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全受注の半数以上が競合車からの乗り換え!新型インプレッサの魅力とは?

12月9日、420点の高得点で「2016-2017 COTY」 (日本カー・オブ・ザ・イヤー)のイヤーカーに輝いたスバルの人気モデル「インプレッサ スポーツ/G4」。

SUBARU

5年ぶりに全面刷新された新開発の「スバルグローバルプラットフォーム」などにより、質の高い走行性能を実現するとともに、国産車初の歩行者保護エアバッグ、運転支援システム「アイサイト」をはじめとする多くの安全装備を標準装着。

世界トップレベルの安全性能を実現しながらも、エントリーモデルでは200万円を切る手頃な価格を実現したことなどが受賞理由として挙げられています。

SUBARU

同車のフルモデルチェンジにあたっては、先頃の記事でご紹介したとおり、今後のバリエーション展開における基幹車種だけに目標を高く設定し、その達成に向けた開発陣の並々ならぬ努力があったといいます。

インプレッサは、国内市場や主力となる米国市場のアウトドア派にターゲットを定めて開発が進められたそうで、車体強度の向上に加え、走行時の挙動をより精密に測定できる機器の導入により、「安全性」「走り」「乗り心地」などが格段に向上。

また、これまで競合車に対するウイークポイントとされていたインテリアのデザインや質感についても、徹底的にこだわったそうで、新聞報道などによると、新型では競合他車からの乗り換えが全受注の半数を超えているとか。

SUBARU

商品力の向上や、それによるCOTY受賞の影響も含め、新たな顧客層の獲得に繋がっているようで、来年、富士重工業から新たな社名「SUBARU」に変わる同社にとって、幸先の良い出足となりそうです。

Avanti Yasunori・画像:SUBARU)

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日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞記念!「スバル インプレッサ」開発メンバー総登場

自動車評論家 約60名による審査を経て、その年の最高の1台を決定するイベント、「2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤー」。

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今年は12月9日に最終選考会・表彰式が行われ、ノミネート車10台の中で420点の高得点を獲得した「インプレッサスポーツ/G4」が、強豪トヨタ プリウスを抑えて本年のイヤーカーに輝きました。

受賞理由として、新開発の「スバルグローバルプラットフォーム」などにより質の高い走行性能を持つとともに、国産車初の歩行者保護エアバッグ、運転支援システムアイサイトをはじめとする多くの安全装備を標準装着。世界トップレベルの安全性能を実現しながらも、200万円を切る手頃な価格から実現したことなどが挙げられています。

内装の質感や静粛性の向上も図られており、開発にあたっては多くのエンジニア達が全力を尽くしたといいます。

本稿ではそんなエンジニア達から寄せられた受賞への喜びの声や、開発に纏わるエピソードを各部門別に幾つかご紹介したいと思います。

・車体設計部 中島主査

「動的質感を向上させるために、新しいプラットフォームの開発で多くのチャレンジをしてきた。長く険しい開発だったが、その結果できた新しいインプレッサ・新しいスバルを感じて頂き、カーオブザイヤーを受賞できたことを本当に嬉しく思う」

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・シャシー設計部 井本主査

「スバルグローバルプラットフォームの開発でこだわった動的質感の向上については、一部の人だけが判る変化ではなく、誰もが乗った瞬間から体感できる変化を目標に一から開発をやり直した」

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・先進安全設計部 柄澤主査

「安心と愉しさの具現化に向け、歩行者保護エアバッグや進化したアイサイト、インフォテイメントの開発に挑戦。新しい挑戦が故に困難な開発となったが、苦しい時でもメンバーの前向きな姿勢に助けられて、全員で懸命にやりきった」

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・内装設計部 岡本主査

「弱点と言われた内装を一気に引き上げるため、高い目標を掲げ、総力を結集して開発。道のりは想像以上に険しく、苦難の連続だったが、諦める事なく粘り強く取り組み、その成果がCOTY受賞という最高の形で認められた事は感無量」

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・車両研究実験総括部 担当 峯岸氏

「インプレッサを乗って頂いた全ての人が違いが判る動的質感に仕上がっていること、それを評価頂いたことがとても嬉しく思う。動的質感を向上させるために専門部署からの度重なる提案を受け入れ、その都度関係部署と合意して、全社一丸となって仕上げた結果の表れだと思う」

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・車両研究実験部 担当 桑原氏

「プラットフォーム、サスペンションの全てが新製で、設計者には無理難題を、製作所の方には手間の掛かる作業に対応して頂き、インプレッサの感動質感を実現することができた。全員で鍛え上げた車両がCOTY受賞の一報を受け、嬉しさと共に開発時の苦労が思い出され涙が出た」

・車両研究実験部 担当 永末氏

「かれこれ3年間、操縦安定性・乗心地開発に携わってきた。北米や欧州での海外試験で課題を見つけ、日々改善に取り組んだ。新しいプラットフォームのため、多忙だったが、COTY受賞という結果で見える形で成果が表れて嬉しい」

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・認証技術部 担当 安田氏

「富士重工業として最後のフルモデルチェンジ。社員全員のDNAの結晶として有終の美を飾れた。SUBARUでも今まで以上の飛躍を目指して突き進む!」

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COTY受賞に関するエピソードとしては、「受賞後販売店への来客数が増えた」、「友人から連絡が有り、凄いね!と褒められた」といったエンジニア冥利に尽きるようなコメントが多く見受けられました。

開発に携わった人達のこれらのコメントからは、新型インプレッサの開発に際し、苦労が多かったものの、「やりきった!」という達成感が伝わってくるとともに、頼もしさを感じます。

今後の開発においても、奢ること無く「安心・安全」の精神を追求していって頂きたいと願うばかりです。

※画像をクリックすると大きいサイズで見れます。

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【関連リンク】

日本カー・オブ・ザ・イヤー選考結果
http://www.jcoty.org/result/

選考委員別配点表
http://www.jcoty.org/result/points/

富士重工業が2020年に新プラットフォームを全車種展開!

2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤーにおいて、「トヨタ プリウス」と大接戦の末、本年のイヤーカーに輝いた新型「スバル インプレッサ」。

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今回受賞した富士重工業の「スバル インプレッサ」には、衝突強度を従来比で1.4倍に引き上げた「スバルグローバルプラットフォーム」が採用されており、同社は今後他モデルにもフルモデルチェンジを機に順次採用を拡大する方針のようです。

新聞報道などによると、2020年をめどに同プラットフォームを全車種展開する計画のようで、衝突回避ブレーキなどの運転支援システム「アイサイト」に加え、車両本体の性能向上により「安心・安全」を訴求する考えとか。

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同社の2017年3月期の世界販売台数は約106万台(前期比10.9%増)となる模様で、初となる100万台超を記録する見込みといいます。

吉永社長はその主な要因として、「安心・安全」のイメージ浸透によるブランド力向上を挙げており、今後もその根幹となる新プラットフォームの優位性を活かしていく考えを示唆しています。

安全性の高さを武器に勢いに乗るスバルですが、SUV系を含めた今後の車種展開が注目されます。

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スバル・インプレッサの1.6Lモデルが発売開始
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スバルが中国市場への「アイサイト」初導入を発表!
http://clicccar.com/2016/11/16/417125/

注目の5台をピックアップ!新型SUVがロサンゼルスショーに大集結
http://clicccar.com/2016/11/20/418759/

【関連サイト】

スバル インプレッサ SPORT
http://www.subaru.jp/impreza/impreza/

スバル インプレッサ G4
http://www.subaru.jp/impreza/g4/

アイサイト3を搭載する新型インプレッサなどが「予防安全性能評価 ASV++」を獲得

国交省と自動車事故対策機構(NASVA/National Agency for Automotive Safety & Victims’Aid)が実施している「予防安全性能アセスメント」。2016年度から評価対象が一部変更されています。

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2015年度の評価対象は、衝突被害軽減制動制御装置(AEBS/Autonomous Emergency Braking System)の対車両、車線逸脱警報装置(LDWS/Lane Departure Warning System)、後方視界情報提供装置でした。

今年度は2015年度の評価対象に加えて、道路横断中の歩行者を模擬したターゲットに10km/h〜60km/hで車両を接近させ、警報および被害軽減ブレーキの作動状況を評価する対歩行者のAEBS試験も実施されています。

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スバルの車両では、新型インプレッサは68.9点、レガシィは68.0点、フォレスターは69.5点、レヴォーグ/WRX S4は68.5点の評価となり、試験車種すべてが最高ランクの「予防安全性能評価 ASV++」を獲得。

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スバル車はこれまでに実施された予防安全性能アセスメントにおいて、「EyeSight(アイサイト)」を搭載するすべての車種が最高ランクを獲得しています。

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さらに、2016年10月に発売された新型インプレッサでは、全車にアイサイト(ver.3)が標準装備されているだけでなく、万一の事故の際に歩行者の頭部への被害軽減を図る歩行者保護エアバッグも標準化するなど、安全装備を強化しています。

(塚田勝弘)

意外?それとも納得!?「対歩行者自動ブレーキ」最高得点のマツダ車、勝手に安全ランキング

昨今、自動車の安全性能には特に注目が集まっていますが、昨日、日本で初めて国土交通省が「対歩行者自動ブレーキ」の評価が発表されました。
しかも、最高得点はスバルでもレクサスでもなく…意外にも(?)「マツダ アクセラ」。
71満点中、70.5点という高得点です。

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というわけで、ちょうど「デミオ」と「CX-3」の試乗会に行ったので、マツダ車安全ランキングを考えてみました。
ちなみにマツダは、グローバルで先進安全装備「i-ACTIVSENSE」を導入し、世界中で同じ技術を展開。
道路状況や天候に左右されず、アウトバーンで200㎞/hにも対応できるよう、ミリ波レーダー、カメラ、赤外線レーダーレーザーという3つのデバイスを使用しています。

現在、マツダ車には基本的に先進安全装備「i-ACTIVSENSE」が搭載され、「自動ブレーキ」と呼ばれる「スマート・シティ・ブレーキ・サポート」はもちろん、前後進対応の「AT誤発進抑制制御」、「車線逸脱警報システム(LDWS)」、夜間の視認性を高める「アダプティブ・LED・ヘッドライト」などが搭載されています。
それに加えて、現在のマツダ車で歩行者を検知する機能が搭載されているのは、「アクセラ」「CX-3」「アテンザ」。「アテンザ」と「アクセラ」にはレーンキープアシストあり。「CX-5」には歩行者検知機能はありませんが、レーンキープアシスト装備。
予防安全では、「デミオ」と「CX-3」には11分割のヘッドライト。また、「CX-3」には、ハイビームコントロールがついています。

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というわけで私が選んだマツダ車安全装備ランキングは
1位。アクセラ
1位。アテンザ
3位。CX-3
4位。CX-5
5位。デミオ

とはいえ、あくまで安全運転のための「運転支援」。
安全運転は、自分の心掛けと周囲への気配りが一番の安全運転装備です。

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(吉田 由美)

税抜き価格200万以下で安全装備テンコ盛り。スバル・インプレッサの1.6Lモデルが発売開始

日本車として初めて歩行者用エアバッグを全車に標準装備し、先進安全技術のトップランナーといえる「EyeSight」も全車に標準装備するなど、安全意識の強い新型インプレッサ。そのエントリーグレードとなる『1.6i-L EyeSight』の発売日が決定しました。

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「FB16」という型式こそ従来通りですが、多くの部分で設計が進化した軽量1.6リッターエンジンを搭載する待望のグレードです。ボディはセダンのG4と5ドアのSPORTの2種類、いずれもFFとAWDが設定されています。

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メーカー希望小売価格は、FFが192万2400円、AWDは213万8400円(いずれも消費税込)。税抜き本体価格で200万を切る価格帯で、これだけの安全装備を持っているのは新しい時代のベンチマークとなることでしょう。

●スバル・インプレッサSPORT 1.6i-L EyeSight(2WD)主要スペック
全長:4460mm
全幅:1775mm
全高:1480mm
ホイールベース:2670mm
車両重量:1300kg
乗車定員:5名
エンジン型式:FB16
エンジン形式:水平対向4気筒DOHC
総排気量:1599cc
最高出力:85kW(115PS)/6200rpm
最大トルク:148Nm(15.1kg-m)/3600rpm
変速装置:CVT
燃料消費率:18.2km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:205/55R16
メーカー希望小売価格(税込):1,922,400円

(山本晋也)

200万円切りで台数を伸ばせるか!? インプレッサの1.6Lモデルが発売開始。

2016年末発売予定とされていた新型スバル・インプレッサの1.6Lモデル。12月20日に発売を開始されることが発表されました。

価格は、5ドアのSPORT、4ドアセダンのG4ともに2WDが192万2400円、AWDが213万8400円です。

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2015年11月15日に発表された発売から約1カ月の受注状況では、5ドアのインプレッサSPORTが74%、4ドアセダンのG4が82%と圧倒的に2.0Lモデルの方が高くなっていました。

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2.0Lモデルが優勢なのは、どんなモデルにも言える傾向である、初期受注時は「高いグレードから売れていく」というのと、インプレッサに走りの良さを求める層が多いということではないでしょうか。

今回の1.6Lモデルの発売開始を受けて、ディーラーに試乗車が配備されれば、1.6Lエンジン搭載車のシェアも増えそうです。コアなファンだけでなく、他メーカーからの買い替えを促したいスバルとしても1.6Lモデルの成功は欠かせないはず。

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また、1.6Lモデルでも静粛性の高さや広くなった室内などの新型の強みは2.0Lモデルと同じで、街中中心の乗り方であれば115ps/148Nmというエンジンスペック(2.0Lは154ps/196Nm)でも不足はないでしょう。1.6Lエンジンはポート噴射ではありますが、「直噴化しないギリギリ」のところまで性能を高めたそうですからCVTを含めたパワートレーンの進化も享受できます。

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p06_02sなお、用意されるボディカラーは「クリスタルホワイト・パール(3万2400円高)」、「アイスシルバー・メタリック」、「クリスタルブラック・シリカ」、「ダークグレー・メタリック」、「ピュアレッド」、「ダークブルー・パール」、「クォーツブルー・パール」の計7色。

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200万円を切る(2WD)車両価格からいっても、モデルライフが進むに従って1.6Lエンジン車の存在感が高まりそうです。

(塚田勝弘)

新型インプレッサをSTIスポーツパーツやビルトインナビでドレスアップ!

■ドレスアップは機能性抜群のSTIスポーツパーツで!

