Motor Fan's YEAR 2016

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雨にも負けず風にも負けず、そのうえ豪華な最新プレミアムSUV 6選

ゲリラ豪雨や予想以上の降雪の中、立ち往生するクルマを横目に力強く走っているクルマがあります。そのクルマこそSUVであります。

押し寄せる波をかき分け、降り積もる雪を四輪で踏破する力強さもさることながら、そこに豪華で快適な機能が加われば、もはや無敵ではないでしょうか?

ただ、SUVの人気は高く、これまでSUVの気配がなかったブランドも名を連ねており、何を選べば……と思っている方もいるはず。

というわけで、SUVのなかでも無敵の実力を有する最新モデルをピックアップ。まずは、最大7人が乗れる大型SUVから。

■メルセデス・ベンツ GLSクラス

GLS

2016年はSUVのラインナップ充実と掲げているメルセデス・ベンツ。その旗艦モデルである「GL」がマイナーチェンジを機に「GLS」と改名されました。

最新のデザインに仕立てなおされたボディには3列シートを備えており、最大で7人乗車が可能。運転席周りはもちろん、3列目に至るまで上質な素材で仕立てられており、乗員全員が贅沢な気持ちに浸ることができます。

GLSインテリア

また、路面や走行状況に応じて車両の特性を変えられる多彩なモードに加えて、電子制御式エアサスペンションや、横風に対して自動で走行安定性を保つクロスウインドアシストなどであらゆる道を快適に突き進みます。さらに、新たに9速ATを採用し、その走りの質感はより上質になっています。

■ボルボ・XC90

XC90

北欧のスウェーデンで生まれたボルボ。かつては角ばったボディをもつモデルが印象的なブランドでしたが、「V40」以降に登場したモデルはいずれも優美な雰囲気を漂わせています。その最新作が「XC90」です。

漆器のような滑らかさと近未来的なフロントマスクを組み合わせたボディは大きく、最大で7人が乗れるほど室内は広々。さらに温かみのあるウッドなどで仕立てられたインテリアは心地良く、クルマに乗っていることを忘れさせてくれるような居心地の良さが感じられます。

XC90インテリア

メカニズムでは、新たにプラグインハイブリッドを設定したのもポイント。家庭用電源からバッテリーへ直接の充電が可能な上に、モーターだけでの走行も可能。大きくて重いボディだけに燃費が心配されますが、プラグインハイブリッドではその心配も少ないです。

■マセラティ・レヴァンテ

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イタリアのスーパーカーブランド「フェラーリ」と少なからぬ関係にある「マセラティ」。これまでは大型サルーンやスーパーカーを手掛けてきましたが、ここ数年で中型セダンの「ギブリ」そしてSUV「レヴァンテ」と、新たな分野でもその存在感を示しています。

ひと目でマセラティであることが伝わるデザインをもつボディは、全長:5004mm×全幅:1968mm×全高:1679mmで乗車定員は5名。50:50という前後重量配分とクラストップレベルの低重心による走りの良さに加えて、6段階の車高調整を可能とするエア・スプリング・サスペンションにより、舗装路から悪路まで頼もしい走りを実現します。

エンジンはフェラーリと協力して開発し、さらに製造もフェラーリのマラネッロ工場で行なわれる3.0L V6ツインターボを採用。そのほかにもディーゼルエンジンもラインナップ。

■ジャガー・F-PACE

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イギリス生まれの高級車ブランド「ジャガー」も、この「F-PACE」でSUVに初参戦。スポーツカーのDNAを受け継ぐハイパフォーマンスSUVと謳うように、ボンネットをはじめとしたボディの筋骨隆々とした逞しさがまず目を引きます。

そのテイストはインテリアにも。コックピット感が強めのスポーティな室内は使用する素材も質感は高く、またメーターはフル液晶と先進性も兼ね備えているのもポイント。

パワートレーンはガソリンエンジンのほかディーゼルエンジンもラインナップ。日本投入の際に設定された50台限定の「ファーストエディション」が1108万9000円と高めだったものの、後に販売がスタートしたモデルでは最安で639万円と戦略的な価格も魅力的。

