Motor Fan's YEAR 2016

三栄書房

サンプル

モトチャンプ

独フォルクスワーゲンが5年ぶりに世界販売首位奪還か?

トヨタ自動車(以下トヨタ)のダイハツ、日野を含む1月〜11月の世界販売台数は、新聞報道などによると921.9万台(前年同期比+0.1%増)で、首位奪取を目論むフォルクスワーゲン(以下VW)に16万台の差をつけられているようです。

TOYOTA_PRIUS

昨年のトヨタの世界販売は1,015万1千台と、2位のVWに22万台の差をつけ、4年連続で首位を維持してきましたが、今年に入って地震や関連工場の爆発事故が相次ぎ、都度操業停止に追い込まれたことが結果的に大きく影響することになった模様。

9月までの世界販売台数では752.9万台と、VWの760.9万台との差を8万台にまで縮めましたが、同社の主力市場である米国で、原油安を背景に「カムリ」や「プリウス」などのHV系が苦戦。

小型車の減税処置がとられている中国市場では「カローラ」や「レビン」を中心に、前年同期比10%増となる110万台超まで販売を伸ばしましたが、米国における11月までの累計販売台数については同2.4%減となる220.6万台に留まっています。

一方のVWは排ガス不正問題が足かせになり、米国市場での販売が前年同期比で10.3%減と落ち込んだものの、主力市場の中国が好調で359.1万台(同11.6%増)を販売、足元の欧州でも傘下のアウディやシュコダ、セアト、ポルシェの好調で、結果的に世界販売では相殺された形となっています。

VW

そんなVWの1月〜11月の世界販売台数は937.9万台(前年同期比3.1%増)。

このペースで行くと、12月度を含めた本年の世界販売はVWが1,023万台、トヨタが1,006万台程度に落ち着くとみられ、5年ぶりに首位をVWに明け渡すことになるとみてほぼ間違い無さそうです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA、VW)

【関連記事】

トヨタ自動車、’16年の世界販売1,000万台超えが確実に!首位はVWが奪取?
http://clicccar.com/2016/12/16/426772/

世界販売台数4年連続トップのトヨタ、2016年はVWが奪取か?
http://clicccar.com/2016/10/29/412072/

トヨタの上半期世界販売は約500万台、VWが12万台リードで首位に
http://clicccar.com/2016/08/02/390059/

地震による減産から復調!トヨタの5月国内生産が12.4%増
http://clicccar.com/2016/06/30/382526/

トヨタの2月国内生産、愛知製鋼爆発事故の影響で2割減!
http://clicccar.com/2016/04/05/364129/

フォルクスワーゲンが正規販売店でカスタマイズパーツの販売を開始

2016年に続き、2017年の東京オートサロンにも出展すると発表したフォルクスワーゲン。2017年1月からフォルクスワーゲン車をチューニングするカスタマイズパーツの販売を正規販売店で開始すると発表しました。

vw_3

今回、新たにリリースされるのは、ゴルフGTI、ゴルフR(ゴルフRはエアロキットのみ)向けのカスタマイズパーツで、スタビライザーセットやスプリングキットといったチューニングパーツ、フロントバンパーやサイドスポイラーといったエアロキット(1月13日から販売予定)。今後もラインナップを拡充するとしています。

これらのカスタマイズパーツは、東京オートサロンで展示されます。さらに、モータースポーツへの積極的な参戦により技術力を高めてきたVW(アウディ)向けの日本の老舗チューナーである「COX(コックス)」も登場。COXによるVW車の足まわりの良さをさらに引き出すことを可能にするアイテムを装着したコンセプトカーも展示されます。

vw_0

ほかにも、フォルクスワーゲン本社のアクセサリー部門がドイツの老舗チューナー「Oettinger(エッティンガー)」社との共同開発によるエアロパーツを装着したコンセプトカーも展示される予定。パーツのリストと価格は下記のとおりです。

vw_19

COXボディダンパー:COXがオリジナルセッティングを施し、ブラケットをフォルクスワーゲン専用に開発(84,240円)

トゥピボットストップトラス:高剛性のスチールパイプによって形成されるトラス構造。ボディダンパーと同時装着することで、より効果的なパフォーマンスを発揮する(36,720円)

vw_15

スタビライザーセット:COXがゴルフGTI専用に開発したスタビライザーセット。乗り心地や車高に影響を与えることなく、操縦安定性とコーナリング時のステアリングレスポンスが向上(118,880円)

オリジナルスプリングキット:スタビライザー同様に、COXがゴルフGTI専用に開発。軽快なフットワーク、走行安定性、スタイリッシュな車高を両立(52,920円)

vw_12

ブレーキパッドセット(ローダスト):純正キャリパー用の低ダストタイプブレーキパッド。日常走行におけるブレーキダストの低減を目的に開発(34,560円)

ブレーキラインシステムセット:航空機やF1マシンでも採用されているステンレスメッシュ被膜のテフロンホースを使用。純正のゴム製ホースを上回る耐圧性能と低膨張率を達成(32,400円)

パフォーマンスエアフィルター(Gタイプ):モータースポーツトップチームでの採用実績がフィードバックされた湿式タイプのエアフィルター(12,960円)

vw_8

ターボパイプキット:タービン作動時の瞬間膨張を抑え、ブースト圧の損失を防ぐターボパイプキット(59,400円)

ステンレスエグゾーストチャンバー:フロントサイレンサー前方部分のパイプを交換することで、排気効率の向上を実現(57,240円)

vw_5

ステンレスマフラー:抵抗を最小限に抑えたレイアウトにより、中低速のトルクを犠牲にすることなく、排気効率の向上を実現したゴルフGTI専用のマフラー。テールエンドは、ポリッシュとブラックの2種類を用意(183,600円)

(塚田勝弘)

トヨタ自動車、’16年の世界販売1,000万台超えが確実に!首位はVWが奪取?

トヨタ自動車(以下トヨタ)が12月15日、ダイハツ、日野を含む年内の世界販売累計台数が1,000万台を超える状況であることを明らかにしました。

TOYOTA

同社によると、2016年の世界販売台数は1,009万1千台(前年比1.0%減)程度になる見込みで、2017年の販売計画としては1,020万2千台(同1.0%増)を見込んでいるそうです。

昨年の世界販売は1,015万1千台(同0.8%減)と、2位のフォルクスワーゲン(以下VW)に22万台の差をつけ、4年連続で首位を維持していますが、今年に入って地震や関連工場の爆発事故が相次ぎ、都度操業停止に追い込まれる事態に……

TOYOTA_PRIUS

しかし同社はその後、懸命に生産台数の挽回を図り、同社が10月末に発表した1‐9月の世界販売台数は752.9万台(前年同期比+0.4%)と、VWの760.9万台(同+2.4%)との差が8万台にまで縮小。

その一方、米国市場では、原油安を背景に大型トラックやSUVの人気が高まるなか、主力セダンの「カムリ」や「プリウス」などのHV系が苦戦しています。

対するVWは、世界販売の40%近くを占める中国で、小型車を対象にした減税政策が奏功し、こちらも世界販売で1,000万台を突破する見込みで、トヨタが5年連続で首位を維持できるかどうかは、かなり微妙な状況になっています。

VW

しかし、一つ言えるのは今回、VWが首位を奪取したとしても、中国の減税政策が年内で終了するため、来年以降の販売情勢は不透明な状況。

米国に端を発するディーゼル車の排ガス認証不正問題を踏まえ、後任のマティアス・ミュラーCEO(画像左)は「今後は台数は追わない」と公言しているものの、同社の大株主であるフェルディナンド・ピエヒ氏は依然、首位奪取に執着しているようで、2009年当時の苦い経験を経て、「もっといいクルマ」を作ることに重点を置く豊田章男社長とは対照的。

こうした両社の戦略が今後、世界販売台数にどのように反映されるのかが引き続き注目されます。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA、VW)

【関連記事】

世界販売台数4年連続トップのトヨタ、2016年はVWが奪取か?
http://clicccar.com/2016/10/29/412072/

トヨタの上半期世界販売は約500万台、VWが12万台リードで首位に
http://clicccar.com/2016/08/02/390059/

地震による減産から復調!トヨタの5月国内生産が12.4%増
http://clicccar.com/2016/06/30/382526/

トヨタ、2015年度の世界販売で首位奪還!
http://clicccar.com/2016/05/04/370129/

トヨタの2月国内生産、愛知製鋼爆発事故の影響で2割減!
http://clicccar.com/2016/04/05/364129/

VWが電動化戦略で「e-ゴルフ」のパワートレーンを強化!

フォルクスワーゲン(VW)が電動化を軸にした「e-mobility」戦略に伴い、EV「e-ゴルフ」のパワートレーンを強化。来年4月から本社工場に加え、ガラス張りの外観が特徴のドレスデン工場でも生産するそうです。

e-Golf

米ロサンゼルスモーターショー16で公開された新型「e-ゴルフ」は、駆動用リチウムイオンバッテリーの容量が24.2kWhから35.8kWhに拡大されており、航続距離がこれまでの約1.5倍となる300km(NEDCモード)に拡大。

急速充電器なら1時間程度で80%の充電が可能になっているといいます。

e-Golf

搭載モーターの出力は116psから136psに引き上げられ、0‐100km/h加速が9.6秒と、約1秒以上短縮している模様。

VWはディーゼル車の排ガス不正問題に伴い、11月22日に米国でのディーゼル車販売から撤退する方針を表明。

不正対象車は全世界で1,100万台にのぼり、数百万件の訴訟が発生。同社は制裁金やリコールなどの費用として約2.2兆円を引き当てているそうです。

VW

こうした状況を受け、VWを率いる立場となったマティアス・ミュラー社長(画像左)は同社の再生に向け、EVやモビリティーサービスの強化策を打ち出しました。

組織改革により、新たな収益基盤を構築すべく、11月18日にはグループ販売台数の6割を占めるVW乗用車部門を中心に最大3万人の従業員を削減する方針を表明。

またVWブランドの乗用車部門責任者として、これまでBMWの技術開発部門を率いていたヘルベルト・ディース氏をCEOに起用して立て直しを急いでいます。

VW

ディース氏は今年のパリ国際自動車ショーで、テスラやアップルなどを標的に、EVやコネクテッドカー開発に重点を置くことを明かしています。

VW

すでに2025年までの経営戦略「TRANSFORM 2025+」を発表しており、今後、収益性の高いSUV開発に注力。2020年までに19モデルのSUVを揃える考えで、2025年までに年間100万台のEV販売を目指すとしています。

EV戦略を前面に押し出して一大改革に踏み出したVWの今後の動きが注目されます。

Avanti Yasunori・画像:フォルクスワーゲン)

【関連記事】

トヨタ自動車が「EV事業企画室」を始動!電動化加速へ
http://clicccar.com/2016/12/05/423003/

2025年にEV販売100万台で首位狙う!VWが新戦略を発表
http://clicccar.com/2016/11/28/421115/

メルセデス・ベンツなどドイツ3強がEV投入を加速!
http://clicccar.com/2016/10/19/409118/

フォルクスワーゲンが2020年に「MEB」搭載の新型EVを投入!
http://clicccar.com/2016/10/08/404829/

BMWがEV、電動化による新戦略「ナンバーワン・ネクスト」を発表!
http://clicccar.com/2016/03/28/362878/

2025年にEV販売100万台で首位狙う!VWが新戦略を発表

ディーゼル車の排ガス不正問題に伴い、11月22日に米国でのディーゼル車販売から撤退する方針を明らかにしたフォルクスワーゲン(VW)。

ドイツ経済誌によると、乗用車ブランドのトップを務めるヘルベルト・ディース氏が「今後、米国でディーゼル車を販売することはないだろう」と述べたそうです。

VW_I.D.

同社は併せて、2025年までの経営戦略「TRANSFORM 2025+」を発表。組織改革により、新たな収益基盤を構築する考えで、18日にはグループ全体で最大3万人の従業員を削減する方針を表明しています。

製品戦略を再編し、電動車や収益性の高いSUVで攻勢をかけるそうで、2025年までにEVの販売を年間100万台とする考え。

新たな収益事業として、ネットワーク化したクルマで独自のデジタルプラットフォームを構築。将来的に世界で8,000万人の会員を獲得し、2025年には関連売上高で10億ユーロ(約1180億円)を狙うそうです。

VW_I.D.

同社は北米市場で今後数年間に渡って充電インフラを中心に投資を進め、電動車用プラットフォーム「MEB」を採用したモデルを2021年から現地で生産する計画。

VW_I.D.

VWでは、この新戦略を実行することで、次の10年間に売上高が大幅に増えると見込んでおり、営業利益率を2015年の2%から2020年に4%へ倍増、さらに2025年には6%を目指す考え。

EV戦略を前面に押し出して一大改革に踏み出したVWの今後の動きが注目されます。

Avanti Yasunori・画像:フォルクスワーゲン)

【関連記事】

トヨタがPHV/FCVに加えて、「EV」開発にも本腰を入れる理由とは?
http://clicccar.com/2016/11/15/416047/

メルセデス・ベンツなどドイツ3強がEV投入を加速!
http://clicccar.com/2016/10/19/409118/

BMWが米・テスラへの対抗で全モデルにEVを設定?
http://clicccar.com/2016/10/17/408715/

フォルクスワーゲンが2020年に「MEB」搭載の新型EVを投入!
http://clicccar.com/2016/10/08/404829/

BMWがEV、電動化による新戦略「ナンバーワン・ネクスト」を発表!
http://clicccar.com/2016/03/28/362878/

フォルクスワーゲン ゴルフ・ヴァリアントの魅力を再確認する

2014年1月に日本で発売されたフォルクスワーゲンのゴルフ・ヴァリアント。2015年にはTSI Comfortlineの装備を向上し、2015年5月にはゴルフRヴァリアントも追加されています。

20161006vw-golf-trendline_001

現在のラインナップは、TSI ComfortlineとTSI Highline、R-Line、そしてR Variantとなっています。

ゴルフ・ヴァリアント最大の魅力は、グレードを問わずフォルクスワーゲンらしいしっかり感のある走りと荷室の使い勝手の高さ。

試乗車であるTSI Comfortlineに搭載されている1.2Lの直列4気筒DOHCターボ(105ps/175Nm)でも意外に軽快に走ります。乗り心地もTSI Highline以上になるとやや硬めに感じさせるゴルフ・ヴァリアントですが、205/55R16というタイヤサイズもあって比較的平和な印象を受けます。取り回ししやすいサイズで使いやすい荷室を望むなら294万9000円という価格はお買い得かもしれません。

20161006vw-golf-trendline_005

また、上級グレードのTSI Highlineは、17インチアルミホイールやシルバーのルーフレールを装着し、上質感を演出。1.4L 直列4気筒DOHCターボにより140ps/250Nmを発揮。荷物を満載した状態でもモアパワーを抱かせるシーンは少ないはず。

20161006vw-golf-trendline_018

荷室容量は通常時でも605Lと十分な広さが確保されていて、60:40分割可倒式の後席の背もたれを前倒しするだけで最大1620Lまで拡大されます。開口部も大きく、路面から開口部下端までの距離も低めですから、大きな荷物でも容易に積載できます。また、トノカバーは荷物のサイズや量に応じて3段階でスライド位置の調整が可能で、外したトノカバーを荷室下に収納できるなど、使い勝手は良好そのもの。

20161006vw-golf-trendline_00820161006vw-golf-trendline_01020161006vw-golf-trendline_01620161006vw-golf-trendline_014

ハッチバックのゴルフでは積載スペースが足りないという方に最適なゴルフ・ヴァリアント。走りの面では、ハッチバックと比べるとボディ剛性や乗り心地の面で不利になります。それでも積載性というニーズがあるなら積極的に指名したいモデルといえそうです。

(文/塚田勝弘、写真/小林和久)

新グレード「エレガンスライン」の追加などで、VWパサートが魅力アップ

フォルクスワーゲンの日本向けラインナップではフラッグシップ的な位置づけとなるサルーン「パサート」とステーションワゴン「パサートヴァリアント」が、新グレードの追加やLEDヘッドライトの採用など、その魅力をアップする進化を遂げています。

00010532_s

これまで「TSIコンフォートライン」と呼ばれていたグレードは、アルカンターラレザーシートやパワーテールゲートの採用など装備の充実に合わせて「TSIエレガンスライン」と名称変更しています。

上級グレードの「TSIハイライン」には18インチアルミホイールが与えられたほか、メーカーオプションとしてデジタルメーターや駐車支援システムなどで構成される”テクノロジーパッケージ”を設定したことが主な変更点です。

メーカー希望小売価格は、パサートTSIコンフォートラインが379万9000円、パサートTSIハイラインが443万9000円、パサートヴァリアントTSIコンフォートラインは399万9000円、パサートヴァリアントTSIハイラインは463万9000円となっています。

●VWパサートTSIエレガンスライン 主要スペック
車両型式:DBA‐3CCZE
全長:4785mm
全幅:1830mm
全高:1465mm
ホイールベース:2790mm
車両重量:1460kg
乗車定員:5名
エンジン型式:CZE
エンジン形式:直列4気筒DOHCガソリン直噴ターボ
総排気量:1394cc
最高出力:110kW(150PS)/5000-6000rpm
最大トルク:250Nm(25.5kg-m)/1500-3500rpm
変速装置:7速DCT
燃料消費率:20.4km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:215/60R16
メーカー希望小売価格(税込):3,799,000円

(山本晋也)

ミニバンの中でもVWゴルフ トゥーラン TSI R-Lineの走りが抜きんでている理由

11年ぶりにフルモデルチェンジを行なったフォルクスワーゲン・ゴルフ トゥーランに今年6月に加わったTSI R-Line。ベース車は上級仕様のTSI Highlineで、フォルクスワーゲンR GmbH社によるピリ辛仕上げの内・外装が最大の魅力といえます。

20161006vw-touran_012

美点は見た目だけでなく、硬質なしっかりした走りも見逃せません。初代からトゥーランは「ゴルフのミニバン」という雰囲気が漂っていましたが、2代目の新型トゥーランはさらに走りがブラッシュアップされています。

TSI R-Lineは、専用アルミホイールと組み合わせられる215/55R17タイヤが標準ですが、試乗車にはアダプティブシャーシコントロール「DCC」とセットになる225/45R18サイズのピレリ製Cinturato P7が装着されていました。

