Motor Fan's YEAR 2016

三栄書房

サンプル

モトチャンプ

2016年下半期、要チェックの最新軽自動車はこの2台!

ひと昔前に比べて、落ち着きが戻りつつある軽自動車。

新車の登場も減ってしまい、なんとなく元気がなくなってしまった印象を得ますが、維持費の安さなどは変わらないため、いまでも魅力的なジャンルであることに変わりはありません。

むしろ一時期の「とにかく新車で低燃費!」といった流れから解放されたおかげで、新しく生まれた軽自動車は、コンセプトをはじめ機能性などが丁寧につくり込まれている印象があります。

なかでもダイハツが販売を開始した「ムーヴキャンバス」は注目の一台です。

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開発におけるコンセプトはズバリ「自身のライフスタイルを楽しむ女性」。

プロポーションは「タント」や「ウエイク」のようにボックス型とし、室内空間を広く取る点は共通するものの、それを包み込むルックスはファミリーや男臭さを感じさせないテイストで仕立てられています。

インテリアはテイストを踏まえつつ、より軽自動車の使われ方に沿った進化を果たしています。

例えば、乗降性に定評のあるスライドドアはそのままに、荷物をサッと置きがちな後席足元に引き出し式のボックスを新たに用意。中敷を立ち上げれば走行中の荷崩れを防げるといった細かな配慮も嬉しいです。

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安全面の強化にも注目。カメラとレーダーで前方の車両と人を検知し、緊急時には自動でブレーキを掛けて事故を未然に防ぐスマートアシストⅡはもちろん、ダイハツで初となるパノラマモニターで、駐車や狭い路地でのすれ違いをアシストします。

さらに、軽自動車で初となるアダプティブフロントライティングシステムを採用。これはクルマの進行方向に合わせてヘッドライトの照射方向を自動で調節し、夜間の安全性を向上させます。

ヘッドライト

グレードは全部で3種類を用意し、最上級の「G“メイクアップSAⅡ”」でも154万4400円(FF車)〜166万8600円(4WD)とお手頃。

開発におけるターゲットは女性でしたが、グレーやブラウンのようなシックな色合いも用意されており、意外と若い男性にも似合うのではないでしょうか?

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もう一台の注目が「トヨタ・ピクシスジョイ」です。

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すでにダイハツから「キャスト」の名で販売されていますが、2016年8月31日から全国のトヨタカローラ店74社、ネッツ店105社、軽自動車比率の高い地域で取扱希望のあったトヨタ店15社、トヨペット店16社を含む販売店210社にて「ピクシスジョイ」の名での販売を開始。

基本的な構成は「キャスト」と同じく、外観上ではエンブレムが異なる程度。搭載される安全装備もカメラとレーダーを併用するスマートアシストⅡが採用されています。

「キャスト」の最大の魅力がひとつのボディで3つの異なるバリエーションを展開している点であり、こちらも「ピクシスジョイ」で踏襲。

インテリアに鮮やかな色彩を放つカラーパネルとメッキを配してオトナの上質感を醸し出す「ジョイF」。

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樹脂製ガーニッシュや大径タイヤに加えて、最低地上高も180mmへとアップさせて悪路走破性を高めたSUVテイストの「ジョイC」。

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そして、エアロパーツのほか、内外装にレッドのアクセントを加えてルックスと実力ともにスポーティな「ジョイS」は、スポーティサスペンション(FF車)とMOMO製革巻きステアリングホイール(パドルシフト付き)など魅力的なアイテムも盛り沢山。

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なお、価格も「キャスト」を踏襲しています。これまで近くにダイハツの販売店がなかったために欲しくても買えなかったという人の手にも渡るようになりました。

(今 総一郎)

トヨタが「PIXIS JOY」を発売!深まるダイハツとの関係

トヨタ自動車は今年の1月29日にダイハツ工業の完全子会社化を発表。

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持続的成長に向け、ダイハツの小型車開発におけるノウハウをベースに、初期構想段階から両社間で技術戦略を共有、小型車事業においても「もっといいクルマづくり」をさらに進化させていく考えを明らかにしています。

