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意外や意外!新型GT-Rが箱根ターンパイクの下りで発揮したハンドリング性能とは!?【等身大インプレ】

■箱根ターンパイクの急な上り坂で、アクセルが踏めない!?

東名高速での高速巡行を終え、いよいよ有名スポットのMAZDA箱根ターンパイクにやってきました。新型GT-Rの走りを、MTモードを駆使して体感してみましょう。

料金所を抜け、最初の見通しの良い上りの直線でアクセルを踏み込みました。すると新型GT-Rは非常に強いGで加速するのですが、何しろ2速でアクセルを踏み込んだ直後に法定速度に達してしまうのですネ。さらに3速と4速でも加速が強烈で、急な上り坂なのに次のコーナーが一気に眼前に迫ってくるような勢いでした。

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新型GT-Rが素晴らしいのは、暴力的な加速Gなのに乗心地が滑らかなこと。レスポンスとパワーの特性がリニアで、パワーコントロールがとてもしやすいこと。そしてあり余るパワーのおかげで、サイドウインドウの景色が急角度で傾いているのに、全くドライブ中は全く上り坂に感じないこと、でした!

■箱根ターンパイクの急な下り坂も、下りに感じない!?

箱根ターンパイクの下り坂といえば、クルマを突っ込んで止めるための「緊急避難所」があります。箱根ターンパイクがどれだけ長く急なワインディングであるかは、「頭文字D」でR32GT-Rのブレーキがフェードしたエピソードでもお馴染みですよネ。

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そんなフロントヘビーなイメージを思い浮かべながら、新型GT-Rで下りのワインディングに入っていくと、意外や意外、全く異なる印象が待っていました。

コーナーの手前で強めにブレーキをかけると、クルマ全体がググッと沈み混むように減速。そしてステアリングを切ると、ドライバーを中心軸にしてクルマが旋回していきます。この挙動は、前後の重量バランスにこだわったFRのBMWやマツダロードスターに近い感覚なのですネ! まさか重量級ハイパワーマシンのGT-Rが、同様の挙動を示すとは夢にも思っていませんでした。

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R35GT-Rでは、R32からR34GT-Rが抱えていたフロントヘビーの悪癖を消すために、エンジンとミッションを前後に分離した「PMパッケージ」を採用しました。これにより重量バランスを改善した訳ですが、まさにその素性を、箱根ターンパイクの過酷な下りで体験することができたのです。ひょっとすると、過酷な環境だからこそ、その素性が顕著に現れたのかもしれません。

さらに、強靭なボディと逞しい足回り、そして野太いタイヤが、下りのワインディングでしなやかに踏んばり、安定したままコーナーを駆け抜けていくのですから本当に素晴らしい。新型GT-Rの基本的な素性は、実はPMパッケージを基盤とした「爽快なハンドリングマシン」だったのです!

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しかも自分自身、新型GT-Rをドライブしていて、事故を起こす気がしませんでした。というのも、自分が体で覚えている公道での体感限界よりも、新型GT-Rの性能の方が比較にならないほど高いのですネ。だから万一誤って体感限界を超える領域に入ってしまっても、クルマが逞しくカバーくれるという不思議な信頼を感じていました。

新型GT-Rを運転して、あらためて非日常の超性能が安全に資すると実感できたように思います。

■でも1000万円のクルマですから、何かと気疲れしちゃいました!

ところで新型GT-Rは、車両価格1000万円のクルマですから、事故はもちろん傷でもつけたら大変です。ただとにかく目立つし、出ているんですよネ、強烈なオーラが! コンビニやファミレスの駐車場に停めるだけでも、イタズラが心配で冷や冷やものでした。

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また追い越しや割り込みでは、前後のクルマが何度も道を譲ってくれました。いつもどおり流れに合わせて運転していても、相手方が率先して道を開けてくれるのですネ。新型GT-Rは、フロントマスクが精悍さと迫力を増したから尚更なのでしょう。

ちなみに今回の費用ですが、割引期間中の24時間レンタル代で約4万円。気になる燃費は、434km走って約7.2km/lでした。これだけ走りを楽しませて貰って、この費用と燃費なら大満足です!

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「箱根の山は天下の険」と言いますが、峻険な箱根の山をもろともしない新型GT-R。極低速での柔軟性や圧倒的な加速力、そして重量級なのにハンドリングマシンという超性能の素晴らしさを、あらためて実感した次第です。

絶え間ない進化と熟成の勝利だ!凄すぎるゾ、技術の日産!

【関連記事】ビックリ仰天!新型GT-Rの低回転域での柔軟性とワープのような加速感が凄い【等身大インプレ】

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ビックリ仰天!新型GT-Rの低回転域での柔軟性とワープのような加速感が凄い【等身大インプレ】

■東京近郊で、最新型GT-Rのレンタカーを見つけた!

筆者は、サーキットや峠の「走り屋」ではなく、クルマの素性や個性を味わいながらドライブをエンジョイする「ドライブ派」です。カーライフでも、日常は家族を乗せて安全運転を、また山坂道ではクルマと対話するような爽快な走りを心がけてきました。

そこで、そんな自分なりのカーライフの視点から、レンタカー等でじっくり試乗した”等身大インプレ”をお届けしたいと思います。

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今回は、東京近郊で見つけた「新型GT-R」のレンタカー! まだ2000kmしか走行していないバリバリの新車を24時間借りて、首都高〜東名高速〜箱根ターンパイク〜箱根スカイライン等のコースで、総走行距離434kmを走ってきました。

■ビックリ仰天、新型GT-Rの極低回転域での柔軟性

ドアを開けて運転席に乗り込むと、高級感がアップしたインパネが迎えてくれます。1000万円超のスーパーカーながら乗用車ベースなので、視界は前後左右とも良好。窮屈な姿勢を強いられることも、視界を遮る構造物もありません。

全幅が広いのがちょっと心配でしたが、運転席からは常時ボンネットが見えるため、車幅が気にならず運転しやすいですネ。何よりどんなに速度域でもクルマが思った通りに動いてくれるので、ドライビングでボディサイズに不安を感じるシーンはありませんでした。

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街中を走り出すと、新型GT-RのATモードは、積極的にシフトアップしていくエコ優先設定であることがわかります。どのギアでも1000〜1500回転の間で粘って走る様子は、まるでディーゼルエンジンのよう。大排気量3800ccの強味を引き出していると思います。

新型GT-Rは、570psを捻り出すモンスターマシンとは思えないほど、極低回転域でもとてつもない柔軟性を備えているのです。

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唯一残念なのは、ATモードでは低回転域に留まりすぎるため、室内にエンジン音がこもりぎみになるところ。でもパドルシフトでシフトダウンすると、パワーがクルマ全体に行き渡り、音も挙動も乗り心地も活き活きして別物に変身したようでした。

とはいえ、本当に高いギアでもよく粘り、6速2000回転強で100km/hが出ますから、ちょっと回しただけでも速度が出すぎてしまうので注意が必要です。

■いよいよ高速道路に突入、まるで”ワープ”のような加速感!