新型インプレッサは、純正のアフターパーツも充実しています。外装のドレスアップなら、STIスポーツパーツがオススメ。フロントアンダースポイラーやリアサイドアンダースポイラーは、整流効果もしっかり発揮してくれます。またフレキシブルタワーバーは、中央のリンクボールで縦方向の突き上げをいなす高性能タイプで、新型インプレッサの走りを一層際立たせてくれます。

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ユーティリティの純正オプションでは、ラゲッジだけでなく後席背もたれまでカバーする樹脂製のカーゴトレーマットや、後席のペット用パートナーズカバー等の商品が盛り沢山。様々な便利グッズが、アクティブなカーライフをサポートしてくれます。

■内装では8インチのビルトインナビがオススメ

スバルは新型インプレッサから工場の生産ラインで取り付けるメーカーオプションのカーナビを廃止しました。これは開発に時間がかかり、最新版をタイムリーに提供できないのが理由とのこと。相当思い切った戦略転換で、ユーザーはディーラーのオプション品やカー用品店での市販品から、好きなカーナビを選ぶようになります。

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そこでスバルはディーラーオプションに、メーカーオプションと同等の魅力的なカーナビを準備しています。中でもパナソニック製のビルトインナビは、大型8インチディスプレイタイプで、コンソール全面が専用パネルで覆われた高級感溢れる仕様。もちろん、ステアリングスイッチやインパネ上部のマルチファンクションディスプレイとも連動しているからオススメです。

(星崎 俊浩)

【関連リンク】

■第543弾新型インプレッサのすべて (より深く知りたい方はこちらがオススメ)

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新型スバル・インプレッサにヨコハマタイヤの「アドバン」が採用

新型にスイッチしたスバル・インプレッサ。日本だけでなく、北米やオーストラリアに展開されるグローバルモデルで、「SUBARU GLOBAL PLATFORM」採用第1弾として新生スバルの今後を占う重要な1台でもあります。

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新型インプレッサのの走りを支える新車装着(OE)用タイヤとして、ヨコハマタイヤの「アドバン」が採用されています。

日本市場とオーストラリアでは「ADVAN Sport V105」、北米では「AVID S34」が装着されています。

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装着サイズは日本向けの「ADVAN Sport V105」が225/40R18 88W、オーストラリア向けとして225/40R18 92W、北米向けの「AVID S34」はP225/40R18 88Vとなっています。

日本向けの「ADVAN Sport V105」は、主にハイパワー、プレミアムカーに向けたサマータイヤ。高いドライビングパフォーマンスを発揮するとともに、優れた快適性や安全性を高次元でバランスさせているのが特徴。同タイヤを履いたインプレッサを長距離走る機会がありましたが、グリップと静粛性の高さは確かに印象に残りました。

2016112114tr001_3一方の「AVID S34」は、北米市場で販売されている乗用車用オールシーズンタイヤ「AVID」に「環境性能のさらなる向上+人に、社会にやさしい」をテーマとした横浜ゴムのグローバルタイヤブランド「BluEarth(ブルーアース)」の基盤設計や材料技術を採用して開発されています。優れた走行性能と安全性能を実現しながら低燃費性能も高めているのがポイント。

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2016年10月25日から発売された新型インプレッサは、順次各国・各地域での発売が予定されています。なお日本向け車両には、横浜ゴム社製のパンク応急修理キットが搭載されています。

※タイヤの画像はイメージです。ホイールも純正装着品ではありません。

(文/塚田勝弘 写真/横浜ゴム、小林和久)

新型インプレッサの爽快な走りは「ボディの歪み」と「人の感性」を分析した成果!

■SGPは、ボディ歪みと感性を分析して構築

新型インプレッサでの大注目は、今後スバルが全車種に展開する次世代プラットフォーム「スバルグローバルプラットフォーム(SGP)」の第一号であること。「世界最高水準の衝突安全性能」と「動的質感の向上」を目指して開発されました。

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特に「動的質感」では、走行時にボディがどのように歪むかを、ボディ骨格の200ヶ所に歪みゲージを貼って計測。そして1/1000秒単位で捉えた歪みの変化値を、ドライバーの官能評価と比較分析していきました。

その結果、ドライバーの違和感の原因を数値で捉えながらボディ開発ができるようになり、人の感性に響く走りを創り上げていったのです。

■SGPの驚異的な剛性アップが凄い!

完全新設計のSGPは、全長を一気に貫くメインフレームを左右に配置して、骨格結合部を強化することで、先代比で各部1.7〜2倍の剛性を確保。また連続的な剛性変化を適正化して、爽快な走りを実現。さらに衝突エネルギー吸収率を1.4倍に向上して、安全性能も進化させました。

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エンジンは「吹け上がりの質感」にこだわった改良を実施。例えばエンジンのゴロゴロ音対策として、クランクシャフトの支持剛性の強化を行い、約23%の振動低減を実現しています。2Lエンジンでは、直噴化により圧縮比を10.5から12.5にアップさせることで、レスポンスと燃費を向上させています。

■2つの最新安全装備を全車に標準装備

新型インプレッサは、ボディの衝突性能向上に加えて安全装備も充実強化しています。全車に標準装備される「アイサイト3.0」は、スバル独創の2眼カラーカメラ式運転支援システム。歩行者や自転車にも対応する衝突回避・軽減軽減ブレーキや全車速追従型オートクルーズ、車線逸脱抑止機能などを備えています。

ちなみにアイサイト登載車は、非登載車に比べて追突事故率が84%も減少しているのですから、本当に素晴らしい!

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アイサイトと合わせて全車に標準装備されるのが、「歩行者保護エアバック」です。これは事故の際にボンネット上にエアバックを展開して、歩行者頭部を保護する最新の安全装備。ボルボとランドローバーにつづいて世界3例目の採用ですから、まさに大奮発なのですネ。

新型インプレッサのメカニズムを見ると、スバルのクルマ創りが王道を歩み始めたと強く感じる次第です。

(星崎 俊浩)

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スバル・インプレッサが発売約1カ月で1万1050台を受注!過半数が他メーカーからの乗り替え

10月13日に発表された新型スバル・インプレッサの発売1カ月の受注台数が発表されました。これは他メーカー同様、発売前の先行予約分を含めたもので、インプレッサは9月1日から先行予約されていましたから、9月1日〜11月14日までとなります。

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その間の受注台数は1万1050台で、月間目標販売台数の4倍超となっています。内訳はセダンのインプレッサG4が2226台、5ドアハッチバックのインプレッサSPORTが8824台。

販売台数のうち、スバル以外のクルマに乗っている人からの乗り替えが全体の51%と過半数超えしていて、スバルの拡販を担う期待の新世代モデルという役割をまずは果たしているといえそう。

グレード構成比をインプレッサG4から見ていくと、「2.0i-S EyeSight」のAWDが35%と最も多く、ついで「2.0i-L EyeSight」のAWDが24%、「2.0i-L EyeSight」のFFが13%。排気量別では2.0L車が82%、1.6L車が18%となっています。

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インプレッサSPORTも「2.0i-S EyeSight」のAWDが一番人気で27%、つぎに「2.0i-L EyeSight」のAWDが24%、「1.6i-L EyeSight」の2WDが16%と続いています。

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排気量別では、1.6L車が26%、2.0L車が74%で、G4よりも1.6L車の割合が高め。なお、1.6L車の比率が低いように感じるかもしれませんが、こちらは2016年末の発売となっているため、今後はさらに増えるはず。

ボディカラーは、G4が「クリスタルホワイト・パール」と「アイスシルバー・メタリック」が26%で1番人気。以下、「クリスタルブラック・シリカ」が15%、「ダークブルー・パール」が10%と続いています。

SPORTも「クリスタルホワイト・パール」が32%と最も多く、「アイスシルバー・メタリック」が24%、「クリスタルブラック・シリカ」が12%、「クォーツブルー・パール」が10%、「ダークブルー・パール」も10%となっています。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

目を見張るグレードアップを実現した、新型インプレッサの内装

■目を見張る内装のグレードアップを実現

新型インプレッサのドアを開けると、大幅にグレードアップした内装が迎えてくれます。インパネは、スバルらしい機能的なレイアウトを踏襲しながら、ナビ両側にエアアウトレットを縦型で配置してクールな印象を演出。中央上部の大型マルチファンクションディスプレイでは、水温や油温、アイサイトの動作状況などが確認できます。

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特に目を見張るのが高級感で、インパネはソフトパットで造作し、2L仕様では贅沢にも本物のステッチを採用しています。またステアリングステーや空調、コンソールの枠等をシルバー調の枠で囲い、シャープさと高級感を演出。特にこの立体感を持たせたシルバー枠が、内装のグレードアップに効いています。

■大切なのは運転しやすさと使いやすさ

フロントシートは先代よりもホールド性を高めた形状ですが、ウレタンを2倍にして振動吸収性を高めており、タイトというよりも体の収まりが良く快適な仕上がりとなっています。頭上中央にあるアイサイトのユニットも、小型のVer3.0なので目立たなくなりました。また、太目のステアリングと2眼式のアナログメーターから、運転のしやすさと楽しさを大切にするスバルのポリシーを感じます。

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リアシートは、ハッチバックの「スポーツ」もセダンの「G4」も、リアシートの座面幅が広く、座面中央の盛り上がりも少な目なので、横3人でも座りやすくなっています。足元も十分広く、頭上高は「G4」が「スポーツ」がよりも少くなっていますが、標準以上の居住性を確保しています。

荷室では、リアサスペンションの張り出しを抑えることで容量と使い勝手を向上。「スポーツ」は、ゴルフバック3個が後席背もたれ上部よりも低い位置に収まるのが自慢。また後席格納では、6:4分割可倒式を採用しています。「G4」のトランクは、ゴルフバック4個が収まる大容量を確保。ここでも使い勝手や使う楽しさを重視するスバルのポリシーが、強く感じられました。

(星崎 俊浩)

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第543弾新型インプレッサのすべて(より深く知りたい方はこちらがオススメ)

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新型インプレッサのデザインは、躍動感と塊感のかけ算でできている!

■躍動感と塊感は、たし算ではなくかけ算

新型インプレッサは、次世代プラットフォーム「SGP」を最初に採用するでなく、スバルの次世代デザインの先駆けでもあります。スバル次世代デザインのテーマは「ダイナミック×ソリッド」で、躍動感と塊感を融合したスタイルを目指しています。

ポイントは、躍動感と塊感の関係が「足し算」ではなく「掛け算」ということ。つまり全てのスバル車が同じ割合ではなく、車格やキャラクターに応じて割合を変化させていくというのです。

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新型インプレッサのデザイン開発は、ダイナミックが7でソリッドが3の割合で造形。躍動感を強調して、若年層マーケットへアピールする狙いがあります。

ちなみに他の車種はどうかというと「SUVのフォレスターなら3:7、フラッグシップのレガシィなら5:5という割合になるかもしれません」とは、石井デザイン部長兼商品開発企画部長のコメント。

■若々しい「スポーツ」と伸びやかな「G4」

あらためて、新型インプレッサのデザインを見てみましょう。フロントマスクは中央にフロントグリルを置いて、両サイドにコの字型のポジションライトを配置する最近のスバルトレンド。

またヘッドライト前のうねるような段違いの面構成と力強いフロントフェンダーを加えて、新たな個性を主張。更にショルダーライン下を凹面に切り取ることで、サイド面に躍動感と塊感を与えています。

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なおハッチバックの「スポーツ」とセダンの「G4」は、フロントセッションからリアドアまでが共通ですが、リアセッションのシルエットと造形で「スポーツ」では若々しさを、また「G4」では伸びやかさを表現しています。

新型インプレッサでは、デザイン陣が狙ったダイナミック7とソリッド3のかけ算が、異なるボディタイプでもしっかり具現化されているのです。

(星崎 俊浩)

【関連リンク】

■第543弾 新型インプレッサのすべて (電子本はこちら

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新型インプレッサが「次世代スバルの成功の試金石となる」とは!?

■新型インプレッサは、次世代スバルの成功の試金石!

スバルは中期経営計画で、「際立とう2020」というスローガンを打ち出しています。しかし競争厳しいクルマ市場では「ダントツ」で良くならない限り際立つことなどできません。

そこでスバルは、今後10年近くレガシィやフォレスターなど、全スバル車の基盤となるプラットフォームの刷新を計画。性能を大進化させた次世代プラットフォーム「スバルグローバルプラットフォーム(SGP)」を開発しました。

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従来のプラットフォームでは、開発陣がやりたくてもできない制約が数多く存在します。しかし全く新しいプラットフォームならば、できなかったことが実現できるのですネ。

新型インプレッサ開発責任者の阿部PGM(プロダクトゼネラルマネジャー)は、「SGP採用第一号の新型インプレッサは次世代スバルの幕開けであり、次世代スバルの成功の試金石」と表現しました。まさに社運をかけたプロジェクトであることが、コメントから滲み出ています。

■ダントツに良くなっても、発揮しているポテンシャルはまだ6〜7割程度

そこで新型インプレッサの開発陣は、あらゆる領域で「ダントツ」を目指しました。

エクステリアとインテリアでは、パネルの繋ぎ目や見映え品質等の「静的質感」を大幅に向上。ボディ開発では、走行時の連続するボディ剛性の変化を適正化して「動的質感」を進化させてきました。また衝突安全ボディや安全装備でも、大幅なアップグレードを果たしています。

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しかも阿部PGM自身が「新型インプレッサでは、狙った性能を実現できた」と満足を語る一方で、「SGPが発揮しているポテンシャルは6〜7割程度にすぎず、伸び代はまだまだある」と自信満々にコメントしていますから、将来への期待もますます膨らむばかりです。

■開発も生産も営業も、心をひとつに!

新型インプレッサは初めてSGPを採用するため、開発陣は関連部署と密に連携してきました。

生産面では、高剛性化のためにボディ溶接に接着剤を併用していますが、生産サイドからすると手間が増えて大変なのですネ。そこで接着剤有りと無しの試験車を用意して、生産担当者に走行性能や快適性の変化を実体験して貰い、接着剤の必要性を相互に共有しました。

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安全性能も、運転支援等の安全装備は車両価格が割高になるため、営業サイドが標準装備に難色を示すケースが一般的です。ところが新型インプレッサでは、アイサイト3.0だけでなく国産車初の歩行者保護エアバックも標準装備にする企画について、営業サイドは反対どころかごく自然に合意!  既にスバル社内ではアイサイト等の安全機能は当たり前の装備なのですネ。

「次世代スバルの成功の試金石」と位置づけられた新型インプレッサは、まさしく「ダントツ」の期待を裏切らない仕上がりで誕生したのです。

(星崎 俊浩)

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【新型スバル・インプレッサ公道試乗】最新アイサイトの完成度は?

