Motor Fan's YEAR 2016

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「エアレース中継観戦のポイントは?」室屋選手にエアレースの気になる点をインタビュー

シーズン報告会の際、デモフライトの終了後に単独でお話を聞く機会がありましたので、室屋選手に気になる点をお伺いしました。

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──  千葉戦の当日に、スーパーGTのSARDチームとの提携で改良したホイルパンツ(スパッツ)を装着することで0.1〜0.2秒タイムアップしたと伺いました。その後の決勝で0.1秒差でファイナル4に優勝。正に提携効果があった訳ですが、その後も提携によるパーツ投入は行われているのでしょうか。

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千葉戦の後にも改良されたパーツは見える所そうでない所を含めてほぼ毎レース投入されています。アスコットとラスベガスはコースレイアウトが昨年と同じだったのですが、アスコットでは2秒のタイムアップをしています。機体はどんどん進化していて、シーズン中だけでなくシーズンオフも開発競争は続いています。昨年終盤の懸案であった、勝ち進むにつれてのエンジンや補機類のオーバーヒートも発生しなくなりました。

──  結局、今シーズン中にウイングレットは装着が許可されませんでした。そんな中、シリーズ最終戦で予選トップタイムを叩き出していますが、装着は諦めたのですか?

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予選ではタイムを出せていますが、余裕を保った状態での勝利という状態には辿り着けて居ません。他の選手のように小さなウイングレットを付ける事も可能ですが、それではあまり面白くない(開発中に一度認可されたが、担当者の交代後に不認可となった経緯があるため)。

若干根比べのようですが、小さなウイングレット装着を改めて開発するより、既に時間もコストもかけた申請中のウイングレットを装着できるように働きかけていきます。

──  TVで観戦する際、計時やライバル機のゴースト表示が無いと速さを比べる事が難しいです。選手やチームスタッフは中継のどこを見て、速さを判断しているのでしょうか。

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ハンガーでも中継(TV放送)と同じ映像を見ています。飛行機に乗っているから多少余計に判るという所はありますが、パイロンを含めた対象となる物が無いとわかりづらいのは我々も同じです。

パイロンなどが映っている時は、バルーン(パイロン・ゲート)に対して飛行機の進入してくる角度を気にしてみると次のパイロン・ゲートへのつながりで速い・遅いの差がわかりやすくなります。

映像的には尾翼につけられたカメラのライブ画像が一番判りやすいです。選手的には「コックピット内の映像はどうでもいいから、尾翼カメラのライブ映像を映して〜!」…って感じです(笑

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シーズン終了報告会は盛況のうちに終了しましたが、11月の室屋選手は毎週末エアショーに出演し、年内はイベントやインストアイベントでのトークショーが予定されているそうです。室屋選手から直接話を聞く機会は、公式ホームページやフェイスブックなどで随時発表されるそうですので、要チェックです。

(川崎BASE)

【関連記事】

来年は頂点を目指す。ゆくゆくは宇宙へも!? ── レッドブル・エアレース 室屋選手シーズン報告会
http://clicccar.com/2016/10/31/412666/

クルーの動きを見よ!ピットストップ2秒を可能にするF1のチームワーク【動画】

タイヤ交換に約2秒!

2秒ですよ。ジャッキアップして、緩めて、外して、はめて、締めて、ジャッキダウン。この作業ぜんぶにかかる時間が2秒なんですよ!

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F1でのピット作業、昔はもっとかかってたんですけどね。システムの進化と練習の成果で、信じられないほど速くなったんです。レッドブルチームは2秒を切ったことがあります。

そして、このピットストップにかかわる人数は18人だそうです。1台のクルマに18人ですよ! ジャッキだって前と後ろの2箇所。タイヤだって4本しかついていないというのに18人。訓練してなければ右往左往しているあいだにぶつかったりして、かえって能率が下がりそうな人数です。

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そのピットクルーの作業を、GoProカメラを使って解説した動画をRedbull Racingが作りました。Redbullはこういう演出が本当に上手いですね。非常にわかりやすく、そしてクールにできています。

まず、リヤジャッキ担当者が1人います。各タイヤにつき、ホイールガンを操作する担当者、タイヤを外す担当者、タイヤを装着する担当者が1人ずついるので、4輪で計12人です。なお、左右のフロントタイヤを外す担当者は、ストップマーカーを出す仕事も兼ねています。

さらにフロントジャッキ担当者が1人います。ロリポップマンが1人います。ロリポップマンというのは、停止位置を指示したり、ゴーサインを出す係で、昔は棒の先に標識をつけて表示してたんですが、いまは信号の操作をしてるのかな? そしてリヤジャッキのバックアップスタッフが1人います。

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あれ? あとふたりは? 18人って書いてあるわりには、16人分しか紹介されないんですが……。まぁいいでしょう。おそらくタイヤ交換とはちがう作業をするスタッフがあと2人いるのでしょう。

それにしても、動画でじっくり個別に見てみると、ひとりひとりの作業はあわただしくない。ごくシンプルに確実に少ない作業を行っているだけです。そこがまたすごい。

それでは、レース中はあまりにも速すぎてなかなか見られないところまで、次のページの動画でじっくり見てください。

なんか、ジャッキとかストップマーカーとかの道具もいちいちカッコいい。昔のピットクルーはヘルメットとかはかぶってなかったんですが、いまは全員がレーシングスーツにヘルメットといういでたちになっているところも、なんかサイバーな感じでカッコいいですね。