20161006vw-touran_013

ベース車のTSI Highline(こちらも215/55R17サイズ)からして硬めの乗り味を示すトゥーランですから、18インチになっているぶんハードな乗り心地になっています。

20161006vw-touran_001

ただし、ボディの剛性感が高いため、大きめの段差を乗り越えても揺れがダラダラと続くことはなく、路面状態が良ければフラットな姿勢が保たれます。

これなら長距離移動でもドライバーが安心してステアリングを握り続けられるでしょう。また、峠道や中央道のように上り下りやコーナーの多い高速道路でも余計な疲れが軽減されるはず。

20161006vw-touran_014

クルマ酔いしやすい子ども2列目に座れば(3列目はより突き上げが大きめ)快適なドライブを楽しめそう。

オプションのアダプティブシャーシコントロール「DCC」は、「スポーツ」にもできますが、乗り心地とハンドリングのバランスからすると「ノーマル」が最も同車に適している印象。「コンフォート」は中・低速が多い街中向きという感じを受けました。

20161006vw-touran_016

150ps/250Nmという動力性能以上に加速フィールが優れているように感じるのは、ターボの恩恵。わずかにターボラグを感じさせますが、中低速域のトルク感があることでほとんど帳消しといえるフィーリングが得られます。

20161006vw-touran_02320161006vw-touran_02120161006vw-touran_019

張りのあるシートは適度なフォールド性、そして快適性を両立している点も見逃せません。こうしたある程度硬さのあるシートもお尻などが座面に沈み込むことなく、長距離移動に向きそう。

20161006vw-touran_032

「ドライバーズミニバン」といえるゴルフ トゥーランR-Lineは、同乗者にも快適で使い勝手も優れています。とくに、日本製ミニバンはどうしても生活臭がしてイヤという人にオススメできます。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

スポーティな内・外装と使い勝手の良さが美点のVWゴルフ トゥーラン「TSI R-Line」

2016年6月にフォルクスワーゲン・ゴルフ トゥーランに追加された「TSI R-Line」。今秋開催されたオールラインナップ試乗会で乗る機会がありましたのでご報告します。

20161006vw-touran_003

フロントグリル「R」のバッヂがスポーティミニバンであることを主張するゴルフ トゥーラン TSI R-Lineは、試乗車が鮮やかな色合いの「ハバネロオレンジメタリック」をまとっていることもあり、数あるフォルクスワーゲン車の中でも存在感は際立っていました。

同モデルは、上級仕様の「TSI Highline」をベースに、フォルクスワーゲンR GmbH社が手がけたスポーティモデル。

なお、フォルクスワーゲンR GmbH社は、日本で販売されているゴルフRをはじめ、世界ラリー選手権で参入初年度に総合優勝という快挙を達成したポロR WRCといったレーシングマシンの企画、開発などを担当するフォルクスワーゲンのインハウスチューニングメーカーです。

20161006vw-touran_006

フォルクスワーゲンR GmbH社が手がけただけあって、内・外装ともにかなりスポーティな仕上がりが印象的。

20161006vw-touran_015

外観は、専用フロントバンパーやサイドスカートのほか、リヤバンパーにクロームパッケージを装備することで、11年ぶりにフルモデルチェンジを受けたトゥーランのスタイリングを際立たせています。

20161006vw-touran_03220161006vw-touran_018

一方の内装も、R-Line専用のファブリックシートやドアシルプレート、アルミ調ペダルクラスターなどでスポーティかつ洗練されたムードに仕立てられています。

20161006vw-touran_034

ミニバン大国日本には数多くの選択肢があります。その中で輸入ミニバンを選ぶということは単に使い勝手だけでなく、走りやスタイルにもこだわりを持ちたいというニーズがあるはず。

20161006vw-touran_022

ゴルフ トゥーランは、両側スライドドアではなく通常のヒンジ式ドアになりますが、それ以外のシートアレンジや3列目の乗降性、最大1857Lという広大な荷室容量など日本製ミニバンに負けない使い勝手が美点。

20161006vw-touran_03020161006vw-touran_031

助手席まで完全にフラットに倒せるシートや、外したトノカバーを荷室床下に収納できるなど、非常に使いやすく実用性の面でも満足できるはず。なお、今回紹介したゴルフ トゥーランTSI R-Lineの価格は397万4000円です。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

Cセグメントのクルマをコスパで選ぶなら「素のゴルフ」TSI TrendlineとシトロエンC4でキマリ?

フォルクスワーゲンの美点がしっかり感のあるボディや、軽快でよく回るパワートレーン、直進安定性の高さなどの走りに加えて、そして何より長年付き合える飽きのこない内・外装やしつらえの良さとすると、それは素のグレードでも味わえるはず。

20161006vw-golf_003

今回、素のゴルフである「TSI Trendline」に乗る機会がありましたが、もちろん例に漏れないものでした。

20161006vw-golf_009

エンジンは直列4気筒ターボの1.2L TSI。最高出力105ps/4500-5500rpm、最大トルク175Nm/1400-4000rpmで、JC08モード燃費は21.0km/L。デュアルクラッチトランスミッションの7速DCTとの組み合わせになっています。

見た目こそハロゲンヘッドライトにスチールホイール(16J×15)など、華やかさとは言いがたいものがありますが、乗ってみると相棒として「これで十分!!」と思わせるものがあります。

20161006vw-golf_001

乗り味はリヤサスペンションがトレーリングアーム(最上級のHighlineは4リンク)ということもあってか、微細な揺れを少し伝えてきます。

20161006vw-golf_008

また、1.4L車と比べると、速度を上げていくペースは当然遅くなりますが、7速DSGの素早い変速もあってパーシャル域から強めに踏み込むとターボの助けにより「1.2Lなのによく走る!」と思わせる力強さもあり、街中中心であれば流れをリードするのも難しくありません。

20161006vw-golf_013

citroen_c4

最大のインパクトは国産車が青くなりそうな249万9000円という価格。Cセグメントでは今年日本に上陸したばかりの1.6Lディーゼルターボを積むシトロエンC4がアドブルーを採用するのにも関わらず279万円という値付けとなっています。この2台がCセグメントのコスパの高いモデルといえそうです。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

ピンクのボディカラーを初めてまとったザ・ビートルの300台限定車「#Pink Beetle」

最近では、ピンクのボディカラーといえばクラウンを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか? ほかにもヴィッツや軽自動車などに設定されていますが、カラーを含むデザインで選ばれることが多いザ・ビートルには、今までピンクのボディカラーが設定されていませんでした。

vw_the_beetle_08

11月9日、300台限定で発売された特別限定車の「#Pink Beetle(ハッシュタグピンクビートル)」は、フォルクスワーゲンやビートルのファンの声によってネーミングされた、ピンクのボディカラーをもつモデル。

目を惹くのはボディカラーだけでなく、VWのモデルラインアップの中で初めてモデル名に「#=ハッシュタグ」が付くモデルだそうですが、車名に#(ハッシュタグ)が付くというのはほかにもほとんど見かけたことがありません。

vw_the_beetle_09

同モデルは、2015年のニューヨークオートショーでコンセプトカーとしてデビューして以降、ソーシャルメディアを中心に世界中で話題を集め、限定車として日本に導入されました。

正式には「フレッシュフクシアメタリック」というボディカラーで、鮮やかな発色がとても印象的なフクシアの花(日本ではホクシャとも呼ばれるそう)をイメージ。

ベース車は「The Beetle Design」で、ブラック塗装されたドアミラー、サイドモールディングがアクセントになっているほか、リヤスポイラーと専用の17インチアルミホイールを装備することでキュートなだけでなくスポーティなイメージも付与されています。

vw_the_beetle_01

vw_the_beetle_02

一方の内装は、ゴルフ、ポロでお馴染みのスポーティグレード「GTI」専用のタータンチェックをピンク色にアレンジしたファブリックシートを採用するなど、ピンクを差し色としたコーディネイトになっています。

また、ベース車ではオプションになる「ブラインドスポットディテクション(後方の死角を検知してドライバーに警告を発する機能)」や「リヤトラフィックアラート(後退時警告・衝突軽減ブレーキ機能)」を標準化するなど安全面も強化されています。

vw_the_beetle_00

ほかにも、人気オプションの「バイキセノンヘッドライト(ハイトコントロール機能付)」や純正ナビゲーションシステム「716SDCW」を標準とするなど、装備も充実。「#Pink Beetle(ハッシュタグピンクビートル)」の価格は307万円で、300台限定となっています。

(塚田勝弘)

フォルクスワーゲン・ゴルフが2017年モデルでビッグチェンジを敢行!

フォルクスワーゲンの主力モデルであり、Cセグメントのベンチマークと言われる「ゴルフ」がビッグチェンジです。

2017_golf_r_6604

フォトデビューを果たした2017年モデルは、ルックスから大きく進化したことが明確です。ゴルフの標準モデルだけでなく、ステーションワゴンのヴァリアント、スポーティグレードのGTIやゴルフRも同時にルックスを刷新するという規模の面でもビッグなチェンジです。

2017_golf_gti_6618

LEDデイタイムランニングライトと組み合わせたLEDフロントライトが、ひと目でビッグチェンジを実施したことを理解させます。さらにフルLEDとなったリヤコンビネーションランプには光の流れる表現も与えられているということです。

また、先進安全技術に使われるレーダーをフロントグリルのエンブレム部分に仕込むことで、グッと雰囲気を変えているともいいます。レーダーを使ったアダプティブクルーズコントロールは渋滞対応にまで進化、レーンアシストと組み合わせることで、より自動運転に近いレベルのドライバー支援システムへと進化していることが期待できるのです。

インテリアでは、9.2インチタッチスクリーンの「Discover Pro」インフォテインメントシステムを頂点に、あらゆるグレードで進化しているのがポイント。シート地やインパネ加飾などキャビンの雰囲気も大きく洗練されていることがオフィシャルフォトからも見て取れます。

パワートレインもベンチマークにふさわしい進化を遂げています。スタンダードグレードには新世代の気筒休止システム付き1.5リッターエンジン「EA211」が搭載されるのがトピックス。新しい1.5リッターガソリン直噴ターボの最高出力は110kW、最大トルクは250Nmとアナウンスされています。

また7速DSG(デュアルクラッチトランスミッション)も新開発、これまで6速DSGだったグレードも順次、7速に置き換えられていくというのも見逃せない進化といえそうです。

(山本晋也)

ゴルフ最速の座は譲れない!? 350台限定のゴルフGTI「クラブスポーツ ストリートエディション」

素のフォルクスワーゲン・ゴルフGTIは走りと乗り心地のバランスがよく、MTも設定されるなど、GTIの良さをストレートに伝えてきます。その上位にシリーズ最高峰のゴルフRを戴くという図式がカタログモデルで成立います。

20161006vw-golf-gti-cs_006

しかし、GTIファンという固定支持層の中には、ゴルフRの後ろ姿を追いかけるのは我慢ならないと感じている向きもいそう。

20161006vw-golf-gti-cs_009

そのなかで「FFニュル最速」を記録したストーリーをもつゴルフGTIの「Clubsport Street Edition(クラブスポーツ ストリートエディション)」は、350台限定、しかも10秒間のブーストモード時限定とはいえ、ゴルフRの280ps/380Nmを超える290ps/380Nmを絞り出すとなると気になって仕方ない存在であるはず。

20161006vw-golf-gti-cs_00120161006vw-golf-gti-cs_022

外観は専用前後バンパー、リヤディフィユーザー、リヤスポイラーにより「クラブスポーツ トラックエディション」のブラックルーフ、19インチアルミホイールほどの迫力はありませんが、素のGTIとはひと味違った精悍さが漂ってきます。

20161006vw-golf-gti-cs_019

上質な内装も魅力。とくにアルカンターラ&ファブリックのスポーツシート、専用3本スポークマルチファンクションステアリングもアルカンターラ素材で、シートに座って、ステアリングを握る度に高い満足感が得られそう。

20161006vw-golf-gti-cs_03120161006vw-golf-gti-cs_02420161006vw-golf-gti-cs_023

素のゴルフGTIよりも50万円増しの449万9000円という価格も魅力的。350台限定は少ないような気もしますが、リセールなどその価値を維持するにはちょうどいいのかもしれません。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

フォルクスワーゲン「Golf GTI ClubSport」は「Street Edition」でも走りは強烈!!

400台限定で投入されたフォルクスワーゲン・ゴルフGTIの「トラックエディション」に続き、350台限定で設定された「ストリートエディション」に試乗する機会がありました。

20161006vw-golf-gti-cs_013

注目のエンジンは「トラックエディション」と同様の265ps/350Nmを発揮する2.0L TSIで、デュアルクラッチトランスミッションの6速DSGが組み合わされています。また、約10秒間ゴルフRを超える290ps/380Nmのブースト機能が得られるのも同じ。

「トラックエディション」が専用19インチタイヤを履くのに対し「ストリートエディション」は18インチになっていますが、電子制御油圧式フロントディファレンシャルロック、アダプティブシャシーコントロールの「DCC」は「トラックエディション」同様に用意されています。

20161006vw-golf-gti-cs_016

走り出しから剛性感の高さを抱かせるのは「トラックエディション」と同じ。さらに、「DCC」をコンフォートモードにして減衰力を低い設定にしても硬い乗り味なのも「トラックエディション」と同様ですが、1インチダウンされていることもあって凹凸を超えた際のショックはいくぶん抑えられている印象です。

20161006vw-golf-gti-cs_003

ノーマルのGTIよりも45ps向上となっていますから加速は強烈そのもの。どこから踏んでもトルク感があり、高速域の伸びも一般道ではうかがいしれません。さらに、ハンドリングも正確でFFのハイパワーモデルであってもコントロールしやすいのは美点。

20161006vw-golf-gti-cs_021

20161006vw-golf-gti-cs_004

フロント340×30mm、リヤ312×22mmというベンチレーテッドブレーキディスクによる制動力もフィーリングも抜群で、限られた試乗条件下ではありますが、パワーアップへの対応も抜かりなしという感じを受けました。

20161006vw-golf-gti-cs_030

中・低速域から爆発する強烈なパワーと引き締まったシャーシが「Golf GTI ClubSport Street Edition」が魅力。ゴルフRではなくGTIを選びたい、そしてもっと刺激的な走りを求めるなら迷わず指名したいところです。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

1.4L TSIエンジンを搭載したVW「The Beetle R-Line」は力強い走りが魅力

2016年9月にマイナーチェンジを受けたフォルクスワーゲンのThe Beetle(ザ・ビートル)に、1.4L直列4気筒DOHCターボを搭載した「R-Line」が加わりました。

20161006vw-beetle-r_011

フォルクスワーゲン・ザ・ビートルには、105ps/175Nmの1.2L 直列4気筒SOHCターボを搭載する「The Beetle Base」、「The Beetle Design」のほか、211ps/280Nmの2.0L 直列4気筒DOHCターボを積む「The Beetle 2.0 R-Line」が用意されています。

2016年11月9日に設定された「The Beetle R-Line」に搭載される1.4L TSIエンジンは、150ps/5000-6000rpm、250Nm/1500-3500rpmというスペックで、デュアルクラッチトランスミッションの7速DSGとの組み合わせ。

20161006vw-beetle-r_016

1.2Lと2.0Lの間を埋める「The Beetle R-Line」は、2.0Lターボまでは要らないけれど、1.2Lではモノ足らないというニーズに応える新グレードといえます。なお、ゴルフのTSI Highlineに搭載されている1.4L TSIの140ps/4500-6000rpm、250Nm/1500-3500rpmと比べると、最大トルクは同値ですが、ゴルフよりも10ps向上。

20161006vw-beetle-r_010

17インチタイヤを履く「The Beetle R-Line」は、1.2L搭載車よりもやや硬めの乗り味で、「R-Line」の名に恥じないスポーティな走りが堪能できます。

20161006vw-beetle-r_007

20161006vw-beetle-r_027

中・低速域のトルク感は必要十分で、ターボが過給を始めると力強さがグッと増し、スムーズなだけでなく変速フィールもスポーティな7速DSGの恩恵も最も感じられるのが50〜60km/hから踏んだ時の加速感。

逆に言えばストップ&ゴーが続く街中であれば1.2Lでも不足はなく、ワインディングや高速道路などで1.4Lの効果が分かりやすく伝わってきます。

20161006vw-beetle-r_00320161006vw-beetle-r_020

もちろん「The Beetle R-Line」の魅力はパワフルなエンジンだけでなく、「R-Line」のバッジやリヤスポイラー、アルミ調ペダルクラスターなど専用装備によるスポーティな佇まいも見逃せません。294万5000円という価格設定で新たなファンの獲得を託された新グレードとなっています。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

スポーティな外観と走りが魅力。「The Beetle R-Line」が249万5000円で登場

マイナーチェンジを受けたばかりのフォルクスワーゲンのザ・ビートルに、1.4L TSIエンジンを積む「The Beetle R-Line」が追加されました。

20161006vw-beetle-r_003

従来の1.2L、2.0Lの間を埋める「The Beetle R-Line」は、1.2Lよりも余力を感じさせる走りはもちろん、18.3km/Lというカタログ燃費も特徴。燃費性能は17.6km/Lの1.2L TSI搭載車を上回っています。なお、2.0L TSIは13.4km/Lとなっています。

外観で目を惹くのはフロントバンパーのクロームストリップ、リヤのブラックペイントディフューザーやリヤスポイラー。さらに、ブラックペイントサイドスカート、ホイールハウスエクステンション、17インチアルミホイール、デュアルエキゾーストパイプの効果もあって引き締まった印象を受けます。

20161006vw-beetle-r_001

また、最上級の「The Beetle 2.0 R-Line」譲りの内装も見どころ。ブラック基調のインパネのほか、アルミ調ペダルクラスターにより、派手さはそれほどですがスポーティムードが増しています。

フォルクスワーゲンが力を入れている車載インフォテイメントの「Composition Media」の標準装備も魅力のひとつ。スマホと接続することで「Mirror Link」、Apple「CarPlay」、「Android Auto」の3つに対応。

20161006vw-beetle-r_021

さらに、オプションの純正ナビシステム「716DCW」をチョイスすれば、スマホ対応に加えて、精度の高い渋滞情報や地図差分更新などが利用できます。

20161006vw-beetle-r_014

ボディカラーは「ストーンウォッシュドブルーメタリック」、「ボトルグリーンメタリック」、有償オプションカラーの「ハバネロオレンジメタリック」など全8色を展開。

20161006vw-beetle-r_00620161006vw-beetle-r_002

安全面では、ドライバー疲労検知システムやリヤトラフィックアラート(後退時警告・衝突被害軽減ブレーキ機能)、ブラインドスポットディテクション(後方死角検知機能)が標準装備されています。新グレードの「The Beetle R-Line」の価格は294万5000円です。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

エントリーグレード「TSI Trendline」から見えるパサートの実力とは?

