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横浜ゴム、ボディ剛性を高める自動車窓ガラス用高弾性接着剤「Hamatite Hyper Sealant」を新発売

自動車タイヤ大手の横浜ゴムは、サーキット走行などで自動車のボディ剛性を向上させたいユーザーのための補強パーツとして、自動車窓ガラス用高弾性接着剤「Hamatite Hyper Sealant(ハマタイト・ハイパー・シーラント)」を、12月下旬から発売すると発表しました。

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「Hamatite Hyper Sealant」は、高強度ポリマーと特殊添加剤を独自ブレンドしたことで、接着剤が硬化した後の弾性を高めたことが特徴。下の画像は同社のHPに掲載されている自動車用接着剤ハマタイトのロゴマークです。

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この「Hamatite Hyper Sealant」を使用して自動車のフロント、リアガラスを車体の窓枠に接着すると、車体の大開口部にはめ込まれている窓ガラス自体がボディの補強パーツとして働き、サーキット走行のようにボディが大きな力で捻れる時にボディの変形を抑制。走行安定性、操舵性を向上させることができます。

横浜ゴムによると、同社のタイヤテストコース「D-PARC」でレーシングドライバーが行った官能評価では、「ボディのしなりが減少した」「足回りの動きがスムーズになった」など、ボディ剛性アップを裏付ける評価が得られたとのこと。車体の大開口部に取り付けられているフロント・リアガラスをボディに高剛性の接着剤で強固に固定することの効果は大きいようです。

なお、同社は自動車窓ガラス用高弾性接着剤を一昨年の「東京オートサロン2015」で参考出品しており、この商品は同製品を一般販売化したものと見られます。なお、販売は自動車チューニングショップを通じて行なわれます。

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横浜ゴムというと、タイヤメーカーというイメージが強いのですが、同社は40年以上にわたり自動車メーカーへ窓ガラス用接着剤を販売しています。上の画像は同社のHPに掲載されている自動車用接着剤が使用されている箇所を示す画像です。

この画像からも分かるように、横浜ゴムは自動車用接着剤の国内トップメーカーとして、車両のいろいろな箇所に使われている接着剤のサプライヤーでもあるのです。横浜ゴムの自動車用接着剤メーカーとしての側面にも注目です。

(山内 博・画像:横浜ゴム)

【関連記事】

横浜ゴムはタイヤだけでじゃく、ガラス用高剛性接着剤にも注目!【東京オートサロン2015】
http://clicccar.com/2015/01/10/286844/

横浜ゴムがバイオマスから合成ゴムを合成する2つの技術を技術展で展示

横浜ゴムは、10月25日から28日まで北九州市で開催される「IRC 2016 Kitakyushu ゴム・エラストマー技術展」で、バイオマスから合成ゴムを合成する2つの技術を展示すると発表しました。

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バイオマスとは生物資源を総称する用語で、今回は植物から合成ゴムを合成する2つの技術を紹介しています。同技術によってタイヤ製造の石油への依存度が下がり、二酸化炭素削減に貢献することができます。

1つ目の技術は、植物繊維の主成分であるセルロースからタイヤの原料になるブタジエンを直接合成する触媒の開発です。

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この触媒は、横浜ゴムと東京工業大学との共同研究で開発されたもので、現在石油精製の副産物として生産されているブタジエンを植物由来のセルロースから合成できるようになります。

今後横浜ゴムでは、量産化に向けた触媒の設計を進め、2020年代前半には実用化することを目指しています。

2つ目の技術は、植物の細胞を操作して植物からタイヤの原料になるイソプレンを合成する技術。こちらは、横浜ゴム、国立研究開発法人理化学研究所(理研)、日本ゼオンの3者の共同研究により開発されました。

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イソプレンは自動車タイヤの原料となるポリイソプレンゴムという合成ゴムの製造原料に使用されています。現在、イソプレンはガソリン精製の過程で、ナフサ熱分解の副生成物として生産されていますが、新技術の開発で、タイヤ生産の石油依存度を低減して、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素を削減できるということです。