■メルセデスAMG GLE43 4MATIC

GLE

メルセデス・ベンツが販売するSUV「GLE」をベースとする高性能モデルといえば「GLE63 4MATIC」ですが、新たに「GLE43 4MATIC」が加わりました。

搭載するV6エンジン(367ps/520Nm)は、最大圧力200barのインジェクターとスプレーガイド式燃焼システムさらにシリンダーフォールには摩擦低減と高強度を実現するNANOSLIDE加工が施されるなど、メルセデス・ベンツのチューニングを数多く手がけてきたメルセデスAMGの最新テクノロジーが詰まっています。また、四輪駆動システムや排気系にも手が加えられています。

GLEエンジン

ちなみに車両本体価格は1150万円と、メルセデスAMGブランドの手掛けるSUVの中では比較的手頃なプライス。

■BMW・X4 M40i

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メルセデスAMGと同じく、BMW Mもこれまでより手頃な価格で手に入れられる高性能モデルを充実させています。SUVの中では「X4 M40i」がそれに該当します。

SUVとクーペを合体させたプロポーションを持つ「X4」をベースに、外装はよりダイナミックさを強調するエアロパーツで武装。シャシーや駆動システム、足回りに専用のチューニングが施されるだけでなく、エンジンにも手が加えられており、最高出力で360ps、最大トルクで465Nmを発生し、0-100km/hは4.9秒(ヨーロッパ仕様車値)と、スポーツカーに匹敵する動力性能を実現しています。

(今 総一郎)

新型NSX発表直前!今買いの初代NSXの中古車は!? チェックのポイントは?

2016年8月25日に新型NSXが発表されますが、新車価格は初代NSX3.0(5MT車)の2.5倍以上の2000万円オーバーと言われており、なかなか手が届きそうもありません。

そこで、現在でもMade in japanのスーパーカーとして高い人気を誇る、初代NSXのベストバイ中古車を紹介しましょう。

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初代ホンダNSXは1990年9月に登場しました。軽量なオールアルミ製モノコックボディを採用し、3LV6エンジンをミッドシップに搭載し、ミッションは5MTと4AT。そしてリトラクタブルヘッドライトを採用したジャパニーズ・スーパーカーです。002 003 004 005

デビュー当初はクーペだけでしたが、1995年にはタイプTと呼ばれるオープンモデルを追加。1997年にはMTを6速化すると共に、3.2LV6エンジン変更(AT車は3Lのまま)。専用サスペンションを採用したタイプS、よりハードなセッティングを施したタイプSゼロが設定されます。

2001年にはエクステリアに大幅な変更が行われ、リトラクタブルヘッドライトから、固定式のプロジェクタータイプのヘッドライトに変更され、2005年12月まで販売されました。

そして高い走行性能を実現させるために、徹底的な軽量化やエンジン、サスペンションにチューニングを施した赤バッチがシンボル のタイプRは1992年〜1995年と2002年〜2005年の2度販売されています。

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現在のNSX中古車相場を中古車検索サイト・カーセンサーnetで見てみると、中古車は約80台流通しており、平均価格は3カ月前が518万円で今月が510万円とわずかに値落ちしています。

また、NSX-Rの中古車は5台流通していますが、後期型の3台は価格応談で、平均価格は3カ月前が1450万円、そして今月は1700万円と上昇していまが、台数が少ないのでブレが大きいとも言えます。

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流通している中古車のグレード見てみると、圧倒的に多いのが約50%を締めるAT車のNSXです。

初期モデルは300万円以下でも購入でき、価格帯は約280万〜約890万円です。続いて多いのが約33%を占めるが3LのMT車で、価格帯は約370万〜1350万円。走行距離の少ないモデルは1000万円超えとなっています。

そのほかのグレードではオープンモデルのタイプTは3Lが1台、3.2L車が2台で価格帯は約860万〜1500万円。3.2Lの6MT車が1台で 約780万円。そしてタイプRは3L車が約1350万〜約2000万円、後期型の3.2L車の3台は全て応談となっています。前期型の価格から考えて、 2000万円オーバーというプライスも考えられるでしょう。