プレス向けに用意される試乗車(広報車両)は、最上級グレードにオプション全部のせのハイスペックであることが多く、その下の中間グレードがその次に続くというのが一般的。ただし、エントリーグレードが用意されることも(たまに)あります。

20161006vw-passat-trendline_001

あまりトッピングされていない素の味を知るには、最廉価仕様を乗りたいところ。2016年秋に開催されたフォルクスワーゲンのオールラインナップ試乗会には、エントリーグレードも用意されていました。

パサート セダンの「TSI Trendline」は、後から追加された「2.0TSI R-Line」をのぞく全車に搭載される1.4Lの直列4気筒DOHCターボを積み、デュアルクラッチトランスミッションの7速DSGが組み合わされています。

20161006vw-passat-trendline_003

150ps/5000-6000rpm、250Nm/1500-3500rpmというスペックは、1.4Lという排気量から想像するよりもとくに高速域のパンチ力があります。

20161006vw-passat-trendline_011

ターボが過給するまでの「間」は多少感じさせますが、7速DSGのスムーズな変速もあって速度が乗ってしまえば不満はありません。ただ、極〜低速域の変速にデュアルクラッチトランスミッションならではのクセを感じさせます。

20161006vw-passat-trendline_006

全長4775×全幅1830×全高1485mmという大きめのサイズでも1.4Lターボで過給ダウンサイジングターボとして実用上、成立しているのは間違いなく、同じ日に「2.0TSI R-Line」の余裕ある走りとGT的な性能を堪能すると、素の「TSI Trendline」はどうなるか気になるところ。

最も感心したのは乗り心地の良さで、「2.0TSI R-Line」ほど芯の硬さはなく、荒れた路面でも快適性が保たれています。さらに、1460kgという適度な車重もあって狭い山道でも運転がしやすく、「2.0TSI R-Line」の1560kg(ヴァリアント)より100kg軽い車重の恩恵は予想以上でした。なお、装着されていたタイヤはハンコックの「KINERGY ECO(215/60R16)」。

また「2.0TSI R-Line」がヴァリアント、「TSI Trendline」がセダンということもあってか、ボディの剛性感も後者が一段と高く、後輪由来の揺れがすぐに収まってくれますし、旋回時の安定感も街中や郊外路に限って言えば高く感じるほど。

20161006vw-passat-trendline_015

高負荷時や高速走行時は「2.0TSI R-Line」の方が当然上回るでしょうが、普通に乗る分には、やや地味な内・外装を許容できる(あるいは好みであれば)329万円のパサート セダン「TSI Trendline」も検討範囲に入るのではないでしょうか。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

スポーティ仕様に最新の安全装備、テレマティクス機能を追加したVWパサート「2.0TSI R-Line」

2016年9月に追加されたパサート(セダン、ヴァリアント)の「2.0TSI R-Line」は、ゴルフGTIと同じ鋳鉄製シリンダーブロックを採用する直列4気筒DOHCターボを搭載。220ps/350Nmというスペックを快速仕様となっています。

20161006vw-passat-r_002

また、セダンが499万円、ワゴンのヴァリアントが519万9000円というプライスを掲げるだけあって、内・外装、装備すべてがベース車からアップデートされています。

20161006vw-passat-r_004

外観は、「R」のバッジが目を惹くエクステリアは専用前後バンパーをはじめ、サイドスカート、リヤスポイラー(ヴァリアント)により迫力十分で、19インチアルミホイール&タイヤにより精悍さを増しています。

内装は専用のナッパレザーやアルミ調ペダルクラスター、レザーマルチファンクションステアリングなどにより、クオリティアップだけでなくスポーツ心を感じさせる仕上がり。

20161006vw-passat-r_026-1

安全装備は、プリクラッシュブレーキシステムやレーンキープアシスト、れーチェンジアシストシステム、リヤトラフィックアラートなどをはじめとした全方位型安全装備が標準装備されています。

PassatV_20TSI_Catalog_0816ol

さらに、自動駐車支援システムや「アクティブインフォディスプレイ」、フロントカメラで、対向車や先行車の位置や距離を算出し、ヘッドライトの照射エリアを細かく調整。周囲のドライバーを眩惑することなく、前方を広範囲に明るく照らすことが可能な「ダイナミックライトアシスト」をセットにしたテクノロジーパッケージを12万9600円で用意しています。

vw_passat_01vw_passat_00

車載インフォテインメントも最新システムにアップデート。標準の「Discover Pro」はナビの性能を向上させるだけでなく、専用サーバーと通信することでオンラインVICS情報の受信やGoogleの検索も可能。

vw_passat_04vw_passat_05

地図も通常の地図画面に加えて「Google Earth」、「Google Street View」などで目的地周辺の情報を確認できるほか、駐車場の満空情報やガソリンスタンド(給油料金)の情報もリアルタイムで取得できます。ほかにも、Apple「Car Play」、「Android Auto」にも対応しています。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久、フォルクスワーゲン グループ ジャパン)

VWパサートに追加された「2.0TSI R-Line」は、ゴルフGTI同様220ps/350Nmを誇る

フォルクスワーゲン・パサートのセダン、ワゴンに新たに設定された「2.0TSI R-Line」は、2.0Lの直列4気筒DOHCターボを搭載。最高出力220ps/4500-6200rpm、最大トルク350Nm/1500-4400rpmを誇るパサート・シリーズ最速モデルになります。

20161006vw-passat-r_012

ローンチ時から搭載されている1.4L TSIエンジン車でもシーンを問わず力不足を感じさせることはほとんどなく、ダウンサイジングターボとして十分に成り立っています。

それでも、よりパワフルな走りを期待する声もあるそうで、ゴルフGTIと同じ2.0Lの直列4気筒DOHCターボエンジンを搭載することで走りを強化。組み合わされるトランスミッションは、デュアルクラッチトランスミッションで湿式の6速DSG。なお、最終減速比は同一ですが、2〜5速のギヤ比はパサート向けに調整されています。

20161006vw-passat-r_008

ゴルフGTIよりもセダンは120kg、試乗車のワゴンは170kg重く、全長やホイールベースも長くなっていることもあって、ゴルフGTIのような軽快感、切れ味鋭い走りとはいえませんが、大きめのボディを軽々と加速させるパンチ力、そして下からのトルク感は1.4TSI(150ps/250Nm)とは明らかに次元が異なります。

20161006vw-passat-r_014

20161006vw-passat-r_005

235/40R19タイヤを履く足まわりは、フロントがマクファーソンストラット、リヤが4リンクと1.4L TSIと同じですが、アダプティブシャーシコントロールの「DCC」、電子制御ディファレンシャルロックの「XDS」が用意されています。

20161006vw-passat-r_026

足まわりはパサートの1.4L TSIモデル同様に硬めで、「DCC」で走行モードを「コンフォート」にすればいくらか当たりが柔らかくなりますが、良くも悪くもフォルクスワーゲンらしい硬質な乗り味。

なお、パサートのベーシック仕様「TSI Trendline」にも今回試乗する機会がありましたが、乗り心地のバランスが最も良かったのは「TSI Trendline」でした。

20161006vw-passat-r_010

日本では大型セダン、ワゴンに分類できるパサートに加わった「2.0TSI RLine」は、ワインディングや高速道路を走る機会が多い人の相棒に向くGT的なキャラとなっています。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

 

フォルクルワーゲン「Polo with beats」は高級オーディオと個性的な内・外装が自慢

Bセグメントのフォルクスワーゲン・ポロの現行型は2009年の登場。7年の年月を経ていますが、ステアリングやボディなどから伝わってくるしっかり感のある走りは、やや硬めの足まわりと相まって未だに国産コンパクトカーとは異なった次元に到達していてイイモノ感があります。

逆に言えば、乗り心地はややハードともいえるのですが……

20161006vw-polo-with-beats_001

質実剛健と表現されることが多い内・外装も、スポーティなGTIやSUV風のクロスポロ、スポーティかつエコなBlue GTをのぞくと、人によってはやや地味な印象を受けるかもしれません。

2016年11月2日に発売された400台限定の「Polo with beats(ポロ・ウィズ・ビーツ)」は、中間グレードの「Polo TSI Comfortline」をベースに、プレミアムサウンドシステムの「beats sound system」を搭載。

20161006vw-polo-with-beats_012

「beats」はアメリカの世界的オーディオブランドで、スピーカーやヘッドフォンなどのアイテムで知られています。

20161006vw-polo-with-beats_011

「Polo with beats」には、300W/8チャンネルのパワーアンプにデジタルプロセッサーを組み合わせ、6スピーカーとサブウーファーからなる計7つのハイエンドスピーカーが配置されています。

低音から迫力あるサウンドを楽しめるのが最大の特徴ですが、ほかにも内・外装に専用装備を用意。「ピュアホワイト」もしくは「フラッシュレッド」の2色が設定されるボディカラーに合わせて専用ドアミラー(ピュアホワイトにフラッシュレッド、フラッシュレッドにブラック)が組み合わされます。

20161006vw-polo-with-beats_00420161006vw-polo-with-beats_019

ほかにも、専用デコレーションフィルム(ピュアホワイトにフラッシュレッド/シルバー、フラッシュレッドにブラック/シルバー)、16インチアルミホイール(ピュアホワイトにホワイト、フラッシュレッドにブラック)などを用意。

「Polo with beats」の価格は239万9000円で、台数はピュアホワイト、フラッシュレッドともに各200台、計400台限定となっています。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

【関連記事】

オーディオと華やかさにこだわったポロの新境地!?  「Polo with beats」が限定販売
http://clicccar.com/2016/11/02/413266/

オーディオと華やかさにこだわったポロの新境地!? 「Polo with beats」が限定販売

ドアミラーカバーや専用デコレーションフォルムなどをまとったフォルクスワーゲン「Polo with beats」が400台限定でリリースされました。

20161006vw-polo-with-beats_002

最大の特徴は、高級オーディオブランド「beats」社による高音質サウンドと、「ピュアホワイト」、「フラッシュレッド」の2色のボディカラーに組み合わされる専用ドアミラーなどのカラーコーディネイト。

20161006vw-polo-with-beats_003GTIやクロスポロなどをのぞくと、やや地味な印象もあるポロですが、こうした装備を用意するだけで華やかさが増しますから、オシャレな輸入コンパクトを探している人にオススメできそうです。

20161006vw-polo-with-beats_015

見た目の変化が分かりやすい外装だけでなく、内装も専用アルカンターラ&ファブリックシートが質感向上を印象づけているほか、レッドステッチの全席3点式シートベルトがスポーティさを演出。

20161006vw-polo-with-beats_00720161006vw-polo-with-beats_01420161006vw-polo-with-beats_008

インテリアには、ドアトリムやダッシュボード、シートカラーにグレーが採用され、さらに「beats」のロゴである「b」マークが専用シートにデザインされています。

20161006vw-polo-with-beats_012

機能装備では、純正インフォテインメントシステム「Composition Media」が標準装備され、モバイルオンラインサービス「Volkswagen Car-Net」に対応することで、多彩なアプリが使用できます。

「Volkswagen Car-Net」は、スマホと接続することで「Mirror Link」、「CarPlay」、「Android Auto」という3つの異なる通信プロトコルを利用できるもので、フォルクスワーゲンが最近力を入れているスマホ連携機能。

20161006vw-polo-with-beats_017

「Polo with beats」に搭載されるエンジンは、1.2Lの直列4気筒DOHCターボで90ps/4400-5400rpm、160Nm/1400-3500rpmというスペック。組み合わされるトランスミッションは、デュアルクラッチトランスミッションの7速DSGです。

20161006vw-polo-with-beats_006

やや硬質な乗り味を提供する足まわりは、フロントサスペンションがマクファーソンストラット、リヤがトレーリングアーム。ホワイトもしくはブラックの専用アルミホイールを装着し、タイヤサイズは215/45R16となっています。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

世界販売台数4年連続トップのトヨタ、2016年はVWが奪取か?

2015年の世界販売台数(1-12月)で2位のフォルクスワーゲン(以下VW)に14万台の差をつけ、4年連続首位を維持しているトヨタ自動車。

TOYOTA

しかし今年に入って、その状況にブレーキをかける事象が次々に同社を襲いました。

1月8日には愛知製鋼知多工場の爆発事故により特殊鋼の調達が滞り、国内全ての組立工場が約1週間に渡って稼働休止に追い込まれ、約9万台の生産に影響が出ました。

そうしたなか、ディーゼルエンジンの排ガス不正問題で揺れていたVWが、中国・欧州市場での好調により、1-3月の世界販売でトヨタを上回りました。

そこへ4月14日に熊本地震が発生、トヨタは再び8万台の減産を強いられます。

さらには、5月30日に系列の部品メーカー、アドヴィックスの刈谷工場で爆発事故が発生。この影響でブレーキ関連部品の供給が滞る事態が発生しています。

トヨタを襲った度重なる国内生産工場の稼動停止に加え、ダイハツの軽自動車販売減などの影響も手伝って、上半期(1-6月)のグループの世界販売は499.2万台(前年同期比-0.6%)と、VWに12.5万台の差をつけられました。

この時点でのVWグループの世界販売台数は、傘下のアウディやシュコダ、ポルシェの好調に支えられ、511.7万台(同+1.5%)。

その後、トヨタは懸命に生産台数の挽回を図り、同社が10月27日に発表した1-9月の世界販売台数は752.9万台(前年同期比+0.4%)と、VWの760.9万台(同+2.4%)との差が8万台にまで縮小しています。

TOYOTA_Corolla

しかしながら、世界販売の4割近くを中国に依存するVWは、同政府が昨年から景気刺激策として導入した小型車減税効果により、引き続き販売を伸ばしている状況。

一方、米国市場を主力とするトヨタは、おりからのガソリン安により同市場で大型トラックやSUVの人気が高まるなか、主力セダンの「カムリ」や「プリウス」などのHVシリーズが苦戦しており、残り3ヶ月でどこまでVWを追い上げられるかが、今後の首位争いにおける焦点となりそうです。

Avanti Yasunori

【関連記事】

トヨタの上半期世界販売は約500万台、VWが12万台リードで首位に
http://clicccar.com/2016/08/02/390059/

地震による減産から復調!トヨタの5月国内生産が12.4%増
http://clicccar.com/2016/06/30/382526/

トヨタ、2015年度の世界販売で首位奪還!
http://clicccar.com/2016/05/04/370129/

VWの排ガス認証不正、販売台数への影響は限定的?
http://clicccar.com/2016/05/02/369331/

トヨタの2月国内生産、愛知製鋼爆発事故の影響で2割減!
http://clicccar.com/2016/04/05/364129/

2015年世界販売トップのトヨタ、国内販売も回復基調!
http://clicccar.com/2016/02/02/351907/

これが最終デザイン? VW最小クロスオーバーSUVのレンダリングCGを入手

フォルクスワーゲンが現在開発している、ポロベースの新型クロスオーバーSUVの最終デザインと思われるレンダリングCGを欧州エージェントから入手しました。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

この新型SUVは、2016年ジュネーブモーターショーで公開された「T-クロス ブリーズ」の市販版になると噂されており、VWラインナップで最小のクロスオーバーSUVの誕生となります。

Volkswagen-T-Cross_Breeze_Concept-2016-1280-01

コンセプトモデルの「T-クロス」はスポーティーな2ドアオープンでしたが、市販版ではアグレッシブなフロントエンドはそのままに、オーソドックスな5ドアへ変更されています。

プラットフォームの「MQB」を始め、多くのコンポーネントを「ポロ」と共有し、「ポロSUV」とも伝えれていますが、正式名称は確定していません。

パワートレインは1リットル3気筒ターボ、及び新開発1.5リットル直列4気筒ターボなどが予想され、2017年秋のワールドプレミアに向け、開発最終段階へ向かっているようです。

(APOLLO)

VW トゥアレグ次期型、高性能PHEVの走りを捉えた!

フォルクスワーゲンのクロスオーバーSUV『トゥアレグ』次期型プロトタイプの姿をキャッチしました。

ディテールは不明ですが、2016年北京モータショーで公開された、『T-プライム GTE』からインスピレーションを得たデザインとなる可能性が高いようです。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

プラットフォームには最新のアウディ『Q7』と同様の「MLB2」を採用し、大幅な減量がなされます。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

ワールドプレミアは2017年3月のジュネーブモーターショーが最有力です。

(APOLLO)

VW・スポーツクーペGTEの市販モデルが市街地を快走!