(山内 博・画像:横浜ゴム、東工大)

ポルシェ・911/718ボクスター/718ケイマンに選ばれた「ADVAN Sport V105」の魅力

ポルシェの代名詞的存在である911をはじめ、ビッグマイナーチェンジにより4気筒の直噴ターボを搭載した新生2シーター、718 ボクスター/718 ケイマンに、ヨコハマタイヤの「ADVAN Sport V105」が新車装着されました。

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装着サイズは、911のフロントが235/40ZR19(92Y)、リヤが295/35ZR19 (100Y)。 718ボクスターのフロントが235/40ZR19(92Y)、リヤが265/40ZR19 (98Y)。718ケイマンのフロントが235/40ZR19(92Y)、リヤが265/40ZR19(98Y)となっています。

グローバル・フラッグシップタイヤという位置づけの「ADVAN Sport V105」は、横浜ゴムのハイパワー、プレミアムカー向けタイヤ。高いドライビングパフォーマンスを発揮するとともに、優れた快適性や安全性を高次元でバランスさせているのがポイントです。

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今回、新車装着されたタイヤはポルシェ社と共同開発したもので、タイヤサイドには同社の承認を示す「N0」マークが刻印されています。

横浜ゴムとポルシェの関係は80年代後半にまで遡り、1989年に初めてポルシェ社の技術承認を取得した「YOKOHAMA A008P」が911・タイプ964に装着されたのを皮切りに、その後も数多くの車両に新車装着されています。

また、モータースポーツにおいてもポルシェ956や962Cをはじめ、多くのポルシェ車がヨコハマタイヤを装着して参戦してきたという実績もあります。

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中でもル・マン24時間レースでは、2000年に「チームタイサンア ドバン」のポルシェ911GT3R、2001年に「ザイケルモータースポーツ」のポルシェ911GT3Rが、それぞれGTクラスで優勝。さらに、2005年には 「Alex Job Racing」のポルシェ911GT3RがLM GT2クラスの優勝を果たしています。

(塚田勝弘)

環境性能にも配慮したスポーツタイヤ「ADVAN A052」登場

横浜ゴムが「ADVAN(アドバン)」の新商品「ADVAN A052(アドバン・エイ・ゼロゴーニ)」を8月1日に発売します。

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「アドバン」シリーズ最強を謳ってきた従来の「ADVAN NEOVA AD08R」を凌ぐというグリップ力とハンドリング性能を発揮するだけでなく、騒音や燃費も配慮した次世代のストリートスポーツラジアルタイヤという位置づけ。

技術面のアプローチとしては、先進のレーシングテクノロジーから生まれた構造技術の「マトリックス・ボディ・プライ(ADVAN Sport V105に搭載)」の採用に加えて、フラッグシップ低燃費タイヤ「BluEarth-1 EF20」で活用された「多目的設計探査」を駆使し、コーナリングフォースを最大化するプロファイルと構造が開発されています。

コンパウンドはドライグリップとウェットグリップを高次元で両立した「ADVAN A052専用コンパウンド」を新規開発。これにより、サーキットで速いラップタイムを安定して刻むことが可能で、さらに周回を重ねてからのタイムドロップを抑制するとしています。

また、素直で扱いやすいハンドリング特性も訴求点であるほか、ウェットグリップ性能、騒音、転がり抵抗に係る規制を定めた国際基準である「UN/ECE Regulation No.117 02 Series(R117-02)」をクリアしていて、走りだけでなく環境や人に優しいタイヤに仕上がっているそう。

開発されたサイズは、315/30R18 98Y〜205/55R16 94Wの全19サイズで、8月の発売開始時のサイズは、255/40R18 99Y、235/40R18 95Y、225/45R17 94W、215/45R17 91W、205/45R17 88W、205/50R16 91W、205/55R16 94Wの7サイズ。なお、価格はオープンプライスとなっています。

