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直6ターボもあるぞ!メルセデス・Cクラス、2017改良型を早くもキャッチ!

2014年に発表されたばかりのメルセデス・ベンツ『Cクラス セダン』の改良型プロトタイプを早くもキャッチしました。

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エクステリアの変化は、現在Wレンズのヘッドライトが、Eクラス同様のシングルレンズになるようです。

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また、フロント&リアバンパーデザインを一新、わずか3年でのリフレッシュとなり、室内では「COMAND」システムのアップデートも図られる様子。

もう1つのハイライトは、現行モデルの直列4気筒エンジンのほか、新開発直列6気筒ターボエンジンがラインナップされる可能性が高いようです。

(APOLLO)

560馬力!メルセデス新最強モデル「AMG C63 Rクーペ」、2017年登場か

メルセデス『Cクラス』のトップモデルである『AMG C63 S クーペ』をさらにハイチューンした、新たな最強モデル「AMG C63 Rクーペ」が、ニュルの高速テストに姿を見せました。

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これまでの最強シリーズである「ブラックシリーズ」に取って代わる、この「R」のエクステリアには、効率の良い空気の流れを生む新リップスポイラー、ワイドフェンダー、リアにはより強力なダウンフォースを生む新デュフューザー、固定式大型ウィングを装備しています。

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パワートレインには、現最強モデル「AMG GT R」の4リットルV型8気筒ツインターボエンジンを積むと思われ、最高馬力は560psを叩き出します。

そのパフォーマンスは0-100km/h加速3.6秒で達し、Cクラスの軽量を活かす、メルセデス最高レベルのパフォーマンスを実現すると見られます。

ワールドプレミアは2017年3月のジュネーブモーターショーが有力です。

(APOLLO)

メルセデス・ベンツ Cクラスに初のカブリオレが登場。価格は606万円〜

メルセデス・ベンツのセダンベースのカブリオレといえば、Eクラス・カブリオレが思い浮かびます。また、クーペベースとはいえ、4シーターのCLKカブリオレもありましたから、Cクラスベースのカブリオレがなくても商品ラインナップとして大きな隙間があったわけではないでしょう。

C_Cab_180_01Cクラスとしては初となるカブリオレは、現行Cクラスをベースに、1.6L直列4気筒ターボ、2.0L直列4気筒ターボ、3.0LのV6ツインターボ、そして最上級の「メルセデスAMG C 63 S カブリオレ」に組み合わされる4.0L V8直噴ツインターボを設定。すべてのエンジンが直噴化されています。

外観は、ロングボンネットとショートオーバーハングが特徴のフロントセクション、サイドはフロントバンパーからフェンダーライン、ワイドなリヤまで一体感のあるスポーティかつエレガントな仕上がりになっています。

C_Cab_63S_F

カブリオレの大切なポイントであるシルエットは、オープン時はもちろん、ソフトトップを閉じた状態でも、スタイリッシュな美しさが追求されています。

Archivnummer: SSPIP61593C_Cab_300_01電動開閉式の「アコースティックソフトトップ」は、高い遮音性と耐候性を備えており、ボディカラーに合わせて鮮やかな3色(ブルー、ブラック、ダークレッド)が用意され、クリアな後方視界を確保するためガラス製のリヤウインドウを採用しています。

もちろん走行中でも開閉が可能で(50km/hまで)、約20秒という短時間で開閉が完了します。

また、オープン時は車外からチラ見される可能性のあるインテリアも大切。高級な素材を用い丁寧に作り込まれていて、Cクラスに共通する上質さと実用性が両立されています。

目を惹くスポーツシートは一体感があり、高い快適性を持ちながらホールド性も良く、スポーツドライビングにも適応。

オープンドライブ時に、室内への風の巻き込みを抑え快適性を向上させる「エアキャップ」や、ヘッドレスト下部から温風を吹き出して首の周囲を確実に暖める「エアスカーフ」など、メルセデス・ベンツのオープンモデルでお馴染みの装備も用意され、寒い季節などでも快適なオープンドライブを提供するカブリオレ専用の装備が追加されています。

