Motor Fan's YEAR 2016

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モトチャンプ

エコなのはパワートレインだけじゃない。BMWの電気自動車・新型i3の魅力をチェック!

現在、クルマのパワートレインは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンだけでなく、ハイブリッドや電気といったようなものも加わり、徐々に脱・化石燃料の流れが強まっています。

そのなかでも、バッテリーに蓄えた電力でモーターを駆動させて走る電気自動車は、登場時は航続距離の少なさや充電の手間などが指摘されましたが、最近ではバッテリーの進化によってこれらの課題を徐々に克服し、その存在感を高めています。

電気自動車の分野において日本で有名なのは、日産自動車のリーフ、アメリカのテスラ・モーターズ、そしてBMW iです。

なかでも社会とクルマの持続的な関係の構築を理念にスタートしたブランド「BMW i」は、クルマだけでなくその素材や製造に至るまで徹底したエコが特徴なのをご存じでしょうか?

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第一弾として登場した「i3」は小柄なボディのフロアにバッテリーを敷き詰め、モーターで後輪を動かして走ります。

そのボディサイズとモーター(170ps/250Nm)のスムーズな走行感覚で街乗りでの活用を中心とする一方で、航続距離を稼ぐためと充電の手間を省くために発電用のエンジンを搭載する「レンジ・エクステンダー装備車」も用意し、長距離ドライブもこなせる実力を持っています。

これだけでは電気自動車としては想定の範囲内なわけですが、「i3」ではモーターやバッテリーを搭載することで増加する車重を相殺するために軽量なカーボンをふんだんに使用したパッセンジャーセルを採用しています。

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また、インテリアもエコな素材で仕立てられています。

具体的には、原材料の約84%が再生ペットボトルのリサイクル材で構築され、レザーのなめしはオリーブオイル生産の際に廃棄される抽出液で行ない、ウッドパネルは最も成長の早いユーカリを使用、そしてプラスチックの代替としてケナフ麻を使うなど徹底しています。

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さらに、「i3」はその製造もとにかくエコ。カーボンの加工を行なう工場は水力発電所の電力を100%使用し、ライプツィヒ工場も使用するのは100%再生可能エネルギーなのです。

そして2016年9月に、一部改良を施した新しい「i3」の販売がスタート。それに合わせて、「i3」の魅力を網羅した動画も公開されています。

今回の改良で、搭載するバッテリーが96セル(21.8kWh)になり、航続距離は約70%アップの最大390kmを実現。さらに、レンジ・エクステンダー装備車では最大511kmもの走行を可能とします。

そのほか、内外装のラインナップを見直し、一部グレードには自動ブレーキや前車追従クルーズコントロールが標準装備されます。

環境へ配慮しつつ、でもやっぱり走りも楽しみたい。そんな方にとって、“駆け抜ける歓び”を謳うBMWが送り出す新型「i3」は魅力的な選択肢といえます。

(今 総一郎)

BMW・i3、航続距離大幅アップで販売台数が増大!

次世代モビリティを提供するプレミアム・ブランド「BMW i」にラインナップされるコンパクトEV「i3」。

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都市圏向けのピュアEVとして専用設計された4人乗りモデルで、「ライフドライブ」構造と呼ばれる革新的な車体構造を採用しています。

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「ライフドライブ」は、パワートレインなどを収めるシャシーの役割を果たすアルミニウム製「ドライブモジュール」と、乗員などが搭乗するCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製の基本骨格「ライフモジュール」で構成されています。

最大出力170ps、最大トルク250Nmを発生する電気モーターと、総電力量21.8kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載。

ドイツ本国では2017年モデルとして、バッテリー容積を変えずにリチウムイオンバッテリーの電力量を21.8kWhから33kWhまで高めた新グレード「94Ah」 の追加がアナウンスされています。

BMW_i3

現行モデルの一充電当たりの航続距離は約130km(実勢値)ですが、「94Ah」グレードでは車両重量が約45kg増加したものの、約183kmと40%以上も伸びています。

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欧州では「BMW i」の需要増が続いており、今年6月に西欧で販売された全BMW販売車両のうち4%を電動モデルが占めており、「94Ah」についても導入前から、既に受注が5,000台に達する状況といいます。

VWの排ガス不正問題を機に、これまでディーゼル車一辺倒だった欧州市場においても、環境に優しいクリーンな電動車に注目が集まるようになりつつあるようです。

Avanti Yasunori・画像:BMW)

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BMW i3にバッテリー容量を増やした新グレードを設定。アップデートも用意

ドイツ本国において、BMW i3の新グレード「94Ah」の追加が発表されました。

床下にリチウムイオン電池を収める構造はそのままに、バッテリー容積を変えずに総電力量を33kWhまでアップさせることで航続距離を伸ばしたバージョンです。

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従来モデルのバッテリー総電力量は21.8kWh、日本国内でのJC08モードによる航続可能距離は229kmとなっていますが、新しい「94Ah」グレードは欧州サイクルでの航続可能距離を300kmまで延長(従来モデルの欧州サイクル値は190km)しています。