フォルクスワーゲンの4ドアクーペサルーン『CC』の後継モデルと思われるプロトタイプをキャッチしました。

後継モデルは「MQB」モジュラープラットフォームをベースに、現行CCから全長を4900mmへ拡大、ホイールベースを500mm延長し、後席ヘッドルームをより快適にしているといいます。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

エクステリアはアウディ「A7」を彷彿とさせる伸びやかなクーペスタイルで、ジュネーブショーで公開された「スポーツクーペGTE」を忠実に再現しているようです。

パワートレインは218psを発揮する4気筒GTEプラグインハイブリッドが搭載されます。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

ワールドプレミアは早ければ2016年9月のパリモーターショーの可能性もあるようです。

(APOLLO)

メルセデス・ベンツなどドイツ3強がEV投入を加速!【パリモーターショー16】

10月16日に会期を終えたパリモーターショー16。今回のショーでは、メルセデス・ベンツやフォルクスワーゲンが出展した次世代のEVが注目を集めました。

メルセデス・ベンツは新たに電動パワートレイン車に特化した「EQ」ブランド初となるコンセプトカー「ジェネレーション EQ」を初公開。

Mercedes_Benz_EQ

ディーター・ツェッチェCEOによれば、「EQ」は「エレクトリック・インテリジェンス」を意味しているそうで、知能を持たせた電動車両シリーズとしています。

スポーティなエクステリアデザインを纏ったボディに408ps/71.4kgmを発生する強力な電動モーターを前後に搭載しており、子会社である独アキュモーティブ製70kWhの大容量リチウムイオンバッテリーとの組み合わせにより、0-100km/h加速は5秒以下、最大航続距離は500kmとなっています。

Mercedes_Benz_EQ

2019年に同タイプのディーゼル車並みの価格で市販予定で、2025年までに「EQ」シリーズ(SUV、サルーン、クーペ、カブリオレ等)を10車種投入、販売台数の15-25%をEV化する計画といいます。

同社はこれまで、2017年までにPHVを10車種投入するとしていましたが、バッテリー性能の急速な向上が見込まれることから、EVへのシフトを明らかにした形。

フォルクスワーゲンも先回の記事でご紹介したとおり 、同ショーでEVのコンセプトハッチバックモデル「I.D.」を発表。

VW_I.D.

「I.D.」はEV専用のプラットフォーム「MQB」(Modular Electric Platform)を採用した初のモデルで、航続距離は400-600km、2020年発売を目指しているそうです。

2025年には「IDパイロット」装備により、自動運転にも対応する模様で、現行のゴルフのEVモデルについても2017年に航続距離を50%向上させる計画とか。

VW_I.D.

同社は2025年までにEVを30車種投入予定で、販売台数の20-25%をEV化するなど、ディーゼル排ガス問題からのイメージ転換を図る姿勢を鮮明に打ち出しています。

一方、BMWは電動車ブランドの「iシリーズ」を2013年に立ち上げており、コンパクトEVの「i3」やPHVのスポーツモデル「i8」を既に市場投入しています。

パリモーターショー16では今後i3に続いて全車種にEVを設定すると宣言するなど、ドイツ勢3強はEVの販売が好調な米テスラに刺激され、EVシフトを加速させる構えをみせています。

FCVよりも、まずEV投入に注力する方向性を強く打ち出した欧州勢と、それに対抗するトヨタなど国内勢の今後の動きが注目されます。

Avanti Yasunori・画像:Mercedes Benz、VW)

【関連記事】

BMWが米・テスラへの対抗で全モデルにEVを設定?
http://clicccar.com/2016/10/17/408715/

フォルクスワーゲンが2020年に「MEB」搭載の新型EVを投入!
http://clicccar.com/2016/10/08/404829/

【関連リンク】

パリモーターショー2016
http://www.mondial-automobile.com/en/visiteurs/

VW・ゴルフRに100台限定の「カーボンスタイル」が登場。価格は556万円より

280馬力を発生する2.0リッター4気筒ターボとフルタイム4WDを組み合わせたパワートレインを持つ「最強のゴルフ」フォルクスワーゲン・ゴルフRに、装備を充実させた特別仕様車の登場です。

00010792_s

100台限定で登場した「Golf R Carbon Style」は、カーボンドアミラー、カーボン調ナパレザーシート、19インチアルミホイール(タイヤサイズ:235/35R19)といった特別装備により、ゴルフRの持つスポーツ性を高めたモデルです。

ボディカラーはラピスブルーメタリックとオリックスホワイトマザーオブパールエフェクト(6万4800円高)の2色。限定台数とボディカラーは次のようになっています。

6速MT(ラピスブルーメタリック)20台:556万円
6速DSG(ラピスブルーメタリック)50台:566万円
6速DSG(オリックスホワイトマザーオブパールエフェクト)30台:572万4800円

(山本晋也)

フォルクスワーゲンが2020年に「MEB」搭載の新型EVを投入!【パリモーターショー16】

2025年までに30車種以上のEV投入を目指すフォルクスワーゲン(以下VW)が、10月1日に開幕したパリモーターショーにコンセプトカー「I.D.」を出展しました。

VW_I.D.

ハーバート・ディエスCEOによると、同車はVWが今後投入するEVの考え方を具現化したコンセプトカーで、電動車用に開発した新世代のモジュラープラットフォーム「MEB」(Modular Electric Platform)を採用した最初のコンパクト・ハッチバックモデルになるそうです。

「オープンスペースコンセプト」を採用したインテリアは広く開放的で、乗降時にはリヤドアが後方にスライドする構造。

従来の「キー(鍵)」に代わるのが、同車の車名にも由来するID(デジタルキー)。

スマホで同車の充電状況を確認したり、自身の居場所への配車が可能で、ユーザーID認識機能により、シートポジションやエアコンの設定、お気に入りのラジオ局やメディアのプレイリスト、サウンドシステムを呼び出せます。

VW_I.D.

ステアリングホイール中央のVWロゴマークをタッチすると、自動運転機能「IDパイロット」が起動。自動走行中はステアリングホイールがダッシュボードに格納されるマルチファンクションステアリングホイールを採用しています。

VW_I.D.VW_I.D.

さらに、クラウド環境と連携したコネクテッドカーとしての機能も持ち合せています。駆動用モーター(125kW)は最高出力170psを発生、航続距離は満充電で400-600km。

VW_I.D.

VWでは2020年に「I.D.」の市販を目指しているそうで、2025年には「IDパイロット」を装備する予定としています。

Avanti Yasunori・画像:VW、パリモーターショー)

【関連リンク】

パリモーターショー2016
http://www.mondial-automobile.com/en/visiteurs/

フォルクスワーゲン「I.D.」は最長600km走行可能な次世代EV【パリモーターショー16】

フォルクスワーゲンがパリモーターショーで初めて披露した「I.D.」は、125kWの電気モーターを搭載し、400〜600km走行可能なコンパクトEV。

2025年以降に実用化を目指しているという完全自動運転の技術を備えたコンセプトカーでもあります。

Volkswagen Showcar I.D. I.D. ? die Revolution. Der erste Volkswagen auf der vlig neuen Elektrofahrzeug-Plattform. Der erste Volkswagen, der f・ das automatisierte Fahren vorbereitet ist.Volkswagen Showcar I.D. I.D. ? die Revolution. Der erste Volkswagen auf der vlig neuen Elektrofahrzeug-Plattform. Der erste Volkswagen, der f・ das automatisierte Fahren vorbereitet ist.

しかも、単なるコンセプトモデルではなく、今回同時に発表された「e-Golf」などとともに2020年にコンパクトEVとして市販化することも見据えているそうですから、中身が気になるところです。

Volkswagen Showcar I.D. I.D. ? die Revolution. Der erste Volkswagen auf der vlig neuen Elektrofahrzeug-Plattform. Der erste Volkswagen, der f・ das automatisierte Fahren vorbereitet ist.

フォルクスワーゲン「I.D.」は、EVであることが視覚的に分かるように「Iconic Design(アイコニックデザイン)」を採用。

さらに注目は、新しい「MEB」車両アーキテクチャーに基づいたVW初のコンパクトコンセプトカーであること。

MEBは「Modular Electric Drive Kit/モジュラー エレクトリック ドライブキット」」の略で、ピュアEVのために新たに考案されています。

Volkswagen Showcar I.D. I.D. ? die Revolution. Der erste Volkswagen auf der vlig neuen Elektrofahrzeug-Plattform. Der erste Volkswagen, der f・ das automatisierte Fahren vorbereitet ist.

インテリアは「オープンスペース」コンセプトと命名され、ラウンジにいるようなくつろいだ雰囲気を演出。

電気モーターを含めて駆動系をリヤアクスルと一体化し、高電圧バッテリーを床下に収めた車両レイアウトによって実現したもので、全長わずか4m程度でも広くて明るく、そして柔軟に使えるスペースとなっています。

Volkswagen Showcar I.D. I.D. ? die Revolution. Der erste Volkswagen auf der vlig neuen Elektrofahrzeug-Plattform. Der erste Volkswagen, der f・ das automatisierte Fahren vorbereitet ist.00010722

「I.D.」は既存のポロやゴルフ、パサートなどと同様に量産車としてラインナップを拡充していくコンパクトEVというポジションになるようです。

(塚田勝弘)

295馬力へ!VW ゴルフ・ヴァリアントの最強モデル「R」に改良型登場

フォルクスワーゲン・ゴルフのワゴンモデル、ヴァリアントの最強モデル『Rヴァリアント』の改良型プロトタイプの姿をカメラが初めて捉えました。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

山脈をバックに、美しいリアビューが目を引く改良新型では、アウディの新型TT 8Sに酷似したフルLEDヘッドライトを装備、バンパー及びエアダクトなどが一新されます。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

ハイテク面では、ジェスチャーコントロールなど、次世代インフォテイメントシステムを導入し、9.5インチ大型タッチスクリーンが設置される見込みです。

パワートレインは2リットル直列4気筒をアップデート、最高馬力はゴルフ最強の295psへ向上するようです。

ワールドプレミアは2017年3月が有力視されています。

(APOLLO)

新しいフォルクスワーゲン「ザ・ビートル」はどこが変わった?

4年ぶりに刷新されたフォルクスワーゲン・The Beetle(ザ・ビートル)。

一見、どこが変わったの? と思ってしまうのは、VWにとって不動の「デザインアイコン」であるからかもしれません。

The_Beetle_0

外観では前後バンパーを変更することでスポーティさを強調。

スッキリした印象が得られるのに加えて「The Beetle Turbo」改め「The Beetle 2.0 R-Line」には、新デザインのフロントバンパーにクロームストリップ、フロントフェンダーに「R-Line」バッジを配置するなど精悍さを増しています。

The_Beetle_16The_Beetle_15

さらに、新デザインのリヤバンパーにブラックのリヤディフューザーを装着すことで、従来型よりも低く見えますから、マイナーチェンジでスポーティな方向に振ったというのはこの「The Beetle 2.0 R-Line」に顕著といえそう。

なお、プレス向けの後に一般公開もされた発表会には、ベーシックな「The Beetle Base」は展示されませんでしたが、新デザインのフロントバンパー、リヤバンパー、リヤディフューザーにクロームを配した「The Beetle Design」が展示されていました。

The_Beetle_18

ブラックとベージュが用意される内装も新たなデザインが採用されていて、「The Beetle Design」には、ダッシュパッド、ドアトリム、ステアリングトリムをボディカラーと同色としているほか、ブラックまたはベージュの専用格子調ファブリックシートやオプション装備のレザーシートと組み合わせることより、最大32パターンのカラーコーディネイトからチョイスできるのもポイント。

The_Beetle_3The_Beetle_17

一方の「The Beetle 2.0 R-Line」には、3連メーター(油温計、ストップウォッチ、ブースト計)やアルミ調ペダルクラスターをはじめ、専用ファブリックシートが採用されています。なお、レザーシート(ブラックまたはベージュ)はオプションになります。

The_Beetle_13

車載インフォテイメントシステムも進化しています。

「App-Connect」を搭載した純正インフォテイメントシステムの「Composition Media」を新たに全車標準装備。スマホと接続するだけで、「Mirror Link」やAppleの「CarPlay」、Googleの「Android Auto」の利用が可能。

The_Beetle_12The_Beetle_10The_Beetle_11

安全面では、新たにドライバー疲労検知システムの「Fatigue Detection System」が全車に標準装備されたほか、「ブラインドスポットディテクション(後方死角検知機能)」や「リヤトラフィックアラート(後退時警告・衝突軽減ブレーキ機能)」を「The Beetle 2.0 R-Line」に標準、「The Beetle Base」と「The Beetle Design」にオプション設定されています。

The_Beetle_14

大きなアピールポイントである多彩なボディカラー(カラーコーディネイト)に加えて、フォルクスワーゲン最新のコネクティビティ、安全装備が用意されたマイナーチェンジ後のザ・ビートル。現行ザ・ビートルが登場してからの数年間は、ゴルフに次ぐ販売の主力モデルだったそうですから、同社の販売巻き返しの切り札になるか注目です。

(文/写真 塚田勝弘)

新型 VW ザ・ビートル画像ギャラリー ─ スタイリングを変更し、価格は234万9000円〜

フォルクスワーゲンの伝統を感じさせるブランドアイコンモデル「ザ・ビートル」がスタイリングや安全性能を向上させるマイナーチェンジを実施しました。

00010653

外観での主な変更点は、前後バンパーの意匠です。とくにフロントは左右に大型フォグランプベゼルを配したことで、スポーティな雰囲気に変身しています。

安全性能では、ドライバー疲労検知システムの標準装備がトピック。スマートフォンと連携するインフォテイメントシステムも標準装備となっています。

ボディカラーは、ボトルグリーンメタリック(新色)、ストーンウォッシュドブルーメタリック(新色)、 ピュアホワイト 、 トルネードレッド、 ブルーシルクメタリック、 サンドストームイエローメタリック 、 ディープブラックパールエフェクト 、 ハバネロオレンジメタリック(3万2400円高)の8色となりました。

エンジンは1.2リッターSOHCターボと2.0リッターDOHCターボ、グレードとメーカー希望小売価格は「ザ・ビートル ベース(234万9000円)」、「ザ・ビートル デザイン(269万9000円)」、そして「ザ・ビートル 2.0Rライン(345万9000円)」です。

●ザ・ビートル 2.0R-Line主要スペック
全長:4285mm
全幅:1825mm
全高:1495mm
ホイールベース:2535mm
車両重量:1380kg
乗車定員:4名
エンジン型式:直列4気筒DOHCターボ(4バルブ)
総排気量:1984cc
最高出力:155kW(211PS)/5300-6200rpm
最大トルク:280Nm(28.6kg-m)/1700-5200rpm
変速装置:6速DCT
燃料消費率:13.4km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:235/45R18
メーカー希望小売価格(税込):345万9000円

(山本晋也)

フォルクスワーゲン「ザ・ビートル」がマイナーチェンジ。ボディカラーは8色に!

フォルクスワーゲンのアイコンモデル「ザ・ビートル」がマイナーチェンジを受け、新しいアピアランスとなりました。前後バンパーの意匠変更により、グッとスポーティな装いとなったのが特徴です。

00010643

そのほか、iPhoneやAndroidとつながるインフォテイメントシステム「Composition Media」を標準装備するなど、コネクティビティの進化も見逃せません。

安全装備としては、ドライバー疲労検知システムを全車に標準装備。さらに上級グレードにはブラインドスポットディテクションやリヤトラフィックアラートを標準装備しています(下位グレードにはオプション設定)。

ボディカラーは新色を加えた8色の設定。ボトルグリーンメタリック(新色)、ストーンウォッシュドブルーメタリック(新色)、 ピュアホワイト 、 トルネードレッド、 ブルーシルクメタリック、 サンドストームイエローメタリック 、 ディープブラックパールエフェクト 、 ハバネロオレンジメタリック(3万2400円高)となっています。

なお、エンジンとトランスミッションの組み合わせは、1.2リッターSOHCターボ&7速DSG、2.0リッターDOHCターボ&6速DSGと従来通りで、スペックも変更ありません。

00010642

新しいビートルのグレードは3つ。1.2リッターエンジンの「ザ・ビートル ベース(234万9000円)」と「ザ・ビートル デザイン(269万9000円)」、2.0リッターエンジンの「ザ・ビートル 2.0Rライン(345万9000円)」となっています。※()内はメーカー希望小売価格

メーカーオプションとしては、安全装備を充実させるバイキセノンパッケージ(15万1200円〜19万4400円)、純正ナビゲーションの716DCWパッケージ(19万9260円)、レザーシートパッケージ(21万6000円〜30万2400円)、電動パノラマスライディングルーフ(15万1200円)が用意されています。

●ザ・ビートル デザイン主要スペック
全長:4285mm
全幅:1815mm
全高:1495mm
ホイールベース:2535mm
車両重量:1300kg
乗車定員:4名
エンジン型式:直列4気筒SOHCターボ(2バルブ)
総排気量:1197cc
最高出力:7kW(105PS)/5000rpm
最大トルク:175Nm(17.8kg-m)/1500-4100rpm
変速装置:7速DCT
燃料消費率:17.6km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:215/60R16
メーカー希望小売価格(税込):269万9000円

(山本晋也)

新型インプレッサとマツダ・アクセラ、VWゴルフのフットワークはどう違う?