C_Cab_180_F

積載性では、トランク内左右のスイッチによりワンタッチで(50:50分割可倒式)後席シートを倒せるトランクスルー機能を備え、セダンベースらしい高い実用性も備えています。

そのほか、アルミなどを使った軽量ハイブリッドボディ、最先端の安全装備を網羅する「レーダーセーフティパッケージ」など、メルセデス・ベンツの最新モデルにふさわしい充実ぶり。

C_Cab_63S_R

価格は、1.6L直列4気筒ターボの「C 180カブリオレ」が606万円、受注生産で2.0L直列4気筒ターボを積む「C 300 カブリオレ」が768万円、3.0LのV6ツインターボを搭載する「メルセデスAMG C43 4MATIC カブリオレ」が960万円、4.0L V8直噴ツインターボを積む「メルセデスAMG C63 S カブリオレ」が1403万円です。

(塚田勝弘)

後方からはモデルの判別ができない? これぞメルセデス・マジック!

「Sクラス」「Cクラス」に続き、「Eクラス」のフルモデルチェンジを発表したメルセデス・ベンツ。

Mercedes_Benz_E-Class

新型Eクラスの登場により、主力セダンのデザインモチーフが統一された印象ですが、読者の皆さんはリヤビューを見ただけで、S/E/Cクラスの判別は可能でしょうか?

Mercedes_Benz_E-ClassMercedes_Benz_C-Class Mercedes_Benz_S-Class

ちなみに筆者の場合、リヤエンブレムが無い状態ではほとんど無理です。

後続車から見られる機会が多いリヤのデザインをフラッグシップモデルに似せることで、遠方からも一目でメルセデスベンツ車と判るだけでなく、E、Cクラスのユーザーの自尊心をくすぐる効果が期待できそうです。

こうしたクラスレス化のネガポイントをあえて挙げるとすれば、Sクラスが格下クラスの車種と見間違えられる事ぐらいでしょうか。(勿論、サイドから見れば判りますが)

Mercedes_Benz

ちなみに、画像上段が新型Eクラス、下段左がCクラス、右がSクラスです。

いかがでしょうか?

これぞメルセデス・マジックであり、現行Cクラスが大きく販売を伸ばしている要因といえそうです。新型Eクラスも同様に、販売台数を伸ばすのではないでしょうか。

新型Eクラスの受注は「E 200 アバンギャルド」、「E 200 アバンギャルドスポーツ」が7月27日から始まっており、「E 200 4MATIC アバンギャルド」、「E 220 d アバンギャルド」、「E 220 d アバンギャルド スポーツ」、「E 250 アバンギャルド スポーツ」、「E 400 4MATICエクスクルーシブ」は10月以降になるようです。

Avanti Yasunori・画像:メルセデス・ベンツ)

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プラグインハイブリッド対決! BMW 330eとメルセデス・ベンツC 350 eの違いとは?

2016年3月から納車が開始されているプラグインハイブリッドのBMW 330e。

EV走行距離は36.8kmとやや短いものの、120km/hまでモーター走行が可能で、そこにBMWらしい走りが備わっていれば気になる存在ではないでしょうか。

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554万〜599万円という価格帯も注目点で、最大のライバルといえるメルセデス・ベンツのC 350 eアバンギャルドが721万円という高めの設定ですから、BMW 330eの価格帯は確かに戦略的といえそう。

なお、C 350 eアバンギャルドはEV走行が28.6km、最高速は130km/hとなっています。

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では、両車を比べるとBMW 330eの勝ちでキマリか、というとそんな簡単ではありません。

BMW 330e は2.0Lの直列4気筒ターボエンジンと8ATによるパワートレーンを搭載し、184ps/5000rpm、290Nm/1350-4250rpm、モーターは88ps(65kW)/2500rpm、最大トルク250Nm。システムトータルの最高出力は252ps(185kW)、最大トルクは420Nmとなっています。

