Motor Fan's YEAR 2016

三栄書房

サンプル

モトチャンプ

先進的なコクピットとスタイリッシュな外観が注目 ─ 新型プジョー3008画像ギャラリー

2017年はプジョー車のSUVイヤーになるそうで、来年春に日本導入予定の新型プジョー3008が公開されました(価格などの詳細はまだ未公表)。

308をベースとした初代3008は、ポップアップ式のヘッドアップディスプレイや荷室の高さを3段階に変更できるなど、先進的かつユニークな装備を用意していました。

new_peugeot_3008_3

2代目となる新型プジョー3008は、クロスオーバーテイストが濃かった初代よりもSUVらしいフォルムに進化。FFのみですが、進化した「アドバンスドグリップコントロール」の採用などもあって悪路走破性も高められています。

とはいえ、最近のSUVはシティユース中心の使い方をする人が多いはずで、新型3008はスタイリッシュなエクステリア、そして先進的なインテリア「i-Cockpit」がさらに進化。

この新型3008は、プジョーにとって「革命的モデル」と表現するほどの力の入れようで、分かりやすいカタチで具現化されているのがインパネになります。

161202_3008_amplified_experience_04

上下のリムが水平にカットされた小径ステアリング、その上からのぞくメーターディスプレイは「ヘッドアップインストルメントパネル」と表現されています。さらに中央にタッチスクリーンを配置し、その下にタッチスクリーンと連動するトグルスイッチを用意。

new_peugeot_3008_1new_peugeot_3008_15

エンジンは2.0Lのターボディーゼル、1.6Lのガソリンターボを設定し、ともに6ATと組み合わされます。

new_peugeot_3008_23

プジョーが先鞭を付けた広大なパノラミックガラスルーフは、前部のスライド開閉が可能で、車内に開放感と明るさをもたらします。なお、前後席ともに広さは十分に確保されていて、身長180cmの大人4人が座ってもかなりの余裕が残るはずです。

new_peugeot_3008_19new_peugeot_3008_12

ボディカラーは「パール・ホワイト」、「アマゾナイト・グレー」、「ハリケーン・グレー」、「ペルラ・ネラ・ブラック」、「マグネティック・ブルー」、「メタリック・コッパー」、「アルティメット・レッド」を設定。

new_peugeot_3008_2

ライバルはこちらも間もなく新型にスイッチすると思われるフォルクスワーゲン・ティグアンなど、Cセグメント派生のSUVとしています。

(文/写真 塚田勝弘)

新型プジョー3008の実車展示を含む、最新SUVイベントを全国15拠点で開催

11月19日にファン向けのイベント「プジョーライオンミーティング2016」、12月2日のプレス向け説明会で披露された新型プジョー3008。披露された個体は、生産前のモデルを空輸してきた日本に1台だけのモデル。

new_peugeot_3008_17

プジョー・シトロエン・ジャポンのマーケティングマネージャーであるルカ フェネック氏(日本語が堪能)が、インテリアデザインを中心とした「革命」と表現するほどプジョーにとって大切なモデルという位置づけになっています。

161202_3008_amplified_experience_01

161202_3008_amplified_experience_04

来年春の発売に先駆けて、全国15拠点で順次開催される「NEW SUV PEUGEOT 3008 AMPLIFIED EXPERIENCE TOUR」と銘打ったキャラバンでは、新型3008の実車を展示。

161202_3008_amplified_experience_02new_peugeot_3008_40

ほかにも、ノキア社製で日本初導入となる360°カメラ「NOKIA OZO」を使った360°バーチャルリアリティ特別試乗体験コーナー、コンフィギュレーションラウンジでは、新色の「メタリック・コッパー」、「アマゾナイト・グレー」などの最新のカラーバリエーションを専用のコンフィギュレーションでチェックできます。

「NEW SUV PEUGEOT 3008 AMPLIFIED EXPERIENCE TOUR」は下記15拠点で開催中です。詳細は下記のホームページを参照してください。