ちなみに、タイヤ交換を1本あたりひとりでやった場合と、3人でやった場合で、どれくらいタイムがちがうかも、下の動画で紹介されています。よかったらどうぞ。

(まめ蔵)

来年は頂点を目指す。ゆくゆくは宇宙へも!? ── レッドブル・エアレース 室屋選手シーズン報告会

レッドブル・エアレース参戦中の室屋義秀選手のシーズン報告会が10月28日に室屋選手のホームグラウンド、福島スカイパークで開催されました。今シーズンの結果と来年に向けての抱負などをお伺いしました。

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──  今年の振り返りは

進化をしたが、歯車が噛み合い切れなかったシーズンでした。

──  開幕戦アブダビ、第2戦シュピールベルクとGオーバーで失格しました。

シーズン開幕前に、勝ちに行くためにウイングレットを製作しましたが、レギュレーション(使用認可の)変更により装着できなかったり、Gセンサーシステムの変更が直前に行われたりと、出ばなをくじかれました。しかし、得られたデータからはポテンシャルが確認でき、次戦千葉以降はライバルと戦えるという実感を得て、日本に戻ってきました。

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──  千葉での優勝では他の選手が喜んでくれたと聞いていますが。

特にトレーニング時代から苦楽を共にし、同期デビューを果たした「2009年組」(マティアス・ドルダラー、マット・ホール、ピート・マクロード)で一番最後の優勝でした。

それぞれの初優勝の時は皆で喜んだのですが、私の時も同じように皆喜んでもらえました。千葉戦は全力で戦い、実力で勝ち抜いた。皆も全力で戦い天候に左右されるところも少なかったので、納得の1位だったのではないかなと思います。

──  中盤のブダペスト(ハンガリー)は5位、アスコット(イギリス)は8位、ラウジッツ(ドイツ)は14位と残念ながら振るいませんでした。

ブダペストは予選中止でしたが、他は3位、4位と悪くなかった。予選は全力を出す、一発のタイム勝負なので好きです。

しかし、レースに入ると相手に勝つ・先にフィニッシュする事は必ずしも全力を出さなくてもよいのです。ある程度余裕を残して勝ち進めばいいのですが(エンジン等への負荷が抑えられえる)、その調整が上手くいかなかったのが反省点です。対策としてメンタルコントロールのトレーニングをしています。

──  ランキングは昨年と一緒でしたね

昨年はシーズン終盤に追い上げての6位に届いたという感じでしたが、今年はもっと上を目指せる感じだったのに、色々あって6位に収まりました。全体的なチーム力としては今年の方がずっとあると思っています。

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──  得意なコースはどちらですか?

テクニカルなコースの方が好きですが、機体は直線が長い高速コースが得意です。
低速の旋回が続くコースでは、ウイングレットが付いている機体の方一歩先を行くので、高速かつテクニカルなコースという事になります。

──  具体的には?

千葉ですね(笑) 千葉は横長で直線部分が長いですけど、バーティカルターンもあります。技術的には非常に難しいレイアウトですが、千葉はある意味全部がマッチングしていたと思います。

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──  苦手なコースは?

特にないですが、シンプルなコースでしょうか。機体が改良され、直線スピードは一番速いのではないかと思ってます。あまり直線が長いと、その先の旋回で一人だけオーバーGの可能性があります。

具体的には、速度域が340〜350kmを越えるとオーバーGするエネルギーに達するボーダーラインがあるのですが、他の機体はまだそこに達しないのでオーバーGの危険が低いのに対して、我々だけがそこを越えてオーバーGになってしまいます。速すぎる分、来年の対策が必要です。

──  自身の強みはどこでしょう。

他のパイロット13人は全員すごいプロフィールの持ち主なんですよね。空軍のパイロットだったり、実家が飛行機学校やっていたり……2009年組も同様で、皆に一歩先に行かれてしまいます。

環境的なところもありちょっと置いて行かれる事もありますが、1年ぐらい遅れて必ず追いついています。今年マティアスが優勝で、マットが2位ですから、来年あたり……コツコツと亀のように追いかけるのが得意です。しつこくやります(笑)

──  今年、ナイジェル・ラム選手が引退されました。ブライトリングパイロット同士で交流が有ったと聞きましたが。

ヨーロッパ戦が続いている時、オックスフォードの自宅に2週間ほど居候させてもらいました。その中で生活を見せてもらい、ナイジェル選手はあの歳(今年還暦)まで現役を続けられているのだなと勉強させてもらいました。

フライトになると真剣勝負で「コドモか!」と思う程負けず嫌いで衰えていません。レースを離れると非常に温和で余裕のある方です。

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ブライトリングチームは来年フランス人の若いパイロット、ミカ(2015年チャレンジャークラス・チャンピオンのMikael “Mika” Brageot選手)が参戦します。めっちゃくちゃ上手くて、今ものすごいトレーニングをしています。若干ビビってます(笑

──  来シーズンのテーマは?