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初代NSXの中古車の流通状況はスタンダードモデルが中心で、タイプTやタイプS、タイプRといったスペシャルモデルはかなり稀少で手に入れづらいです。

したがって現在NSXの中古車のベストバイは、予算にあわせて選べる前期型の3LのMT車です。低回転からレッドゾーンまで吹け上がるVTECエンジンは傑作と言え、ターボエンジンとなった新型ではきっと味わうことはできないでしょう。

ただし、ポールアルミモノコックを採用していますので、修復歴有りという中古車の場合はどこを修理しているのかなどのチェックは普通のクルマ以上に厳しく行う必要があります。

(萩原文博)

ポルシェが米国新車人気調査で12年連続トップ! いますぐ乗りたいポルシェ5車種

ドイツの自動車メーカーであるポルシェが、米国自動車商品魅力度調査結果で12年連続でトップを獲得しました。

この調査はアクセルを踏んだ瞬間に感じるパワーや、快適性、高級感など、77の項目で新車の魅力を評価するもので、様々なカテゴリーにおいて魅力的なモデルが挙げられています。

今回、トップを獲得したポルシェは、「ボクスター」と「ケイマン」がコンパクト・プレミアム・スポーティーのクラスで1位と3位を獲得。「911」もミッドサイズ・プレミアム・スポーティーで、コンパクト・プレミアムSUVでは「マカン」が、ミッドサイズ・プレミアムSUVで「カイエン」が1位を獲得するなど、ほぼ全てのモデルがランクインするという快挙を達成。

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そこで、ラインナップのほぼ全てがランクインしたポルシェの中でも、いま注目したいモデルとグレードをご紹介いたします。

■マカン

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ポルシェのラインナップでも最も売れているSUV「カイエン」の弟分として登場した「マカン」。

大人5人+荷物が十分収まる空間をもち、さらに価格もポルシェの中では比較的お手頃だったことから登場以来人気を誇っています。

デビュー当初は「マカン」「マカンS」「マカンターボ」の3グレードでしたが、新たに「マカンGTS」を追加。

随所にあしらわれたブラックのアクセントのほか、搭載するV6ターボは専用チューニングにより360ps/550Nmを発揮。さらにシャシーにも手が加えられており、最高速度は256km/hを達成し、100km/hまでわずか5.2秒で加速します。

■カイエン

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スポーツカーを手掛けてきたポルシェが送りだしたSUV「カイエン」。初代モデルが登場した2002年は様々な物議を醸したそうですが、そのブランドと実用性から現在ではポルシェを支える大黒柱としてその存在感を誇示しています。

そんな「カイエン」の中でも注目は「カイエンS E-Hybrid」。

走行性能だけでなく、環境保護もテーマに掲げるポルシェが力を注ぐプラグインハイブリッドモデルであり、3.0L V6ターボにモーターを組み合わせたパワートレーンを搭載しています。

モーターアシストによりヘビー級の車体を涼しい顔で動かせることができ、街中ならモーターを積極的に使って走るモードでも十分な力強さを誇ります。

ちなみに、モーターだけでは最長36kmの走行が可能です。さらに、外部電源からバッテリーへ直接充電できるため、使い方にもよりますがガソリンの消費を大幅に抑えることもできます。

■718ケイマン/718ボクスター

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“981”改め“718”のコードを与えられた「ケイマン」そして「ボクスター」。

マイナーチェンジを機に内外装がリフレッシュされましたが、最大のトピックは新エンジン“水平対向4気筒ターボ”への換装に他なりません。

これまで搭載していた水平対向6気筒自然吸気よりもパワーとエコの両面で優れており、2.0Lで300ps/380Nm、2.5Lで350ps/450Nmを達成しています。軽量なボディの中央にエンジンを置くミッドシップレイアウトと相まった走りの進化に要注目です。

■911

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ポルシェのラインナップで、やはり外せないのが「911」であります。