プジョー目黒:12月3日(土)〜11日(日)
プジョー新潟:12月17日(土)〜18日(日)
プジョー仙台:12月24日(土)〜25日(日)
プジョー宇都宮:1月7日(土)〜8日(日)
プジョー前橋:1月14日(土)〜15日(日)
プジョー美女木:1月21日(土)〜22日(日)
プジョー柏:1月28日(土)〜29日(日)
プジョー横浜青葉:2月4日(土)〜5日(日)
プジョー沼津:2月11日(土)〜12日(日)
プジョー岡崎:2月18日(土)〜19日(日)
プジョー名古屋名東:2月25日(土)〜26日(日)
プジョー堺:3月4日(土)〜5日(日)
プジョー福井:3月11日(土)〜12日(日)
プジョー長野:3月18日(土)〜20日(月)
プジョー中央(東京都中央区晴海):3月25日(土)〜26日(日)

(塚田勝弘)

【関連リンク】

プジョーオフィシャルホームページ
http://web.peugeot.co.jp/3008-amplified-experience/

サプライズのアンベールイベントで新型プジョー・3008が日本初披露!

11月19日、浜松市で開催された「プジョーライオンミーティング2016」。あいにくの悪天候にもかかわらず、275台のプジョー車が集結し、来場者は700名に上ったそうです。

161121_plm2016_09

同イベントのハイライトは、来春導入予定の新型プジョー 3008のジャパンプレミア。サプライズで用意されたアンヴェールイベントに場内は大いに盛り上がり、新しいプジョーのSUVスタイルに期待の声が数多く寄せられたそうです。

161121_plm2016_10

去る2016年6月に発表された新型プジョー 3008 GT/3008 GT Lineの日本導入は未定とされていましたが、今回のアンヴェールイベントで来年春上陸予定と発表され、「プジョーライオンミーティング2016」に参加した人も、行けなかった人も新世代SUVを心待ちにしている方も多いでしょう。

新型プジョー 3008 GTは、2.0Lのディーゼルターボエンジン「BlueHDi 180 S&S」に6速ATが組み合わされます。外観は「Coupe Franche(クープ・フランシュ)」と呼ばれる独特なカラーリングが特徴。161121_plm2016_11

一方のプジョー 3008 GT Lineは、価格訴求力をもったエンジンを搭載すると発表済みで、こちらは1.6Lディーゼルターボになるのでしょうか。スポーティかつ高級感のあるエクステリアを両立させたとしています。

160616_new_3008_gt_gtline_03160616_new_3008_gt_gtline_01

欧州では2016年10月から販売を開始し、好評という新型プジョー3008。ディーゼルエンジンやスタイリッシュな内・外装などにより日本でも注目のSUVになりそうです。

(塚田勝弘)

これがプジョー208次期型なのか!衝撃のレンダリングCG入手

プジョー『207』の後継モデルであり、Bセグメントコンパクトモデルの『208』次期型のショッキングなレンダリングCGが欧州エージェントから届きました。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

これまで大人しい安定したイメージだったフロントマスクが一変、LEDデイタイムランニングライトを備えたアグレッシブなヘッドライト持つ、スポーティーなデザインとなる可能性があるようです。

peugeot-208-2016-1280-01

ハイテク面でも大きな進化を遂げます。

12.3インチ高解像度デジタル タッチスクリーンを装備する、プジョーの第二世代コックピット「New i-Cockpit」を採用し、Apple「CarPlay」にも対応します。

パワートレインは新開発の1.2リットル3気筒ターボエンジンを搭載、200ps以上のハイエンドモデルもラインナップされると思われます。

ワールドプレミアは2017年春になりそうです。

(APOLLO)

最新のデザイントレンド導入でフェイス一新、プジョー308改良型をキャッチ

プジョーのCセグメントハッチバック&SW(スポーツワゴン)、『308』改良型の姿をキャッチしました。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

外観の主な改良点は、フロントバンパー、ヘッドライト、グリルがリフレッシュされ、今年発表されたコンパクトクロスオーバー『3008』同様、最新のプジョーデザインが採用される可能性が高いようです。

インテリアでは、操作感がアップした最新世代の「i-Cookpit」を装備するほか、12.3インチの高画像デジタルスクリーンが採用される模様です。

ワールドプレミアは2017年3月のジュネーブモーターショーと思われます。

(APOLLO)