やはり来年は総合優勝というところに(チームの)ポテンシャル的には届いていますので、いかにレースで勝ち進んでいくか-そこに焦点を当て、最終的に総合で勝てるという事を目指す年だと思います。

今も準備は進んでいて、機体もカリフォルニアの方で改造を進めており、あと2週間ほどで来年に向けたテストが始まります。チームとしては完全に2017年に向かって動いています。

自分自身は国内でフィジカル・メンタルトレーニングをはじめ、ありとあらゆる準備をしようと思っています。実力も溜まっているので来年は面白くなると思います。

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──  国内活動について教えて下さい

エアーショーを岩国基地(山口)や高松(香川)など、九州から北海道まで日本全国を回っています。この後も笠岡(岡山)や御坊(和歌山)、土浦(茨城)などで開催する予定です。

エアーショー、私はなかなか見る事は無いのですが(笑)、生でみると音と迫力がTVと全然違いますから、ぜひ生で見て欲しいですね。追っかけて回るのは大変ですから、我々の方から出掛けて行ってアビエイションの魅力を知って頂きたいと思います。

──  エアレースでの優勝以来、スカイスポーツの目にする機会が増えたように思います。

今年もNHKさんが全戦放送してくれて、優勝の後は民放さんにもよく取り上げていただきました。

エアレースといえば「何か風船の間をこんなん(手をくねくね)だよね」感じにはなりました。前はエアレースというと「へー、何?」とか「”エアギター”みたいななんちゃってレーサー?」そんな会話でしたが、ここ1,2年で飛行機がパイロンの間を飛ぶ競技……くらいには広まったと思います。

──  世界で活躍する室屋さんを見て、将来パイロットになりたいお子さんたちも増えているのでは?

航空に興味を持った子が必ずしもパイロットになる必要は無くて、整備とか管制官とか航空関係の仕事に興味を持つきっかけになり、進める環境ができると良いですね。

ここ福島県では子供たちを対象に航空教室を大規模にやっています。これを長く続けていけば、参加した子供たちが大学・専門学校を卒業しています。その頃にこの地域に航空産業が育っていれば、自然と興味を持った世界に就職していける。そういう地域を作っていきたいと思っています。

航空先進国に比べると日本はまだまだで、アメリカにはこのような小型機が40万機ありますが、日本は700機程度。その位規模が違う。これから広がっていけば、まだまだ爆発的に広がるポテンシャルはあると思っています。

──  福島の復興にかける想いは?

’98年に開港して、良い環境だったのでそれを機会に引っ越してきました。この空港で練習させてもらって、トレーニングを積んで、それで初めて世界の頂点に手が届きました。

この結果は、地元の支援、皆さんの力の賜物なんです。僕はコックピットにいて喋る役なので目立つのですが、これは全員の力によるもの。頂いた力はなるべく地域に還元してそれを次の世代に…となってくると思います。

航空宇宙産業の発展というのは県知事も明言されてますし、これからもっと大きい施設、何だったら宇宙基地を作るとか色々なことを妄想では思っていますが、そのうち実現するんじゃないかとも思っているんですけどね。

──  室屋さんもゆくゆくは宇宙に飛び立つんですか?

実現するころには、僕はもう老齢なんで、僕はそこでアクロバットの練習だけできたらいいと思ってます(笑)次の世代が飛んでると思います。

──  最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。

2016年もエアレース、エアショー含めて皆さんのお蔭で無事に終わりました。一歩成長できたと思ってます。

来年はさらにもう一歩成長して、本当に頂点を目指す戦いに入ってくると思いますので、本当に皆さんの力が必要です。オールジャパンで戦っていかないと、勝てる世界ではないので、また来年もよろしくお願いしたいと思います。

インタビューの後、デモフライトが行われました。

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使用されたのはEXTRA 300L。レッドブル・エアレースでもチャレンジャークラスに使用される機体と同系列です。

わずかな滑走でふわりと浮くと、その高さを維持したまま取材陣の前を通過、滑走路端で垂直に急上昇。急旋回や垂直降下、機体を斜めに傾けたまま滑走路上をフライバイなど、スタントパイロット室屋選手のテクニックが披露されました。

エアレースの会場も、ちょっとした望遠レンズ(200mm)でパイロットの顔を撮れるほど飛行機に近いですが、今回は手を振っているのや表情もわかりました。100mを切る距離での飛行は流石に迫力満点。見る機会があれば、ぜひ現場に足を運ばれることをお勧めします。

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お話しをお伺いすると、今年の分析と来年の準備も順調に進んでいるようでした。来シーズンのエアレースでは総合優勝を目指す室屋選手の活躍に期待しましょう。

(川崎BASE)

新井敏弘選手も参戦した「魅せる」ラリークロス・レッドブルGRC最終戦LAラウンド

PWRCで2度の世界チャンピオンに輝いている国内屈指のラリードライバーとなる新井敏弘選手が、WRX STIを駆りGRC(Redbull Global Rally Cross)に参戦するということで話題を浴びた最終戦のロサンゼルスラウンド。

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10月8日の土曜日にラウンド11、9日の日曜日にラウンド12の2戦が行なわれました。

GRCはダートとターマック(舗装路)が混在するコースに、20mを越えるジャンピングスポットが設けられているのが特徴になります。

通常は1.5km程度の特設コースが作られるのですが、ロサンゼルスラウンドは約1.2kmと今シーズンでもっとも短いコースとなりました。

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コースレイアウトは、短い直線をタイトなヘアピンコーナーと直角コーナーで繋げていて、計9つのコーナーが設けられています。勝負どころとなるダート路面は5〜7コーナーまでで、その中にジャンピングスポットを設置。

直線が短いといっても0-100km/hの加速がわずか1.9秒というモンスターマシンは、200km/hに迫るトップスピードを出します。

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金曜日に実施されたプラクティスでは、シリーズチャンピオンを狙う2台のフォルクスワーゲン・ビートルが速さを見せ、2台を追うのはフォード・フィエスタ。WRX STIとホンダ・シビックは、苦手なコースレイアウトということもあり、やや劣勢な展開でした。