次は首都高に入りましたが、混雑していたので流れに乗って走りました。首都高名物のワインディングでは、重量級のボディに関わらず良く曲がってくれます。4WDのトルクメーターを見るとほとんど後輪駆動のままでしたから、FRとして非常に素性が良いことが伺えます。

足回りは固めで、道路の継ぎ目や荒れた路面を結構拾い、わだちではハンドルが取られる印象。そこでサスをコンフォートモードに切り替えたところ、固さにしなやかさが加わりドイツ車風の乗り味になりました。

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首都高ではアクセルを踏めず終いだったので、東名高速の料金所から加速を体感すべくアクセルを踏み込むことに。すると次の瞬間「おいおいおい〜っ」と絶叫している自分がいました。

何しろ、今までクルマの運転で体験したことないスタートダッシュが炸裂! アクセルを踏み込んだのはほんの数秒なのに、強烈かつ滑らかな加速を発揮して、まるで一瞬で前方のクルマまで”ワープ”したようでした。

正直ビビッて、すぐに右足をブレーキペダルに移しましたヨ。街中での柔軟性に驚いた後に、今度は570psの超性能の片鱗を見せつけられた次第です。

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ただこの光景を目撃した白バイが静かに追跡してきたので、東名高速では流れに合わせつつ、たまに前車を「プチワープ」で追い越して、快適なクルージングを楽しみました。

箱根ターンパイク編に続きます。

(「第540弾新型GT-Rのすべて」の関連記事もどうぞ@星崎俊浩

新型GT-Rで熟成したメカと製造精度とは!?

■熟成の極み、PMパッケージとV6・3.8Lツインターボ

R35GT-Rが採用したプレミアムミッドシップパッケージ(PMパッケージ)は、2007年の登場当時から変わらず、新型GT-Rも踏襲しています。

おさらいするとPMパッケージは、エンジンはフロントに搭載したまま、ミッションを車両後方に配置したトランスアクスル方式の4WDシステムです。重量物のミッションがリアに移ったことによって、R32〜34GT-R時代の悪癖だったフロントヘビーが一気に解決しました。

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エンジンは3.8LのV6ツインターボで、標準車では発売当初の480psから2015年モデルの550ps、そして新型では、気筒別点火時期制御といった制御系の熟成で、20psアップの570psを達成しました。

ミッションは、2ペダル式の6速DCT。フライホイールダンパーの特性変更等によって、駆動系ノイズと変速ショックを低減し、静粛性や快適性を向上しました。

また4WDは、有り余るパワーを確実に路面に伝え、いかなる速度域や路面状況でも安定した走りを実現しています。

■ボディはバランス向上に加え、製造精度も進化

新型GT-Rでは、堅牢なボディ剛性のバランス向上にも注力。特にねじり剛性の前後バランスを改善するために、フロントウィンドウまわりを補強し、乗心地や操縦安定性を改善しました。

また、超高速の300km/h走行時には、ボンネットが130kgの揚力で変形して空力を悪化させていたことが判明。そこで新型では、ボンネットの剛性を33%高めて、揚力による変形を抑えています。

これらのきめ細かいメカニズムの熟成によって、新型GT-Rは高級スーパースポーツカーとしての完成度を大幅に向上させたのです。

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ちなみにR35GT-Rは、フーガやスカイライン、フェアレディZ等のFRベースのFMパッケージ車を担当する栃木工場で製造されています。他の市販車に比べて、高度な製造技術を要するにも関わらず、混成ラインを活用して製造されていることでも知られています。

中でもR35GT-Rは、全ボディを対象にした「全数加振テスト」を生産開始以来継続しており、今では検査失格で廃棄されるボディはほぼなくなったとのこと。R35GT-Rの車両性能UPとともに、栃木工場の製造精度も進化していることが伺えます。

■第540弾 新型GT-Rのすべて (電子版はこちら

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(星崎 俊浩)

新型GT-Rのインテリアは「スパルタン」から「高級」に大進化!

■高級感と機能性を両立した新造形のインパネ

当初は走り重視の硬派なクルマとして登場したGT-Rですが、9年間の熟成の中で価格もアップしてきました。

今回のビックチェンジでは、5つのグレードのうち4つが1000万円の大台を突破。そこはまさに、ドイツ車が君臨する高級スーパーカーの領域といえるでしょう。

そこで新型GT-Rでは、持ち前の日常性はそのままに、車格に相応しいインテリアにするべく全面的に変更してきました。

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新型GT-Rのドアを開けて運転席に座ると新造形のインパネが迎えてくれます。

これまでは、走り優先のスパルタンなデザインで「男の仕事場」という印象でしたが、今度の新型では、機能性はそのままに、センターコンソールを中心に高級感溢れる造形と色合いに変更。

「大人の余裕」を感じさせるインテリアで、全く別のクルマと言っても良いほど大幅にアップグレードしてきました。

■日常性を確保した居住空間とユーティリティ

GT-Rのプレミアムミッドシップパッケージ(PMパッケージ)は、走行性能と重量バランスを高次元で両立する4WDシステムを実現しました。

ただミッションがリアシート下部にあるために、リアの室内空間やトランク容量が取りにくい構造になっています。それでもリアシートは、小柄な女性や子どもが座れる位の空間ではありますが、クッションの効いた居住性を確保しています。

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トランクも外観から想像するほど広くはありませんが、ゴルフバッグが2個入るだけの容量をキープしているので、某ドイツ車のようにリアシートに押し込まなくても大丈夫。大人のゴルフエキスプレスとしても、充分なユーティリティを保持しています。

高級にシフトしたスーパースポーツカーでありながら、しっかり日常性を確保しているところが新型GT-Rの特徴なのです。

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(星崎 俊浩)

新型GT-Rのデザインは、ゲーム「グランツーリスモ」に由来する!?

■新型GT-Rの精悍なデザインは、ゲームのグランツーリスモに由来していた!?

ビックチェンジを受けた新型GT-Rの実車は理屈抜きにカッコいい!

9年に及ぶモデルライフの中で、遂に理想のデザインにたどり着いたと思えるくらい、精悍かつ重厚な存在感を放っています。

その新型GT-Rのデザインのモチーフには「日産コンセプト2020 ビジョン グランツーリスモ(NC2020VGT)」が採用されました。昨年の東京モーターショーに超アグレッシブな1/1モデルが出品されていましたが、もともとはゲームのグランツーリスモ「GT」用にデザインしたコンセプトカーなのです。

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そして新型GT-Rでは、このNC2020VGTが持つ2つのモチーフを取り入れています。

ひとつは、Vモーショングリルからボンネットに続くラインの外側にフロントフェンダーのカタマリがあること。2つ目は、グリルの両サイドの面がフェンダーの裏側を通ってボディサイドに伸びること。

これらのデザインモチーフが、新型GT-Rに新たにダイナミックな印象を与えているのです。

■「GT-Rコンセプト」に原点回帰したデザインも新鮮!

