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【中古車相場のデータで振り返る2016年・Vol.5】現行型国産セダンは高額車に大幅な値落ちが集中!

2016年はスバルインプレッサG4がフルモデルチェンジしたのをはじめ、トヨタプレミオ/アリオン、レクサスISそしてマツダアクセラ、アテンザがマイナーチェンジを行いました。

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セダンのカテゴリーで根強い人気を誇っているのがスバル。

フルモデルチェンジを行ったインプレッサG4の先代モデルは、この1年の平均価格が151万円で横這い。そしてレガシィB4が265万から272万円で7万円、そしてWRX343万から346万円で3万円の値上がりという結果となりました。スバル車人気は新車だけでなく、中古車にも波及しているようです。

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2L以下のセダンでは、トヨタカローラアクシオの133万から146万円の13万円の値上がりが目立ちますが、全体的には小幅な値落ち傾向です。最も大きな値落ちは203万から190万円で13万円ダウンしたホンダグレイス。マイナーチェンジしたトヨタプレミオは105万から96万円で9万円の値落ちです。また日産シルフィーは1年間を通じて、150万円をキープという結果でした。

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2〜3.5Lのミドルクラスセダンでは変動が大きくなっています。

日産スカイラインの平均価格は年初が345万円でしたが、6月ぐらいから値上がりが始まり、現在は368万円とで年始に比べると約20万円の値上がりを記録しています。一部改良を行ったマツダアテンザも247万から249万円で2万円の値上がりです。

アテンザは一部改良の影響でしょうが、スカイラインは価格の高いハイブリッド車の展示車や試乗車が中古車市場に流入したことが原因と考えられます。

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そのほか、トヨタクラウンアスリートは392万から369万円で23万円。マイナーチェンジを行ったレクサスISは439万から393万円で46万円、レクサスGSは402万から351万円で51万円の値落ちを記録しています。

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そして日産ティアナは255万から234万円で21万円、日産フーガは239万から209万円で30万円。ホンダアコードは289万から246万円で43万円と大きく値落ちしています。

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最後にフラッグシップセダンです。ここではホンダレジェンドの603万から515万円で88万円という値落ちが目立ちますが、元々台数が少ないので、ブレも大きいともいます。2017年のデトロイトモーターショーで新型が発表されるレクサスLSもガソリン車が38万円、ハイブリッド車も52万円と大きく値落ちしており、より買いやすくなっています。

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セダンではレクサスとホンダの値落ちが顕著で、全モデルが値落ちとなっています。元々の価格が高いクルマが多いですが、それでも1年で50万円という値落ち幅は所有者にとって売却時に厳しい状況とも言えるでしょう。

(萩原文博)

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現在の「BC戦争」はいかに?プレミオ/アリオンと日産・シルフィを比べてみると…

1960年代を中心に「BC戦争」というB(日産ブルーバード)、C(トヨタ・コロナ)の激しい販売競争がありました。

1972年生まれの私にとっては、かつてそんなことがあったのか、という逸話のひとつでしかありませんが、セダン全盛期の「隣のクルマが小さく見えます」という日産サニーのコピー(対トヨタ・カローラ)とともに記憶に残るキーワードのひとつ。

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トヨタ・プレミオ/アリオンは5ナンバーサイズ枠にこだわっていて、一方の日産シルフィは、2000年に初代ブルーバード・シルフィとしてブルーバードの名を冠していました。現在の3代目は2012年に登場し、シルフィという車名になっています。

現行シルフィが3ナンバー枠に拡大されたため、サイズの比較では若干異なるものの、実際の販売現場では互いに意識しあう関係ではないでしょうか。

プレミオは全長4595×全幅1695×全高1475mm(FF)、ホイールベースは2700mmで、最小回転半径は5.3m。

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ライバルのシルフィは、全長4675×全幅1760×全高1495mm(Sツーリング)で、ホイールベースはこちらも2700mm。最小回転半径は5.2m。