迎えた土曜日のラウンド11の予選。ここではタイムアタックにより1周のタイムを競いあいます。トップタイムをマークしたのは、ポイントランキングトップに付けているフォルクスワーゲンの♯41スコット・スピード選手で43秒745。2位にコンマ3秒差をつけて他のドライバーを圧倒しました。

3台が出走しているSRTUSA(スバル・ラリーチームUSA)は、エースの♯55クリス・アトキンソン選手が44秒104で4位、♯75デビット・ヒギンズ選手が10位、♯88新井敏弘選手はマシンの特性を掴みきれず13位となりました。

ただ予選は走行順位を決めるもので、GRCは予選のあとにヒートレース、セミファイファイナルレース、LCQ(ラスト・チャンス・クオリファイ)、決勝と複数回のレースを実施して勝者を決めます。そのため、予選で出遅れても挽回は可能になっているのです。

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ところが予選レースで新井選手のマシンから出火してしまいレースの途中でマシンを止めることになってしまったのです。原因は燃料ラインからの出火とのことで、エンジンハーネスなどが燃えてしまったため決勝レースを走ることはできませんでした。

ヒートレースと予選レースでもフォルクスワーゲン勢の強さは変わらず、全セッションでトップをマーク。スバル勢は、アトキンソン選手と予選レースを3位で終えて決勝レースへ進出。ヒギンズ選手もLCQから決勝レースへ駒を進めました。

12台で競われた決勝レースもフォルクスワーゲン勢の強さが光りました。2台が競り合って逃げていきデットヒートを展開。結果は予選でトップタイムをマークしたスピード選手が勝ちシリーズチャンピオンに一歩前進したのでした。

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スバル勢はヒギンズ選手が6位、アトキンソン選手が7位となり今シーズンのベストリザルトとなりました。

翌日のラウンド12は、予選でアトキンソン選手で好走。前日のタイムを大幅に上回る42秒594で初のトップタイムをマーク、僚友のヒギンズ選手は12位となりました。

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新井選手はベストタイムが抹消されるというジャッジにより13位。しかし前日よりも1秒以上はタイムアップしていて、マシンにも慣れたと語っていました。

予選後のヒートレースは1Aをフォード・フィエスタを駆る♯00スティーブ・アルピン選手が1Bをフォルクスワーゲンの♯34ターナー・ファウスト選手が制しました。そして決勝進出を争うことになる予選レースは、Aレースをスピード選手、Bレースをホンダの♯31ヤニ・ウィーマン選手がトップで通過。

スバルの3台は予選レースAとBで上位3台に入れずLCQに回ることになりました。LCQでアトキンソン選手は2位、ヒギンズ選手は6位となり決勝レースに駒を進めることになりましたが、7位だった新井選手は残念ながらここでレース終了となりました。

12台の決勝レースは、フォード・フィエスタの♯38ブライアン・ディーガン選手とスピード選手が激しいトップ争いを演じ、中盤でスピード選手を抜いたディーガン選手がトップチェッカーを受けました。2位に入ったスピード選手は、この結果により年間のシリーズチャンピオンが決定しています。

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スバル勢は表彰台争いを行なったヒギンズ選手が5位、アトキンソン選手が6位と前日のリザルトを上回ってチームに有終の美をもたらしました。

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今シーズンは、チーム体制を整えることやマシンの熟成を図るためにシーズン途中からの参戦となったSRTUSA。尻上がりにリザルトを残すようになり、来シーズンの活躍が期待できる後半戦のシーズンとなりました。

(真鍋 裕行)

【関連記事】

スバルで新井敏弘が日本人初挑戦するラリークロス「GRC」とは?
http://clicccar.com/2016/10/09/406223/

SUBARUラリーチームUSAから、世界の新井敏弘選手がレッドブルGRC最終戦LAラウンドに参戦決定!
http://clicccar.com/2016/09/23/401764/

ドルダラー選手が最終戦を待たずにチャンピオン獲得!室屋選手にも復活の兆し【レッドブル・エアレース】

レッドブル・エアレース 第7戦がアメリカのインディアナポリス・モーター・スピードウェイ(インディアナ州)で催され、ドイツのマティアス・ドルダラー選手がアメリカ・モータースポーツの聖地でのエアレースを制しました。

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ドルダラー選手は今大会含め、7戦中優勝3回、2位3回と抜群の成績をおさめ、最終戦を待たずにワールドチャンピオンの座を獲得しました。

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日本期待の室屋義秀選手はここ数戦オーバーGによる失格やペナルティによる敗退が続いていましたが、今回は予選をトップで通過。

緒戦のラウンド・オブ・14での対戦相手は、今回初出場となったクリスチャン・ボルトン選手(故アルヒ選手に替わり今回より参戦。千葉戦チャレンジャークラス優勝者)。室屋選手は2秒以上の差をつけて勝利しました。

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続くラウンド・オブ・8でマティアス・ドルダラー選手と対戦。室屋選手はラウンド中の全体2位の1分03秒730の好タイムを叩き出しました。

しかし、ドルダラー選手はこれを上回る1分02秒827をマーク、ラウンド・オブ・8で惜敗しました。しかし、室屋選手はこのラウンドの敗者の中では最速、5位を獲得しました。

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この結果、室屋選手のシリーズランキングは6位に浮上、最終戦の結果次第ではチャンピオンシップの3位以内の可能性が残りました。

また、チャレンジャークラスでは今シーズンからエアレースに参戦している唯一の女性、メラニー・アストル選手が2位に入賞・初表彰台を獲得しました。

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最終戦はラスベガス。室屋選手にとってここは昨年ファイナル4に残った相性の良い場所です。ウイングレットを非装着のままでも善戦を続ける室屋選手。最終戦の表彰台獲得に期待しましょう。