また従来と大きく異なるのが、ヘッドライト下部のフロントバンパー・デザインです。

2007年の市販以来ボディ同色のデザインでしたが、今回新たにブラックガーニッシュを新設しました。どこかで見覚えがあると思いきや、実は01年発表の「GT-Rコンセプト」と05年発表の「GT-Rプロト」が、ヘッドライトからブラックガーニッシュに伸びるデザインを採用していました。

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また新型GT-Rでは、NC2020VGT譲りのフロント両端のエッジに加え、リア両端でもエッジを効かせました。実はこのリア造形も「GT-Rコンセプト」に織り込まれていたデザインで、空力的にもしっかりと清流効果を発揮。15年の時を経て原点回帰した「GT-Rコンセプト」のデザインが、機能面でも効果を発揮しているのです。

今回の新型GT-Rのスタイルには、ゲーム用のコンセプトカーと15年前のコンセプトカーがモチーフとして採用されているわけですが、新旧様々なデザイン要素を融合させることで、こんなにも大きく印象が変わるものなのですね。

クルマのデザインとはかくも奥が深いものかと、改めて実感した次第です。

■第540弾 新型GT-Rのすべて (電子版はこちら

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(星崎  俊浩)

新型NSXも参戦!「第6回世界一すごいゼロヨン」の結果は?【動画】

NSXは速いのか? 勝てるのか?

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アメリカの『モーター・トレンド』誌は、毎年各種スポーツカーを集めて『世界一すごいゼロヨン』っていう企画をやってるんですね。

マッスルカーやスポーツカー、合計10数台を並べて、広いコースで一斉にドラッグレースをやるわけです。

この企画ももう6回目なんですが、2015年の優勝はシボレー・コルベットZ06、2014年はポルシェ911ターボS、2013年は日産GT-Rでした。

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今年の目玉はやっぱり新型NSXが参戦しているところかな。

NSXって、あまりマッチョな感じではないので、ドラッグレースとイメージがむすびつきにくいですが、ハイブリッドで4WDだから、案外速いかもしれません。

エントリーされている車両は、

アストンマーティンV12 VANTAGE S(565馬力)
シボレー・カマロSS 1LE(455馬力)
フォード・マスタング・シェルビーGT350R(526馬力)
BMW M4 GTS(493馬力)
ダッジ・ヴァイパー ACR(645馬力)
ポルシェ911カレラS(420馬力)
ジャガーFタイプ SVR(575馬力)
メルセデスAMG GTS(530馬力)
日産GT-R(565馬力)
マクラーレン570S(562馬力)
アウディR8 V10(PLUS)(602馬力)
アキュラNSX(573馬力)

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以上です。さぁ、このゼロヨン大会の結果は!? 次のページの動画でどうぞ。

なお、けっこう前フリが長いので、手っ取り早くレースが見たいかたは、6:20くらいから見るのがおススメです。

ふーん。NSXとGT-Rがいい勝負なんですねー。

余談ですが、ふだん、400mフル加速する機会なんて、そうそうないですよね。こんなふうに、手軽に400m競争ができるイベントとかあるといいですね。

なお、第1回から第4回の動画は、こちらの記事から見ることができます。

(まめ蔵)

【関連記事】

BMW i8のタイムは? 第4回「世界一すごいゼロヨン」GT-Rとポルシェの一騎打ち!【動画】
http://clicccar.com/2014/09/29/270765/

新型GT-Rは、グランドツーリングの「GT」とレーシングの「R」、2極に深化

■グランドツーリングの標準車とレーシングのNISMOで2極深化

2007年の登場以来、日産GT-Rは着実に進化を遂げてきました。そして2014年からは、持ち前の超性能をベースにして、標準車ではグランドツーリング性能を、またNISMOではレーシング性能を大きく向上させています。

そして今回は、9年目にしてビックチェンジを実施。新型GT-Rは、内外装をスーパースポーツに相応しいデザインに仕立て直すとともに、GTのグランドツーリングとRのレーシングの2極のベクトルで、更に性能を深化させてきたのです。

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■精悍なVモーショングリルに重厚なインパネ、パワーアップを実現!

新型GT-Rのスタイルは、フロントマスクにVモーションを織り込み、精悍さと存在感をアップ。

内装では、インパネを全面変更して重厚な高級感を演出しています。パワーユニットは、お馴染みのV6の3.8Lターボに6DCTと4WDを組み合わせた日産の独自技術を継承。エンジンは発売時の480PSに対し、標準車で570PS、NISMOで600PSを発揮しています。

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またボディと足回りでは、NISMOとNISMOチューンの標準車で、ボディパネルを接着剤で補強するボンディングボディや専用サスペンション、専用アルミ&タイヤを採用。

さらにNISMOは、空力性能を突き詰めた赤いライン入りのエアロパーツで武装して、標準車以上にアグレッシブなデザインを採用しました。

■標準車とNISMOチューンの標準車、NISMOの3つの個性で1000万円の大台へ

思い起こせば、デビュー時には777万円の衝撃プライスで発売されたGT-Rも、アップデートを繰り返すうちに1000万円の大台に乗ってきました。今回の新型GT-Rは、装備や性能面から3つのカテゴリーに分けられます。

1つ目の標準車では、装備毎に「ピュア、プレミアム、ブラックエディション」のグレードがあり、車両本体価格は約996万〜約1186.9万円となっています。

2つ目はボディや足回りをNISMOチューンで固めた「トラックエディション」で、価格は約1370万円。実はこのグレードが、コンセプト的には一番GT-Rらしいかもしれません。

3つ目は、サーキットで走るために生まれてきた「NISMO」で、約1870万円のプライスタグとなっています。

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新型GT-Rは、標準仕様でもアウトバーンを300km/hで安全快適にドライブできる超性能車。その上にニュルブルクリンク対策を施したNISMOがあるのですから、新型GT-Rは、真に日本を代表するスーパーカーに成長したと強く実感した次第です。

■第540弾 新型GT-Rのすべて (電子版はこちら

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(拓波幸 としひろ)

新型GT-Rの開発責任者はGT-RコンセプトとR34 GT-R Mスペックの産みの親!

■新型GT-R開発責任者は、GT-RコンセプトとR34GT-R Mスペックの産みの親!

縁は異なもの味なものといいますが、新型GT-Rにも不思議な縁を感じます。

開発責任者の田村CPS(チーフプロジェクトスペシャリスト)は、かつてR35GT-Rの原点ともいうべき2001年発表の「GT-Rコンセプト」を立案。当時は斬新すぎて2ペダルに対する反発も強かったというエピソードからも伺えるとおり、まさしくR35GT-Rの基本構想の産みの親なのです。

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さらにR34GT-R時代には、走りを極めたVスペックに対し、大人のプレミアムな乗り味を実現したMスペックを開発してGT-Rの新しい価値を創造しました。ちなみにR34GT-Rでは、MスペックはVスペックと同じくらいの販売台数を誇るとのこと。

そして今回の新型R35GT-Rのビックチェンジでも、腕を振るうことになったのです。

[nextpage title=”標準車で目指したのは、非日常の超性能と日常のプレミアム性能の両立”]

■標準車で目指したのは「非日常の超性能」と「日常のプレミアム性能」の両立

新型GT-Rの開発では、1000万円を超えるスーパースポーツカーとして、速さの追求はもちろんのこと、Mスペック同様に大人が味わいを堪能できる性能の実現を目指しました。
ただそれは、非日常の走りを堪能できる超性能と、日常では快適性と高級感を備えたプレミアム性能を同時に両立すること。