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一方のC 350 eアバンギャルドは、211ps/350Nmというパワフルな2.0L直列4気筒ターボに、82ps(60kW)/340Nmというモーター、システム出力も279ps(205kW)/600Nm。パワー、トルクともに圧倒的に上回っています。

同じコースを乗り比べたわけではありませんが、BMW 330eもアクセルを踏み込めばまさしく必要十分といえる力強さが得られるものの、まさにスポーツハイブリッドといえるC 350 eアバンギャルドの「いざ」という時のトルク感、加速力の伸びも明確に違います。

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トランスミッションはBMW 330eは8AT、C 350 eアバンギャルドは7AT。ただし、実際の走行フィールはどちらもスムーズでほとんどケチのつけようがない印象ですから、気になるポイントとはいえないでしょう。

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なお、JC08モードハイブリッド燃費はBMW 330eが17.7km/L、C 350 eアバンギャルド(セダン)のJC08モード燃費が17.2km/Lとほぼ互角となっています。

(文/塚田勝弘・写真/前田惠介、小林和久)

4月の輸入車販売、メルセデス・ベンツは中古車でも首位!

日本自動車輸入組合の発表によると、4月の輸入車(乗用車)の販売台数は1.6万台(前年同月比+6.0%)と伸びています。

2016.04

ブランド別では首位がメルセデス・ベンツで3,556台(+11.5%)、2位がBMWで2,632台(+9.6%)、3位がVWで2,346台(-8.0%)となっています。

Mercedes-Benz_C-Class

2016.04

売れ筋ベスト10には、メルセデス・ベンツがCクラス、CLAクラス、Aクラスの順、BMWが3シリーズ、2シリーズ、1シリーズの順、VWがゴルフ、ポロの順でそれぞれランキングされています。

一方、4月の輸入中古車販売台数(乗用車)については、4.1万台(前年同月比-1.5%)と、3か月ぶりに前年同月実績を下回っています。

車種別では、普通乗用車が33,714台(-0.8%)、小型乗用車が7,242台(-4.3%)。

2016.04

ブランド別では、首位がメルセデス・ベンツで9,113台(-0.6%)、2位がBMWで8,926台(-1.2%)、3位がVWで6,269台(-7.8%)となっています。

このように、メルセデス・ベンツは新車、中古車ともに輸入車で最も売れているブランドとなっています。

Avanti Yasunori ・画像:日本自動車輸入組合)

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V8エンジンを積む476psのAMG C 63 クーペ、510psを誇るC 63 S クーペの受注を開始

ドア、ルーフ、トランクなどをのぞくほぼすべてのパーツが専用設計されたというメルセデス・ベンツのAMG C 63 クーペ、AMG C 63 S クーペの受注が開始されました。なお、発売は8月頃の予定となっています。

th_C205_63_F「メルセデスAMG GT」を筆頭に、A 45 4MATICからG65から最近のAMGの充実ぶりには目を見張るものがありますが、単にラインナップが多いというだけではなく「One man – one engine」という精神に基づいて制作されたモデルであるのはご存じのとおりです。

見た目ではエンジンルームのサインを見れば分かりますし、アクセルを踏み込めば特別なモデルなのも体感できるはずです。

これは、厳格な品質基準に従って、1人のマイスターが一基のエンジンを最初から最後まで責任を持って手作業で組み上げるというメルセデスAMGの哲学に基づくもの。

キモとなるエンジンは、Mercedes-AMG GTと基本設計を同じくするAMGの4.0L V8直噴ツインターボエンジン「M177」を搭載。

砂型鋳造されたクローズドデッキのアルミニウムクランクケースに鍛造アルミニウム製ピストンを組み合わせることにより、軽量かつ高強度なエンジンとなっています。

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シリンダーウォールには、スチールカーボン材を溶射コーティングする 「NANOSLIDE(ナノスライド)」と呼ばれる摩擦低減加工を施すことで、フリクションロスの低減が図られているのがポイント。