スバルの「安心・安全」という考え方は、「アイサイト」の「ぶつからないクルマ?」という積極的なプロモーションもあって、「走り」と並んで同社の大きな強みになっています。

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「SUBARU GLOBAL PLATFORM」採用第一弾となる新型インプレッサには、歩行者用エアバッグが採用されるなど、最新の安全装備が満載されています。

今回試乗した車両には、メーカーオプションの「スバルリヤビークルディテクション(後側方警戒支援システム)」とハイビームアシストからなる「アドバンスドセイフティパッケージ」も装備されていました。

車線移動の際に重宝したのが、「スバルリヤビークルディテクション(後側方警戒支援システム)」。ドアミラーとルームミラー、斜め後方の直接目視はドライバーの責任なのは当然としても、ドライバーの「うっかり」を防いでくれる安全装備は助かるシーンがありそうです。

新型インプレッサに搭載されている最新の「アイサイト3」そのものは、既存の搭載車で定評あるものと同様のシステムです。

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プリクラッシュブレーキ、アクティブレーンキープ(車線中央維持/車線逸脱抑制)、AT誤発進抑制制御、AT誤後進抑制制御、車線逸脱警報/ふらつき警報という多彩な安全装備。それに加え、全車速追従機能付クルーズコントロール、定速クルーズコントロール、先行車発進お知らせ機能、電動パーキングブレーキ(ヒルホールド機能付)の運転支援系からなります。

今回、名古屋から東京まで移動しましたが、とくに高速道路で重宝するのがアクティブレーンキープ(車線中央維持/車線逸脱抑制)、ACC(全車速追従機能付クルーズコントロール、定速クルーズコントロール)です。

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「アイサイト」は長年培われてきたスバル自慢の技術だけあって、トータルでの性能に不満はありません。精度や安心感は追従メーカーに比べ先頭を走っている感はあります。

ただし、部分自動運転技術が浸透し、積極的にステアリングやブレーキに介入させてくるメーカーが増えてきた欧州勢などと比べると、相対的にアクティブレーンキープ(車線中央維持/車線逸脱抑制)の介入が弱めに感じます。

これは、ドライバーがあくまで主体という考え方と、完全自動運転をにらんで積極的に介入するのかという、メーカーの哲学の違いにもよるでしょう。いずれにしても、高度なシステムの精度は必要です。

しかし、アクティブレーンキープ(車線中央維持/車線逸脱抑制)の効果があるのも確かで、新型インプレッサで長距離走らせても疲れにくかったのは間違いありません。もう少しコーナーで介入してくれればよりラクなのかな? というのはドライバーの堕落かもしれません…

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一方のACCは、高めの速度域でのブレーキングが「わかってて走ってる人」くらいに丁度いいというか、他社のものよりゆっくりめに感じます。もちろん認識率が悪いとか前走車に近寄りすぎるというわけではありません。逆に前走者がいなくなった時の加速はもう少しアクセルを踏んで先行車に追いついて欲しいという印象。そのほうがドライバーの感覚もしくは交通の流れに沿ったものになるでしょうが、これは安全方向に振ったセッティングと思われます。

なお、新型インプレッサのマルチファンクションディスプレイには、先行車キャッチの有無、車間距離がイラストで表示され、アイサイトがちゃんと働いていることがわかり、安心感も増します。

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停止時までサポートし、ストップ&ゴーもラクな「アイサイト3」(最近こうしたACCも増えましたが、依然として輸入車、国産車ともに低速域は解除されるACCが多いのも確か)、トータル性能は依然トップクラス。

シンプルなシステムにより比較的安価で、スバル車のコアモデルであるインプレッサにも用意されているのはもちろん大歓迎。「アイサイト3」の装備がインプレッサを高く評価すべきひとつの大きなポイントなのは、新型でももちろん変わりません。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久、塚田勝弘)

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【新型スバル・インプレッサ公道試乗】約350kmを走破した新型インプレッサの実燃費は?

【新型スバル・インプレッサ公道試乗】約350kmを走破した新型インプレッサの実燃費は?

新型インプレッサは、ドイツ車に匹敵する走行性能とボルボに負けない安全性能を全車標準装備

■次世代プラットフォームでドイツ車に匹敵する走行性能と、アイサイトでボルボに負けない安全性能を標準装備

アメリカでの販売戦略が成功して、大いに勢いに乗るスバル。その勢いを更に加速させるために、スバルはグローバル車種に成長したインプレッサのフルモデルチェンジを実施しました。新型インプレッサの一番の特徴は、クルマの基盤となる次世代の「スバルグローバルプラットフォーム(SGP)」をスバル車種で最初に採用したことでしょう。これにより新型インプレッサは、VWなどのドイツ車に匹敵する走行性能を実現することができました。

また、スバルでは安全装備にも力を入れています。新型インプレッサでは、最新版「アイサイト3.0」と国産車初「歩行者安全エアバック」を全車に標準装備して、ボルボに負けない安全性能を確保しているのです。

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ボディ形状は、4ドアハッチバックの「スポーツ」と4ドアセダンの「G4」の2タイプを用意。ヘキサゴングリルやCシェイプのポジションランプをアイコンとしながら、ボディサイドのダイナミックなフェンダーやキャラクターラインで力強いボリューム感を訴求しています。

インテリアも質感を大幅に向上。インパネは機能性をそのままにデザインを刷新するとともに、シルバー調の枠加飾を効果的に配置して高級感を演出しています。

■水平対向NAエンジンとCVTの組合せにFFとAWDを用意

新型インプレッサのエンジンはNAのみの設定で、直噴化した水平対向NA・2Lと改良を施した1.6Lの2種類。ミッションは、全車にマニュアルモード付のリニアトロニック(CVT)を組合せて、自分でギア操作する楽しさを用意してくれました。そして2種類のエンジン双方に、FFと4WDを設定しています。

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新型インプレッサで特筆すべきは、2つの安全装備です。ひとつはスバルお馴染みのアイサイトで、2眼カラーカメラ式の最新版アイサイト3.0を全車に標準装備しました。

さらに、人身事故の際にボンネットに激突する歩行者を保護する「歩行者保護エアバック」を国産車初めて搭載。コストアップ覚悟で全車に標準装備しているのですから、スバルの安全に対するポリシーは本当に素晴らしいと思います!

■グレードと価格はシンプルで特徴的な設定

新型インプレッサの車両本体価格帯は約192.2万〜259.2万円。ハッチバックの「スポーツ」もセダンの「G4」も共通の価格設定になっています。グレードは1.6L仕様が「L」だけ、2.0L仕様が「L」と「S」の2つというシンプル構成。それぞれFFの約20万円増で、4WDを選択することができます。

またLグレードの燃費を見ると、1.6L仕様のFFが18.2km/l、4WDが17.0km/l。2.0L仕様のFFが17.0km/l、4WDが16.8km/lとなっています。

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Lグレードの装備を見ると、16インチアルミや分割可倒式リアシート、アイドリングストップ、アイサイト3.0、歩行者エアバック等が標準で、非常に充実しています。

特に200万を切ってアイサイト3.0を装備した1.6L仕様は、大いに魅力。また内装の高級感を増し、17インチアルミを装備した余裕の2L仕様もおススメです。

2L仕様のSグレードは、パワーシートや18インチアルミ、トルクベクトリング機能等、価格差以上の装備が付いてお買い得。どのグレードにも特徴があって、わかりやすい設定だと思います。

星崎 俊浩

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スバル女子がレオーネ〜最新インプレッサを試乗!走りの進化を体感。【SUBARU テックツアー 2016 Vol.2】

今回のテックツアーで私が楽しみにしていた1つ、「プラットフォーム50年の熟成」の「プラットホーム進化確認試乗」についてお伝えします。

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用意されたクルマは、AA型 レオーネ ツーリングワゴン GT(3代目)、BC型 レガシィ GT  セダン(初代)、GP型 インプレッサスポーツ(4代目)、GT型 インプレッサスポーツ(5代目)の4台。

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まずはGP型インプレッサスポーツから試乗です。この1年、数々のスバル車に試乗してきましたが、4代目インプレッサは現在販売されている他のスバル車との共通点が多く、現行モデルの基本となっている部分を再認識しました。

ベーシックなモデルながら、しなやかな中にもしっかりとした安定感のある乗り味。今でも色あせない魅力的なクルマといえます。

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続いて、新型インプレッサスポーツ(GT型)。4代目インプレッサのあとに新型に試乗できるなんて恵まれてるな〜と思いつつクルマへ。

まず、めちゃくちゃカッコいい!4代目と比べるとキリッとした印象で、プレスラインにうっとり。これが「ダイナミック&ソリッド」かぁ、と思いつつ乗り込みます。ほかにも内外装について書きたいことは山ほどありますが……今回は割愛させていただきます。

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ご存じのとおり、新型インプレッサには新世代プラットフォーム(SGP=スバル グローバル プラットフォーム)が採用されました。走り出しからまるで違う!思わず声が出るほどの安定感。路面に吸いついていくような感覚ですごくなめらかな走り、思い通りに反応してくれるこの感じ。乗っていて気持ちいいです。コースを2周したのですが、「全然足りない。もっと乗りたい」と思えるクルマでした。

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次に試乗したのは、3代目 レオーネ  ツーリングワゴン GT(AA型)。新型インプレッサのあとの試乗ということもあり、時代を感じた1台です。まず乗車して驚いたのは、飛行機のコックピットのようなインパネ周り!スイッチのレイアウトにも困惑してしまいました(笑)

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ステアリングスポークの形状も、今のクルマからは考えられない独特な形でびっくり!いつもの感覚で試乗していると予想以上に曲がりません。でも、乗り心地は思っていたよりもシッカリとした印象を受けました。

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「プラットホーム50年の熟成」を締めくくるのは、初代レガシィ GT セダン(BC型)。レオーネと比べると一気に近代的になったインパネは現代でも通じる印象です。室内の装備もパワーシートやフルオートエアコンといった快適装備まで至れり尽くせり。

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ただ1つ気になったのはドアのロックノブ。現行型のクルマと比べると4倍くらいはあるんじゃないか?という大きさに最初は戸惑いすら覚えました……

実際の乗り心地もレオーネと比べると最近のスバル車に近く、座学の時にうかがった「赤字を出してまで開発された話」にも納得です!きびきびとしたコーナリングやしなやかな乗り心地は、すでにこの時代に確立されつつあったのですね。

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1980年代の3代目レオーネから、最新の新型インプレッサまで一気に試乗することで、スバルの走りの進化を体感できたのは非常に貴重な体験でした。

座学の時からレオーネは「曲がらないクルマ」というのを聞いていましたが、これまで3代目インプレッサ以降のモデルしか乗ったことのない私にとっては、ある意味非常に勉強になりました。

もちろん、新型インプレッサが先代モデルから大幅に進化した乗り心地であることも実感。これまでプラットフォームという名称や役割は知っていても、クルマの動きに対してどのくらいの役割を持つものなのかはピンと来ていませんでしたが、今回の試乗でその重要さと走りに大きく影響する部分であることも理解できました。

次回はスバル360をはじめ、貴重なスバル車の試乗記をご紹介しちゃいます。

(文:岩本 佳美/写真:井元 貴幸)

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テックツアー第2弾!スバル歴史講座に行ってきました【SUBARU テックツアー 2016】
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新型スバル・インプレッサを350km走らせて分かった「走り」の長所と短所は?

「SUBARU GLOBAL PLATFORM」を初めて採用した新型インプレッサ。10年、15年単位で一新されるプラットフォームですから走りに期待が高まるのは当然でしょう。

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プロトタイプを限られた条件下(日本サイクルスポーツセンターの自転車専用コース)で味見したのと、量産車を一般道で走らせての相違点、あるいは同じ点などをご報告したいと思います。

プロトタイプ試乗会が開催された日本サイクルスポーツセンターは、自転車競技用コースということもあって路面の状態は良好。上り下りや多様なコーナーがあってもボディが大きく揺すられることはあまりありませんでした。

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今回の試乗では、量産仕様の5ドアハッチバックである「IMPREZA SPORT 2.0i-S EyeSight」を借り出し、愛知県半田市にある半田工場(航空宇宙カンパニー)を出発。トレーラーやトラックが数多く走る工業地帯ということもあって路面には多様なアンジュレーションがあり、乗り心地を感じるには格好のスタート。

路面状態を考えると、225/40R18タイヤ(ヨコハマ・アドバンスポーツ)の割に乗り心地の良さが伝わってきます。路面の凹凸を乗り越える際は、18インチなのでそれなりに当たりは大きめですが、ボディのしっかり感があるため、不快とはいえません。

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しかし、距離を重ねて一般道や高速道路を走っていると熟成不足と感じさせるシーンもあります。概ね「よく動く足」という美点がある一方で、ボディ(上屋)の動きが一発、二発で収束せずに、揺れの余韻が残ってしまう点です。

100km/h巡航時の高速道路で路面のアンジュレーションがきついと特に顔を出す悪癖で、「リヤスタビの車体直止め」という工場(ライン)での工程数を増やすという手間を踏んだ割には……というのが正直なところ。

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プロトタイプ試乗会でも感じた点ではありますが、おそらく量産車も17インチの方が(セダンのG4ならなおさら)乗り心地、ボディの揺れなどは抑制されるのではないでしょうか。

また、高速道路の直進安定性、スタビリティはもう少し向上して欲しいところです。

ステアリングのセンター付近が不感気味であるのに加えて、路面が良くて風が弱いシーンでもアクティブレーンキープ(車線中央維持/車線逸脱抑制)が助けになっているものの、フォルスワーゲン・ゴルフやプジョー308、メルセデス・ベンツAクラスのように矢のようにピタッと巡航するというところまではいっていません。

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154ps/196Nmという2.0Lの動力性能は「I」モードだとややトルクが細い印象。「S」モードにすれば元気にスタートダッシュを決めてくれますし、「I」モードでも流れに乗ってしまえば不足はありません。ただし、デフォルトの「I」モード時にもう少しトルク感があった方がアクセルをそれほど深く踏まなくなる分、実燃費が改善する気もします。

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一方、新型インプレッサの明らかな美点は静粛性の高さ。中・低速域のこもり音などはほとんど感じさせず、高速道路で流れに乗って走るようなシーンでも静かな車内が保たれるため、長距離移動でも疲れを誘いません。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久、塚田勝弘)

約350kmを走破した新型スバル・インプレッサの実燃費は?