エンジンを後方に配置し後輪を駆動させるRRレイアウトのほか、独特なプロポーションなど、あらゆる部分にポルシェでしか味わえない魅力があふれています。

1964年の登場から連綿と続くポルシェの王道モデルですが、その歴史において2度のターニングポイントがありました。1度目は1997年の空冷から水冷への移行。そして、2度目が2015年の自然吸気からターボへの移行です。

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新エンジン搭載の賛否は分かれるとはいえ、これまで大小さまざまな変化を遂げてもスポーツカーとして高い人気を集めてきた歴史が語るように、新エンジン搭載の「911」が期待を裏切らないことは容易に想像できます。

(今 総一郎)

100万円台で狙えるのはこのクルマ! コスパの高いミニバン5選

庶民の味方の軽自動車といえども、グレードやオプションなどを選んで、いざ見積りを確認すると200万円を越えてビックリ!なんて経験をした方もいるのではないでしょうか?

かつてよりも新車のハードルが高くなっているなか、やはり中古車や新古車(登録だけされた新車)は要注目であります。前者は型落ちとはいえワンランク上の仕様や稀少なモデルを選べる点がメリットで、後者は走行距離がわずかな新モデルをある程度割安で買える点が挙げられます。

そんななかから、今回はミニバンを取り上げました。 ユニークなモデルから、堅実なモデル、さらにはプレミアムなモデルまで様々なタイプをご紹介いたします。

ホンダ・エディックス

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2004年〜2009年にかけて販売された「エディックス」。約4300mmの全長や、1800mmを下回る全幅など、その姿はコンパクトカーに見えます。しかし、このクルマの乗車定員は6名。なんとフロントは3人掛けなのです。

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水平基調のインパネは、前席中央に人が座っていても操作性を損なわないように配慮した設計となっています。また、前席中央を倒せば、アームレストや小物を置くのに便利なトレーに早変わりと、アイデア盛り沢山。荷室は6人乗車時でも439Lが確保されています。

スバル・エクシーガ

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ミニバン+SUVというユニークなコンセプトを掲げて販売されたのが「エクシーガ」。現在も販売されている「エクシーガ クロスオーバー7」の前身となったモデルです。

2008年に登場した「エクシーガ」は、3列目シートを備え、最大で7人が乗れるスペースを持つミニバンであるものの、その低く構えたプロポーションがスポーティな雰囲気を際立てています。しかしながら、映画館のように後席にいくにつれて徐々に座面を高くするシアターレイアウトのように、閉塞感を感じさせない工夫が凝らされています。

エンジンはスバルでお馴染みの低重心に有利な水平対向エンジンを搭載。さらに駆動方式は4WDを採用しているため、積雪路などで強みを発揮します。行動派にオススメです。

トヨタ・シエンタ

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人目を奪う個性的なルックスと小柄なボディに内包する大空間で高い人気を集めている「シエンタ」。

デビューから1年を迎え、まだまだ新車の香りが漂う「シエンタ」ですが、実はパワートレーンがモーターを組み合わせるハイブリッドでなく、ガソリンエンジン版なら最安で168万9709円でGETできるのです!

ちなみに、本革ステアリング&シフトノブ、上級のファブリックを表皮に用いたシートが備わる上級グレード「G」でさえ、車両本体価格はFF車で198万327円。ギリギリ100万円台に収まっています。

ホンダ・フリード

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「ちょうどいい」のフレーズでお馴染みのミニバン「フリード」。すでに新型の登場が秒読み段階ですが、だからこそ現行モデルが狙いどきなのです。

全長:4215mm×全幅:1695mm×全高:1715mmのボディには、6人または7人が乗れるだけのスペースを備えており、燃料タンクを2列目座面の下に収めるセンタータンクレイアウトの採用により、3列目シートの圧迫感は少ないです。また、荷室も3列目を畳んだ状態で、27インチ自転車をそのまま積載可能という大空間を実現。

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2008年に登場し、細かな改良やハイブリッドモデルの追加が行なわれたものの、先述した実用性はデビュー当初から踏襲されています。