(川崎BASE・Photo:Joerg Mitter / Balazs Gardi/Red Bull Content Pool)

ここまでしてるの!? F1マシンに使われる「たった一つ」のネジのストーリーが分厚い【動画】

いやー、ぜいたくだわー。専用設計で、徹底的に点検してからつけるのね。

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レーシングカーというのは市販車とちがってスペシャルなパーツがいろいろ使われているわけです。その中でももっとも予算がかけられているF1マシンなんか、専用部品のオンパレードなんですね。

そこで、レッドブル・レーシングが公開したのが、この動画です。

F1マシンのフロントサスペンションに使うボルトひとつが、いかにしてできあがっているかを追った動画です。

イメージスケッチ(?)から始まって、ボルトを製作するんですが、そのあとの検査の工程もすごい。こんな小さなボルトひとつに、ここまで手間をかけているのか!

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BGMのおかげもあって、なかなか高尚な雰囲気にできあがっているこの動画、次のページでどうぞ。

いやー、F1ってぜいたくですねー。

たぶんですけど、F1でもなければ、そうとう上のほうのカテゴリーの競技車両であっても、こんなところに専用設計のボルトなんか使わないと思うんですよね。

というのは、たいていのモノづくりの場面においては、コストや工期の制約のなかでいいものを作るというのが重要なわけです。だから専用のネジなんか要求しようものなら「そんなん、汎用品でできんかったら、お話にならんやろが、ぼけ」とかいわれることが多そうです。

もちろん、そこに専用品を使うことで得られるメリットが絶大だったら話は別ですが。

そういう意味では、F1っていうのは本当に異質な世界ですね。きっと、極限まで軽さとかレイアウトとか空力とか強度とかの性能面を追求しないといけないので、こんなネジまで専用設計しないといけないんでしょうね。

(まめ蔵)

「ラウンド・オブ・8〜ファイナル4」レポート・室屋選手、強敵を倒し悲願の初優勝!【レッドブル・エアレース2016】

レッドブル・エアレース2016 第3戦千葉大会。ラウンド・オブ・14全てのヒート(対戦)が終了し、タイム順にラウンド・オブ・8のヒートが決定しました。

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Heat8  ナイジェル・ラム vs ハンネス・アルヒ

元チャンピオン同士、前戦シュピールベルグ戦2位と3位の好カードです。

Heat9  室屋義秀 vs マティアス・ドルダラー

非常によく対戦する同期のライバル同士。練習からここまで共に好調な2人。ポイントリーダーのドルダラー選手の方が若干勝ち星が優勢なのが不安材料です。

Heat10  カービー・チャンブリス vs マット・ホール

今シーズンは好調な元チャンピオン・チャンブリス選手と今年のチャンピオン大本命とみられていたホール選手。ポイントが伸び悩んでいますが、千葉ではここまで順調です。

Heat11  ファン・ベラルデ vs マルティン・ソンカ

昨年千葉戦で優勝した機体を持つベラルデ選手と今回絶好調のソンカ選手。注目度合いではHeat9に譲るものの影の大本命の対決です。

ラウンド・オブ・8はラウンド・オブ・14の1時間後に開始されます。

ラウンド・オブ・8開始の時刻に雲は切れ、日が差し始めました。風は若干ですが弱まったようですが、相変わらず吹いています。

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【Heat8】

ナイジェル・ラム

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タイムを0.4秒短縮し1:05.128を記録します。やはりラウンド・オブ・14ではマージンを持っていたようです。

ハンネス・アルヒ

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1分4秒台でないと勝てないタイムに気負ったのか、スタート速度が201ノット!ペナルティ1秒が加算。1:06.144で敗退です。

【Heat9】

室屋義秀

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今回は無事にスモークを引きながら200.3マイルで抜群のスタートを決めると、1:04.610という本日全体で2番目のタイムを叩き出し、ドルダラー選手にプレッシャーを掛けます。

【マティアス・ドルダラー】

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199.7マイルとこちらも悪くないスタートを決めると、最初の計測ポイントで0.2秒リード。ゲート8を越えターンを終えたポイントで0.75秒と一気にタイム差を広げた…に見えたが、ドルダラー選手の速過ぎるターンがオーバーGを招いており、DNFで失格となりました。

今大会最大のライバルに焦りを誘った室屋選手が今年初の決勝:ファイナル4に進出です。

【Heat10】

カービー・チャンブリス

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200ノットぎりぎりのスタートを決め、1:05.352と悪くないタイムを記録しますが、ホール選手を圧倒する程のタイムではなく、ホール選手の結果を待ちます。

【マット・ホール】

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スタートにチャンブリス選手に若干リードを許し進入したゲート4、バーティカルターン開始時にまさかのオーバーG:DNFで失格です。優勝候補と目されていた本命がまた一人、ここで消えました。

【Heat11】

ファン・ベラルデ

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1:06.143を記録。直前の飛行をしたホール選手のオーバーGを意識したのか、コース両端のターンを大回り・慎重に行き過ぎた印象です。

【マルティン・ソンカ】

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本日最速のソンカ選手、1:05.128を危なげなく記録し、ファイナル4に進出しました。

この結果、ラム、室屋、チャンブリス、ソンカとファイナル4が出揃いました。

室屋選手に立ちはだかるライバルは、チャンピオン経験者が2人、最速タイム記録者と楽に勝てそうな相手は居ません。決勝:ファイナル4は僅か5分後に開始されます。

ファイナル4の飛行順はラウンド・オブ・8の対戦順で、最終順位はタイムだけで決定されます。飛行場では着陸から次の離陸まで3分程しかなく、整備・エンジン冷却等の時間はほとんど取れません。