2基搭載されるターボチャージャーは、V型シリンダーバンクの外側ではなく内側に配置される「ホットインサイドV」レイアウトが採用されています。

これにより、エンジンを可能な限りコンパクトできるだけでなく、ターボチャージャーへの吸排気経路を最適化することで、優れたレスポンスを得ているそうです。

自慢のエンジンスペックですが、C 63 クーペは476ps/650Nm、C 63 S クーペは最高出力510ps/700Nmを発揮。なお、C 63 S クーペの0-100km/h加速は、わずか3.9秒で、クラストップの動力性能を実現(数値は全て欧州仕様参考値)。

またC 63 S クーペには、エンジンマウントには磁性体入の液体可変マウントが採用されています。

各種センサーからの情報によりドライビングの変化を検知し、マウントの硬さを自動で調整するもので、通常走行時は柔らかいマウントによってドライブトレインからのノイズと振動を効果的に遮断して快適性を向上。

スポーツ走行時には、マウントを硬くすることでドライブトレインのロールモーションを減少させることで、クイックなコーナリングを実現。

組み合わされるトランスミッションは、湿式多板クラッチを採用する電子制御式7速の「AMGスピードシフトMCT(マルチ・クラッチ・テクノロジー)」。

シフトダウン時の自動ブリッピング機能やレーススタート機能だけでなく、高速走行時などにアクセルから足を離すとエンジンとトランスミッションを切り離して燃料消費を抑えるセーリング機能の採用によって燃費が優先される「C(Comfort)」をはじめ、よりスポーティなドライビングに向く「S(Sport)」、「S+(Sport Plus)」、多様なパラメーターを個別に設定できる「I(Individual)」を含む4つのモードを用意。

th_C205_63S_Fほかにも見どころは満載ですが、気になる価格はメルセデス AMG C 63 クーペが1246万円、メルセデス AMG C63 S クーペが1358万円となっています。

(塚田勝弘)【関連記事】

■メルセデス・ベンツ Cクラス・クーペとセダンとの違いは?
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メルセデスCクラス改良型、新ヘッドライトをシュトットガルトで撮られる!

メルセデスベンツで圧倒的人気を誇る、『Cクラス』セダンの改良型が、ドイツ・シュトゥットガルトの本社付近で撮影されました。

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そして、この改良型でもヘッドライトに新デザインが採用されていることが確認できました。デイタイムランニングライトが2本になり、より存在感をアップさせているようです。

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ヘッドライト以外、カモフラージュがされていませんが、これは初期プロトタイプのためであり、今後、フェイスリフトに備え、順次フロントバンパーやリアコンビランプもデザイン変更される可能性が高いと思われます。

パワートレインは現行ラインナップのアップデートされる他、ダウンサイジングエンジンが新たにラインナップされる噂のあります。

ワールドプレミアは2017年夏前後あたりになりそうです。

(APOLLO)

EV走行時と全開走行時のギャップに驚かされるCクラスPHV「C 350 e」

Cクラスに加わったプラグインハイブリッド(PHV)の「C 350 e」。ベースとなる純ガソリン車の完成度の高さを活かし、フットワークや乗り心地の良さなどが大きくスポイルされることなく半電動化されています。

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エンジンだけでも211ps/350Nmというスペックで、力強い走りを披露する「C 250 Sports」向けの2.0L直列4気筒ターボに、最高出力82ps(60kW)、最大トルク340Nmを発生する電気モーターの組み合わせは、システムトータルで279ps/600Nmに達するだけあって、高速道路やワインディングなど飛ばせる場所ほど輝きを放ち「PHV化=エコカー化」ではないのがよく分かります。

