Motor Fan's YEAR 2016

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トヨタのコミュニケーションロボ「KIROBO mini」、今冬先行予約開始!

トヨタ自動車が、昨今の「単身化社会」の進展による、コミュニケーションレス問題の緩和を目的に、ロボットと人間の新しいインターフェースで解決の方向性を見出せないか?とスタートさせた「きぼうロボットプロジェクト」。

KIBOU_ROBOT_PROJECT

同社は夢のあるプロジェクトとして、ISS(国際宇宙ステーション)に長期間滞在する若田光一JAXA宇宙飛行士との世界初「宇宙でのロボットと人の会話実験」を企画。

そして2013年6月26日に、MS製品企画部 新コンセプト企画室 主査の片岡史憲氏が、ロボットクリエーターの高橋智隆氏と共同で開発した世界初のロボット宇宙飛行士「KIROBO(キロボ)」を公開、大きな話題を呼びました。

「KIROBO」は無重力状態などの各種実験にパス、晴れて同年8月4日にJAXAの「こうのとり」4号機で種子島を発ち、ISSに1年半に渡って滞在、若田氏とのミッションをこなし、SPACE X社の宇宙船「ドラゴン」で2015年2月11日に無事地球に帰還

KIROBO

その後トヨタ自動車は、同年に開催された第44回東京モーターショーで「KIROBO MINI」を披露しているので、見られた方もいるのではないでしょうか。

同社は宇宙に行った「KIROBO」を手のひらに収まるサイズ(座高10cm)にスケールダウン。「常に寄り添うコミュニケーションパートナー」として、全国のトヨタ車販売店を通じて「KIROBO mini」を2017年に発売すると発表しました。

KIROBO_miniKIROBO_mini

様々なしぐさや会話を「KIROBO mini」本体と専用アプリをインストールしたスマートフォンをBluetoothでつなぐことで実現。

本体に搭載したカメラにより、人の表情を認識し、感情を推定しながら人の気持ちに寄り添った動作や会話を行うとともに、クルマや家から取得する情報を踏まえた会話を可能にしています。

また、人の好きなことや嫌いなこと、一緒に行った場所などを覚えることが可能で、話していくうちに相手に合わせた会話ができるようになるそうです。

満充電まで約3時間、連続コミュニケーション可能時間は約2.5時間となっています。

若田飛行士が宇宙で経験したように、単身生活時や高齢者の話し相手などで、早速持ち前の能力を発揮してくれそう。

トヨタでは全国販売に先立ち、今冬には東京都・愛知県の一部販売店で「KIROBO mini」の先行販売を計画しており、WEBによる事前予約を受け付ける予定とのこと。

本体価格は税抜39,800円(専用アプリ使用料:月額300円程度)となるようで、今後「KIROBO mini」の宇宙仕込みのコミュニケーション能力に注目が集まりそうです。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

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【関連リンク】

きぼうロボットプロジェクト
http://kibo-robo.jp/

KIROBO mini
http://toyota.jp/kirobo_mini/

ROBO GARAGE
http://www.robo-garage.com/top.html

台車も自動運転!? カルガモのように追随する物流支援ロボット「キャリロ」

ロボット・自動運転のZMPは、物流支援ロボット「CarriRo(キャリロ)」 を8月31日から出荷開始すると発表しました。

carriro_banner

台車型の物流支援ロボット・キャリロの特徴は、

①ドライブモードでは、ハンドルにあるジョイスティックを操作して、キャリロを前後左右に走行させて、ほとんど力を使わずに荷物を運ぶことができる、

②カルガモモードでは、キャリロに付属しているビーコンを使用して、作業者や親機となるキャリロに追従することができる

点です。

アシスト機能

まず①のドライブモードでは、重い荷物でもほとんど力を使わずに運ぶことができ、作業負荷が大幅に軽減されることになります。

これまで重労働であった運搬作業を女性や高齢者でも行うことができ、人手不足の解消、雇用の促進にもつながります。

カルガモ機能

②のカルガモモードでは、キャリロの追従機能を活用することで、運搬の生産性を最大 3 倍まで引き上げることができます。

キャリロの本体重量は55kgで、最大積載荷重は100kg、1回の充電で8時間稼働できます。

キャリロのデザインについては、東京芸術大学教授の長濱雅彦氏の監修を受けたということです。

同社では、倉庫や物流センター内のピッキング業務や工場内の工程間搬送にキャリロを利用することで、ベルトコンベアや AGV(無人搬送車)を代替することも可能になるとしています。

(山内 博・画像、動画:ZMP)