全国限定240台プジョー208 GT Line – ICE EDITIONの価格は259万円

プジョー208に特別仕様車「208 GT Line – ICE EDITION」の登場です。

ボディカラーはアイス・ホワイトとアイス・シルバーの2色。エンジンは1.2リッター3気筒ターボで、全国限定240台のスポーティバージョンです。

160926_208_GTL_ICE_Edition_01

名前が示すように、氷のような塗装を施したことが差別化ポイントとなるテクスチャー塗装のボディカラーのほか、さりげなく赤いロゴが配置された専用フロントグリル、GT Line バッジ、専用17 インチアロイホイールなどがエクステリアを彩ります。

イン テリアは TEP レザー&ファブリックのコンビネーションシー ト、革巻き小径ステアリングなどで差別化。7インチタッチスクリーンなどを採用した i-Cockpitも搭載しています。

さらにレーザーを使ったアクティブシティブレーキや超音波センサーによるバックソナー、フロント・フロントサイド・カーテンからなる6エアバッグといった安全装備も備わっています。

設定されるステアリング位置は右。メーカー希望小売価格は259万円となっています。

●プジョー208 GT Line – ICE EDITION主要スペック
車両型式:ABA-A9HN01
全長:3975mm
全幅:1740mm
全高:1470mm
ホイールベース:2540mm
車両重量:1160kg
乗車定員:5名
エンジン形式:直列3気筒DOHCターボ
総排気量:1199cc
最高出力:81kW(110PS)/5500rpm
最大トルク:205Nm(20.9kg-m)/1500rpm
変速装置:6速AT
燃料消費率:18.2km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:205/45R17
メーカー希望小売価格(税込):2,590,000円

(山本晋也)

プジョー・2008 SUV次世代型、スペインの公道でキャッチ!

PSAグループとオペルが共同で開発を進めている、プジョーの新型コンパクト・クロスオーバーをスペインで補足しました。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

カメラマンによると、このプロトタイプはプジョー「2008 SUV」の次世代型で、オペル「メリーバ」、シトロエン「C3ピカソ」次期型と兄弟車となり、多くのコンポーネントを共有すると見られています。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

パワートレインは、1.2リットル直列3気筒エンジン及び1.4リットル直列4気筒ターボディーゼル「BlueHDi」などが搭載される可能性が高いようです。

ワールドプレミアは2017年3月のジュネーブモーターショーが有力だです。

(APOLLO)

プジョー308に搭載される1.6Lディーゼルターボの小気味よい走り

今夏、「プジョー」ブランドに3モデル設定されたクリーンディーゼルモデル「BlueHDi」。

AdBlue(アドブルー/尿素水溶液)式のSCR(Selective Catalytic Reduction/選択触媒還元脱硝装置)を搭載し、NOx(窒素酸化物)を無害な窒素と水に分解するという、欧州車に比較的多いシステムが採用されています。

Peugeot_308_02

日本のCセグメントモデルでクリーンディーゼルが搭載されるのは、ボルボV40、実質的に同セグメントに分類されるMINIクラブマン、BMW 2シリーズ アクティブツアラーなど少数。

プジョー308 BlueHDiは、アドブルー式SCRを搭載することを考えると299万円〜という価格は、戦略的な値付けといえそうです。なお、上質さがウリのボルボV40(ディーゼル車)は364万円〜という設定になっています。

プジョー308に積まれる1.6LのBlueHDiは、アルミ製のシリンダーヘッド、ブロックなどにより先代のディーゼルよりも約4kg軽量化。

最高出力120ps/3500rpm、最大トルク300Nm/1750rpmというスペックは、試乗車の308 Allure Blue HDiの1340kgというCセグメントとしては少々重めのボディを加速させるには力不足の懸念もありました。

Peugeot_308_05

ガソリン車の308 Allureと比べて、50kg重くなっていますが、ディーゼル車らしく発進時から力強い加速を披露してくれます。組み合わされるアイシンAW製の6ATは、驚くほどのスムーズさはないものの、変速を意識させられるほど不器用ではありません。

Peugeot_308_01

高速道路の合流時や追い越し時など、より力強い加速が欲しい際はややパンチ力不足や、加速の伸びに頭打ち感を少し抱かせますが、日常域で普通に走る分には不満は出ないはず。

中低速域のエンジンのダイレクト感もありますから、流れをリードするのも難しくありません。

Peugeot_308_03Peugeot_308_04

そして、プジョー308の魅力であるフットワークと直進安定性の両立ぶりも見事で、高速道路を巡航するのも非常に楽。もちろん、21.0km/Lという燃費も魅力で、長距離ドライブの多い方ならより満足度は高いのではないでしょうか。

(文/塚田勝弘 写真/前田惠介)

プジョー2008がSUVテイストを強化するマイナーチェンジ!

