Motor Fan's YEAR 2016

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安倍首相、高齢ドライバーによる加害事故多発で対策を指示!

高齢ドライバーによる加害事故が日々報道されるなか、11月15日に総理官邸で開かれた閣僚会議で、安倍総理が石井国土交通大臣、加藤一億総活躍担当大臣らを交え、事故の未然防止に向けた対策について協議したそうです。

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安倍総理は、来年3月に施行を予定している認知症対策を強化した改正道路交通法の円滑な施行に万全を期すとともに、自動車の運転に不安を感じる高齢者の移動手段の確保など、社会全体で高齢者の生活を支える体制の整備を着実に進めていくとしています。

新聞報道によると、総理は今後も高齢ドライバーの一層の増加が見込まれることから、取り得る対策を早急に講じ、喫緊の課題に一丸となって取り組むことで、事故防止に向けた対策を積極的に講じるよう指示した模様。

その一方で、交通網が脆弱な地方や山間部に住む高齢者にとっては、クルマが生活の足となっており、免許更新時の認知機能検査の強化や免許の自主返納だけでは解決し得ない課題になっています。

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政府は同日、こうした状況を受け、高速道路や一般道を利用して、自動車メーカーや部品メーカー、大学などと共同で大規模な自動運転の実証実験を行うと発表しました。

記者会見に臨んだ鶴保科学技術担当相は「高齢化が進んで運転したくてもできない人が増えてくる。ニーズは計り知れない」と述べたそうです。

実証実検は2017年9月頃から2019年3月末までに及び、首都高のほか、東名高速道路や新東名高速道路、常磐自動車道などの自動車専用道路計約300Kmの区間と、東京臨海地域の一般道、経済産業省が整備中のテストコースなどで実施する予定になっているそうで、海外の自動車メーカーにも参加を呼び掛けるそうです。

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基本的に人は年齢を重ねるにつれ、「老化」による認知・判断力の低下からは誰一人として逃れることができません。

従って、高齢化による事故の未然防止においては、難易度が高い「完全自動運転車」の実現をただ待つのではなく、その過程で普及できそうな運転支援機能(例:逆走防止やペダルの踏み間違い防止など)から順次、市販車に搭載していく必要が有ります。

また、それらの機能は別枠のオプション設定にするのではなく、標準仕様化してこそ効力を発揮するだけに、自動車メーカーにはコストダウンへの努力が求められます。

今後、ますます高齢化社会が表面化するなか、それに伴う加害事故未然防止への努力で成果を出した企業が業績を伸ばす時代になると予想されます。

Avanti Yasunori

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薄暮・夜間の事故を減らせ! トヨタがメディア10社と進める「マチホタル計画」とは?

トヨタ自動車が本社を置く愛知県では、2015年に県内で213名が交通事故で亡くなるなど、13年連続で交通事故死亡者数「全国ワースト」が続いています。

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同県で交通事故が減らない要因として引き合いに出されるのが「名古屋走り」と揶揄される運転マナー。車両保有台数が全国でトップの状況のなか、運転マナーでは黄信号での交差点進入などが目立つようです。

また、愛知県では交通事故による死者のうち、65歳以上の高齢者が約6割を占めていることから、特に夜間の黒っぽい服装での外出が危険視されている状況。

そこでトヨタ自動車は、新たな事故未然防止活動として地元メディア10社と連携、「マチホタル計画」を県内の販売店とともに9月6日にスタートさせました。

同活動では発生頻度が高い薄暮時・夜間等の歩行中の交通事故防止に向け、ドライバーには対向車がいない場合に「ハイビーム運転」を、歩行者には自分の存在をアピールする「反射材着用」を推奨。

「マチホタル計画」は暗い道でも光が溢れるようにという思いから名付けたそうで、同社では9月21日から10月末にかけて全国の販売店へと活動を拡大するそうです。

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独自のキャラクターを活用したWEBサイト開設や、販売店での啓発チラシ、反射材、小冊子等のツール配布を通じてその有効性を広くアピールしていく考えとしています。

愛知県のドライバーが運転中に聴く機会が多いラジオ番組「FM愛知」でも、「Do! Safety」と題した100日間に及ぶ無事故無違反コンテストを毎年開催しており、9月23日から安全運転キャンペーンがスタート。

このように、愛知県ではクルマを作る側の自動車会社と、広報を司るメディアが一丸となって「AICHI 脱ワースト」を目指す考えのようです。

Avanti Yasunori

【関連サイト】

トヨタ自動車「マチホタル計画」計画
http://toyota.jp/wows/machihotaru/

海外で「ポケモンGO」が交通事故の原因になっている?

