Motor Fan's YEAR 2016

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BMW X4 M40iの良好な乗り心地に驚き!!

私が初めてBMW X4に乗ったのは導入後のプレス向けの試乗会で、箱根が試乗ステージでした。

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BMWのSUV(X4はスポーツ・アクティビティ・クーペを意味するSACを名乗る)らしく、ボディの大きさを感じさせないフットワークを見せてくれる反面、突き上げの大きな乗り心地には少し驚かされた記憶が鮮明に残っていました。

ランフラットタイヤの採用に加えて、明らかに硬い足は、小さな子どもがいるファミリーなどには正直推奨できないかな……と。

「M Performance Automobiles(エム・パフォーマンス・オートモビル)」による「BMW X4 M40i」は、さらにハードな乗り味かもと身構えて街中から走り出すと、良好な乗り心地で驚かされます。

それは速度域を問わず、走行モードを「スポーツ」にしても損なわれない基本的なテイストになっています。

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同モデルに搭載されているタイヤは、ミシュランの「スーパー・スポーツ・タイヤ」。

20インチ(F:245/40ZR20、R:275/35ZR20)という条件下では、という注釈を付けなくても十分に快適に感じるのは、ランフラットタイヤではないことが大きいはず。

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さらに、電子制御ダンパー「ダイナミック・ダンピング・コントロール」を含めたサスペンションのチューニングもガチガチに固めたスポーティ路線一辺倒ではない印象で、20インチということを考えると十分に満足できる乗り味になっています。

BMW X4の最上級モデルにして最高のパフォーマンスと乗り心地を実現しているX4 M40iは、BMW M社によるスポーツモデル作りの巧みさを感じさせてくれます。

(文/写真 塚田勝弘)

SUVとスポーツクーペを融合させたBMW X4 M40iのパワーはどうか?

BMW M社によるハイパフォーマンスモデルが増え続けています。

新型のM2クーペをはじめ、M3セダン、M4クーペ、X5M、X6MまでのMモデルに加えて、M135i、M235iという「M Performance Automobiles(エム・パフォーマンス・オートモビル)」も人気を集めています。

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「M Performance Automobiles」は、M社が手がける高性能車で、M3に代表されるいわゆる「Mモデル」のように専用エンジンなどは搭載されていませんが、ノーマルよりもハイスペックが与えられ、M135i、M235iの2台でも十分なハイパフォーマンスぶりを堪能できます。

「M Performance Automobiles」の第3弾となる「BMW X4 M40i」も、期待を裏切らないスポーティぶりです。

まず、スターターボタンを押すと野太いエンジンの始動音が響き渡ります。「バリバリ」と後方から伝わってくる音は、確かにスポーティ感はありますが、早朝深夜にエンジンを始動させ、アイドリング時でも周囲の目(耳)が気になるところ。

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エンジンは「X4 xDrive 35i」にも積まれている「N55B30A」型で、3.0L直列6気筒DOHCでいわゆる「シルキー6」と呼ばれるもの。「X4 xDrive 35i」よりも過給圧を高め、吸気抵抗を低減することで360ps/5800rpm、465Nm/1350-5250rpmというスペックを獲得。

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ベースとなる「X4 xDrive 35i」の「N55B30A」型エンジンは、306ps/5800rpm、400Nm/1200-5000rpmですから「X4 M40i」は54ps/65Nmも増強されています。

「X4 xDrive 35i」でもシーンを問わずパワー不足とは無縁ですから、パワー/トルク向上の効果は絶大。

ただし、「ECO PRO」モードにすると、ほかのBMW車同様に、かなり出力が抑えられる感じで、街中で経済的にゆったり走る分にはちょうどいい加速を引き出しやすいという利点もあります。

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一方で飛ばしたい時には物足りなく感じますから、「コンフォート」以上にして走るとストレスを感じさせず、「スポーツ」にするとさらに鋭い加速を披露。高速道路の上り坂でもどこまでも加速していきそうなパンチ力はまさに圧巻です。

ただし、この際の排気音はさらに「バリバリ」と高まり、静まった山中にこだまする様は少し演出過剰のような気もしました。

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BMWはX4やX6をSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)と呼ぶとおり、SUVとクーペのクロスオーバーという味付けを与えています。

BMW X4 M40iは、SUVとスポーツクーペの融合で他にはない個性的なSUVといえるでしょう。

(文/写真 塚田勝弘)

ベンツGLCなどのライバルに対抗!? BMW X3・X4の装備を充実化!

メルセデス・ベンツGLKがフルモデルチェンジを受けてGLCとなり、ジャガーF-PACEが導入されるなど、輸入車のミドルサイズSUVの競争が激化しています。

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気がつくと現行モデルではやや古参になってきたX3、そしてX3をベースにクーペの要素が採り入れられたクロスオーバーSUVのX4が、テコ入れといえる一部改良を実施しました。

今回の一部改良は、装備の充実化がメニューとなっています。

車間距離を維持しながら自動的に速度制御を行う「アクティブ・クルーズ・コントロール」を含む最新のドライバー支援システム「ドライビング・ アシスト・プラス」に加えて、安全な車線変更をサポートする「レーン・チェンジ・ウォーニング」が新たに標準装備(X4 M40iを除くX3とX4全車に標準化。レーン・チェンジ・ウォーニングはX4 M40iに従来から標準)されています。

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ほかにも、上位グレード(X3 xDrive35i、X4 xDrive35i、X4 M40i)にのみ標準装備されていた「ネバダ・レザー・シート」と「フロント・シート・ヒーティング(運転席&助手席)」がBMW X3、X4の全車に標準装備されています。

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こうした最新装備を標準化しながらも13万円(X3 xDrive20iベースモデルは8万円、X4 Drive28iベースグレードは12万円の価格アップ)のアップに抑えることで高い商品力を実現。価格帯はBMW X3が599万〜800万円、X4が699万〜863万円となっています。

(塚田勝弘)

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