2017年に向けて、プジョーが掲げるブランド戦略『SUV』のトップバッターとして、2008がマイナーチェンジを受けました。SUVらしい力強い存在感を増したエクステリアが特徴です。

160915_NEW_2008_SUV_02

エクステリアは、見る角度によって光沢が変化する大型フロントグリルや前後のアンダーガードとブラックバンパーなどでSUVらしさを強調。LEDリアコンビネーションランプはプジョーのエンブレムでもあるライオンの爪を思わせる造形となっています。

パワートレインは、2年連続でインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを受賞した名機、1.2リッター3気筒ターボエンジンと第3世代の6速ATを搭載。

またSUVらしい機能として、上級グレードにはエンジントルクやブレーキを制御することでスリッピーな路面でのドライブをアシストする「グリップコントロール」を標準装備しています。

16インチタイヤを履く2008 Allureと17インチタイヤの2008 GT Lineという2グレード構成となり、メーカー希望小売価格は262万円〜285万円。

ボディカラーはアルティメット・レッド(パール、新色)、アルタンス・グレー (メタリック、新色)、 パール・ホワイト(パール) 、 エメラルド・クリスタル (メタリック)、 ペルラ・ネラ・ブラック (メタリック) 、ビアンカ・ホワイト (ソリッド)の全6色となっています。

●プジョー2008 Allure主要スペック
車両型式:ABA-A94HN01
全長:4160mm
全幅:1740mm
全高:1570mm
ホイールベース:2540mm
車両重量:1230kg
乗車定員:5名
エンジン形式:直列3気筒DOHCガソリン直噴ターボ
総排気量:1199cc
最高出力:81kW(110PS)/5500rpm
最大トルク:205Nm/1500rpm
変速装置:6速AT
燃料消費率:17.3km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:195/60R16

(山本晋也)

コンパクトSUV・プジョー3008はクルマ好きの選択肢になる? ならない?

新しい3008は、内装に関しても明確なスタイルを打ち出しています。

_58A8855x

まず、ドライバー視界の中で極小径ステアリングの上方にメーターパネルが位置する、プジョー独自の「i-コクピット」が、さらなる洗練と進化を遂げました。

具体的にはメーターパネルが12.3インチの液晶モニターに、ダッシュボード上には8インチ・タッチモニターが配され、2画面環境となったのです。

液晶メーターパネルの中央にナビ地図を、左右にボビンメーターで速度とタコメーターを表示させるなど、走る上で必要な視線の移動をより減らしつつ、情報表示の自由度は高まっています。

好みに応じて「リラックス」や「スポーツ」といった表示テーマも設定できますし、タッチモニターの側にはインフォテイメントが集約され、アップル&アンドロイドのスマホと音楽や通信機能と連携可能です。

加えて新たに4種類の芳香を用意するパルファン・フレッシュナーを備えるなど、香りまでパーソナライズできます。

液晶化による物理的なボタン廃止といえば、これまではメーカーのコスト削減の気が強かったのですが、新しい3008はそこもユーザーがメリットに感じられるよう、キチンと磨き上げてきました。

_58A8915x

初代3008から受け継いだトグルスイッチに、ピアノの鍵盤を思わせる質感の高いデザインと繊細なタッチを実現したのです。

これはエアコンの温度調整やハザードランプ点灯といった日常的な操作を通じて、指先に軽く確かなストロークが感じられ、クルマに触れることそのものが心地よくなるような、触覚上の工夫といえるでしょう。まさに五感をくすぐるSUVたらんとしているのです。

_58A8917x _58A8923x

装備面に目を移しても、360度視界&リアビューカメラや、ACC(車速対応クルーズコントロール)に組み合わせられたレーンキープアシストや自動ブレーキなど自動運転支援システムの面でも、新しい3008は最新のCセグメントにふさわしい充実度を誇ります。

