Motor Fan's YEAR 2016

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全受注の半数以上が競合車からの乗り換え!新型インプレッサの魅力とは?

12月9日、420点の高得点で「2016-2017 COTY」 (日本カー・オブ・ザ・イヤー)のイヤーカーに輝いたスバルの人気モデル「インプレッサ スポーツ/G4」。

SUBARU

5年ぶりに全面刷新された新開発の「スバルグローバルプラットフォーム」などにより、質の高い走行性能を実現するとともに、国産車初の歩行者保護エアバッグ、運転支援システム「アイサイト」をはじめとする多くの安全装備を標準装着。

世界トップレベルの安全性能を実現しながらも、エントリーモデルでは200万円を切る手頃な価格を実現したことなどが受賞理由として挙げられています。

SUBARU

同車のフルモデルチェンジにあたっては、先頃の記事でご紹介したとおり、今後のバリエーション展開における基幹車種だけに目標を高く設定し、その達成に向けた開発陣の並々ならぬ努力があったといいます。

インプレッサは、国内市場や主力となる米国市場のアウトドア派にターゲットを定めて開発が進められたそうで、車体強度の向上に加え、走行時の挙動をより精密に測定できる機器の導入により、「安全性」「走り」「乗り心地」などが格段に向上。

また、これまで競合車に対するウイークポイントとされていたインテリアのデザインや質感についても、徹底的にこだわったそうで、新聞報道などによると、新型では競合他車からの乗り換えが全受注の半数を超えているとか。

SUBARU

商品力の向上や、それによるCOTY受賞の影響も含め、新たな顧客層の獲得に繋がっているようで、来年、富士重工業から新たな社名「SUBARU」に変わる同社にとって、幸先の良い出足となりそうです。

Avanti Yasunori・画像:SUBARU)

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日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞記念!「スバル インプレッサ」開発メンバー総登場

自動車評論家 約60名による審査を経て、その年の最高の1台を決定するイベント、「2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤー」。

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今年は12月9日に最終選考会・表彰式が行われ、ノミネート車10台の中で420点の高得点を獲得した「インプレッサスポーツ/G4」が、強豪トヨタ プリウスを抑えて本年のイヤーカーに輝きました。

受賞理由として、新開発の「スバルグローバルプラットフォーム」などにより質の高い走行性能を持つとともに、国産車初の歩行者保護エアバッグ、運転支援システムアイサイトをはじめとする多くの安全装備を標準装着。世界トップレベルの安全性能を実現しながらも、200万円を切る手頃な価格から実現したことなどが挙げられています。

内装の質感や静粛性の向上も図られており、開発にあたっては多くのエンジニア達が全力を尽くしたといいます。

本稿ではそんなエンジニア達から寄せられた受賞への喜びの声や、開発に纏わるエピソードを各部門別に幾つかご紹介したいと思います。

・車体設計部 中島主査

「動的質感を向上させるために、新しいプラットフォームの開発で多くのチャレンジをしてきた。長く険しい開発だったが、その結果できた新しいインプレッサ・新しいスバルを感じて頂き、カーオブザイヤーを受賞できたことを本当に嬉しく思う」

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・シャシー設計部 井本主査

「スバルグローバルプラットフォームの開発でこだわった動的質感の向上については、一部の人だけが判る変化ではなく、誰もが乗った瞬間から体感できる変化を目標に一から開発をやり直した」

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・先進安全設計部 柄澤主査

「安心と愉しさの具現化に向け、歩行者保護エアバッグや進化したアイサイト、インフォテイメントの開発に挑戦。新しい挑戦が故に困難な開発となったが、苦しい時でもメンバーの前向きな姿勢に助けられて、全員で懸命にやりきった」

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・内装設計部 岡本主査

「弱点と言われた内装を一気に引き上げるため、高い目標を掲げ、総力を結集して開発。道のりは想像以上に険しく、苦難の連続だったが、諦める事なく粘り強く取り組み、その成果がCOTY受賞という最高の形で認められた事は感無量」

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・車両研究実験総括部 担当 峯岸氏

「インプレッサを乗って頂いた全ての人が違いが判る動的質感に仕上がっていること、それを評価頂いたことがとても嬉しく思う。動的質感を向上させるために専門部署からの度重なる提案を受け入れ、その都度関係部署と合意して、全社一丸となって仕上げた結果の表れだと思う」

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・車両研究実験部 担当 桑原氏

「プラットフォーム、サスペンションの全てが新製で、設計者には無理難題を、製作所の方には手間の掛かる作業に対応して頂き、インプレッサの感動質感を実現することができた。全員で鍛え上げた車両がCOTY受賞の一報を受け、嬉しさと共に開発時の苦労が思い出され涙が出た」

・車両研究実験部 担当 永末氏

「かれこれ3年間、操縦安定性・乗心地開発に携わってきた。北米や欧州での海外試験で課題を見つけ、日々改善に取り組んだ。新しいプラットフォームのため、多忙だったが、COTY受賞という結果で見える形で成果が表れて嬉しい」

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・認証技術部 担当 安田氏

「富士重工業として最後のフルモデルチェンジ。社員全員のDNAの結晶として有終の美を飾れた。SUBARUでも今まで以上の飛躍を目指して突き進む!」

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COTY受賞に関するエピソードとしては、「受賞後販売店への来客数が増えた」、「友人から連絡が有り、凄いね!と褒められた」といったエンジニア冥利に尽きるようなコメントが多く見受けられました。

開発に携わった人達のこれらのコメントからは、新型インプレッサの開発に際し、苦労が多かったものの、「やりきった!」という達成感が伝わってくるとともに、頼もしさを感じます。

今後の開発においても、奢ること無く「安心・安全」の精神を追求していって頂きたいと願うばかりです。

※画像をクリックすると大きいサイズで見れます。

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日本カー・オブ・ザ・イヤー選考結果
http://www.jcoty.org/result/

選考委員別配点表
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受賞なるか?トヨタ「C-HR」が欧州COTYにエントリー!