トヨタ・エスティマ

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箱形ボディのミニバンとは異なり、フロントグリルから滑らかなアーチを描き、まるで新幹線のようなプロポーションが優雅な「エスティマ」。

発売は2006年ですが、2008年と2012年にマイナーチェンジを実施。そして2016年には内外装を最新トレンドへ刷新する大規模改良が行なわれました。

見て触れる部分のリフォームによって快適かつ上質なリビングルームは魅力的ですが、その一方、実はパワートレーンの変更はなし。つまり、この最新仕立ての内外装に対する想いよりも、デビュー時から継承される特有なプロポーションが見せる「小洒落たミニバン」に魅力を感じているのならば、あえて型落ちを狙ってみるのもアリなのです。最新モデルへの乗り換えが多いとのことなので、時期的にも狙い目です!

(今 総一郎)

2016年夏ボーナスで狙いたい「安くて楽しい」要注目の3台!

夏のボーナスを楽しみにしている方もいるのではないでしょうか?

毎年、街頭インタビューではボーナス額の増減や使い道などが聞かれています。ちなみに、2015年の主な使い道は貯金がトップでした。

たしかに貯金は大切。欲しいものが買えないとか、食べたいものが食べれないとか、行きたいところに行けないとか……、ここぞというときに予算が足りずに後悔した経験はあるはず。

余談ですが、ワタクシも最近、貯金でクルマを購入。良い出物を即断即決で買えただけに、コツコツと貯金してきた過去の自分に感謝です。

それはともかく、今年の夏ボーナスを頼りにクルマを買おうと思っていたり、はたまた、貯金を奮発してクルマを買おうと思っている方もいるのでは?

そこで、直近に登場したモデルの中から、価格はお手頃ながら、しっかりと満足感が得られる3台ご紹介いたします。

■アルトワークス 

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手軽に楽しめるスポーツカーが軽く200万円を越すなかで、なんと150万9840円というプライスで登場した「アルトワークス」。

アクセルに対して鋭く反応するエンジンと、コーナーで粘り強く踏ん張るKYB製サスペンションはもちろん、専用チューニングは5速マニュアルトランスミッションにもおよび、フィーリングに徹底的にこだわっています。

維持費が安い代わりにエンジンの排気量などに制約がある軽自動車ですが、670kgと超軽量のため弾丸のように加速し、スペックから想像できないほどその走りは痛快です。

もちろん、ベースとなった「アルト」同様に居住空間と荷室は実用的なレベルを確保。4人家族でも十分使えます。

■シエンタ

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トレッキングシューズをモチーフとしたポップなルックスと、コンパクトながら3列目シートを備える高効率パッケージがもたらす実用性の高さで、2015年7月に発売されるやたちまち人気を集めた「シエンタ」。

パワートレーンにガソリンエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドを用意している点も魅力ですが、注目すべきは1.5L直4のガソリンエンジンだけを搭載したグレード「G」。ハイブリッドよりも車両本体価格は安く、シートは上級ファブリックとなり、ステアリングは本革になります。

■イグニス

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『遊べる軽』をコンセプトとした「ハスラー」で、低燃費や室内の広さといった実用性だけでなく、見た目や機能に個性を加えるというトレンドを築いたスズキが2016年に送り出した新モデルが「イグニス」。

ボディサイズは軽自動車よりも一回り大きく、大人5人が乗ることも可能。SUVらしい見た目通り、最低地上高は180mmを確保するほか、悪路を走るのに有効なメカニズムも内蔵しています。パワートレーンは1.2L直4にモーターを組み合わせたハイブリッドで燃費は最良値で28.8km/Lとなっています。

(今 総一郎)

平成生まれ必見!価格帯別おすすめ車種

パーク24株式会社は、ドライバー向け会員制サービス「タイムズクラブ」の会員を対象に実施した「クルマの購入」に関するアンケート結果を発表しました。

同調査によると、クルマを購入する際に最も大切にするポイントは、価格。

ついで性能とデザインと、限られた予算の中でより良いクルマ、つまりコストパフォーマンスが優れたモデルを選ぶ傾向が強いのが特徴的です。

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また、予算については「150万円以上、200万円未満」が最も多いのですが、その次は「250万円以上、300万円未満」そして「100万円以上、150万円未満」となっています。実用的なクルマを求めているとはいえ、イイモノには多少の出費は惜しまない印象が伝わってきます。

