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「株式会社SUBARU」への社名変更が正式決定。ところで「アレ」は変更されるの?

「株式会社SUBARU」への社名変更が発表されていた富士重工業株式会社。本日開催された定期株主総会にて社名変更が承認され、正式に「株式会社SUBARU」(英文表記:SUBARU CORPORATION)への変更が決定しました。

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前身である「飛行機研究所(後の中島飛行機株式会社)」の誕生から100年となる2017年度がスタートする4月1日から変更が実施されます。

近年は基幹事業となる自動車部門と航空宇宙部門への経営資源の集中も進められており、さらなる飛躍が期待されます。

ちなみに、富士重工のWebサイトのURLは「http://www.fhi.co.jp」ですが、社名変更によってこちらも変更されるのでしょうか?

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現在「http://www.subaru.jp」はスバル車のWebサイトとなっていますが、来年からこちらが「株式会社スバル」のトップページになるのか、「富士重工業」時代の名残りとして残るのか、4月1日だけに驚きの発表があるのか(←無い)、Webメディアの担当者として気になるところです。

(クリッカー編集部)

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次期「86/BRZ」も富士重工業とトヨタが共同開発、2021年にはEV投入!

先頃社名を2017年4月1日以降「SUBARU」に変更すると発表した富士重工業ですが、同社の吉永社長は提携しているトヨタ自動車と開発面で協力を深める方針を改めて示しました。

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これは日経新聞の取材に対して明らかにしたもので、次期「86/BRZ」についても共同で開発するほか、PHVなどの電動車両についてもトヨタの技術を導入することを明言。

吉永社長は「巨額の投資を伴う環境技術を全て自社開発するのは難しい」としており、トヨタからハイブリッド技術で協力を受ける一方、同社のエンジンを搭載した「トヨタ86」「スバルBRZ」の次期モデル開発に向けて協議を進めていることを明らかにするなど、開発面でもトヨタとの協力を続ける考えを示しました。

同社は主力の米国工場でトヨタ車の生産を受託(〜今夏)しており、年内に61万5千台の販売達成に自信を見せています。

また、吉永社長はNHKの取材に対して5年後の2021年をめどに電気自動車を発売するとコメント。走行中に排出するCO2を大幅に抑えるエコカーの開発競争が激しさを増すなか、一旦撤退した電気自動車を再び開発し、発売する方針を明らかにしました。

米カリフォルニア州のZEV(Zero Emission Vehicle)規制が今後更に強化され、富士重も同規制の対象となるため、ZEVを一定以上販売する必要があります。

SUBARU

ZEV規制では2018年までにカリフォルニア州内で販売する車のうち、16%をゼロエミッション車にするよう、自動車メーカーに義務付けています。

これに対応すべく、同社としてはガソリンモデルのプラットフォームをベースにEVを開発することでコストアップを抑制、車両価格を抑えたい考え。

同社では以前に軽自動車「STELA(ステラ)」にリチウムイオン電池を搭載したEV「スバル プラグイン ステラ」を国内の法人向けにリース販売していましたが、インフラ整備が進まないことや、軽自動車の自社生産から退いたことからEV事業からも撤退した経緯があります。

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今回同社が米国に投入するEVは、その際に蓄積した技術をベースに自社で開発を進めていく方針のようで、吉永社長はどのモデルにEVを設定するかは未定としています。

このように同社では一昨年にお伝えしたEV参入への動きががいよいよ具体的になってきたようです。

Avanti Yasunori

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スバリストとして、富士重工業の社名変更に思うこと

富士重工業が5月12日に、自動車ブランドの「スバル」を正式な社名にすることを発表しました。

富士重工のルーツである中島飛行機研究所の創設から来年で100周年。これを記念する意味もこめて、6月28日に開催予定の株主総会での承認されれば来年の4月1日に正式に「株式会社SUBARU」へ変更されます。

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筆者は中学生のころに初代レガシィが挑んだ10万キロ世界速度記録のドキュメンタリー番組に感銘をうけ、免許を取ったらこのクルマを買う!と心に決めていました。

しかし、中古市場でも価格の高騰しているレガシィを手に入れることができず、2代目レガシィを平成7年にようやく購入。

以来、3代目、4代目、5代目とレガシィを乗り継ぎ、昨年レヴォーグを購入。スバル暦20年におよび、周りからはスバリストライターと呼ばれております。

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そんな自分がこの社名変更に思うことは、ちょっとした”寂しさ”。

スバルという名前は日常的に使っているものの、やはり”富士重”や”FHI”という社名には思い入れもあるのです。

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個人的には「スバル」といえばクルマであり、「富士重工」といえば航空機や汎用エンジン、古くは鉄道車両やバス車体といったイメージ。

すでに撤退してしまった分野もありますが、航空機分野や産業機器などでも活躍を続けています。

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いちスバルファンとしては、自動車メーカーとしては小さいけど、工業製品の分野ではこんなにすごいだぜ!といった気持ちでスバル車に乗っていたこともあり、富士重工の名前が消えてしまうのは少々寂しい気もします。

ちなみに汎用エンジンなどを扱う産業機器部門は自動車部門と統合される予定となっています。

20代のスバルオーナーの中には正式社名が富士重工だということを知らない人もいます。それだけ「スバル」の名前が浸透しているという事でもあるのでしょう。

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しかし、古くからの”スバリスト”は、「富士重工業の名を無くさないで欲しい!」とか「今の社名がいい!」といった反応が富士重工の公式ツイッターに多くリプライされています。

とはいえ、おそらく「株式会社スバル」には確実に移行することとなるでしょう。

次に気になるのは社名変更に伴い、動向が気になるもの。

SUPER GT SUBARU BRZ GT300公式応援団長でもあるマリオ高野氏は「社歌はどうなるんでしょう?」と気にしている様子。ちなみに社歌は3番まであり、途中、富士重工〜富士重工〜と連呼するパートも!

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ほかにも、筆者としては気になるのがFHI=Fuji Heavy Industriesの入る 従業員の方が使用しているメールアドレス(●●●●@subaru-fhi.co.jp)や、語呂あわせで富士重工を2215と置き換えているスバルお客様センターの電話番号(0120-05-2215)といった社内的なものから、東京 三鷹市にある「富士重工前」バス停といった公的なものまで、今後の動向が気になるところです。

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新たな名前に変わっても、”走りを極めると安全になる”というポリシーを貫き、世界トップレベルの安全性と走りの楽しいクルマを作り続け、ファンを魅了し続けて欲しいと思います。

(井元 貴幸)