ただし、シルフィ・Sツーリングの全長は、エアロパーツ装着により長くなっていて、ほかのグレードは全長4615mmとプレミオ/アリオンよりも20mm長いだけ。

両モデルを並べると、ワイドかつ伸びやかなシルフィの存在感が上回っているように見えます。しかし、プレミオ/アリオンはマイナーチェンジにより5ナンバー枠という限られたサイズの中で最大限、質感の向上が果たされているだけあって、高級感というキーワードでは明らかに上回っている印象を受けます。

内装も質感ではプレミオ/アリオンが一歩リード。ただし、シルフィがSツーリングというスポーティなグレードであったこともあり、シンプルな仕上がりで、こちらの方が好みという方もいそう。

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走りでは、1.8L+CVTのみのシルフィに対して、プレミオ/アリオンは1.5L、1.8L、2.0Lと3種類のガソリンエンジンを用意しているのが強みでしょう。

試乗したのは2.0L(2.0G EXパッケージ)で、152ps/193Nmというスペック。動力性能は街中はもちろん、高速道路でも不足はないはずで、乗り心地の良さや素直なハンドリング性能が印象的です。プラットフォームが初代プリウスをベースとしたものと考えると上出来。

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一方のシルフィも、ロードノイズがやや高い点を除けば走りは悪くありません。とくに高速域の直進安定性の高さが光ります。また、131ps/174Nmという1.8Lエンジンは、高速道路で流れをリードすることもできるなど必要十分といえる動力性能を確保しています。

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商品力では今夏マイナーチェンジを受けたばかりで、「Toyota Safety Sense C」を標準化したプレミオ/アリオンに軍配が上がりそうですが、居住性や積載性を重視するなら荷室容量510Lを確保するシルフィが適任かもしれません(プレミオ/アリオンは491L)。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

新型プレミオ/アリオンの木目調インテリアはまさにトヨタのお家芸

マイナーチェンジを受けたトヨタ・プレミオのフロントドアを開けると、目に飛び込んでくるのはセンターコンソールやドアスイッチパネルなど多用されている木目調パネル。

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長年、高級車の質感向上の切り札として使われてきた木目調パネルは、高級コンパクトセダンのプレミオ/アリオンにも息づいています。

しかも「ライトブラウン」の明るい色調で、最近のクルマでは見かけなくなったトラディショナルなムードが漂います。

ほかにも、ステアリングホイールのリム上部やシフトノブ、助手席グローブボックスにもアクセントとして木目調を使っているほか、シートやフロントアームレストなどにダブルステッチを施すことで高い質感を演出。

今夏のマイナーチェンジでは、インパネをセンタークラスターからシフトレバーまでのコンソールまわりを変更し、一体感とシャープな印象をもたらしています。

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さらに、メーターも一新され、4.2インチカラーTFT液晶の採用により多彩な情報が表示されるようになったほか、照明色、メーターの針を白に統一することにより高級感を付与。

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シートでは本革仕様にブラウンを採用することで上質感を強調し、ファブリック使用にはアイボリーから明るいフラクセンに変更。ブラック内装とのコーディネイトによりメリハリのある内装にイメチェンしています。

装備面では、待望の「Toyota Safety Sense C」を標準化しているのが最大のトピックス。

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「Toyota Safety Sense C」は、レーザーレーダーと単眼カメラを組み合わせることで衝突回避・被害軽減ブレーキやレーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームをパッケージ化した先進安全装備。

ほかにもインテリジェントクリアランスソナーや緊急ブレーキシグナル、シフト操作時の急発進・急加速を抑制し被害の軽減をサポートするドライブスタートコントロールが全車に標準装備されています。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

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若々しくなったトヨタ・プレミオ/アリオンのエクステリア
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若々しくなったトヨタ・プレミオ/アリオンのエクステリア

1957年にトヨペット・コロナとして登場した現行モデルのトヨタ・プレミオ/アリオンは、50周年を迎えたカローラよりも長い歴史をもつセダンです。

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その後、コロナ/カリーナという兄弟車関係になり、現在のプレミオ/アリオンにも引き継がれています。カローラよりも上級志向であり、日本ならではの駐車場事情や道路環境に合わせて5ナンバー枠にこだわっているのが特徴。