世界的にSUVモデルが人気を博すなか、トヨタ自動車が11月10日に国内でWebによる先行受注を開始した新型クロスオーバー「C-HR」。

TOYOTA_C-HR

欧州ではトヨタモーターヨーロッパが、TMMTのトルコ工場で生産を開始しており、欧州の各国をはじめ、北米、カナダ、台湾、南アなどに輸出される計画になっています。

ちなみに「C-HR」は、TNGA採用車が海外で生産される初のモデル。

HV用のエンジンはイギリスで生産され、海外向けに設定されている1.2L用M/T(マニュアル・トランスミッション)はポーランドで生産するなど、生産工場が欧州の各地に広がっているのも特色のひとつ。

TOYOTA_C-HR

国内向け「C-HR」についてはトヨタ自動車東日本の岩手工場で生産される予定で、11月10日時点の受注台数が9,000台を超えるなど、生産計画の6,000台/月を大きく上回っており、来年には13,000台/月ペースに引き上げる計画になっている模様。

車体のスリーサイズは全長4,360mm、全幅1,795mm、全高1,550mmと堂々としており、ホイールベースは2,640mmとなっています。

TOYOTA_C-HR

グレードは4種類で、1.8LのFFハイブリッドモデル(G/S)にはプリウス用、1.2Lの4WDターボモデル(G-T/S-T)にはオーリス120T用のエンジンをそれぞれ搭載。

TOYOTA_C-HR

その個性的なルックスから、国内をはじめ、欧州でも発売前から評判が良いようで、欧州7ヶ国の自動車雑誌が主催するヨーロッパ・カーオブザイヤーにもエントリーするなど、各方面から注目が集まっています。

Euro_COTY

開発陣がこだわりをもって仕上げた海外向け1.2Lモデルのミッション(6MT)は、オーリス用のMTを流用しながらも、レバー、ケーブル、シンクロコーン、ディテント機構が見直されており、そのシフトフィールは試乗会で高評価を得ているそうです。

TOYOTA_C-HR

欧州COTYでは、11月28日に38モデルの中から、受賞対象車7台が発表される予定で、その中に「C-HR」が食い込めるかが注目されており、来年3月のジュネーブショーで大賞受賞車が発表される予定。

1993年に日産マイクラ(マーチ)が日本車で初受賞して以来、トヨタ ヤリス(ヴィッツ)や2代目プリウス、日産リーフ(EV初)が受賞していることから、「C-HR」についても受賞に向けて期待がかかります。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車、EURO COTY、TANNIS TEST)

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トヨタが欧州でコンパクトSUV「C-HR」 の市販モデルを公開!
http://clicccar.com/2016/10/04/404598/

トヨタが「C-HR」の受注開始!パリでも市販モデル公開へ
http://clicccar.com/2016/09/21/400863/

トヨタが「C-HR」のインテリアデザインを初公開!
http://clicccar.com/2016/06/28/382172/

ニュル24H耐久でトヨタ「C-HR」がクラス3位で完走!
http://clicccar.com/2016/05/31/375178/

【関連リンク】

トヨタ「C-HR」
http://toyota.jp/c-hr/

ヨーロッパ・カーオブザイヤー
http://www.caroftheyear.org/

TANNIS TEST
http://www.tannistest.com/

今年は新車不作!?「日本カー・オブ・ザ・イヤー2016-2017」の10ベストカーが決定

「日本カー・オブ・ザ・イヤー2016-2017」の「10ベストカー」が選出されました。今年、とくに上半期は新車不作といえるほどフルモデルチェンジ、ブランニューモデルが少なく、また複数の要因で当初の発売予定から延期するモデルもいくつかありました。

全35台のノミネート車から選出された「10ベストカー」は下記のとおりで、数少ない新型車から選ばれているだけに順当といえるでしょう。

●スバル インプレッサスポーツ/G4

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●トヨタ プリウス

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●ホンダ フリード/フリード+

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●日産 セレナ

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●BMW M2クーペ

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●アウディ A4シリーズ(セダン/アバント/オールロードクワトロ)

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●ジャガー F-PACE

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●アバルト 124スパイダー

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●メルセデス・ベンツ Eクラス

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●ボルボ XC90

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軽自動車が1台も入っていないのは新型車不足ですから仕方ないところでしょうか。今秋と噂されていた通り新型ワゴンRが発売されていれば10台に入っていたはず……ともあれ、この10台の中から12月9日に「カー・オブ・ザ・イヤー」が選出されます。

なお、今年も読者の皆様参加できる「clicccar of the year(クリッカーオブザイヤー)」が開催される予定です。詳細は後日発表されますのでお待ちください!!

(文/塚田勝弘 写真/小林和久、塚田勝弘、FCAジャパン)