ディーラーにも試乗車が配備され、新型インプレッサが公道を走り出しました。

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プレス向けには、プロトタイプ試乗会と題して日本サイクルスポーツセンターを試乗ステージにステアリングを握る機会があり、当サイトも含めて多くのメディアに取り上げられていますが、ナンバーが付いたばかりの新車(オドメーターで約1342km)名古屋から東京まで走らせる機会がありましたので、ここでは気になる実燃費についてお届けします。

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試乗車は「FB20」型の2.0L水平対向エンジンを搭載した「IMPREZA SPORT 2.0i-S EyeSight」で、トランスミッションはCVTのリニアトロニック。ボディサイズは全長4460×全幅1775×全高1480mmで車両重量は1350kg。タイヤは225/40R18サイズ。

154ps/6000rpm、196Nm/4000rpmという2.0Lエンジンは、本体や動弁まわり、クランクシャフトなどの主運動系、吸排気系など積み重ねることで質量を12kg低減させ、CVTも7.8kg軽量化するなどパワートレーンも念入りに改良が施されています。

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レギュラーガソリンを指定する2.0L車のJC08モード燃費は、15.8km/L(CO2排出量は147g/km)となっています。

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名古屋から東京への移動は新東名と東名高速道路が主体で、名古屋市内、都内も走行しましたが、名古屋高速道路に乗る前に給油したため、約9割強が高速道路。トータルの走行距離は352.4kmで、給油時のメーター(車載)の平均燃費計は13.8km/Lを指していました。

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同距離を走った後の給油量は28.35Lで、一般的には誤差の多い満タン法では12.43km/L。平均燃費計とは1.34km/Lの差が出ています。

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なお、瞬間燃費計は高速道路の平坦地(見た目)で100km/L巡航時(ACC使用)で2.0km/Lを超えることもある一方、上り坂や一般道のストップ&ゴーでは10km/L程度のこともあり妥当でしょうか。

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15.8km/LのJC08モード燃費からすると、瞬間燃費計の13.8km/Lはカタログ燃費の約87%、満タン法の12.34km/Lは約78%に達していますので、高速道路主体であることを感じさせる良好な燃費といえるかもしれません。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久、塚田勝弘)

Cセグメントの新ベンチマークとなり得る、新型スバル・インプレッサの居住性、使い勝手

いよいよ新型インプレッサが公道を走り始めました。全長4460×全幅1775×全高1480mmのボディサイズで、先代よりもひと回り大きくなっています。

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ボディサイズ拡大の恩恵は、前後席のワイド感のある横方向、そして後席フットスペースで顕著に感じられます。

身長171cmの私がドラポジを決めて後席に座ると、膝前にこぶし3つ分、頭上に1つ分強のスペースがあり、前席下に足先が入るため、足を伸ばして座ってリラックスできますし、小柄な方であれば足を組んで座れそうです。

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身長171cmの私の場合、後席の座面高(フロアから座面までの高さ)は少し低めに感じるもの、横方向、タンデム(前後席間の距離)が明らかに拡大しているため、先代よりもリラックスできますし、開放感を抱くレベルにまで広くなっています。

最小回転半径は先代と同じ5.3mに抑制されているとはいえ、大きくなったということは狭い道での取り回しが気になります。実際、狭くて入り組んだ道が多い住宅街(東京杉並区)ではすれ違いなどで気を使うシーンもありました。

しかし、前方、左右ともに視界が良好で1775mmという全幅の割には取り回ししやすいといえそう。

また、疲れにくいシートも長所といえそうです。ホールド性と座り心地の「良いとこ取り」したような前席は一見普通に見えますが、腰痛持ちの私が約350km走ってもほとんど痛み、疲れを感じさせませんでした。

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低めのフロア開口部と大きな開口部をもつラゲッジは、重い荷物でもラクに乗せ降ろししやすそうですし、小柄な女性でも特に閉める際に苦労することはないでしょう。リヤゲートの開閉操作も力要らずでラクにできるため、重いドアの開閉が苦手な人でも気にならないはず。

また、385Lの荷室容量も350L〜360L程度が多いCセグメントモデルの中にあって広め。後席は6:4分割式でほぼフラットに可倒できるほか、荷室下に小さめですが工具や洗車用品などが少し入りそうなサブトランクが備わっています。

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静粛性の高さ、快適なシート、広いキャビン、そして質感の高さを抱かせる内装は欧州Cセグメント車と比べてもトップクラスであり、新たなベンチマークになりえる実力の持ち主といえそうです。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久、塚田勝弘)

新型インプレッサは、まだ実力の6割しか出していない!?

クルマ選びにおいて、具体的なブランドや車種よりも、まず検討するのは「どのボディタイプにするか」ではないでしょうか?

セダンやワゴンさらにSUVなど様々なジャンルがありますが、なかでも操縦性と実用性から、ハッチバックの人気は根強いものがあります。

そのなかでも車両価格などのバランスの良さから、「フォルクスワーゲン・ゴルフ」に代表される『Cセグメント』のクルマは各メーカーのメインストリームとなっています。

海外では「フォード・フォーカス」や「プジョー・308」といったモデルが売れ筋となっており、国産ブランドもこのクラスにおいてはグローバルを視野に入れたモデルを開発・生産しています。

その過酷な戦いの中にスバルが送り込んでいるのが「インプレッサ」です。1992年の初代「インプレッサ」の登場時から、実用的な乗用車という側面を持つ一方で、WRC(世界ラリー選手権)も視野に入れるほど武闘派の一面も持ち、その名前に特別な想いを抱く人は少なくありません。

試乗記

その「インプレッサ」が新型となって登場しました。

5代目となる新型のトピックスは、新しいプラットフォーム「スバルグローバルプラットフォーム」と歩行者保護エアバッグを含めた安全性の強化です。

とはいえ、「先進環境技術の採用で圧倒的な低燃費を実現!!」や「自動運転技術を初搭載!」といったことが声高に叫ばれるなかでは、新型「インプレッサ」の内容は「ちょっと地味」に見えませんか? しかし、この部分こそが販売台数の多い『Cセグメント』には欠かせない魅力なのです。

■クルマの基本を徹底的に極める

近年、自動車の土台であるプラットフォームの刷新がトレンドになっており、トヨタやフォルクスワーゲンを筆頭に、ひとつのプラットフォームをベースに様々なクルマを仕立てることで生産や開発の効率化が図られています。

メカニズム

新型「インプレッサ」に初めて採用された「スバルグローバルプラットフォーム」もまさにそれ。今後、レガシィやフォレスターの次期型にも展開される予定だといいます。

そうなると、最初の一歩が肝心。計測技術の進歩によりドライバーが違和感を覚えるツボを特定できたほか、剛性の連続性を高めるために骨格の途切れや屈曲を極力減らしたことでポテンシャルは大幅上昇。新型「インプレッサ」では、その実力のうちまだ6〜7割ほどしか引き出せていないそうです。

開発ストーリー

また、新型「インプレッサ」でスバルの持ち味である安全性はさらにワンランク上へ。その大きな要素が25-60km/hで作動する歩行者保護エアバッグです。すでに海外ブランドでは採用例がありますが、国産車としては初なうえに、全車に標準装備されるのも魅力。社内では「スバル=安全」という考えが浸透しており、標準装備化はさも当然の如く進んでいったそうです。

■デザインから機能まで全面刷新!

新プラットフォームの採用はクルマの走りを磨いただけでなく、インテリアの仕立てを含めた質感向上にも貢献しています。

使い勝手

インテリアで最も目を引く8インチの大画面をもつナビゲーションシステムと、6.3インチへ拡大したマルチファンクションディスプレイが設けられたインパネをはじめ、エアコンユニットも全面刷新され、より使い勝手が良くなっています。

こうした内容を踏まえると、ハイブリッドや自動運転技術といった飛び道具こそ持たないですが、普段当たり前に思っているからこそ忘れがちなクルマの本質(走る、曲がる、止まる、使う)が徹底的に磨かれたことが分かります。

より深く知りたい方にはこちらがおススメです。

表紙

(今 総一郎)

新世代スバルのスタンダード、新型インプレッサを知る3つのキーワード

インプレッサがフルモデルチェンジして5代目となりました。単一モデルのフルモデルチェンジではなく、スバル自身のフルモデルチェンジとまで言わしめるほど革新的なニューモデルです。

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従来通り、ボディタイプは5ドアハッチバックの「SPORT」と4ドアセダンの「G4」を用意。それぞれに、エントリー役を担う1.6i-L EyeSight(2016年末発売予定)、スタンダードといえる2.0i-L EyeSight、18インチタイヤを履く2.0i-S EyeSightの3つのグレードを設定。2.0リッター車は10月25日からの発売となります。

この新型インプレッサを理解するには、3つのテーマが挙げられます。

スバル・グローバル・プラットフォームの採用
新デザインフィロソフィー「ダイナミック×ソリッド」
国産初採用を含む先進安全装備の充実

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新型インプレッサから順次スバル車に採用されていく、新世代アーキテクチャーである「スバル・グローバル・プラットフォーム」は、剛性と軽さという相反する要件を満たすクルマの基礎となるも。

危機回避や衝突時の乗員保護といった面での「安全」と、優れたハンドリングや乗り心地が示す動的質感といった運転する「愉しさ」を高次元で両立することを目指したものです。

1/1000秒単位の車体各部の動きを定量化することにより生み出された次世代プラットフォームは、フロント曲げ剛性で90%増し、ねじり剛性で70%増しとなっているなど走行性能につながる面を進化させただけでなく、電動車両にも対応する将来性をも兼ね備えた設計となっているのがポイント。

つまり、新型インプレッサの走りというのは、まさしくスバルの未来につながるものなのです。

インプレッサのみならず、スバルのクルマづくりにおけるキーワード「安心と愉しさ」をカタチで表現するのが、デザインフィロソフィー「ダイナミック×ソリッド」です。

これまでも年次改良により、各車にエッセンスが採用されてきた「ダイナミック×ソリッド」ですが、新型インプレッサのスタイリングには、その考え方が全面採用されています。

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躍動感(ダイナミック)と塊感(ソリッド)という基本概念が持つ2つの要素を、インプレッサというキャラクターに合わせてバランスさせたことで、インプレッサ自体が目指した「スポーティ&アドバンス」を実現したスタイリングです。

注目ポイントは、サイドのキャラクターライン。

前後フェンダーをつなぐまっすぐな強いラインと、その下に配された後方に向かって跳ね上がる、まるで毛筆のような強弱を持ったラインの相乗効果はダイナミックなサイドスタイルを生み出しています。

また、ダイナミック×ソリッドの考え方はインテリアでも表現されています。ステアリングホイール、シフトノブ、パワーウインドウスイッチなど手に触れる部分を一新しているだけでなく、インパネのシボ模様まで刷新された、新世代スバルを示すキャビンとなっているのです。

なによりも、先進安全技術を採用しているのが新型インプレッサの特徴といえます。

Cセグメントながら、重要な安全装備は全車標準装備とするなど、セーフティへの高い意識を感じさせる設定となっていることは、新型インプレッサの美点といえるでしょう。

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先進安全技術の主だったところでも、歩行者保護エアバッグ(国産車初採用)、ニーエアバッグを含めた7エアバッグ、ステレオカメラによるプリクラッシュセーフティシステム「EyeSight(ver.3)」は、エンジンや駆動方式にかかわらず全車に標準装備。

EyeSight(アイサイト)が実現する全車速追従クルーズコントロールについてはエコ、コンフォート、スタンダード、ダイナミックと4つのモードを用意して、ドライバーの意思に合った加速を選ぶことができるように進化しています。

また、白線を認識して車線の中央を走るようにステアリング操作をアシストする「アクティブレーンキープ」についても、きついコーナーにも対応できるよう進化しているのは新型インプレッサのポイントです。

そのほか、進化ポイントの多いインプレッサのキャッチコピーは「愛でつくるクルマが、ある。」というもの。じっくりと付き合っていく中で伝わる魅力にも期待される一台です。

メーカー希望小売価格は、1.6i-Lが192万2400円(2WD)/213万8400円(AWD)、2.0i-Lが216万円(2WD)/237万6000円(AWD)、2.0i-Sは237万6000円(2WD)/259万2000円(AWD)となっています。

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●インプレッサG4(4ドア)1.6i-L EyeSight 2WD主要スペック
全長:4625mm
全幅:1775mm
全高:1455mm
ホイールベース:2670mm
最低地上高:130mm
車両重量:1300kg
乗車定員:5名
エンジン型式:FB16
エンジン形式:水平対向4気筒DOHCガソリン
総排気量:1599cc
最高出力:85kW(115PS)/6200rpm
最大トルク:148Nm(15.1kg-m)/3600rpm
変速装置:CVT
変速比:3.600〜0.512
燃料消費率:18.2km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:205/55R16
価格:192万2400円(税込)

20161013Subaru Impreza002

●インプレッサSPORT(5ドア)2.0i-S EyeSight AWD主要スペック
車両型式:DBA-GT7
全長:4460mm
全幅:1775mm
全高:1480mm
ホイールベース:2670mm
最低地上高:130mm
車両重量:1400kg
乗車定員:5名
エンジン型式:FB20
エンジン形式:水平対向4気筒DOHCガソリン直噴
総排気量:1995cc
最高出力:113kW(154PS)/6000rpm
最大トルク:196Nm(20.0kg-m)/4000rpm
変速装置:CVT
変速比:3.600〜0.512
燃料消費率:15.8km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:225/40R18
価格:259万2000円(税込)

(写真:小林和久/SUBARU 文:山本晋也)

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スバル水平対向エンジン50年の歩みとプラットフォーム進化の歴史【後編】

スバルがメディア向けに開催した「SUBARU歴史講座」では、1967年式のSUBARU 1000からこの秋に発売される新型インプレッサまで用意され、まさに水平対向エンジン50周年にふさわしいスバル車の進化を体感することができました。

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今回、2台のレオーネ・ツーリングワゴンに乗ることができましたが、レオーネの印象は、今も昔もけっして良いものではありませんでした。

あらためて試乗した2代目レオーネ・ツーリングワゴンはバタバタとした乗り心地で、SUBARU 1000であれほど高いレベルにまとまっていたシャシーがなぜ失われてしまったのか不思議なほど。

ただ、時代のニーズに合わせていくための方向性も違えば、またスバルに対して優れた耐久性が求められていたということも、その乗り味に影響していたのかもしれません。

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最終進化形といえるレオーネ・ツーリングワゴンGTエアサスは、記憶を書き換えなければいけないと思うほど、芯の感じられる乗り心地でしたが、それでもハンドリングのレベルは記憶の通り。その後に登場したレガシィとの差が大きいことを確認することになったのです。

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第二世代ボクサーエンジンを搭載することになった初代レガシィは、現在の自動車産業では重要な要素となっているプラットフォーム戦略が最初にとられたモデルともいえます。

その初代レガシィが出たときの記憶をたどれば、レオーネとはすべてが異なるレベルに向上したと感じたことを思い出します。

しかし、あらためて乗ってみると、じつは圧倒的というほどではなかったことに気付きます。レオーネの最終進化形は、それほどブラッシュアップされていたのでした。

もっとも、今回の試乗車については、レオーネ(3代目)とレガシィ(初代)ともに労って試乗するコンディションということだったので、そうした部分を差し引かねばなりませんが。

それはさておき、スバルのプラットフォームは、この初代レガシィを第一世代とすると、間もなく発売される新型インプレッサでは第三世代にまで進化することになります。

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第二世代プラットフォームの初採用は4代目レガシィ。その後、インプレッサ(3代目と4代目)、フォレスター(3代目と4代目)にも広がります。

レガシィについては5代目以降、パワーユニットの搭載方式が「クレードルマウント」となりますが、基本的には第二世代プラットフォームなのだそうです。

先日、新型インプレッサ(プロトタイプ)を伊豆の日本サイクルスポーツセンターで試乗した際にも比較していますが、今回もテストコースに設けられた大きなコーナーやパイロンスラロームにおいて第二世代プラットフォームの最終形といえる現行インプレッサ(4代目)と新型インプレッサを比べることができました。

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乗り心地については第二世代プラットフォームも十分なレベルで、圧倒的な違いを感じるほどではありませんが、ハンドリングは別次元といえる仕上がりになっていることを再確認。

スラロームでは4代目インプレッサで気持ちよく走ることのできる速度を基準に、同じようなスピードで第三世代プラットフォームの新型インプレッサで進入するとドライバーが感じる余裕が一段上のレベルなのです。