(塚田勝弘)

横浜ゴムが初のSUV用スタッドレスタイヤ「iceGUARD SUV G075」を9月に発売

横浜ゴムのスタッドレスタイヤ「iceGUARD(アイスガード)」ブランド初となるSUV用スタッドレスタイヤ「iceGUARD SUV G075」が、2016年9月から発売されます。

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ドライ中心のオンロードしか走らないSUVユーザーも雪国以外の地域で多いと思いますが、SUVだけにスキーなどでフル稼働させている人も多いはずで、SUV専用スタッドレスタイヤはSUV専用タイヤほどの選択肢はなかっただけに朗報といえそう。

「iceGUARD SUV G075」は、「SUVに、飛躍の氷上性能を」をテーマに、SUVユーザーからのニーズが最も高い氷上性能の向上に主眼をおいて開発。

氷上性能とともにSUVユーザーが高い関心を持っているという、性能の長持ちと省燃費に加え、上記したように、最近人気の都市型SUVに対応するべく静粛性も追求されています。

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開発にあたっては 「iceGUARD」の基本コンセプト「氷に効く」、「永く効く」、「燃費に効く」を投入し、最新技術が惜しみなく注ぎ込まれています。

まず「氷に効く」では、「iceGUARD」の最新コンパウンド技術「スーパー吸水ゴム」と「iceGUARD」のパターン技術を取り入れた専用トレッドパターンを採用。

「スーパー吸水ゴム」がスリップの原因となる水膜を吸水し、さらにトレッドパターンとの相乗効果で高い接地性とエッジ効果を発揮。これにより、氷上制動性能を従来品(「GEOLANDAR I/T-S」)に比べ23%向上しています。

「永く効く」では、「スーパー吸水ゴム」に配合した「ブラックポリマーⅡ」と「エボ吸水ホワイトゲル」が低温時でもゴムの柔らかさを維持し、長期間にわたって高レベルの氷上性能を持続。

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「燃費に効く」では、低燃費タイヤブランド「BluEarth(ブルーアース)」の技術を応用した「低発熱トレッドゴム」が採用されているのがポイントで、発熱によるエネルギーロスを抑え、転がり抵抗を5%低減。

さらに、横浜ゴム独自のシミュレーション技術により溝配置を適正化することで、パターンノイズを28%低減(騒音エネルギー低減率での比較)するなど、先述したように静粛性も向上しています。

発売サイズは235/55R18 100Q〜175/80R15 90Qの24サイズで、今後もさらなるサイズ拡大がされる予定。価格はオープンプライスです。

(塚田勝弘)

横浜ゴムがチェルシーFCの新ユニフォームを発表

横浜ゴムは、パートナー契約を結んでいるイングランド・プレミアリーグに所属するチェルシーFCの2016-2017年シーズン新ユニフォームを発表しました。

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同時に新ユニホームを着用した選手を起用し、新しい広告ビジュアルを制作しました。

このビジュアルのテーマは横浜ゴムの意志を表現したもので、「Aim High – Strive for success(高みを目指すという意味)」というコピーを採用しています。

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新ビジュアルは横浜ゴムの制作するチェルシー関連のアイテム(Web・SNS・店頭ツールなど)にも使用しグローバルに展開され、今後、色々な広告媒体でこのビジュアルを目にすることになる予定です。

新ユニフォームはシンプルに優雅、伝統に焦点を当てたデザインとなっています。

細部にホワイトを使った伝統的なブルーを基本とし、アディダスの3本ストライプを脇に配し、伝統的なVネック襟を採用しています。

クラブを象徴するライオン紋章が袖やユニフォーム前面に装飾されたことも新デザインの特徴です。胸には大きく「YOKOHAMA TYRES」のロゴが表示されています。

1905年設立のチェルシーFCはプレミアリーグの名門クラブ。

プレミアリーグで5度、FAカップで7度、UEFAカップウィナーズカップで2度、2012年のUEFAチャンピオンズリーグ、2013年のUEFAヨーロッパリーグで優勝し、英国クラブで唯一UEFA三大クラブ大会を制しています。