またFFのSUVとはいえ、氷雪路や泥、砂といった滑りやすい路面で駆動トルクを制御する「アドバンス・グリップ・コントロール」も備わっています。

いってみれば、新しい3008はいわゆるドライビング・プレジャーだけではなく「ドライビング・エクスペリエンス」として、ドライバーや同乗者が経験できる総合的な刺激や喜び、落ちつきや心地よさの深化を、第一義に掲げています。

クルマとしての世界観をかくも強固にまとめ上げ、実現してきたコンパクトSUVである点に、プジョーの仕事っぷりの熱量を感じることができるでしょう。

_58A8767x

正直なところ、概してコンパクトSUVは必ずしもクルマ好きの選択肢ではなく、むしろ視線の高さとか経済面での無難さを求めるような層が集まりやすいことを、プジョーは重々承知しているはずです。

少し前に、現代美術館で知られるポンピドゥ・センターが、美術館に行かない層が多く住む非・文教地区のド真ん中にインスタレーション作品を設営して、ほとんど無理やり美術作品に触れさせるという「ゲリラ的巡回美術館」をやっていましたが、ニュー3008はそういう意味でも、エスプリとかお洒落ゴコロ以前に、フランス的な志の高い一台といえます。

クルマで喜びを得られないことは、是正すべき不幸の一種なのかもしれません。

_58A8833x _58A8776x

ちなみにパワートレインに関しては敢えて触れませんでしたが、近日中にPSAプジョー・シトロエン・ジャポンから、日本市場での重大発表があります。

少なくとも今、確実にいえることは、日本仕様のニュー3008はアイシンAW製の6速ATを基本とすること。そして、それに組み合わされるエンジンは1.2Lターボのピュアテック130psガソリン仕様を筆頭としつつも、それだけではないということです。

(NANYO Kazuhiro)

プジョー3008が「緊張感の中から生まれた」SUVと言えるワケは?

先日、パリ近郊ブールジェで行われた新型・プジョー3008の発表会に、運よく出席することができました。

壇上から所感を述べたオートモーティブ・プジョー社のマクシム・ピカCEOは、自身がトップに就任して初めてゼロから手がけたクルマであること、そして従来的なハッチバックの上背を伸ばしただけのSUVと違って、ハンドリングやドライビング・エクスペリエンスという点で一切妥協や我慢のないプジョーらしいプジョーであるとスピーチ、個人的な思い入れを隠そうとしませんでした。

_58A8712x

プジョーのトップ自らがそこまで新しい3008に感情を込める理由は、いくつかあります。

まず、ピカCEO自身が就任した時期は、プジョーの屋台骨が傾きかけてフランス政府や中国の東風グループの資本注入を受け入れ、生産拠点の閉鎖や人員削減をやむなくされた危機の時代であったこと。

その一方で、SUVクロスオーバーというジャンルは、先進国・新興国それぞれの市場を問わずここ数年、世界的に隆盛しています。全体の市場規模ではほぼ横ばいが続く欧州ですら、SUVの占めるシェアだけは7年前の約2.5倍にまで伸びているほどです。

しかも2世代目となる3008には、欧州COTYを獲ったプジョー308ハッチバックやシトロエンC4ピカソですでに投入され、性能やポテンシャルを高く評価されている最新世代プラットフォーム「EMP2」を使えるという、高いデフォルト期待値がありました。

そもそもEMP2は軽量かつ低重心であるだけでなく、SUV化を視野に入れてステアリングポストやバルクヘッド周りの剛性を確保して設計された、この上ない素材です。

ハッチバックの派生モデルだったひと世代前の時代と違って、プラットフォーム開発の流れの中でもはやSUVは、亜流どころか限りなくメインストリームに近い存在なのです。

_58A8883x

つまり、新しい3008は開発から生産、販売まで全体のオペレーションのあらゆる局面で、プジョーとして捲土重来を期すべき緊張感の中から登場してきたニューモデルであることが了解されます。

_58A8825x

現行3008のデザインには、モノスペースとワゴンの中間のような不思議なシルエットによる独特の爛熟感があって、フランス本国をはじめ欧州でも大ヒットしましたが、2世代目はあえて雰囲気をガラリと変え、明快なSUVルックとしてきました。