一方で、思いのほかEV走行の速度領域は高く、充電状態がよければ約130km/hまでモーター走行が可能という謳い文句も伺い知ることができました。

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C 350 eには、4つの走行モードが用意されていて、「HYBRID」は走行環境やバッテリーの残量に合わせてエンジンと電気モーターを併用。先述したように、高出力電気モーターのブースト機能によりスムーズな加速感を享受できます。

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「E-MODE」は、文字どおりモーターのみのEV走行で、バッテリー状態により約30kmの走行と最高速度130km/hの走行を実現するもの。

「E-SAVE」は、早朝深夜の住宅街などで静かにEV走行したい際など、バッテリー残量をキープするモードです。走行しながらバッテリーを充電する「CHARGE」モードは、積極的にエンジンを始動。残量が減っても少しずつ増えてきますので、あと数kmだけモーター走行したい際などは重宝しそうです。

せっかくPHVを買ったのであれば夜間など使わない時に充電し、近場はモーター走行のみで、遠出する際はハイブリッド走行やチャージモードで走るなど、走り方を選べるのが魅力。同車も同じでしょう。

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なお、リチウムイオンバッテリーの充電時間はフル充電まで「CHARGE」モードで約40分、AC200V電源使用で約4時間。急速充電には対応していません。

20160223Mercedes-Benz C350e_01520160223Mercedes-Benz C350e_017セダンのトランク容量は335Lで、純ガソリン車の445Lよりは見た目も小さく、リチウムイオンバッテリーを床下に積むため荷室奥が一段高くなっています。それでも後席の分割可倒式機構が残されていますから、荷物が多い際も対応できます。

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荷室がある程度狭くなるのは仕方ないですし、ブレーキのフィールに電動化モデルの癖(急に制動力が高まり、「カックン」ブレーキになりやすい)があり、また「ここまで速くなくてもいいのでは?」と思うほど、ゆっくり走った際と踏み込んだ時との二面性には驚かされますが、退屈とは無縁のPHVといえそうです。

(文/塚田勝弘・写真/小林和久、塚田勝弘)

メルセデス・ベンツCクラスのPHV「C 350 e」の走りはどうか?

昨年、輸入車ナンバーワンの座に輝いたメルセデス・ベンツ。大きく貢献したのは、AクラスやBクラスなどのFF系モデル、そして中核モデルのCクラスでしょう。

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車種ラインナップの拡充だけでなく、2017年までにプラグインハイブリッド(PHV)を10車種まで増やすとアナウンスしているメルセデス・ベンツですが、数あるラインナップの中でも基幹モデルといっていいCクラスにも「C350 e AVANTGARDE」と呼ぶPHVが昨年末に発表され、今年1月から発売されています。

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その走りは想像以上に完成度が高く、圧倒的といえる高い静粛性はもちろん、211ps/350Nmの2.0L直列4気筒「BlueDIRECT」エンジンに、最高出力82ps、最大トルク340Nmを発生するモーターが組み合わされるパワートレーンのスムーズかつパワフルな走りも印象的です。

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モーターがブースターとなって再加速するシーンなどでは、2.0Lターボの純ガソリン車よりも約300kgも重いとは思えないほどの加速感を披露してくれます。痛快とまではいえませんが、高速道路で流れをリードするのも容易。

フットワークや乗り心地には、純ガソリン車やディーゼルと比べると重量感がありますが、大きな欠点にまではつながっていない印象。その静かさから純ガソリン車やディーゼルとは違った、別の味わいを高級車という雰囲気も漂ってきます。

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一方、Cクラスの中でもガソリン車は「アジリティ(俊敏性)」というキーワードを掲げ、思いのほか軽快なフットワークで山岳路から高速道路まで駆け抜けるのも魅力。そうした走りを期待するのであればPHVは選択肢から外した方が無難です。

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ハイブリッド走行ですが、街中ではモーター走行でほとんどまかなえるほか、130km/hくらいまでならEV走行が可能(充電状態やアクセルの踏み方)で、実際に高速道路でもエンジンが掛からずに法定速度まで乗せることもできました。

