチウムイオン電池を載せた新グレードを設定している日産の電気自動車「リーフ」ですが、人とくるまのテクノロジー展にて公開された次世代バッテリーの総電力量は60kWhと倍増。

パッケージ状態の展示を見る限り、総電力量は倍増しても、十分に既存のプラットフォームに載せることが可能と思えるものでした。

バッテリーを増やすと車重が重くなってしまうという電費のネガティブ要素が出てくるため、単純に総電力量だけで航続可能距離を試算することはできませんが、30kWhでの航続可能距離(JC08モード)が280kmというリーフ、その総電力量が60kWhともなれば満充電からのスタートで500kmを超えるドライブも不可能ではなくなるかもしれません。

(撮影・文 山本晋也)

次期日産リーフ?「ニッサンIDSコンセプト」を中国初披露

昨年の東京モーターショーにサプライズで出展された日産の「IDSコンセプト」が4月25日から5月4日まで開催される「北京モーターショー2016」で初披露されるほか、プレミアムスポーツセダンを標榜するマキシマも出展されます。

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「IDSコンセプト」は次期リーフか? という噂や見方も一部であるようですが、どう見てもその名のとおり、フルカーボン製ボディを使った外装など、「コンセプト」然とした内・外装になっています。

簡単におさらいすると、完全自動運転と部分自動運転の切り替えが可能など、自動運転を見据えた技術、そして60kWhというリチウムイオン電池は、最新リーフの倍。

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日産では「ゼロ・エミッション」、究極的には死亡事故ゼロを目指す「ゼロ・フェイタリティ」の実現に向けた将来ビジョン「日産インテリジェント・モビリティ」を体現するコンセプトカーとして中国でも提案するとしています。

The all-new 2016 Nissan Maxima, which goes on sale in summer 2015, sets a new standard for style, performance and technology in the mid-size sedan segment.

また、最新のプレミアムスポーツという位置づけのマキシマは、「高品質かつエキサイティングな商品を中国市場にもたらす」という日産のコミットメントを体現する商品として出展。

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2015年の広州国際モーターショーで中国初公開されたマキシマは、洗練されたスポーツカーのようなスタイリングや高い走行性能、 セグメントをリードする先進技術の搭載により、とくに中国のヤングエリートから注目を集めているそうです。

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同車には、セーフティ機能が多数搭載されていて、ラグジュアリーモデルにふさわしい高級感あるインテリアが特徴。

8代目マキシマは、 2015年に米国でのデビュー以来、高い評価を得ているそうで、中国でも、若者をターゲットにした東風日産の「Young Nissan」戦略を強化するモデルとして、販売に寄与するものと期待されています。

(塚田勝弘)

日産は独自のバッテリーで電気自動車の600km走行を目指す

いち早く100%電気自動車「リーフ」を発売するなど、EVの実績を積み重ねている日産自動車。「誰よりも早く、電気自動車の時代を実現する」をテーマに、『EV進化論2016』を発表しています。

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販売開始から5周年を目前にしたマイナーチェンジにより、リーフはバッテリーを進化させ、パッケージを変えずに総電力量を30kWhへと向上。満充電からの航続可能距離を280kmに伸ばしています。

EV進化論2016の第一号では、その新しいリチウムイオンバッテリー開発者が、EV用バッテリーの展望について語っています。

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日産では1992年から自動車用の駆動バッテリーとしてリチウムイオンバッテリーの開発を進めていたといいます。また、リーフなどにも使われているラミネート構造のバッテリーセルは独自に開発した技術と主張するもので、コスト面でもパッケージ面でも有利な構造だということです。

ラミネート構造は強度的に不安に思うかもしれませんが、これまでバッテリーに起因する事故は起きていないというから安心ですし、新しい30kWh仕様に使われているバッテリーでは容量保証も8年間・16万kmへと延長しています。

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着実に進化している電気自動車用の駆動バッテリーですが、満充電からの航続可能距離が280kmというのでは、まだまだエンジン車には届いていません。次なるステップとしては、軽自動車の満タン状態からの航続距離に匹敵する600kmを目指しているといいます。

また、バッテリーの性能は蓄電能力を示す電力量だけではありません。バッテリーから同時に取り出すことのできるパワー(出力)もクルマのパフォーマンスを左右するスペックです。

リーフの30kWhバッテリーパックから瞬間的に取り出すことのできるパワーは、なんと200kWにも達するといいます。すなわち、かつて自主規制値として存在していた280馬力のスポーツカーに匹敵する加速性能を実現することができるだけのポテンシャルがあるというわけです。

さらに航続距離を伸ばすこと、加速性能を高めること。電気自動車の進化を担うバッテリーの伸びしろに期待が高まります。

日産が次期「リーフ」で航続距離500km超えを達成する?

「第7回国際二次電池展」にて、電動車向けバッテリーの開発、製造、販売を手掛ける「AESC」(オートモーティブエナジーサプライ)社がリチウムイオン電池の最新動向をプレゼンテーションしました。

AESCは日産自動車とNECが共同で設立したバッテリーサプライヤーで、展示会では今後の電動車の航続距離拡大の鍵を握る革新技術を紹介。

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それによると同社はEVの航続距離を倍増させる技術に目処を付けているようです。

おりしも昨年6月、日産自動車が株主総会で株主に対してガソリン車並みの航続距離を実現したEV(実検車両)の存在を明らかにしており、日産に電池を供給する「AESC」の出展内容が注目されていました。

NISSAN_LEAF

「AESC」はエネルギー密度を1.3倍以上に向上させたリチウムイオン電池を2018年に製品化する考えのようで、EVの航続距離を現行比で1.5倍から2倍近くにまで伸ばせる見込みとしています。

具体的には正極材に使用している“マンガン酸リチウム”を三元系材料に置き換えることでエネルギー密度を200Wh/kgにまで高める模様。

日産リーフは2010年12月の発売以降、航続距離を年々伸ばしており、発売当初の160km(JC08モード)から5年後の昨年12月には大容量(30kWh)化の実現により、約1.8倍となる280km(JC08モード)にまで拡大しています。

日産が製作した動画の中にも航続距離“544km”という数値が示されており、次期リーフでは500km超えが期待できそうです。

NISSAN_LEAF(出展 日産自動車)

また三菱自動車も2020年までにエネルギー密度を200Wh/kgにまで高めるとしており、これまでEV普及の足かせになっていた“航続距離”問題も2018年を目処に解消されそうな状況に向かいつつあるようです。

Avanti Yasunori

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