Motor Fan's YEAR 2016

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新型・マーチ NISMO、さらなるエアロダイナミクスで2017年3月に発売?

日産・マーチの新型がワールドプレミアされて間もないですが、モータースポーツの血を引く、「マーチ NISMO 」のレンダリングCGを入手しました。

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「NISMO」は日産モータースポーツ・インターナショナルの略で、モータースポーツ仕様のチューニングモデルなどを手がけています。

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現在NISMOチューンモデルは、「フェアレディZ」「ジューク」「マーチ」「GT-R」「ノート」「セントラ」などに設定されており、新型マーチにも設定されます。

これまで以上にエアロダイナミクスを追求した次期型は、フロントバンパーに大口エアダクトを持ち、サイドミラーを赤に、またVモーショングリル、エアダクト、リップスポイラー、サイドシルにも赤をあしらった、スポーツモード全開のエクステリアとなっています。

追加発売が予想されるNISMO「S」モデルのパワートレインは、5速MTと組み合わされる、1.5リットル直列4気筒DOHC。NISMO専用チューンにより最高馬力は120psまで引き上げられます。

現行NISMOからさらに向上された強化ボディ、スポーツサス、ブレーキセット、スポーツシート、アグレッシブなエクステリアはマニアの心を掻き立てる筈です。

(APOLLO)

誰でも履きこなせるように誂えられた「ビンテージスニーカー」のような2台のコンパクト

オーテックジャパンが、創立30周年を記念して30台限定で販売したマーチボレロA30。

価格は356万4000円で 、高い走行性能を実現するため、エンジンをはじめとして足回り、ブレーキをチューニング。高級感を演出するため、インテリアまで手を加えられたコンプリートカーです。

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コンパクトカーのマーチが支払総額約400万円というのにはビックリするかもしれませんが、同価格帯のコンパクトカーが他にもありました。

それは「アバルト595コンペティオーネ」です。5速MT車が353万1600円、ATモード付きの5速シーケンシャルミッションが369万3600円。

価格だけでなく、ボディサイズなどもライバルといえそうな、マーチボレロA30とアバルト595コンペティオーネを比較してみました。

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まずボディサイズです。マーチボレロA30は全長3865mm×全幅1810mm×全高1510mmでホイールベースは2450mmとなっています。対してアバルト595は全長3655mm×全幅1625mm×全高1500mm、ホイールベースは2300mmです。

5ドア車であり、リアの居住性は圧倒的にマーチボレロA30が優勢ですが、全幅1810mmというのは、若干取り回しに気を遣うのは間違いありません。その点、アバルト595コンペティオーネは室内空間の広さは一歩譲りますが、取り回しという点ではリードしています。

続いてインテリアです。マーチボレロA30はフロントシートにレカロ社製のバケットシートを装備しています。そしてハンドルもシルバーステッチをあしらった専用の革巻きステアリングを採用しています。

対してアバルト595コンペティオーネは、フロントシートにサベルト製のスポーツシートを採用。アルカンターラとレザーのコンビシートがスポーティさを際立たせますし、リクライニングを調整するダイヤルにもアバルトのサソリのエンブレムが彫られています。

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装着されるタイヤサイズはマーチボレロA30が205/45ZR16に対して、アバルト595コンペティオーネは205/40ZR17と1インチ上回り、ホイールの中には赤いブレンボ社製のブレーキキャリパーが収まっています。サスペンションはマーチボレロA30がカヤバ製、アバルト595コンペティオーネはKONI製です。

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搭載されるエンジンは、マーチボレロA30は高回転仕様にチューニングを施された1.6L直列4気筒DOHCエンジン。最高出力は110kW(150ps)を7000回転で発生し、最大トルクは160N・mを4800回転で発生します。組み合わされるミッションは5速MTのみ。

一方のアバルト595コンペティオーネは、1.4L直列4気筒DOHCターボエンジンを搭載。最高出力は132kW(180ps)を5500回転で、最大トルクは230N・mを2000回転で発生します。組み合われるミッションは5MTと5速セミATの2種類となります。

両車ともに使用燃料はハイオクです。

車格も価格もコンセプトも似ているマーチボレロA30とアバルト595コンペティオーネですが、乗り味は全く異なります。

アバルト595コンペティオーネはサーキット走行を見据えて徹底的に締め上げたサスペンションのセッティング。路面からの衝撃はダイレクトにドライバーに伝わりますし、バンピーな路面では跳ねることもあります。

一方のマーチボレロA30はサーキットではなく、普段の街乗りで楽しめる走行性能を目指しており、アンジュレーションやバンピーな路面でも衝撃を吸収して、上質な乗り味を実現しています。

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マーチボレロA30とアバルト595コンペティオーネ、2台の乗り味は異なるものの、誰でも運転する楽しさを味わえるという点では非常に似ています。

コンパクトカーは日常のアシとしてカジュアルで機能的なスニーカーに例えられますが、今回紹介した2台のコンパクトカーは、価格は高いけれども誰もが履きこなせるように誂えられたビンテージのスニーカーのようでした。

(萩原文博)