第二世代プラットフォームではリズムが崩れるとスラロームを駆け抜けられないと感じる速度から加速もできますし、リズムにのったスラロームの最中にわざとブレーキをかけても姿勢の乱れは感じません。

なるほど第三世代の大きな進化を感じることができました。

そして、初代ボクサーエンジンといえるSUBARU 1000と最新の新型インプレッサまで、快適性とハンドリングにおいて自然さを追求しているという点において、スバルが目指している先に大きなブレがないことも実感することができたのです。

(写真:SUBARU/YsPlanning 文:山本晋也)

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スバル水平対向エンジン50年の歩みとプラットフォーム進化の歴史【前編】
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スバル水平対向エンジン50年の歩みとプラットフォーム進化の歴史【前編】

スバルがメディア向けに「SUBARU歴史講座」を開催しました。

これは座学と試乗により同社の歴史を一気に肌で感じるというもので、会場となったテストコースには1967年式のSUBARU 1000からこの秋に発売される新型インプレッサまで用意され、まさに水平対向エンジン50周年にふさわしいイベントとなったのです。

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今回乗ることができた水平対向エンジンの生き証人ともいえる試乗車を、古い順に並べると次の通り。

SUBARU 1000(昭和42年式)
レオーネ・ツーリングワゴン4WD(2代目)
レオーネ・ツーリングワゴンGTエアサス(3代目)
レガシィ2.0ターボ(初代)
インプレッサ(現行型)
新型インプレッサ(2016年秋発売予定)

2016年に50周年を迎えたスバル水平対向エンジンの進化と、また新型インプレッサから採用される新世代プラットフォームにつながる流れを、同時に体感することができました。

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まず、エンジンの進化は、EA、EJ、FA/FBの3世代に大きくわけることができます(6気筒やディーゼルを除く)。

EA系というのは初代スバルボクサーエンジンである4気筒OHV・977ccの「EA52」型からはじまり、OHCとなったレオーネの最終モデルまで使われたもの。排気量は倍近く増えていますが、クランクシャフトが3ベアリングタイプとなっているのが共通点です。

非常にロングライフなエンジンとなったこともあり、初期には十分なパフォーマンスだったといいますが、最後の方はライバルの後塵を拝することも多かったようです。

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そこで、EA系から「100馬力アップ」を目指して新開発されたのが、初代レガシィから採用されたEJ系です。初代レガシィのトップグレードに採用されたEJ20 DOHCターボの最高出力は220馬力。国産2.0リッターターボのトップランナーとなりました。

それ以前のレオーネなどに搭載された1.8リッターOHCターボの最高出力は135馬力でしたが、その測定方法はグロスという古いもので、現在使われているネット換算すると120馬力程度になりますから、たしかに目標は達していたのでした。

このEJエンジンは現在のWRX STI(308馬力)まで使われています。結果としては200馬力アップに迫る進化を遂げたというわけです。

そして、第三世代のボクサーエンジンが2010年に登場。当初はフォレスターのマイナーチェンジで搭載され、レガシィ、インプレッサ、レヴォーグ、エクシーガ、BRZとスバル車の主力エンジンとなっています。

EA型からEJ型へと大きく進化したときの印象が強く、EA型は時代遅れのエンジンというイメージもありましたが、ボクサーエンジンの始祖といえるSUBARU 1000に乗って、そうした思いは覆されます。

当時、会社としての売上に匹敵するほど多額の開発費を投じたというSUBARU 1000のOHVエンジンは、生産から半世紀近くが経ったいまでもスムースに回っています。

恥ずかしながら、アイドリングしている状態からセルモーターを回そうとカギに手をかけそうになったほどキャビンは静かだったのです。アイドリングでボンネットを開けてもエンジンがブルブルと震えている様子はありません。

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さらに驚いたのは、SUBARU 1000の乗り心地。当時の日本国内の事情を考えれば当然ですが、未舗装路を前提としたサスペンションは豊かなストロークがあります。

また、横幅の広い水平対向エンジンをフロントに搭載しながらサスペンションのスペースを確保するためにセンターピボットのウィッシュボーン・サスペンションをフロントに採用したこともあり、ハンドリングも素直で現在のレベルで見ても、大きな不満は感じないものだったのです。

最初に生み出した乗用車が、これほど高いレベルでまとまっていたことは本当に驚きでした。

ただ、ここから順調に発展したわけではなかったようです。

【後編】へつづく。

(写真:SUBARU/YsPlanning 文:山本晋也)

新型インプレッサは電子制御にもタイヤにも頼らず走りが良い!

伊豆・修善寺の日本サイクルスポーツセンターにて、スバルの新型インプレッサ(プロトタイプ)に試乗することができました。

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非常に路面コンディションがよく、クルマの印象がポジティブに感じられるステージだというのを差し引いても、スバルの新世代プラットフォーム「スバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)」の乗り心地の良さを実感する試乗となりました。

一方、コーナリングでのフィーリングはどうでしょう。

サイクルスポーツセンターで乗ることができた新型インプレッサ(プロトタイプ)は、新開発の2.0リッター4気筒水平対向ガソリン直噴エンジンを積む5ドアのインプレッサ・スポーツ。17インチタイヤの2.0i-L EyeSightと、18インチタイヤ2.0i-S EyeSightとなりました。いずれも駆動方式はAWDです。

18インチタイヤを履く2.0i-S EyeSightには、ブレーキを利用した「アクティブ・トルク・ベクタリング」が備わり、さらにコーナリング性能を高めているといいます。

ちなみに、旋回時に内輪側にブレーキをかけ、外輪の駆動力を増すことで旋回性能をサポートするという「アクティブ・トルク・ベクタリング」は、すでに同社のレヴォーグにも搭載されている機能です。

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今回、自転車用のコースのためタイヤを鳴らしてはいけない(スキール音の禁止)というお達しがあり、クローズドコースだからといって飛ばしたわけではなく、あくまでもワインディングを模したロードコースという風に走らせています。

まずノーズの入り方でいえば、今回からステアリングギアレシオが13.0とクイックになったこともあり、非常にスパッと向きを変え始めるといった印象。かといって、リアタイヤのグリップを落として旋回の初期応答性を上げているというわけではありません。

コース内には、かなりタイトなコーナーもあり、ステアリングを切り増すようなアクションもしてみましたが、グイグイと曲がっていく様は、これまでのインプレッサとは桁違いといえるほどで、AWDとは思えないほど自然に曲がっていきます。

さらに、ボトムスピードも高く、四輪がしっかりと接地している印象を受けます。

とくに新プラットフォームになって変わった感じを受けるのはリア内輪の接地感で、脚を伸ばしてタイヤを押し付けているという感覚ではなく、そもそもロールを抑えることにより、きっちりと接地させているように感じるのです。

つまり、タイヤサイズや電子制御に頼らずとも、基本となるシャシー性能が高いという風に感じたのです。逆にいうと、今回のシチュエーションにおいて、「アクティブ・トルク・ベクタリング」と225幅の18インチタイヤを履くスポーティグレードのアドバンテージは実はそれほど感じませんでした。

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むしろ、路面とのマイルドな当たり感などで、205幅・50扁平の17インチタイヤの好印象が記憶に残ったほど。もちろん、スタイリングの面では18インチのスタンスが効いた様子も魅力ですが。

今回は、同じパワートレインの2グレードしか乗っていませんからインプレッサのベストチョイスは17インチとは言えませんが、シャシーの持つ素性の良さからすると、タイヤサイズどころか、駆動方式も関係なく、四輪をうまく接地させていく新プラットフォームの走りを味わえそう。

つまり、新型インプレッサは、どのグレードを選んでも気持よく走れることが期待できるのです。

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●インプレッサSPORT(5ドア)2.0i-L EyeSight AWD主要スペック(開発目標値)
全長:4460mm
全幅:1775mm
全高:1480mm
ホイールベース:2670mm
最低地上高:130mm
車両重量:1400kg
乗車定員:5名
エンジン型式:FB20
エンジン形式:水平対向4気筒DOHCガソリン直噴
総排気量:1995cc
最高出力:113kW(154PS)/6000rpm
最大トルク:196Nm(20.0kg-m)/4000rpm
変速装置:CVT
燃料消費率:16.8km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:205/50R17

(写真:前田惠介 文:山本晋也)

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話題の新型インプレッサ、気になる価格は? グレードは?

SGPと呼ばれるスバルのまったく新しいプラットフォーム(SUBARU GLOBAL PLATFORM)や国産車初の対歩行者用エアバッグ、FFモデル初のアイサイト装着車の展開など、話題を集めている新型インプレッサ。

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筆者もつい先日、静岡県で開催されたプロトタイプの試乗会にお邪魔しましたが、その進化度に驚愕しました!

これまでのスバル車のモデルチェンジの中で最も進化、感動したモデルといえます。

内外装の質感の高さはもちろん、なによりその走りの進化はコースインする際にステアリングを少し切っただけでわかるレベル!今までも進化に驚くスバル車は数多くありましたが、これほどまでに大きく進化したモデルは今までなかったのではないでしょうか。

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さて、実際の試乗インプレッションなどは、他の記事を見ていただくとして、気になる価格のほうはいったいいくら位なのでしょう。

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すでにディーラーでは先行予約が始まり、その価格やグレード展開は誰でも店頭で知ることができるようです。ラインナップは5ドアのSPORTと4ドアのG4という2種類のボディ構成は変わらず。エンジンラインナップも1.6Lと2.0Lという排気量構成も同じです。

ただ、エンジンに関しては2.0Lに新開発の直噴エンジンを採用しているほか、1.6Lモデルもスペックは不変ながら各部をブラッシュアップし改良が施されているそうです。

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駆動方式は各排気量ごとにFFとAWDを設定している点も現行モデルと変わりません。ただし、1.6Lモデルに設定されていたMT(マニュアルトランスミッション)が消滅しました。

アイサイトについては現行モデル末期に1.6Lにも追加設定されましたが、新型ではさらにFFでもアイサイトを標準装備としました。

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これにより2つのボディ形状に2種類のエンジン、2つの駆動方式の組み合わせとなり、2.0Lモデルでは標準モデルともいえる2.0i-Lとスポーティな専用サイドシルスポイラーや18インチアルミホイールなど充実装備の2.0i-Sの2グレード、1.6Lモデルは標準の1.6i-Lのモノグレード構成となっています。

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アイサイトのほか、話題の対歩行者用エアバッグも全車標準装備となっており、内外装や走りの質感だけでなく安全面でも魅力的な仕様といえるでしょう。

価格帯は1.6LのFFでは100万円台後半からとなるようで、この質感、装備で考えたら猛烈なバーゲンプライスといえるでしょう。現行インプレッサでは1.6Lの価格が159万8400円からとなっていましたが、FFではアイサイトが装備されておらず、AWDからしか選択できなかったことを考えると価格自体は据え置きと考えてもいいかもしれません。

もちろん、新たな装備や質感までも考えたら値下げといっても過言ではないでしょう。

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上位モデルとなる2.0i-Sでも250万円程度とされており、まさにいずれのグレードも”買い”といえるのではないでしょうか。

スバル最新のプラットフォームとクラスを超えた質感をこの価格で手に入れることができるのはクルマの進化や性能につづきますます驚きのポイントといえるでしょう。

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全国の一部のディーラーでは新型インプレッサのプロトタイプの実車が展示される店舗もあるようなので、実車と合わせて是非価格もチェックしてみてください。

(井元 貴幸)

新型インプレッサとマツダ・アクセラ、VWゴルフのフットワークはどう違う?

スバル・インプレッサが新型に移行するにあたって、「輸入車を含めてCセグメントでトップを取る!!」という意気込みで開発されたことがプロトタイプの走りからも伝わってきました。

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従来型インプレッサのガチンコとなるライバルは、マイナーチェンジを受けたばかりのマツダ・アクセラ。スバルによると、従来型インプレッサを買った人も、アクセラを買った人も購入時に同じような比率でライバル車として意識(競合させた)していたそうです(割合でいうと20数%)。

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一方、従来型インプレッサとCセグメントのベンチマークとして自他ともに認めるフォルクスワーゲン・ゴルフではどうでしょうか。

インプレッサを買った人はゴルフを「ほとんど見ていない」そうで、比率は10%以下のひと桁台。逆にVWゴルフを買った人は、「そこそこ」インプレッサを競合として見ていたそう。

ここでは新型スバル・インプレッサ、マツダ・アクセラ、フォルクスワーゲン・ゴルフの3台を取り上げてフットワークの違いをチェック。ただし、インプレッサはプロトタイプという条件付き。

また、同じコースで、同条件下で乗り比べたわけではありませんので参考程度です。

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スバル・インプレッサの魅力は、なんといっても「ハンドリングと乗り心地」のバランスがCセグメント随一といえる次元にまで引き上げられている点。

足を引き締めてフットワークを機敏にすることは可能ですが、突き上げが大きくなるなど乗り心地への影響が出る場合が多く、そうしたモデルはいくつもあります。

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現行VWゴルフの登場時は、とくに高速域で圧倒的なスタビリティを披露する一方で、コツコツとした乗り心地傾向にありましたし、最新モデルでも多少そうした乗り味があります。

また、日本車と異なるのがとくに高速域の直進安定性で、矢のように走り抜くのであれば、GTIでなくても「TSI Highline」でも十分に期待に応えてくれるはず。

マツダ・アクセラは、まずハンドリング命といえるほど旋回性能に注力。マイナーチェンジで採用された「G-VECTORING CONTROL」がそのキモとなっています。エンジンの駆動トルクを制御して減速Gを発生し、フロントへの荷重移動をスムーズにするというもの。

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FF車で、ある程度速く走るときに、前荷重をかけて曲がることを意識しなくても「スー」っと自然に曲がっていく感じ。アクセラの新旧モデルを乗り比べると「G-VECTORING CONTROL」の有無でフットワークは明らかに異なり、運転が上手くなったようが気がします。

一方の新型インプレッサの「アクティブ・トルク・ベクタリング」は、従来どおり横滑り防止装置のVDCを使って旋回時に内輪側(FFは前輪のみ)にブレーキを掛けることで、外輪側の駆動力を大きくして旋回していくものです。

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新型インプレッサでは、最近の他モデル同様に介入をあまり意識させない自然なフィーリングになっているという条件をクリアしつつ、ノーズが容易にインを向き「曲がる!! 曲がる!!」と驚かされました。

走り慣れている公道で、実際にどういった旋回性能を披露してくれるか気になるところではあります。

(文/塚田勝弘 写真/前田惠介、ダン・アオキ)

新型インプレッサは全3グレード展開で、1.6Lと2.0L、AWDとFFを用意

今秋、正式に発表・発売となる新型インプレッサは、9月1日から先行予約を開始しています。受注は順調のようで、お客さんも販売現場、もちろんメーカーもまさに待望の新型といえるでしょう。

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あくまでプロトタイプでの詳細となりますが、気になるグレード展開は、インプレッサSPORT、G4ともに「1.6i-L EyeSight」、「2.0i-L EyeSight」、「2.0i-S EyeSight」の3つ。

エンジンはポート噴射ながら大幅に改良された1.6Lと、直噴化された2.0L。全車CVTのリニアトロニックで、駆動方式はAWDとFFを用意。

JC08モード燃費は、1.6LのFFが18.2km/L、AWDが17.0km/L。2.0Lは、「2.0i-L EyeSight」のFFが17.0km/L、AWDが16.8km/L。「2.0i-S EyeSight」のFFが16.0km/L、AWDが15.8km/L。この数値はあくまで社内測定値で、届け出値ではありません。

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ボディカラーは「クリスタルホワイト・パール」、「アイスシルバー・メタリック」、「ダークグレー・メタリック」、「クリスタルブラック・シリカ」、「ダークブルー・パール」、「クォーツブルー・パール」、「ピュアレッド」の全7色が予定されています。

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内装色はブラック基調のみで、インパネの加飾(パネルタイプ)は2.0Lが「ダークシルバー金属調」、1.6Lが「カーボン調」となっています。シート表皮は、2.0Lのメイン部がファブリック、サイド部がトリコット。1.6L車はメイン、サイドともにトリコット。

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なお、「ブラックレザーセレクション」を全車にオプション設定し、LEDハイ&ロービーム+ステアリング連動ヘッドランプ、クリアビューパック、本革巻ステアリングホイール&セレクトレバー、運転席&助手席8ウェイパワーシート、前席シートヒーターなど快適装備がセットで用意されます。※画像や仕様、装備はプロトタイプで変更される可能性があります。

(文/塚田勝弘 写真/前田惠介)

新型インプレッサに速攻試乗。正常進化ではなく、まったくの別物だった!

