Motor Fan's YEAR 2016

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ムーヴの躍進で2016年10月の軽自動車セールスランキングに動きあり?

ホンダN-BOXとダイハツ・タントによるトップ争いに終止符が打たれました。

2016年10月の軽自動車(四輪車)の販売ランキングが全国軽自動車協会連合会より発表されましたが、キャンバスを追加したダイハツ・ムーヴが2位となっています。

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前月の速報ではムーヴとムーヴキャンバスが別扱いになっていましたが、訂正が行われ、10月からは合計値としてランキングに数えられるようになりました。これにより、ムーヴ全体としての販売台数は前年比で182.8%と大幅な伸びを見せています。

●2016年10月 軽乗用車販売ランキング(軽自協調べ・速報)
1位 ホンダ N-BOX 13,891台
2位 ダイハツ ムーヴ 12,502台
3位 ダイハツ タント 10,559台
4位 日産 デイズ 9,499台
5位 スズキ アルト 7,248台
6位 スズキ ハスラー 6,388台
7位 スズキ スペーシア 6,155台
8位 ホンダ N-WGN 6,086台
9位 スズキ ワゴンR 5,929台
10位 ダイハツ ミラ 5,126台

ムーヴの躍進以外には大きな動きはなく、顔ぶれにも変化はありません。なお、軽四輪乗用車全体の販売台数は104,870台で、前年比96.6%といった数字。増税や燃費不正などの影響により軽自動車離れが目立った上半期に比べると、回復している状況といえそうです。

【関連記事】

2016年9月の軽自動車販売、ムーヴキャンバスが単独ランクイン!
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三菱自の軽自動車が消えた!? 燃費不正発覚後のekワゴン、eKスペースの中古車はどこへ?

4月20日に発表された三菱自動車の燃費問題。まだまだ真相は明らかになっていませんし、車種は拡大の様相を示しています。この問題発覚後、三菱自動車の株価は一気に下がりましたが、中古車相場はどうなっているのかをチェックしてみました。

ekワゴンメイン

今回、中古車相場をチェックしたのは燃費問題発覚のきっかけとなった三菱eKワゴン、ekスポーツ。そして共同開発した日産デイズ、デイズルークスの4車種です。

直近の1カ月の平均相場の推移と流通台数は一体どのようになっているのでしょうか。データは中古車情報サイト、カーセンサーnetのものです。

eKワゴン1カ月 eKスペース1カ月

まずは、三菱ekワゴン、ekスペースです。左のグラフeKワゴン、右がeKスペースのものです。緑の線が平均価格、オレンジの棒グラフは流通台数を示しています。

2車種ともに記者会見が行われた4月20日を境にして中古車の平均価格は下がり、流通台数は減少しているのがわかります。ekワゴンは記者会見前の時点で500台を超える中古車が流通していました。しかし記者会見後わずか一週間で半分以下の220台程度まで減少しています。そして中古車相場は90万円前後を推移していたのにも関わらず、一気に86万円まで下がりました。

軽自動車の場合、1カ月の平均価格は大きく動いても1万円程度というケースが一般的なので、これは暴落といえるでしょう。

ekスペースメイン

さらに深刻なのはeKスペースです。中古車の大需要期である3月が終了した後、4月20日までは小幅な値動きで収まっていました。しかし記者会見後一週間で平均価格は10万円も値落ちし115万円まで下がっています。

さらに流通台数は400台近くに流通していましたが、166台とこちらも半数以下になっています。三菱自動車の株価同様に問題が発覚した車種の中古車も暴落していることがわかりました。

デイズカラミ  デイズルークス

一方の日産デイズ、デイズルークスの平均価格と流通台数はどうなっているのでしょうか?

流通台数は一旦減少していましたが、すでに回復傾向となっています。そして中古車の平均価格はデイズが一旦3万円の値落ちを示したものの、すでに反発して104万円まで戻しています。

もともとデイズルークスは記者会見前からの値落ち傾向が続いており、問題発覚によって値落ちに拍車は掛かったものの、ekスペースに比べると影響は小さいと言えます。

ekワゴン デイズ相場

では、この販売店から消えた中古車はどこに行ったのでしょうか?

答えは中古車が取引されるオークション会場にありました。ekワゴン・eKスペース。そしてデイズ・デイズルークスの未使用車や中古車が大量にオークションに出展されていたのです。

しかし、この2車種をはじめ、オークションに出展される三菱車の多くは入札がなく、流れてしまっているようでした。

ここまで値落ちが進んだekワゴン、ekスペースの中古車相場は反発して値を戻す可能性はありますが、一旦傷付いたブランドの信頼回復はできるのでしょうか。

(萩原文博)

合計62.5万台が不正!三菱自動車工業がekワゴン等軽自動車の認証取得時の不正を公表。日産含め販売停止

三菱自動車工業の軽自動車において、型式認証取得時に不正を働いていたことが同社によって公表されました。

認証取得時の不正が判明したのは、日産とのJVであるNMKVによって開発された『eKワゴン』『eKスペース』と、日産自動車が販売する『デイズ』『デイズルークス』の計4車種(2013年6月から三菱自動車工業が生産)。

合計62.5万台(三菱15.7台、日産46.8台)が生産されたといいます。

不正の内容は、国土交通省へ提出する燃費試験データについて、燃費を実際よりも良く見せるために走行抵抗値をごまかし、燃費がよく見えるようにしていたというもの。

これは、日産が現行モデルを測定したことにより発覚、三菱自動車工業に指摘したことから明らかになったということです。

ひとまず、該当する4車種については生産・販売を停止。日産自動車への補償や、ユーザーへの対応は決定していないとのこと。

また、他の国内向けモデルについても国内法規と異なる試験方法がとられていたことが判明。第三者機関による真相究明が急がれる事態となっています。

(山本晋也)