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オーテックジャパンは、エルグランドやセレナのライダーやマーチボレロなどのメーカー純正のカスタムカーを手がける日産の特装車メーカー。1986年に設立され、今年で30周年を迎えました。

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創立30周年記念してリリースされた「マーチボレロA30」は、限定30台、356万4000円で発売。即完売となりました。

今回、この限定30台というレアなモデルに試乗できることができました。

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これまでオーテックジャパンは技術継承を目的として、創立10周年にA10、創立25周年にはA25や、マーチをベースにエンジンをミッドシップに搭載したMID-11というクルマを課外活動にて製作しました。

しかし、これらのクルマは販売を目的としたものではなく、あくまでも社内活動の一環による“まかないクルマ”でした。

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こうしたクルマたちは年に一度大磯プリンスホテルで開催され、全国のオーテック車ユーザーが終結するオーテックジャパン主催のAOG(オーテック・オーナーズ・グループ)湘南里帰りミーティングでなどで展示され、ユーザーからは販売を望む声が多く聞かれました。

そこで、今回の30周年記念車は販売を前提としてプロジェクトが発足。アンケートを行った結果ベース車はマーチに決まったのです。

ノーマルのマーチ・ボレロは158万6520円、最高グレードのNISMO Sでも184万2480円のマーチ。A30の356万4000円という価格に驚くかもしれませんが、細部に至るまで徹底的に手が加えられています。

搭載する1.6L直列4気筒DOHCエンジンのHR16DEは、ノーマル比+1000回転の7000回転まで最高出力が発生するように高回転化が図られています。

専用のカムや強化バルブスプリング、バランスを向上したクランクシャフトなどを使用。コンロッドやピストンは重さの誤差がわずか0.1gという精密さを誇ります。そして職人の手によるシリンダーヘッドのポート研磨を施したうえ、一基ずつ手組されています。

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パワーアップしたエンジンを十二分に楽しめるよう、約90mmワイドトレッド化されたボディは、リアフロアのフラット化&メンバーの追加をはじめとして5点の剛性強化パーツを追加することでボディ剛性を向上。

足まわりには、専用のサスペンション、サイズアップしたスタビライザーを装着。さらにエンケイと共同開発した専用の16インチ鍛造アルミホイールには、30周年記念車の刻印が施されています。専用ホイールに組み合わされる205/45R16インチのタイヤは、優れたハンドリングとロングドライブの直進安定性を両立させたミシュランパイロットスポーツ3チョイス。

そのほかにもブレーキの大径化や、VDCのリセッティングなど、ここでは書ききれないほどのチューニングが施されています。

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筆者はマーチボレロA30のプロトタイプを追浜のグランドライブで試乗していますが、完成車の大きく張り出したブリースターフェンダーから、ただならぬポテンシャルを期待させます。

ドライバーの体をしっかりとホールドしてくれるレカロシートに腰掛け、触り心地のより革巻きステアリングを握ると、ワクワク度が一気に上昇します。

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今回の試乗は、アンジュレーションや段差のある一般道で行いました。乗ってまず感じるのが、乗り心地の良さ。ボディ剛性の向上やストリートでの使用を重視したサスペンションシステムによって抜群の乗り心地を実現しています。

試乗コースの西湘バイパスは、路面のつなぎ目などがありバンピーなうえ、路面もガタガタで乗り心地が悪い部分があります。しかし、マーチボレロA30はそんな路面状況でも路面からの入力をいなしてくれ、非常にフラットな乗り味となっています。

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そしてエンジンですが、「本当に気持ちイイ!」の一言につきます。アクセルを踏んでいくと、高回転までパワーの落ち込む部分がなく、気持ち良くレッドゾーンまで回ります。ただ、エンジンの回りが気持ち良すぎるため、ミッションがもう一段欲しくなるシーンもありました……。

最近では国産車でも最高出力600psというハイパワーなクルマもありますが、このマーチボレロA30の150psはドライバーが楽しく使い切るベストなパワーだと思います。誰が乗っても扱えるようにボディやサスペンションがセッティングされており「思わずにやけてしまう走行性能」に偽りはありませんでした。

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2016年は日産とプリンスが合併して50周年を迎えます。航空機系の企業だったプリンスはスカイラインなどがモータースポーツシーンで活躍した自動車メーカーでした。そして今年創立30周年を迎えるオーテックジャパンの初代社長はプリンス出身でスカイラインの父を呼ばれた櫻井眞一郎さんです。

30台の限定車であるマーチボレロA30には、メイドイン茅ヶ崎の職人の誇りと高い技術力というプリンスのDNAが息づいているのを感じました。

(萩原文博)

次期マーチは3ナンバー&ダウンサイジングターボを搭載?日産・マイクラGen5が世界初公開【パリモーターショー16】

4代目となる現行マーチは、タイで生産されているというイメージもあってか、また登場時は確かに質感の面で物足りなさを感じさせたのも確かです。

軽をのぞいた日産のエントリーカーであっても、同社を代表するコンパクトカーでもあり、「安かろう悪かろう」では満足されるわけもありません。

新興国向けのスモールカーでは日本市場で受け入れられないのは、三菱ミラージュと同じ。

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少し辛口になってしまいましたが、それだけマーチに対するユーザーの期待は大きく、日産も販売台数に直結するというのは実感したのではないでしょうか。