_58A8870x _58A8795x

垂直近くに切り立ったフロントグリル、ボンネットからリアにかけて流れる高めのショルダーライン、それでいて低くコンパクトにまとめられたルーフラインは、骨太なシルエットを強調しますが、じつは現行モデルより車高は低められています。

Cピラーのデザインに凝り過ぎたSUVが多い昨今、窓から上をブラックアウトした3008はほぼツートン。スッキリと、彫像のようなカタマリ感で存在感を主張するデザインは、近頃のプジョーが得意とするところです。

発表によればボディサイズは、4447×1841×1624mm。全長は+82mm、全幅は+6mm、全高は-11mm。ホイールベースは2675mmと+60mm伸ばされ、その恩恵でリアシートの足元や上半身のスペース、トランク容量も+90Lの520Lと拡大。居住性や実用性に大きく貢献しています。

EMP2の利点が、パッケージングにももたらされているのです。

_58A8799x _58A8823x

でもどうやら、3008は「走る・止まる・曲がる」を誇るだけのSUVではなさそうなのです。次回で内装の説明をしていきましょう。

(NANYO Kazuhiro)

新型プジョー3008にスポーティなGT/GT Lineを追加

2016年5月にパリで発表されたばかりの新型プジョー3008。CセグメントのSUVで、「プジョー i-Cockpit」と呼ぶ新しいインテリアなど見どころは満載となっています。

160616_NEW_3008_GT_GTLine_01 copy

6月16日にフランスで発表された新型プジョー3008 GTは、「BlueHDi 180 S&S」と呼ばれる2.0Lディーゼルエンジンに6速ATを組み合わせたグレード。外観は「Coupe Franche(クープ・フランシュ)」という独特のカラーリングが目を惹きます。

一方の、新型プジョー3008 GT Lineは、価格訴求力の高いエンジンを搭載しながらスポーティさと高級感あふれるエクステリアを両立。

160616_NEW_3008_GT_GTLine_02 copy

具体的には、フルLEDライト(クローム仕上げのヘッドライトユニット)と専用グリルが装備されているほか、ウェザーストリップ、クローム処理を施したダブルエギゾーストパイプ、新「ブラックダイヤモンド・ガラスルーフ」、2トーンボディカラー、「クープ・フランシュ(オプション)」などが用意されています。

足元は18インチの2トーンアルミホイールがスポーティに演出しているほか、ブラックドアミラーカバー(GTはクローム仕上げ)も装備。内装は、GTシリーズ共通のデザインが採用され、グレー内装を基調としてアルカンタラを使用したシート、クロームで統一したパーツなども質感向上に寄与しています。もちろん、先述した「i-Cockpit」も採用されています。

160616_NEW_3008_GT_GTLine_03 copyPEUGEOT_3008_1605STYP_212

3008 GT、3008 GT Lineは、プジョーのプレミアムなラインナップのひとつとして、欧州では2016年10月より販売を開始。なお、現時点での日本導入は未定となっています。

(塚田勝弘)

【関連記事】

最新の車載インフォテインメントを採用する新型プジョー3008がデビュー
http://clicccar.com/2016/05/28/373791/

限定230台。プジョー208の特別仕様車の価格は税込220万円!

プジョーのコンパクトカー208に、全国限定230台となる特別仕様車「208 Style Plus(スタイルプラス)」の登場です。

160601_208_StylePlus_01

エンジンは最高出力110馬力の3気筒1.2リッターターボ、トランスミッションは6速ATで、プジョーらしい軽快な走りが期待できるパワートレインとなっています。

ボディカラーは、新色のダーク・ブルー (メタリック) のほか、オレンジ・パワー (メタリック)、 リオハ・レッド(メタリック) 、 ビアンカ・ホワイト(ソリッド)の4色を用意。

メーカー希望小売価格は220万円(税込)と、ベース車となる208 Styleから3万円プラスの設定です。

160601_208_StylePlus_07

特別装備として、エクステリアに専用エンブレ ムやフロントドアステップガード、クロームドアミラ ー、スーパーティンテッドガラスが与えられています。16 インチのスチールホイールキャップも新しいデザインとなっています。

インテリアでは革巻きステアリングが備わります。そのほか、低速域での衝突被害を軽減する「アクティブシティブレーキ」やバックソナーなどの安全デバイスも装備されています。

(山本晋也)

4人家族にちょうどいいサイズのルノー・キャプチャー。ライバルのプジョー2008との違いは?