ただし男女別にみると、男性の「250万円以上、300万円未満」に対し、女性は「100万円以上、150万円未満」が最多と、“できるなら安く”という堅実な傾向があるようです。

さらに同調査では、クルマ選びの際の情報収集についても明かされました。

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情報収集の手段としては、ネットの普及をはじめ、スマホでいつでも手軽に調べられることからwebが52%と最多。年齢が若いほどwebを活用する割合は高く、今後もその傾向は強まることでしょう。

また、20代以下では「知人」と「中古車ディーラー」から情報収集する割合が突出しているのも特徴。クルマという高額な買い物だからこそ、様々な視点から情報を集め、分析して、納得のいく買い物をしようという慎重な姿勢が窺えます。

そこで、不肖、自動車メディア業界では稀有な平成生まれのワタクシが、国産&輸入車を問わず様々なブランドそしてモデルに触れてきた経験を踏まえて、同年代にオススメのモデルを価格別にご紹介いたします。

■ダイハツ・キャストスタイル

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女子が気になるこの価格帯では、軽自動車そしてコンパクトカーがメインとなりますが、やはり維持費が安い軽自動車は見逃せません。

なかでも、昨年発売された「キャスト」は3つの異なるバリエーションを選べ、艶やかな内外装が特徴の「スタイル」がオススメです。

軽自動車には様々なメーカーが参入していますが、ダイハツの強みのひとつに“D-Assist”があります。これを押すだけで、パワートレーンの制御が加速傾向になり、急坂などでもアクセル操作よりも簡単に速度を調整できるので、運転が苦手な人でも安心。

安全装備については単眼カメラとレーダーを併用した最新式を搭載。歩行者検知機能も付いています。

■スズキ・アルトラパン

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車両本体価格に限らず、自動車では各種税金をはじめとした様々なコストが常にかかるもの。とりわけガソリンは走れば走るほど必要なわけで、たとえば通学や通勤でクルマを使う場合は、やはり燃費が良いにこしたことはありません。

「アルトラパン」はそんなお手頃なクルマの一台で、車両本体価格は最安で107万7840円。燃費は最良で35.6km/L。

また、小動物を思わせる可愛らしいルックスからひと目で女性向けと分かるように、開発には女性の声を積極的に採り入れたとか。

細かな装備はもちろん、乗り降りの際に服が汚れないように開口部を工夫したり、ダッシュボードを低くして前方視界を広げて運転しやすくするなど、ひたすらに女性目線でつくられています。

一般的に150〜200万円の予算では、新車なら軽自動車もしくはコンパクトカーが主な選択肢となります。しかし、調査結果では「中古車ディーラー」での情報収集の割合が多いのも20代以下ならではの特徴。

経済的な状況もあるでしょうが、良いものを安く手に入れたいという心境においては、中古に抱く特別な感情が少ないのかもしれません。

そこで、中古車も選択肢に含めてみると、実は想像以上に豊富なモデルが選べるのです。

個人的なオススメは「BMW 3シリーズツーリング(写真左)」「メルセデス・ベンツ Cクラスステーションワゴン(写真右)」です。

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両車とも高級ブランドとして有名で、“いつかは”と密かに憧れを抱いている方も多いクルマ。もちろん、現行モデルはいずれも400万円を上回るほど値段は高いのですが、型落ちとなると実は手頃な価格で手に入ってしまうのです。

型落ちとはいえ、仕立ての上質感や走りのしっかり感では、150万円以上200万円未満の新車と比べても、やはり抜きんでた実力を披露してくれます。

今回オススメの2台は、いずれもワゴン。5人が十分乗れるスペースと、日常生活からレジャーまでこなせる荷室が魅力的。ちなみに、下取りでもセダンより有利です。

この手の輸入車では、決まって維持費の高さが指摘されますが、排気量で決まる自動車税は外車だからといって特別料金がかかることはありません。車検も正規ディーラーで受けた場合でも、せいぜい15万円とこれも国産並み。