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開発陣にとって、この難易度は「目標」というよりも「理想」に近いものかもしれません。そのため、フルモデルチェンジではないにも関わらず、開発における熟成の手は、タイヤ以外全てに及んだそうです。

[nextpage title=”R36、R37GT-Rと呼べる程の進化で「究極のドライビングプレジャー」を実現”]

■R36、R37GT-Rと呼べる程の進化で「究極のドライビングプレジャー」を実現

例えばボディ剛性では、前後のねじり剛性のバランス改善に着目。しかしながら調整は微妙で大変難しく、技術要素を見つけ出すまでに様々な試行錯誤を要したとのこと。同様にエンジンやトランスミッションでも技術要素の改善を積み上げるとともに、精力的に走行試験も実施。

特に速度域の異なるクルマが混走するアウトバーンを超高速で徹底的に走り込むことで、300km/hで安全かつ快適にドライブできるクルマに仕上っています。

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新型R35GT-Rは、田村CPSが「R36とかR37と言ってもいいくらいの進化をしています」と胸を張るくらい、新たな高みに到達。非日常の超性能と日常のプレミアム性能を両立し、「究極のドライビングプレジャー」を実現しているのです。

■第540弾 新型GT-Rのすべて (電子版はこちら

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(拓波幸 としひろ)

2017年モデルの日産・GT-Rはラグジュアリーセダンと錯覚する快適さを実現

2007年のデビュー以来、最大規模の変更を施された2017年モデルの日産GT-R。

車両本体価格が996万840円からという高価格帯のクルマながら、2016年7月27日の販売開始から、わずか1カ月で年間の販売台数である800台を超えており、ユーザーからの注目の高さも伺えます。

その注目の17年モデルのGT-Rに公道で試乗することができました。

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まずは変更点をおさらい。エクステリアデザインでは、フロントからリアまで大幅に変更されています。エクステリアの変更の目的はスポーティでシャープに見せるだけでなく、空気抵抗、ダウンフォース、冷却性能という3つの性能を高次元でバランスさせています。

フロント部分では新デザインのグリルを採用し、開口部を拡大させパワーアップしたエンジンの冷却性能を向上させています。また、開口部の拡大に伴い空気抵抗の増加をふせぐため、バンパーサイドの形状を最適化することで、従来の空気抵抗・ダウンフォースを維持しています

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サイドではこれまで直線的なデザインだったサイドシルを、空気の流れを改善させるため前方を張り出させています。

リアは新形状のサイドアウトレットを採用することで、リア廻りの空気の流れを改善させています。さらに新デザインのシルバーフィニッシャーのリアディフューザーを囲むバンパー下部とボディカラーを分けるラインは高い位置に変更され、よりワイドに見せる効果を発揮しています。

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インテリアではインパネやセンターパネルのデザインが大幅に変更されました。ナビのディスプレイはこれまでの7インチから8インチに拡大。一方、操作するスイッチも27個から11個へと減少。

そしてパドルシフトがステアリングホイール固定式となり操作性が向上しています。インパネには高級本革のナッパレザーを使用し質感も高めています。

それでは、いよいよ17年モデルのGT-Rの試乗です。

試乗したモデルはGT-Rプレミアムエディション。

GT-Rに乗り込み、走り出して感じたのは静粛性の高さです。吸音材や遮音構造の徹底的な見直しを行ったため、エンジン音や風切り音の室内への侵入が抑えられ、車内での会話やオーディオの音が非常に明瞭に聞こえます。その静粛性の高さはプレミアムブランドの高級セダンに匹敵するレベルです。

走行安定性の高さも17年モデルGT-Rの特徴です。2007年当時のGT-Rは路面のキレイなサーキットなどでは抜群の速さを発揮しましたが、硬いサスペンションとワイドタイヤによって、路面にアンジュレーションのある一般道ではハンドルが取られることがありました。

しかし、17年モデルのGT-Rはボディ剛性の前後バランスの調整などを行ったことで、ハンドルを修正するという操作がほとんど必要ありません。サスペンションは一般道でも高速道路でも路面からの入力をしなしてくれ、快適に走行することができます。

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最高出力570ps(419Nm)、最大トルク637Nmまでパワーアップした3.8LV6ツインターボエンジンは、非常に扱いやすいです。試乗した日はあいにくのウェット路面でしたが、安心して踏み込むことができますし、高速道路での追い越し加速も右足に少し力をいれるだけで、スッと加速してくれます。

2速や3速といったギアでレッドゾーンの始まる7000rpmまで回してもまったくパワーダウンすることがなく、スカッとする気持ちの良い加速を見せてくれました。

GT-Rは日本的なおもてなしの精神で上質な乗り心地そしてどこまでも気持ち良く乗り続けられるGT(グランツーリスモ)性能と圧倒的な速さのR(レーシングテクノロジー)という2つの両立をさせることを目指しているクルマです。

今回試乗した17年モデルのGT-Rは世界基準の圧倒的な走行パフォーマンスとラグジュアリーな装備そして乗り心地を両立させたモデルへと進化しています。

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GT-Rは登場した当時は速さが際立ったモデルでしたが、9年という時間の経過による熟成によって、速さとラグジュアリーを両立した日本のスーパースポーツカーに相応しいモデルに仕立てられています。

これまでは欧州のプレミアムブランドのスポーツカーが目標でしたが、この17年モデルのGT-Rはそれらに肩を並べるレベルまで来たといえます。

(萩原文博)

現役続行?それとも引退? 新型GT-Rの決断とは……

「GT-R」というネーミングに興奮を覚えないクルマ好きは少ないのではないでしょうか?

その歴史は長く、古くは1969年の“ハコスカ”こと「スカイライン2000GT-R」から始まり、全日本ツーリングカー選手権をはじめとした活躍が輝かしい「スカイラインGT-R(R32)」など、「GT-R」を冠するモデルはいずれも人気が高いです。

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2002年に販売を終了した「スカイラインGT-R(R34)」までは同社のセダン「スカイライン」をベースとした高性能グレードでしたが、2007年の「NISSAN GT-R(R35)」ではスカイラインから独立した専用モデルとして登場したことが話題を呼びました。

デビュー当初のスペックで最高出力は480ps、ドイツのニュルブルクリンクで7分38秒54を記録するなど、高性能モデルから距離を置いていた国産メーカーの中で明らかに異彩を放っていました。

さらに「NISSAN GT-R(R35)」では、2007年から2014年にかけて毎年欠かさず改良を行なって、その実力を研鑽してきたのも特徴のひとつであります。

そして、2016年7月。2017年モデルにあたる新型GT-Rが登場しました。

デビューから9年が経過し、一流アスリートでは現役の続行もしくは引退がちらつく頃のはず。ひょっとしたら、2017年モデルはR35の集大成として役目を終えて、R36の登場を期待している方もいることでしょう。

しかし、開発を率いた田村宏志氏が言うには「R36とかR37と言っても良いくらいの進化をしている」そうです。

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2017年モデルのGT-Rの改良内容を見ると、エンジンに新たに気筒別点火時期制御を採用してトルクの向上を図ったこともポイントですが、とくに大きく手が加えたのがボディです。なかでもAピラー周りの強化が肝。この解答を見つけ出すのに2年間を費やしたそうです。

エンジンそしてボディの強化が進めば、次はサスペンション。4輪の接地荷重を最適化するためのチューニングが行なわれ、結果としてスラローム時の車速が約4%向上しています。

これらメカニズムの改良が運動性能の向上をもたらすのはイメージしやすいですが、実はボディのデザインもクルマの性能向上には欠かせない要素なのです。

新型GT-Rではエンジンのパワーアップに伴って、グリルの開口面積が20%拡大しており、それによって空気抵抗が増えてしまったのです。それをいかにして取り戻すかがデザインの命題ですが、これはフロントとリヤのフェンダーを延ばすことで対処に成功。

そのほかにもフロントバンパーやサイドシルさらにはボンネットの形状も変えてダウンフォースを向上させています。

その上で、最近の日産車が採り入れているVモーショングリルを織り込むなど、新型GT-Rのデザインは緻密な計算のもと成り立っているのです。

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とにかく卓越した走行性能を追求してきたのがGT-Rでしたが、実は2014年に行なわれた改良で、その趣に変化が起きたことをご存知でしょうか?