ルノー・キャプチャーのボディサイズは全長4125×全幅1780×全高1585mm。最大のライバルといえるプジョー2008のサイズは全長4160×全幅1740×1550mm。

Renault_CAPTUR_14

プジョー2008には、1550mm以下の機械式立体駐車場にも入るかもしれないという利点がありますが(ジャストサイズなので入庫可能は確認する必要があります)、ルノー・キャプチャーにはDCTによるスムーズは変速フィールと、トルクアップした力強い走りが特徴です。

プジョー2008には新グレードで全高1570mmの「2008 CROSSCITY」が2016年3月に追加されていて、1.2L直噴ターボエンジンに6ATという新しいパワートレーンが用意されています。

160307_2008_CROSSCITY_Exterior3従来の2008は、1.2LのNAにシングルクラッチという組み合わせだったため、トルク・パワーともに余裕はあまりなく、しかも変速フィールになれる必要がありました。

新グレードの「2008 CROSSCITY」はこうした点も払拭されているだけでなく、「グリップコントロール」と呼ぶ走行モードセレクターも追加されています。

一方のルノー キャプチャーも一部改良でトルク、燃費をアップさせるなど商品力向上を果たしていて、新しいボディカラー「ベージュ サンドレメタリック+イヴォワール(ルーフ)」、「ベージュ サンドレメタリック+ノワール エトワールメタリック(ルーフ)」を追加。

Renault_CAPTUR_02Renault_CAPTUR_10

また、160mm前後可能なリヤシートなどにより、小さな子どもが2人いるファミリーでも使いやすく、脱着可能で洗濯機でも洗えるという「ジップシートクロス」など、ルノーらしい遊び心を感じさせる装備も用意されています。

Renault_CAPTUR_15160307_2008_CROSSCITY_Utility

価格はルノー キャプチャー ゼンが256万9000円、ルノー キャプチャー インテンスが267万2000円、プジョー2008 CROSSCITYが265万円となっています。

(文/写真 塚田勝弘)【関連記事】

■エンジントルクの向上で力強い走りを得たルノー キャプチャー
http://clicccar.com/?p=370423

プジョーが採用する新世代コクピット「New Peugeot i-Cockpit」ができることとは?

アウディTTから搭載されている「アウディ バーチャル コクピット」をはじめ、ジャガーXFの「バーチャルインストルメントディスプレイ」など、新世代を感じさせるコクピットの採用が相次いでいます。

160422_New_i-Cockpit_01

また、テスラやボルボXC90などが採用するタブレットのような大型ディスプレイや、BMW 7シリーズの「バーチャル・コクピット」などの新しいインターフェイスも登場するなど、メーターを含めたインパネまわりの見せ方、操作性が新しいフェーズに進んでいることを感じさせます。

プジョーが発表した「New Peugeot i-Cockpit」も新世代コクピットで、最新の人間工学に基づいたというヘッドアップインストルメントパネル、タッチスクリーンを採用。

160422_New_i-Cockpit_02

すでに、小径ステアリングの上からのぞくようなコクピットを採用した、初代「Peugeot i-Cockpit」がプジョー208、2008、308に搭載されていますが、個人的にはあまり歓迎すべきない点もあります。最大の問題は、ステアリングの位置を高くしていくとメーターとステアリングのリムが重なってしまい、メーターがすべて視認できないというもの。

ドライバーの体型などにもよるのでしょうが、メーターの視認性は安全にも関わるだけに「New Peugeot i-Cockpit」がどうなっているか興味深いところ。

さて「New Peugeot i-Cockpit」の特徴ですが、初代「Peugeot i-Cockpit」と同様に小径ステアリングを採用。その利点は、より俊敏な操作を可能にするとともにドライブフィーリングを向上させるとしています。

さらに、ステアリングをよりコンパクトにしてドライバーの視界や足元のスペースを開放できるよう、デザインを進化させているそうですが、メーターの視認性、小径ステアリングの操作性の2点がどうなっているか気になります。

確かに最近のプジョー、とくに308あたりからはシャーシの出来映えの良さもあって、軽快なフットワークをこの小径ステアリングがもたらしてくれるのは間違いありませんが、初めてだと慣れを要するのも確かですし、リムの上辺と下辺を水平にしたデザインは大舵角を与える際に操作しにくい点もあります。