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同社はこれまでもダイハツから軽自動車「ピクシス スペース(ムーヴコンテ)」や「ピクシス エポック(ミライース)」、「ピクシス メガ(ウェイク)」、「ピクシスバン/トラック(ハイゼット)」の計4車種の供給を受けています。

そうしたなか、同社はダイハツから軽自動車「キャスト」の供給を受け、8月31日に5車種目のOEM車となる「ピクシス ジョイ」を発売しました。

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ダイハツ「キャスト」とは基本的にエンブレムマーク以外共通で、生産工場についてもダイハツの大分県中津市の九州大分工場で行っています。

トヨタが7月末までに販売したダイハツの軽自動車(OEM)の累計台数は16.6万台。

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トヨタにとって、ダイハツからのOEMはトヨタ車ユーザーのセカンドカーとして売り込めると共に、ラインナップの拡充に寄与します。

OEM元のダイハツにとっても、トヨタが保有する大規模な全国の販売店網を活用できるメリットがあるという訳です。

勿論、登録車と軽自動車の双方を所有するユーザーにとっても、メンテナンスなどの面で販売店が同一の方が何かと便利なのは言うまでもありません。

冒頭でも述べたとおり、ダイハツがトヨタ自動車の完全子会社となったことで、今後は軽自動車についても、OEMの域を超えた協力関係が構築されることになりそうです。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

【関連記事】

トヨタの完全子会社になっても「ダイハツ」ブランドは消えません!
http://clicccar.com/2016/01/30/351805/

トヨタ自動車がダイハツ工業の完全子会社化を正式発表!
http://clicccar.com/2016/01/30/351768/

【関連リンク】

トヨタ PIXIS JOY
http://toyota.jp/pixisjoy/

トヨタ「ピクシス・ジョイ」が登場。ダイハツ・キャストのOEM軽自動車

トヨタからも軽自動車が販売されているのをご存じでしょうか。

もちろん、完全子会社化されたダイハツからOEM供給されているもので、2016年8月31日、新たにダイハツ・キャストのトヨタ版であるピクシス・ジョイが加わりました。

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トヨタの軽自動車には、ピクシスの名が与えられていて、ピクシス・スペースはムーヴ コンテ、ピクシス・メガはダイハツ・ウェイクなどとなっています。トヨタの軽自動車はシリーズ合計で、月2000台〜2500台前後(2016年)を販売。

「トヨタ」ブランドの日本での販売台数(登録ベース)は乗用車だけで約10万〜13万台規模となっていますので、その割合は低めではあるものの軽自動車もラインナップしているという意義はありそうです。

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さて、新たにダイハツからOEM供給されるピクシス・ジョイは、キャスト同様に3タイプのボディバリエーションを用意。

キャスト・アクティバのOEM版である「ピクシス・ジョイC」は、樹脂のガーニッシュ(フロント/リヤ)や大径タイヤ(165/60R15タイヤ)などを採用することで、クロスオーバー風のエクステリアが与えられています。見た目だけでなく、最低地上高を180mm(ピクシス・ジョイF/ピクシス・ジョイS比+30mm)とすることにより、雪道や山道での走破性を確保。

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キャスト・スタイルのOEM版である「ピクシス・ジョイF」は、前後バンパーモールやサイドロッカーモールなどにメッキ加飾を施すことで、上質な外観としています。内装では、シート表皮に滑らかな触り心地のスエード調フルファブリックを採用するなど、外観同様の上質な雰囲気にまとめられています。

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「ピクシス・ジョイS」は、キャスト・スポーツのOEM仕様。前後バンパーなどの専用エアロパーツに加えて、内・外装に赤色のアクセントを施すことで、スポーティさを強調した外観が特徴。さらに、スポーティサスペンション(2WD車)をはじめ、MOMO製革巻ステアリングホイール(7速マニュアルモード/パドルシフト付)を採用することでスポーティな走りを演出しています。

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価格帯はピクシス・ジョイCが122万400円〜151万7400円、ピクシス・ジョイFが122万400円〜151万7400円、ピクシス・ジョイSが162万円となっています。

(塚田勝弘)