Motor Fan's YEAR 2016

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モトチャンプ

ホンダとカブクが3DプリンターでマイクロEVを製作【CEATEC16】

「CEATEC JAPAN 2016」のホンダ・ブースの見どころのひとつは、カブクと共同で製作されたマイクロEV。

多様なユーザーニーズを反映させたカスタマイズ商品をオンデマンドでデジタル製造できるカブクの「Rinkak マス・カスタマイゼーション・ソリューション」を活用し、ボディのデザインから設計、製造まで包括的に行っているもの。

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今回展示されているのは、鎌倉市にある豊島屋のオーダーに応えたマイクロEV。狭い道が多い鎌倉市ならではの「地域宅配サービスがしやすく、宣伝もできる配送車両」というニーズに応えたカマスカスタマイズ車両で、カブクとホンダにより共同された車両になります。

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迅速な3Dデザインと3Dプリンターの活用により、金型レスの開発プロセス、デジタル製造工場ネットワークの活用を実施。総工程を約2か月に大幅短縮させ、時間もコストも削減したオリジナル車両。隣には、ホンダのマイクロEV「MC-β」が展示されていました。

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3Dデザインと3Dプリンターを活用したビジネスモデルがここ日本でも車両にまで及んでいますが、自分だけのEVをオーダーできる日が来るかもしれません。

(塚田勝弘)

コンチネンタルが提案する自動運転を含む最新HMIとは?【CEATEC16】

2016年10月4日から7日まで一般公開されている「CEATEC JAPAN 2016」。

今回、初出展したドイツの自動車部品のメガサプライヤーであるコンチネンタル(コンチネンタル・オートモーティブ・ジャパン)。

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同社が「ホリスティック(包括的)・ヒューマン・インターフェイス」と呼ぶHMI分野のコクピット・デモンストレーションを披露しました。

コンチネンタルでは、タイヤはもちろんパワートレーンからシャーシ、そして自動運転技術まで幅広いハード、ソフトウェアを手がけています。

また「Toyota Safety Sense C」のサプライヤーとしても話題になりましたが、同社のグローバルシェアのうち1/3超が日本市場となっています。

日本初公開となる「インタラクティブ・コクピット・デモンストレータ」では、手動運転時のドライバーの注意喚起、ナビゲーションなどを警報音だけでなく、仮想現実感HUD(ヘッドアップディスプレイ)による誘導などで促したり、スマホを車両のドアロック、アンロック、エンジン始動に使ったりするなど、最新の技術を披露。

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たとえば、スマホをリモコンキーとして使う機能では「グラス・コントロール」として提案。スマホをかざすとサイドウインドウがスモーク状態(ドアロックが掛かっている状態)からクリアな状態(ドアロックが解錠された状態)に変化するなど、視覚的に分かりやすい仕組みが用意されています。

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また、手動運転時でもドライバーから見えない死角になっている車両などを知らせたり、ショッピングモールなどの大型駐車場の空きスペースに案内したりと、具現化されれば便利だと思われる機能を提案。

自動運転時には、ドライバーを監視するインカメラを使って眠気やよそ見、脈拍なども計測することで、手動運転時はもちろん、自動運転から手動運転に切り替わる際に備える(リバース・デリゲーション……ドライバーに手動運転に切り替わることを伝える方法、手段がHMIの課題のひとつ)などの機能も試験車を使ってテストされています。

そのほか、自動運転時の渋滞時運転支援機能、パーキング・アプリ、車線逸脱警報などを3Dサングラスをかけて体感できるようになっています。

(文/写真 塚田勝弘)

クラリオンがIoT社会に対応する多彩な技術を披露【CEATEC JAPAN 2016】

2016年10月4日から7日まで幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2016」。

日立グループであるクラリオンは、あらゆるモノがインターネットにつながるIoT社会に向けた技術プレゼンテーション「Smart Access for life by IoT」をメインテーマにブースを出展します。

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ブースはステージ、統合HMI技術ゾーン、カメラ技術ゾーン、アフターマーケットゾーン、「Full Digital Sound」ゾーン、コマーシャルビークルゾーン、日立グループ連携ゾーンで構成される予定になってるとのこと。

ステージでは、先述したようにクラリオン独自のクラウドサービスである「Smart Access(スマートアクセス)」を核としたIoT社会に向けた車載情報システム技術がプレゼンテーションで披露されるそうです。

自動運転関連では「総合HMI技術ゾーン/Smart Cockpit」に注目。

キャビン型モックアップによるスマートコックピットで、自動運転社会に向けた同社の技術をアピール。表示、音声、振動などにより、ドライバーに確実に情報を提供する統合HMI技術を体感できます。

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自慢のカメラ技術も披露されます。運転時の視認性向上を目的に開発を進めるメガピクセルカメラや、水滴や汚れの付着を防御するレンズコート技術「親水コート」を展示。

さらに、車体に取り付けられた4台のマルチカメラ映像を独自の画像処理技術で高精度な合成画像として表示することで、ドライバーが不安を感じる車両の周辺視界を補助し、安全走行・駐車をサポートする映像システムである「SurroundEye(サラウンドアイ)」も紹介されます。

同技術は、ポルシェ・パナメーラやフォルクスワーゲン・ゴルフ/ゴルフ・ヴァリアントなどで実績を積み重ねているものです。

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また、音源からスピーカーまでの完全デジタル再生を実現する車載用「Full Digital Sound」では、最新のスーパーワイドナビゲーションも装着したデモカーも用意され、視聴が可能。

なお、デモカーには、センターユニットの「MAX776W」と、「Z3」(サウンドプロセッサー/コマンダー/ツィーター)、「Z7」(フルデジタルスピーカー2本一組)、「Z25W」(フルデジタルサブウーファー)を搭載。

さらに、10月から発売されるフルデジタルサウンドテクノロジー搭載ヘッドホン「ZH700FF」の展示、試聴が可能。また、住宅向け天井埋め込み式フルデジタルスピーカーなど、FDSシリーズのラインアップも紹介されます。

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ほかにも、業務車両向けの車載端末「CV Solid AD」を展示や、設定した時間になると音声案内と画面表示で服薬を告知することで、高齢者や介護を必要とする人の薬の過剰摂取や飲み忘れ、飲み間違い、誤薬防止を行う介護ロボット「服薬支援ロボ」でのスマートフォン連携のデモも行われます。

(塚田勝弘)