なお、モーターのみのEV走行は最大約30km可能(急速充電には対応しない)なうえ、バッテリーへの充電を優先するチャージモードもありますから、近場ならほぼEVでまかなえそう。

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PHVに期待するハイブリッド走行や燃費などは、別の記事で詳しくご紹介しますが、707万円(セダン)という価格ですから、その価値を見極めて手に入れるのは必須でしょう。

(文/塚田勝弘・写真/小林和久)

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新型アウディA4のフットワークと乗り心地をCクラス、3シリーズと比べてみると?

前回の記事でもご紹介しましたが、新型アウディA4で気になるのはやや硬めの乗り心地。

もう少し走行距離が伸びれば、路面からの当たりも少し「角」も取れるかもしれませんが、劇的にマイルドな乗り味になるわけはないでしょう。

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高いボディの剛性感は速度域が高まればフラット感も抱かせますから、人によっては全然気にならないかもしれません。

オールアルミボディとはならずとも、シャーシにアルミを多用していることで、軽くはないけれど重厚感もないという乗り味は、もう少し柔らかめなら言うことナシ! といったところでしょうか。

フロントサスペンションはお馴染みの5リンクですが、新型A4向けに改良されていて、操縦安定性確保のため横からの入力に対してはマウントを硬めにすることで対応し、縦方向のコンプライアンスはソフトにチューニングされているそう。

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リヤは従来のトラペゾイダルから5リンクに一新。5kgの重量減によりバネ下重量を軽減し、ダンパーやブッシュ類のチューニングはもちろん、フロントだけでなくリヤにもモノチューブ式ダンパーを採用することで、軽量化が図られています。

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「クワトロ」モデルの試乗車は、スポーツサスペンションとなる「クワトロ スポーツ」でタイヤサイズは245/40R18。FFの試乗車は225/50R17のこちらも「スポーツ」で、乗り味に大差は感じられませんでした。

新しいプラットフォームによる恩恵で5リンク化された恩恵は、乗り心地の面よりもフットワークで強く察知できるのが印象的。

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また、直進安定性の高さは期待以上で、ワインディングでもFFモデルでもとくに曲がりにくい(アンダーステアになりやすい)と印象づけられることはなく、クワトロはターンインのしやすさもありますが重量がFFよりも120kg重いこともあって、公道の法定速度内ではほとんど無視できそうな差といってよさそう。

新型アウディA4と前後して、Cクラス(プラグインハイブリッド)とBMW3シリーズに乗る機会がありましたが、A4は看板モデルのクワトロだけでなくFFもレベルアップしているのは間違いありません。

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Cクラスはプラグインハイブリッド化されたことで、純ガソリン車よりも重さを感じさせるものの、乗り心地と予想以上に軽快なフットワークとのバランスが秀逸。

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BMW3シリーズは、ひと回り以上小さく感じる(実際にサイズも小さいのですが)旋回性の高さなど一枚上手。低速でコーナー1つ曲がる際でもBMWらしいキビキビとした動きが感じられ、パワステのフィーリングなどは好みが分かれそうですが、それでもフットワーク重視を貫くセッティングといえそう。

Cクラスに最近使われているキーワードである「俊敏性(アジリティ)」も十分に伝わってきますが、軽快感ではやはり3シリーズでしょう。

ドイツプレミアム御三家は、やはり「三車三様」なのだと再確認させられました。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久、塚田勝弘)

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メルセデス・ベンツ Cクラス・クーペとセダンとの違いは?