パリモーターショーで披露された「マイクラGen5」は、歴代のマーチ(マイクラ)と比べてロー&ワイドなプロポーション。そして、広い室内空間が確保されているそうです。

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「マイクラGen5」のボディサイズは、全長3999mm×全幅1743mm×全高1455mmで、現行よりも174mm長く、77mmワイドで、55mm低くなっています。新型マーチがどうなるか現時点では分かりませんが、このままいくと3ナンバーのワイドボディということになります。

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また、欧州勢を中心に定着したダウンサイジングターボのほか、ディーゼルとガソリンのNAを設定。最大の注目である0.9Lの直列3気筒ターボは、最高出力66kW(90hp)、最大トルク140Nm(ブーストアップ時は10Nmアップ)。

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直列4気筒の1.5Lディーゼルも最高出力66kW(90hp)、最大トルク220Nm。直列3気筒の1.0L NAエンジンは、最高出力54kW(73hp)、最大トルク95Nm。なお、組み合わされるトランスミッションはすべて5MTです。

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ドライバーに重点を置いたという室内は、質感向上も図られているそうで、拡大された全幅と長くなったホイールベースにより、クラストップレベルの室内空間の広さを実現。また「グライディングウィング」形状のダッシュボードにより、洗練されたムードが醸し出されています。

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内・外装ともに印象的なデザインと革新的な技術が採用され、安心感のある軽快なドライビングパフォーマンスを提供することで、従来のBセグメント上回る仕上がりを得ているという5代目マイクラ(マーチ)。

ルノー・日産アライアンス戦略の一環として、フランスにあるルノーのフラン工場で生産され、2017年3月に欧州で発売予定とアナウンスされています。

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塚田勝弘

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日産マーチ・次期型、新たなるプロトタイプをキャッチ!本物パーツ装着で「擬装返り」か?

日産の人気コンパクト・ハッチバック『マーチ』次期型の、新たなプロトタイプをカメラが捉えました。

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通常、新型プロトタイプは、捕捉される度に擬装が軽くなっていくものですが、今回捉えた試作車は以前より擬装が重くなる「擬装返り」しています。

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前回、むき出しだったヘッドライトはダミーで、このプロトタイプには本物のヘッドライトが装着されている可能性が高いです。

また、ヘッドライトの上部に怪しいボックス、ルーフレールの部分にも謎のパネルが装されています。コンセプトモデル「スウェイ」の立体感のあるデザインを隠しているのか、気になる所です。

ディテールこそ、「スウェイ」と異なるデザインが採用される可能性は高いですが、「Vモーショングリル」を始め、サイドの流れるようなプレスライン、ルーフラインの傾斜などは酷似しており、かなりスポーティーで刺激的なデザインが期待出来そうです。

パワーユニットは1.2リットル直列3気筒ターボが予想され、ワールドプレミアは早ければ2016年内、遅れれば2017年になりそうです。

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これが日産マーチ次期型か? レンダリングCGが流出!?

ルノー・日産は7月5日、2016年中に日産マーチ次期型の生産を開始することを発表しましたが、その市販モデルと思われる次世代型のレンダリングCGが欧州エージェントから流出しました。

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6年振りのフルモデルチェンジとなるこの第5世代モデルは、これまでのマーチのイメージを刷新、2015年のジュネーブモーターショーで公開された『スウェイ』コンセプトをベースに、シャープでスポーティなフロントマスクとなっています。

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これまで、プロトタイプもキャッチしていますが、このCG通りのデザインなら、試作車のヘッドライトはダミーだった可能性もあります。

パワートレインは最高馬力82psを発揮する、1.2リットル直列3気筒エンジンを搭載、JC08モード燃費は25km/L以上が期待できそうです。

ワールドプレミアは2016年パリモーターショーが有力です。

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日産・マーチ後継モデル、ヘッドライトが見えた!

日産のBセグメント・ハッチバック・コンパクト『マーチ』の後継モデル試作車が再びカメラの前に現れたました。今度はヘッドライトやリアコンビランプの一部も確認ができ、そのディテールの一端が見えてきました。

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マーチの後継モデルに関しては、2015年のジュネーブモーターショーで公開された「スウェイ」コンセプトのデザインを、継承するのではと複数のメディアで報じられていますが、どうでしょうか。

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ヘッドライトはコンセプトモデルがシャープに細く切れ上がっているのに対し、こちらは上に向かって太く広がりを見せています。

「Vモーショングリル」は、コンセプトモデルは下部がバンパーまで大きく食い込んでいるのに対し、こちらは現行モデル程度の大きさのようです。

そのほか、コの字型だったリアコンビランプのデザインやツインエキゾーストパイプも変更されている様子で、どこまでデザインが採用されるか不明ですが、現行モデルよりかなりスポーティーになることは間違いなさそうです。

パワートレインは、1.2リットル3気筒ターボが予想され、市販モデルは2017年東京モーターショーでワールドプレミアが期待できそうです。

(APOLLO)