かつてはセダンこそがファミリーカーの王道という時代もありましたが、いまやミニバンやSUV、ハッチバックなど多様な形態に変わっています。オーナーの年齢層はやはり高めで、60代後半から70代が中心だそう。

こうした保守的なセダンであっても、現在のシニア層は若々しい人が多いですから、内・外装の質感アップだけでなく、ダイナミックな顔つきなど、言葉は悪いですが「爺くさい」クルマでは振り向いてもらえません。

トヨタではSAIがアグレッシブな顔つきになってから存在感を増していて、SAIほどではないにしても、コンパクトなセダンであるプレミオ/アリオンもテコ入れが欲しいところでした。

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外観の変更点まさに高級感、スポーティなイメージを高めることで、写真のプレミオは横バーを組み合わせたデザインにメッキを施したグリルになり、アリオンは細かいブロックメッシュが印象的なフロントグリルになっています。

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プレミオのリヤビューでは、「C」字型のグラフィックが与えられたリヤコンビネーションが新しさを感じさせる点が特徴で、アリオンは6眼のストップランプを採用することでスマートかつハイクオリティな印象。

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ボディカラーでは、新色として「ブラッキッシュアゲハガラスフレーク(メーカーオプション)」を含む5色を加えた全8色を用意。なお、価格はプレミオが190万8655円〜271万1782円。アリオンは189万7855円〜267万5455円です。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

最小セダンにして最強の400馬力。アウディ・RS3がニュル参上!

アウディの最小4ドアセダン『A3セダン』のハイスペックモデル『RS3セダン』がニュルブルクリンク北コースで高速テストを開始しました。

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2017年にも改良新型が発表される予定の『A3セダン』をベースに開発が進んでおり、フロントバンパーに備えられたノーマルモデルより大きなハイパワー冷却用エアインテークをはじめ、エアロパーツや大径の左右二本出しエキゾーストパイプを装備しています。

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パワートレインは2.5リットル直列5気筒ターボエンジンを搭載。最高馬力はA3ラインナップ中、最強の400psを発揮すると見られています。

パフォーマンスも『RS3スポーツバック』を凌ぐ、0-100/km加速4.1秒というリポートが届いています。

世界公開は2017年内になるでしょう。

(APOLLO)

日本発売はいつ?ホンダ・シビックセダン新型、欧州仕様をキャッチ

ホンダのコンパクトサルーン『シビックセダン』新型の欧州仕様と思われるプロトタイプをキャッチしました。

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ヘッドライト及びリアコンビランプ周辺をテーピングしていますが、米国仕様との違いは特に見られないようです。しかし、隠している以上、ランプの光りなどに違いがある可能性があります。

Honda Civic Sedan 009

パワーユニットは最高馬力127psを発揮する1リットル3気筒VTECターボエンジン及び、200psを発揮する1.5リットル4気筒ターボエンジンがラインナップされると思われます。

ワールドプレミアは10月のパリモーターショーで、ハッチバックと共に公開が予定されていますが、日本発売は2018年以降となりそうです。

(APOLLO)

日本発売もある? ルノー、メガーヌ新型に初のセダンを投入へ

ルノーは、2015年9月のフランクフルトモーターショーで4代目『メガーヌ』、2016年3月のジュネーブモーターショーで『エステート』を公開したましたが、「メガーヌ」派生モデルとしては初となる『セダン』の姿をカメラが初めて捉えました。

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擬装されたボディから、独立トランクルームを持っているだけでなく、ルールラインがスポーティーなクーペ風ラインになっていることが窺えます。

フロントマスクは、一部が見えているヘッドライトやエアインテークからハッチバックやエステートに準じたデザインが採用されると思われます。

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パワーユニットは1.2リットルと1.6リットルの「TCe」ターボエンジンなどがラインナップされる予定で、名称は「メガーヌ セダン」または「メガーヌ フルエンス」が噂されています。

日本では現在セダンのラインナップはありませんが、サイズ的にも国内向きと思われることから、日本発売も十分ありえるでしょう。

(APOLLO)