現行Cクラスはセダンモデルであってもスポーティなフロントマスクやボディフォルムにより、魅力的なエクステリアに仕立てられていますが、Aピラーから後方を2ドアクーペ専用に仕立て、Aピラーの付け根ではなくドアにマウントされたドアミラーなど、クーペならではのディテールが際立つCクラスクーペはセダンとは異なる色気を感じさせます。

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ハイライトはやはりリヤエンドで、新型Sクラスクーペとよく似た印象のセクシーで高級感を抱かせる後ろ姿に惚れてセダンではなくてクーペを購入するという方もいそう。

また、ボディ全体のデザインディテールは「C 180 Coupe Sports」と「C 180 Coupe Sports+」の2グレードともに「AMG Line」が標準装備されています。

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内・外装ともに充実の装備で「AMGスタイリングパッケージ(フロントスポイラー、サイド&リヤスカート)」、「18インチAMG5スポークアルミホイール」もしくは、「19インチAMGマルチスポークアルミホイール」、スポーツサスペンション、「Mercedes-Benzロゴ付ブレーキキャリパー&ドリルドベンチレーテッドディスク(フロント)」、「レザーARTIOスポーツシート(前席)」、「AMGスポーツステアリング」、「レザーARTIOダッシュボード」などにより、流麗なフォルムだけでなく細部にまでスポーティな仕立てとなっているのも新型Cクラスクーペの特徴です。

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新型Cクラスクーペのボディサイズは全長4705×全幅1810×全高1405mmで、車高はセダンよりも25mm低くなっていて、よりスポーティなキャラクターが強調されています。なお、セダン(C 250 Sports)のスリーサイズは、全長4715×全幅1810×全高1430mmです。

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先代のCクラスクーペと比べると全長が65mm、全幅が30mm、ホイールベースが80mmそれぞれ拡大していて、前席を中心により広いキャビンとなっています。

安全装備ではセダン、ステーションワゴンと同様に「ディストロニック・プラス(ステアリングアシスト付)」や「BASプラス(飛び出し検知機能付ブレーキアシスト・プラス)」、「PRE-SAFEブレーキ(歩行者検知機能付)」などからなる「レーダーセーフティパッケージ」が標準装備されていて、ステレオカメラ、短距離レーダー(25GHz)、中・長距離レーダー(77GHz)、25GHzマルチモードレーダーによりドライバーアシスト、万一の際の衝突被害軽減など定評ある「インテリジェントドライブ」を実現。

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荷室容量は通常時で400L、「40:20:40」の分割可倒式の後席を倒すとさらに拡大することが可能。セダンは445Lと比べると容量的には小さくなっていますが、クーペに求められる日常ユースなら不足はないはずです。

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エンジンラインナップとグレード構成は、エンジンは後日追加されるというAMGをのぞくと1.6Lの直列4気筒直噴ターボのみで、「AMG Line」を標準装備する「スポーツ」系のみというグレード構成。

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セダンよりもクーペは大人1人分ほど重くなっていますが、セダンに積まれている同エンジンの走りっぷりからすると動力性能に不満は出ないでしょう。

(文/写真 塚田勝弘)

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■メルセデス・ベンツCクラスクーペは2グレードでデビュー!! AMGも後日導入
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メルセデス・ベンツ・Cクラスクーペは2グレードでデビュー!! AMGも後日導入

CクラスセダンのAピラーから後方を2ドアクーペ用に仕立てたCクラスクーペがデビューしました。

グレードは「C 180 Coupe Sports」と「C 180 Coupe Sports+」の2本立てで、両モデルともに156ps/250Nmの1.6Lの直列4気筒ターボが搭載されています。また、AMGも後日導入されるとのことです。

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グレードの違いは、外観では「C 180 Coupe Sports+」に19インチAMGマルチスポークアルミホイール(C 180 Coupe Sportsは18インチ)が用意されるほか、「MOExtended」と呼ばれるランフラット特性タイヤ(メルセデス・ベンツ承認タイヤ)を装着しています。

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内装では「C 180 Coupe Sports+」にメモリー付パワーシート(前席)、電動ランバーサポート(前席)、シートヒーター(前席)が標準装備されています。機能装備では、電動チルト&テレスコピックステアリング、イージーエントリー(ステアリング)、ヘッドアップディスプレイを標準で用意。

