今回、新しく開発された3機能は、高速道での渋滞時の走行を支援する、低速の先導車を追従走行する機能TJA(Traffic Jam Assist)、低速域で前車を追い越す機能 LSP(Low Speed Car Passing)、自動で車線変更する機能 ALC(Auto Lane Changing)を自動運転ECUで制御するアプリケーションです。
Audi Q2ディープラーニング コンセプトには、前方用と後方用の2つの単機能カメラと、車体の各所に設置された合計10個の超音波センサーからなるセンサーシステムが搭載されています。センサーシステムからのデータは、車載のセントラルコンピューターが自己学習システムで分析して、ステアリングや電気モーターを動かす信号に変換します。
その他にも、パーソナルモビリティ「UNI-CUB β」の体験試乗コーナーや、コネクティッドカー技術でスムーズな交通の流れを実現する提案、米カリフォルニア州シリコンバレーの情報技術研究開発拠点Honda Silicon Valley Labで取り組んでいる車載エンターテイメント技術など、様々な展示を行うとしており、同社の最新技術に世界の注目が集まりそうです。
今回の自動運転による公道実証走行は、まず英国からスタート。エジンバラからプリマスまで走行した後、大陸に渡り、ドイツでベルリン、カールスルーエ、ミュンヘンなどの都市を走行して、オランダのアムステルダムで U ターン。チェコ・プラハまで走行した後、フランスとスペインを走行し、 セビリアからパリに戻るというコースを巡ります。
実際に、トヨタ自動車の衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」向けのカメラ・レーザーレーダー一体型センサーモジュール(MFL)で、コンチネンタルのADAS事業部が二度目となるトヨタ自動車の技術開発賞を受賞しているように、日本でコンチネンタルのADAS機器は高く評価されています。
もうひとつの強化策、フィリピンと中国でのレーダーセンサーの生産能力向上については、コンチネンタルの「in the market for the market(その市場で、その市場のために)」というスローガンに応じた現地化施策ということができます。
世界初のオフロードのデモンストレーションとして、2台のレンジローバー・スポーツを使用し、専用狭域通信技術(DSRC:Dedicated Short Range Communications)で接続される「OFF-ROAD CONNECTED CONVOY(オフロード・コネクテッド・コンボイ)」が行われました。
自律走行などの技術は、軍事を含むロボットなどで採用されていますが、同社が開発している「SURFACE IDENTIFICATION AND 3D PATH SENSING(路面識別および3D道路センシング)」研究では、カメラ、超音波、レーダーおよびLIDAR(ライダー)センサーを組み合わせ、車両に360度の視界を提供。非常に高精度なセンサーを搭載し、雨天時や降雪時でも路面特性からタイヤ幅まで判断し、ルート設定をすることができます。
また、ミリ波レーダーについても、2019年以降に検知距離が100m以下の周辺監視向けSRR(Short Range Rader)として複数個の搭載が進むため、市場規模が約1,100億円→約3,900億円(同27.8%)に、超音波センサーも300億円→860億円(同19.0%)にそれぞれ拡大する見込みといいます。