最初の飛行はナイジェル・ラム選手。今シーズンでの引退を表明しており、千葉では現役最後のフライトとなります。200.3ノットで快心のスタートを決めたラム選手はノーペナルティの飛行で、1:05.734を記録します。

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2番目は我らが室屋選手。昨年のファイナル4進出時はペナルティを受け、順位を下げる事もあったので、ノーペナルティでの飛行を会場全体が祈っています。

無事スモークオン。200.1ノットとこちらも快心のスタートを決め、1:04.992を叩き出します。ラム選手を上回り、これで表彰台確定!です。残るチャンブリス選手とソンカ選手の飛行を待ちます。

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3番目はチャンブリス選手。今回、1分4秒台を記録していないチャンブリス選手ですが、序盤室屋選手のタイムをリードします。後半もノーペナルティでしたが、1:05.618と2番手タイムを記録。室屋選手の2位以上、自身の最高順位更新(過去は3位3回)が確定しました。

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最後のソンカ選手は室屋選手以外で唯一1分4秒台を記録しています。まさに最後に「最強の刺客」が登場となり、沸いていた会場も少し冷静さを取り戻します。

ともに初優勝をかけた対決。198.2ノットでスタートしたソンカ選手、序盤リードを奪うも、最後のバーティカルターンを前に室屋選手に0.1秒逆転され、再び詰めるも1:05.097。

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わずか0.105秒差で室屋選手の初優勝が決まりました!

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ファイナル4は誰もペナルティを犯さず、優勝と4位の間が0.8秒しかない好勝負でした。

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前戦でドルダラー選手が優勝し、2009年組でただ一人未勝利だった室屋選手。記者会見でソンカ選手との0.105秒差を「ファンブースト」と評しました。

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「決勝に残る」のではなく「頂点を掴む」ため、チーム一丸となった機体の改修も実を結びました。

チャンピオンシップランキングも11位から4位に躍進、前戦終了時までは霧散しそうだった今年の目標「総合順位3位以上」も改めて現実味が帯びてきました。

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次戦は7月16,17日にハンガリー、ブダペストのドナウ川河畔で開催されます。

(川崎BASE・Photo:Y.Kanoh/Jorg Mitter/Red Bull Content Pool)

【関連記事】

「ラウンド・オブ・14」室屋、相手にプレッシャーを掛け準決勝へ!【レッドブル・エアレース2016】
http://clicccar.com/2016/06/06/376748/

「ラウンド・オブ・14」レポート・室屋選手、相手にプレッシャーを掛け準決勝へ!【レッドブル・エアレース2016】

レッドブルエアレース2016 第3戦・千葉大会の予選は、強風と高波により中止となりました。

予選が中止の場合、決勝日最初のマッチアップ「ラウンド・オブ・14」の組合わせは直前迄のチャンピオンシップランキングの上位-下位となります。幕張に夜半から降っていた雨は完全に止みましたが、また風が吹き始めました。

今年のコースレイアウトの主な変更点は、飛行距離の延長(50秒台→1分5秒前後)・スタート位置の変更に加え、コース端のターン方法に指定があります。

飛行するにあたって、2本のパイロンの間を飛ぶゲート以外はコースの飛行方法に制約はほぼありませんが、ゲート4(/12)を抜けた後、機体が垂直なるまで左右に旋回を始めるとペナルティとなる制約ができました。

安全性のための措置ですが、飛行機の三次元の機動がダイナミックに表現される見せ場となります。落とし穴でもありますが。
コース反対側のゲート8を抜けての180度ターンは制約なし、水平に旋回してもOKです。

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朝の室屋選手は大変落ち着いた様子。トラブルが無ければラウンド・オブ・14は問題無く勝ち抜けると話していました。

【Heat1】

ペーター・ポドランセック(ランキング10位)

Podlunsek-R14

全体最初のスタートは会場のコンディションが一切判らないだけに不利となります。ゲート7侵入時、海側からの風に機体が数メートル流され、補正をかけるも痛恨のパイロンヒット!  3秒のペナルティを受け、1:11.752で飛行を終えます。

カービー・チャンブリス(ランキング5位)

Chambliss-R14

後攻のチャンブリス選手、ポドランセック選手の3秒ペナルティをマージンに変えた飛行で1:06.509を記録。ラウンド・オブ・8に勝ち上がります。

【Heat2】

室屋義秀(ランキング11位)

Muroya-R14

コース侵入時の「スモークオン」の指示でスモークが出ず1秒加算のペナルティ。苦しい競技開始です。室屋選手は、バーティカルターンがウイングレット非装着の機体では不利(ここだけで0.5秒程遅い)と分析していましたが、 バーティカルターンは他の選手より得意な室屋選手、1:06.022(ペナルティ加算後タイム)でマクロード選手を待ちます。

ピート・マクロード(ランキング4位)

McLeod-R14

後攻のマクロード選手は、練習の時から室屋選手に対して1〜1.5秒程遅いタイムしか出ていないため、攻めた飛行に出ます。 ゲート7通過時にゲート8に向けた動き出しが早過ぎてインコレクトレベル(水平不保持)での2秒ペナルティを受けると 更に攻めますが、ゲート12通過後のバーティカルターンでオーバーGを発生させ、万事休す。DNFとなり、室屋選手が昨年に引き続きラウンド・オブ・8に進出します。