2016年秋の発売に向けて、予約も始まっている新型インプレッサ。

スバルのエントリーモデルであり、完全新設計の「スバルグローバルプラットフォーム(略称:SGP)」を与えられたCセグメントのスタンダードを狙う力作に乗ることができました。

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今回、クローズドコースで試乗できたのはプロトタイプということですが、その感触はほぼ市販モデル。ボディパネルのチリもきれいに仕上がった状態です。

さて、新型インプレッサは新プラットフォームに、新しい2.0リッター直噴エンジンといったメカニズムが特徴ですが、サスペンション形式は見慣れたものですし、エンジンしても型式は従来通りのFB20ですから、正常進化版かと思っていました。

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しかし、ステアリングを握れば、そのフィーリングは完全に別物。レガシィやレヴォーグさえも超えたと感じるほど、フロントのしっかり感は高いレベルになっています。

具体的には上り下りが続くワインディングを模したクローズドコースにおいて、フロントタイヤの接地感は安定していて、ステアリング操作に機敏に反応するのです。

下りながらのコーナーでリアの接地感に変化を感じるのは当然ですが、仮にそうなってもフロントがしっかりと喰いついている感覚なので、安心して曲がっていけるのです。

コーナーのボトムスピードも高くなっているように感じます。

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試乗コースには、旧型(現行?)インプレッサも用意されていました。そこで同じ17インチタイヤを履くグレード同士で乗り比べてみると、圧倒的な差がありました。

あくまでメーター読みですが、新型インプレッサが70km/h程度で曲がっていける(それも余裕しゃくしゃく)コーナーを、旧型で同じように走ろうとすると不安感が漂います。

実際、メーター読みでは60km/h少々のボトムスピードになっています。いくらSGPという新プラットフォームを手に入れたとはいえ、ここまでの違いがあるというのは予想以上の進化ぶり。

いや、進化というよりは完全に別物といえるほど走りのレベルが違ったのです。

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エンジンやトランスミッションからのノイズも格段に小さく、キャビンのNVH性能も段違い。ただし、18インチタイヤを履いているグレードに限り、リアタイヤ由来のポンポンといった共鳴音が気になりましたが、今回の試乗車はあくまでもプロトタイプ。発売までの改善を期待したいところ。

それにしても、スバルのエントリーモデルだと思って乗ると、その高フィーリングに驚くこと必至。そして、旧型インプレッサのオーナーは、もし試乗したら買い換えたくなってしまいそう。そう感じるほど、走りがレベルアップしているのです。

こうした走りに加え、ステレオカメラを使った先進安全システム「アイサイト」や、国産車としては初採用の歩行者保護エアバッグを全グレードに標準装備している新型インプレッサ。

Cセグメントの新しいベンチマークと市場で評価されそうな予感ビンビンのプロトタイプ試乗となりました。

●インプレッサSPORT(5ドア)2.0i-S EyeSight AWD主要スペック(開発目標値)
全長:4460mm
全幅:1775mm
全高:1480mm
ホイールベース:2670mm
最低地上高:130mm
車両重量:1400kg
乗車定員:5名
エンジン型式:FB20
エンジン形式:水平対向4気筒DOHCガソリン直噴
総排気量:1995cc
最高出力:113kW(154PS)/6000rpm
最大トルク:196Nm(20.0kg-m)/4000rpm
変速装置:CVT
燃料消費率:15.8km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:225/40R18

(写真:前田惠介 文:山本晋也)

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新型インプレッサ予約開始!エンジンは2種類、スペックも発表
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Cセグメントの指標になるか?新型インプレッサの先行予約を開始
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Cセグメントの指標になるか?新型インプレッサの先行予約を開始

2016年秋発売予定とされている新型インプレッサの先行予約がスタートしました。

「SUBARU GLOBAL PLATFORM」を採用し、走りや安全、広さや使い勝手など全方位進化させることで国内外のCセグメントをリードしようとする意欲作であり、これからのスバル車の核となるモデルでもあります。

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従来型と同様に、5ドアハッチバックの「SPORT」と4ドアセダンの「G4」を設定。エンジンは約12kg軽量化が果たされた新開発の2.0L直噴NAもしくは、1.6L NA エンジンを搭載。

SUBARU_impreza_09SUBARU_impreza_02安全面では、「EyeSight(アイサイト)ver.3」はもちろん、国産車初となる歩行者保護エアバッグを全車に標準装備することで、次世代スバル車第一弾にふさわしい力作となっています。そのほか、運転席SRSニーエアバッグを含む合計7つのエアバッグを標準装備。

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また、前後サスペンションの構造を刷新することで大幅な剛性アップを図っているほか、ボディもフレームワークを一新して全体の剛性を高めることで、従来比で+70〜100%の大幅な剛性向上を実現し、操縦安定性に磨きがかけられています。

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ほかにも、静粛性向上や乗り心地の改善など、走りだけでなく快適性も高められているとのことで、期待が高まります。

ボディサイズは全長4460×全幅1775×全高1480mm(SPORT)と、従来型の全長4420×全幅1740×全高1465mmからひと回り近く大きくなっていますが、最小回転半径は従来型と同等の5.3mと取り回しにも配慮されています。

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チェックすべきポイントのひとつとしては、最小回転半径は変わらずともに大型化されたボディサイズで、Cセグメントのベンチマークであるフォルクスワーゲン・ゴルフの全長4265×全幅1800×全高1460mmよりも200mm近く長くなっています。

9月中旬から10月中旬にかけて開催される新型インプレッサの先行展示の店舗は、公開中のティザーサイトで確認できます。

(塚田勝弘)

【関連リンク】

新型スバル・インプレッサ・ティザーサイト
http://www.subaru.jp/impreza/impreza/index.html

新型インプレッサ予約開始!エンジンは2種類、スペックも発表

国産車として初めて歩行者保護エアバッグを採用、しかも全車に標準装備すると事前アナウンスしたことで、安全性能について一歩先を行く存在として期待されているスバル・インプレッサ。

その新型モデルの先行予約が始まり、スペック(開発目標値)が公開されました。

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ボディは、従来通りに5ドア「SPORT」と4ドア「G4」の2種類。

パワートレインは、新開発の2.0リッター水平対向4気筒ガソリン直噴エンジンと、1.6リッター水平対向4気筒エンジンの2種類で、いずれもマニュアルモード付きリニアトロニック(CVT)が組み合わされています。

なお、変速比は同一で、ファイナルギアを変更することで排気量の違うエンジンとマッチングさせています。

駆動方式は全グレードでFWD(前輪駆動)とAWD(全輪駆動)を設定。スバル独自の先進安全技術「EyeSight(アイサイト)」も全車に標準装備となっています。つまり、FWDとしては初のアイサイト設定車というわけです。

サスペンション形式はフロントがストラット、リアがダブルウィッシュボーン。駐車ブレーキは全車にEPB(電気式)が採用されています。

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気になる燃費性能はボディ形状による違いはなく、1.6リッターが18.2km/L(FWD)、17.0km/L(AWD)。2.0リッターはグレードにより、FWDが16.0〜17.0km/L、AWDは15.8〜16.8km/Lとなります。

このように、AWDでも燃費性能がそれほど変わらないのも、新型インプレッサの特徴といえそうです。

●インプレッサSPORT(5ドア)2.0i-S EyeSight AWD主要スペック(開発目標値)
全長:4460mm
全幅:1775mm
全高:1480mm
ホイールベース:2670mm
最低地上高:130mm
車両重量:1400kg
乗車定員:5名
エンジン型式:FB20
エンジン形式:水平対向4気筒DOHCガソリン直噴
総排気量:1995cc
最高出力:113kW(154PS)/6000rpm
最大トルク:196Nm(20.0kg-m)/4000rpm
変速装置:CVT
燃料消費率:15.8km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:225/40R18

●インプレッサG4(セダン)1.6i-L EyeSight FWD 主要スペック(開発目標値)
全長:4625mm
全幅:1775mm
全高:1455mm
ホイールベース:2670mm
最低地上高:130mm
車両重量:1300kg
乗車定員:5名
エンジン型式:FB16
エンジン形式:水平対向4気筒DOHC
総排気量:1599cc
最高出力:85kW(115PS)/6200rpm
最大トルク:148Nm(15.1kg-m)/3600rpm
変速装置:CVT
燃料消費率:18.2km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:205/55R16

(山本晋也)

新型スバル・インプレッサの内装はDセグメント並の質感を実現!?

走りはもちろん、安全性や快適性、そして内・外装の質感向上を掲げて開発されたという新型スバル・インプレッサ。

オーナーやドライバーにとってインパネは、所有する喜びを満たしてくれる重要なセクションといえるでしょう。

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インテリアのクオリティアップも新型インプレッサの見どころで、8インチナビからコンソールまで連なる力強い造形、インパネからドアトリムまでの連続感、インパネのステッチ(上級グレード)などに注力しているそうです。

開発当初のスケッチは、レガシィサイズなどの将来のDセグメント車を見据えたコンセプトデザインだったそうです。

将来デザインを良くしたいということでデザイナーサイドがこっそり作っていたものを、阿部一博プロジェクトゼネラルマネージャーに見せたところ、「これやりたいね」という話になったそう。

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しかし、新型インプレッサはサイズアップされたとはいえ、DセグメントではなくCセグですから「サイズが大きすぎて合わない」ということになります。

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それでも新型インプレッサに落とし込め! ということに。サイズでいうと数十ミリ異なるそうですから、単にスケールを小さくすればOKということではもちろんありません。

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単に入れるだけならできるかもしれないそうですが、ナビを入れるだけでなく、ナビの位置を上に上げることで視線移動を抑えて安全性を確保するなどの要件もあったほか、「シフトレバー前の収納(サイズ)を妥協するな」という指令もあったとのこと。

この開発エピソードを聞く限り、次期レガシィのインテリアデザインは新型インプレッサのそれの延長線上かさらに超えた質感、見栄えを実現してくるのでは? そんな期待も抱かせてくれます。

(文/写真 塚田勝弘、スバル)

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「スバリスト」目線で新型インプレッサの北米仕様と国内仕様を比較してみた!

7月26日に、待望の国内仕様が公開された新型インプレッサ。

SGP(スバル グローバルプラットフォーム)や新デザインフィロソフィー(DYNAMIC × SOLID)、歩行者用エアバッグなど、スバルの”初”がてんこ盛りで公開されました。

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3月23日にニューヨーク国際自動車ショーで先行公開された北米仕様とは細部が異なり、日本の法規制に合わせているほか、デザインや使い勝手も国内に合わせた仕様へと変更されています。

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今回は、すでに公開されている北米仕様との違いを徹底チェックしてみましょう。

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まずはエクステリアですが、ヘッドランプのデザインが異なります。輸出仕様(左)では側面のサイドマーカーがついているほか、ヘッドランプ自体はマルチリフレクタータイプとなります。

国内仕様(右)はプロジェクタータイプになり、照射方向がステアリング連動で可変する機能も備えます。さらに、ポジションランプのコの字型の造形も異なっています。

仕向け地にもよると思われますが、ヘッドランプウォッシャーも国内仕様には装備されています。

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フロントグリルはどちらも飛行機のウイングをモチーフにした意匠が取り入れられていますが、輸出仕様はブラックですが、国内仕様はメッキとなっています。

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フォグランプ周りはデイライトの形状をはじめガーニッシュの形状も全く異なります。輸出仕様(左)がLEDが縦配置となっていますが、国内仕様(右)は横長となっており、イメージもかなり異なりますね。

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インテリアではメーターパネルの配色が異なります。赤を基調とした輸出仕様に対し、国内仕様は白基調となっています。ただし、現行インプレッサではグレードによって配色が異なるので、国内仕様も赤基調のメーターが設定されるかもしれません。

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基本的なインパネ形状はステアリング位置以外はほぼ同一となっていますが、アイサイトを装備する国内仕様はステアリングスイッチのレイアウトや左右独立温度調整機能付きフルオートエアコンなどが異なります。

こちらのエアコンもグレードによっての違いがあるのかもしれません。

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オーバーヘッドコンソールはアイサイト関連のスイッチがつく国内仕様に対し、北米仕様は緊急時のSOSスイッチが装備されています。また、ルーフトリムも北米仕様がブラックであるのに対し、国内仕様はアイボリーとなっている点にも注目ですね。

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運転席のパワーウインドウスイッチでは電動格納ドアミラーが備わらない北米仕様では格納スイッチが省略されているほか、国内仕様にはミラーコントロールスイッチにメッキの華飾が備わるなど、細部が異なっています。

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運転席まわりでは、国内仕様にアイドリングストップのキャンセルスイッチが備わるほか、ステアリング操作と連動して進行方向を照らす「ステアリングレスポンシブヘッドライト」(SRH)のキャンセルスイッチも備わります。

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インテリアで最も大きく異なるのがセンターコンソール。ハンドブレーキレバーのある北米仕様ではカップホルダーが前後に並べて置く形状に対し、国内仕様では電動パーキングブレーキの採用で、カップホルダーが横並びに設置されます。また、フロントのアームレストもこれに合わせ、国内仕様のほうが大型のものが装着されています。

すでに公開されている北米仕様と細部の異なる国内仕様。総じて北米仕様より装備が充実しているように感じました。

もちろん今後公開されるであろうグレード展開により、装備の差異はあると思いますが、そのあたりは北米仕様の装備内容が参考になるかもしれません。

なにはともあれ正式発表が待ち遠しいですね。

(井元 貴幸)