(山内 博・画像:横浜ゴム)

オーリス・ハイブリッドの新車装着タイヤに採用された「ADVAN dB」

トヨタ・オーリスに追加されたハイブリッドモデル。

欧州ではハイブリッドはもちろん、ディーゼルも投入されていましたが、日本での販売は苦戦している印象もあるので、日本国内で圧倒的な人気を誇るハイブリッド仕様の発売は、切り札となるか注目されます。

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そのオーリス・ハイブリッドの走り、燃費を支える新車装着(OE)タイヤとして、ヨコハマタイヤの「ADVAN dB(アドバン・デシベル)」が選定されています。装着サイズは225/45R17 91Wです。

「dB」の商品名からも分かるように「ADVAN dB」は横浜ゴムのプレミアムコンフォートタイヤで、高い静粛性が自慢。

また「ADVAN」の開発技術が惜しみなく搭載されていて、静かなだけでなく、高次元の走りと快適性を実現し、低燃費性能も追求されています。

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なお、純ガソリン仕様にも「ADVAN dB」の「ADVAN A460(アドバン・エー・ヨンロクマル)」と「YOKOHAMA S70(ヨコハマ・エスナナマル)」が納入されており、こちらも継続されます。

装着サイズは「ADVAN dB」が225/45R17 91W 、「ADVAN A460」が205/55R16 91V、「YOKOHAMA S70」が195/65R15 91Sとなっています。

(塚田勝弘)【関連記事】
トヨタ・オーリスに30km/L超を誇るハイブリッドと1.2Lターボの「120T RS Package」を追加
http://clicccar.com/2016/04/19/367207

走りだけでなく快適性も追求した新ハイパフォーマンスタイヤ「ADVAN FLEVA V701」登場

横浜ゴムからハイパフォーマンスタイヤの新製品「ADVAN FLEVA V701(アドバン・フレバ・ブイナナマルイチ)」が今年8月から発売されます。

ADVAN_03「アドバン」といえば、世界有数のハイパフォーマンスカーに新車装着されている「ADVAN Sport V105」をはじめ、高い快適性を誇るプレミアムコンフォートタイヤ「ADVAN dB」、ストリートリアルスポーツタイヤ「ADVAN NEOVA AD08R」や競技用スポーツタイヤ「ADVAN A050」など、多彩な高性能タイヤをラインアップ。

また、全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズにも「ADVAN」レーシングタイヤが2016年よりワンメイク供給されます。

新製品の「ADVAN FLEVA V701」は、「ADVAN」の特徴である「走る歓び」をより多くのドライバーに提供するため、「楽しいハンドリング」というテーマに基づいて開発され、街乗りからワインディングロード、高速道路など様々なシーンでキビキビとしたスポーティなハンドリングフィールを得ているというのが謳い文句です。

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「ADVAN FLEVA V701」は、「ADVAN Sport V105」をベースとして開発され、操縦安定性や静粛性にも考慮したスポーティタイヤ。

スポーツカーはもちろん、コンパクトカーからミドルクラスセダン、クロスオーバーSUV、チューニングカーなど多くの車種に幅広く対応し、トレッドパターンにはウェット性能や静粛性を高めながらアドバンらしい「攻めのスタイル」を感じさせる方向性パターンが開発されています。

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コンパウンドには、ウェット性能や耐摩耗性能、低燃費性能を高いレベルでバランスされた「ナノブレンドゴム」を採用。

さらに、グローバル・フラッグシップタイヤ「ADVAN Sport V105」のプロファイルを継承し、日本でも人気の欧州プレミアムカーのニーズを満たす優れた操縦安定性を実現しているそうです。