160422_New_i-Cockpit_03

また、ヘッドアップインストルメントパネルは、必要なすべての情報をドライバーの正面に映し出すもので、ドライバーの視線移動を軽減させ、運転に集中することができるのは利点でしょう。

さらに、写真を見る限りメーターに横同軸上に配置されている8インチの大型タッチスクリーンは、ラジオやエアコンなどあらゆる操作を直感的に投影するものとしています。操作性や視線移動の少なさは期待できそうで、あとは前方視界との折り合いがどうか気になるところ。

新型アウディA4は格納式から固定式になっていますが、視認性などは向上している反面、インパネ中央の最上部に配置されるため使わない時は少し煩わしく感じさせるからです。

ヘッドアップインストルメントパネルは、近未来的なグラフィックが印象的な12.3インチの高画像デジタルスクリーンを採用。機能面では、3Dナビゲーション、音声認識による接続やリアルタイム渋滞情報、ナビの指示を直接ヘッドアップディスプレイに表示することも可能だそう。

160422_New_i-Cockpit_04

さらに、ハンズフリーによる操作、メッセージの自動読み上げおよび送信、ドライバーサポートに関する様々な情報を表示。ミラースクリーン機能とApple「CarPlay」、Mirrorlinkと「Android Auto」にも対応。

ほかにも、マッサージ機能付きシートやフランス車らしくフレグランス・ディフューザーなども装備されているそうです。

(塚田勝弘)

PSAプジョー・シトロエン・グループが「Groupe PSA」に社名変更。PHVを7車種、EVを4車種投入へ

プジョーとシトロエン、高級ブランドのDS Automobilesを擁するPSAプジョー・シトロエン・グループが社名の変更を発表しました。

2_PEUGEOT_308GTi_1506JS020

同時に、新経営戦略「Push to Pass」の導入もアナウンスされています。

「Push to Pass」では「最先端の効率を備えた一大自動車メーカーとなること」、「世界で通用し愛されるモビリティサービスを提供し、顧客との関係を生涯にわたり築くこと」という2点が掲げられています。

現在「Groupe PSA(グループPSA)」は、フランス政府に加えて、中国の東風汽車から出資を受けています。

ここ数年で、プジョー308などに代表されるようにライバルに十分対抗できる魅力を備えたモデルがリリースされているだけに、今後ブランドの再浮上を狙うにはEVやPHVなどのエコカーの開発と販売は必須でしょう。

発表された中長期経営目標にもエコカーの開発なども盛り込まれています。

具体的な数値としては、パフォーマンス向上とコストの徹底的な見直しなどにより、「2016年から2018年までの自動車部門における平均営業利益率を4%、2021年に6%を目標とする」というもの。

150930_C4Picasso

ほかにも「26モデルの乗用車と8モデルの商用車を生産し、毎年3ブランドで各リージョンにおいて最低1台のニューモデルを発表する」、「7モデルのプラグイン・ハイブリッドと4モデルの電気自動車、そしてネット接続された自動運転プログラムの導入に代表される、充実した最先端の技術戦略を継続する」などが掲げられています。

新しい社名のGroupe PSA(グループPSA)は、グループが持つ3つのブランド(プジョー、シトロエン、DS)のブランド力を均等に表現したものだそう。

160412_Groupe_PSA_logo-20160413113425

新社名のロゴは、プジョーデザインラボのクリエイティブ・チームである、グローバル・デザイン・スタジオによってデザインされ、「新たな夜明けを切り開く情熱と野心を象徴し、新しい時代に向けて製品とサービスの進化を体現」されているそうです。

ロゴに使用されているミッドナイトブルーは、たとえば2010年に創業200年を迎えた、自動車メーカーでも世界屈指の歴史を誇るグループの豊かな歴史を裏付けるものとしています(シトロエンは1919年設立)。

(塚田勝弘)

【関連記事】

■これぞ「エロい クルマ!?」新生DS Automobilesの「DS 5」が登場
http://clicccar.com/2016/04/10/364862/

■他とはまったく似ていない内・外装をブラッシュアップ ─ DS 5画像ギャラリー
http://clicccar.com/2016/04/10/364878/