デビューから数年は走行性能をひたすらに追い求めたストイックなキャラクターでしたが、2014年の改良を機に、通常のGT-Rでは走りに加えて日常での快適性や上質感も含めた総合力の高さを追求。その一方で、走りをひたすらに磨くのは「GT-R NISMO」と、その役割を分担しています。

今回の新型では快適性や上質感をさらに押し上げるべく、インパネの水平基調を強めたほか、新たに8インチのタッチパネル式ナビを搭載してスイッチの数を半減して、視認性と操作性を改善。

さらに「プレミアムエディション」のインパネには牛革を一枚使って余計なステッチのない上質な空間づくりが行なわれています。新型GT-Rの内容を見る限り、まだまだ現役続行の意思が伺えます。

使い勝手

より深く知りたい方にはこちらがおススメです。

(今 総一郎)

540_GTR

カーデザインも「AI」で!? 次期「GT-R」や「フェアレディZ」に活用か?

日産自動車がカーデザインへの「AI」(人工知能)導入に挑戦しているそうです。

8月31日に同社が開催したシンポジウムで、総合研究所の上田哲郎氏が明らかにしたもので、同氏によると、まだ実験段階としながらも、すでに「AI」にデザインを任せたことがあるとしており、実用化への可能性を示唆しています。

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手法としては、「AI」に膨大な画像を認識させることにより自動車の共通点を抽出、演算させることでデザインのベースとなるアイデアをアウトプットできるそうです。

昨年3月にジュネーブモーターショーで同社が公開した次期「マーチ」のコンセプトモデルとみられる「SWAY(スウェイ)」 や、10月の東京モーターショーに出展したコンセプトカー「日産 IDS」、さらには次期「フェアレディZ」次期「GT-R」などでも「AI」が創出したデザインモチーフが取り入れられている可能性も。

「AI」がすぐに人間のデザイナーに取って代わる訳ではないものの、常に新しいアイデアを求められるデザイナーにとって、心強いパートナーになりそう。

日産ではデザイナーにインスピレーションを与えることが可能としており、これまでに見たことが無いようなデザインが得られたことから、今後はスポーツカーやコンパクトカー、ミニバンなど、カテゴリー別にアウトプットできるように改良するそうです。

一方、トヨタ自動車は今年1月、「AI」を開発する新会社「TRI」(Toyota Research Institute)を米国に設立 。

自動運転や家庭用ロボットの分野での「AI」活用を研究しており、今後はいっそう、「クルマ」と「AI」の関わりが深まりそうな状況になって来ました。

Avanti Yasunori・画像:日産自動車)

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日産GT-R、17年モデルが受注好調で中古車ならば手が出るか?

2007年に販売開始した日産GT-R。

2016年7月に発表された17年モデルは、登場以来最大規模となる変更を行い、エクステリアのみならずインテリアそして走行性能が大きく進化。その結果、年間販売台数計画の800台をわずか1カ月で超える858台(2016年8月25日現在)を達成しました。

GTR17走り

1000万円クラスのスポーツカーが、わずか1カ月で800台を超える受注を記録することに正直驚きを隠せませんでした。

しかし、これだけ販売台数が伸びると俄然注目が集まるのが中古車相場でしょう。17年モデルのGT-Rを予約した人の多くが現在GT-Rオーナーである可能性が高いと考えられるからです。

そこで、現在のGT-Rの中古車の状況を調べてみました。

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中古車情報サイト、カーセンサーnetを見ると現在日産GT-Rの中古車は177台流通しています。

約9年間販売されてきて中古車が177台ですから、17年モデルの800台受注という数字がいかに凄いかがよく分かります。中古車の平均価格は3カ月間が約763万円で、今月も約753万円と10万円ほど値落ちしていますが、それほどまだ 目立った動きではないと言えます。

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GT-Rといえば、最近では変更する間隔が伸びていますが、以前はイヤーチェンジで進化を遂げてきたモデルです。そこで、イヤーチェンジごとに中古車相場の推移を見てみましょう。

初期の2007年〜2008年式はGT-Rの中古車の約3割という流通量を誇りますが、平均価格は3カ月前の554万円に対して、今月は550万円とほぼ横這いなって。これは当面の底値と言える状況です。しばらくは目立った動きはなさそうです。

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以降のモデルでは、2008年〜2010年までの平均価格は値上がり傾向を示し、一転して2010年〜2014年までは値落ち傾向と動きが大きく分かれています。

特に値落ちが大きいのが2010〜2011年式で、3カ月前の約794万円に対して今月は約720万円と約74万円の値落ちを記録。続いて大きいのが2012〜2013年の約43万円となっています。

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また、体制が変わった2013年以降は、2013年〜2014年が34万円値落ちする一方で、2014年〜2016年は約100万円の値上がりと動きが分かれています。

ココから見えてくるのは、2011年や2013年など大幅な値落ちを示した年式はちょうど車検サイクルに当たる年に当たっているということ。

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GT-Rもほかのクルマと同様に3年、5年の車検サイクルに当たる年式の中古車は買いのタイミングと言えるでしょう。しかし、現在受注の入っている800台のうちその1/4である200台が中古車市場に流通すると、現在の相場は大きく変わるはずです。

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しかし、それは100万円でGT-Rを買えようになる!ということではなく、流通台数が増加することで、割高感のあった相場が最適化され、憧れの存在からより身近な存在になるのではないかと予測しています。

しかし、GT-Rは海外でも非常に高いモデルなので、増加した中古車は日本に流通せず、海外に輸出なんてこともありえるかもしれません。17年モデルのデリバリーが開始されてからの、中古車相場をしっかりと確認していく必要があるでしょう。

(萩原文博)

2017年モデルの日産GT-Rに採用されたチタン合金製マフラーの特徴は?