スバル・インプレッサが新型に移行するにあたって、「輸入車を含めてCセグメントでトップを取る!!」という意気込みで開発されたことがプロトタイプの走りからも伝わってきました。

20160909Imprezza Prot_013

従来型インプレッサのガチンコとなるライバルは、マイナーチェンジを受けたばかりのマツダ・アクセラ。スバルによると、従来型インプレッサを買った人も、アクセラを買った人も購入時に同じような比率でライバル車として意識(競合させた)していたそうです(割合でいうと20数%)。

3900009663

一方、従来型インプレッサとCセグメントのベンチマークとして自他ともに認めるフォルクスワーゲン・ゴルフではどうでしょうか。

インプレッサを買った人はゴルフを「ほとんど見ていない」そうで、比率は10%以下のひと桁台。逆にVWゴルフを買った人は、「そこそこ」インプレッサを競合として見ていたそう。

ここでは新型スバル・インプレッサ、マツダ・アクセラ、フォルクスワーゲン・ゴルフの3台を取り上げてフットワークの違いをチェック。ただし、インプレッサはプロトタイプという条件付き。

また、同じコースで、同条件下で乗り比べたわけではありませんので参考程度です。

20160909Imprezza Prot_029

スバル・インプレッサの魅力は、なんといっても「ハンドリングと乗り心地」のバランスがCセグメント随一といえる次元にまで引き上げられている点。

足を引き締めてフットワークを機敏にすることは可能ですが、突き上げが大きくなるなど乗り心地への影響が出る場合が多く、そうしたモデルはいくつもあります。

00009664

現行VWゴルフの登場時は、とくに高速域で圧倒的なスタビリティを披露する一方で、コツコツとした乗り心地傾向にありましたし、最新モデルでも多少そうした乗り味があります。

また、日本車と異なるのがとくに高速域の直進安定性で、矢のように走り抜くのであれば、GTIでなくても「TSI Highline」でも十分に期待に応えてくれるはず。

マツダ・アクセラは、まずハンドリング命といえるほど旋回性能に注力。マイナーチェンジで採用された「G-VECTORING CONTROL」がそのキモとなっています。エンジンの駆動トルクを制御して減速Gを発生し、フロントへの荷重移動をスムーズにするというもの。

3707

FF車で、ある程度速く走るときに、前荷重をかけて曲がることを意識しなくても「スー」っと自然に曲がっていく感じ。アクセラの新旧モデルを乗り比べると「G-VECTORING CONTROL」の有無でフットワークは明らかに異なり、運転が上手くなったようが気がします。

一方の新型インプレッサの「アクティブ・トルク・ベクタリング」は、従来どおり横滑り防止装置のVDCを使って旋回時に内輪側(FFは前輪のみ)にブレーキを掛けることで、外輪側の駆動力を大きくして旋回していくものです。

20160909Imprezza Prot_095

新型インプレッサでは、最近の他モデル同様に介入をあまり意識させない自然なフィーリングになっているという条件をクリアしつつ、ノーズが容易にインを向き「曲がる!! 曲がる!!」と驚かされました。

走り慣れている公道で、実際にどういった旋回性能を披露してくれるか気になるところではあります。

(文/塚田勝弘 写真/前田惠介、ダン・アオキ)

フォルクスワーゲン・パサート/ヴァリアントにスポーティな「2.0 TSI R-Line」を追加

2015年7月、新型フォルクスワーゲン・パサートを日本でも発売がスタートし、スポーティグレードの「R-Line」には、1.4L TSIエンジン+7速DSGを搭載していました。

Passat_20TSI_Catalog_0816ol

そして、2016年9月6日、パサートのセダン、ワゴンであるヴァリアントに「2.0 TSI R-Line」が設定されました。

エンジンはその名のとおり2.0LのTSIエンジンで、フォルクスワーゲンの中でも最もスポーティな「R」の流れを受け継ぐモデルにふさわしい動力性能を得ています。

エンジンスペックは、ゴルフGTIと同じ220ps/350Nm。アダプティブシャシーコントロール「DCC」も標準装備することで、スポーティな走りに加えて、快適性も確保されています。

Passat_V_Catalog_-38_0620folPassatV_20TSI_Catalog_0816ol

Print

安全装備は、パサート同様に全方位型の最新安全装備が標準装備されるほか、オプションとして、デジタルメータークラスターの「Active Info Display」やステアリングを操作することなく自動駐車できる駐車支援システムである「Park Assist」、ヘッドライトの動きを制御して夜間での安全な運転をサポートする「ダイナミックライトアシスト」などのフォルクスワーゲンの最新技術をセットにしたテクノロジーパッケージが用意されています。

PassatV_20TSI_Catalog_0816ol

外観もリフレッシュされています。従来どおりアグレッシブなデザインとなる専用フロントバンパーやリヤバンパー、サイドスカート、リヤスポイラー (ヴァリアントのみ)に加えて、従来の「R-Line」から1インチアップとなる19インチアルミホイールを装備。

Print

内装は、専用ナパレザーシートをはじめ、アルミ調ペダルクラスター、やレザーマルチファンクションステアリングなどの「R-Line」専用インテリアが採用されていてスポーツムードが強調されています。

00010493Print

車載インフォテイメントシステムも最新バージョンにアップデート。「Discover Pro」は、ナビの検索性能と案内精度、また快適性を大幅に高める「Volkswagen Car-Net」の新しいテレマティクス機能である「Guide&Inform(ガイドアンド インフォーム)」を採用。

PassatV_20TSI_Catalog_H4_0827ol

同機能は、「Discover Pro」をスマホなどの通信機器を介して専用サーバーと通信することで、オンラインVICS交通情報を受信することができ、ルート案内の精度を高められることに加え、Googleのサーチエンジンを利用したオンライン検索(テキスト/ボイス)も利用できるシステム。

000105770001058900010587

通常の地図表示に加えて、「Google Earth」で地図を表示したり、「Google Street View」で事前に目的地周辺の情報を目視できたりもします。ほかにも、目的地周辺の駐車場の空き状況やガソリンスタンドの場所、燃油料金などの情報をタイムリーに入手できるなど、利便性を大幅に向上。

00010601

00010577

また「Apple Car Play」や「Android Auto」に対応したコネクティビティ機能である「App-Connect」、「VICSワイド」も利用可能になるなど、さらなる機能強化が図られています。

00010477

価格はセダンの「Passat 2.0 TSI R-Line」が499万円、ワゴンの「Passat Variant 2.0 TSI R-Line」が519万9000円です。

(塚田勝弘)

VWトゥアレグ次期型、目玉は航続距離90kmのPHEV!

フォルクスワーゲンのフラッグシップ・クロスオーバーSUV『トゥアレグ』次期型プロトタイプの姿をカメラが初めて捉えました。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

前後にマスキングが施されており、ディテールは不明ですが、2016年北京モータショーで公開された『T-プライム GTE』からインスピレーションを得たデザインとなる可能性が高いです。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

プラットフォームには、最新のアウディ『Q7』と同様の「MLB2」を採用し、大きな減量がなされる模様です。

次期型の目玉とされるのが、モーターのみ最高航続距離80km〜90kmともレポートされているプラグインハイブリッド。これが実現すれば、ボルボ「XC90」他ライバルたちの脅威となるのは間違いないです。

ワールドプレミアは2017年3月のジュネーブモーターショーが最有力です。

(APOLLO)

レーシーな内・外装が際立つ「Golf R Variant Carbon Style」が登場

ステーションワゴンのVWゴルフ・ヴァリアントで最上級グレードに君臨するゴルフRヴァリアント。

8月29日に発売された「Golf R Variant Carbon Style(カーボンスタイル)」は、その名のとおり、内・外装の随所にカーボン・デザインが施されたレーシーな特別仕様車です。

00010343_s

グレーペイントが施された専用19インチアルミホイール(235/35R19タイヤ)によって圧倒的な存在感を放つ外観には、同限定車の専用装備となるカーボンドアミラーカバーを採用することで、レーシーな雰囲気を強調。

00010342_s内装もスポーティで、カーボン調のテクスチャーが施された上質なナパレザーシートを採用することで、外観のアクセントであるカーボンドアミラーカバーとの統一感が図られています。

00010338_sRace trackボディカラーと販売台数は、「ラピスブルーメタリック」が50台、有償色(6万4800円)の「オリックスホワイトマザーオブパールエフェクト」が20台。「Golf R Variant Carbon Style」の価格は576万です。

(塚田勝弘)

VWの新型コンパクトSUV『T-クロス』が姿見せた!

フォルクスワーゲンが新たに開発を進める、Bセグメント・コンパクトクロスオーバーSUVの「T-クロス」。その市販モデルと思われるプロトタイプをキャッチしました。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

2016年ジュネーブモーターショーで公開された「T-クロス ブリーズ」は2ドアコンバーチブルモデルでしたが、市販型では5ドアクロスオーバーとなります。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

「ポロ」をベースとして、「MQB」プラットフォームを始め多数のコンポーネントを共有すると見られていおり、エクステリアは非常にスポーティでありながら、ワイルドなデザインと噂されています。

パワートレインもポロから流用され、1リットル3気筒ターボのほか、新開発の1.5リットル直列4気筒ターボも想定されています。

気になる正式社名はフォルクスワーゲンSUVの伝統である、「T」を頭文字とする、「Teracor」「Tribue」「Tersun」などが登録されているようです。

ワールドプレミアは2017年秋と予想しています。

(APOLLO)

ゴルフGTIに350台限定の「Clubsport Street Edition」が登場。注目の価格は?

ゴルフGTIの生誕40周年を記念して発売された400台限定の「Golf GTI Clubsport」は、好調な受注を集めていたそうです。

「Golf GTI Clubsport」の発表時に予告されたとおり、ストリートバージョンとして「Golf GTI Clubsport Street Edition」が2016年8月29日に発売されました。

00010312_s

ベース車はゴルフGTIの6速DSG仕様で、専用となる2.0LのTSIエンジンはブースト機能により45ps向上。電子制御油圧式フロントディファレンシャルロックや大径4輪ベンチレーテッドブレーキディスク(フロント340x30mm/リヤ312x22mm)、アダプティブシャシーコントロール「DCC」もパフォーマンス向上に対応すべく標準装備されています。

ベース車よりもアグレッシブな外観を構成するのは、ハニカムフロントグリル、フロント&リヤバンパー、リヤスポイラー、ブラックドアミラーからなる専用エクステリアパーツ。足元には225/40R18タイヤ、7.5Jx18アルミホイールが用意されています。

00010308_s

また、第1弾の「Track Edition」と同様に、フロントには光沢ブラック仕上げのエアディフレクターを兼ね備えたフロントバンパーが装着され、エンジンへの空気の吸気量を向上。フロントの空力性能とダウンフォースの向上にも貢献するとしています。

リヤスポイラーもベースのGTIより大型化することで、リヤアクスルのダウンフォースの最適化を実現。

00010309_s00010321_s00010325_s

インテリアは、専用ファブリック&アルカンターラシート、専用アルカンターラ3本スポークマルチファンクションステアリングホイールにより、GTIよりもさらにスポーティな仕上がり。フォルクスワーゲン純正のインフォテイメントシステム「Discover Pro」も標準装備されています。

00010311_s「Golf GTI Clubsport Street Edition」の導入台数は計350台で、2色のボディカラーのうち「ディープブラックパールエフェクト」が165台、「オリックスホワイトマザーオブパールエフェクト(有償オプションカラー/6万4800円)が185台。気になる価格は449万9000円です。

(塚田勝弘)

公開前に画像流出!新型・VWティグアンのロングボディモデル

フォルクスワーゲンは、2016年9月のフランクフルトモーターショーにて、第2世代『ティグアン』をワールドプレミアしましたが、追加設定されるロングボディ『ティグアンLWB』の完全フルヌードショットが、正式公開前に流出しました。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

初代ティグアンは2列シートのみでしたが、新型では3列7人乗りモデルが投入されます。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

メキシコ プエブラ工場で生産されるこの「LWB」は、ノーマルよりホイールベースを約110mm延長、リアオーバーハングも約230mm長くし、3列目に十分な居住性を確保させています。

パワートレインは、200psを発揮する2リットル直列4気筒TDIディーゼルエンジンなどがラインナップされます。

ワールドプレミアは2016年11月のロサンゼルスモーターショーが有力と思われます。

(APOLLO)

VWポロ「GTI」次期型、歴代最強220馬力で登場か!

フォルクスワーゲンのサブコンパクトモデル、『ポロ』次期型に設定される スポーティーモデル、『ポロ GTI』のプロトタイプを初めてカメラが捉えました。

Volkswagen Polo 03

ノーマル「ポロ」次期型も同時にテストを行っているようですが、スポーツモデルらしいツインエキゾーストパイプや、大口エアダクト、大径ホイールを装備していることからも「GTI」と判断できます。

Volkswagen Polo 14

次期型は、ホイールベースの延長により大型化されますが、アウディ「A1」などと同様の軽量プラットフォームを採用することにより、現行モデルより軽量化が図られます。

心臓部には、1.8リットル直列4気筒TSIを搭載、最高馬力は220psとも噂されています。

ワールドプレミアは2017年秋が有力のようです。

(APOLLO)

トヨタの上半期世界販売は約500万台、VWが12万台リードで首位に

トヨタ自動車が7月28日に今年上半期の世界販売台数を発表しました。

それによると、ダイハツ、日野を含むグループの世界販売台数は499.2万台(前年同期比-0.6%減)となっています。

TOYOTA

トヨタは4月の熊本地震の影響で生産停止を強いられたものの、6月には国内生産が29.8万台(前年同月比+4.2%増)と、2ヶ月連続で前年実績を上回わるまでに回復。

国内販売についてもプリウスの新車効果も手伝って、6月には14.3万台(同+7.9%増)と、4ヶ月連続の前年増となっており、上半期の世界販売は前年並みの451.2万台となっています。

TOYOTA_PRIUS

反面、傘下のダイハツは軽自動車の国内販売不振が響いて、上半期の世界販売が39.6万台(同-7.1%減)と苦戦。

一方、VWグループはVWブランドが排ガス不正問題で前年割れしたものの、傘下のアウディやシュコダ、ポルシェの好調に支えられ、上半期の世界販売台数では511.7万台(+1.5%増)と、トヨタに12.5万台の差をつける結果となっています。

トヨタ自動車も下半期での巻き返しに向け、熊本地震などに伴う減産分の挽回に本腰を入れており、通年での世界販売台数の首位維持に期待がかかります。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

【関連記事】

地震による減産から復調!トヨタの5月国内生産が12.4%増
http://clicccar.com/2016/06/30/382526/

トヨタ自動車の4月生産、地震の影響で国内生産18.8%減!
http://clicccar.com/2016/06/03/376246

バーゲンプライス!? ベースモデルから80万円アップの「GOLF GTI Clubsport Track Edition」

現行フォルクスワーゲン・ゴルフは最廉価モデルが250万円を切るという、輸入車のライバルを寄せ付けない価格設定で、ゴルフGTIも389万9000円(MT)、399万(DSG)という戦略的な価格設定が際立っています。

GOLF_GTI Clubsport_Track Edition_16

なお、弟分のポロGTIはMTが327万9000円、DSGが337万9000円ですから62万円という差。決して小さくはありませんが、駐車場事情などが許す限りやはりゴルフGTIに手を伸ばしたくなります。

「GOLF GTI Clubsport Track Edition」は、400台限定で価格は469万9000円。ゴルフGTIのMTよりも80万円高、DSGから70万9000円高となっていますが「GTI Clubsport」の性能アップ、装備を考えると買い得感すら抱かせます。

265ps/5350-6600rpm、350Nm/1700-5300rpmの2.0Lエンジンは、約10秒間のブースト機能により290ps/380Nmにまで向上。いざという時の伝家の宝刀としての魅力は十分にあります。

GOLF_GTI Clubsport_Track Edition_01

ほかにも、電子制御油圧式フロントディファレンシャルロック、大径4輪ベンチレーテッドブレーキディスク(フロント:340×30mm/リヤ:312×22mm)、アダプティブシャシーコントロール「DCC」といった走りを磨く装備を用意。

GOLF_GTI Clubsport_Track Edition_06GOLF_GTI Clubsport_Track Edition_10GOLF_GTI Clubsport_Track Edition_14

ブラックルーフが精悍な外観も専用エクステリア(ハニカムフロントグリル、フロント&リヤバンパー、リヤスポイラー)、225/35R19タイヤ/7.5Jx19アルミホイールが与えられていて素のGTIとはひと味違った凄みを感じさせます。

GOLF_GTI Clubsport_Track Edition_03GOLF_GTI Clubsport_Track Edition_04

インテリアも専用ファブリック&アルカンターラレカロスポーツシートによるホールド性の高いシートをはじめ、触感も見た目も際立つ専用アルカンターラ3本スポークマルチファンクションステアリングホイールによりスポーティかつ上質な仕立てとなっています。

(文/塚田勝弘 写真/佐藤靖彦)

【関連記事】

「GOLF GTI Clubsport Track Edition」のブースト機能の加速感は?
http://clicccar.com/?p=387569

強烈な加速Gを発揮するゴルフ GTI Clubsport Track Editionのブースト機能

フォルクスワーゲン・ゴルフGTI生誕40周年を記念して限定車として設定された「GOLF GTI Clubsport Track Edition」に、ちょい乗りする機会がありました。

GOLF_GTI Clubsport_Track Edition_01

試乗ステージは、パサート/パサートヴァリアントGTEの試乗会でもあった袖ヶ浦フォレストレースウェイでしたので、約10秒間というブースト機能も試すには格好の場だと思いましたが、プログラムの関係で残念ながら周辺の一般道ということで、その速さはまさに味見した程度……

ゴルフGTIにはDSG、MT仕様があり、さらに速いモデルならゴルフRもありますが、個人的には走りのバランスはノーマルのGTIがベストで、より楽しむならMTモデルがオススメです。

GOLF_GTI Clubsport_Track Edition_02

「GOLF GTI Clubsport Track Edition」は、6速DSG仕様のみ日本に上陸していて、残念ながら本国にある3ドアのMT仕様(ClubSport S)はありません。

エンジンはゴルフRの2.0L TSIがベース。ノーマルのゴルフGTIと比べると、最高出力は45ps(33kw)向上となる265ps(195kW)、最大トルクは350Nmでこちらは同値。

そして、アクセルペダルをキックダウンすると10秒ほど最高出力が290ps(213kW)、最大トルクも380Nmまでアップするブースト機能が作動するというものです。

GOLF_GTI Clubsport_Track Edition_07

限られた走行条件でしたが、キックダウンさせてブースト機能を発揮させると、強烈な加速Gに驚かされます。グレード名のとおりサーキットで楽しむ仕掛けではあるでしょうが、いざというときに楽しめそう。

GOLF_GTI Clubsport_Track Edition_06

普段使いで気になる乗り心地は、素のGTI(225/45R17)よりも大きな225/35R19タイヤを履くだけあってショックはハードに伝えてきますが、それでもこうしたスポーツ仕様の割には良好といえるもので、ストローク量の大きなサスペンションであることを感じさせてくれます。

ブースト機能に注目が集まりがちですが、普通に走らせる分でも中・低速域のトルク感、そして高速域のパンチ力もノーマルGTIより当然上で、最大トルクこそ350Nmと同じですが、素のGTIが1500-4400rpmという回転域で最大トルクを発揮するのに対し、「GTI Clubsport」は1700-5300rpmとより幅広い回転域になっているのも効いているのでしょう。

GOLF_GTI Clubsport_Track Edition_03GOLF_GTI Clubsport_Track Edition_04

より攻撃的な内・外装が与えられている「GTI Clubsport」は、コレクターズアイテムとしての価値も見逃せません。一方で、公道を中心に走りを楽しみ、そして乗り心地を含めたロングツーリング性能の高さでいえば、やはり素のGTIのバランスの高さも再確認させられました。

469万円という価格はその内容から見れば決して高くはなく、400台限定の「GOLF GTI Clubsport Track Edition」は、ディーラーにより異なるそうですが、在庫は品薄状態とのこと。

ただ、今秋には快適性を重視した「Street Edition」も導入される予定ですので、そちらを待つ手もあります。

(文/塚田勝弘・写真/佐藤靖彦)