新型インプレッサはスバル初のNA・直噴だけのエンジンを搭載する

2016年秋に発売予定の、5代目となるスバル・インプレッサの国内仕様がお披露目されました。

完全新設計のプラットフォーム「SUBARU GLOBAL PLATFORM」の採用、ダイナミック・ソリッドをテーマとした新しいスバルを示す内外装など、その見どころは多くなっています。

そして、国内仕様のお披露目会場では、もちろんスバルのアイデンティティである水平対向エンジンも展示されていました。

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ひとまず2.0リッターガソリン直噴と発表されたエンジンの型式は従来と同様の「FB20」。最高出力は113kW(154PS)/6000rpmと発表されています。ポート噴射のFB20エンジンの最高出力は111kW(150PS)/6200rpmですから、回転を落としながら最高出力をアップするという進化を遂げていることが確認できます。

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これまでスバルの直噴エンジンといえば、1.6リッター・2.0リッターの直噴ターボ「DIT」シリーズと、86/BRZに搭載されるポート噴射と直噴を併用した「D-4S」でしたから、直噴だけのNA(自然吸気)エンジンとしては、これが初ラインナップといえます。

実用タイプの直噴エンジンは耐ノック性を高められることがメリットで、パフォーマンスよりも燃費性能アップに、そのアドバンテージを使っていると想像できます。

初物となるその水平対向エンジンは、カットモデルも置かれ、直噴エンジンのポイントといえるピストン冠面のキャビティ(凹み)も確認することができました。

なお、このエンジンカットモデルは、東京・恵比寿にある富士重工業本社一階のショールーム「スバルスタースクエア」にて、しばらくの期間展示され、誰でも見ることができるということです。

(写真・文 山本晋也)

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歩行者エアバッグとアイサイト3を全車標準化!! 新型スバル・インプレッサの国内仕様を初公開
http://clicccar.com/2016/07/26/388462/

【速報】スバル新型インプレッサがスペックを発表!歩行者エアバッグを初採用!
http://clicccar.com/2016/07/26/388448/

新型インプレッサは大きくなっても最小回転半径と左右ミラー間距離は現行同等

新型スバル・インプレッサのプレビューイベントでは、プロジェクトゼネラルマネージャーの阿部一博氏をはじめ、7人の開発陣が登壇し、開発秘話を明かしてくれました。

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新型インプレッサ(プロトタイプ)は、5ドアのSPORTが全長4460×全幅1775×1480mm、4ドアセダンのG4が全長4625×全幅1775×全高1455mm。ホイールベースが2670mm。

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現行型はSPORTが全長4420×全幅1740×全高1465、G4が全長4585×全幅1740×全高1465mmで、ホイールベースは2645mm。SPORT、G4ともに全長は40mm長くなり、全幅も35mm拡幅しています。

なお、全高はSPORTが15mm高く、G4は10mm低くなっています。ホイールベースは25mm延長ですから前後オーバーハングが長くなっていることが分かります。

全長と全幅、ホイールベースの拡大となると、居住性や積載性の向上、乗り心地の改善が期待されますが、新型インプレッサのデザインテーマである「DYNAMIC×SOLID」を具現化するため、エモーショナルなデザイン実現のために取られたサイズアップだそう。

とくに全幅の拡大は、新型インプレッサのデザインに効いているとのこと。

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ボディサイズが大きくなると、取り回しや駐車などで悪影響が出てきますし、旋回性能を考えても歓迎ばかりはできません。また、駐車への影響については、現行インプレッサで狭い場所で何とか駐車し、ドアを開けているようなケースではさらに厳しくなるでしょう。

しかし、新型インプレッサは取り回しの指標となる最小回転半径、左右ミラー間の距離(ミラートゥミラー)が現行と同等になるように工夫を凝らしたそうです。

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ミラートゥミラーに関しては、視界を左右する「サイドミラーの鏡のサイズや画角を変えずに」という条件付き。場所を微妙に近づけてみたり(ドア側に近づけると風切り音が大きくなる)形を工夫したり、サイドターンランプの形を1mm単位で縮めたりして、モデルを見ながら詰めていったそうです。

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また最小回転半径は、ホイールベースを25mm延ばしながらも現行からのキープを目指し(現行は5.3m)、設計をイチからやり直して達成。

左右ミラー間距離、最小回転半径という数値面では現行インプレッサと同等という新型インプレッサ。サイズ拡大が実際にどれだけ取り回し時の実感として異なるか分かりませんが、開発陣の苦労が数値では結実しているそうです。

(文/写真 塚田勝弘)

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水平対向エンジン50周年記念、スバル・XV特別仕様車はお買い得価格で登場

2016年は、富士重工業が水平対向エンジンを搭載した最初の量産車である「スバル1000」の登場から50年の節目にあたります。

その記念すべき50周年を祝う特別仕様車の第一弾モデルが登場しました。

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全高1550mmながら最低地上高を200mmとしたSUV「SUBARU XV 2.0i EyeSight Proud Edition」が、50周年記念特別仕様車の第一弾です。

■SUBARU XV 2.0i EyeSight Proud Edition特別装備
メッキ加飾付ピアノブラック調フロントグリル
ブラックカラードドアミラー
HIDロービームランプ
運転席&助手席8ウェイパワーシート
キーレスアクセス&プッシュスタート
クリアビューパック(フロントワイパーデアイサー、ヒーテッドドアミラー、撥水加工フロントドアガラス)

発売は2016年5月31日、メーカー希望小売価格は246万2400円。

パワーシートやキーレスエントリーシステムの採用にもかかわらず、ベース車から6万4200円高とお買い得な価格設定となっています。

(山本晋也)

ひと回り大きくなった新型スバル・インプレッサ。気になる取り回し、運転視界は?

ボディサイズの拡大によりダイナミックなデザインを得るとともに、居住性や積載性の向上がはかられている新型インプレッサ。

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北米仕様のボディサイズは、写真のセダンが全長4625×全幅1777×全高1455mm(5ドアは全長4460mm)で、Cセグメントとしてはかなり長めの全長になっています。

サイズアップとなると気になるのが、狭い道や駐車場での取り回しでしょう。

広大な北米ならこのサイズでもコンパクトカーといえるでしょうが、日本の狭い住宅街などでは「小さい」とはいえないサイズ感。

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その点をデザイン部部長の石井 守氏にうかがうと、数値はまだ公表できないとしながらも、すれ違いや通り抜け時などに最も擦りやすいドアミラー間の全幅(ミラーtoミラー)は変わっていないそうで、現行モデルと同じにしてあるそう。

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さらに「ボディ(幅方向)の真ん中を膨らませたことで非常に安心感があり、四角くて大きいと心理的に大きく見えますが、それを緩和するために大きい張りを設けたり、コーナーを削り取ったりして大きく見えないようにデザインしています」と、新型インプレッサの見た目のサイズ感を抑制する工夫も教えてくれました。

もう1つ気になるのが、新型インプレッサの視界。

現行モデルよりもウエストラインが後ろに行くほど駆け上がっていて、リヤのサイドウインドウ、クォーターガラスも小さく感じます。

「視界に関しては、非常に優れている現行車とほとんど同じにしてあります。リヤクォーターガラスを極力後に引っ張ることで、反対側(助手席側)の路面が目視できるようにしてあります」。

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衝突安全などが年々厳しくなることからボディが拡大していることは認めつつも、こうした数々の工夫によって取り回ししにくいことにならないように配慮されています。

ドアミラーに関しては、ドライバーポイントと呼ぶ視界ポイントが10mm外に出たそうで、小さな子どもがきちんと見えるなど、最適な位置にドアミラーを配置しているそうです。

(塚田勝弘)

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■新型スバル・インプレッサは、サイズ拡大で居住性・積載性が向上
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■新型インプレッサに込めたデザインとは?
http://clicccar.com/2016/04/28/368158/

■「SUBARU GLOBAL PLATFORM」第1弾の新型インプレッサはどんなクルマなのか?
http://clicccar.com/?p=368116

新型インプレッサに込めたデザインとは?

「スバル グローバル プラットフォーム」を採用する第1弾モデルであるスバル・インプレッサ。

全長4625×全幅1777×全高1465mm(セダン/北米仕様)というサイズは、先代モデルから全長が45mm長くなり、全幅は37mm広くなっており、10mm下がった全高以外はひと回り大きくなったといえるでしょう。

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見どころのひとつがデザイン。スバルが新たに掲げるデザインフィロソフィーの「DYNAMIC×SOLID」の第1弾でもあります。

スバル商品企画本部 デザイン部の部長である石井 守氏によると、新型インプレッサは「DYNAMIC×SOLID」という大きな考え方を元に、「スポーティ&アドバンス」というコンセプトも掲げられているそうです。

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外観は美しさを重視し、フロントからサイド、リヤにかけて流麗で躍動感と塊感のある骨格として、37mm拡幅されたことでサイドはホイールをより外にあるように感じさせ、スタンスがよく絶対にロールオーバーしない安定したカタチとしています。

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大きく張り出した前後ホイール(ハウス)は、どこにも出かけられそうな雰囲気とし、サーフェイスは躍動感と塊感を象徴的に扱うものを模索した結果、コンセプトカー「VIZIV」などから引き続き「V」の字を進化。

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フロントマスクにもスバル全車共通のモチーフが採用されていて、それが「ヘキサゴングリル」とヘッドランプの中にある「コ」の字の表現。「セットでスバルの顔」だそうで、スバルが掲げる「安心と愉しさ」を演出されています。

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「ヘキサゴングリル」については、スバルの成り立ちである6つの会社ひとつの角に表現し、ハニカム構造も安心感につながるものとしています。

また、「コ」の字の表現には、中島飛行機のDNAが注入されているそうで、当時作っていた飛行機のレシプロエンジンである「栄」や「誉」などの星型エンジンのコンロッドやピストンも表現されているとのこと。

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インテリアでは、スバルの骨格のモチーフを使いながら質感を向上させているのがポイント。

なお、カップルディスタンスが10mm拡大し、フロアコンソールも広がったことでレイアウトの自由度や質感向上にも寄与しているようです。

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最近のマツダなどもデザインのストーリーを語るようになっていますが、走りだけでなくデザインも雄弁に語るものとしているのは、聞いていて楽しくなる気がします。

(文 写真/塚田勝弘)

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■新型スバル・インプレッサはサイズ拡大で広さはどうなったか?
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新型スバル・インプレッサは、サイズ拡大で居住性・積載性が向上

新型スバル・インプレッサ(北米仕様)は、現行モデルと比べて、全長+45mm、ホイールベース+25mm、全幅+37mmと拡幅され、全高は10mm低くなっています。ホイールベースは4ドアセダンも5ドアも同値の2670mm。

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全長4625×全幅1777×全高1455mmというセダンのスリーサイズは、Cセグメントのベンチマークと誰もが認めるところのフォルクワーゲン・ゴルフ(全長4265×全幅1800×全高1460mm、ホイールベース2635mm)と比べても、全長は360mmも長く、Cセグメント系のセダンであるアウディA3(全長4465×全幅1795×全高1405mm)よりも160mm長くなっています。

実車を見るとずいぶん長いと感じましたが、セダンの全長はBMW3シリーズと同値の4625mmですから当然かもしれません。

なお、日本で人気を集めると思われる5ドアは全長4460mmで、Cセグのハッチバックとしては長めで、A3セダン並。

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こうしたサイズアップの恩恵は、デザイン、そして衝突安全性などに活かされているほか、居住性、積載スペースの大きさにも表れています。

身長171cmの私が前席に座ってドライビングポジションを合わせると、シートの着座位置は低く感じるものの、前方やサイドの視界は良好で、天井が10mm下がったことによる圧迫感も抱かせません。

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そのまま後に座ると、膝前にこぶしが縦に2つ強入る余裕があり、頭上もこぶし1つ程度のクリアランスが残っています。

ホイールベース延長などにより後席フットスペースの拡大は明らかで、室内高も全高が10mm下がったことを感じさせないもの。

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荷室容量(VDA)など正確なスペックはまだ公表されていませんが、トランクの広さも印象的で、ワイドかつ奥行きも十分に確保されています。

奥行きは冒頭で紹介したBMW3シリーズ並の全長などが活かされているはずですが、荷室の高さ、そして開口部もワイドで積載性はかなり高そうです。

(文/写真 塚田勝弘)

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新型インプレッサ・セダンのトランクはゴルフバックを積み込みやすいスペースを確保

2016年秋に発売予定という次期スバル・インプレッサ。先日、日本でもお披露目されました。

発売まで時間があるということで、環境性能などの詳細については公表されていませんし、安全装備についても詳細不明。披露された車両についてもアイサイトを装備しない左ハンドル仕様となっていたほどです。

そのため、日本でのお披露目ではパワートレインはシークレットでしたが、トランクは開けて確認することができました。

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限られた時間だったためにスペースを計測することはかないませんでしたが、ひと目で開口部が広く、ラゲッジも余裕たっぷりであることが見て取れます。

平均的なゴルフバッグであれば斜めにするなど工夫しなくても、横にしたまま積み込めることを考慮した使い勝手を実現しているといいます。

「これだけのラゲッジを確保しているということは、まさか前輪駆動ですか」といって、フロアを覗き込み、シンメトリカルAWDであることを確認するメディア関係者も出てくるほど、インプレッサとは思えない広さを体感させてくれるのでした。

後席は前に倒すことができ、ハッチバックよりも広いラゲッジ床面積を確保していることも期待させる、次期インプレッサ。

かつてインプレッサといえば、4ドアセダンを基本としたラインナップだった時代もありますが、新型においてもセダンの存在感を増してくることが期待されます。

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●次期インプレッサ(北米仕様)車両寸法 ※()内は現行型との差
全長:4625mm (+45mm)
全幅:1777mm(+37mm)
全高:1445mm(-10mm)
ホイールベース:2670mm(+25mm)

(写真・文 山本晋也)

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レッドゾーンが下がる?次期インプレッサは直噴エンジン搭載。
http://clicccar.com/2016/04/24/368324/

スバル次期インプレッサが日本に凱旋。後ろ姿に空力の秘密あり
http://clicccar.com/2016/04/23/367709/

スバルの次世代プラットフォームにより目指す「世界最高水準の安全性能」
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新型インプレッサが示す「次世代スバル・デザイン」とは?
http://clicccar.com/2016/03/18/359853/

レッドゾーンが下がる?次期インプレッサは直噴エンジン搭載。

2016年のニューヨークオートショーで世界初公開された新型インプレッサが日本でも公開されました。まずはスタイリングやインテリアの手触りなどを日本のメディアに伝え、2016年秋の発売に向けた情報発信を始めたというわけです。

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新世代の「スバル・グローバル・プラットフォーム」を採用する次期インプレッサ。現時点ではエンジンについて『新開発の2.0リッター水平対向”直噴”エンジン』と発表されているのみで、詳細は今後のお楽しみとなっています。