世界中の大人や子供を夢中にさせている、超人気のゲームアプリ「ポケモンGO」。

欧米など、30カ国で「ポケモンGO」がリリースされて以降、ゲームプレイに没頭するあまり、各地でアクシデントが多発しているようです。

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米メリーランド州では、巡回中の警察官がパトカーを路肩に停めて話し込んでいたところへ、「ポケモンGO」をプレイしながらクルマを運転していた若者が、ハンドル操作を誤り、パトカーに突っ込む事故が発生。

スマホの画面に出没するターゲットを捕獲しようと、夢中になってしまったことが原因で発生したもので、ほかにも自転車に乗りながらプレイしていて歩行者に衝突したり、崖から転落する事故まで発生しているといいます。

また、米TVニュース番組「10News WTSP」では、生放送中に「ポケモンGO」をプレイしていた女性キャスターが、カメラの前を平然と横切るという放送事故が発生。

この様子は全米で大きな話題になっている模様。

日本でも「歩きスマホ」などによる事故が多く報告されており、「ポケモンGO」の日本配信が目前に迫っているだけに、他所事では済まない状況が予想されます。

Nintendo

ドライバーは従来にも増して、スマホを注視している歩行者や自転車に注意が必要になりそうです。

ゲーム製作側もゲームプレイ中の事故防止に向け、ターゲット出現をランプと振動で伝える、歩きスマホ防止用デバイス「Pokémon GO Plus」を用意している模様。

とはいえ、事故の未然防止には、車両が通る路上や高速道路、河川などの危険な場所や、立ち入り禁止区域などにターゲットを出現させないようにするなどの製作側の配慮が必要になりそうです。

Avanti Yasunori・画像:Nintendo)

テスラ・モデルSが米国の公道で自動運転中に初の死亡事故

電気自動車の米国テスラ・モータースは、同社モデルSで自動運転中に発生した死亡事故について、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)が予備審査を開始したと6月30日に発表しました。

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各種情報によると、公道で自動運転中の自動車による死亡事故が明らかになるのは初めてということです。

事故は5月7日、フロリダ州の幹線道路を自動運転で走行中のモデルSの前方を大型トレーラーが横切ったところ、トレーラーの側面にモデルSが衝突。ドライバー1名が死亡したというものです。

テスラの発表によると、事故は強い日差しの中で発生。白色に塗装されたトレーラーにドライバーが気付かず、モデルSの自動運転システムも動作しないか、あるいは動作が間に合わない形で発生しました。

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モデルSの自動運転システムは、米国では昨年10月に発表され、日本でも国交省の認可を受けて、自動運転システムの配信が今年1月から始まっています。

モデルSの自動運転システムでは、カメラ・レーダー・センサーで周囲の状況を検知し、設定された速度で所定の車間距離を保って走行しますが、自動運転中でもハンドルを握ることが必要で、運転中にドライバーがハンドルから手を離したらシステムが自動的に減速運転に入るようになっています。

テスラでは、モデルSの自動運転システムはドライバーが何らかの運転操作をすれば、すぐに自動で解除されるようになっており、またシステムは開発途上であることをユーザーに告知済みであると発表しています。

テスラの自動運転中の死亡事故は1億3000マイル(約2億km)の走行実績で今回初めて発生しましたが、米国内では9400万マイル毎に、全世界では6000万マイル毎に死亡事故が発生しているとしています。

今後NHTSAの調査結果がどのようになるかに注目が集まっています。

(山内 博・画像:テスラ・モータース)

NMB48が自転車事故減少を呼びかける!

大阪府は全国の交通事故発生率が高い地域として知られています。

2015年のデータでは、自転車による交通事故発生件数は約1万2000件となり、発生件数は全国1位。また、死者も50人以上になっています。

■NHK大阪”STOP!危ない自転車キャンペーン”をスタート

このように、自転車での交通事故が大きな問題となっている大阪府で、NHK大阪が”STOP!危ない自転車キャンペーン”をスタートさせました。

ミニ番組やラジオでのミニドラマによって、交通事故の危険性や減少への呼びかけを行います。

ミニ番組は「自転車の安全」というテーマで、1分間ほどの放送が行なわれます。1分間という短い時間だからこそ、気軽に見ることができるのも魅力的な点です。

■NMB48がこのキャンペーンに参加!

このキャンペーンには、大阪府を代表するアイドルNMB48のメンバーである、加藤夕夏・岸野里香・城恵理子・三田麻央・山尾梨奈・山口夕輝・吉田朱里が参加。

彼女たちはラジオミニドラマに参加しており、その模様は5月31日までは公式サイトで聞くことができます。

ミニラジオは全7話。また、先述したミニ番組にもNMB48メンバーが登場します。

■全国区のアイドルだからこそ、キャンペーンの関心度も上がる

今や全国区となっているNMB48の参加により、本キャンペーンの知名度は抜群に上がると思われます。

また、彼女たち自身も通学や日常生活で自転車に乗る世代。そんな彼女たちが参加することによって、キャンペーンの関心度も上がるのではないでしょうか。自転車事故の危険さを、改めて認識するきっかけにも繋がる企画だと思われます。

公式サイト:NHK 大阪放送局|STOP!危ない自転車

(鈴木 唯)