ザ・ビートル初のクロスオーバー風モデルは個性的な内・外装と堅実な走りが美点

速さを追求するモデルも含めて「質実剛健」、簡単にいえば「マジメ」という印象がまず根底にあるのがフォルクスワーゲンではないでしょうか。

the_Beetle_02

しかし、クロスポロやクロスアップ! など、ベース車をSUV仕立てにすると、カラーリングも含めて遊び心が急に増してくる傾向があります。

また、ラインナップの中でもカブリオレも設定するザ・ビートルは、モデルラインナップの中でも個性が際立っている印象。

5月21日に設定された「The Beetle Dune(ザ・ビートル・デューン)」は、ザ・ビートル初のクロスオーバー仕立てになっているほか、見た目も鮮やかなサンドストームイエローメタリックにペイントされているだけあって、遠目に見ても存在感十分。

1960年から70年代にかけて、カリフォルニアで一世を風靡したBeetleベースの伝説的なラフロードカー「Dune Buggy(デューン・バギー)」や「Baja Bug(バハバグ)」からインスピレーションを得て作られたモデルだけに、クロスオーバーモデルといっても海岸線を流すのが似合いそうです。

the_Beetle_01

機能、性能面では、ベース車から15mmアップとなる専用サスペンション(18インチアルミホイール)、そしてベース車の1.2Lではなく、アイドリングストップ付きの1.4L TSI(直列4気筒ターボ)と7速DSGの組み合わせがトピックスで、少し高めのアイポイントを得ています。

the_Beetle_11the_Beetle_05

信頼できるハンドリングやしっかりしたボディの剛性感、そして硬めの乗り心地など、硬質な走りはイメージどおり。

また、ベース車よりも排気量を拡大し、150ps/250Nmというスペックを得ているだけあって、驚くような速さではないですが、上り坂でもストレスなくクリアしてくれます。

the_Beetle_06the_Beetle_09

見た目は遊び心満点でも、中身きっちり。そんなモデルを探していたBeetleファンにはピッタリ。

なお、価格は321万9000円で500台限定ですが、7月21日時点でまだ完売とはなっていないそうですから気になる方はディーラーに急ぎましょう。

(文/塚田勝弘・写真/佐藤靖彦)

部分自動運転も全車標準装備のPHEV ─ VW・パサートGTE画像ギャラリー

現行パサート/パサートヴァリアントに設定されたプラグインハイブリッドは、フォルクスワーゲンとしては第2弾となるモデル。

VW_PASSAT_GTE_19

第1弾のゴルフGTEとレイアウトは同じですが、エンジン、モーターの最高出力を高めるなど、ボディサイズ拡大による重量増に対応。

EV走行距離は51.7km、ハイブリッド燃費は21.4km/Lとなっています。

VW_PASSAT_GTE_22VW_PASSAT_GTE_21

ゴルフGTEと同様に、内・外装にブルーのアクセントを与えることでスポーティかつエコなイメージを付与しています。

とくに、フロントグリルのGTEバッヂやヘッドライトの上まで連なるブルーのラインが爽やかなムードを演出し、インテリアもステアリングやシフトレバーなどのブルーステッチ、ブルーを基調としたメーターパネルの色使いなども印象的。

装備の充実ぶりも目を引きます。

上級グレードの「GTE Advance」には、意外にもフォルクスワーゲン初となるヘッドアップディスプレイをはじめ、アラウンドビューカメラの「Area View」、駐車支援システムの「Park Assist」、ドライビングプロファイル機能、ナッパーレザーシート(シートヒーター付)、アダプティブシャーシコントロールの「DCC」、235/45R18タイヤ(8J×18インチアルミホイール)などを装備。

VW_PASSAT_GTE_26

ほかにも、シリーズ共通の装備として、プリクラッシュブレーキシステム「Front Assist」、レーンキープアシストシステム「Lane Assist」、レーンチェンジアシストシステム「Side Assist Plus」など、アダプティブクルーズコントロール(全車速追従機能付)、渋滞時追従システム「Traffic Assist」など、部分自動運転ともいえる安全、快適装備を標準装備しています。

VW_PASSAT_GTE_33

さらに、LEDヘッドライト、LEDダークテールランプ、純正インフォテインメントシステム「Discover Pro」、パワーテールゲート(挟み込み防止機能付、Easy Open機能付)、電子制御式ディファレンシャルロック「XDS」なども用意。

ボディカラーは、有償オプションの「オリックスホワイト マザーオブパールエフェクト」をはじめ、「ピュアホワイト」、「ディープブラックパールエフェクト」、「ハーバードブルーメタリック」の全5色を設定。

VW_PASSAT_GTE_14

価格は、セダンの「Passat GTE」が519万9000円、「Passat GTE Advance」が579万9000円、「Passat Variant GTE」が539万9000円、「Passat Variant GTE Advance」が599万円です。

(文/塚田勝弘 写真/佐藤靖彦、塚田勝弘)

PHEVのVWパサート/パサートヴァリアントGTEが対応するIoT関連がスゴい!

フォルクスワーゲンのプラグインハイブリッドでは第2弾となるパサート/パサートヴァリアントGTEには、「Discover Pro」と呼ぶ純正インフォテインメントシステムが標準装備されています。

VW_PASSAT_GTE_01

8インチの大型フルカラータッチスクリーンに、ナビだけでなくETC2.0対応のルートガイド(合流や渋滞、事故などの情報をリアルタイムで受信して、それらを反映させたルートを案内)を用意するほか、地デジ、iPod/iPhoneの楽曲再生、Bluetooth、MirrorLinkにも対応するなど、最新の車載インフォテインメントシステムにふさわしい陣容となっています。

さらに、モーターによる走行距離が分かる「レンジモニター」には、エアコンをオフにするとどれくらい航続可能距離が伸びるかが分かる機能も用意。

VW_PASSAT_GTE_16VW_PASSAT_GTE_28

ほかにも「エネルギーフローインジケーター」や、最大3回まで出発時間と充電時間をプログラムできる「eマネージャー」、その時点の充電量でEV走行が可能な範囲を地図上に360ゾーンで表示する「360°レンジ」などが搭載されています。

VW_PASSAT_GTE_24VW_PASSAT_GTE_223

また、3年間無料(通信料は別途必要)のモバイルオンラインサービス「Volkswagen Car-Net」のEV/PHEV専用サービス「e-Remote」にも対応しています。こちらは、アプリをダウンロードしたスマホで各種機能を設定できるほか、バッテリー充電や車両のエアコン予約、車両データや車両状況(駐車位置やドアの施錠状況)などの確認ができます。

(文/塚田勝弘・写真/佐藤靖彦、フォルクワーゲン)

【関連記事】

フォルクワーゲンのPHEV「パサートGTE」はEVとしても使える!?
http://clicccar.com/?p=386660

フォルクワーゲン第2弾のプラグインハイブリッド「パサートGTE」もスポーティな走りが魅力

http://clicccar.com/?p=386644

フォルクスワーゲンの10車種31モデルが「Android Auto」に対応

日本向けのGoogle「Android Auto」サービスが7月13日から開始されました。

最初から対応を謳っていた自動車メーカーやカーナビメーカーも、日本向けのサービス開始(アプリの登場)を待ちという状態でしたが、これで「Googleマップ」などを車載器で使えることになります(対応車載器とスマホをUSBで接続)。

VW_PASSAT_GTE

待望の日本でのサービス開始により、数多くの自動車メーカー、カーナビ製メーカーで「Android Auto」がようやく稼働することになりますが、フォルクスワーゲンが早速、10車種31モデルにおいて「Android Auto」に対応すると発表しました。

フォルクスワーゲンの多くのモデルに標準搭載されているVolkswagen純正インフォテイメントシステム「Composition Media」内の「App-Connect」を介して利用することになります。

VW_PASSAT_GTE_29polo_gti

すでに利用可能であった「MirrorLink(スマホなどと車載機器を接続する規格のひとつ)」やApple社の「CarPlay」に、Googleの「Android Auto」が加わることで、より多彩なコネクティビティ機能を車内で享受できます。

現時点での対応車種は、下記のとおり。

Polo TSI Trendline、Polo TSI Comfortline、Polo TSI Highline、CrossPolo、Polo BlueGT、Polo GTI、The Beetle Base、The Beetle Design、The Beetle Turbo、Golf TSI Trendline、Golf TSI Comfortline、Golf TSI Highline、Golf GTI、Golf Variant TSI Comfortline、Golf Variant TSI Highline、Golf Variant R-Line、Golf Alltrack TSI 4MOTION、Golf Alltrack TSI 4MOTION Upgrade Package、Golf Touran TSI Trendline、Golf Touran TSI Comfortline、Golf Touran TSI Highline、Golf Touran TSI R-Line、Sharan TSI Trendline、Sharan TSI Comfortline、Sharan TSI Highline、Passat TSI Trendline、Passat TSI Comfortline、Passat Variant TSI Trendline、Passat Variant TSI Comfortline、Tiguan Lounge Edition、Tiguan 2.0 TSI Leistung 4MOTION

フォルクスワーゲン グループ ジャパンでは今後も「Android Auto」対応モデルを増やしていくと表明しています。

※写真はパサートGTEの「Discover Pro」画面ですが、試作車に搭載されたデモ画面です。

(文/塚田勝弘・写真/佐藤靖彦)

VWパサート・ヴァリアントに日本専用250台限定の特別仕様車が登場

1.4リッターターボエンジンと7速DSGのステーションワゴン「フォルクスワーゲン パサート ヴァリアント」に特別限定車の発売です。

00010231_s

日本専用、限定250台の特別限定車「Passat Variant Voyage(パサート ヴァリアント ヴォヤージュ)」は、フォルクスワーゲン純正インフォテイメントシステムである「Discover Pro」パッケージ(ETC2.0車載器付き)や、LEDヘッドライトパッケージなどの人気オプションを標準装備しつつ、メーカー希望小売価格389万円としたお買い得な一台。

さらに日差しが強くなる季節に効果的で実用性の高いレギュラースモークのカーウインドウフィルムも装着されています。

ボディカラーは、全7色。それぞれの限定台数は次のようになっています。

ピュアホワイト…25 台
ディープブラックパールエフェクト…45台
ハーバードブルーメタリック…60台
タングステンシルバーメタリック…60台
ナイトブルーメタリック…15台
オリックスホワイトマザーオブパールエフェクト(有償オプションカラー:12万9600 円)… 35台
クリムゾンレッドメタリック(有償オプションカラー:6万4800 円)…10台

(山本晋也)

VWが新戦略「TOGETHER-2025」で新型EVを30車種以上投入!

VWはディーゼル車排ガス認証試験に関する問題が表面化したことを受け、開発責任の所在を明確化すべく、年初に車両開発部門の大掛かりな組織改革を実施しました。

同社は深刻なダメージから再生を図るべく、過去の過ちから学んで欠点を改め、オープンで信頼性の高い企業風土を確立するとしています。

Volkswagen

具体的には組織を「スモールカー」、「コンパクトカー」、「ミッド&フルサイズカー」、「BEV(バッテリー式電気自動車)」の4つに集約、その上で各組織のマネージャーをサポートする「ストラトジー&プロダクト部門」を新設しており、デジタル化、電動モビリティなどの市場要請に応えて行くとしています。

そうしたなか、VWは6月16日に開催した記者会見で、マティアス・ミューラーCEOが新戦略「TOGETHER -Strategy 2025」を発表しました。

VWは同戦略により「e-mobility」に注力していく考えで、10年内に30車種以上のピュアEVを投入、年間200〜300万台規模の販売目標を掲げており、2025年にはVWグループ総販売台数の20〜25%を電動車が占めるとしています。

「自動走行」についても、独自開発した競争力のある技術を他社に提供する考えで、新戦略を掲げて再出発した同社の今後の動きが注目されます。

【関連記事】

VW「up!」がアップデート!イタリア国際試乗会でいち早く試乗
http://clicccar.com/2016/06/27/381903/

VWがドイツ人工知能研究センターの株式を取得
http://clicccar.com/2016/05/17/372503/

ニュルブルクリンクのFF最速マシンの座をVWゴルフが奪還!
http://clicccar.com/2016/05/08/370800/

VWゴルフの40周年記念車・GTIクラブスポーツに310馬力の「S」が!
http://clicccar.com/2016/05/06/370052/

VWが開発部門の組織刷新!顧客からの信頼回復を目指す
http://clicccar.com/2016/02/01/350833/

VWの特別限定車「ALLSTAR」シリーズ第二弾は1.2リッターターボの4車種を展開

フォルクスワーゲンが、ポロ、ゴルフ、ゴルフヴァリアント、ザ・ビートルの4車種に特別限定車「ALLSTAR(オールスター)」シリーズを設定しました。

00010229_s

いずれもベースとなっているのは1.2リッターターボエンジンと7速DSGを積むモデルで、20スポークのアルミホイールや、アルミ調ペダルなどを装備しています。さらにポロとザ・ビートルには純正ナビゲーションシステムが標準装着されるなど、お買い得な仕様となっています。

ボディカラーは、ザ・ビートルがダークブロンズメタリック(専用色)、ゴルフとゴルフヴァリアントはカーボンスチールグレーメタリック(専用色)、ポロは専用色のブルーベリーメタリックのほかピュアホワイトとサンセットレッドメタリックをラインナップ。

税込メーカー希望小売価格と限定台数は、ポロが245万9000円(3色合計870台)、ゴルフが299万9000円(300台)、ゴルフヴァリアントは315万9000円(300台)、ザ・ビートルは299万9000円(280台)となっています。

(山本晋也)

ブラジルのエタノール燃料に対応! 日立オートモティブシステムズ製の高圧燃料ポンプをVWが採用

日立オートモティブシステムズは、ブラジルでのエタノール燃料に対応した高圧燃料ポンプが、ドイツ自動車大手のVWに採用されたと発表しました。

0624a

(画像:日立オートモティブシステムズ)

ブラジルでは、1973年の石油危機を契機とした「国家アルコール計画」で、サトウキビを原料とするエタノール燃料を使用するの車両が開発・販売されています。現在では、全自動車販売台数の約90%を、ガソリンにエタノールを混合した燃料を使用できるフレックス燃料車が占めるまで増加しています。

pic
(画像: バイオ燃料利用体制確立促進事業ホームページ)

ただ、エタノール燃料はガソリンと比べて腐食性や壊食性が高いため、自動車の燃料系統の劣化や損傷が発生しやすいことが課題でした。

日立オートモティブシステムズではこの課題に対し、適切な材料選定とポンプ構造の最適化で、部品の耐久性を向上させ、25メガパスカルの高燃圧と、100%エタノール燃料(E100)への対応を可能としました。

今回、日立オートモティブシステムズ製の高圧燃料ポンプが新興国で販売台数を拡大しているVWに採用され、VWがブラジルで生産する車両に搭載されることになりました。

日立オートモティブシステムズでは、高圧燃料ポンプをVWグループ向けに2004年から供給を開始しており、今後、中国をはじめ、ブラジルと同様の燃料事情を抱える新興国向けに、燃料系部品販売を増加させることを狙っている模様です。

(山内 博)

VWが「3Dカスタマイズ」シミュレーションをホームページで開始

ディーラーに行って実車を確認する前に、各メーカーのホームページで気になっているクルマのカラーや装備などのシミュレーションをしたことがある人もいるでしょう。

カラーバリエーションやパーツが多岐にわたっている輸入車を中心に、国産メーカーもホームページでのシミュレーションに注力しつつあります。

VW_02

6月20日からフォルクワーゲン(VGJ)が導入したのが新しい見積り3Dシミュレーション。

グレードを選ぶとトランスミッションの選択画面になり、ボディカラーの選択(人気ボディカラーや有償色の価格も表示)、シートカラーの選択(複数から選択できる場合)、ホイール、オプションと進んでいき、シミュレーション結果が表示されます。

その際、ボディカラーやシートカラーを選択中に「360°ビュー表示」をクリックすると、内・外装を様々なアングルから確認することができます。

VW_03

シミュレーション結果には「フォルクスワーゲンコード」が付与され、このコードを使えば異なるパソコン端末でも簡単に同じシミュレーション結果を再現することが可能。

VW_05

さらに、その結果をPDFファイルでダウンロードできるためるので、正規販売店に希望のモデルとオプションの組み合わせを容易に伝えることができます。これにより、商談時の待ち時間も減らすことができるようになります。

もちろん、あらかじめ自宅などで好みの仕様を吟味し、さらにスタッフからアドバイスを受ければ納得の一台が手に入るという利点もあります。

公式サイト:VGJ公式ウェブサイト

(塚田勝弘)

200キロオーバーの世界を仮想空間で体験できるVWのプロモーション

フォルクスワーゲンは、6月17日(金)より仮想空間(バーチャルリアリティ、以下:VR)を活用したプロモーションをフォルクスワーゲン正規販売店で順次実施すると発表しました(一部実施しない店舗もあり)。

main

このプロモーションでは、エキサイティングなVR(バーチャルリアリティ) 試乗を体験できます。

VR試乗のコンテンツは、高速道路などでしか体験することができないオールイン・セーフティ体験と、プロドライバーが運転するGolf Rのサーキット走行体験の2つが用意されています。

img01 img02
img03 img04

オールイン・セーフティ体験では、時速200キロ超の高速走行性能や衝突被害軽減ブレーキ、前走車追従走行支援システムといった先進安全技術など、一般の試乗では体験しにくいフォルクスワーゲンの性能を気軽に体感することができます。

img05 img06
img07 img08

フォルクスワーゲンでは、エンターテイメントから医療分野まで幅広く活用が進んでいるVR技術を使ってフォルクスワーゲンの魅力を発信することを目指しています。

キャンペーン情報:Volkswagen VR Theater 体験 キャンペーン

(山内 博・画像:フォルクスワーゲン)

フォルクスワーゲンの国内販売が復調。9か月ぶりにプラス成長

フォルクスワーゲンの2016年5月の新車登録台数が4,015台で、前年同月比:+9.7%となり、2015年8月以来、9か月ぶりに前年同月比にてプラス成長を示したことが発表されました。

Golf TSI Highline_Rear

2015年9月に、北米でディーゼルゲートと呼ばれる旧型ディーゼルエンジンに違法プログラムを使っていた問題が表面化して以来、日本国内での販売モデルには無関係な話だったにもかかわらず、ブランドへの信頼性を失ったことで販売不振となっていたフォルクスワーゲン。

2016年5月には、 「ゴルフ」(前年同月比 :+14.6%)、「ポロ」(前年同月比:+0.6%)といった主力モデルが販売回復したこともあり、前年同月比を超えることができたということです。

5月には、その主力モデルの商品性を高めるマイナーチェンジも実施しています。はたして、この勢いはそのまま加速するのでしょうか。

【関連記事】

フォルクスワーゲン・ゴルフにスチールホイールの低価格仕様が新登場!
http://clicccar.com/2016/05/17/372529/

フォルクスワーゲン・ポロがマイナーチェンジ。200万を切る価格設定
http://clicccar.com/2016/05/19/372516/

フォルクスワーゲンup!にジーンズ調のシートカバーなどを装備したユニークな特別限定車が登場
http://clicccar.com/2016/02/14/353441/

フォルクスワーゲンのお祭り!「Volkswagen Day 2016」【吉田由美のすべすべ62】
http://clicccar.com/2016/05/22/373460/

フォルクスワーゲンの排ガス認証不正、販売台数への影響は限定的?
http://clicccar.com/2016/05/02/369331/

VW新型クロスオーバーSUV、「タイグン」試作車を初捕捉!