発売サイズは265/30R19 93W〜195/55R15 85Vの全24サイズとなっていますが、今後もさらにサイズの拡大が行われる予定。価格はオープンプライスです。

(塚田勝弘)

【関連記事】

■ヨコハマタイヤの「BluEarth」も新型プリウスのOEMタイヤに採用
http://clicccar.com/2016/04/16/366496/

「楽しいハンドリング」を提供する「ADVAN FLEVA V701」発売

横浜ゴムは「ADVAN(アドバン)」ブランドの新商品「ADVAN FLEVA V701(アドバン・フレバ・ブイナナマルイチ)」を2016年8月より発売すると発表しました。

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当初の発売サイズは265/30R19 93W 〜195/55R15 85Vの全24サイズで、今後発売サイズを拡大する予定とのことです。

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「ADVAN FLEVA V701」は「楽しいハンドリング」というテーマを追求したハイパフォーマンス・スポーティー・タイヤで、様々なシーンでキビキビとしたスポーティーなハンドリングフィールをドライバーに提供します。

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「ADVAN Sport V105」をベースに、操縦安定性・静粛性にも考慮して開発されており、スポーツカーをはじめ、コンパクトカーからミドルクラスセダン、CUV、チューニングカーなど多くの車種に対応しています。

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トレッドパターンには「ADVAN」らしい”攻めのスタイル”を感じさせる方向性パターンを採用し、コンパウンドにはウェット性能、耐摩耗性能、低燃費性能を高レベルでバランスした「ナノブレンドゴム」を採用しています。

(山内 博・画像:横浜ゴム)

ヨコハマタイヤの「BluEarth」も新型プリウスのOEMタイヤに採用

新型プリウス向けの純正装着タイヤは、ブリヂストン・エコピア(EP150)、トランザ(T002)、ダンロップ(エナセーブEC300+)、トーヨー・ナノエナジーなどがあります。

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横浜ゴムから4月11日に発表されたのは、ヨコハマタイヤの「BluEarth(ブルーアース)」がプリウスのOEMタイヤとして納入を開始したというニュース。

日本、オセアニア、欧州など向けとして「BluEarth E70」、北米にはオールシーズンタイヤの「BluEarth S34」が用意されます。その他の国には「ASPEC A349」を供給。

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装着サイズは「BluEarth E70」が215/45R17 87Wで、「BluEarth S34」がP215/45R17 87V、「ASPEC A349」が195/65R15 91H。

「BluEarth E70」と「BluEarth S34」は横浜ゴムのグローバルタイヤブランド「BluEarth」の基盤設計や材料技術が採用されています。

乗用車用サマータイヤ(BluEarth E70)と乗用車用オールシーズンタイヤ(BluEarth S34)は、低燃費性能を高めながら安全性能と快適性能をバランスさせているのが特徴。また「ASPEC A349」は優れた走行性能や安全性能、快適性を実現した乗用車サマータイヤになっています。

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現行プリウスは日本国内では2015年12月9日から発売されていますが、今後も各国・各地域で順次発売されます。

販売台数も多いグローバルモデルだけにOEMタイヤの品揃えは、供給数も含めて充実している方がいいのは間違いないのでしょうが、日本向け仕様の中でも銘柄により若干乗り味が異なりますし、海外向けも含めてどんな乗り心地になるのか、とくにオールシーズンタイヤ(BluEarth S34)あたりは気になるところです。

(塚田勝弘)

性能を大幅に向上させた横浜ゴムのSUV向けタイヤ「GEOLANDAR A/T G015」登場

横浜ゴムのSUV向けタイヤ「GEOLANDAR(ジオランダー)」は、1996年にマッドテレーンの「M/T」とオールテレーンの「A/T」のデビュー以来、今年で20年を迎えるSUVタイヤの定番ブランドです。