つまり、航続可能距離は1.5倍以上になることが期待できるというわけです。

さらに注目は、従来モデルの所有者に対して33kWhの新バッテリーをインストールする特別なレトロフィット・プログラムを用意するという点でしょう。

なお、従来同様のバッテリーを搭載したモデルも「60Ah」として継続販売。

また、BMW i3の特徴ともいえる2気筒エンジンを搭載したレンジエクステンダー仕様は、60Ah、94Ahいずれにも設定されています。

(山本晋也)

BMW100周年の特別仕様車第一弾はレンジエクステンダーのi3で40台限定

2016年3月に創立100周年を迎えたBMW。そのアニバーサリーを記念した特別仕様車の第一弾として「BMW i3 Celebration Edition Carbonight(セレブレーション・エディション・カーボナイト)」の発売が発表されました。

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ピュアEVと、2気筒エンジンを積むレンジエクステンダーEVという、2タイプを設定するBMW i3ですが、100周年記念の特別限定モデルのベースに選ばれたのは、レンジエクステンダー車です。

フルードブラックのボディにLEDヘッドライトが映える特別限定モデルには、20インチダブルスポークホイールやフロントシートヒーター、ハーマンカードンのハイファイスピーカーシステムなどを特別に装備。

さらに、カーボンボディにちなんだカーボン製iPhoneカバーケースや自宅への充電設備の無償設置などが購入特典として用意されているのも見逃せません。

メーカー希望小売価格は598万円、販売台数は40台限定となっています。

(山本晋也)

BMW100周年記念の特別仕様車第一弾!40台限定の「BMW i3 Celebration Edition Carbonight」が登場

BMW初のEVである「BMW i3」の特別限定車「BMW i3 Celebration Edition Carbonight(セレブレーション・エディション・カーボナイト)」が40台限定で登場しました。

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同車は、日本で売れ筋となっている647 cc直列2気筒エンジン(発電用)付きBMW i3レンジエクステンダー装備車がベース。

先進的なCFRP製ボディ骨格の上に、BMW i3で唯一モノトーン(単色)となる新ボディカラーの「フルード・ブラック」を採用し、都会の夜に映えるクールでスタイリッシュな雰囲気が漂っています。

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ほかにも、精悍なフロントマスクをさらに際立たせるとともに、優れたエネルギー効率を誇るLEDヘッドライト、ダイナミックかつ存在感あふれるデザインが特徴的な大径20インチアルミホイールを用意。

また、快適な室内空間を確保すると共に洗練された佇まいを強調するサンプロテクションガラスなどが特別に装備。

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インテリアでは、前席シートヒーターをはじめ、シート、ルーフ・ライニング、フロアにリサイクル繊維(PET)が採用された、明るくモダンなカラム・グレーのインテリアBMW iインテリア・デザインLOFTに、12個のスピーカーが臨場感あふれる音場を再現する「harman/kardon HiFiスピーカー・システム」を用意。

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また、カーボン製iPhoneカバーケース、「harman/kardon AURA STUDIO(ワイヤレス・ホーム・スピーカー・システム)」、自宅への充電設備(e-インストレーション)の無償設置または「BMWサービス・インクルーシブ」なども購入特典として提供されます。

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車名は、BMW i3の特徴である「カーボン」、新色「フルード・ブラック」が都会の「夜(ナイト)」に映えることにより、それらを組み合わせた「Carbonight(カーボナイト)」から命名されたそうで、価格は598万円です。

(塚田勝弘)

BMWがEV、PHVなど電動化による新戦略「ナンバーワン・ネクスト」を発表!

BMWが決算報告会で、電動車両と自動運転車の拡大を柱とする2025年までの経営戦略「NUMBER ONE NEXT」(ナンバーワンネクスト)を発表しました。

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「BMW i」ブランドのラインナップを拡充させるほか、デジタル化や自動運転技術の開発を強化予定で、2020年以降に新モデル「iNEXT」を発売する計画といいます。

ハラルド・クルーガー会長の説明によると、2016年からPHVやBMW「i3」に続くピュアEVなど7モデルを投入するとしており、年内にはバッテリー容量の増量により、航続距離を大幅に拡大した「i3」を発売するそうです。

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また既存モデルではPHV「i8」のオープン版(ロードスター)の追加や、「MINI」のPHVを数年内に投入する予定とか。

BMWブランド車についても「BMW i」の技術を採用したPHV「iパフォーマンス」モデルの販売を強化していく考え。

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フラッグシップモデルとなるBMW7シリーズでは「リモートコントロール駐車」や「ジェスチャーコントロール」などを既に実用化しており、今後他のモデルへの展開を予定している模様。

トヨタと共同開発中のFCVについては試験車両で水素1回の充填当たり700kmの航続距離を達成しているそうです。

一方、自動運転車については「Project i 2.0」のもと、高精細デジタル地図、 センサー技術、クラウド技術や人工知能を積極採用、2020年に発売予定。

このようにBMWはEV、PHV、FCVといった様々なシステムを並存させる方針。

エコカーで先行した日本勢もこれまでの「燃費性能」に加えて、欧州勢が得意とする「走り」などの新たな魅力の確保に向けた技術開発が必要になりそうです。

Avanti Yasunori

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