フォルクスワーゲンが2012年のサンパウロモーターショーで公開した新型コンパクトSUV『タイグン』。市販モデルと思われる試作車を初めて捕捉に成功しました。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

このプロトタイプはまだ「ゴルフ」のミュールボディのため、市販モデルの詳細は不明ですが、関係者の話によれば、エクステリアデザインには、「タイグン」より2016年ジュネーブモーターショーで公開された「Tクロス ブリーズ」のデザイン影響を強く受けると噂されています。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

次期型「POLO」ベースで開発が進んでおり、同じ「MQB」モジュラープラットフォームが採用され、パワートレインには1リットル直列4気筒DOHCインタークーラー付きターボエンジンが搭載されるとも伝えられています。

また、この市販モデルのワールドプレミアは2017年秋頃の可能性が高い事も分かりました。

(APOLLO)

これぞ伝統のGTI!フォルクスワーゲン・新型ポロGTI 6MT試乗レポート

2014年夏にマイナーチェンジを行ったフォルクスワーゲンポロ。2015年冬に最上級モデルのポロGTIを追加。さらに夏には待望の6MTが登場しました。

今回、個人的にメーカーの広報車両を借用し、山梨方面にハンドルを切りました。

IMG_1219

ポロGTIのエクステリアは5ナンバー枠に収まり、コンパクトで取り回しもよく嬉しい限りです。あのMINIですら、今は3ナンバーですから・・・。

IMG_1220 IMG_1221

コンパクトなボディですが、佇む姿は迫力満点です。

落とされた全高、水平基調のフロントマスクにヘッドライトユニットまで続くレッドライン、LEDヘッドライト、大型フロント&リアスポイラーと専用パーツを纏います。

IMG_1223

タイヤサイズは、コンパクトボディに215/40R17というワイドなものを採用しています。ポリッシュ&ブラックの専用アロイホイール、その隙間から覗くレッドキャリパーもホットハッチ感満点です。

IMG_1227

新型ポロGTIは、従来からエンジンの排気量が大きくなっています。ダウンサイジングエンジンの先駆けであった同社としては意外な設計といえます。

先代は1.4リッターにターボとスーパーチャージャーを組み合わせた、ツインチャージャーでパワーを引き出していましたが、今回のマイナーチェンジで1.8リッ ターTSIエンジンが搭載されています。

IMG_1238

IMG_1215

最近では左足で運転をすることすら忘れている方が多い中、踏みごたえのあるクラッチペダルを踏み、エンジンを始動させますと、「ブウォン!」とGTIにふさわしい咆哮が響きます。

クラッチペダルから足を浮かすと、エンジン回転を上げなくてもスルスルと動き出し、豊かな低速トルクに助けられ、ポンポンとシフトアップをしても街中では交通の流れをリードしているほどです。

ターボチャージャーが仕事をはじめるのは超低速域からであるため、1.8リッターエンジンは、さらに大排気量エンジンを搭載している感覚でした。試乗前には、じゃじゃ馬を予想していましたが、いい意味で裏切られました。

ただ、足回りの硬さは否定できず、キャビンには容赦なくダンピングのショックが届きます。

IMG_1236

高速道路では、弾丸のような速さを見せてくれます。車両重量:1240kgに対して、最高出力:192psですから、速いのは当たり前です。

追い越し加速も豊かなトルクでシフトダウンを要求する場面は少ないのですが、ここぞという時に、シフトダウンをし、アクセルを踏み込むと、野太い排気音と共に猛進していきます。

そのような場面でも、車両の挙動は極めて安定志向。ホットハッチというよりGTカー的な要素が高いといえます。

ワインディングでは、水を得た魚のように走ります。コリコリと節度感のあるシフトレバー、ヒール&トウに適したペダル配置。これらを駆使した走りは大人をアツくさせてくれます。

コーナーでもロールは見事に押さえ込まれ、クリックなギア比を持つステアリングと相まって、優れた回頭性を実現しています。

またブレーキフィールも絶品。構造は前後とも一般的な片押しのシングルピストン式なのですが、踏力に比例して「ググっ」と制動が立ち上がるもの。決してカックンブレーキにはならず、ワインディングでも大きな武器になってくれました。

GTI伝統の赤いラインが印象的なタータンチェックを採用したシートや、パワフルなエンジンなど、GTI魂がコンパクトなボディにギュっと凝縮された一台といえます。

(文/写真:外川 信太郎)

500台限定の「The Beetle Dune」は車高15mmアップ、1.4Lに排気量アップでお買い得感アリ!?

500台限定で登場した「The Beetle Dune(ザ・ビートル・デューン)」は、60〜70年代にカリフォルニアで一世を風靡したというビートルをベースとしたラフロードモデル「Dune Buggy(デューン・バギー)」、「Baja Bug(バハバグ)」を現代風に解釈したという特別仕様車。

The_Beetle_Dune_09

ザ・ビートルでは初設定となる新色「サンドストームイエローメタリック」が印象的ですが、18インチアルミホイールと専用サスペンションで車高を15mmアップし、前後ディフューザー付専用バンパーなどによりクロスオーバーテイストとなっています。

インテリアもボディカラー同様に、インパネから専用スポーツシート(ステッチ部分)まで同色でコーディネイトされていて、内・外装ともに特別限定車ならではの個性的な仕上がり。

The_Beetle_Dune_20

エンジンも1.2Lターボのザ・ビートル(105ps/175Nm)から、1.4Lターボの「1.4TSI」に格上げされていて、150ps/250Nmというスペック。なお、トランスミッションは7速DSGで、1.2Lのザ・ビートルと同じです。

The_Beetle_Dune_21

外観は、Dune専用エクステリア(ハニカムフロントグリル、アンダーガード付前後バンパー、ドアミラー、ホイールアーチエクステンション、サイドスカート、ストライプフィルム)をまとっています。

The_Beetle_Dune_10

インテリアは、Dune専用ファブリックシート、レザー3本スポークマルチファンクションステアリングホイール(パドルシフト付、オーディオコントロール付、イエローステッチ)、レザーハンドブレーキグリップ+レザーシフトノブ(イエローステッチ)、センターアームレスト(前席、イエローステッチ)を装備。

The_Beetle_Dune_16 The_Beetle_Dune_13

足まわりは、Dune専用サスペンション、235/45R18タイヤ、8J×18アルミホイール(5ダブルスポーク)となっています。

価格は321万9000円で、ボディカラーは「サンドストームイエローメタリック」のみです。

(文/写真 塚田勝弘)

【関連記事】

限定車「The Beetle Dune」と初代ビートルのラフロードモデルが競演
http://clicccar.com/?p=373400

VWゴルフGTI40周年記念特別仕様車は400台限定、290馬力を発生

みずから「ホットハッチのベンチマーク」と宣言するほどの自信作であり、伝統的なモデルである「フォルクスワーゲン ゴルフ GTI」。その生誕40年を記念して400台限定の特別仕様車が誕生しました。

00009939_s

400台限定となる「ゴルフ GTI Clubsport Track Edition」は、スタンダードのゴルフGTIに対して45馬力アップの265馬力となる2.0リッターターボエンジンを搭載。さらに10秒限定のブースト機能を使うことで、最高出力は290馬力、最大トルクは380Nmまでアップします。

その大パワーを伝える駆動系は、電子制御油圧式フロントディファレンシャルや6速DSG(デュアルクラッチトランスミッション)によって構成されます。さらに、大径ブレーキや19インチタイヤによりシャシーも引き締められています。

ダウンフォースを生み出す専用フロントバンパーや大型リアスポイラーといったエクステリア、専用レカロシートやアルカンターラのステアリングなど、全身で特別なGTIであることをアピールしています。

ボディーカラーは、ピュアホワイト×ブラックルーフとカーボンスチールグレーメタリック×ブラックルーフの2色。メーカー希望小売価格は、469万9000 円(税込)となっています。

●Golf GTI Clubsport Track Edition主要スペック
全長:4275mm
全幅:1800mm
全高:1470mm
ホイールベース:2635mm
車両重量:1430kg
乗車定員:5名
エンジン形式:直列4気筒DOHCインタークーラーターボ
総排気量:1984cc
最高出力:195kW(265PS)/5350-6600rpm
最大トルク:350Nm(35.7kg-m)/1700-5300rpm
変速装置:6速DCT
燃料消費率:14.7km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:225/35R19
メーカー希望小売価格(税込):469万9000円

(山本晋也)

限定500台!フォルクスワーゲンのビートルに砂漠テイストの特別仕様車

北米エリアで生産されるフォルクスワーゲン「ザ・ビートル」の伝説が復活です。

初代ビートルをベースとしたラフロード仕様としてアメリカ西海岸で人気を博した「デューンバギー」や「バハバグ」のイメージを受け継いだクロスオーバースタイルのニューモデルが500台限定の特別仕様車として設定されました。

00009951_s

その名は「ザ・ビートル デューン」。

専用デザインの前後バンパーや標準車に対して車高アップ(15mm)したサスペンションに18インチタイヤ、そしてボディカラーは専用のサンドストームイエローメタリックだけという、個性豊かなクロスオーバーとなっています。

エンジンは、アイドリングストップ機構やブレーキエネルギー回生システムを搭載した1.4リッターガソリンターボエンジン、トランスミッションは7速DSG(デュアルクラッチトランスミッション)。

さらに純正ナビゲーションも標準装着となり、メーカー希望小売価格は321万9000円(税込)です。

●ザ・ビートル デューン 主要スペック
車両型式:ABA-16CZDW
全長:4285mm
全幅:1825mm
全高:1510mm
ホイールベース:2535mm
エンジン形式:直列4気筒DOHCインタークーラーターボ
総排気量:1394cc
最高出力:110kW(150PS)/5000-6000rpm
最大トルク:250Nm(25.5kg-m)/1500-3500rpm
変速装置:7速DCT
燃料消費率:18.3km/L(JC08モード)
タイヤサイズ:235/45R18
メーカー希望小売価格(税込):321万9000円

(山本晋也)

4月の輸入車販売、メルセデス・ベンツは中古車でも首位!

日本自動車輸入組合の発表によると、4月の輸入車(乗用車)の販売台数は1.6万台(前年同月比+6.0%)と伸びています。

2016.04

ブランド別では首位がメルセデス・ベンツで3,556台(+11.5%)、2位がBMWで2,632台(+9.6%)、3位がVWで2,346台(-8.0%)となっています。

Mercedes-Benz_C-Class

2016.04

売れ筋ベスト10には、メルセデス・ベンツがCクラス、CLAクラス、Aクラスの順、BMWが3シリーズ、2シリーズ、1シリーズの順、VWがゴルフ、ポロの順でそれぞれランキングされています。

一方、4月の輸入中古車販売台数(乗用車)については、4.1万台(前年同月比-1.5%)と、3か月ぶりに前年同月実績を下回っています。

車種別では、普通乗用車が33,714台(-0.8%)、小型乗用車が7,242台(-4.3%)。

2016.04

ブランド別では、首位がメルセデス・ベンツで9,113台(-0.6%)、2位がBMWで8,926台(-1.2%)、3位がVWで6,269台(-7.8%)となっています。

このように、メルセデス・ベンツは新車、中古車ともに輸入車で最も売れているブランドとなっています。

Avanti Yasunori ・画像:日本自動車輸入組合)

【関連記事】

BMWグループ、3月の世界販売が史上最高を記録!
http://clicccar.com/2016/05/04/369476/

VWの排ガス認証不正、販売台数への影響は限定的?
http://clicccar.com/2016/05/02/369331/

3月の輸入車販売、BMWがVWを抑えて2位に浮上!
http://clicccar.com/2016/04/08/365375/

フォルクスワーゲンのお祭り!「Volkswagen Day 2016」【吉田由美のすべすべ62】

今年も東京・お台場にて開催されている「Volkswagen Day 2016」に行って来ました!

13275023_844658222345111_1093330648_o

朝11時からの「ゴルフGTI クラブスポーツ トラックエディション」の発表会から出席しようと思っていましたが、首都高の工事渋滞のため、間に合わず。
到着した時はすでに発表は終わり、クルマの姿も見あたりません。
というわけで着いた途端、いきなりのランチからのスタートとなりました。

そして14時からは「ビートル」の限定車「The Beetle Dune」の発表。
これは’60~‘70年代にカリフォルニアで一世を風靡したサンドバギーの「Dune Buggy」を現代風に再現したモデルとのこと。
それにしても新色の「サンドストームイエローメタリック」が微妙な色だと思ったのは私だけでしょうか…笑

イベントでは最新のVWのクルマはもちろん、旧いクルマが展示されていたり、試乗できたりと、プログラムはほとんどが体験型。
チビッコが参加できる「お絵かきビートル」や「ザ・ビートル」の形をした「トランポリンバルーンハウス」があるなどファミリーでも楽しめます。
ちなみに入場無料。
日曜日(5月22日)まで開催されます。

13271655_844658272345106_556712798_o

微妙な色の生「The Beetle Dune」ももちろん見れますよ!

(吉田 由美)

ゴルフのステーションワゴン「ゴルフ・ヴァリアント」がマイナーチェンジ

輸入車ステーションワゴン・カテゴリーにおいてナンバーワンの実績を残しているという「ゴルフ・ヴァリアント」がマイナーチェンジにより、安全性能のアップを図ると同時に、魅力的な価格設定へと生まれ変わりました。

Golf Variant TSI Comfortline

レーンキープアシスト”Lane Assist”、 リヤビューカメラ、スマートエントリー&スタートシステム“Keyless Access”、パドルシフト マルチファンクションステアリングホイール(オーディオコントロール付)、 アダプティブクルーズコントロール“ACC”(全車速追従機能付)を標準装備した「TSIコンフォートライン」のメーカー希望小売価格は294万9000円(税込み)。

これだけの機能を搭載した輸入車ステーションワゴンとして300万円を切った価格は注目です。

メーカー希望小売価格342万9000円(税込み)の「TSIハイライン」と、同362万9000円(税込み)の「Rライン」はいずれもブラインドスポットディテクション(後方死角検知機能)、リヤトラフィックアラート (後退時警告・衝突軽減ブレーキ機能)などを標準装備するなど、安全装備を充実させています。

最上級であり、スポーツグレードの「R」は、ラゲージネットパーティションを追加したのが変更点。メーカー希望小売価格は559万9000円(税込み)です。

(山本晋也)

フォルクスワーゲン・ポロがマイナーチェンジ。200万を切る価格設定

フォルクスワーゲンのエントリーモデルといえる「ポロ」シリーズが大々的にマイナーチェンジを実施しました。

新グレード「トレンドライン」の設定や装備の充実を果たし、手の届く価格を実現しています。

Polo TSI Trendline

新設定された「ポロ TSI トレンドライン」のメーカー希望小売価格は199万9000円(税込み)。ステアリングホイールの仕様以外は、従来までのTSIコンフォートラインと同様の内容ですから、エントリーグレードとして十分な装備内容といえそうです。

一方、新しい「ポロ TSI コンフォートライン」は、リヤビューカメラ、マルチファンクションステアリングホイール(オーディオコントロール付)、レイン センサー、オートライトシステム、オートエアコン、自動防眩ルームミラー、フォグランプ(フロント)、 センターアームレスト、15 インチアルミホイールなどを標準装備に追加しながら、メーカー希望小売価格は226万9000円(税込み)。

その上のグレードとなる「ポロ TSI ハイライン」は、従来のTSIコンフォートラインアップグレードパッケージを改名したグレードという位置づけですが、アルカンターラ&レザレットシート、シートヒーター(運転席/助手席)、16 インチアルミホイールなどを備えながら、従来より約4万円の価格ダウンとなる258万9000円(税込み)という価格設定になっているのも注目です。

SUVテイストの「クロスポロ」、気筒休止エンジンを搭載した「ポロ ブルーGT」、そして走りの「ポロ GTI」も、それぞれ装備を充実させています。

polo BlueGT

「ブルーGT」は、バイキセノンヘッドライト(オートハイトコントロール機能、LED ポジションランプ付)、アダプティブ クルーズコントロール“ACC“(全車速追従機能付)、 アルカンターラ&レザレットシート、オートラ イトシステム、シートヒーター(運転席/助手席)、マルチファンクションステアリングホイール(オ ーディオコントロール付)を標準装備。メーカー希望小売価格は289万9000円(税込み)です。

マルチファンクションステアリングホイール(オーディオコントロール付)、パドルシフト、 オートライトなどの快適装備を採用した「クロスポロ」のメーカー希望小売価格は、279万9000円(税込み)。

そして、LED ヘッドライトやクルーズコントロールとセンターアームレストを標準装着した「ポロGTI」のメーカー希望小売価格は、6速MTが327万9000円(税込み)、7速DSGが337万9000円(税込み)となっています。

(山本晋也)

フォルクスワーゲン・ゴルフにスチールホイールの低価格仕様が新登場!