唯一、故障が気がかりですが、リビルド品(リサイクルパーツ)での修理をディーラーでも行なってくれます。

というのも、ワタクシ自身、大学卒業から間もなく、正規ディーラーの認定中古車を買ったのですが、大きな故障はもちろん小さな故障もなし。

もはや「外車は維持費が……」は迷信か? 非常に満足感を得られる選択だと思います。

■トヨタ・プリウス

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250万円以上300万円未満となると、新車も中古もよりどりみどり。そんな中から、あえて新車に限るなら、やはり「プリウス」は外せません。

現行モデルでは、クルマのほぼ全てがイチから開発されており、とくに新開発プラットフォームがもたらす走りの爽快感は秀逸のひと言。

モーター単独での走行範囲が広がった結果、燃費は遂に40.0km/Lの大台を超えたのも魅力。実用性では居住空間と荷室は先代よりも拡大しており、先代でも実用車として完成していた実力をさらに引き上げられています。

■ジープ・レネゲード

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クルマの中でも活況なのがSUVで、各社から様々なモデルが送り込まれています。

しかし、250万円以上300万円未満でオススメのSUVをググってみると、いまや多くの老若男女が乗ることで、個性派と謳いつつもすっかり個性が目立たなくなったSUVばかり。

そこで、提案したいのが、この素晴らしい一台「ジープ・レネゲード」であります。

SUVの老舗であるJEEP(ジープ)が昨年日本に導入したコンパクトSUVで、なんとその車両本体価格は297万円から。

7スロットグリルや四角いホイールアーチなど、往年のジープが醸しだす力強さに、キュートな一面を織り込んだことで、アウトドアはもちろん都会的な街並みでも似合ってしまうカジュアル性を獲得。

エンジンは1368ccの直4ターボを搭載し、自動車税は割安。燃費は15.5km/Lと上々。5名が乗れるスペースと、平らなフロアと高さのある荷室は実用面でも有利です。

(今 総一郎)

新社会人にオススメの予算200万円で選べる中古SUV!!

ある調査によると、新成人のクルマの購入予算の平均は189万円とのこと。

新車なら軽自動車の上級グレードや、コンパクトカーなら十分狙える範囲ですが、いま勢いのあるSUVの場合、あと少しで手が届くといったところ。

しかし、中古車も選択肢に含めると、約200万円もあれば十分カッコいいモデルを選ぶことができます。そこで、今回はSUVのなかでも特にオフロードでの性能に定評のあるモデルをご紹介いたします。

■日産・エクストレイル

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日産が販売する本格派SUV「エクストレイル」。現行型は従来モデルが誇る悪路走破性は継承する一方で、ボディは流麗さを強調することで都会派をアピール。さらにハイブリッドを採用するなど、これまでの「エクストレイル」とはやや趣が異なることで話題を呼びました。

今回オススメするのは2007年に登場し、2013年まで販売された2代目。最大の違いはルックスで、直線基調のボディはタフで力強い印象を現行モデル以上に訴えかけてきます。

もちろん、4WDシステムを搭載(一部に前輪駆動モデルを設定)。そのほかにも、力強い加速と低燃費が魅力のディーゼルエンジンや、アウトドアレジャーに役立つ撥水加工シートなど、そのメカや装備は現行型に匹敵するレベルです。

■三菱・パジェロミニ

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三菱の誇る本格派SUVである「パジェロ」。現在でも販売が続くモデルですが、かつてその「パジェロ」の魅力を投入した派生モデルがありました。

それが、1998年〜2013年にかけて販売されていた「パジェロミニ」です。

ボディサイズは全長:3395mm×全幅:1475mm×全高:1635mm、搭載するエンジンは659ccということからも分かるように、「パジェロミニ」は軽自動車で、維持費の安さが魅力。

登場当初から兄貴分である「パジェロ」を彷彿とさせるルックスをもち、駆動方式は後輪駆動と4WDを手軽に変更できるため、舗装路から悪路まで見た目通りの頼もしさを披露してくれます。