新日鐵住金(新日鉄住金)は、同社のチタン合金「Super-TIX10CU」(スーパータイエックス10CU)が、日産自動車の新型「GT-R」のエキゾーストシステムに採用されたと発表しました。

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スーパータイエックス10CUはチタンに1.0%の銅(Cu)を添加し、合金組織中の酸素を低減したチタン合金で、純チタンと同等の室温加工性を保ちながら、排気系に要求される高温強度と耐食性が高いという特徴を備えています。

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新型「GT-R」では排気系部品をチタン化することによって、従来、四輪車用マフラーの主要素材に使われてきたステンレスと比較して軽量化を達成できたということです。

さらに、チタンエキゾーストシステムによる心地よいエンジンサウンドを楽しむことができ、新型「GT-R」のチタン・サウンドに期待が膨らみます。

先日、ホンダが量産二輪車の燃料タンクにチタン薄板を採用したことが明らかになったばかりですが、高価とされるチタン素材が自動車部品にどれだけ広がって行くのかに注目が集まっています。

(山内 博・画像:新日鉄住金)

2017年モデルの日産・GT-R NISMOが発売開始、その価格は?

日産のスポーツフラッグシップ「GT-R」に、ファクトリーチューニングを施したNISMOロードカー、GT-R NISMOの2017年モデルが登場です。

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ビッグマイナーチェンジを果たした2017年GT-Rと同様に、外観とエンジンの両面でパフォーマンスアップを果たしています。

大きなダウンフォースを発生させるNISMO専用のカーボンファイバー製フロントバンパーは、カーボンファイバーシートを幾層にも重ねて精巧に作り上げることで理想的な強度を実現したもの。

新しい形状はこれまで以上に冷却性能を向上させつつ、空気抵抗を増やすことなくダウンフォースを確保していることが期待されます。

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また、インテリアではモニターサイズの拡大(7インチ→8インチ)とカーボン製センターコンソール上にマルチファンクションスイッチを配置するといった変更を果たしています。

さらに、標準車と同じようにパドルシフトをステアリングホイール固定タイプに変更。アルカンターラをセンターに貼ったレザー仕様のレカロ製カーボンバケットシートも専用アイテムです。

最高出力441kW(600PS)の3.8リッターV6ツインターボは日産が誇る選ばれた匠によって組み立てられたもの。レーシングカーであるGT3から受け継ぐ高流量、大口径のターボチャージャーを組み合わせています。

奇しくも、ホンダのスーパースポーツ「NSX」と同じ日に発表された新型「NISSAN GT-R NISMO」。

国産スポーツカーとしては最強といえるパワーを誇る全天候型スーパースポーツは同じように力強い走りを楽しめるクルマへと深化を遂げているということです。

●GT-R NISMO 主要スペック
車両型式:
全長:4690mm
全幅:1895mm
全高:1370mm
ホイールベース:2780mm
車両重量:1740kg
乗車定員:4名
エンジン型式:VR38DETT
エンジン形式:V型6気筒ツインターボ
総排気量:3799cc
最高出力:441kW(600PS)/6800rpm
最大トルク:652Nm(66.5kg-m)/3600-5600rpm
変速装置:6速DCT(トランスアクスルレイアウト)
メーカー希望小売価格(税込):1870万200円

同時に、GT-R Track edition engineered by nismoも発売開始となりました。こちらのメーカー希望小売価格は1369万9800円となっています。

(山本晋也)

インテリアの質感向上は必見!! 大人になった新型「NISSAN GT-R」─ 画像ギャラリー

内・外装デザインだけでなく、メカニズムにも手を入れるビッグマイナーチェンジを受けた日産GT-R。概要はこちらでお届けしましたが、「NISSAN GT-R」の2017年モデルは熟成の極みという域に達しています。

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日産のデザインシグネチャーである「Vモーション」を採用したフロントマスクが目を惹きますが、新しいエンジンフードは、剛性向上で超高速域での変形を抑制し、新形状のフロントスポイラーもレースカー直系を感じさせるデザインになっています。

もちろん、高レベルのダウンフォースを維持するのに貢献するなど、性能面でも向上が図られています。

サイドビューは、GT-Rらしい流線型フォルムはそのままに空気の流れを改善させるため、サイドシル前部を張り出させているのが特徴。

リヤはトレードマークであるリング型テールランプを引き続き採用するも、新形状のサイドアウトレットなどにより、リヤまわりにも空気の流れを改善させるためのデザインになっています。

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オーディオとヒーターコントロールのダイヤルやノブ類は、本アルミ削り出しとすることで、高い精度感と高品質なクリック感を実現。エアコンの吹き出し口は、人間工学に基づいた優れた操作感を追求し、精緻かつアイコニックなデザインが目を惹きます。

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また、プレミアムエディション専用のファッショナブルインテリアには、これまでの「アンバーレッド」、「アイボリー」に加え、プレミアム感が際立つ「タン」とスポーティ感を印象づける「アーバンブラック」の新色2色が追加され、計4色から選択できるようになっています。

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装備では、不快な音を低減しながらクリアで心地よいエキゾーストサウンドを実現し、軽量化にも貢献する新設計のチタン合金製マフラー(電子制御バルブ付)の採用が注目で、室内ではドライバーがエンジンサウンドを心地よく感じるよう音質をコントロールする「アクティブ・サウンド・コントロール」を採用し、1000万円級のプレミアム・スーパースポーツにふさわしいサウンドを実現。

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ボディカラーでは、カラーアルミを採用した鮮やかな新設定の「アルティメイトシャイニーオレンジ」が注目。上塗りに4層塗装を施し、上側のベースを半透明タイプとすることで、彩度の高さと色の深み感を強調。さらに、下側のベースには平滑性の高いカラーアルミを蒸着させることで、輝きを増すというボディカラーになっています。

また、2014年11月に発売された「Track edition engineered by nismo」を17年モデルでも継続設定し、最新の「NISSAN GT-R NISMO」のサスペンションとホイールを搭載。なお、発売日・価格などの詳細発表は今夏の予定とされています。

(塚田勝弘)

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大幅に進化した日産GT-Rの2017年モデルを発売開始
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大幅に進化した日産GT-Rの2017年モデルを発売開始

4月1日に先行公開された最新NISSAN GT-Rの発売が7月11日から開始されました。

2017年モデルは、2007年の発売以来、最大のビッグマイナーチェンジを受けたもので、内・外装だけでなく、メカニズムにも手が加えられています。

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まず外観では、フロントからリヤに至るまで大幅な変更がされていて、フロントは日産のデザインシグネチャーである「Vモーション」を採用するとともに、性能向上も実現。

マットクローム仕上げを施し、最新のメッシュパターンを採用した新デザインのフロントグリルは、開口部の拡大により冷却性能を向上させつつ、バンパーサイドの形状を最適化することで、従来の空気抵抗、ダウンフォースの維持を可能にしています。

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また、新デザインのシルバーフィニッシュのリヤディフューザーを囲むバンパー下部と、ボディカラーを分けるラインは、リヤビューをさらにワイドでアグレッシブに見せるために高い位置に変更されています。

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インテリアは質感向上がテーマ。インパネは、熟練の職人が高度な技術を用いて厳選した一枚革で仕立てられたナッパレザーに、精巧なステッチを施すという入念な仕上がりが見どころ。水平基調ながらもスポーツカーらしく、メーターからセンターコンソールまでドライバーを包み込むように配置することでドライバーオリエンテッドな空間が演出されています。

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ナビのディスプレイは7インチから8インチに拡大され、併せて大型のアイコンを採用することで、使い勝手と視認性を向上。また、カーボン製のセンターコンソール上に配置したマルチファンクションスイッチにより、ナビ機能を手元で操作することも可能です。