【Heat3】

マイケル・グーリアン(ランキング9位)

Goulian_R14

先攻グーリアン選手は一発よりステディに勝ちを狙うのが信条といわれるパイロット。スタートスピードも199マイルと、順調に競技を開始したかに見えた10秒も経たないターン4の垂直上昇時開始直後、オーバーG:DNFで失格となりました。

ナイジェル・ラム(ランキング6位)

Lamb-R14

ラム選手はグーリアン選手の失格を知ってのゆとりを持って飛行している筈ですが、ここまでの最速タイム1:05:552を叩き出しての勝ち上がり、2014年チャンピオンの実力を見せつけます。

【Heat4】

マルティン・ソンカ(ランキング12位)

Sonka-R14

昨年ランキング4位、チェコ空軍のパイロットはコンパクトな無駄のないライン取りで唯一の1分4秒台(1:04.352 この日の最速タイム)を叩き出します。

ハンネス・アルヒ(ランキング3位)

Arch-R14

1:05.356を叩き出すも敗北。しかし、このタイムはソンカのタイムに次ぐものです。

【Heat5】

マット・ホール(ランキング8位)

Hall-R14

昨年2勝、ランキング2位だったホール選手は昨年の千葉戦でも2位を勝ち取っており、室屋選手に次ぐ注目度です。 今年から機体もスポンサーカラーで一新、練習セッションも常に上位3人に入る安定感をここでも見せ、1:05.029のタイムを記録します。

フランソワ・ルボット(ランキング7位)

LeVot-R14

フランスのトップガン教官をこなす実力派ながら、2世代前といわれる機体で奮闘するルボット選手。インコレクト レベル(機体の水平保持不良)で2秒ペナルティを受け、1:11.064。ホール選手が勝ち上がります。

【Heat6】

ファン・ベラルデ(ランキング13位)

Velarde-R14

今年、昨年チャンピオンだったボノム選手の機体を譲り受け、第2戦では予選トップを獲得。直前に対戦相手イワノフ選手の 棄権が耳に入っており、1:06.604でフィニッシュしました。

ニコラス・イワノフ(ランキング2位)

Ivanoff-0604

まさかの体調不良でスタートできず棄権。コックピットで手で顔を覆う姿が大型モニターに大写しになると 会場から悲鳴が起きます。今年の開幕戦で優勝し、チャンピオンシップランキング2位。昨年の千葉戦でも予選トップ だった注目選手。予選が中止になった会場に赴いて、一人だけサイン会を行っていたイワノフ選手。無念の棄権・敗退です。

【Heat7】

ペトル・コプシュタイン(ランキング14位)

Kousfstein-R14

今年から参戦のコプシュタイン選手。スラロームの振り幅が大きく、タイムは1:06.752と伸び悩みました。

マティアス・ドルダラー(ランキング1位)

Dolderer-R14

ランキングトップのドルダラー選手はコース両端のターニングマニューバーをコンパクトにまとめ、1:05.125。順当にラウンド・オブ・8に勝ち上がります。

ラウンド・オブ・14全てのヒート(対戦)が終了し、タイム順にラウンド・オブ・8のヒートが決定しました。ファステストルーザーはハンネス・アルヒ選手。全体4位のタイムを記録し、敗者復活。ラウンド・オブ・8へ進出します。

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(川崎BASE・Photo:Y.kanoh)

【レッドブル・エアレース2016】 システム変更で勝ち残りサバイバル度が激化!?

地上からたった15mの高さを370kmで飛び、10Gで旋回 ── タイムを競う地上最速のモータースポーツ、レッドブル・エアレース。今年も千葉にやってきます!

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エアレースは、世界中から選りすぐられた14人のパイロットによって、7か国・8ラウンド開催されるシリーズ戦でチャンピオンシップが争われます。

昨年のチャンピオン、ポール・ボノム選手と、「エアレースの父」ことピーター・ベネゼイ選手が引退し、新時代を向かえました。

6/4〜5に開催される千葉大会を前に、エアレースをより楽しむためのポイントを抑えましょう。

今年は幾つかのルールに変更がありました。

開幕戦のアブダビを見ると昨年より観客側等への飛行禁止区域の設定が広くなっているようです。安全面についてのルール強化は怠りありません。

千葉でも、コース端のバーチカルターンをする箇所で海岸側はすぐに禁止区域となり、失格となる様です。

レースの進行についても変更がありました。

予選順位によって、決勝日「ラウンド・オブ・14」の対戦は1位 vs 14位、2位 vs 13位… 7位 vs 8位の組み合わせとなり、進行は7‐8位から始まり6-9位…最後に1-14位と進行します。

この対戦の勝者7名は準決勝「ラウンド・オブ・8」へ進み、敗者の中で最も速かった1名がファステストルーザーとして残り1枠を埋めます。

「ラウンド・オブ・8」の対戦もタイム順に上位-下位での組み合わせが行われるため、「ラウンド・オブ・14」で自分の飛行前に相手が失格でも、(速い相手と対戦しない為に)決勝に進む為にはあまり余裕を持った飛行は出来ません。

ラウンド・オブ・8ではノックアウト方式で勝ち残った選手のみが決勝:ファイナル4に進出、優勝をタイムで争います。

飛行時のタイム加算に繋がるペナルティーに大きな変更はありません。

・スタート時の速度超過:200マイルを超えると1秒加算。201マイルを超えると失格。
・ゲート(2本のパイロンで構成される関門)通過時の高度と飛行姿勢が水平(前後・左右で各10度以内)を保っていないと2秒加算
・パイロン接触:1本毎に3秒加算 ※3本接触で失格
・スモークが連続して出ない:1秒加算
・10Gを越えての旋回:即失格