■トヨタ・ランドクルーザープラド

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卓越した走行性能で日本に限らず、世界の過酷な環境でもクルマとしての機能を存分に発揮し、圧倒的な支持を集めているのが「トヨタ・ランドクルーザー」です。

その名を冠する「ランドクルーザー・プラド」はひと言で表すなら“小洒落たランクル”でしょう。欧州市場を見据えて開発され、例えばデザインは、本家「ランドクルーザー」の武骨さを和らげるように、角を丸めて都会的かつ上品さを強調しています。

とはいえ、駆動方式はフルタイム4WDを採用するほか、地上高やアプローチアングルおよびデパーチャーアングルにはゆとりがあるため、本家と同様に過酷な状況を越えられる実力を秘めています。

ただ、難点があるとしたらエンジンの排気量。最低でも2.7Lと自動車税は割高。車両重量も1500kgを越えるため重量税も割高。重い車重は燃費にも響くため、維持費に不安が残ります。

(今 総一郎)

低燃費だけじゃない!? ひと味違う魅力も持つ中古ハイブリッドカー

ハイブリッドカーを買う上で最大のメリットといえば、やはり低燃費による燃料代の節約でしょう。

しかし、ハイブリッドの魅力はそれだけに留まりません。たとえば、発進は低速域で力強いトルクを生みだすモーターが担うため、ガソリンエンジンよりもクルマの動きは滑らかで静か。またモーターを動かすための電力を貯めるバッテリーを内蔵しており、その電力はクルマに限らず様々な家電にも使用することができます。

つまり、ハイブリッドは単にお財布に優しいだけでなく、クルマの質感や実用性にさらなる幅をもたせてくれる機構でもあります。

今回は、そんなハイブリッドの魅力を存分に活用したモデルを、しかもお手頃なモデルをご紹介いたします。

■三菱・アウトランダーPHEV

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2012年に三菱が販売をスタートしたプラグインハイブリッドSUVが「アウトランダーPHEV」です。

一般的なハイブリッドカーとの違いは“外部充電機能”が備わっている点で、家庭用電源からクルマの内蔵バッテリーへ直接の給電が可能。その電力で60.2km(カタログ値)を走れます。

とはいえ、その航続距離では不安と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、「アウトランダーPHEV」にはエンジンも備わっており、バッテリーが不足するとエンジンが始動して発電を開始し、バッテリーへ電力を補給します。

つまり、普通のクルマのようにガソリンさえ入れておけば走るため、電池切れを心配することもなければ、そもそも逐一充電する必要さえないのが魅力。

さらに、バッテリーに蓄えた電力で家電製品を使うこともできるため、アウトドアレジャーのお供にいかがでしょうか?

■ホンダ・CR-Z

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ハイブリッドが普及しつつあった2010年に、ハイブリッド×スポーツの異色のコラボで登場したのが「CR-Z」でした。

独特なプロポーションのボディに収まるパワートレーンは1.5L 直4+モーターのハイブリッドで、トランスミッションはCVTだけでなくハイブリッドカーでは初となる6速MTも用意。

注目は2012年9月に実施されたマイナーチェンジ後のモデル。バッテリーがリチウムイオンとなるなどパワートレーンが見直されたほか、モーターの最大アシストを瞬時に得られる「PLUS SPORTシステム」も採用。その走りにさらなる磨きが掛けられています。

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■トヨタ・クラウンハイブリッド

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「いつかはクラウン」というキャッチフレーズが生まれるほど、高級車として確かな地位を築き上げた「トヨタ・クラウン」。2008〜2012年にかけて販売された13代目「クラウン」で初めてハイブリッドモデルがラインナップに加わりました。

そのパワートレーンは3.5L V6+モーターと、小排気量エンジンの補佐としてモーターを使って燃費と動力性能を両立するというより、むしろエンジンのパワーをさらに引き立てるブーストのよう。発進時はもちろんクルージングまで幅広い領域でモーターのアシストが加わることで、高級車の静粛性を際立たせています。

(今 総一郎)