パドルシフトもステアリングホイール固定タイプに変更され、ドライバーが手を離すことなくシフトチェンジできる操舵角領域が拡大。さらに、操作力やストローク量だけでなく、音にまでこだわった改良も行われています。

エンジンは3.8Lの24バルブV6ツインターボですが、さらに高効率を追求することで、高出力と燃費性能を同時に向上。「GT-R NISMO」の技術を使った気筒別点火時期制御を採用することで、ノッキングの発生を抑え、燃費を損なうことなく最高出力 570ps/6800rpm、最大トルク637Nm/3300-5800rpmというアウトプットを得ています。

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また、改良型6速デュアルクラッチトランスミッションとの組み合わせにより、中速〜高速域においてスムーズな加速を実現しているそうで、日常的に多用するシーンでのドライビングフィールの向上は朗報といえそう。

快適性の向上も図られています。現行モデルよりもさらにスムーズな乗り心地を実現しているだけでなく、吸音材・遮音構造の徹底的な見直しによりキャビンのロードノイズや風切音を大幅に低減し、全速度域で高い静粛性を実現。

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さらに、エンジン始動時から低回転走行時の排気音を低減することが可能な「エキゾースト・サウンド・コントロール」を採用することで、夜間や住宅地など静かさが求められる時間帯、場所でも音を気にせずに走り出すことができるのも朗報と言えそう。

大きく進化した最新GT-Rの価格は、「GT-R Pure edition」が996万840円、「GT-R Black edition」が1186万9200円、「GT-R Premium edition」が1170万5040円です。

(塚田勝弘)

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日産・GT-R次期型は650馬力のハイブリッドで東京五輪デビュー!?

日産は2016年3月のニューヨークモーターショーでR35『GT-R』改良新型を発表しましたが、次期型となる「R36」に関するレポートが欧州エージェントから届きました。

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エクステリアは2014年に公開された『2020ビジョンGTグランツーリスモ』コンセプトの意匠を継承しているようです。

確定デザインではないようですが、「Vモーション」とLEDヘッドライトを組み合わせたフロントマスクの可能性は高いと言えそうです。

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注目のパワートレインは、2016年デトロイトモーターショーで公開された次世代3リットルV型6気筒ツインターボエンジンと、プラグインハイブリッドシステム「R-ハイブリッド」を組み合わせ、最高馬力は650psを叩き出すという情報が入っています。

ワールドプレミアは東京オリンピックで盛り上がる2020年が有力です。

(APOLLO)

日産史上、最大のダウンフォースを誇る新型GT-R NISMOの凄み

2017年モデルに移行した日産GT-Rに続き、新しいGT-R NISMO(ニスモ)もニュルブルクリンクサーキットで初公開されました。

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ドイツだけでなく世界屈指の難コースとして知られるニュルブルクリンクは、GT-Rが世界最高峰のスポーツカーになるべくその性能を引き上げてきたステージ。

2017年モデルの「NISSAN GT-R NISMO」は、標準GT-Rと同様、フロントエンドの新しいバンパーが目を惹きます。

600psというハイパワーエンジンの冷却性能を向上させるために、開口部は空力性能を悪化させることなく大胆に拡大され、ダーククローム仕上げのVモーショングリルが配されています。同時に、フード剛性も大幅に強化することで超高速域での変形を抑制し、高い空力性能を実現。

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NISMO専用のカーボンファイバー製フロントバンパーは、カーボンファイバーシートを幾層にも重ねて精巧に作り上げられることで理想的とする強度を実現しているそうです。また、カナード形状のデザインがもたらす空気の流れにより大きなダウンフォースを発生させると同時に、ホイールハウス周辺の空気を吸引することで空力性能もさらに高まっています。

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これらの改良により「NISSAN GT-R NISMO」のボディ形状はいままでの日産車の中で最大のダウンフォースと、超高速域での優れた安定性を得ているそうですから、サーキットでのパフォーマンス向上にも期待できます。

もちろん走りもブラッシュアップされていて、スラロームタイムやコーナーリング性能が向上。標準モデルでも引き上げられた高いボディ剛性とダウンフォースにより、超高速域まで含めたコーナーリング時の安定性が向上しています。また、ボディ剛性向上に伴い、ダンパーやスプリング、スタビライザーそれぞれの突き詰めたセットアップを行うことで、接地性と走行性能も高められています。

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標準GT-Rが採用しているビルシュタイン製の「DampTronic」は、複数の車両情報システムを活用することで、路面状況や走行条件に対して適切なサスペンションの減衰力設定が可能。状況に応じた高レベルのコントロールができるモード設定型電子制御式ダンパーですが、当然ながらNISMO向けにチューニングが施されています。

ベース車同様に新しいインテリアも見どころ。新デザインのダッシュボードの上層部やステアリングホイール、センターアームレストにアルカンターラを採用することで上質感を演出。

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センターダッシュボードのレイアウトも見直されています。現行モデルでは27個あったナビゲーションやオーディオのスイッチを、2017年モデルでは11個にまで削減するなど、最近のインパネレイアウトの流行に沿うものに刷新されています。

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8インチに拡大されたタッチパネルモニターには、大型アイコンにより操作性を向上。カーボンファイバー製のセンターコンソールに搭載された新しいディスプレーコマンドコントロールは、高速域における運転中でもモニターをタッチすることなく操作が可能とのこと。

シートは、赤のアルカンターラを中央部分に使用したレザー仕様のレカロ製カーボンバケットシートも目を惹きます。

心臓部のVR38DETTエンジンは、6速DCTとの組み合わせで、GT3選手権で採用している高流量、大口径のツインターボチャージャーが搭載されています。なお、2017年モデルのGT-Rニスモの発売時期や価格はまだ公表されていませんが、5種類のボディカラーから選択できます。

(塚田勝弘)

【モーターファンフェスタ】HKS 2016 OPTION FUJI SUPER LAPに見る異形のマシンたち

4月24日に開催された「モーターファンフェスタ in 富士スピードウェイ」で一番初めに行われた走行イベントが「HKS 2016 OPTION FUJI SUPER LAP」。

HKS 2016 OPTION FUJI SUPER LAP自体は23、24日の両日に開催され、コースコンディションがドライでアタックできた23日の展開ではHKSのR35 GT1000+(暫定2位)やエスコートのランサーEvo(暫定1位)が1分43秒台を出すなど、迫力の展開だったそうです。24日のアタックでは、HKSのR35 GT1000+がどこまでタイムを詰めていくかが期待される状況でした。

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しかし、24日は前夜からの雨が残り、あいにくのウエットコンディション、まともなタイムアタックができないという状況でしたが、それでもHKSのR35 GT1000+は2分1秒台のタイムで面目躍如。

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かと思いきや、エスコートのランサーEvoが1分58秒台を出して、雨の富士最速ということに! また、前日のタイムが公式記録となり、やはりエスコートのランサーEvoが最速タイムという結果となりました。

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現在のタイムアタックマシンはラジアルタイヤを使うこと以外、特にレギュレーションに縛られるわけでは無いので、レーシングカーに比べてやたら空力付加物、いわゆるスポイラーが多いのが特徴。
風の力を使って路面にマシンを押さえつけることでラジアルタイヤのグリップ力を補おうというものです。