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また「C 180 Coupe Sports+」向けのオプションとして、パノラミックスライディングルーフ(挟み込み防止機能付)、本革シート、エアバランスパッケージ(空気清浄機能、パフュームアトマイザー付)が設定され、高級クーペらしい優雅な仕様に仕立てるのであれば、見た目のスポーティさも含めて「C 180 Coupe Sports+」が適任かもしれません。

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ほかにも、エレガントなスタイリングを力強く演出するトランクリッドスポイラー/ルーフスポイラーも純正アクセサリーとして用意されています。

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価格は「C 180 Coupe Sports」が547万円、「C 180 Coupe Sports+」が585万円という設定です。

(文/写真 塚田勝弘)

新型Cクラスクーペは1.6Lターボで価格547万円〜 月々1万8000円で一度切りの人生を楽しめる?

2015年夏に本国で発表され、2015年末ごろから欧州でリリースのはじまったメルセデスCクラス・クーペがはやくも日本上陸です。

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名前からもCクラスファミリーであることは明確ですが、そのアルミハイブリッドボディはAピラーから後ろが完全新設計というもので、メルセデスらしい「モダンラグジュアリー」なシルエットを実現しています。

発表会にゲストとして登壇したファッションデザイナーの天津 優(あまつ ゆう)さんは「Cクラスクーペは、ファッション界で最近はやっている”エレガントスポーティ”に通じるものがある」と、クーペの流麗さとメルセデスらしい力強さを併せ持つCクラスクーペを評していました。

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Sクラスクーペを彷彿とさせる佇まいの新型Cクラスクーペ。そのスタイリングを流麗かつスポーティに見せているポイントは、ドアミラーの位置にあります。

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AMG GTのようなスーパースポーツにならい、ドアから立ち上げるようにミラーを配置しているのです。

20160314MB C Coupe_027そのボディは空力性能とキャビンのパッケージをバランスさせたもので、ホイールベースの延長などにより前席を中心にスペースを拡大。また、空気抵抗係数(Cd値)は先代の0.27から0.26へと向上させています。

そのボディの中には、フロント4リンク、リヤにマルチリンクという凝ったサスペンションが与えられ、さらに走行状況に応じて減衰力を調整するセレクティブダンピングシステムが採用されました。

 

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先進安全システムとしては、複合的なセンサー(ステレオカメラ・1個の77GHzミリ波レーダー・5個の25GHzミリ波レーダー)によってクルマの周囲を網羅するという「インテリジェントドライブ」を搭載。

その主な機能は、先行車や車線の状況に合わせて速度をコントロールする「ディストロニック・プラス(ステアリングアシスト付)」、車両や歩行者を検知して運転手に注意を促すとともに衝突被害軽減ブレーキを作動させる「PRE-SAFEブレーキ(歩行者検知機能付)」、後方からの衝突に備えたアラートとシートベルトテンショナーの起動を実現する「リアCPA(被害軽減ブレーキ付後方衝突警告システム)」、車線のはみ出しや対向車との衝突事故を防止する「アクティブレーンキーピングアシスト」、斜め後ろの死角に車両がいるときに注意を喚起する「アクティブブラインドスポットアシスト」などとなっています。

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日本仕様として、まず用意されるグレードはC180クーペスポーツとC180クーペスポーツ+。いずれも直列4気筒の1.6リッターガソリン直噴ターボエンジン(最高出力115kW・最大トルク250Nm )に7速ATを組み合わせた後輪駆動で、メーカー希望小売価格は547万円~585万円。メルセデスの贅沢なクーペとしてはリーズナブルといえるのではないでしょうか。

さらに5年タイプの残価設定型ローンと各種サービスを組み合わせた「まるごとプラン」を利用すると月々1万8000円~の支払いで、この流麗なジャーマンクーペに乗ることができるというのも注目です。

(写真:小林和久 文:山本晋也)

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