トヨタ自動車がミシガン大学との「人工知能」研究に2,200万ドルを投資

トヨタ自動車は今年6月、人工知能技術研究会社「TRI」の新拠点を米国ミシガン州アナーバーに開設しました。

TRI

カリフォルニア州、マサチューセッツ州に次ぐ第3の拠点となるもので、アナーバーの「TTC」(トヨタ・テクニカル・センター)の自動運転研究チーム約15名が新拠点に異動、全体の陣容は約50名程度になっている模様。

新拠点では徒歩圏内にあるミシガン大学との連携により、人工知能関連の研究を加速させる考えのようで、今後4年間に渡り2,200万ドルを投じてクルマの安全性向上、生活支援ロボット、自動運転の取り組みなどで協力していくそうです。

TOYOTA_Highway_Teammate

ミシガン大学は自動運転など自動車安全に関する研究で優れており、アナーバーには「TTC」が運営を支援する走行実験施設「Mcity(エムシティ)」が存在するなど、自動運転研究を拡大するうえで絶好の拠点。

ミシガン大学では、ヒトやモノの移動をより安全で効率的なものにするため、コネクティッドカーや自動運転車の革新に向け、産学官連携を密に進めており、トヨタとの連携拡大は目標達成への取り組みを加速させることになるとしています。

トヨタでは既にスタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)とも研究を進めており、「TRI」のギル・プラットCEOは、より安全・安心で効率的な移動手段を提供すべく、ミシガン大学の研究者や学生と共に、新たな人工知能技術の開発に取り組んでいく考えを示しています。

自動車メーカーでは、テスラや日産が「自動運転」の分野で先行するなか、トヨタ自動車における人工知能の研究成果がどのようにクルマやロボットに反映されるのかが注目されます。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

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トヨタが人工知能を持った「家庭用ロボット」を発売する!?

5月の伊勢志摩サミットで、トヨタ自動車が国際メディアセンターの広報展示スペースに日本のものづくり技術を世界にPRすべく、生活支援ロボット「HSR」(Human Support Robot)を展示しました。

TOYOTA_HSR

このロボットは手足が不自由な方を支援するため、実証実験を通じて利用者の視点をフィードバックしながら開発を進めているもの。

そうしたなか、同社が年初に米国に設立したAI(人工知能)研究開発子会社「TRI」を率いるギル・プラットCEOが6月20日、日経新聞の取材に対して、自動運転などの支援技術に加えて「家庭用ロボットがAIの有力な応用分野」と述べたそうです。

プラット氏は、高齢者の移動手段や家庭用ロボットはトヨタにとっての有力な新事業分野になるとの見方を示し、その実用化・普及については、個人的な推測とした上で「10〜15年後」との見解を示した模様。

TRI

「人類が火を使えるようになったのと同じで危険さもあるが、利点も大きい」としており、「自動車同様にAIでも品質管理を徹底、トヨタの良品廉価の製品を生産する技術を活かし、発明して良かったといわれるようにしたい」とロボット開発に向けた抱負を述べたそうです。

TOYOTA_HSR

おりしもトヨタはTRIを通じて米グーグル傘下のロボット開発会社、米ボストン・ダイナミクスと東大発のSCHAFT(シャフト)の2社の買収交渉を進めている模様で、本格的にロボット開発に取組む姿勢をみせています。

スマホの普及で安価なセンサーが登場しており、ディープラーニング(深層学習)など、AIの中核技術が利用可能になりつつあり、「家庭用ロボット」の実現が加速しそうな状況。

日米で高齢化が進むなか、トヨタ自動車は得意の環境技術に加え、ロボット技術でも先行したい考えのようです。

Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車)

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開発を急ぐ新技術は「守護天使」!? トヨタの研究部門の計画とは?

トヨタ自動車が1月、米国に設立した「TRI」(Toyota Research Institute)を率いるギル・プラットCEOが、AI(人工知能)を使った新技術について語ったそうです。

TOYOTA_TRI

ロイター等によると、同社は自動運転技術で2方式の開発を進めていると言います。

一つはドライバーが事故を起こしそうになった際、AIが運転操作を支援する方式で、同社が「守護天使」(Guardian Angel)と呼んでいるもの。

TOYOTA_Highway_Teammate

プラット氏によれば数年内の実現を目指しているそうです。

もう一つは高齢者や体の不自由なドライバーに代わり、AIが運転する「Chauffer」(お抱え運転手)と呼ぶ方式で、こちらはほぼ完全な自動運転。

米人気映画「MIB Ⅱ」(メン・イン・ブラック2)でステアリングホイールの中から現れる運転代行ロボットを思わず連想してしまいますが、こちらの実現にはより高い信頼性が必要となるため、さらなる研究が必要としており、実用化には時間がかかるとしています。

TOYOTA_Highway_Teammate

また、プラット氏はAIの応用領域として「家庭用ロボット」が有力としており、日本を中心に今後10〜15年で高齢化に伴う介護用で需要が高まるとの予想のもと、商用化を急いでいる模様。

トヨタ自動車はTRIに今後5年間で約10億ドル(約1,050億円)の研究費を投じる計画で、先頃ご紹介した米Google傘下のロボット会社買収への動きも含め、AI研究を加速させる考えのようです。

Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車

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トヨタが人工知能「AI」の開発で米Google傘下のロボット会社を買収か?