GEOLANDAR_A:T _G015今年の8月1日から発売される「GEOLANDAR A/T G015(ジオランダー・エイティジーゼロイチゴ)」は「GEOLANDAR A/T-S」の後継モデル。

SUVによるアクティブなライフスタイルを楽しむドライバーをターゲットに、オフロードでの走破性と耐久性を向上させつつ、オンロードでの快適性や静粛性も高めるなど、後継タイヤにふさわしい全面的な改良を受けています。

トレッドパターンにはアグレッシブなデザインが採用され、さらにタイヤショルダーのデザインも一新することで力強くスタイリッシュなイメージを演出。

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性能面では、定評あるオフロード性能を向上させるとともに、ウェット性能や雪上性能も高められています。

コンパウンドは、お馴染みのオレンジオイル配合技術をはじめとする同社の先進技術を投入し、優れた耐摩耗性能など、さまざまな路面への対応力も磨かれているそう。

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オフロードはもちろん、オンロードでの高速走行時にも安定感のある走りを発揮するよう構造とプロファイルが最適化されていて、従来品 (GEOLANDAR A/T-S)に比べて、耐摩耗性能を17%、ウェット制動性能を4%、パターンノイズ性能を22%(騒音エネルギー低減率)、ロードノイズ性能を11%(騒音エネルギー低減率)向上したとしています。価格はオープンプライスで、タイヤサイズは15インチから18インチまで幅広く揃えられています。

(塚田勝弘)

スタッドレスタイヤの性能向上には東京ドーム約19個分の広さが必要!?

北海道のイメージといえば「旭川動物園」「ラベンダー」「流氷」などなど、とくに観光地としてのイメージが強いですよね。

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しかし、自動車業界にいる人間にとって北海道といえば「テストコース王国」であること。

事実、自動車メーカー、サプライヤー、タイヤメーカーなどなど、道内には20箇所以上のテストコースが存在します。

1979年にいすゞのテストコースとしてオープンした「ワーカム北海道」(勇払郡むかわ町/※現在は独立した自動車試験場)を皮切りに、自動車メーカー各社やタイヤメーカーが、とくに寒冷地特有の試験を行うためにコースを設立していますが、今年1月、旭川市に新たなテストコースが開設しました。

そのコースとは、横浜ゴムの冬用タイヤテストコース「北海道タイヤテストセンター(Tire Test Center of Hokkaido=TTCH)」。

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旧旭川競馬場跡地に建設された横浜ゴムの最新テストコースとはどのような施設なのでしょうか。

一般には公開されていない新テストコースに、報道陣向け試乗会で取材してきました。

敷地面積は東京ドームの19倍強に当る906,462㎡という新テストコースは、約1kmの圧雪路、そして氷盤路、登坂路、雪上/氷上旋回路、ハンドリング路などが備わっています。

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横浜ゴムは北海道内に「T*MARY(ティーマリー)」(上川郡鷹栖町)と呼ばれる冬用タイヤテストコースを持っていましたが、広さは約4倍になります。

「T*MARYでは直線の距離が短くて制動評価に手詰まり感がありました」

横浜ゴムの担当者は試乗会でこう語っていましたが、新テストコースの完成でスタッドレスタイヤ性能の向上に繋がることを期待しているようです。

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試乗会では新テストコースの各路面を走行したとき改めてわかったのは、圧雪路、氷盤路などなど、ひとえに「雪道」と呼ばれるあらゆる路面をスムーズに走ることができるにはタイヤの性能が重要だということ。

走る、止まる、そして滑らない──これらを高いバランスで実現するためには、新たなテストコースが必要なのだと理解できました。

今年は暖冬のためタイヤ各社ともに売上的には苦労したようですが、スタッドレスタイヤの性能競争は今後ますます激しくなっていくことは間違いありません。

そんななか、新たにテストコースを開設した横浜ゴムのスタッドレスタイヤがどのように進化していくか注目したいですね。

【テヅカ・ツヨシ】