とはいえ、展示された試作車にはエンジンが載っていて、きちんと自走できる模様。メーター表示を見れば、タコメーターのレッドゾーンは6200〜6300rpmあたりから始まっていることが確認できました。

ちなみに、現行インプレッサが積むポート噴射の2.0リッターエンジンのレッドゾーンは6500rpmからですから、少々低回転指向に振った高効率エンジンのよう。

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現在、スバルの直噴エンジンは、独自に仕上げた直噴ターボと、トヨタと共同開発の86/BRZ用の直噴&ポート噴射の2種類となっていますが、レッドゾーンから想像するに、いずれとも違う方向性のエンジンとなっていると思われます。

新世代プラットフォームを採用する次期インプレッサですが、ボディサイズが拡大することもあり、大幅に軽量化するということはないといいます。

それでいて、レッドゾーンが低回転に振られているということは、トルク型で扱いやすいパワートレインになっていると予想されるのです。

もちろん、燃費など環境性能についても新世代にふさわしいレベルとなっていることが期待できる新型エンジンとなりそうです。

(写真・文 山本晋也)

スバル次期インプレッサが日本に凱旋。後ろ姿に空力の秘密あり

2016年3月のニューヨークオートショーにおいて世界初公開された、次期型スバル・インプレッサが日本のメディア向けに公開されました。

これまで、ほとんどを国内で生産して輸出していたインプレッサですが、新型から北米向け車両に関してはアメリカ・インディアナ州の工場にて生産するということで、国内ユーザーへのアピールを意識したお披露目といえそうです。

もちろん、日本向けは国内生産になります。

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日米で、2016年秋ごろに発売開始となる新型インプレッサ。

見ての通り、スバルらしさを強めながら確実な進化を加えたスタイリングとなっています。そうした点について、スバル商品企画本部 デザイン部の石井 守 部長がプレゼンテーションを行ないました。

スタイリングとしてのデザイン面のキーワードは「構え」、「カタマリ」、「面構成」というもので、カタマリを削り出したかのような面が各部に感じられるのが特徴となっています。

たとえば、リヤバンパーサイドの形状でも、そうした思想は感じられます。しかし、これは見た目のためだけではなく、空力特性を狙った本質的なデザインというのが、新型インプレッサにおけるデザインの進化といえるのだそうです。

また、パッケージングとして視界の広さをうたうスバル車ですが、新しいインプレッサでは、後方視界を十分に確保しながらトランクのハイデッキ化(従来比27mm)を実現しています。

これらの空力的なアプローチにより、ボディ後方での乱流を低減、収束する場所を離すことで車体が後ろに引っ張られる力を低減。ボディをワイド化しつつも、全高を下げることにより全体としての空気抵抗を減らしているということです。

ディテールでは、ドアミラー下部に絞り込んだ形状を採用することで、空力改善と、ミラー面へ雨粒がつくのを防ぐ効果も狙ったという新型インプレッサ。

空力について、あらためてデザイナーが意識を高め、生み出したスタイリングというわけです。

(写真・文 山本晋也)

新型インプレッサが目指した「クラスを超えたインテリアの質感」とは?

スバルの新デザインフィロソフィーである「DYNAMIC×SOLID」を全面採用した新型インプレッサ。ここではインテリアについて触れたいと思います。

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「クラスを超えた質感」という狙いは、スバルに限らず多くの自動車メーカーの目指すところで、CセグメントではアウディA3などがベンチマークとなるべき質感を備えているのではないでしょうか。

新型インプレッサでは、インパネからドアトリムまで連続した造形により空間の広がりと精緻な質感が表現され、より立体的な造形に刷新されたシートはクラスを超えた質感を追求。

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また、インパネ上に施されたステッチを中心にフィニッシャーの仕上がりも質感向上に貢献しているそうです。

インパネの中央には、8.0インチのタッチスクリーンディスプレイが採用されたインフォテインメントシステムが配置され、「Apple CarPlay」や「Android Auto」に対応するなど、最新のコネクティビティが提供されます。

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前方、左右、斜め後方など全方位に渡る優れた視界性能が確保されているほか、拡大されたキャビン、荷室スペースなど、スバルらしい機能性(居住性や積載性)にも気を配った設計となっているそうです。

(塚田勝弘)

■新型インプレッサが示す「次世代スバル・デザイン」とは?
http://clicccar.com/2016/03/18/359853/

■新型インプレッサのエクステリアデザインの見どころは?
http://clicccar.com/?p=362366

■5ドア、4ドアセダンが揃い踏み! 新型スバル・インプレッサを世界初公開
http://clicccar.com/?p=362343

新型インプレッサのエクステリアデザインの見どころは?

ニューヨーク国際自動車ショーで世界初公開された新型インプレッサ(北米仕様)。

ボディサイズは、4ドアセダンが全長4625×1777×1455mm。5ドアは全長4460×全幅1777×全高1455mmで、ホイールベースはともに2670mm。

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現行モデル(日本仕様)と比べると、セダンのG4は全長4585×全幅1740×全高1465mm、5ドアのSPORTは、全長4420×全幅1740×全高1465mm。ホイールベースはともに2645mmとなっています。

セダンは全長が205mm延び、全幅は37mmワイドに、全高は−10mm。5ドアは全長が40mm延長され、37mm拡幅、全高は-10mmとなっています。

新型インプレッサは北米仕様、現行モデルは日本仕様との比較なので、あくまで参考値ですが、全長と全幅がサイズアップを果たし、全高はほとんど変わっていません。しかし、セダンの全長は、北米市場の要求を満たすためか大きく延びています。

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新型インプレッサの見どころのひとつは、エクステリアデザイン。新デザインフィロソフィーと位置づける「DYNAMIC×SOLID」を量産モデルとして初めて全面採用。

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上記したように「ワイド&ロー」のフォルムになった新型インプレッサは、スバルらしいスポーティなフロントマスクに、スバルの象徴であるヘキサゴングリルからシャープなホークアイヘッドランプまで、一体感を抱かせる立体的な造形となっています。

また、フロントからサイド、そしてリヤまでつながる各部のデザインがひとつの塊と感じられるように、起点としての役割もフロントフェイスが担っているそうです。

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サイドビューでは、フロントフェンダーからドアパネル、リヤのショルダーまでをつなぐ抑揚豊かなキャラクターラインとリヤに向けて跳ね上がるドアパネル下部のキャラクターラインが見どころ。

この2本のラインによりソリッドなボディ表面に躍動感が与えられています。また、力強く張り出されたフェンダーフレアーはスバルAWD の信頼感を表現。

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リヤビューは、ヘッドランプと共通のモチーフが与えられたリヤコンビランプが目を惹きます。ワイドなリヤコンビネーションランプが表現する「ワイド&ロー」スタンスが表現されているとのこと。

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伸びやかな印象のセダンは、絞り込まれたキャビンからトランクリッドに至るまでの流麗なシルエットによりスポーティさを強調。

5ドアは、こちらも絞り込まれたキャビンとリヤコンビネーションランプの上まで突き抜ける力強いショルダーにより、軽快でスポーティなデザインとされています。

また、スバルの特徴である視界の良さは、若干現行モデルよりは後方視界が狭くなるとしながらも、Cセグメントトップクラスを維持。優れた空力性能も確保され、機能性とスタイリングとの両立が図られているそうです。

(塚田勝弘)

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■5ドア、4ドアセダンが揃い踏み! 新型スバル・インプレッサを世界初公開
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5ドア、4ドアセダンが揃い踏み! 新型スバル・インプレッサを世界初公開

ニューヨーク国際自動車ショーにおいて新型インプレッサ(北米仕様)が世界で初めて公開されました。

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スバルが次期プラットフォームとして新規開発した「SUBARU GLOBAL PLATFORM(スバルグローバルプラットフォーム)」を全面採用した5代目インプレッサ。

「レオーネからレガシィに変わった時くらい」の変革と位置づけられ、デザインや走り、そして安全性の高さなどでベンチマークの欧州車をしのぎ、世界トップクラスを目指すクルマ作りといえるものになっています。

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新プラットフォームに組み合わされる注目のエンジンは、新開発の2.0L水平対向直噴エンジン。

スバル自慢のAWDシステムや運転支援システム「アイサイト」などの独自のコア技術を搭載することで、「安心と愉しさ」を進化させ、新型インプレッサを次世代スバルの第一弾にふさわしいモデルに仕上がっているそうです。

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さらに、量産車として初めて新デザインフィロソフィーとしている「DYNAMIC×SOLID」を全面採用。

インテリアのフィニッシャーの仕上げにまでこだわることで、スバルの次世代Cセグメントを担うモデルとして、クラスを超えた質感を実現したというのも注目点でしょう。

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なお、北米向け新型インプレッサの生産は、日本からアメリカのインディアナ州(Subaru of Indiana Automotive)に移管されるそうです。

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新型インプレッサ(北米仕様)のサイズは、4ドアセダンが全長4625×全幅1777×全高1455mm。5ドアは全長4460×全幅1777×全高1455mmで、ホイールベースはともに2670mm。

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エンジンは、FB20型の2.0L水平対向4気筒直噴DOHC(NA)で、出力は152hp、トランスミッションはリニアトロニック、駆動方式はシンメトリカルAWDとなっています。

(塚田勝弘)

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■新型インプレッサが示す「次世代スバル・デザイン」とは?
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■スバル次期インプレッサにも採用の「SUBARU GLOBAL PLATFORM」で目指す自動運転と動的質感とは?
http://clicccar.com/2016/03/07/359083/

■スバルの次世代プラットフォームにより目指す「世界最高水準の安全性能」
http://clicccar.com/2016/03/15/359240/

新型インプレッサが示す「次世代スバル・デザイン」とは?

スバルが新型インプレッサをニューヨーク国際自動車ショー(3月23日〜4月3日)に出展しますが、ショーに先立ちティザーフォトが公開されました。

先日開催されたプレス向けの「次世代SUBARU説明会2016」では「スバル デザイン戦略」として、スバル商品企画本部 デザイン部の石井 守部長が登壇し、スバルのブランドスローガンである「安心と愉しさ」を磨くため「新スバル デザインが目指すこと」をテーマとしたプレゼンを披露。

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なお、新型インプレッサは「SUBARU GLOBAL PLATFORM(スバルグローバルプラットフォーム)」を採用する第一弾で、スバルの歴史の中でも第5世代に位置づけられるモデルになります。

石井デザイン部長は、「カタチの意味」、「DNAの意味」、「機能の意味」の3つの意味を掲げ、その3つが重なる領域を具現化したものを「スバルならではのデザイン」として紹介。

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抽象的で少し分かりにくいですが、スバルは「技術で価値の両立に挑戦」した過去から、「クロスオーバー デザインで新しい価値を創造」してきた現在、そしていまから2020年以降の未来は「新時代のライフスタイル デザイン」を探求するとしています。

その未来は、「堅牢性」+「遊び心」+「スポーティ」+「室内空間」というキーワードを具現化したものを目指すそうです。

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デザインを個別に見ていくと、顔であるフロントマスクは「SUBARU FACE DESIGN」と呼び、いわゆる「ヘキサゴングリル」を中心に「コ」の字型のヘッドライトで印象的なものとして、スバル車共通のイメージを構築。

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また、全体のフォルムやディテールは、2013年からスタートされている「DYNAMIC(躍動感)」×「SOLID(塊感)」がテーマで、コンセプトカーの「VIZIV 2」、「VIZIV GT」、「VIZIV FUTURE」、そして新型インプレッサまで反映され、今後も発展・進化していくとしています。

また「DYNAMIC×SOLID」を掲げる新型インプレッサ(コンセプトカー)については、「サイドウインドウ下端が切れ上がったデザインが採用されているようだが、斜め後方の視界確保はどうなるか?」という質問がありました。

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石井氏は「DYNAMIC×SOLIDデザイン」を採用した新型インプレッサ(コンセプト)は、コンセプトカーのためサイドウインドウは小さくしているが、市販モデルの新型インプレッサは現行インプレッサよりもサイドウインドウは小さくなる傾向あるが、それでも他メーカーよりも大きく斜め後方視界は良好で、カメラなどのサポートも併せて窓ガラスの視界性能と「DYNAMIC×SOLIDデザイン」の両立ができているそうです。

(塚田勝弘)

スバル、次期インプレッサにトヨタ製ハイブリッド搭載!?

スバル「インプレッサ」の5ドアハッチバックである、「インプレッサ スポーツ」次期型に関する最新情報及び、レンダリングイラストを入手しました。

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2015年東京モーターショーで公開された「インプレッサ5ドアコンセプト」をベースにしたデザインと伝えられている「インプレッサ スポーツ」は、「スバル・グローバル・プラットフォーム」を採用し、イラストを見る限り、コンセプトモデルと比較してヘッドライトや、リアクォーターウィンドゥなどの小規模なデザイン変更になりそうです。

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パワーユニットは2リットルNA、FB16型ボクサー4気筒DOHCエンジン及び、1.6リットルターボエンジン、さらにトヨタ製と思われるハイブリッドモデルの投入される可能性が高いようです。

2016年3月23日開幕のニューヨークモーターショーで、新型「インプレッサ」公開がアナウンスされています。

(APOLLO)

スバルが次期「インプレッサ」から新プラットフォームを展開!

スバル「インプレッサ」は現行モデルがデビューから5年目を迎えており、モデルチェンジが年内に迫っているようです。

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昨年10月に東京モーターショーで「インプレッサ 5ドア コンセプト」が出展され、続く11月のロサンゼルスオートショーでは「インプレッサ セダン コンセプト」、今年3月のジュネーブモーターショーでは「スバルXVコンセプト」が公開されました。

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そのベースとなるのが、同社が3月7日に発表した次期インプレッサシリーズに採用される「SGP」こと「スバル・グローバル・プラットフォーム」。

2025年までを見据えた次世代プラットフォームとして、“高性能を超えた感性に響く「動的質感の向上」”と“世界最高水準の「安全性能」”を目指して開発したそうです。

次世代プラットフォームでは、衝突エネルギー吸収率を現行モデル比で1.4倍に向上させるとともに、車体ねじり剛性を1.7倍に向上。

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車体各部の振動を大幅に低減させており、サスペンションの改良と相まって車体の揺れを現行比で半減させている模様。

低重心化により高性能スポーツモデルと同等の操縦安定性を実現しているだけでなく、高い直進安定性が求められる自動運転走行においても操舵時の無駄な挙動がなく、路面に吸い付くような走りを実現しているといいます。

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ハイブリッド仕様や今後の電動化(PHV、EV)にも対応しているそうで、様々なパワーユニットにも一つの設計構想で対応が可能とか。

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「SGP」は単なる開発コスト低減に留まらず、これまでスバルが築いて来た強みをより強固なものにするための要素として、まさに今後のスバル車の基盤になりそうです。

Avanti Yasunori

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スバル・XVコンセプトがジュネーブモーターショーで初公開!
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スバルが次期「XV」に同社初の「PHV」設定か?
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スバル次世代XV、2017年にプラグインハイブリッドモデル投入か!?
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