今年1月、米国にTRI(Toyota Research Institute)を設立するなど、AI(人工知能)の研究を加速させるトヨタ自動車。

DARPA(米国防総省 国防高等研究計画局)主催の災害対策ロボット競技会でプロジェクトマネジャーを務めたギル・プラット氏をTRIのCEOに据え、同氏の人脈によりGoogleで自動運転車開発プロジェクトを立ち上げたジェームズ・カフナー氏を招聘(しょうへい)するなど、積極的な動きをみせています。

TOYOTA_TRI

TRIはマサチューセッツ工科大学やスタンフォード大学ともAIの研究・開発で連携しており、走行中予期しない状況下に陥った際に危険を回避したり、何故そのような状況になったのかを説明できるような人工知能の実現を目標にしている模様。

さらに、トヨタはロボット事業を将来の成長を担う事業のひとつに位置付けており、日経新聞によると、Googleのロボット事業を担う中核子会社2社を買収すべく、詰めの交渉段階にあるようです。

2社の人材を活用してロボットの開発体制を大幅に強化する考えのようで、自動運転技術などへの応用も視野に入れている模様。

TOYOTA_TRI

買収対象としているのは1992年設立の米ボストン・ダイナミクス社と、2013年に米国企業の手に渡った東京大学発のベンチャー、SCHAFT(シャフト)社。

両社ともにDARPAの災害対策ロボットコンテストで注目を集め、Googleの傘下に入った経緯があり、TRIにとって理想的な買収相手と言えそうです。

このように、最先端のAI技術を吸収して生まれ変わろうとしているトヨタ自動車。今後もその動きから目が離せません。

Avanti Yasunori

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「立ち上がる」車椅子を生んだ、トヨタとセグウェイのコラボレーション

米国トヨタが5月21日、電動立ち乗り2輪車でお馴染みの「セグウェイ」を発明したディーン・ケーメン氏とのコラボにより、歩行者の目線まで「立ち上がる」電動車椅子を開発したと発表しました。

TOYOTA_iBOt

ケーメン氏が設立したベンチャー「DEKA」社との合同プロジェクトにより実現したもので、2009年に生産完了した、階段を登れる「iBOT」をさらに進化させたものとなっています。

オフロードでの4駆走行に加えて、着座位置を上昇させることで、歩行者と同じ目線での会話や同じ速度での移動が可能となっています。

新型では6輪を備えており、立ち上がった際にも2輪で安定して走行。

TOYOTA_iBOT TOYOTA_iBOT

トヨタ自動車は「DEKA」社から得た平衡保持技術の使用権を、医療リハビリ療法や潜在的な用途に発展させる計画としています。

同社は年初に米国に人工知能(AI)技術研究会社「TRI」設立、ロボットや自動運転などの研究を加速させており、今回の「DEKA」社とのコラボについても、社会福祉面における事業の可能性を模索しているものと推測されます。

Avanti Yasunori ・画像:TOYOTA USA)

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ホンダ・アシモが成田国際空港で訪日外国人を歓迎します!

ホンダは、成田国際空港で3月28日(月)から4月3日(日)まで、同社の二足歩行のヒューマノイドロボット「アシモ」によるデモンストレーションを実施する、と発表しました。

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今回のアシモによるデモンストレーションは、入国審査前エリアでの実施され、日本国内の空港では初めてとなります。

到着したばかりの訪日外国人をアシモがおもてなしすることで、日本を代表するヒューマノイドロボットとしてホンダの高い技術力をアピールする狙いがあります。

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アシモは、ホンダが「人と共存し、役立つロボット」を目指して開発し、2000年11月に初期型が発表されました。走る、階段を昇降する、ボールを蹴るなどの高い身体能力に加え、相手の顔や声を認識して応対したり、障害物を回避したりといった周りの状況に応じた自律制御も可能です。

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今回のデモは、成田国際空港第2旅客ターミナルビル2階 入国審査場前の特設エリアで実施されます。

期間中、対象便で到着された方をパーソナルモビリティ「ユニカブ β」に乗ったガイドがASIMOデモンストレーション特設エリアまで案内し、アシモはダンスやサッカーボールのキックなどを披露し、成田国際空港の訪日外国人向けサービスを紹介する、ということです。

(山内 博・画像出展:ホンダ)