2010年までは最大許容Gは12Gとなっていましたが、10年に大会での練習中に事故が2度起きました。2014年の再開後は機体への負荷と安全性を考慮され最大値は10Gに引き下げられました。

今年からGを検知するセンサーシステムが変更になり、開幕戦では失格者が続出。室屋選手も2戦連続でその餌食となっています。

対策はセンサーの値を飛行して体で覚え込むしかありません。千葉戦までに修正できていることに期待しましょう。

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(川崎BASE・Photo:Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool)

空のレースクイーンNo.1を決めよう!AIR RACE QUEENS by ROBERUTA【レッドブル・エアレース 千葉2016】

6月4〜5日、千葉県立幕張海浜公園で開催される、究極の三次元モータースポーツ「レッドブル・エアレース千葉2016」。

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レッドブル・エアレースは、世界トップクラスの操縦技術を持つレースパイロットたちが高速で機動性に優れたレース専用の飛行機を使用し、高さ25mの空気で膨らませたパイロン(エアゲート)で構成する低空の空中コースを、最高時速370km、最大重力加速度10Gの中、操縦技術、判断力、体力そして精神力の限りを尽くして3次元でタイムを競うモータースポーツ・シリーズ。全世界8箇所で開催されます。

また、唯一の日本人選手「室屋 “Yoshi”義秀」選手が出場することでも注目を集めています。

Yoshihide Muroya (JPN) - Action

写真は、昨年の室屋義秀選手のマシン。

Juan Velarde (ESP) - Action Yoshihide Muroya (JPN) - Action

上の写真は昨年の様子ですが、見ていただいてもわかるとおり、超絶技巧の飛行機をこんな間近で観ることができるという大迫力のレッドブル・エアレース。

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そんな「レッドブル・エアレース千葉2016」を盛り上げるべく、国内モータースポーツ界でも人気上位の現役レースクイーンたちが一挙集結し、史上初の空(そら)のレースクイーン「AIR RACE QUEENS by ROBERUTA」を結成しました!

その中でも注目は大会のイメージガールを務める4名のレースクイーン。

メンバーは下記のとおり。

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水谷望愛ちゃん

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佐崎愛理ちゃん

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荒井つかさちゃん

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早瀬あやちゃん

そのほか、出場各チームを専任で応援する14名のレースクイーンたち。

その14名のレースクイーンから空の女王を決定する人気投票“エアレースクイーン大賞”。投票は、6月2日(木)24時までのオンラインによる事前投票。そして、6月4日(土)5日(日)正午まで行われる「レッドブル・エアレース千葉2016」会場内での投票合計によって、空の女王“エアレースクイーン大賞”を決定します。6月5日(日)には千葉会場にて授賞式を行う予定です。

投票や詳細は下記のサイトをご覧下さい。

公式サイト:AIR RACE QUEENS by ROBERUTA

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<開 催 概 要>
名 称: Red Bull Air Race Chiba 2016 (レッドブル・エアレース 千葉2016)
日 程: 6 月4 日(土) 予選、6 月5 日(日) 決勝
開場 10:00(予定)・競技開始13:00(予定)・競技終了16:00(予定)
※雨天決行、荒天中止
※上記時間は天候などにより変更になる場合がございます。
会 場: 千葉県立幕張海浜公園(千葉市美浜区)
内 容: 国際航空連盟(FAI)公認の飛行機レース世界選手権、全8 戦の第3 戦目
世界トップクラスのレースパイロット14 名が参加。
主 催: レッドブル・エアレース・ジャパン実行委員会
(グッドスマイルカンパニー、ローソン、HMV エンタテイメント、Zepp ライブ、エアレース・ジャパン)
特別後援: 千葉市、浦安市
後 援: オーストリア大使館、千葉県、朝日新聞社、TOKYO FM、Inter FM、bayfm、
レッドブル・エアレース千葉後援会
ナショナルパートナー: FALKEN、AVIREX、JTB、LEXUS、XFLAG
グローバルパートナー: BREITLING、DHL
■チケット情報 (税込)
プレミアムスカイラウンジ(¥350,000) *2DAYS ONLY・特典付
スカイラウンジ(¥250,000) *2DAYS ONLY・特典付
クラブラウンジ(¥150,000) *2DAYS ONLY
デラックスシートエリア(¥50,000) *2DAYS ONLY・チェア有
A エリア 2DAYS(¥20,000) / 4th ONLY(¥8,000) / 5th ONLY(¥14,000)
B エリア 2DAYS(¥13,000) / 4th ONLY(¥5,000) / 5th ONLY(¥9,000)
B エリア カメラ専用エリア 2DAYS(¥28,000) / 4th ONLY(¥15,000) / 5th ONLY(¥19,000)
ファミリーエリア(¥30,000) *2DAYS ONLY・4 名様入場可
グッズ券(¥5,000) *デラックスシートエリア、A エリアとのセット販売のみ
*小学生(6 歳以上)からチケット必要。未就学児童はチケット1 枚につき1 名まで同伴入場可。フ
ァミリーエリアは未就学児童4 名まで同伴入場可。但し、特典は付きません。
*2DAYS チケットに関しては2 日間とも同一のお客様でのご観戦となります。
*チケットのお買い求めはレッドブル・エアレース千葉2016 特設サイトをご確認ください。
*レッドブル・エアレースについては公式サイトをご覧ください。

(松永和浩)