日本においても、世界的にも、フォルクスワーゲンの主力車種である「ゴルフ」がマイナーチェンジを果たし、安全装備の充実とリーズナブルな価格設定となりました。

Golf TSI Highline_front

スタンダードモデルの最上級グレードといえる「ゴルフ TSI ハイライン」は、ブラインドスポットディテクション(後方死角検知機能)、リヤトラフィックアラート (後退時警告・衝突軽減ブレーキ機能)、バイキセノンヘッドライト(オートハイトコントロール機能、 LED ポジションランプ付)、ダイナミックコーナリングライト、ヘッドライトウォッシャー、ダークティン テッドガラス(リヤ/リヤ左右、UV カット機能付)などを標準装備として追加設定。

メーカー希望小売価格は328万9000円(税込み)となっています。

「ゴルフ TSI コンフォートライン」は、レーンキープアシスト”Lane Assist” ダークティンテッドガラス(リヤ/リヤ左右、UV カット機能付)、スマートエントリー&スタート システム”Keyless Access“などを標準装備としながら、従来より7万円近くお手頃になるメーカー希望小売価格280万9000円としています。

そして、従来より16万円も安くなり250万円を切った注目プライスとなったのが、「ゴルフ TSI トレンドライン」。

装備面ではスチールホイールになるなどしていますが、あらゆる意味で”Cセグメントにおけるベンチマーク”といわれる、フォルクスワーゲン・ゴルフを味わうハードルが下がったといえそうです。メーカー希望小売価格は249万9000円となっています。

(山本晋也)

VWがドイツ人工知能研究センターの株式を取得

ドイツ自動車大手のVWは2016年5月13日、ドイツ人工知能研究センター(DFKI)の株式を取得し、DFKIの人工知能事業に参画すると発表しました。

kleinDB2016AL00883_large

DFKIは、世界有数の人工知能に関する研究機関で、60カ国以上から750人の研究者が集まっています。

DFKIでは人工知能を利用して学習能力を持つソフトウェアを開発しており、昨年2015年には1年間で4250万ユーロの研究資金を外部から獲得するなど、その研究能力は高く評価されています。

以前からVWとDFKIは運転者の疲労を検出できる機能を組み込んだシートを開発するなど、特定のプロジェクトで協働してきたようですが、今回、VWがDFKIに出資することで関係を強化し、人工知能を応用した自動運転技術や、生産システムのデジタル化など、より広範囲で高度化した研究テーマに取り組むものと見られます。

494x328+-+DB2016AL00885_large

VWとDFKIは資本提携後の初プロジェクトとして、人間とロボットをより密接に連携させるソフトウェアの枠組みである「ROCK」の開発を始めていることを発表しました。

また、VWが5月13日に開催した「IT Symposium 2016」では、センサーを使ったロボットと人間との協調などが、実用化を目指している研究テーマとして発表されました。

このように最近のVWは人工知能分野への進出を急ピッチで進めています。

排ガス不正問題で苦境に立つVWですが、得てして企業は苦境のときに後に大きな利益を生む研究・開発を進めるもので、VWの人工知能分野での今後の製品開発に注目が集まります。

(山内 博・画像:VW)

ニュルブルクリンクのFF最速マシンの座をVWゴルフが奪還!

メガーヌ・ルノースポール、シビック・タイプRなど、世界中のFF(前輪駆動)車が競うニュルブルクリンク北コースの最速レコードを、フォルクスワーゲン・ゴルフが塗り替えました。

世界400台限定、310馬力(228kW)の強心臓にチューンナップされた「ゴルフGTI クラブスポーツS」が、7分49秒21という量産FF車の歴代トップタイムを叩き出したと発表があったのです。

golf_gti_clubsport_s_6073

ゴルフGTI史上、最強エンジンを得ただけでなく、軽量化のため断熱材はもちろん2シーターとされているほど速さにこだわっています。ボディ形状も2ドア(ゴルフは伝統的に3ドアとは呼びません)とし、トランスミッションは6速MTとしています。

さらにミシュランのセミスリックタイヤ(235/35R19)を履くことにより、GTI クラブスポーツSはゴルフGTIの潜在能力を引き出した一台に仕上がったということです。

ボディカラーはトルネードレッド、ピュアホワイト、ディープブラックパールエフェクトの3色を設定するということです。

(山本晋也)

【関連記事】

VWゴルフの40周年記念車・GTIクラブスポーツに310馬力の「S」が!
http://clicccar.com/2016/05/06/370052/

VWゴルフの40周年記念車・GTIクラブスポーツに310馬力の「S」が!

フォルクスワーゲンは「ゴルフGTI」生誕40周年を記念した「ゴルフGTIクラブスポーツ」の発売をアナウンスしていますが、その頂点に「ゴルフ クラブスポーツGTI S」が存在することが分かりました。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

外観はほぼ「ゴルフGTIクラブスポーツ」と変化ないようですが、軽量化がされており、パワートレインには最高馬力は310psを発揮する、2リッター4気筒ターボエンジンが搭載される模様です。

Spy-Shots of Cars This image has been optimized for a calibrated screen with a Gamma of 2.2 and a colour temperature of 6500°K

ワールドプレミアは2016年5月が予想されています。

(APOLLO)

クラリオンがゴルフ、ゴルフ・ヴァリアントの駐車支援システム「SurroundEye」を開発

最近の新車に装着されている運転支援用のカメラ、映像の鮮明さはもちろん複数のカメラ画像を合成した俯瞰画像やワイド画面の視認性の高さなど、その性能には驚かされます。

VW_160427_01

クラリオンは、ポルシェ・パナメーラにカメラを装着し、全周囲俯瞰カメラシステムの提供を2014年モデルから開始するなどの実績を積み上げていますが、今回、フォルクスワーゲン グループ ジャパン(VGJ)と共同で、日本国内で発売されるゴルフとゴルフ・ヴァリアント向けの駐車支援カメラシステム「SurroundEye(サラウンドアイ)」を開発しました。

5月9日からフォルクスワーゲン正規ディーラーにて新車購入時のVolkswagen純正オプション商品として発売されます。なお、価格は11万円(税抜き、取付作業費別)です。

VW_160427_03

ゴルフ、ゴルフ・ヴァリアント向けの「サラウンドアイ」は、車体に装着された4つのカメラにより車両の周囲を真上から見たように表示する駐車支援カメラシステム。

後退時に純正インフォテイメントシステム(Discover Pro、Composition Media)のモニター画面に車庫入れや縦列駐車などに便利な4つのカメラパターンが表示されるものです。

VW_160427_04

また、一部車種で標準装備されている「オプティカル パーキングシステム」と組み合わせることで、センサーによる警告音と画像表示で車両周辺の安全確認をサポート。クラリオンの独自技術である「サラウンドアイ」は、ドライ バーが不安を感じる車両の周辺視界を補助し、安全な駐車などをフォローするものです。

VW_160427_02

駐車支援カメラシステムは、ドライバーの安全、安心意識の高まりから近年急速にニーズが拡大しています。ミラーの確認や目視などでは限界がある車両付近の安全性確認、たとえば小さな子どもの確認などにも効果を発揮してくれそうです。

(塚田勝弘)

【関連記事】

■車載用フルデジタルサウンドシステムとデジタル接続が可能なクラリオン製ナビ「MAX776W」が登場
http://clicccar.com/?p=369200

トヨタ、2015年度の世界販売で首位奪還!

トヨタ自動車グループの2015年度(2015年4月-16年3月)の世界販売台数が1009.4万台(前年度比-0.7%)となり、3年連続で1,000万台超えを達成しました。

TOYOTA

同社は歴年(2015年1月-12月)で4年連続世界販売首位を維持していますが、今回年度ベースでも14万台差でVWを抑え、2年ぶりに首位を奪還。

新興国などで苦戦し、4年ぶりに前年度の実績を割り込んだものの、VWの同期間の販売台数を上回って首位に返り咲きました。

VWの2015年度世界販売台数はディーゼルエンジンの排ガス不正問題の影響などから、前年度比-2.3%減の995.1万台(-2.3%)に留まっています。

トヨタ本体の世界総販売台数は915.9万台(+0.5%)と前年度並みで、国内販売が+1.5%増の148.9万台、海外販売は+0.4%増の767.1万台。

TOYOTA

ガソリン安の影響により米国で大型車の販売が好調ですが、タイやロシアなど新興国の景気減速による苦戦が目立つ状況。

またダイハツは、軽自動車税引き上げの影響により、国内販売が低迷(前年度比-14.9%)しており、海外販売についてもインドネシアにおける販売減が響いて1割程度減少しています。

その一方で、VWが中国や欧州で盛り返しており、1-3月の世界販売でトヨタを上回るなど、2016年の歴年世界販売については予断を許さない状況。

トヨタは熊本県で4月14日から発生している地震の影響により、4月18日から約1週間に渡って国内の完成車組立てラインの稼働を段階的に停止するなど、減産を強いられており、どの程度の期間で生産遅れを挽回できるかが、今後の焦点になりそうです。

Avanti Yasunori

【関連記事】

VWの排ガス認証不正、販売台数への影響は限定的?
http://clicccar.com/2016/05/02/369331/

2015年世界販売トップのトヨタ、国内販売も回復基調!
http://clicccar.com/2016/02/02/351907/

トヨタが2014年世界販売1,023万台で3年連続首位を堅持!
http://clicccar.com/2015/01/24/289753/

首位トヨタに肉薄!2014年世界販売でVWが1,000万台超
http://clicccar.com/2015/01/20/289380/

フォルクスワーゲンの排ガス認証不正、販売台数への影響は限定的?

独フォルクスワーゲンが先頃発表したグループの3月の世界販売台数は96.7万台(前年同月比-0.2%)、1-3月累計では250.8万台(前年同期比+0.8%)となっています。

Der neue Volkswagen Touran

経済低迷が続くブラジル(-33.0%)やロシア(-3.3%)での販売減を地元欧州の販売増(+2.7%)でリカバーしている構図となっており、1-3月の販売累計でも同傾向。

日本ではVW傘下のアウディを含め、排ガス認証不正問題の影響から3割近い販売減が続いているものの、アジア全体では36.4万台(+1.8%)、年間でも104.5万台(+4.3%)と前年増の状況。

そこでグループでの販売台数をブランド別に分解してみると、VWブランドの販売減をアウディやシュコダの販売好調がグループを下支えしている様子が窺えます。

こうした状況から、燃費や排ガス関連の不正にとりわけ敏感な日本の市場に比べて、地元欧州では想像するほど大きな影響が出ていないというのが実情のようです。

Avanti Yasunori・データ出典:独フォルクスワーゲン)

【関連記事】

3月の輸入車販売、BMWがVWを抑えて2位に浮上!
http://clicccar.com/2016/04/08/365375/

新型VW「トゥーラン」がEuro NCAPで「クラスNo.1」の評価を獲得
http://clicccar.com/2016/02/02/350670/

VWグループジャパンが3つの柱を軸とした新プロダクト戦略発表!
http://clicccar.com/2016/01/16/348261/

VWグループジャパン社長が年始に語った「暗い話題と明るいニュース」とは?
http://clicccar.com/2016/01/15/348246/

VWがディーゼル車の燃費優先で環境対応を軽視か?
http://clicccar.com/2015/09/26/329216/

VW・クロスブルー、市販版をキャッチ!

フォルクスワーゲンが2013年のデトロイトモーターショーで公開したコンセプトモデル、「クロスブルー」の市販モデルと思われる2台のプロトタイプをキャッチしました。

VW3rowSUV.AZ04

ストレッチした「MQB」モジュラープラットフォームを採用し、3列7人乗りのクロスオーバーSUVで、「トゥアレグ」と「ティグアン」の隙間のポジションとなります。

VW3rowSUV.AZ05

カモフラージュされていないドアパネルは、コンセプトモデルと異なるプレスラインが採用されており、「クロスブルー」のデザインをどこまで継承するか注目されます。

パワーユニットは2リットル直列4気筒ターボディーゼルとモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドで、最高馬力は305psを発揮します。

世界初公開は2016年10月が有力視されています。

(APOLLO)

3月の輸入車販売、BMWがVWを抑えて2位に浮上!

日本自動車輸入組合が3月の輸入車新規登録台数を発表しました。

BMW_2Series

それによると、メルセデス・ベンツがCクラスなどの好調により8,540台(前年同月比-5.2%)で首位を維持、2位には3シリーズや2シリーズを中心に6,516台(-1.0%)を販売したBMWが浮上しました。

INPORTCAR_2016_03(出展 日本自動車輸入組合)

VWは6,513台(-26.6%)で3位に退き、通年でも前年同期比-24.6%と2桁台の販売減が続いています。

また9位にはスズキがランクイン(1,428台)しており、3月にインドから輸入を開始した「バレーノ」が寄与。

Mercedes-Benz_E-Class

メルセデス・ベンツは6月にSクラスとCクラスの中間モデルとなる新型「Eクラス」の国内発売を予定していることから、今後も首位の座を維持するものと予想されます。

Avanti Yasunori

【関連記事】

BMWがEV、PHVなど電動化による新戦略「ナンバーワン・ネクスト」を発表!
http://clicccar.com/2016/03/28/362878/

BMWグループの世界販売、2月に16万台超えの新記録!
http://clicccar.com/2016/03/24/361724/

SUVの販売好調がBMWの世界販売に大きく貢献!
http://clicccar.com/2015/03/25/299841/

フォルクワーゲン「ゴルフ・トゥーラン」のライバルは?

全長4535×全幅1830×全高1640mm(1660mm)というボディサイズの新型ゴルフ・トゥーラン。価格帯は284万7000円〜376万9000円で、7人乗りのみとなっています。

20160119VW Touran014

輸入車でライバルを探すと、7人乗りのシトロエン・グランドC4ピカソが全長4600×全幅1825×全高1670mmとサイズが比較的近く、価格帯は353万9000円〜385万6000円。

現行C4ピカソが最新のプラットフォームに変わったため、先代C4ピカソの兄弟車といえるプジョー5008は、フォルクワーゲンが意識したのか分かりませんが、全長4530×全幅1840×全高1645mmと新型トゥーランと非常に近いサイズ。価格帯は330万5000円〜362万1000円となっています。

150930_C4_Picasso140218_5008_02

グランドC4ピカソ、プジョー5008ともにゴルフ・トゥーランよりも高めですが、十分に競合するモデルといえそうです。

BMW

BMW2シリーズのグラン ツアラーもボディサイズは近く、全長4565×全幅1800×全高1645mm。価格帯は1.5Lの直列3気筒ガソリンターボ搭載モデルが358万〜411万円、2.0Lの直列4気筒ディーゼルターボが379万〜432万円、2.0Lの直列4気筒ガソリンターボ車が424万〜452万円。

価格的に競合するのは1.5Lの直列3気筒ガソリンターボ、2.0Lの直列4気筒ディーゼルターボのエントリーグレードである「218d グラン ツアラー」あたりでしょうか。

サイズを見ると分かるように、いずれも4.6m未満(グランドC4ピカソは大きめ)と比較的コンパクトな全長ですが、ヨーロッパは全幅に寛容なのか1.8m台を超えるモデルが多くなっています。

日本のミニバンで4.6m未満というとマツダ・プレマシーの4585mm、トヨタ・ウイッシュの4590〜4600mmあたりになってきますが、全幅は1695〜1750mmの範囲に収まっています。

プレマシーはどうやら次期モデル登場の期待は薄い模様で、ウイッシュがどうなるか分かりませんが、5ナンバー系のBOXミニバンに人気が集中しているためか、日本のミドルサイズといえるミニバンは以外に品薄になっています。あるいは、トヨタ・シエンタや次期型が気になるホンダ・フリードなどミニ・ミニバンという選択肢になってくるわけです。

20151210VW TOURAN031

さて、ゴルフ・トゥーランの魅力から見ていくと、まずは走りの良さと18.5km/LというJC08モード燃費の高さが抜きんでています。

最新の安全装備も万全の構えで、レーンキープアシストを中間グレードの「Comfortline」にオプションで追加すれば最新モデルらしい充実ぶりを享受できます。

C4_GRAND_C4_PICASSO_01

シトロエンのグランドC4ピカソは、その大きさの割に1.6Lターボエンジンでも動力性能に不満はなく、インテリアの広々感も広大なフロントスクリーンなど、グラスエリアの広さもあってほかにはない魅力。

個性的なインパネやメーター表示などシトロエンらしい独創的な味わいや、2列目と3列目をフラットに格納すれば最大で2181Lという、かなり広いスペースが出現します。

プジョー5008も広々とした視界、開放感の高いキャビンが魅力で、2列目と3列目、そして助手席もフラットに倒せるなど、7人乗りのスペースユーティリティの高さが魅力。

なお、このクラスのミニバンは、3列目の居住性はやはり緊急用という印象が強いですが、最もきちんとした姿勢で座れるのは最も大きなグランドC4ピカソといえそう。

BMW2シリーズのグラン ツアラーは、FF化されてもBMWらしい走り、とくにハンドリングのよさが印象的で、ディーゼルも設定しているのが強みです。

ただし、サードシートの居住性は、乗降性も含めて最も「厳しい」印象で、完全な非常用と割り切りたいところ。装備では、衝突回避・被害軽減ブレーキに加え、「iDrive ナビゲーション・システム」、LEDヘッドライトなどが標準装備になっているのがポイントです。

居住性で選ぶならグランドC4ピカソ、価格と装備バランスがいいのがゴルフ・トゥーランで、走りやスタイリング、そして1800mmというこのクラスでは抑えられた全幅のBMW2シリーズ・グラン ツアラーも大きな強みがありそう。

20151210VW TOURAN049

なお、ここで紹介している輸入ミニバンはスライド式ではなくヒンジ式ドアになっていますので、駐車場が狭かったり、小さな子どもがいたりする場合は注意が必要でしょう。

(塚田勝弘)

【関連記事】

■新型ゴルフ・トゥーランの使い勝手はどうか?
http://clicccar.com/?p=360598

■VW「ゴルフ」らしい走りはトゥーランの大きな強みでミニバン向き!
http://clicccar.com/?p=360587

■フルモデルチェンジを受けた新型フォルクワーゲン・ゴルフトゥーランの魅力とは?
http://clicccar.com/?p=360449