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富士スピードウェイのようにストレートが長い高速コースではスポイラーが抵抗になって最高速度が大きく落ちるというデメリットが想像されますが、出力の高いチューニングカー(HKSのR35GT1000+:1300ps/エスコート・ランサーEvo 700ps)にとって、空力付加物による走行抵抗の影響はさほど大きくなく、コーナリングスピードの向上を優先してタイムの短縮を狙うのがトレンドです。
特に、今回のようなウェット路面では、エスコートのランサーEvoのように風の力で押さえつけることがコーナーリング中のグリップを安定させることが有利に働く展開だったでしょう。

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とはいえ、トップスピードもタイムを詰める重要な要素であることはかわりなく、HKSのR35GT1000+はストレートスピードも稼ぐために、エスコートのランサーEvoに比べ、特にフロント周りのスポイラー類はすっきりした印象です。このマシン、ドライで最良のコンディションあれば1分40秒前後を出すことが可能とのこと。確かに前日は1分43秒台を出しているので、天気が悔やまれます。

[nextpage title=”さらなる異形のマシンが…”]

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24日のHKS 2016 OPTION FUJI SUPER LAPには雨天のため、1LAPのアタックのみで走行を断念しましたが、タイムアタックマシンとして筑波サーキットで51秒127というとてつもない記録をもち、サラリーマン最速ドライバーとして知られるアンダー鈴木さんが所有するS15シルビアは「史上最大のグリッドウォーク」にも展示され注目を集めていました。

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筑波サーキットのような中速、低速コーナーの多いコースに特化したスポイラー類は、ちょっと見にはベース車両がなんだかわからないほど。空力の作用で全方位で車両を押さえつけるためにアチコチに羽を生やしてしまったということなのでしょう。

レーシングカーとは違ったタイムアタックマシンの造形を堪能できたのもモーターファンフェスタ in 富士スピードウェイの魅力といえます。

(写真・文:松永和浩)

新型日産GT-R、2017年モデルは20馬力アップに深化して日本お披露目!

2016年ニューヨークオートショーにおいて世界初公開された、大幅に進化した日産GT-Rが日本上陸です。

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4月1日に行なわれた入社式に続き、日産グローバル本社ギャラリーにおいて先行披露された2017年モデルのGT-R、日本仕様のスペックや価格は未発表。

しかし、グローバル仕様の左ハンドル車に加えて右ハンドル仕様も展示されるなど、日本でのデビューも遠からずと感じさせるのです。

日産ブランドのデザインシグネチャーである「Vモーション」を採用したニューフェイスは、開口部を大きくしているのが特徴。

その理由は取りも直さずパワーアップに伴う発熱量増大に対応するためといいます。

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すでに発表されている北米仕様のスペックでは最高出力は6800rpmで565馬力を発生するというもので、発生回転は400rpmほど高められ、最高出力も20馬力アップとなっているのです。

とはいえ、ハードウェアは基本的にキャリーオーバー。これまでバンクごとに設置したノックセンサーで検知して点火時期を決めていた制御を、クランク位置とノックセンサーの信号から、各気筒ごとのノッキングを知るように細やかにしたことで、よりエンジンの性能を引き出せるようになったということです。

また、ブースト圧についても数kPaレベルで高めているのもパワーアップには効いているといえそうです。

GT-Rの特徴ともいえる、リアに置かれたトランスミッションについても、ハードウェアの基本はそのままに制御をきめ細かく煮詰めることで、街乗りなど低速時の乗りやすさと本気走りでのダイレクト感を共に高めているというのも、パワートレインでは見逃せない点といえそうです。

そうしたメカニズムの進化(深化)は生まれ変わった内外装でもアピールしていますが、キャビン部分のボディパネルではCピラーの形状も含めて一新されているのが注目でしょう。

ボディ剛性の前後バランスも考慮した新キャビンは、従来モデルの特徴でもあったCピラーのキャラクターラインをマイルドにすることで、空力性能も向上しているというのがポイントです。

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そのほか、フロントのアンダーリップスポイラーやリアバンパー両脇の形状など、細かい部分にまで空力における深化のあとが確認できる2017年モデルのGT-R。

スポーツ性はもちろん、プレミアム度もグッと高めた、日産のフラッグシップであり、日産テクノロジーの象徴といえそうです。

(写真・文 山本晋也)

まるで「R35.5 GT-R」。新型2017年式日産GT-RがNYで世界初公開!【動画】

ニューヨーク国際自動車ショーで、日産自動車が2017年仕様となるGT-Rを発表しました。

今までのR35 GT-Rのイヤーモデルとは異なり、外観が明らかに異なる、よりアグレッシブさを出したデザインになっております。

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心臓部は3.8LV6ツインターボのVR38DETTエンジンに変わりはないのですが、最高出力が565馬力に引き上げられて、熟成が進んだ6速DCTと4WDシステムによって、0-60mph加速を2.7秒で完了してしまう日本が世界に誇る駿馬です。

また走りの高性能だけではなく、快適性も進化しています。

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Premiumグレードに標準装備されていた新技術として「アクティブ・ノイズキャンセル」と「アクティブ・サウンド・エンハンスメントシステム」を合わせたチタンエキゾーストシステムを採用し、走行状況に応じてサウンドノイズを抑えることが可能になります。

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2017年GT-Rの顔つきは、公開されたオレンジボディも相まってチューニングカーの様な迫力を感じさせます。

このフロントグリルは「V-モーション」グリルと呼ばれ、凄い熱を持つパワーユニットの冷却を可能な範囲で向上させています。高速走行時の安定性にも寄与しているそうです。

RES_2017_nissan_gtr_38インテリアは、今回のGT-Rで一番変化した箇所になります。GT-Rのコンディションをリアルタイムでドライバーに伝える8インチのタッチパネル式モニターはダッシュボードからはみ出さずに収納されています。

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エアコンの吹き出し口、ダイヤル、走行モードの切替スイッチもそれに合わせて低く設置されています。とてもすっきりして使い勝手は良さそうですが、あまりにもすっきり“しすぎて”「GT-R」というプレミアムカーと見るとちょっと地味ではないかと僕は感じました。

ステアリングも、裏のパドルシフトスイッチが小型化し、ステアリングと一緒に回るものになったのでよりドライビング集中できると思います。

いかがでしょうか?

今回の2017年式でR35 GT-Rは次世代へバトンタッチすると言われていますが、やはりどんなに形が変化しても「GT-R」のバッチを付けることを許された日産車はクルマ好きにとっては特別な1台だなと改めて思いました。

現在PS4/Xbox One/PCで大好評発売中のストリートレースゲーム「Need for Speed」上で現地時間の24日から(PC版は30日から)、誰もが無料で新型GT-Rのパフォーマンスをバーチャルですが、体感できます。

最近のゲームアップデートで本格的なハンドルコントローラーも対応しましたので、是非Need for Speedの舞台「ベンチュラ・ベイ」を新型GT-Rでドライブしてみませんか?

北米日産アナウンス(英語)
Need for Speed公式サイト

(栗原 淳)